JP2012246958A - 捩り振動減衰装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角が大きくなった場合に、弾性部材が傾くのを防止することができ、弾性部材の剛性を所望する剛性にすることができる捩り振動減衰装置を提供すること。
【解決手段】捩り振動減衰装置1は、スプリングシート16がアーム部材18の他端部にピン20を介して回動自在に取付けられ、スプリングシート16の突起16Bとコイルスプリング4の内周部との間および外周側支持片とコイルスプリング4の外周部との間に隙間が形成される。
【選択図】図3
【解決手段】捩り振動減衰装置1は、スプリングシート16がアーム部材18の他端部にピン20を介して回動自在に取付けられ、スプリングシート16の突起16Bとコイルスプリング4の内周部との間および外周側支持片とコイルスプリング4の外周部との間に隙間が形成される。
【選択図】図3
Description
本発明は、捩り振動減衰装置に関し、特に、車両の内燃機関と駆動伝達系との間に介装され、第1の回転部材と第2の回転部材との間で回転トルクが伝達されるように第1の回転部材と第2の回転部材とを弾性部材を介して相対回転自在に連結した捩り振動減衰装置に関する。
従来から内燃機関や電動モータ等の駆動源と車輪等とを連結して駆動源からの回転トルクを伝達するとともに、駆動源と変速歯車組を有する駆動伝達系との間の捩り振動を吸収する捩り振動減衰装置が知られている。
この捩り振動減衰装置は、例えば、変速機の入力軸に連結される第1の回転部材と、駆動源側のフライホイールに締結および解放される第2の回転部材と、第1の回転部材および第2の回転部材を円周方向に弾性的に連結する弾性部材とから構成されている(例えば、特許文献1参照)。
第1の回転部材は、変速機の入力軸に回転不能にかつ軸線方向に移動可能に連結されたハブから構成されており、第2の回転部材は、クラッチディスクの半径方向に内方に位置し、ハブを挟んで入力軸の軸線方向に対向する一対のディスクプレートから構成されている。
ハブは、入力軸にスプライン係合する筒状のボスおよびボスから半径方向外方に広がる円板状のフランジを有している。また、弾性部材は、単独のコイルスプリングから構成されており、コイルスプリングは、フランジに形成された窓孔内に収容されて円周方向両端部が支持されているとともに、一対のディスクプレートに形成された窓孔によって円周方向両端部が支持されている。
このような構成を有する捩り振動減衰装置にあっては、クラッチディスクおよび一対のディスクプレートとハブとが相対回転すると、コイルスプリングがクラッチディスクおよび一対のディスクプレートとハブとの間で円周方向に圧縮されることにより、ディスクプレートからハブに入力される捩り振動をコイルスプリングによって、吸収・減衰するようになっている。
ところで、捩り振動によって発生する変速機側の騒音としては、アイドリング時の異音、走行時の異音およびこもり音等が知られている。したがって、各異音の発生原因となる捩り振動を吸収するためには、捩り振動減衰装置の捩れ特性を適切に設定する必要がある。
ここで、アイドル時の異音としては、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるときに、駆動源のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動によって、無負荷状態にある歯車対が衝突して生じるガラガラという異音、所謂、ガラ音が知られている。
また、走行時の異音としては、車両の加減速中に、駆動源のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動や、駆動伝達系の捩り共振によって変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラジャラという異音、所謂、ジャラ音が知られている。
また、こもり音としては、駆動源のトルク変動を起振力とする駆動伝達系の捩り共振による振動によって車室内に発生する異音が知られており、駆動伝達系の捩り共振は、通常、定常走行時(例えば、内燃機関の回転数が2000rpm付近)に存在するため、定常走行時にこもり音が発生する。
従来、捩れ特性を適切に設定した捩り振動減衰装置としては、例えば、特許文献2に記載されたようなものが知られている。
この捩り振動減衰装置は、内燃機関と一体に回転する駆動側回転部材と、駆動側回転部材と同軸、かつ相対回転自在に配設される被駆動側回転部材と、駆動側回転部材に形成される被接触面に沿って移動する接触部を有し、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との相対回転に追従して接触部が被接触面に沿って移動することにより、被駆動側回転部材に対して相対変位する変位部材と、変位部材の相対変位に追従して弾性変形する弾性部材とを備えている。
被接触面は、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との相対回転角度に応じて曲率が変化するように構成されている。また、変位部材は、一端部が揺動軸を中心に揺動するように駆動側回転部材に設けられており、他端部に被接触面上を転動する転動体が回転自在に設けられている。
この捩れ角減衰装置は、内燃機関が駆動すると駆動側回転部材が回転駆動され、弾性部材を介して駆動側回転部材の回転駆動が被駆動側回転部材に伝達される。内燃機関のトルクが変動して駆動側回転部材と被駆動側回転部材とが相対回転すると、変位部材の転動体が被接触面に沿って移動して、駆動側回転部材または被駆動側回転部材に対して相対変位する。
変位部材が相対変位すると、弾性部材が圧縮し、内燃機関のトルクの変動が吸収されて被駆動側回転部材に出力される。
このため、剛性の低い弾性部材を用いて駆動側回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角を広角化することができ、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるとき等のように、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角が小さい領域にあっては、低剛性の弾性部材によって振動を減衰してガラ音の発生を抑制することができる。
また、駆動側回転部材と被駆動側回転部材の捩れ角が大きい領域では、駆動側回転部材と被駆動側回転部材の捩れ角を大きくしてトルクの上昇率が大きくなる高剛性の捩れ特性を得るようにしている。
この結果、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした大きな捩り振動や、駆動伝達系の捩り共振を減衰して、変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラ音や駆動伝達系の捩り共振によるこもり音の発生を抑制することができる。
このような従来の捩り振動減衰装置にあっては、駆動側回転部材と被駆動側回転部材とが相対回転するときに、変位部材の一端部が揺動軸を中心に揺動し、変位部材の揺動に追従して弾性部材が弾性変形するようになっているため、駆動側回転部材と被駆動側回転部材との捩れ角が大きくなると変位部材が大きく傾いてしまい、変位部材が傾くにつれて弾性部材が傾いてしまう。
ここで、弾性部材の一端部は、変位部材に固定されたスプリングシート等の保持部材に固定されているものと考えられるが、保持部材と変位部材とが一体である場合には、変位部材が大きく傾くにつれて保持部材が傾いてしまう。
このため、保持部材が傾くことにより、弾性部材が傾いて中心軸方向に正常に圧縮されなくなり、弾性部材のばね剛性が設定されたばね剛性とならないおそれがある。この結果、弾性部材が傾かない場合に比べて振動の減衰性能が悪化してしまうおそれがあり、改善の余地がある。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角が大きくなった場合に、弾性部材が傾くのを防止することができ、弾性部材の剛性を所望する剛性にすることができる捩り振動減衰装置を提供することを目的とする。
本発明に係る捩り振動減衰装置は、上記目的を達成するため、(1)第1の回転部材と、前記第1の回転部材と同一軸線上に設けられ、前記第1の回転部材に対して相対回転自在な第2の回転部材と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に設けられ、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転したときに弾性変形する弾性部材と、前記第1の回転部材と一体回転するように前記第1の回転部材に設けられ、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面を有するカム部材と、一端部が前記カム部材の前記カム面に接触するとともに他端部が保持部材を介して前記弾性部材の延在方向一端部に当接し、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転したときに、前記第2の回転部材に設けられた回動支点部を中心に回動して前記弾性部材を弾性変形させることにより、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間で回転トルクを伝達するトルク伝達部材とを備え、前記保持部材が前記トルク伝達部材の他端部に回動自在に取付けられるものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、第1の回転部材が、第1の回転部材および第2の回転部材の捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面を有するカム部材を備え、カム部材と弾性部材との間にトルク伝達部材を介装するので、カム部材の回転に伴ってカム部材がトルク伝達部材を介して弾性部材を押圧して弾性部材からトルク伝達部材への反力を変化させることにより、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角の範囲を広角化して第1の回転部材と第2の回転部材との間で回転トルクを伝達することができる。
このため、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ剛性を全体的に低くすることができる。
また、保持部材をトルク伝達部材の他端部に回動自在に取付けたので、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が大きくなってトルク伝達部材が回動支点部を中心に回動したときに、トルク伝達部材の他端部に対して保持部材を回動させることにより、弾性部材に対して保持部材が傾くのを防止することができる。
このため、トルク伝達部材の他端部と第2の回転部材との間で弾性部材が傾くのを防止して、弾性部材を中心軸方向に正常に弾性変形させることができ、弾性部材の剛性を所望する剛性にすることができる。
これに加えて、弾性部材が傾くのを防止することができるため、弾性部材が異常変形するのを防止することができ、弾性部材を保護することができる。
上記(1)の捩り振動減衰装置において、(2)前記弾性部材がコイルスプリングから構成され、前記保持部材は、前記コイルスプリングの延在方向一端部が当接する当接面を有する本体と、前記当接面から前記コイルスプリングの延在方向他端部に向かって突出し、前記コイルスプリングの内周部に挿通される第1の突出部と、前記本体の半径方向外端から前記第2の回転部材の円周方向に突出し、前記コイルスプリングの外周部に対向する第2の突出部とを有し、前記第1の突出部と前記コイルスプリングの内周部との間および前記第2の突出部と前記コイルスプリングの外周部との間に隙間が形成されるものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、保持部材の第1の突出部とコイルスプリングの内周部との間および第2の突出部とコイルスプリングの外周部との間に隙間が形成されるので、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が大きくなってトルク伝達部材が回動支点部を中心に回動したときに、第1の突出部および第2の突出部とコイルスプリングとの間の隙間分だけ保持部材を第2の回転部材の半径方向に移動させることができる。
このため、弾性部材に対して保持部材が傾くのをより一層防止することができ、弾性部材が傾くのをより一層防止することができ、弾性部材を中心軸方向に弾性変形させることができる。
上記(1)または(2)の捩り振動減衰装置において、(3)前記第2の回転部材が、前記第2の回転部材の半径方向に対して傾斜して所定の長さに亘って延在する第1の案内溝と、前記第1の案内溝に対して前記半径方向内方に位置し、前記第1の案内溝と平行に延在する第2の案内溝とを有し、前記保持部材の前記本体が、前記案内溝に挿通される突起を有するものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、第2の回転部材が、第2の回転部材の半径方向に対して傾斜し、所定の長さに亘って平行に延在する第1案内溝および第2の案内溝を有し、保持部材に設けられた突起が第1の案内溝および第2の案内溝に挿通されるので、カム部材の回転に伴ってトルク伝達部材が回動支点部を中心に回動したときに、突起が第1の案内溝および第2の案内溝の延在方向一端面と延在方向他端面との間で移動することにより、保持部材を第2の回転部材に移動自在に支持しつつ第2の回転部材の半径方向に移動させることができる。
このとき、保持部材がトルク伝達部材に対して回動することで弾性部材に対して保持部材が傾くのを防止することができ、弾性部材を中心軸方向に弾性変形させることができる。
上記(3)の捩り振動減衰装置において、(4)前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との捩れ角が最小であるときに、前記突起が前記第1の案内溝および前記第2の案内溝の延在方向一端面に当接するものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との捩れ角が最小であるときに、保持部材が第1の案内溝および第2の案内溝の延在方向一端面に当接するので、捩り振動減衰装置の回転時の遠心力により、トルク伝達部材が回動支点部を中心に一方側に回動したときに、保持部材を第1の案内溝および第2の案内溝の延在方向一端面にさせることができる。
このため、トルク伝達部材が回動支点部を中心に一方側に必要以上に回動するのを規制して、トルク伝達部材の一端部がカム部材のカム面に大きい接触圧で接触するのを防止することができる。
したがって、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が小さい領域で第2の回転部材に対して第1の回転部材を円滑に相対回転させることができ、微小振動を確実に減衰することができる。
上記(1)〜(4)の捩り振動減衰装置において、(5)前記カム部材のカム面の曲率が、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との捩れ角が最小のときの前記カム部材の初期位置から前記捩れ角が大きくなるに従って大きくなるものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角の変化に応じてトルク伝達部材が接触するカム部材のカム面の曲率を可変させることにより、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角の範囲を広角化して捩れ剛性を低くすることができる。
また、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が大きくなるに従って第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ剛性を大きくすることができるため、大きなトルク変動を弾性部材によって減衰しながら第1の回転部材と第2の回転部材との間で回転トルクを円滑に伝達することができる。
上記(1)〜(5)の捩り振動減衰装置において、(6)前記第1の回転部材が、外周部に前記カム部材を有し、内周部に変速機の入力軸が連結されるボスを備え、前記第2の回転部材が、前記カム部材の軸線方向両側に配置され、前記回動支点部を構成する回動軸を介して前記トルク伝達部材を回動自在に支持する一対のディスクプレートと、前記ディスクプレートに設けられ、前記弾性部材の延在方向他端部を支持する支持部とを備え、前記一対のディスクプレートに内燃機関の回転トルクが伝達されるものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、弾性部材の延在方向一端部が保持部材を介してトルク伝達部材の他端部に当接し、トルク伝達部材の他端部がカム部材のカム面に接触するので、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角の範囲を広角化して弾性部材の低剛性化を図ることができる。
このため、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるとき等のように、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が小さい領域にあっては、低剛性の弾性部材によって微小振動を減衰してガラ音の発生を抑制することができる。
また、第1の回転部材と第2の回転部材との捩れ角が大きい領域では、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角を大きくしてトルクの上昇率が大きくなる高剛性の捩れ特性を得ることができる。
したがって、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした大きな捩り振動や、駆動伝達系の捩り共振を減衰して、変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラ音や駆動伝達系の捩り共振によるこもり音の発生を抑制することができる。
上記(6)の捩り振動減衰装置において、(7)前記一対のディスクプレートが、前記弾性部材が挿通される窓部を有するものから構成されている。
この捩り振動減衰装置は、一対のディスクプレートが、弾性部材が挿通される窓部を有するので、弾性部材の直径が大きい場合に、弾性部材を窓部に挿通することにより、ディスクプレートの間に弾性部材の全体を収容するのを不要にできる。このため、ディスクプレートの間隔を短くして捩り振動減衰装置の軸線方向長さを短くすることができ、捩り振動減衰装置を小型化することができる。
本発明によれば、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角が大きくなった場合に、弾性部材が傾くのを防止することができ、弾性部材の剛性を所望する剛性にすることができる捩り振動減衰装置を提供することができる。
以下、本発明に係る捩り振動減衰装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図15は、本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図15は、本発明に係る捩り振動減衰装置の第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1〜図4において、捩り振動減衰装置1は、第1の回転部材2と第1の回転部材2と同一軸線上に設けられた第2の回転部材3とを備えている。
第2の回転部材3には駆動源である図示しない内燃機関からの回転トルクが入力されるようになっており、第1の回転部材2は、第2の回転部材3の回転トルクを図示しない駆動伝達系の変速機に伝達するようになっている。
第1の回転部材2と第2の回転部材3との間には弾性部材としての一対のコイルスプリング4が設けられており、コイルスプリング4は、第1の回転部材2と第2の回転部材3が相対回転したときに第2の回転部材3の円周方向に圧縮されるようになっている。
第1の回転部材2は、駆動伝達系の変速機の入力軸26の外周部にスプライン嵌合されるボス5と、ボス5の外周部に設けられたカム部材6とを含んで構成される。
なお、ボス5とカム部材6とは一体的に成形されてもよい。また、ボス5とカム部材6とを別体に形成し、ボス5の外周部およびカム部材6の内周部にスプライン部をそれぞれ形成し、ボス5とカム部材6とをスプライン嵌合してもよい。
また、第2の回転部材3は、一対のディスクプレート7、8およびクラッチディスク10を備えている。ディスクプレート7、8は、カム部材6の軸線方向両側に配置されており、軸線方向に所定間隔を隔てて回動支点部としての回動軸9によって連接されている。
回動軸9は、ディスクプレート7、8に橋架されており、軸線方向両端部が大径に形成されることにより、ディスクプレート7、8に抜け止め係止されている。このため、ディスクプレート7、8は、回動軸9によって一体化されることで一体回転するようになっている。
また、ディスクプレート7、8の円状の中心孔7a、8aにはボス5が収納されており、ボス5は、ディスクプレート7、8と同一軸線上に設けられている。
また、クラッチディスク10は、ディスクプレート7の半径方向外方に設けられており、クッショニングプレート11および摩擦材12a、12bを備えている。クッショニングプレート11は、厚み方向に波打つリング状の部材から構成されており、リベット13aによってディスクプレート7に固定されている。
摩擦材12a、12bは、クッショニングプレート11の両面にリベット13bによって固定されており、この摩擦材12a、12bは、内燃機関のクランクシャフトに固定された図示しないフライホイールとフライホイールにボルト固定されたクラッチカバーのプレッシャプレートとの間に位置している。
そして、摩擦材12a、12bがプレッシャプレートに押圧されてフライホイールとプレッシャプレートに摩擦係合することで、内燃機関の回転トルクがディスクプレート7、8に入力される。
また、図示しないクラッチペダルが踏み込まれると、プレッシャプレートが摩擦材12a、12bを押圧するのを解除し、摩擦材12a、12bがフライホイールから離隔することで、内燃機関の回転トルクがディスクプレート7、8に入力されない。
また、ディスクプレート7には支持部としての台座14が設けられており、この台座14は、ディスクプレート7から軸線方向に突出してディスクプレート8に取付けられている。
この台座14にコイルスプリング4の延在方向他端部の内周部に挿通される突起14aが形成されており、コイルスプリング4の延在方向他端部が取付けられている。また、コイルスプリング4の延在方向一端部には保持部材としてのスプリングシート16が取付けられている。
図5、図6に示すように、スプリングシート16は、コイルスプリング4の延在方向一端部が当接する当接面16aを有する本体16Aと、当接面16aからコイルスプリング4の延在方向他端部に向かって突出し、コイルスプリング4の内周部に挿通される第1の突出部としての突起16Bと、本体16Aの半径方向外端から円周方向に突出し、コイルスプリング4の外周部に対向する第2の突出部としての外周側支持片16Cとを有している。
また、図7に示すように、突起16Bの外周部とコイルスプリング4の内周部との間には隙間S1が形成されており、外周側支持片16Cの内周面とコイルスプリング4の外周部との間には隙間S2が形成されている。すなわち、コイルスプリング4の延在方向一端部は、スプリングシート16に対してディスクプレート7、8の半径方向に移動自在となっている。
また、コイルスプリング4とカム部材6との間にはトルク伝達部材としてのアーム部材18が設けられており、このアーム部材18は、ディスクプレート7、8の間に位置し、回動軸9に回動自在に支持されている。
また、コイルスプリング4の内周部には樹脂材料等から構成されるフロート体15が収納されており、このフロート体15は、コイルスプリング4の軸長よりも短く構成されている。
このフロート体15は、コイルスプリング4が圧縮されたときに、両端部がスプリングシート16の突起16Bおよび台座14の突起14aに当接することにより、コイルスプリング4が異常変形されるのを防止してコイルスプリング4を保護するようになっている。
図8、図9に示すように、回動軸9とアーム部材18の間にはニードルベアリング19が介装されている。ニードルベアリング19は、アーム部材18に取付けられたアウターレース19aと、アウターレース19aと回動軸9の間に介装された針状ニードル19bとから構成されており、アウターレース19aが針状ニードル19bを介して回動軸9に対して回転自在となっている。このため、アーム部材18は、ニードルベアリング19を介して回動軸9に回動自在に取付けられている。
アーム部材18の他端部は、二股形状の突出片18A、18Bが形成されており、この突出片18A、18Bは、ピン20によって連結されている。
図6、図7、図9に示すように、スプリングシート16の本体16Aの当接面16aと反対側の面には装着部16Dが設けられており、この装着部16Dにはピン20が挿通される挿通穴16dが形成されている。
このため、スプリングシート16は、アーム部材18の他端部にピン20を中心にディスクプレート7、8の半径方向に回動自在に取付けられている。
このため、スプリングシート16は、アーム部材18の他端部にピン20を中心にディスクプレート7、8の半径方向に回動自在に取付けられている。
また、図1、図3、図4、図10に示すように、ディスクプレート7、8にはディスクプレート7、8の所定の長さに亘って第1の案内溝としての案内溝31および第2の案内溝としての案内溝32が形成されている。
案内溝31、32は、ディスクプレート7、8の半径方向に対して傾斜している。図10にディスクプレート7、8の半径方向の軸線Lを示す。案内溝31、32は、ディスクプレート7、8の円周方向に離隔して設けられており、案内溝32は、案内溝31に対して半径方向内方に案内溝31と平行に設けられている。
また、スプリングシート16の本体16Aには本体16Aから入力軸26の軸線方向に突出する複数の突起16b、16cが設けられており、この突起16b、16cは、案内溝31、32に挿通されている。
この突起16b、16cは、案内溝31、32の延在方向一端面31a、32aと延在方向他端面31b、32bとの間で案内溝31、32に沿って移動するようになっており、スプリングシート16は、案内溝31、32に沿ってディスクプレート7、8の半径方向内方と半径方向外方との間で移動自在となっている。
一方、カム部材6は、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面6aを有している。
本実施の形態では、カム部材6が楕円形状のカム面を有しており、カム面6aの曲率は、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角が最小(捩れ角が略0°)の中立位置にあるときのカム部材6の初期位置からディスクプレート7、8とボス5との捩れ角が大きくなるに従って大きくなっている。
したがって、本実施の形態のカム部材6は、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角が最小のときに曲率の小さいカム面6aにアーム部材18の一端部が当接するようにカム部材6の初期位置が設定されている。
そして、カム部材6が回転してアーム部材18の一端部が当接するカム面6aの位置が可変されることにより、スプリングシート16がアーム部材18によって付勢されてコイルスプリング4の圧縮量が可変される。
このとき、スプリングシート16が台座14に近接および離隔するようにディスクプレート7、8の半径方向内方と半径方向外方との間で移動することになる。
また、突起16b、16cは、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角が最小の中立位置にあるときに、案内溝31、32の延在方向一端面31a、32aに当接するようになっている。
本実施の形態では、案内溝31、32の延在方向一端面31a、32aに当接した状態では、アーム部材18が時計回転方向に移動しないようになっており、アーム部材18は、コイルスプリング4の付勢力によってカム部材6のカム面6aに小さい接触圧で接触している。
また、アーム部材18は、ディスクプレート7、8の中心軸に対して点対称に配置されており、アーム部材18は、ディスクプレート7、8の中心軸を挟んで同一の曲率を有するカム面6aに一端部を接触させることができるようになっている。
一方、図4に示すように、ディスクプレート7、8とカム部材6との間にはヒステリシス機構21が介装されており、このヒステリシス機構21は、環状の摩擦材22、23および皿ばね24から構成されている。
摩擦材22は、表面が所定の摩擦係数を有する環状部材から構成されており、ディスクプレート7とカム部材6との間に介装されるようにしてディスクプレート7に取付けられている。
摩擦材23は、表面が所定の摩擦係数を有する環状部材から構成されており、ディスクプレート8とカム部材6との間に介装されるようにしてディスクプレート8に取付けられている。
皿ばね24は、円錐形状に形成されており、摩擦材23とディスクプレート8との間に介装されている。この皿ばね24は、カム部材6の軸線方向に付勢力を発生させることにより、摩擦材22、23を介してディスクプレート7、8とカム部材6とを摩擦接触させることにより、カム部材6とディスクプレート7、8との間にヒステリシストルクを発生させるようになっている。
次に、作用を説明する。
図11〜図13は、ディスクプレート7、8が内燃機関の回転トルクを受けて図3の状態から時計回転方向(R1方向)に回転している状態を示し、説明の便宜上、カム部材6がディスクプレート7、8に対して正側の時計回転方向(R2方向)および負側の時計回転方向(R1方向)に捩れるものとして説明を行う。
図11〜図13は、ディスクプレート7、8が内燃機関の回転トルクを受けて図3の状態から時計回転方向(R1方向)に回転している状態を示し、説明の便宜上、カム部材6がディスクプレート7、8に対して正側の時計回転方向(R2方向)および負側の時計回転方向(R1方向)に捩れるものとして説明を行う。
なお、図11〜図13ではディスクプレート8を取り除いた状態を示している。また、ディスクプレート7、8に対してカム部材6が正側に捩れるのは、車両の加速時であり、負側に捩れるのは、減速時である。
摩擦材12a、12bがプレッシャプレートに押圧されてフライホイールとプレッシャプレートに摩擦係合することで、内燃機関の回転トルクがディスクプレート7、8に入力される。
本実施の形態の捩り振動減衰装置1は、ディスクプレート7、8とカム部材6との相対回転が小さい状態、すなわち、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が0°付近の小さい状態では、図3に示すように、カム部材6が初期位置に位置してディスクプレート7、8と一体回転する。
このとき、カム部材6の曲率が小さいカム面6aにアーム部材18の一端部が接触しており、カム部材6がアーム部材18を介してスプリングシート16をコイルスプリング4に押し付けることにより、コイルスプリング4がアーム部材18によって付勢される。
ここで、捩り振動減衰装置1が、高速で回転している状態ではアーム部材18が遠心力によって回動軸9を中心にして時計回転方向に回動し、アーム部材18の一端部がカム部材6のカム面に強い接触圧で接触するおそれがある。
このため、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が小さい領域でディスクプレート7、8に対してカム部材6を円滑に相対回転させることができないおそれがある。
本実施の形態では、スプリングシート16が案内溝31、32の延在方向一端面31a、32aに当接した状態において、アーム部材18が回動軸9を中心に一方側である時計回転方向に必要以上に回動するのを規制しているため、アーム部材18の一端部がカム部材6のカム面6aに大きい接触圧で接触することがない。
また、カム部材6がアーム部材18を介してスプリングシート16をコイルスプリング4に押し付けることにより、コイルスプリング4がカム部材6によって付勢されると、コイルスプリング4の反力によってアーム部材18が回動軸9を支点にして、テコの原理によってカム部材6を押圧する。
このため、ディスクプレート7、8の回転トルクがコイルスプリング4およびアーム部材18を介してカム部材6に伝達される。このため、変速機の入力軸26に内燃機関の回転トルクを伝達することになり、このとき、コイルスプリング4の圧縮量は小さいものとなる。
一方、車両の加速時に、内燃機関のトルク変動による回転変動が小さい場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが小さく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R2方向)に相対回転する。
そして、図3に示す状態から図11に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるにつれてカム部材6がディスクプレート7、8に対してR2方向に捩れる。このとき、アーム部材18の一端部がカム面6a上を摺動する。
カム面6aの曲率は、カム部材6の初期位置にあるときからディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるに従って大きくなっているため、アーム部材18の一端部が徐々に曲率が大きくなるカム部材6のカム面6aに押圧されると、アーム部材18の他端部がディスクプレート7、8の半径方向内方に移動する。
このとき、スプリングシート16は、突起16Bの外周部とコイルスプリング4の内周部との間の隙間S1および外周側支持片16Cの内周面とコイルスプリング4の外周部との間の隙間S2分だけ半径方向内方に移動する。
この際、スプリングシート16は、突起16b、16cが案内溝31、32に沿って半径方向内方に移動することにより、半径方向内方に移動する。
この際、スプリングシート16は、突起16b、16cが案内溝31、32に沿って半径方向内方に移動することにより、半径方向内方に移動する。
スプリングシート16が半径方向内方に移動するのに伴ってアーム部材18の他端部がスプリングシート16を介してコイルスプリング4を押圧することにより、スプリングシート16を台座14に向かって移動させ、コイルスプリング4を圧縮変形させる。
内燃機関のトルク変動による回転変動がさらに大きくなる場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが大きく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R2方向)にさらに相対回転する。
図11に示す状態から図12に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が、例えば、最大の+90°になると、カム面6aの曲率が最大の頂部6bにアーム部材18の一端部が位置して、カム部材6がアーム部材18を介してコイルスプリング4をより大きな付勢力で付勢する。
この状態では、カム面6aの曲率が、カム部材6の初期位置にあるときからディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるに従ってさらに大きくなっているため、アーム部材18の一端部が徐々に曲率が大きくなるカム部材6のカム面6aに押圧されると、アーム部材18の他端部がディスクプレート7、8の半径方向内方にさらに移動する。
このとき、スプリングシート16が突起16Bの外周部とコイルスプリング4の内周部との間の隙間S1および外周側支持片16Cの内周面とコイルスプリング4の外周部との間の隙間S2分だけ半径方向内方にさらに移動する。
この際、スプリングシート16は、突起16b、16cが案内溝31、32に沿って半径方向内方に移動することにより、半径方向内方にさらに移動する。
この際、スプリングシート16は、突起16b、16cが案内溝31、32に沿って半径方向内方に移動することにより、半径方向内方にさらに移動する。
なお、本実施の形態では、アーム部材18の形状、カム部材6の形状、案内溝31、32の形状等を適宜設定することにより、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が+90°になると、スプリングシート16の突起16Bがコイルスプリング4の半径方向内方の内周部に当接するとともに、外周側支持片16Cの内周面がコイルスプリング4の半径方向外方の外周部に当接するように構成されている。
また、アーム部材18が半径方向内方に移動するときには、スプリングシート16がアーム部材18の他端部に対してピン20を介して回動することにより、コイルスプリング4が傾くことがなく、現状の姿勢を維持することになる。
さらに、ディスクプレート7、8に内燃機関から過大なトルクが入力した場合には、アーム部材18の他端部がカム面6aの曲率が最も大きい頂部6bを乗り越えてディスクプレート7、8をカム部材6に対して空転させることができるため、車両の加速時にカム部材6をトルクリミッタとして機能させることができる。
この結果、ディスクプレート7、8からカム部材6に過大なトルクが伝達されてしまうのを防止して、変速機の変速歯車組を保護することができる。
また、ディスクプレート7、8とカム部材6との間にはヒステリシス機構21が介装されているため、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転するときに一定のヒステリシストルクを発生させることができる。
一方、車両の減速時には、内燃機関の駆動トルクが小さくなり、エンジンブレーキが発生するため、変速機の入力軸26からカム部材6に回転トルクが入力されることになる。減速時に内燃機関のトルク変動による回転変動が小さい場合には、カム部材6とディスクプレート7、8との間の変動トルクが小さいため、カム部材6がディスクプレート7、8に対して相対的に負側(R1方向)に捩れることになる。
図3に示す状態から図12に示す状態のように、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転したときに、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるにつれてディスクプレート7、8に対してカム部材6が回転することにより、アーム部材18の一端部がカム面6a上を摺動する。
そして、カム部材6がR1方向に回転するのに伴って、アーム部材18の他端部がスプリングシート16を押圧することにより、スプリングシート16が台座14に向かって移動することにより、コイルスプリング4を圧縮変形させる。
内燃機関のトルク変動による回転変動がさらに大きくなる場合には、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される変動トルクが大きく、カム部材6がディスクプレート7、8に対して反時計回転方向(R1方向)にさらに相対回転する。
そして、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が、例えば、最大の+90°になると、カム面6aの曲率が最大の頂部6bにアーム部材18の一端部が位置して、カム部材6がアーム部材18を介してコイルスプリング4をより大きな付勢力で付勢する。
また、ディスクプレート7、8に対してカム部材6が負側に捩れると、正側に捩れたときと同様にアーム部材18の一端部が徐々に曲率が大きくなるカム部材6のカム面6aに押圧されるため、アーム部材18の他端部がディスクプレート7、8の半径方向内方に移動する。
このときには、正側に捩れたときと同様に、スプリングシート16が突起16Bの外周部とコイルスプリング4の内周部との間の隙間S1および外周側支持片16Cの内周面とコイルスプリング4の外周部との間の隙間S2分だけ半径方向内方に移動する。
この際、スプリングシート16は、突起16b、16cが案内溝31、32に沿って半径方向内方に移動することにより、半径方向内方にさらに移動する。アーム部材18が半径方向内方に移動するときには、スプリングシート16がアーム部材18の他端部に対してピン20を介して回動することにより、コイルスプリング4が傾くことがなく、現状の姿勢を維持することになる。
このようにアーム部材18がコイルスプリング4を付勢することにより、圧縮されるコイルスプリング4の反力によってアーム部材18が回動軸9を支点にして、テコの原理によってカム部材6を強い押圧力で押圧するため、カム部材6からディスクプレート7、8に駆動伝達系の動力を伝達しつつ、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩り振動を吸収して減衰する。
また、車両の減速時にあっても、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転するときには一定のヒステリシストルクを発生させることができる。
このように本実施の形態では、捩り振動減衰装置1が、カム部材6と、カム部材6の外周部に設けられてカム部材6と一体回転する楕円形状のカム面6aを有するカム部材6と、カム部材6とコイルスプリング4との間に設けられ、一端部がカム面6aに接触するとともに他端部がコイルスプリング4のスプリングシート16に当接し、ディスクプレート7、8に橋架された回動軸9を中心に回動するアーム部材18とを含んで構成される。
このため、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角の範囲を広角化して捩り振動減衰装置1の捩れ剛性を全体的に低くすることができるとともに、捩れ特性を非線形にすることができ、ディスクプレート7、8からカム部材6に回転トルクを円滑に伝達することができる。
図14は、ディスクプレート7、8とカム部材6の捩れ特性を示す図であり、本実施の形態におけるディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角と、カム部材6から出力される出力トルクとの関係を説明するグラフである。
横軸は、ディスクプレート7、8に対するカム部材6の相対的な捩れ角であり、縦軸がカム部材6から出力される出力トルクである。
横軸は、ディスクプレート7、8に対するカム部材6の相対的な捩れ角であり、縦軸がカム部材6から出力される出力トルクである。
図14に示すように、本実施の形態では、ディスクプレート7、8に対するカム部材6の捩れ角が大きくなるに従ってコイルスプリング4が縮むことにより、アーム部材18によるカム部材6への押圧力が大きくなる。
そして、アーム部材18によるカム部材6への押圧力が大きくなることにより、出力トルクが大きくなる。このときの出力トルクの変化は、段差部を有さずに連続的に変化する曲線状の捩れ特性となる。
本実施の形態では、アーム部材18の一端部が楕円状のカム面6aに接触されるので、カム部材6の回転に伴ってディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角を正側および負側の合計で180°にまで広角化することができる。
なお、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転するときの捩れ特性および捩れ角の大きさは、カム部材6のカム面6aの形状、コイルスプリング4のばね定数、アーム部材18の形状等を調整することにより、任意の捩れ特性および捩れ角に設定することができる。
また、本実施の形態の捩り振動減衰装置1は、図14に示すように、ディスクプレート7、8とカム部材6の捩れ角が小さいときには、ディスクプレート7、8とカム部材6の捩れ剛性が低いフラットな捩れ特性にすることができる。
このため、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるとき等のように、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される回転トルク(カム部材6の出力トルク)が小さい領域では、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動を減衰して、無負荷状態にある変速機の歯車対からガラ音を抑制することができる。
一方、図15に示すように、変速機を備えた駆動伝達系の捩り共振点は、内燃機関の定常回転(例えば、2000rpm付近)に発生するように存在しているため、例えば、車両の加速時に2000rpmを通過するときに駆動伝達系の捩り共振が発生することになる。
本実施の形態では、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角の範囲を広角化して捩れ剛性を全体的に低くすることができるため、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される回転トルクが大きい運転状態においては、駆動源のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動を減衰して、変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラ音を抑制することができる。
また、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きいときに、コイルスプリング4を大きく圧縮してコイルスプリング4の剛性を高くすることができるため、駆動伝達系の捩り共振による捩り振動を減衰して車室内にこもり音が発生するのを抑制することができる。
図15では、広角化が図ることができない捩れ特性(破線で示す)と本実施の形態の捩り振動減衰装置1の捩れ特性(実線で示す)とを比べた場合に、共振点付近の捩り振動が大幅に低下することを示している。
これに加えて、本実施の形態では、ディスクプレート7、8とカム部材6との間にヒステリシス機構21を介装したので、ディスクプレート7、8とカム部材6とが相対回転するときには一定のヒステリシストルクを発生させることができる。
このため、ディスクプレート7、8からカム部材6に伝達される回転トルクが大きい加減速中には、駆動源のトルク変動による回転変動を起振源とした大きい捩り振動に対してヒステリシストルクを発生させることができる。
したがって、駆動伝達系の捩り共振による捩り振動をより一層減衰して車室内にこもり音が発生するのをより一層抑制することができるとともに、ジャラ音の発生をより一層抑制することができる。
また、本実施の形態では、スプリングシート16をアーム部材18の他端部にピン20を介して回動自在に取付け、スプリングシート16の突起16Bとコイルスプリング4の内周部との間および外周側支持片16Cとコイルスプリング4の外周部との間に隙間S1、S2が形成されるように構成した。
このため、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなってアーム部材18が回動軸9を中心に回動したときに、突起16Bおよび外周側支持片16Cとコイルスプリング4との間の隙間S1、S2分だけスプリングシート16をディスクプレート7、8の半径方向に移動させることができる。
本実施の形態では、アーム部材18の他端部に対してピン20を介して回動させることができるため、コイルスプリング4に対してスプリングシート16が傾くのをより一層防止することができ、スプリングシート16の姿勢をより確実に維持させることができる。
このため、スプリングシート16および台座14の間でコイルスプリング4が傾くのを防止して、コイルスプリング4を中心軸方向に正常に弾性変形させることができ、コイルスプリング4の剛性を所望する剛性(例えば、図14の捩れ特性が得られる剛性)にすることができる。
これに加えて、コイルスプリング4が傾くのを防止することができるため、コイルスプリング4が異常変形するのを防止することができ、コイルスプリング4を保護することができる。
また、本実施の形態では、ディスクプレート7、8が、ディスクプレート7、8の半径方向に対して傾斜して所定の長さに亘って延在する案内溝31と、案内溝31に対して半径方向内方に位置し、案内溝31と平行に延在する案内溝32とを有し、スプリングシート16の本体16Aが、案内溝31、32に挿通される突起16b、16cを有する。
このため、カム部材6の回転に伴ってアーム部材18が回動軸9を中心に回動したときに、突起16b、16cが案内溝31、32の延在方向一端面31a、32aと延在方向他端面31b、32bとの間で移動することにより、スプリングシート16をディスクプレート7、8に対して移動自在に支持しつつスプリングシート16をディスクプレート7、8の半径方向に移動させることができる。
このとき、スプリングシート16がアーム部材18に対して回動することでコイルスプリング4に対してスプリングシート16が傾くのを防止することができ、スプリングシート16の姿勢を維持させることができる。
また、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が最小であるときに、突起16b、16cを案内溝31、32の延在方向一端面31a、32aに当接させているので、アーム部材18が回動軸9を中心に時計回転方向に必要以上に回動するのを規制して、アーム部材18の一端部がカム部材6のカム面6aに強い接触圧で接触するのを防止することができる。
したがって、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が小さい領域でディスクプレート7、8に対してカム部材6を円滑に相対回転させることができ、シフトポジションがニュートラルに変更されて内燃機関がアイドル状態にあるとき等には、微小振動を確実に減衰してガラ音を確実に抑制することができる。
また、本実施の形態では、カム部材6のカム面6aの曲率を、ディスクプレート7、8とカム部材6の捩れ角が最小のときのカム部材6の初期位置から捩れ角が大きくなるに従って大きくなるものから構成している。
このため、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角の変化に応じてアーム部材18が接触するカム部材6のカム面6aの曲率を可変させることができ、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角の範囲を広角化して捩れ剛性を低くすることができる。
また、ディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ角が大きくなるに従ってディスクプレート7、8とカム部材6との捩れ剛性を大きくすることができるため、大きなトルク変動をコイルスプリング4によって減衰しながらディスクプレート7、8とカム部材6との間で回転トルクを円滑に伝達することができる。
(第2の実施の形態)
図16〜図21は、本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図16〜図21は、本発明に係る捩り振動減衰装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
本実施の形態の捩り振動30は、ディスクプレート7、8に窓孔41、42を形成した点、スプリングシート43およびコイルスプリング44の形状が第1の実施の形態と異なる。
図16〜図20において、ディスクプレート7、8には窓部としての窓孔41、42がそれぞれ形成されている。この窓孔41、42は、外周縁41a、42a(図19参照)と、外周縁41a、42aに対して内周側に位置する内周縁41b、42bと、コイルスプリング44の一端部に円周方向で対向する一端面41c、42cと、コイルスプリング44の他端部に円周方向で対向する他端面41d、42dとを備えている。なお、他端面41d、42dは、一端面41c、42cと対向する支柱14の対向面から構成されている。
外周縁41a、42aは、ディスクプレート7、8の円周方向に沿って湾曲しており、内周縁41b、42bは、概ね直線状に延在している。
また、外周縁41a、42aには外周縁41a、42aからディスクプレート7、8の軸線方向外方に突出する外周側支持片41e、42eが形成されており、内周縁41b、42bには外周縁41a、42aからディスクプレート7、8の軸線方向外方に突出する内周側支持片41f、42fが形成されている。
本実施の形態では、スプリングシート43がディスクプレート7、8の間に位置しており、コイルスプリング44の外径がディスクプレート7、8の離隔距離よりも大きくなっている。
このため、コイルスプリング44の一部は、窓孔41、42に挿通され、窓孔41、42を通してディスクプレート7、8の外方に突出している。
また、外周側支持片41e、42eおよび内周側支持片41f、42fは、コイルスプリング44に対向しており、コイルスプリング44は、外周側支持片41e、42eおよび内周側支持片41f、42fに沿って弾性変形するようになっている。
図21に示すように、スプリングシート43は、コイルスプリング44の延在方向一端部が当接する当接面43aを有する本体43Aと、当接面43aからコイルスプリング44の延在方向他端部に向かって突出し、コイルスプリング44の内周部に挿通される第1の突出部としての突起43Bと、本体43Aの半径方向外端から円周方向に突出し、コイルスプリング44に対向する第2の突出部としての外周側支持片43Cとを備えている。
また、スプリングシート43の本体43Aの当接面43aと反対側の面には装着部43Dが設けられており、この装着部43Dにはピン20が挿通される挿通穴43dが形成されている。
また、スプリングシート43の本体43Aには本体43Aから入力軸26の軸線方向に突出する複数の突起43b、43cが設けられており、この突起43b、43cは、案内溝31、32に挿通されている。
本実施の形態では、本体43Aの長さが第1の実施の形態のスプリングシート16の本体16Aの長さよりも長く形成されており、窓孔41、42と案内溝31、32とを円周方向に離隔させた状態で突起43b、43cを案内溝31、32に確実に挿通することができるようになっている。
また、図21に示すように、突起43Bの外周部とコイルスプリング44の内周部との間には隙間S1が形成されており、外周側支持片43Cの内周面とコイルスプリング44の外周部との間には隙間S2が形成されている。すなわち、コイルスプリング44の延在方向一端部は、スプリングシート43に対してディスクプレート7、8の半径方向に移動自在となっている。
本実施の形態では、カム部材6がディスクプレート7、8に対して正側および負側に捩れたときに、スプリングシート43は、突起43Bの外周部とコイルスプリング44の内周部との間の隙間S1および外周側支持片43Cの内周面とコイルスプリング44の外周部との間の隙間S2分だけ半径方向内方に移動する。
この際、スプリングシート43は、突起43b、43cが案内溝31、32に沿って半径方向内方に移動することにより、半径方向内方にさらに移動する。アーム部材18が半径方向内方に移動するときには、スプリングシート43がアーム部材18の他端部に対してピン20を介して回動することにより、コイルスプリング44が傾くことがなく、現状の姿勢を維持することになる。
この結果、スプリングシート43および台座14の間でコイルスプリング44が傾くのを防止して、コイルスプリング44を中心軸方向に正常に弾性変形させることができ、コイルスプリング44の剛性を所望する剛性(例えば、図13の捩れ特性が得られる剛性)にすることができる。
これに加えて、コイルスプリング44が傾くのを防止することができるため、コイルスプリング44が異常変形するのを防止することができ、コイルスプリング44を保護することができる。
また、本実施の形態では、ディスクプレート7、8が、コイルスプリング44が挿通される窓孔41、42を有するので、コイルスプリング44の直径が大きい場合に、コイルスプリング44を窓孔41、42に挿通することにより、ディスクプレート7、8の間にコイルスプリング44の全体を収容するのを不要にできる。
このため、ディスクプレート7、8の間隔を短くして捩り振動減衰装置40の軸線方向長さを短くすることができ、捩り振動減衰装置40を小型化することができる。
このため、ディスクプレート7、8の間隔を短くして捩り振動減衰装置40の軸線方向長さを短くすることができ、捩り振動減衰装置40を小型化することができる。
また、本実施の形態では、ディスクプレート7、8とカム部材6とが中立位置にあるときに、コイルスプリング44の両端部と窓孔41、42の一端面41c、42cおよび他端面41d、42dとの間に隙間があってもよく、コイルスプリング44の両端部が窓孔41、42の一端面41c、42cおよび他端面41d、42dに当接していてもよい。
また、上記各実施の形態では、捩り振動減衰装置1を車両の内燃機関と変速機を有する駆動伝達系との間に介装するようにしているが、これに限らず、車両等の駆動伝達系に設けられる捩り振動減衰装置であれば何でもよい。
例えば、ハイブリッド車両にあっては、内燃機関の出力軸と、電動機と車輪側出力軸とに動力を分割する動力分割機構との間に介装されるハイブリッドダンパ等の捩り振動減衰装置に適用してもよい。
また、トルクコンバータのロックアップクラッチ装置と変速歯車組の間に介装されるロックアップダンパ等の捩り振動減衰装置に適用してもよい。また、ディファレンシャルケースとディファレンシャルケースの外周部に設けられたリングギヤとの間に捩り振動減衰装置を設けてもよい。
また、上記各実施の形態では、カム部材6のカム面6aが楕円形状を有しているが、ディスクプレート7、8とボス5との捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面であれば、楕円形状に限定されるものではない。
また、上記各実施の形態では、案内溝31、32が半径方向に平行に2つ設けられているが、この案内溝は、3つ以上あってもよい。
また、上記各実施の形態では、案内溝31、32が半径方向に平行に2つ設けられているが、この案内溝は、3つ以上あってもよい。
以上のように、本発明に係る捩り振動減衰装置は、第1の回転部材と第2の回転部材の捩れ角が大きくなった場合に、弾性部材が傾くのを防止することができ、弾性部材の剛性を所望する剛性にすることができるという効果を有し、車両の内燃機関と駆動伝達系との間に介装され、第1の回転部材と第2の回転部材との間で回転トルクが伝達されるように第1の回転部材と第2の回転部材とを弾性部材を介して相対回転自在に連結した捩り振動減衰装置等として有用である。
1、40 捩り振動減衰装置
2 第1の回転部材
3 第2の回転部材
4、44 コイルスプリング(弾性部材)
5 ボス(第1の回転部材)
6 カム部材(第1の回転部材)
6a カム面
7、8 ディスクプレート(第2の回転部材)
9 回動軸(回動支点部)
14 台座 (支持部)
16 スプリングシート(保持部材)
16A、43A 本体
16a、43a 当接面
16b、16c、43b、43c 突起
16B、43B 突起(第1の突出部)
16C、43C 外周側支持片(第2の突出部)
18 アーム部材(トルク伝達部材)
21 ヒステリシス機構
26 入力軸
31 案内溝(第1の案内溝)
31a、32a 延在方向一端面
32 案内溝(第2の案内溝)
41、42 窓孔(窓部)
S1、S2 隙間
2 第1の回転部材
3 第2の回転部材
4、44 コイルスプリング(弾性部材)
5 ボス(第1の回転部材)
6 カム部材(第1の回転部材)
6a カム面
7、8 ディスクプレート(第2の回転部材)
9 回動軸(回動支点部)
14 台座 (支持部)
16 スプリングシート(保持部材)
16A、43A 本体
16a、43a 当接面
16b、16c、43b、43c 突起
16B、43B 突起(第1の突出部)
16C、43C 外周側支持片(第2の突出部)
18 アーム部材(トルク伝達部材)
21 ヒステリシス機構
26 入力軸
31 案内溝(第1の案内溝)
31a、32a 延在方向一端面
32 案内溝(第2の案内溝)
41、42 窓孔(窓部)
S1、S2 隙間
Claims (7)
- 第1の回転部材と、
前記第1の回転部材と同一軸線上に設けられ、前記第1の回転部材に対して相対回転自在な第2の回転部材と、
前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に設けられ、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転したときに弾性変形する弾性部材と、
前記第1の回転部材と一体回転するように前記第1の回転部材に設けられ、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材の捩れ角の変化に伴って曲率の変化するカム面を有するカム部材と、
一端部が前記カム部材の前記カム面に接触するとともに他端部が保持部材を介して前記弾性部材の延在方向一端部に当接し、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材とが相対回転したときに、前記第2の回転部材に設けられた回動支点部を中心に回動して前記弾性部材を弾性変形させることにより、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間で回転トルクを伝達するトルク伝達部材とを備え、
前記保持部材が前記トルク伝達部材の他端部に回動自在に取付けられることを特徴とする捩り振動減衰装置。 - 前記弾性部材がコイルスプリングから構成され、前記保持部材は、前記コイルスプリングの延在方向一端部が当接する当接面を有する本体と、前記当接面から前記コイルスプリングの延在方向他端部に向かって突出し、前記コイルスプリングの内周部に挿通される第1の突出部と、前記本体の半径方向外端から前記第2の回転部材の円周方向に突出し、前記コイルスプリングの外周部に対向する第2の突出部とを有し、
前記第1の突出部と前記コイルスプリングの内周部との間および前記第2の突出部と前記コイルスプリングの外周部との間に隙間が形成されることを特徴とする請求項1に記載の捩り振動減衰装置。 - 前記第2の回転部材が、前記第2の回転部材の半径方向に対して傾斜して所定の長さに亘って延在する第1の案内溝と、前記第1の案内溝に対して前記半径方向内方に位置し、前記第1の案内溝と平行に延在する第2の案内溝とを有し、
前記保持部材の前記本体が、前記案内溝に挿通される突起を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の捩り振動減衰装置。 - 前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との捩れ角が最小であるときに、前記突起が前記第1の案内溝および前記第2の案内溝の延在方向一端面に当接することを特徴とする請求項3に記載の捩り振動減衰装置。
- 前記カム部材のカム面の曲率が、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との捩れ角が最小のときの前記カム部材の初期位置から前記捩れ角が大きくなるに従って大きくなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の捩り振動減衰装置。
- 前記第1の回転部材が、外周部に前記カム部材を有し、内周部に変速機の入力軸が連結されるボスを備え、
前記第2の回転部材が、前記カム部材の軸線方向両側に配置され、前記回動支点部を構成する回動軸を介して前記トルク伝達部材を回動自在に支持する一対のディスクプレートと、前記ディスクプレートに設けられ、前記弾性部材の延在方向他端部を支持する支持部とを備え、
前記一対のディスクプレートに内燃機関の回転トルクが伝達されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1の請求項に記載の捩り振動減衰装置。 - 前記一対のディスクプレートが、前記弾性部材が挿通される窓部を有することを特徴とする請求項6に記載の捩り振動減衰装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011117206A JP2012246958A (ja) | 2011-05-25 | 2011-05-25 | 捩り振動減衰装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111356855A (zh) * | 2017-11-21 | 2020-06-30 | Gkn汽车有限公司 | 控制用于离合器的致动器的方法 |
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- 2011-05-25 JP JP2011117206A patent/JP2012246958A/ja active Pending
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