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JP2012189760A - 光フィルター、光フィルターモジュール、分光測定器および光機器 - Google Patents

光フィルター、光フィルターモジュール、分光測定器および光機器 Download PDF

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JP2012189760A
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多二男 漆谷
Koji Kitahara
浩司 北原
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Abstract

【課題】光学膜の特性劣化および光学膜間の貼り付きを防止する。
【解決手段】第1基板20と、第1基板20に対向する第2基板30と、第1基板20に設けられた第1金属膜40と、第2基板30に設けられ、第1金属膜40と対向する第2金属膜50と、を含み、第1金属膜40は、所望波長帯域の光に対する反射特性および透過特性を有し、第1金属膜40の表面および側面は誘電体膜41で覆われ、誘電体膜41は第1金属膜40の周端部において、第1金属膜40に光が入射する光入射部よりも厚みが厚く形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、光フィルター、光フィルターモジュール、分光測定器および光機器に関する。
入射した光から特定の波長の光を射出する光フィルターとして、エタロンフィルターが知られている。エタロンフィルターにおけるミラーとして機能する光学膜には、金属膜や誘電体多層膜が用いられている。この光学膜は反射特性と透過特性とを併せ持つ必要があり、金属膜としては膜厚の薄い銀(Ag)または銀合金などが有効な材料として検討されている。
特許文献1には、二つの光学膜を対向させてギャップを形成し、このギャップ寸法を変えることで、ギャップ寸法に対応した波長の光を選択するエタロン素子(可変ギャップ型のエタロンフィルター)が開示されている。
特開2002−277758号公報
エタロン素子等における光学膜として金属膜が使用される場合、金属膜の酸化や硫化等によって、光学膜の特性が劣化する場合がある。例えば、銀ならびにその合金の薄膜は、光学膜の材料として有効であるが、耐熱性や耐環境性が劣るという課題がある。特に、エタロンフィルター等の製造工程において、熱処理などの加熱下では酸化や硫化が促進されることから、光学膜の特性劣化を防止することが重要である。
さらに、光学膜と光学膜の距離を変更できる可変ギャップ型のエタロン素子では、対向する一対の光学膜が帯電した場合に両者の光学膜が引き合って貼り付き、その後、貼り付いた状態を保って、適正なギャップを維持できないことがある。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる光フィルターは、反射特性および透過特性を有する第1光学膜と、前記第1光学膜とギャップを介して対向配置され、反射特性および透過特性を有する第2光学膜と、前記第1光学膜の周囲に形成された第1電極と、前記第2光学膜の周囲に形成され前記第1電極と対向配置された第2電極と、を含み、前記第1光学膜および前記第2光学膜の少なくとも一方は金属膜を有し、前記金属膜の表面および側面は誘電体膜で覆われ、前記誘電体膜は前記金属膜の周端部において、前記金属膜に光が入射する光入射部よりも厚みが厚く形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、光学膜に備えられる金属膜の上方から側面にかけて誘電体膜が覆い、さらに金属膜の周端部において、金属膜に光が入射する光入射部よりも誘電体膜の厚みが厚く形成されている。このように、まず光学膜に備えられる金属膜において、金属膜の上方から側面にかけて誘電体膜に覆われていることから、金属膜の酸化や硫化などの特性劣化を防止することができる。
また、適用例の光フィルターは、第1電極と第2電極との間に生ずる静電力により第1光学膜と第2光学膜との間のギャップ寸法を変え、ギャップ寸法に対応する波長帯域を切り替えできる。そして、誘電体膜は金属膜の周端部において、金属膜に光が入射する光入射部よりも厚みが厚く形成されていることから、第1光学膜と第2光学膜とに電荷が帯電して両者が引き付け合う場合に、この厚みが厚く形成された周端部においてストッパーの役目を果たし、第1光学膜と第2光学膜とが貼り付くことを防止することができる。このように、本適用例は、誘電体膜が光学膜の特性劣化を防止し、かつ第1光学膜と第2光学膜とのギャップ寸法を適正に維持できる光フィルターを実現する。
[適用例2]上記適用例にかかる光フィルターにおいて、前記金属膜の材料は、Ag単体、Agを主成分とする合金、Au単体、Auを主成分とする合金、Cu単体、Cuを主成分とする合金のいずれかであることが望ましい。
この構成によれば、上記の金属単体あるいは金属の合金は、光の反射および透過特性を兼ね備えた光学膜の材料として有効である。
[適用例3]上記適用例にかかる光フィルターにおいて、前記誘電体膜の材料は、Alの酸化膜、Alの窒化膜、Siの酸化膜、Siの窒化膜、Tiの酸化膜、Tiの窒化膜、Taの酸化膜、Taの窒化膜、ITO膜、Mgのフッ化膜の第1群のいずれかの膜、あるいは、前記第1群のいずれか一つの酸化膜および一つの窒化膜の積層膜であることが望ましい。
この構成によれば、第1群に含まれる誘電体膜は、酸化や硫化等の原因となるガスと金属膜との接触を阻止する効果があり、耐熱性も備え、また、光の透過性も有することから、金属膜に対する保護膜として機能することができる。
[適用例4]本適用例にかかる光フィルターモジュールは、前記光フィルターと、前記光フィルターを透過した光を受光する受光素子と、を含むことを特徴とする。
光フィルターモジュールは、例えば、分光測定器の受光部(受光光学系と受光素子とを含む)として使用することができる。本適用例によれば、金属膜の特性劣化の防止および光学膜間のギャップ寸法を適正に維持できる光フィルターモジュールが実現される。
[適用例5]本適用例にかかる分光測定器は、前記光フィルターと、前記光フィルターを透過した光を受光する受光素子と、前記受光素子から得られる信号に基づく信号処理に基づいて所与の信号処理を実行する信号処理部と、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、光学膜の特性劣化が抑制され、光学膜間のギャップ寸法を適正に維持できる信頼性の高い分光測定器を実現することができる。信号処理部は、受光素子から得られる信号(受光信号)に基づいて所定の信号処理を実行し、例えば、サンプルの分光光度分布を測定する。分光光度分布の測定によって、例えば、サンプルの測色、サンプルの成分分析等を行うことができる。
[適用例6]本適用例にかかる光機器は、上記に記載の光フィルターを含むことを特徴とする。
この構成によれば、光学膜の特性劣化が抑制され、光学膜間のギャップ寸法を適正に維持でき、信頼性の高い光機器(例えば、ガスなどの物質の検出装置、光通信応用機器など)が実現される。
第1実施形態の可変ギャップフィルターの構成を示す概略平面図。 図1のA−A断線に沿う概略断面図。 第1実施形態における第1金属膜を示す部分拡大図であり、(a)は概略平面図、(b)は同図(a)のB−B断線に沿う概略断面図。 第1実施形態の第1金属膜および誘電体膜の形成方法を説明する工程図。 第1実施形態の変形例の可変ギャップフィルターにおける第1金属膜の部分を示す拡大図であり、(a)は概略平面図、(b)は同図(a)のC−C断線に沿う概略断面図。 第1実施形態の変形例における第1金属膜および誘電体膜の形成方法を説明する工程図。 (a)、(b)は他の変形例での第1光学膜の構成と誘電体膜の構成を示す概略断面図。 第2実施形態における可変ギャップフィルターを用いた光フィルターモジュールの構成を示す説明図。 第3実施形態における食物分析装置の概略構成を示す構成図。 第4実施形態における物質の検出を行うガス検出装置の概略構成を示す構成図。 第4実施形態におけるガス検出装置に係る制御系の構成を示すブロック図。 第5実施形態における波長多重通信システムの送信機の概略構成を示すブロック図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の寸法の割合を適宜変更している。
(第1実施形態)
第1実施形態では光フィルターとしての可変ギャップフィルターの構成について説明する。
図1は可変ギャップフィルターの構成を示す概略平面図である。図2は図1のA−A断線に沿う概略断面図である。図3は第1金属膜を示す部分拡大図であり、図3(a)は概略平面図、図3(b)は同図(a)のB−B断線に沿う概略断面図である。
図1,2に示すように、可変ギャップフィルター1は第1基板20、および第2基板30を備え、例えば一辺が10mm程度に形成される平面正方形状の光学部材である。
第1基板20、第2基板30は、可視光を透過する母材で形成され、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラスなどの各種ガラスや、水晶、石英などにより形成されている。
そして、これらの第1基板20と第2基板30との外周縁に沿って、それぞれ接合膜としてプラズマ重合膜38が形成され、このプラズマ重合膜38を介して第1基板20と第2基板30とが接合されている。このように、可変ギャップフィルター1は第1基板20と第2基板30とが一体化した構造を有している。
また、第1基板20と、第2基板30との間には、第1光学膜としての第1金属膜40および第2光学膜としての第2金属膜50が設けられる。本実施形態では、第1光学膜および第2光学膜はそれぞれ1層の金属膜で構成されている。
ここで、第1金属膜40は、第1基板20の第2基板30に対向する面に形成され、第2金属膜50は、第2基板30の第1基板20に対向する面に形成されている。また、これらの第1金属膜40および第2金属膜50は、ギャップを介して対向配置されている。
さらに、第1基板20と第2基板30との間には、第1金属膜40および第2金属膜50の間のギャップの寸法を調整する駆動電極が設けられている。
駆動電極は、第1基板20に形成された第1電極21と、第2基板30に形成され第1電極21に対向する第2電極31とから構成されている。
なお、本実施形態では、上述したように、平面視正方形状の可変ギャップフィルター1を例示するが、これに限定されるものではなく、例えば、平面視円形状、平面視多角形状に形成されていてもよい。
<第1基板の構成>
図1,2に示すように、第1基板20は、厚みが例えば500μmに形成される略正方形状のガラス基板により形成される。
この第1基板20には、第2基板30に対向する面に凹部25が形成され、この凹部25に第1電極21と第1金属膜40とが設けられている。
第1基板20の中央部には例えば直径が約3mmの円形状に形成される第1光学膜としての第1金属膜40が形成されている。
この第1金属膜40は、Ag単体、またはAgを主成分とする合金を材料とする膜で構成され、およそ50nmの厚みを有している。なお、第1金属膜40は他に、Au単体、Auを主成分とする合金、Cu単体、Cuを主成分とする合金のいずれかを材料とする膜で構成してもよい。これらの材料はスパッタリングの手法により金属膜として形成することができ、反射および透過特性を兼ね備えた光学膜の材料として有効である。
そして、第1金属膜40の上方から側面を覆うように誘電体膜41が形成されている。
図3は本実施形態における第1金属膜の部分を示す拡大図であり、図3(a)は概略平面図、図3(b)は同図(a)のB−B断線に沿う概略断面図である。
第1金属膜40の平面視における外形に沿った周端部を覆う誘電体膜42の厚みは、入射光が入射する部分である光入射部を覆う誘電体膜43の厚みに比べて厚く形成されている。具体的には光入射部を覆う誘電体膜43の厚みがおよそ20nmで、周端部を覆う誘電体膜42の厚みがおよそ50nmで形成されている。つまり、第1金属膜40の周縁に沿って誘電体膜41の突起が環状に形成されている。
なお、この光入射部を覆う誘電体膜43の厚み(約20nm)は、光学膜としての光学特性を損なわない厚みで設定されている。そして、この光入射部は、光が入射し、フィルターの機能を発揮する有効な部分であり、あるいは第1金属膜40の周端部を除いた部分である。
誘電体膜41の材料はAlの酸化膜またはAlの窒化膜で形成されている。また、他の材料として、Alの酸化膜またはAlの窒化膜の他に、Siの酸化膜、Siの窒化膜、Tiの酸化膜、Tiの窒化膜、Taの酸化膜、Taの窒化膜、ITO膜、Mgのフッ化膜の群のいずれかの膜、あるいは、これらの積層膜であっても良い。これらの材料は、酸化や硫化等の原因となるガスと第1金属膜40との接触を阻止する効果があり、耐熱性も備え、また、光の透過性も有することから、第1金属膜40に対する保護膜として機能することができる。
次に、図1、図2に示すように、第1基板20の第1金属膜40を取り囲むように駆動電極としての第1電極21がリング状に形成されている。
第1電極21には引き出し電極27が接続され、さらに引き出し電極27は、第1基板20の角部に設けられた接続パッド23に接続されている。
また、接続パッド23と対角には接続パッド24が設けられ、後述する第2基板30に形成された第2電極31との接続を可能に構成されている。
そして、第1電極21の外側には、ポリオルガノシロキサンなどを主原料とする接合膜としてのプラズマ重合膜38が形成され、UV照射などによりその表面を活性化して第1基板20と第2基板30との接合を可能とする。
<第2基板の構成>
第2基板30は、例えば厚み寸法が200μmに形成されるガラス基板をエッチングにより加工することで形成される。
図1、図2に示すように、第2基板30には、平面視において、基板の中心を中心点とした円形の可動部36と、可動部36と同軸であり可動部36を保持する連結保持部35と、を備えている。
可動部36は、連結保持部35よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、図2に示すように、第2基板30の厚み寸法と同一寸法である200μmに形成されている。
可動部36の第2基板30の中央部には第1金属膜40と対向する第2光学膜としての第2金属膜50が形成されている。この第2金属膜50は、第1金属膜40と同じ構成であり、第1金属膜40とギャップを介して平行に保持されている。なお、第2金属膜50の構成は、第1金属膜40と同一であるため、ここでの説明は省略する。
そして、第2金属膜50の上方から側面を覆うように、およそ20nmの厚みの誘電体膜51が形成されている。この誘電体膜51の材料は誘電体膜41と同様のため説明を省略する。
連結保持部35は、可動部36の周囲を囲うダイヤフラムであり、例えば厚み寸法が50μmに形成されている。この連結保持部35の第1基板20に対向する面には、第1電極21と、約1μmのギャップを介して対向する、リング状の第2電極31が形成されている。ここで、この第2電極31および前述した第1電極21により、静電アクチュエーターが構成される。
また、第2電極31には、第2基板30の角部に向かって形成される引き出し電極37が接続されている。そして、第2基板30の引き出し電極37の向かう角部には矩形状に切り欠いた切り欠き部39aが形成されている。さらに第2基板30の切り欠き部39aの対角には同様の切り欠き部39bが形成されている。
そして、第2電極31の外側には、ポリオルガノシロキサンなどを主原料とする接合膜としてのプラズマ重合膜38が形成され、UV照射などによりその表面を活性化して第1基板20と第2基板30との接合を可能とする。
また、第1基板20と第2基板30との接合した状態で、第1基板20の接続パッド24と第2基板30の引き出し電極37との接続を果たすために両基板の間にAgペーストなどの導電性部材28が配置され、第2電極31と接続パッド24との電気的接続がなされる。
このような構成の可変ギャップフィルター1では、第1電極21と第2電極31との間に電圧を印加することで静電作用により両電極間で引き合う力が働く。このとき、第2基板30には連結保持部35が形成されているため、この連結保持部35が撓み、可動部36が移動して第1金属膜40と第2金属膜50とのギャップが変化する。このことから、ギャップ寸法を制御することでギャップに対応した所望の波長帯域の光を射出させることができる。
<金属膜と誘電体膜の形成方法>
次に、上記の可変ギャップフィルターにおける金属膜と誘電体膜との形成方法について簡単に説明する。
図4は本実施形態の第1金属膜および誘電体膜の形成方法を説明する工程図である。
まず、図4(a)に示すように、第1基板20に第1金属膜40を形成する。第1金属膜40はメタルマスク60aを用い、スパッタリング、蒸着などの手法で形成する。また、フォトリソグラフィー技術を用いて第1金属膜40を形成しても良い。
続いて、図4(b)に示すように、第1金属膜40の表面から側面を覆う誘電体膜41を形成する。誘電体膜41はメタルマスク60bを用い、スパッタリングなどの手法で形成する。誘電体膜41の厚みはおよそ50nmの厚みに形成する。
次に、図4(c)に示すように、誘電体膜41の一部をドライエッチングする。誘電体膜41のドライエッチングでは、第1金属膜40の外形より小さな開口を持つメタルマスク60cを用い、この開口を通しておよそ30nmの厚みをエッチングし、およそ20nmの厚みが残るようにする。
このように、第1金属膜40の光入射部を覆う誘電体膜43は、およそ20nmの厚みに形成し、第1金属膜40の周端部を覆う誘電体膜42は、およそ50nmの厚みに形成する。つまり、第1金属膜40の周端部ではおよそ30nmの高さのリング状突起が誘電体膜41で形成されている。
なお、本実施形態では、金属膜を覆う誘電体膜にリング状の突起を固定基板である第1基板側に設けたが、可動基板側の第2基板側の第2金属膜を覆う誘電体膜に上記のようなリング状の突起を設けても良い。
以上のように、本実施形態の光フィルターとしての可変ギャップフィルター1は、第1金属膜40の上方から側面にかけて誘電体膜41が覆い、さらに第1金属膜40の周端部において、第1金属膜40の光入射部よりも誘電体膜41の厚みが厚く形成されている。
このように、光学膜を構成する第1金属膜40において、第1金属膜40の上方から側面にかけて誘電体膜に覆われていることから、第1金属膜40の酸化や硫化などの特性劣化を防止することができる。
さらに、誘電体膜41は第1金属膜40の周端部において、光入射部よりも厚みが厚く形成されていることから、第1金属膜40と第2金属膜50との上方に電荷が帯電して両者が引き付け合う場合に、この厚みが厚く形成された誘電体膜41においてストッパーの役目を果たし、第1金属膜40の上に形成された誘電体膜42と、第2金属膜50の上に形成された誘電体膜51とが貼り付くことを防止することができる。このように、本実施形態は、誘電体膜41が光学膜の特性劣化を防止し、かつ第1金属膜40と第2金属膜50とのギャップ寸法を適正に維持できる光フィルターを実現する。
以上のように、本実施形態で説明した可変ギャップフィルターに適用して好適である。ただし、この例に限定されるものではなく、本発明は、ミラー間の微小ギャップを有し、光の反射特性ならびに光の透過特性を併せ持つ金属膜を用いる構成体(素子や機器)全般に適用可能である。
(変形例)
次に、可変ギャップフィルターの変形例について説明する。この変形例では第1基板に形成された誘電体膜の構成のみが第1実施形態と異なり、その部分の説明を行なう。なお、第1実施形態と同じ構成要素については、同符号を付し説明を省略する。
図5は第1実施形態の変形例の可変ギャップフィルターにおける第1金属膜を示す部分拡大図であり、図5(a)は概略平面図、図5(b)は同図(a)のC−C断線に沿う概略断面図である。
第1基板20には第1金属膜40が形成され、第1金属膜40の上方から側面を覆うように誘電体膜41aが形成されている。この誘電体膜41aの厚みはおよそ20nmに設定されている。
そして、この誘電体膜41aの上から誘電体膜41bが形成されている。この誘電体膜41bは、第1金属膜40の平面視における外形に沿った周端部に沿って第1金属膜40を取り囲み、半円環が向き合うように形成されている。この誘電体膜41bの形状は、形成にメタルマスクを利用するため、中央のマスク部を保持するタイバーにより影となる部分が1箇所以上現れ、円環が切れた形状となっている。そして、この誘電体膜41bの厚みはおよそ30nmに設定されている。
このように、誘電体膜41bが第1金属膜40の周縁に沿って突起として形成される。このように本変形例の構造は、誘電体膜41bの厚さを適宜設定することで、突起の高さを容易に設定できる利点がある。
<金属膜と誘電体膜の形成方法>
次に、上記の可変ギャップフィルターにおける金属膜と誘電体膜との形成方法について簡単に説明する。
図6は本変形例の第1金属膜および誘電体膜の形成方法を説明する工程図である。
まず、図6(a)に示すように、第1基板20に第1金属膜40を形成する。第1金属膜40はメタルマスク60aを用い、スパッタリング、蒸着などの手法で形成する。また、フォトリソグラフィー技術を用いて第1金属膜40を形成しても良い。
続いて、図6(b)に示すように、第1金属膜40の表面から側面を覆う誘電体膜41aを形成する。誘電体膜41aはメタルマスク60bを用い、スパッタリングなどの手法で形成する。誘電体膜41aの厚みはおよそ20nmの厚みに形成する。
次に、図6(c)に示すように、誘電体膜41aの上から誘電体膜41bを形成する。誘電体膜41bの形成には誘電体膜41aの中央部を覆うメタルマスク60dを用いる。誘電体膜41bは第1金属膜40の平面視における外形の周端部に沿って第1金属膜40を取り囲むように形成され、スパッタリングなどの手法で形成する。誘電体膜41bの厚みはおよそ30nmの厚みに形成する。
このように、本変形例では、誘電体膜を2つの層で構成しているが、この構造においても第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
次に、他の変形例について説明する。上記の第1実施形態および変形例では光学膜は1層の金属膜で形成したが、誘電体膜の上に金属膜を形成した光学膜であっても良い。この構造は金属膜の下に誘電体膜を設けることで光の反射率を改善する効果がある。なお、第1実施形態と同じ構成要素については、同符号を付し説明を省略する。
図7(a)、(b)は他の変形例での光学膜の構成を示す概略断面図である。
図7(a)は、第1基板20の中央部に誘電体膜44が形成され、その上に第1金属膜40が形成されこの2つの層で光学膜の機能を有している。
そして、第1金属膜40の上方から側面、誘電体膜44の側面を覆うように誘電体膜41が形成されている。この誘電体膜41は、第1実施形態と同様に、誘電体膜41の第1金属膜40の平面視における外形に沿った周端部の厚みは、入射光が入射する部分である光入射部の厚みに比べて厚く形成されている。つまり、第1金属膜40の周縁に沿って誘電体膜の突起が環状に形成されている。
図7(b)は、第1基板20の中央部に誘電体膜44が形成され、その上に第1金属膜40が形成されこの2つの層で光学膜の機能を有している。
そして、第1金属膜40の上方から側面、誘電体膜44の側面を覆うように誘電体膜41aが形成されている。さらに、この誘電体膜41aの上から誘電体膜41bが形成されている。この誘電体膜41bは、第1金属膜40の平面視における外形に沿った周端部に沿って第1金属膜40を取り囲むように形成されている。
(第2実施形態)
図8(a)および図8(b)は、可変ギャップフィルターを用いた光フィルターモジュールの構成の一例を示す図である。図8(a)に示すように、可変ギャップフィルターは、互いに対向して配置される第1基板(例えば固定基板)20と、第2基板(例えば可動基板)30と、第1基板20の主面(表面)に設けられる第1金属膜40と、第2基板30の主面(表面)に設けられる第2金属膜50と、各基板間のギャップ(距離)を調整するためのアクチュエーター(例えば静電アクチュエーターや圧電素子等)80a,80bと、を有する。
なお、第1基板20および第2基板30の少なくとも一方が可動基板であればよく、双方を可動基板とすることも可能である。アクチュエーター80aおよびアクチュエーター80bは、駆動部(駆動回路)301aおよび駆動部(駆動回路)301bによって駆動される。また、各駆動部(駆動回路)301a,301bの動作は、制御部(制御回路)303によって制御される。
所定角度θで外部から入射する光Linは、ほとんど散乱されることなく第1金属膜40を通過する。第1基板20に設けられた第1金属膜40と第2基板30に設けられた第2金属膜50との間で、光の反射が繰り返される。これによって、光の干渉が生じ、特定の条件を満たす波長の光のみが強められ、その強められた波長の光の一部は、第2基板30上の第2金属膜50を通過して、受光部(受光素子)400に到達する。干渉によってどの波長の光が強め合うかは、第1基板20と第2基板30との間のギャップG1に依存する。よって、ギャップG1を可変に制御することによって、通過する光の波長帯域を変化させることができる。
この光フィルターモジュールを使用すると、図8(b)に示すような分光測定器を構成することができる。なお、分光測定器の例としては、例えば、測色器、分光分析器、分光スペクトラムアナライザー等があげられる。
図8(b)に示される分光測定器において、例えば、サンプル200の測色を行う場合には光源100が用いられ、また、サンプル200の分光分析を行う場合には、光源100’が用いられる。
分光測定器は、光源100(あるいは100’)と、複数の波長可変バンドパスフィルター(可変BPF(1)〜可変BPF(4))を備える光フィルター(分光部)300と、フォトダイオード等の受光素子PD(1)〜PD(4)を含む受光部400と、受光部400から得られる受光信号(光量データ)に基づいて、所与の信号処理を実行して分光光度分布等を求める信号処理部600と、可変BPF(1)〜可変BPF(4)の各々を駆動する駆動部301と、可変BPF(1)〜可変BPF(4)の各々の分光帯域を可変に制御する制御部303と、を有する。信号処理部600は、信号処理回路501を有し、必要に応じて、補正演算部500を設けることも可能である。分光光度分布の測定によって、例えば、サンプル200の測色や、サンプル200の成分分析等を行うことができる。また、光源100(100’)としては、例えば、白熱電球、蛍光灯、放電管、LED等の固体発光素子を用いた光源(固体発光素子光源)等を使用することができる。
なお、光フィルター300および受光部400によって、光フィルターモジュール350が構成される。光フィルターモジュール350は、分光測定器に適用できる他、例えば、光通信装置の受信部(受光光学系と受光素子を含む)としても使用可能である。本実施形態における光フィルターモジュール350は、光学膜の特性劣化が抑制され、第1金属膜40と第2金属膜50との貼り付きを防止できるため信頼性が高いという利点がある。
(第3実施形態)
次に、分光測定器の一例として、物質成分の分析を行なう食物分析装置について説明する。
図9は、可変ギャップフィルターを利用した光分析装置の一例である食物分析装置の概略構成を示す図である。
この食物分析装置700は、図9に示すように、検出器710(光モジュール)と、制御部720と、表示部730と、を備えている。検出器710は、光を射出する光源711と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ712と、撮像レンズ712から導入された光を分光する可変ギャップフィルター715と、分光された光を検出する撮像部713(受光部)と、を備えている。
また、制御部720は、光源711の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部721と、可変ギャップフィルター715を制御する電圧制御部722と、撮像部713を制御し、撮像部713で撮像された分光画像を取得する検出制御部723と、信号処理部724と、記憶部725と、を備えている。
この食物分析装置700は、システムを駆動させると、光源制御部721により光源711が制御されて、光源711から測定対象物に光が照射される。そして、測定対象物で反射された光は、撮像レンズ712を通って可変ギャップフィルター715に入射する。可変ギャップフィルター715は電圧制御部722の制御により所望の波長を分光可能な電圧が印加されており、分光された光が、例えばCCDカメラ等により構成される撮像部713で撮像される。また、撮像された光は分光画像として、記憶部725に蓄積される。また、信号処理部724は、電圧制御部722を制御して可変ギャップフィルター715に印加する電圧値を変化させ、各波長に対する分光画像を取得する。
そして、信号処理部724は、記憶部725に蓄積された各画像における各画素のデータを演算処理し、各画素におけるスペクトルを求める。また、記憶部725には、例えばスペクトルに対する食物の成分に関する情報が記憶されており、信号処理部724は、求めたスペクトルのデータを、記憶部725に記憶された食物に関する情報を基に分析し、検査対象に含まれる食物成分、およびその含有量を求める。また、得られた食物成分および含有量から、食物カロリーや鮮度等をも算出することができる。さらに、画像内のスペクトル分布を分析することで、検査対象の食物の中で鮮度が低下している部分の抽出等をも実施することができ、さらには、食物内に含まれる異物等の検出をも実施することができる。
そして、信号処理部724は、上述のようにした得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部730に表示させる処理をする。
また、図9において、食物分析装置700の例を示すが、略同様の構成により、例えば、血液等の体液成分の測定、分析等、生体成分を分析する生体分析装置として用いることができ、このような生体分析装置を備えた電子内視鏡システムとしても用いることができる。
さらには、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
(第4実施形態)
続いて、分光測定器の一例として、ガス中の物質検出を行うガス検出装置について説明する。このガス検出装置には分光器として可変ギャップフィルターが用いられている。
図10は、ガス検出装置の構成の一例を示す構成図である。ガス検出装置900は、本体部にセンサーチップ910、及び吸引流路930などの検出のたびに交換する消耗品を有している。
本体部の主要構成は、消耗品を格納及び交換できるように開閉可能なセンサー部カバー911、排出手段913、本体の筐体905、光源915、レンズ916,917,919、フィルター920、分光器(可変ギャップフィルター)921、受光素子922などを含む検出部と、検出された信号を処理し、検出部の制御をする信号処理・制御部923、電力を供給する電力供給部924、外部とのインターフェイスを取るための接続部925、接続部926などから構成される。
排出手段913を作動させると、吸引流路930、センサーチップ910内の流路及び排出流路931内が負圧になり吸引口912から検出すべき被検出物質(標的物質)を含んだ気体試料が吸引される。吸引流路930の入り口には除塵フィルター940があり、比較的大きな粉塵や一部の水蒸気などが除去される。気体試料は吸引流路930を通り、センサーチップ910内の流路を経由して排出流路931から排出される。その際に、標的物質がセンサーチップ910の表面付近を通過しセンサーチップ910に吸着又は散乱されて検出できる状態となる。
このセンサーチップ910に対して、単一波長で直線偏光の光源(レーザー光源)915からの光が照射され、センサーチップ910からはSERS(表面増強ラマン散乱)光が放射され、レンズ917で集光されてハーフミラー918によって受光素子922へ入る。この光には、光源からの入射光の波長と同じ波長のレイリー散乱光とSERS光などが含まれているので、フィルター920によってレイリー散乱光を除去して、分光器(光フィルター)921へ入る。分光器921と受光素子922によって、標的物質特有の指紋スペクトルが得られ、予め保持するデータと照合することで、標的物質と特定することができる。
次に、このガス検出装置900の制御系の構成及び作用についてブロック図を参照して説明する。
図11は、ガス検出装置に係る制御系の構成を示すブロック図である。なお、図10も参照する。ガス検出装置900の表面には、操作パネル960、表示部961、外部とのインターフェイスのための接続部925、電力供給部924が具えられている。電力供給部924が2次電池の場合には、充電のための接続部926を具える。本体の上部のセンサー部カバー911の内部にはセンサーチップ910と、センサーチップ910の有無を検出し、センサーチップ910のコードを読み取るためのセンサーチップ検出器950があり、センサーチップ検出回路944を経由してその情報が信号処理・制御部923を構成するCPU(Central Processing Unit)に送られて判断される。この状態は、検出の準備ができた状態なので、CPUから表示部961へ準備OKの表示信号を出す。それを見た操作者は、検出開始を操作パネル960から指示信号をCPUへ出す。
検出開始の信号をCPUが受けると、先ず光源ドライバー回路941に光源作動の信号を出して、光源915を作動させる。光源915には、温度センサーや光量センサーが内蔵されており、その情報がCPUへ送られて安定したかを判断する。その判断がOKなら、次には検出すべき標的物質を含んだ気体試料をセンサーチップ910の表面近傍へ導くために、排出手段913を作動させる信号がCPUから排出手段ドライバー回路946へ指示がいき、気体試料は吸引口912から吸引流路930、センサーチップ空間、排出流路931を経由して外部へ排出される。
検出系の作動は、単一波長で直線偏光の安定な光を放射する光源915(レーザー光源)があり、CPUからの信号により光源ドライバー回路941により駆動され、レーザー光を放射する。このレーザー光がセンサーチップ910に照射されてレイリー散乱光とSERS(表面増強ラマン散乱)光がレンズ916,917やハーフミラー918を経由して受光側へ入ってくる。
先ず、レイリー散乱光を遮断するためのフィルター920を経由することで、SERS光だけが分光器921へ入る。分光器921は分光器ドライバー回路942によって制御される。この場合、透過する光の帯域(λs〜λe)と半値幅とが設定されており、λsから始まって半値幅ずつ順次透過する波長を変化させて、λeまで繰返し受光素子922でその半値幅の光信号の強度を受光回路943で電気信号へ変換する。そうすることで、検出されたSERS光のスペクトルが得られることになる。
こうして得られた標的物質のSERS光のスペクトルは、信号処理・制御部923のROMに格納されているスペクトルデータと比較して、目的の物質かどうかを判定して、物質の特定をする。その判定結果を操作者に知らせるため、CPUから表示部961へその結果情報が表示される。得られた物質特定の結果を、外部へ情報として送信する場合には、予め決められたインターフェイス規格に基づいて接続部925から送られることになる。
このようなガス検出装置900は、センサーチップ910上には、ナノメートルオーダーの大きさの金属ナノ粒子が、微小な間隙の方向に揃って配列されており、金属ナノ粒子にレーザー光を照射することで励起される局在表面プラズモン共鳴がより効率的に生じることになる。その結果、表面増強ラマン散乱がなされ、高感度に物質を検出することが可能なガス検出装置を実現できる。
以上説明したガス検出装置900によれば、様々な被検出物質の検出が可能である。以下に被検出物質を例示する。
セキュリティー分野では、空港・港湾・交通機関などで行われる麻薬や爆発物の探知、及び可燃性危険物の探知が可能である。
医療・健康の分野では、インフルエンザに代表される感染病の原因である各種ウィルスの検出、口腔ガスに含まれる硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルスルフィドを検出し歯周病の有無を判定、呼気ガスに含まれる一酸化窒素(NO)を検出することで喘息の検査をする。あるいは、呼気ガスに含まれる揮発性有機化合物(VOC)を検出することでがんのスクリーニング検査、呼気ガスに含まれるアセトンを検出することで脂肪燃焼モニター、呼気に含まれるイソプレンを検出することでコレステロールモニター等が可能である。
また、室内の空気に含まれる揮発性有機化合物(VOC)であるベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、ホルムアルデヒドなどを検査することが可能である。
なお、分光測定器として、光フィルターを用いて光を分光することで分光画像を撮像する分光カメラなどに利用することができる。例えば、分光カメラとして光フィルターを内蔵した赤外線カメラが挙げられる。
(第5実施形態)
図12は、光機器の一例である波長多重通信システムの送信機の概略構成を示すブロック図である。波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)通信では、波長の異なる信号は干渉し合わないという特性を利用して、波長が異なる複数の光信号を一本の光ファイバー内で多重的に使用すれば、光ファイバー回線を増設せずにデータの伝送量を向上させることができるようになる。
図12において、波長多重送信機800は、光源100からの光が入射される光フィルター300を有し、光フィルター300からは、複数の波長λ0,λ1,λ2,…の光が透過される。波長毎に送信器311,312,313が設けられる。送信器311,312,313からの複数チャンネル分の光パルス信号は、波長多重装置321にて1つに合わせられて一本の光ファイバー伝送路331に送出される。
本発明は光符号分割多重(OCDM:Optical Code Division Multiplexing)送信機にも同様に適用できる。OCDMは、符号化された光パルス信号のパターンマッチングによってチャンネルを識別するが、光パルス信号を構成する光パルスは、異なる波長の光成分を含んでいるからである。このように、本発明を光機器に適用することによって、光学膜の特性劣化が抑制された、信頼性の高い光機器(例えば、光通信応用機器)が実現される。
1…可変ギャップフィルター、20…第1基板、21…第1電極、23,24…接続パッド、25…凹部、27…引き出し電極、28…導電性部材、30…第2基板、31…第2電極、35…連結保持部、36…可動部、37…引き出し電極、38…プラズマ重合膜、39a,39b…切り欠き部、40…第1光学膜としての第1金属膜、41…誘電体膜、41a,41b…誘電体膜、42…金属膜の周端部に形成された誘電体膜、43…金属膜の光入射部に形成された誘電体膜、50…第2光学膜としての第2金属膜、51…誘電体膜、60a,60b,60c,60d…メタルマスク、350…光フィルターモジュール、700…食物分析装置、800…波長多重送信機、900…ガス検出装置。

Claims (6)

  1. 反射特性および透過特性を有する第1光学膜と、
    前記第1光学膜とギャップを介して対向配置され、反射特性および透過特性を有する第2光学膜と、
    前記第1光学膜の周囲に形成された第1電極と、
    前記第2光学膜の周囲に形成され前記第1電極と対向配置された第2電極と、
    を含み、
    前記第1光学膜および前記第2光学膜の少なくとも一方は金属膜を有し、前記金属膜の表面および側面は誘電体膜で覆われ、
    前記誘電体膜は前記金属膜の周端部において、前記金属膜に光が入射する光入射部よりも厚みが厚く形成されていることを特徴とする光フィルター。
  2. 請求項1に記載の光フィルターにおいて、
    前記金属膜の材料は、Ag単体、Agを主成分とする合金、Au単体、Auを主成分とする合金、Cu単体、Cuを主成分とする合金のいずれかであることを特徴とする光フィルター。
  3. 請求項1に記載の光フィルターにおいて、
    前記誘電体膜の材料は、Alの酸化膜、Alの窒化膜、Siの酸化膜、Siの窒化膜、Tiの酸化膜、Tiの窒化膜、Taの酸化膜、Taの窒化膜、ITO膜、Mgのフッ化膜の第1群のいずれかの膜、あるいは、前記第1群のいずれか一つの酸化膜および一つの窒化膜の積層膜であることを特徴とする光フィルター。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光フィルターと、
    前記光フィルターを透過した光を受光する受光素子と、
    を含むことを特徴とする光フィルターモジュール。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光フィルターと、
    前記光フィルターを透過した光を受光する受光素子と、
    前記受光素子から得られる信号に基づく信号処理に基づいて所与の信号処理を実行する信号処理部と、を含むことを特徴とする分光測定器。
  6. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光フィルターを含むことを特徴とする光機器。
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