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JP2012183881A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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哲也 野澤
Masayuki Kita
政之 喜多
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Abstract

【課題】操舵速度が検出できなくても、ハンドルの切り込み、切り戻し、及び保舵時に、快適な操舵フィーリングを得ることのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
【解決手段】操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零より大きい場合には、切り込み状態と判定し、操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零より小さい場合には、切り戻し状態と判定する。また、操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零の場合には、保舵状態と判定する。そして、切り戻し状態または保舵状態と判定した場合には、操舵トルクに基づいた基本トルクシフトを有効にする。
【選択図】図4

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、電動パワーステアリング装置において、操舵トルクと車速から基本アシスト電流を演算し、その値に基づいてモータを回転させアシストトルク制御を行う。この方法は、車両のハンドル状況にかかわらず一般的である。
しかし、ハンドルが切り込み、保舵、切り戻し状態と変化するにもかかわらず、アシストトルクを操舵トルクと車速から一義的に決定してしまうと、操舵フィーリングに違和感があった。そのため、例えば、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、操舵速度によって基本シフト量を演算し、ハンドル切り込み、及びハンドル戻し時に応じて、基本アシストトルクを変えることが記載されている。
特開2004−001630号公報
ところが、特許文献1の場合、操舵速度を操舵角センサから生成しているため、操舵角センサが付属しない場合には、上記基本シフト量が演算できず、操舵フィーリングを低下させるという虞があり、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、特に、操舵速度が検出できなくても、ハンドルの切り込み、切り戻し、及び保舵時に、快適な操舵フィーリングを得ることのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の操舵系に操舵補助力を付与するモータ(12)と、操舵トルクを検出するトルクセンサ(15)と、車速を検出する車速センサ(16)と、上記操舵トルクと上記車速に対するモータ駆動目標値の基本特性である基本アシスト特性を設定する基本アシスト特性設定手段(23)と、ハンドルの操舵状態を判定する操舵状態判定手段(25)と、上記操舵トルクに基づいて、基本トルクシフト量を演算する基本トルクシフト量演算手段(26)と、上記車速に基づいて、車速ゲインを演算する車速ゲイン演算手段(27)と、を備え、前記操舵状態判定手段(25)から出力されたパラメータ(α)と、前記基本トルクシフト量演算手段(26)から出力された基本トルクシフト量(ΔTha)と、前記車速ゲイン演算手段(27)から出力された車速ゲイン(Gv)を乗算した値を、前記基本アシスト特性設定手段(23)により設定された基本アシスト特性に加算されたアシストトルク指令値設定手段(24)と、前記アシストトルク指令値設定手段(24)より出力されたアシストトルク指令値(Ta*)により前記モータ(12)を駆動する制御信号を生成するモータ制御信号出力手段(31)と、前記モータ制御信号出力手段(31)により生成されたモータ制御信号により前記モータ(12)を駆動するモータ駆動手段(40)とを含むこと、を要旨とする。
上記構成によれば、操舵速度を検出することなく、操舵トルクに基づいて、操舵状態を判定することによって、基本アシスト特性にトルクシフト量の加算の有無を決定することができる。その結果、必要な場合のみ操舵トルクを増加/減少させることができるので、快適な操舵フィーリングを得ることができる。
請求項2に記載の発明は、前記操舵状態判定手段は、前記操舵トルクと前記操舵トルクの微分値の積が零より大きい場合には、切り込み状態と判定し、前記パラメータに「0」を書き込み、前記操舵トルクと前記操舵トルクの微分値の積が零より小さい場合には、切り戻し状態と判定し、前記パラメータに「1」を書き込み、前記操舵トルクと前記操舵トルクの微分値の積が零の場合には、保舵状態と判定し、前記パラメータに「1」を書き込むこと、を要旨とする。
上記構成によれば、操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零より大きい場合には、切り込み状態と判定し、操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零より小さい場合には、切り戻し状態と判定する。そして、操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零の場合には、保舵状態と判定する。
その結果、切り込み状態か、切り戻し状態か保舵状態かを正確に判定できる。
本発明によれば、切り込み状態と判定した場合には、基本トルクシフト量を無効となるようにして、操舵トルクを増加させることができ、切り戻し状態、又は保舵状態と判定した場合には、基本トルクシフト量を有効となるようにして、操舵トルクを減少させることができるので、快適な操舵フィーリングを得ることができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの電気的構成を示すブロック図。 本発明の実施形態のアシストトルク指令値設定部の説明図。 本発明の実施形態の操舵状態判定部の処理手順を示すフローチャート図。 本発明の実施形態の操舵トルクに対するトルクシフト量演算部の説明図。 本発明の実施形態の車速に対する車速ゲイン演算部の説明図。
以下、コラム型の電動パワーステアリング装置1(以下、EPSという)に具体化した本発明の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のEPS1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。
尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角が変更される。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するEPSアクチュエータ13と、EPSアクチュエータ13の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ13は、コラム型のEPSアクチュエータであり、その駆動源であるモータ12は、減速機構14を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。EPSアクチュエータ13は、モータ12の回転を減速機構14により減速してコラムシャフト8に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する。
ECU11には、車速センサ16、トルクセンサ15及びモータ回転角センサ18が接続されている。ECU11は、これら各センサの出力信号に基づいて、車速V、操舵トルクτ及びモータ回転角θmを検出する。例えば、本実施形態のトルクセンサ15は、一対のレゾルバが図示しないトーションバーの両端に設けられたツインレゾルバ型のトルクセンサである。また、ECU11は、これらの検出される各状態量に基づいて目標アシスト力を演算し、モータ12への駆動電力の供給を通じて、EPSアクチュエータ13の作動、即ち、操舵系に付与するアシスト力を制御する。
次に、本実施形態のEPSにおけるアシスト制御の態様について説明する。
図2に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するマイコン21と、そのモータ制御信号に基づいて、モータ12に駆動電力を供給する駆動回路40とを備えて構成されている。
本実施形態では、ECU11には、モータ12に通電される実電流値Imを検出するための電流センサ41、及びモータ12の回転角θmを検出するためのモータ回転角センサ18(図1参照)が接続されている。そして、マイコン21は、上記各車両状態量、並びにこれら電流センサ41及びモータ回転角センサ18の出力信号に基づき検出されたモータ12の実電流値Im及びモータ回転角θmに基づいて、駆動回路40に出力するモータ制御信号を生成する。
尚、以下に示す各制御ブロックは、マイコン21が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン21は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
詳述すると、本実施形態のマイコン21は、上記操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、モータ12に発生させるべきアシストトルク、即ち目標アシスト力に対応したアシストトルク指令値Ta*を演算するアシストトルク指令値演算部22と、同アシストトルク指令値Ta*に対応したアシスト電流指令値I*を演算するアシスト電流指令値演算部30とを備えている。
そして、同マイコン21は、そのアシスト電流指令値I*にモータ12の電流センサ41により検出された実電流値Imを追従させるべく、モータ制御信号出力部31において、その電流偏差ΔIに基づく電流フィードバック制御を実行することにより、上記駆動回路40に出力するモータ制御信号を生成する。
具体的には、本実施形態では、モータ12には、三相(U,V,W)の駆動電力の供給により回転するブラシレスモータが用いられている。そして、モータ制御信号出力部31は、実電流値Imとして検出されたモータ12の相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q座標系のd、q軸電流値に変換(d/q変換)することにより、上記電流フィードバック制御を行う。
即ち、アシスト電流指令値I*は、q軸電流指令値としてモータ制御信号出力部31に入力され、モータ制御信号出力部31は、回転角センサ18により検出されたモータ回転角回転角θmに基づいて相電流値(Iu,Iv,Iw)をd/q変換する。また、モータ制御信号出力部31は、そのd、q軸電流値及びq軸電流指令値に基づいてd、q軸電圧指令値を演算する。そして、そのd、q軸電圧指令値をd/q逆変換することにより相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)を演算し、当該相電圧指令値に基づいてモータ制御信号を生成する。
このようにして生成されたモータ制御信号は、マイコン21から駆動回路40へと出力され、同駆動回路40により当該モータ制御信号に基づく三相の駆動電力がモータ12へと供給される。そして、その操舵トルクτに基づくアシスト力目標値としてのアシスト電流指令値I*に相当するモータトルクが発生することにより、当該アシスト力目標値に対応するアシスト力が操舵系に付与される構成となっている。
(アシストトルク指令値演算)
次に、本実施形態におけるアシストトルク指令値演算の態様について説明する。
本実施形態では、アシストトルク指令値演算部22には、操舵トルクτ及び操舵トルク変化量dτ/dtに基づいてハンドル切り込み、ハンドル切り戻し、及びハンドル保舵を判定する操舵状態判定部25が設けられている。そして、本実施形態の操舵状態判定部25は、ハンドルが切り込まれたと判定した場合には、操舵状態判定係数αを「0」(α=0)に、一方、ハンドルが切り戻された、又はハンドルが保舵状態にあると判定した場合には、操舵状態判定係数αを「1」(α=1)に設定する。
次に、上記のように構成されたアシストトルク指令値演算部22における操舵状態判定部25の処理手順について説明する。
図4のフローチャートに示すように、マイコン21は、操舵トルクτを取り込む(ステップS101)。次に、取り込んだ操舵トルクτを微分して、操舵トルクτの変化量dτ/dtを演算する(ステップS102)。そして、操舵トルクτと操舵トルクτの変化量dτ/dtの積が零より大きいか否かを判定する(ステップS103)。
そして、操舵トルクτと操舵トルクτの変化量dτ/dtの積が零より大きい場合(τ・dτ/dt>0、ステップS103、YES)、ステップS104に移行する。
ステップS104では、操舵状態が切り込み状態であると判定し、操舵状態判定係数αを「0」(α=0)に設定し、処理を終わる。
また、操舵トルクτと操舵トルクτの変化量dτ/dtの積が零以下の場合(τ・dτ/dt≦0、ステップS103、NO)、ステップS105に移行する。
ステップS105では、操舵トルクτと操舵トルクτの変化量dτ/dtの積が零より小さいか否かを判定する。
そして、操舵トルクτと操舵トルクτの変化量dτ/dtの積が零より小さい場合(τ・dτ/dt<0、ステップS105、YES)、ステップS106に移行する。
ステップS106では、操舵状態が切り戻し状態であると判定し、操舵状態判定係数αを「1」(α=1)に設定し、処理を終わる。
そして、操舵トルクτと操舵トルクτの変化量dτ/dtの積が零の場合(τ・dτ/dt=0、ステップS105、NO)、ステップS107に移行する。
ステップS107では、操舵状態が保舵状態であると判定し、操舵状態判定係数αを「1」(α=1)に設定し、処理を終わる。
また、本実施形態では、アシストトルク指令値演算部22には、操舵トルクτに基づいて基本トルクシフト量ΔThaを求めるトルクシフト演算部26が設けられている。
そして、本実施形態のトルクシフト演算部26は、図5で示されるように、操舵トルクτの正の値に対して、基本トルクシフト量ΔThaの正の値を対応付けている。一方、本実施形態のトルクシフト演算部26は、操舵トルクτの負の値に対して、基本トルクシフト量ΔThaの負の値を対応付けている。
また、本実施形態のトルクシフト演算部26は、操舵トルクτが零の近傍の不感帯内の値をとるときには、基本トルクシフト量ΔThaは零に保持される。そして、本実施形態のトルクシフト演算部26は、操舵トルクτが零の近傍の不感帯外の値をとるときには、所定の下限値及び上限値の間の範囲内で、操舵トルクの増加に対して単調に増加するように定められている。
また、本実施形態では、アシストトルク指令値演算部22には、車速Vに基づいて車速ゲインGvを求める車速ゲイン演算部27が設けられている。そして、本実施形態の車速ゲイン演算部27は、図6で示されるように、車速Vが零から所定速度までの範囲において、車速Vの増加に伴って急増し、その後は穏やかに一定値に収束するように定められている。
これによって、低速走行時におけるアシスト特性のシフト量が少なく抑えられるから、たとえば、Uターン操作を行なう場合のように、ステアリング2を同じ方向に切り込み続ける場合であっても、操舵負担が重くなり過ぎるなどということはない。
また、本実施形態では、アシストトルク指令値演算部22には、図2で示されるように、操舵トルクτ、車速Vに基づいて基本アシスト特性設定部23が設けられている。この基本アシスト特性は、操舵トルクτの正の値に対してアシストトルク指令値Ta*の正の値を対応付け、操舵トルクτの負の値に対してアシストトルク指令値Ta*の負の値を対応付けるように定められている。また、基本アシスト特性設定部23には、複数の車速域に対応した複数の基本アシストマップが記憶されている。
そして、本実施形態では、アシストトルク指令値演算部22には、上記基本アシスト特性設定部23に、上記記載の操舵状態判定部25が出力する操舵状態判定係数α、トルクシフト演算部26が出力する基本トルクシフト量ΔTha、及び車速ゲイン演算部27が出力する車速ゲインGvが乗算器28で乗算されたトルクシフト量ΔTh(=α・ΔTha・Gv)が加算器29によって加算される。そして、基本アシスト特性設定部23から出力された基本アシスト特性に上記トルクシフト量ΔThが加算されアシストトルク指令値設定部24に入力される。
次に、本実施形態のアシストトルク指令値設定部24の機能を、図3に基づいて説明する。図3は、基本アシスト特性と、これを操舵トルク軸方向にシフトして得られる修正アシスト特性とを表している。トルクセンサ15によって検出される操舵トルクτは、ステアリング2に右方向操舵のためのトルクが加えられているときには正の値を取り、ステアリング2に左方向操舵のためのトルクが加えられているときには負の値を取る。
基本アシスト特性は、図3において、曲線L10で示されている。この基本アシスト特性は、操舵トルクτの正の値に対して、アシストトルク指令値Ta*の正の値を対応付け、操舵トルクτの負の値に対して、アシストトルク指令値Ta*の負の値を対応付けるように定められている。
上述のとおり、基本アシスト特性設定部23には、複数の車速域に対応した複数の基本アシストマップが記憶されているが、図3においては、或る車速域において、適用される1つの基本アシスト特性を示す。曲線L10に示された基本アシスト特性において、操舵トルクτ=0の近傍においては、操舵トルクτの値によらず、アシストトルク指令値Ta*=0とされる。このような操舵トルクの範囲が不感帯NSである。
本実施形態では、操舵トルクτに基づいて、トルクシフト演算部26によって演算されるトルクシフト量ΔThだけ、基本アシスト特性を操舵トルクτの軸方向(正方向または負方向)にシフトさせた仮想的な修正アシスト特性(たとえば、曲線L11、L12で示す特性)に基づいて、アシストトルク指令値Ta*が設定されることになる。
詳述すれば、本実施形態では、操舵トルクτが一定値以上の正の値をとるときには、基本アシスト特性を図3において、操舵トルク軸の正方向にシフトさせた仮想的な修正アシスト特性(たとえば、曲線L11で示すアシスト特性)に従って、操舵トルクτに対応したアシストトルク指令値Ta*が定められる。これに対して、操舵トルクτが一定値以下の負の値をとるときには、基本アシスト特性を図3において、操舵トルク軸の負方向にシフトさせた仮想的な修正アシスト特性(たとえば、曲線L12で示すアシスト特性)に従って、操舵トルクτに対応したアシストトルク指令値Ta*が定められる。
更に詳述すれば、本実施形態では、ステアリング2を中立位置から離れる方向へと切り込む操舵時においては、操舵トルクτは、正の値をとるので、仮想的な修正アシスト特性は、基本アシスト特性を操舵トルク軸方向に沿って、原点から離れる方向へとシフトされた特性となる。このときのトルクシフト量ΔThは、操舵トルクτの絶対値が大きいほど大きい。
これにより、操舵トルクτが同じ場合に、アシストトルク指令値Ta*は、基本アシスト特性の場合に比較して、その絶対値が小さくなるので、操舵補助力は小さくなる。その結果、ステアリング2を切り込むときに、良好な手応え感を運転者に与えることができる。
一方、本実施形態では、ステアリング2を舵角中点に向かって操舵する切り込み戻し操舵時においては、操舵トルクτは、徐々に減少していき、微少な値となる。これに応じて、仮想的な修正アシスト特性は、基本アシスト特性を操舵トルク軸方向に沿って、原点に向かう方向へとシフトさせた特性となる。
これにより、操舵トルクτが同じ場合に、アシストトルク指令値Ta*は、基本アシスト特性の場合に比較して、その絶対値が大きくなるので、操舵補助力は大きくなる。その結果、ステアリング2を切り戻すときに、良好な手応え感を運転者に与えることができる。
また、保舵時の場合にも、操舵トルクτが同じ場合に、アシストトルク指令値Ta*は、基本アシスト特性の場合に比較して、その絶対値が大きくなるので、操舵補助力は大きくなる。その結果、ステアリング2を保舵するときにも、良好な手応え感を運転者に与えることができる。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零より大きい場合には、切り込み状態と判定し、操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零より小さい場合には、切り戻し状態と判定する。また、操舵トルクと操舵トルクの微分値の積が零の場合には、保舵状態と判定する。そして、切り戻し状態または保舵状態と判定した場合には、操舵トルクに基づいた基本トルクシフトを有効となるようにした。
その結果、切り込み状態か、切り戻し状態か保舵状態かを正確に判定できる。また、切り込み状態時には、操舵トルクに基づいた基本トルクシフトが無効になるため、操舵トルクτが同じ場合に、アシストトルク指令値Ta*は、基本アシスト特性の場合に比較して、その絶対値が小さくなるので、操舵補助力は小さくなり、ステアリング2を切り込むときに、良好な手応え感を運転者に与えることができる。
また、切り戻し状態か保舵状態時には、操舵トルクに基づいた基本トルクシフトが有効になるため、操舵トルクτが同じ場合に、アシストトルク指令値Ta*は、基本アシスト特性の場合に比較して、その絶対値が大きくなるので、操舵補助力は大きくなり、ステアリング2を切り戻すとき、または保舵時に、良好な手応え感を運転者に与えることができる。
尚、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、本発明は、所謂ピニオン型やラックアシスト型のEPSに適用してもよい。
・上記実施形態では、本発明を、ブラシレスモータを駆動源とするEPSに具体化したが、本発明は、ブラシ付の直流モータを駆動源とするEPSに適用してもよい。
1:電動パワーステアリング装置(EPS)、2:ステアリング、
3:ステアリングシャフト、4:ラックアンドピニオン機構、5:ラック軸、
6:タイロッド、7:転舵輪、8:コラムシャフト、
9:インターミディエイトシャフト、10:ピニオンシャフト、11:ECU、
12:モータ、13:EPSアクチュエータ、14:減速機構、
15:トルクセンサ、16:車速センサ、
18:モータ回転角センサ、21:マイコン、22:アシストトルク指令値演算部、
23:基本アシスト特性設定部、24:アシストトルク指令値設定部、
25:操舵状態判定部、26:トルクシフト演算部、27:車速ゲイン演算部、
28:乗算器、29:加算器、30:アシスト電流指令値演算部、
31:モータ制御信号出力部、40:駆動回路、41:電流センサ、
V:車速、τ:操舵トルク、dτ/dt:操舵トルク変化量、θm:モータ回転角、
Im:実電流値、I*:アシスト電流指令値、ΔI:電流偏差、
Iu,Iv,Iw:相電流値、Vu*,Vv*,Vw*:相電圧指令値、
Ta*:アシストトルク指令値、ΔTha:基本トルクシフト量、
ΔTh:トルクシフト量、α:操舵状態判定係数、Gv:車速ゲイン

Claims (2)

  1. 車両の操舵系に操舵補助力を付与するモータと、
    操舵トルクを検出するトルクセンサと、
    車速を検出する車速センサと、
    上記操舵トルクと上記車速に対するモータ駆動目標値の基本特性である基本アシスト特性を設定する基本アシスト特性設定手段と、
    ハンドルの操舵状態を判定する操舵状態判定手段と、
    上記操舵トルクに基づいて、基本トルクシフト量を演算する基本トルクシフト量演算手段と、
    上記車速に基づいて、車速ゲインを演算する車速ゲイン演算手段と、を備え、
    前記操舵状態判定手段から出力されたパラメータと、前記基本トルクシフト量演算手段から出力された基本トルクシフト量と、前記車速ゲイン演算手段から出力された車速ゲインを乗算した値を、前記基本アシスト特性設定手段により設定された基本アシスト特性に加算されたアシストトルク指令値設定手段と、
    前記アシストトルク指令値設定手段より出力されたアシストトルク指令値により前記モータを駆動する制御信号を生成するモータ制御信号出力手段と、
    前記モータ制御信号出力手段により生成されたモータ制御信号により前記モータを駆動するモータ駆動手段とを含むこと、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記操舵状態判定手段は、前記操舵トルクと前記操舵トルクの微分値の積が零より大きい場合には、切り込み状態と判定し、前記パラメータに「0」を書き込み、前記操舵トルクと前記操舵トルクの微分値の積が零より小さい場合には、切り戻し状態と判定し、前記パラメータに「1」を書き込み、前記操舵トルクと前記操舵トルクの微分値の積が零の場合には、保舵状態と判定し、前記パラメータに「1」を書き込むこと、を特徴とした請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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