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JP2012158853A - ポリエステル繊維材料の難燃加工剤 - Google Patents

ポリエステル繊維材料の難燃加工剤 Download PDF

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JP2012158853A
JP2012158853A JP2011020265A JP2011020265A JP2012158853A JP 2012158853 A JP2012158853 A JP 2012158853A JP 2011020265 A JP2011020265 A JP 2011020265A JP 2011020265 A JP2011020265 A JP 2011020265A JP 2012158853 A JP2012158853 A JP 2012158853A
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JP
Japan
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polyoxyethylene
ether
flame retardant
weight
flame
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Pending
Application number
JP2011020265A
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English (en)
Inventor
Yasuichi Suga
保一 菅
Ryoji Kanehira
良治 兼平
Tetsuya Mitarai
哲也 御手洗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marubishi Oil Chemical Co Ltd
Original Assignee
Marubishi Oil Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】ポリエステル繊維材料の後加工難燃化によって優れた難燃性を付与できるとともに、液安定性に優れるがゆえに製品のしみ汚れ等の問題を抑制ないしは防止できる難燃加工剤を提供する。
【解決手段】トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートが、特定の界面活性剤の少なくとも1種の存在下で水中に分散されているポリエステル繊維用難燃加工剤と当該難燃加工剤を用いる難燃性ポリエステル繊維の製造方法に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル繊維材料の難燃加工剤、難燃加工方法及びその方法によって得られる難燃性ポリエステル繊維製品に関する。
従来より、ポリエステル繊維材料へ後加工によって洗濯耐久性のある難燃性能を付与できる化合物としてヘキサブロモシクロドデカンが知られており、今日まで長年にわたって使用されている(特許文献1)。
ところが、近年の世界的な環境問題への取り組みから、燃焼時に有害ガスが発生しやすいハロゲン化合物は使用自粛が強く望まれており、我が国でもヘキサブロモシクロドデカンが難分解性・高蓄積性であることから、平成16年9月に化審法の第一種監視化学物質として登録された。このような背景から、業界ではヘキサブロモシクロドデカンの使用をできるだけ抑え、環境中への排出量の低減を強いられており、難燃剤としてノンハロゲン化合物を当該用途に使用する検討が進められている。
しかしながら、ポリエステル繊維製品の中でも、例えばカチオン可染ポリエステル混率の高い製品、あるいは消臭、制菌、撥水、防汚等の付加機能を付与した製品等は比較的燃え易い。このため、これらの製品に対しては、ノンハロゲン化合物を難燃剤として使用しても十分な難燃効果を得ることは困難ないしは不可能である。このため、少なくともこれらの製品については、その難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカンに頼らざるを得ないのが現状である。
これに対し、本発明者は、ヘキサブロモシクロドデカンの問題点(難分解性、高蓄積性等)を低減ないしは回避できるポリエステル繊維用難燃加工剤を提供することを主な目的として、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートを含む。ポリエステル繊維用難燃加工剤を開発し、特許出願するに至っている(特許文献2)
特開2002−327370 特開2009−174109
しかしながら、前記のようなポリエステル繊維用難燃加工剤は、優れた難燃性を有するものの、安定性(液安定性)という点においてはさらに改善する余地が残されている。すなわち、難燃加工剤をポリエステル繊維に吸尽させるに際し、難燃加工剤を含む処理液が高温高圧下に晒されたことに起因して、製品のしみ、染色釜の汚染等を引き起こす。このため、難燃加工剤においては、難燃性を付与できるだけでなく、液安定性の改善も求められている。
従って、本発明の主な目的は、ポリエステル繊維材料の後加工難燃化によって優れた難燃性を付与できるとともに、液安定性に優れるがゆえに製品のしみ汚れ等の問題を抑制ないしは防止できる難燃加工剤を提供することにある。
本発明は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の臭素系化合物を特定の界面活性剤を用いて水に分散させた難燃加工剤が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記のポリエステル繊維材料の難燃加工剤に係る。
1. 下記一般式(化学式)(I)
で示されるトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートが、
下記一般式(II)
(但し、Xは、1)水素原子又は2)硫酸エステル塩及び/又はリン酸エステル塩を形成するアニオン性基を示す。nは、1〜300の整数を示す。Rは、1)次式A
で表される置換基又は2)炭素数1〜30の炭化水素基であって分岐アルキル鎖及び/又は不飽和結合を含んでいても良いものを示す。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基を示す。)
で示される界面活性剤の少なくとも1種の存在下で水中に分散されているポリエステル繊維用難燃加工剤。
2. 水溶性高分子を分散剤として含む、前記項1に記載のポリエステル繊維用難燃加工剤
3. 難燃剤としてリン酸エステル系化合物及びヘキサブロモシクロドデカンの少なくとも1種をさらに含有する、前記項1又は2に記載のポリエステル繊維用難燃加工剤。
4. 前記項1〜3のいずれかに記載のポリエステル繊維用難燃加工剤をポリエステル繊維に接触させることにより難燃化処理を行う工程を含む、難燃性ポリエステル繊維の製造方法。
5. 前記工程が、(1)ポリエステル繊維用難燃加工剤をポリエステル繊維と接触させた後、前記ポリエステル繊維を乾燥させ、次いで前記ポリエステル繊維を150〜200℃で熱処理することにより前記ポリエステル繊維の難燃化処理を行う工程及び/又は(2)100〜150℃に加温したポリエステル繊維用難燃加工剤とポリエステル繊維とを接触させることにより前記ポリエステル繊維の難燃化処理を行う工程である、前記項4に記載の製造方法。
6. 前記項4又は5に記載の製造方法によって得られる難燃性ポリエステル繊維。
本発明の難燃加工剤では、有効成分(難燃剤)として、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートを採用するとともに、特定の界面活性剤を使用していることから、ポリエステル繊維材料の後加工難燃化とともに、難燃加工時に発生し得るしみ汚れの問題も低減ないしは防止することができる。これにより、難燃性とともにしみ汚れ等のない製品価値の高いポリエステル繊維製品を提供することができる。
また、本発明の難燃加工剤は、難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカンよりも環境面で有利なトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートを採用しているので、ヘキサブロモシクロドデカンの使用量を抑え、又はその使用量をゼロとすることができ、ヘキサブロモシクロドデカンの物性(難分解性、高蓄積性等)による環境問題を低減ないしは回避することが可能となる。
1.ポリエステル繊維用難燃加工剤
本発明のポリエステル繊維用難燃加工剤は、下記一般式(I)
で示されるトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートが、
下記一般式(II)
(但し、Xは、1)水素原子又は2)硫酸エステル塩及び/又はリン酸エステル塩を形成するアニオン性基を示す。nは、1〜300の整数を示す。Rは、1)次式A
で表される置換基又は2)炭素数1〜30の炭化水素基であって分岐アルキル鎖及び/又は不飽和結合を含んでいても良いものを示す。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基を示す。)
で示される界面活性剤の少なくとも1種の存在下で水中に分散されていることを特徴とする。
(1)難燃剤(トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート)
本発明の難燃加工剤において、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(本発明難燃剤)は、特に難燃剤としての役割を果たす化合物である。この化合物自体は公知であり、市販のものを使用することもできる。また、公知の製法によって合成することもできる。
水中に分散しているトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートの分散粒子の平均粒子径は特に限定的ではないが、繊維を難燃加工する場合の繊維への定着率(吸尽率)を考慮すると、通常は10μm以下とすれば良いが、好ましくは2μm以下、より好ましくは0.2〜2μm、最も好ましくは0.2〜1μmとする。かかる平均粒子径に設定することによって、難燃加工時にトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートをより確実にポリエステル繊維の繊維内部(繊維表面及び内部)に均一に吸尽(定着)させることが可能となる。上記の平均粒子径は、後記に示すサンドグラインダー等の操作によって調節することができる。
本発明の難燃加工剤中におけるトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートの含有量は限定されず、所望の難燃性、対象となる繊維の種類等に応じて適宜設定することができ、一般に2〜60重量%、好ましくは20〜50重量%の範囲内で適宜設定することができる。
また、本発明の難燃加工剤では、必要に応じて、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート以外の難燃剤(補助難燃剤)(トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート(本発明難燃剤)及び補助難燃剤を総称して「難燃剤」という。)も用いることができる。例えば、リン系難燃剤及びヘキサブロモシクロドデカンの少なくとも1種を補助難燃剤として用いることができる。前記のリン系化合物としては、例えば、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、イソプロピルフェニルホスフェート、tert−ブチルフェニルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェート、ナフチルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジキシレニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、9,10−ジヒドロキシ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド誘導体等の少なくとも1種を用いることができる。これらの中でも、特に液状の補助難燃剤を用いることが好ましい。液状の補助難燃剤(常温・常圧で液状の補助難燃剤)を用いた場合、本発明による難燃化処理によって得られる難燃性ポリエステル繊維の風合いはよりいっそう柔軟なものとなり、カーテン等の風合いが重視されるような用途において特に有効となる。液状の補助難燃剤としては、例えばトリオクチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、イソプロピルフェニルホスフェート、tert−ブチルフェニルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート等の少なくとも1種を用いることができる。また、補助難燃剤として、前記の通り、ヘキサブロモシクロドデカンを用いることができるが、特にヘキサブロモシクロドデカンを含まないことが望ましい。
リン酸エステル及び/又はヘキサブロモシクロドデカンの含有形態に関して特に限定するものではないが、液状の補助難燃剤の場合は、種々の乳化剤によってエマルションにしたものをトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートの分散液に添加する方法が好ましい。また、固体の補助難燃剤の場合は、トリス(2,3ジブロモプロピル)イソシアヌレートとともに分散液とする方法が好ましい。
補助難燃剤の含有量も特に限定されず、難燃効果の程度等を考慮して適宜設定できるが、通常1〜50重量%程度、好ましくは3〜40重量%とすれば良い。また、本発明難燃剤との割合は限定的ではないが、本発明難燃剤100重量部に対して補助難燃剤10〜200重量部とるすことが好ましい。
(2)界面活性剤
本発明の難燃加工剤では、下記一般式(II)
(但し、Xは、1)水素原子又は2)硫酸エステル塩及び/又はリン酸エステル塩を形成するアニオン性基を示す。nは、1〜300の整数を示す。Rは、1)次式A
で表される置換基又は2)炭素数1〜30の炭化水素基であって分岐アルキル鎖及び/又は不飽和結合を含んでいても良いものを示す。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基を示す。)
で示される界面活性剤(本発明界面活性剤)の少なくとも1種を含む。
上記Xのアニオン性基としては、例えば硫酸エステルナトリウム塩、硫酸エステルアンモニウム塩、硫酸エステルアミン塩、硫酸エステルカリウム塩、硫酸エステルカルシウム塩、リン酸エステルアンモニウム塩、リン酸エステルナトリウム塩、リン酸エステルアミン塩、リン酸エステルカリウム塩、リン酸エステルカルシウム塩等が挙げられる。この中でも硫酸エステルアンモニウム塩、硫酸エステルナトリウム塩、リン酸エステルアンモニウム塩、リン酸エステルナトリウム塩等が好ましい。
式Aで示される置換基は、ベンゼン環の1〜5の水素がC(CHCH−基により置換されたものである。例えば、パラ位のみにC(CHCH−基で置換されたものを好適に使用することができる。
における炭化水素基の炭素数は通常は1〜30であり、特に8〜18の範囲が好ましい。炭化水素基は、前記の通り、分岐アルキル鎖及び/又は不飽和結合を含んでいても良い。すなわち、例えばメチル基、エチル基等の分岐アルキル鎖を有していても良い。
は炭素数2〜4のアルキレン基であるが、特に炭素数2のアルキレン基であることが好ましい。
一般式(II)で示される化合物の具体例としては、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンジクミルフェニルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレントリクミルフェニルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンテトラクミルフェニルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンペンタクミルフェニルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンリノリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンリノリルエーテル硫酸エステルアミン、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテル硫酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテル硫酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンノニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンノニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルアンモニウ
ム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンノニルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンイソデシルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンリノリルエーテルリン酸エステルアミン、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンノニルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテルリン酸エステルカリウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンノニルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステルカルシウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテルリン酸エステルカルシウム)等の少なくとも1種を用いることができる。これらの中でも、特にポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレン−o−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−m−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンリノリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチエレントリデシルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテル硫酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンノニルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンノニルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンイソデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチエレントリデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステルアンモニウム、ポリオキシエチレンリノリルエーテルリン酸エステルアンモニウム等の少なくとも1種が好ましい。これらはいずれも公知又は市販のものを使用することができる。
本発明界面活性剤の含有量は特に限定されないが、一般的には本発明難燃剤100重量部に対して1〜60重量部、特に1〜40重量部とすることが望ましい。
(3)その他の添加剤
本発明の難燃加工剤では、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートの分散性、乳化性を高めるために、必要に応じて、公知の添加剤(分散剤、乳化剤、乳化安定化剤等)を含んでいても良い。また、本発明の難燃加工剤は合成樹脂を含んでいても良いが、難燃剤を繊維に効果的に吸尽させ、より高い難燃性を付与するという見地より、難燃剤の合計100重量部に対して合成樹脂を30重量部以下、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下、最も好ましくは0重量部とする。
分散剤又は乳化剤としては(両者を総称して「分散剤」という。)としては、本発明界面活性剤以外のものであって、分散性又は乳化性を高めることができるものであれば特に限定されず、公知の分散剤または乳化剤が使用できる。本発明では、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の少なくとも1種(但し、本発明界面活性剤を除く。)が好適である。
アニオン界面活性剤としては、例えば、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールリン酸エステル塩、硫酸化脂肪エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム、リグニンスルホン酸塩等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレン天然油脂アルキルエーテル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油等が挙げられる。
分散剤(界面活性剤)の添加量は特に限定されず、用いる分散剤の種類、分散又は乳化の程度等を考慮して適宜設定できる。通常1〜30重量%程度、好ましくは3〜20重量%程度とすれば良い。
また、分散安定化剤又は乳化安定化剤(両者を総称して「安定化剤」という。)も使用できる。分散安定化剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、デンプン糊等の少なくとも1種が挙げられる。乳化安定化剤としては、例えば、ひまし油、菜種油等のトリグリセライド;リン酸エステル、フタル酸エステル等のエステル類;高級アルコール等が挙げられる。
これらの安定化剤の含有量等も特に限定されず、用いる安定化剤の種類、分散又は乳化の程度等を考慮して適宜設定できる。通常0.1〜10重量%程度、好ましくは0.1〜3重量%程度とすれば良い。
本発明の難燃加工剤は、上記した界面活性剤(アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の少なくとも1種)と前記安定化剤との両方を含むことが好ましい。例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム及びデンプン糊の少なくとも1種の安定化剤と、アニオン界面活性剤の少なくとも1種の分散剤とを含むことが望ましい。これにより、分散粒子(粒径)等を安定化させ、繊維への吸尽をより効果的に行うことが可能となる。
本発明難燃加工剤の好適な組成としては、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート10〜60重量%(好ましくは20〜50重量%程度);分散剤(界面活性剤)1〜30重量%(好ましくは3〜20重量%程度);安定化剤0.1〜10重量%(好ましくは0.1〜3重量%程度)とする組成が例示される。場合によっては補助難燃剤1〜50重量%、好ましくは3〜40重量%程度を含有した組成としても良い。
(4)難燃加工剤の製造方法
本発明の難燃加工剤の製造方法は、本発明難燃剤、本発明界面活性剤等の成分を均一に混合撹拌できる限り特に制限されない。例えば、所定の成分原料を混合後、ホモジナイザー、ボールミル、ビーズミル等の分散機により撹拌することにより本発明の難燃加工剤を調整することができる。撹拌条件は特に限定的ではないが、撹拌により得られる分散液は分散微粒子(難燃剤微粒子)の平均粒子径が10μm以下、特に2μm以下、さらには0.2〜2μmとなるように設定することが好ましい。
本発明の難燃加工剤では、本発明難燃剤であるトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートをポリエステル繊維に吸尽させるための難燃加工剤として好適である。すなわち、本発明の難燃加工剤は、ポリエステル繊維の後加工難燃化(ポリエステル繊維を製造した後に難燃化処理すること)に好適に用いることができる。本発明の難燃加工剤を用いて難燃性ポリエステル繊維を製造する方法は次項2.で詳細に説明する。
2.難燃性ポリエステル繊維材料の製造方法
本発明は、ポリエステル繊維用難燃加工剤をポリエステル繊維に接触させることにより難燃化処理を行う工程を含むことを特徴とする難燃性ポリエステル繊維の製造方法を包含する。
対象となるポリエステル繊維は限定的でなく、例えばポリエチレンテレフタレートのほか、ポリメチレンテレフタレート等が挙げられる。本発明では、公知又は市販のポリエステル繊維のいずれにも適応できる。
前記工程としては、本発明の難燃加工剤中の難燃剤(微粒子)をポリエステル繊維に吸尽させることにより難燃性を付与する方法であれば特に限定されない。例えば、次の(1)(2)の方法によりポリエステル繊維を難燃加工(難燃化処理)することができる。
(1)ポリエステル繊維用難燃加工剤をポリエステル繊維と接触させた後、前記ポリエステル繊維を乾燥させ、次いで前記ポリエステル繊維を150〜200℃で熱処理することにより前記ポリエステル繊維の難燃化処理(難燃加工)を行う工程
(2)100〜150℃に加温したポリエステル繊維用難燃加工剤とポリエステル繊維とを接触させることにより前記ポリエステル繊維の難燃化処理(難燃加工)を行う工程
前記(1)又は(2)のいずれかの方法により、ポリエステル繊維用難燃加工剤中の難燃剤(微粒子)をポリエステル繊維に吸尽させることができる。この場合、いずれの加工方法においても、難燃加工剤は、必要に応じて水又は温湯により希釈できる。
前記(1)の加工方法では、難燃加工剤とポリエステル繊維とを接触後、該ポリエステル繊維を乾燥させて、次いで該ポリエステル繊維を150〜200℃で熱処理して難燃加工剤中の難燃剤微粒子を吸尽させる。この場合、難燃加工剤は、水で希釈して用いることができる。希釈する場合の難燃加工剤の濃度は特に限定されないが、通常1〜50重量%の範囲とすることが望ましい。
難燃加工剤とポリエステル繊維を接触させる方法は特に限定されず、ポリエステル繊維を難燃加工剤に浸漬する方法のほか、ポリエステル繊維に難燃加工剤を噴霧、塗布等する方法等が挙げられる。
乾燥方法は特に限定されず、自然乾燥及び加熱乾燥の少なくとも1種が適用できる。加熱乾燥の場合の乾燥温度は通常60〜100℃程度であり、乾燥時間は通常5〜30分程度である。
乾燥後、前記ポリエステル繊維を150〜200℃、好ましくは170〜190℃で熱処理して難燃加工剤中の難燃剤微粒子を吸尽させる。熱処理時間は、熱処理温度、難燃加工剤の吸尽程度等に応じて適宜設定できるが、通常30秒〜5分程度、好ましくは1〜2分である。なお、熱処理後、洗浄等を適宜行っても良い。
前記(2)の加工方法では100〜150℃に加温した難燃加工剤とポリエステル繊維とを接触させて、難燃加工剤中の難燃剤微粒子をポリエステル繊維に吸尽させる。この場合、難燃加工剤は、水で希釈して用いることができる。希釈する場合の難燃加工剤の濃度は特に限定されないが、通常は0.1〜50重量%の範囲とすることが望ましい。
難燃加工剤の温度は100〜150℃、好ましくは120〜130℃程度である。接触方法は特に限定されず、前記した浸漬、噴霧、塗布等が利用できる。例えば、浸漬の場合には、2〜60分程度浸漬することにより難燃加工剤中の微粒子をポリエステル繊維に吸尽させることができる。処理後は、還元洗浄等を適宜行っても良い。前記(2)の加工方法は、例えば染色機等のような密閉容器中において実施することが好ましい。これにより高温・高圧下で難燃加工剤とポリエステル繊維を接触させることが可能となり、より効率的に難燃加工剤中の微粒子をポリエステル繊維に吸尽させることができる。
前記(1)(2)のいずれの加工方法でも、本発明の難燃加工剤は微粒子の平均粒子径が好ましくは0.2〜2μm程度と小さく、また分散安定性が高いため、難燃剤の微粒子がポリエステル繊維に吸尽されて繊維内部に拡散され易く、容易かつ確実に難燃性ポリエステル繊維を製造することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
実施例1
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム5重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム1重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水60.5重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.583μmであった。
実施例2
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルアンモニウム5重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム1重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水60.5重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。実施例1と同様にして平均粒子径を測定した結果、平均粒子径は0.564μmであった。
実施例3
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸アンモニウム4.5重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム1重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。実施例1と同様にして平均粒子径を測定した結果、平均粒子径は0.591μmであった。
実施例4
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム5重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム1重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水50.5重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート20重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。
また、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート10重量部、硬化ひまし油ポリオキシエチレン付加物2.5重量部の均一な混合液を加温して80℃に調整し、水7.5重量部を撹拌しながら少しずつ加えて乳化分散させ、均一な白色エマルションを得た。得られた分散液及びエマルションを混合し、均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。実施例1と同様にして平均粒子径を測定した結果、平均粒子径は0.605μmであった。
実施例5
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム5重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム1重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水50.5重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート20重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。
また、トリス(クロロプロピル)ホスフェート10重量部、硬化ひまし油ポリオキシエチレン付加物2.5重量部の均一な混合液を加温して80℃に調整し、水7.5重量部を撹拌しながら少しずつ加えて乳化分散させ、均一な白色エマルションを得た。得られた分散液及びエマルションを混合し、均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。実施例1と同様にして平均粒子径を測定した結果、平均粒子径は0.593μmであった。
実施例6
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステルアンモニウム5重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム1重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水50.5重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート20重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。
また、クレジルジ2,6−ジキシレニルホスフェート10重量部、硬化ひまし油ポリオキシエチレン付加物2.5重量部の均一な混合液を加温して80℃に調整し、水7.5重量部を撹拌しながら少しずつ加えて乳化分散させ、均一な白色エマルションを得た。得られた分散液及びエマルションを混合し、均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。実施例1と同様にして平均粒子径を測定した結果、平均粒子径は0.577μmであった。
実施例7
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.584μmであった。
実施例8
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.561μmであった。
実施例9
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.574μmであった。
実施例10
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.585μmであった。
実施例11
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.573μmであった。
実施例12
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.553μmであった。
実施例13
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンセチルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.580μmであった。
実施例14
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.576μmであった。
実施例15
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.576μmであった。
実施例16
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.563μmであった。
実施例17
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.568μmであった。
実施例18
ポリオキシエチレン−p−クミルフェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3重量部、ポリオキシエチレンリノリルエーテル硫酸エステルアンモニウム4.5重量部、キサンタンガム(5重量%水溶液)2重量部、水61.7重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.570μmであった。
比較例1
ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.5重量部、水68重量部の均一な混合液に、一般式(I)で表される粉末状トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.573μmであった。
比較例2
ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル1.5重量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.5重量部、水68重量部の均一な混合液に、ヘキサブロモシクロドデカン30重量部を添加し、この混合物をビーズミル(直径1.0〜1.4mmガラスビーズ使用、アイメックス(株)製)にて、回転数2000rpm、粉砕時間5時間、循環方式で粉砕分散させて均一な白色分散液状の難燃加工剤を得た。得られた難燃加工剤の平均粒子径を粒度分布測定装置(レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−910、(株)堀場製作所製)により測定した結果、平均粒子径は0.557μmであった。
試験例1
実施例1〜18及び比較例1〜2で調製した難燃加工剤を用い、ポリエステル繊維を難燃加工し、得られた難燃性ポリエステル繊維の難燃性確認試験を実施した。ポリエステル繊維としては次の3種類を用いた。
試験布1:目付量200g/mであるレギュラーポリエステル100%カーテン用織物
試験布2:目付量250g/mであるレギュラーポリエステル/カチオン可染ポリエステル(60/40)混カーテン用織物
試験布3:目付量275/mであるカーシート用ポリエステルニット生地
(1)パディング法による評価
(1−1)加工例1
各難燃加工剤を20重量%含むように調整された18種類の処理液を用い、試験布1をパディング処理(絞り率約70%)した後、80℃で5分間乾燥した。次いで、180℃で1分間熱処理を行った。その後、アルカリ洗浄液(ソーダ灰1.0g/L水溶液)にて80℃で5分間洗浄(浴比1:30)後、さらに5分間湯洗い(浴比1:30)を行った。80℃で予備乾燥後、150℃で1分間ヒートセットを行うことにより、難燃加工を施した。
(1−2)難燃性評価試験
加工例1で得られた難燃性ポリエステル繊維について、JIS L−1091
A−1(ミクロバーナー法)とJIS L−1091 D(45°コイル法)による難燃性評価試験を行った。また、難燃性評価試験は、昭和61年2月21日消防庁告示1号に準じて水洗い洗濯及びドライクリーニングを5回行ったものに対しても行った。評価にあたっては、JIS L−1091に規定される残炎時間及び接炎回数をそれぞれ3回測定した。各々の難燃加工液で処理された難燃加工繊維試料の評価結果を表1に示す。なお、難燃加工処理に供したポリエステル系繊維の難燃未加工繊維についても、同様の試験を行った。その結果を表1に示す。
(2)浴中難燃加工法による評価(1)
(2−1)加工例2
前記試験布1又は2について、ミニカラー染色機(テクサム技研社製)を用いて下記の組成の吸尽処理液にて、浴比1:10、温度40℃から130℃まで2℃/分で昇温して、130℃で30分間処理する条件で浴中処理を行った。次いで、80℃まで冷却後、下記組成の還元洗浄処理液により80℃で15分間還元洗浄を行い、さらに80℃で15分間湯洗いを行った。80℃で予備乾燥後、180℃で1分間ヒートセットを行うことにより、難燃加工を施した。
[吸尽処理液] o.w.f:on the weight of fiberを示す。
・カヤロンマイクロエステル レッドAQ−LE(分散染料、日本化薬(株)製)0.1%o.w.f
・カヤロンマイクロエステル ブルーAQ−LE(分散染料、日本化薬(株)製)0.1%o.w.f
・カヤロンマイクロエステル イエローAQ−LE(分散染料、日本化薬(株)製)0.1%o.w.f
・カヤクリルレッド GL−ED(分散型カチオン染料、日本化薬(株)製)0.1%o.w.f
・カヤクリルブルー GSL−ED(分散型カチオン染料、日本化薬(株)製)0.1%o.w.f
・カヤクリルイエロー 3RL−ED(分散型カチオン染料、日本化薬(株)製)0.1%o.w.f
・酢酸(pH調整剤)0.65g/L
・酢酸ナトリウム(pH調整剤)0.6g/L
・難燃加工剤(実施例1〜4及び比較例1〜2で調製した難燃加工剤)15%o.w.f
※ 但し、試験布1を用いる場合は、分散型カチオン染料は併用しないものとする。
[還元洗浄処理液]
・ハイドロサルファイトナトリウム 2.0g/L
・ソーダ灰 2.0g/L
・マーベリンS−1520(ソーピング剤、松本油脂製薬(株)製) 2.0g/L
(2−2)難燃性評価試験
加工例2で得られた難燃性ポリエステル繊維について、JIS L−1091
A−1(ミクロバーナー法)とJIS L−1091 D(45°コイル法)による難燃性評価試験を行った。また、難燃性評価試験は、昭和61年2月21日消防庁告示1号に準じて水洗い洗濯及びドライクリーニングを5回行ったものに対しても行った。評価にあたっては、JIS L−1091に規定される残炎時間及び接炎回数をそれぞれ3回測定した。各々の難燃加工液で処理された難燃加工繊維試料の評価結果を表2に示す。なお、難燃加工処理に供したポリエステル系繊維の難燃未加工繊維についても、同様の試験を行った。その結果を表2に示す。
(3)浴中難燃加工法による評価(2)
(3−1)加工例3
前記試験布3を、ミニカラー染色機(テクサム技研社製)を用いて下記の組成の吸尽処理液にて、浴比1:10、温度40℃から130℃まで2℃/分で昇温し、130℃で30分間処理する条件で浴中処理を行った。次いで、80℃まで冷却した後、下記組成の還元洗浄処理液により80℃で15分間還元洗浄を行い、さらに80℃で15分間湯洗いを行った。80℃で予備乾燥後、180℃で1分間ヒートセットを行うことにより、難燃加工を施した
[吸尽処理液] o.w.f:on the weight of fiberを示す。
・カヤロンポリエステル ブラックAL−167 6%o.w.f
・酢酸(pH調整剤)0.65g/L
・酢酸ナトリウム(pH調整剤)0.6g/L
・難燃加工剤(実施例1〜4及び比較例1〜2で調製した難燃加工剤)5%o.w.f
[還元洗浄処理液]
・ハイドロサルファイトナトリウム 2.0g/L
・ソーダ灰 2.0g/L
・マーベリンS−1520(ソーピング剤、松本油脂製薬(株)製) 2.0g/L
(3−2)難燃性評価試験
加工例3で得られた難燃性ポリエステル繊維について、FMVSS−302による難燃性評価を行った。評価にあたっては、FMVSS−302に規定される、標線を越えてからの燃焼距離、標線を越えてからの燃焼時間、標線を越えてからの燃焼速度をそれぞれ3回測定した。各々の難燃加工液で処理された難燃加工繊維試料の評価結果を表3に示す。なお、難燃加工処理に供したポリエステル系繊維の難燃未加工繊維についても、同様の試験を行った。その結果を表3に示す。
表1、2及び3の結果からも明らかなように、本発明難燃剤を含む実施例1〜18は、難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカンを用いた比較例2と同等の優れた難燃性を付与できることがわかる。
試験例2
実施例1〜18及び比較例1〜2で調製した難燃加工剤を用い、ポリエステル繊維を浴中難燃加工する際の、吸尽処理液安定性確認試験を実施した。
試験は、以下の方法に従って実施した。まず、ミニカラー染色機(テクサム技研社製)を用いて、下記の組成の吸尽処理液(200g)をミニカラー染色機ポット内に入れてセットする。その際、吸尽処理液が入ったミニカラー染色機ポット内に試験布は何も入れてない状態とする。温度40℃から130℃まで2℃/分で昇温し、130℃で30分間処理する条件で空焚き(試験布のない状態で吸尽処理を行うこと)を行い、80℃まで冷却したところで吸尽処理液を東洋濾紙No.1、ブフナーロート、吸引瓶を用いて手早く吸引ろ過する。
吸尽処理液の安定性評価は、ろ紙上に付着残留した残留物(染料スペック等)の量、ミニカラー染色機ポット内に付着残留した残留物の量を目視で判断した。残留物が全く認められないものを「○」、残留物が極僅かに認められるものを「△」、残留物がハッキリと認められるものを「×」とした。各々の吸尽処理液での評価結果を表4に示す。なお、吸尽処理液に難燃加工剤を入れなかったものについても、同様の試験を行った。その結果を表4に示す。
[吸尽処理液]
・カヤロンマイクロエステル レッドAQ−LE(分散染料、日本化薬(株)製)0.1g/L
・カヤロンマイクロエステル ブルーAQ−LE(分散染料、日本化薬(株)製)0.1g/L
・カヤロンマイクロエステル イエローAQ−LE(分散染料、日本化薬(株)製)0.1g/L
・カヤクリルレッド GL−ED(分散型カチオン染料、日本化薬(株)製)0.1g/L
・カヤクリルブルー GSL−ED(分散型カチオン染料、日本化薬(株)製)0.1g/L
・カヤクリルイエロー 3RL−ED(分散型カチオン染料、日本化薬(株)製)0.1g/L
・酢酸(pH調整剤)0.65g/L
・酢酸ナトリウム(pH調整剤)0.6g/L
・難燃加工剤(実施例1〜4及び比較例1〜2で調製した難燃加工剤)40g/L
表4の結果からも明らかなように、本発明難燃剤とともに本発明界面活性剤を含む実施例1〜18は、界面活性剤として本発明界面活性剤以外のものを用いた比較例1、あるいは難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカンを用いた比較例2と比べて浴中難燃加工時の分散処理液が安定に保たれることがわかる。すなわち、浴中難燃加工時の染色釜汚染や被染布(ポリエステル布)に発生する染料スペック(しみ汚れ)を効果的に低減でき、かつ、均一にポリエステル繊維中に難燃剤粒子を吸尽させることができる。
試験例3
加工例2で得られた難燃性ポリエステル繊維について、JIS L−1096 剛軟性 A法(45°カンチレバー法)による剛軟性試験を行った。試験は、JIS L−1096に規定される試験片が移動した長さを、たて方向、よこ方向のそれぞれ5回測定した。各々の難燃加工液で処理された難燃加工繊維試料の剛軟性評価結果を表5に示す。なお、難燃未加工のポリエステル系繊維についても同様の試験を行った。その結果も併せて表5に示す。
試験例4
加工例2で得られた難燃性ポリエステル繊維について、フェードメーター(スガ試験機社製)を用い、ブラックパネル温度63℃にて40時間カーボンアークを照射し、JIS L−0804 変退色用グレースケールにより級数判定を行った。各々の難燃加工液で処理された難燃加工繊維試料の耐光性評価結果を表5に示す。なお、難燃未加工のポリエステル系繊維についても同様の試験を行った。その結果も併せて表5に示す。
表5の結果からも明らかなように、本発明難燃剤のうち、液状の補助難燃剤を用いた実施例4、5,6は、それを用いない実施例1〜3及び7〜18よりも柔軟性がより優れており、難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカンを用いた比較例2により近い風合いを維持しながら処理できることがわかる。また、本発明難燃剤を含む実施例1〜4によって得られた難燃性ポリエステル繊維は、難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカンを用いた比較例2によって得られた難燃性ポリエステル繊維よりも高耐光性であることがわかる。
本発明における難燃加工剤又は難燃加工法によって加工された難燃性ポリエステル繊維用途の代表例として、例えばカーテン、布製ブラインド等の各種インテリア用途のほか、カーシート等の自動車内装材用途等が挙げられるが、特に限定されるものではなく、ポリエステル系繊維製品全般に幅広く用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)
    で示されるトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートが、
    下記一般式(II)
    (但し、Xは、1)水素原子又は2)硫酸エステル塩及び/又はリン酸エステル塩を形成するアニオン性基を示す。nは、1〜300の整数を示す。Rは、1)次式A
    で表される置換基又は2)炭素数1〜30の炭化水素基であって分岐アルキル鎖及び/又は不飽和結合を含んでいても良いものを示す。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基を示す。)
    で示される界面活性剤の少なくとも1種の存在下で水中に分散されているポリエステル繊維用難燃加工剤。
  2. 水溶性高分子を分散剤として含む、請求項1に記載のポリエステル繊維用難燃加工剤
  3. 難燃剤としてリン酸エステル系化合物及びヘキサブロモシクロドデカンの少なくとも1種をさらに含有する、請求項1又は2に記載のポリエステル繊維用難燃加工剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル繊維用難燃加工剤をポリエステル繊維に接触させることにより難燃化処理を行う工程を含む、難燃性ポリエステル繊維の製造方法。
  5. 前記工程が、(1)ポリエステル繊維用難燃加工剤をポリエステル繊維と接触させた後、前記ポリエステル繊維を乾燥させ、次いで前記ポリエステル繊維を150〜200℃で熱処理することにより前記ポリエステル繊維の難燃化処理を行う工程及び/又は(2)100〜150℃に加温したポリエステル繊維用難燃加工剤とポリエステル繊維とを接触させることにより前記ポリエステル繊維の難燃化処理を行う工程である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載の製造方法によって得られる難燃性ポリエステル繊維。
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