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JP2012133289A - レジストパターンの製造方法 - Google Patents

レジストパターンの製造方法 Download PDF

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JP2012133289A
JP2012133289A JP2010287411A JP2010287411A JP2012133289A JP 2012133289 A JP2012133289 A JP 2012133289A JP 2010287411 A JP2010287411 A JP 2010287411A JP 2010287411 A JP2010287411 A JP 2010287411A JP 2012133289 A JP2012133289 A JP 2012133289A
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resist
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carbon atoms
resist pattern
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JP2010287411A
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English (en)
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Takahiro Yasue
崇裕 安江
Mitsuhiro Hata
光宏 畑
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】ダブルパターニング法により良好なパターンを得ることができるレジストパターンの製造方法を提供する。
【解決手段】(1)〜(11)の工程;(1)第1のレジスト膜を得る工程(2)プリベークする工程(3)露光処理する工程(4)ポストエクスポージャーベークする工程(5)現像して第1のレジストパターンを得る工程(6)第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、或いは、アルカリ現像液又は第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程(7)第1のレジストパターンの上に、第2のレジスト組成物を、300〜3000rpmの回転数でスピンコートし、乾燥して第2のレジスト膜を得る工程(8)プリベークする工程(9)露光処理する工程(10)ポストエクスポージャーベークする工程(11)現像して第2のレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターンの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジストパターンの製造方法に関し、より詳細には、ダブルパターニング法による微細レジストパターンの形成に用いられるレジストパターンの製造方法に関する。
近年、リソグラフィ技術を用いた半導体の微細加工の微細化の要求がますます高まっており、レジストパターンの線幅が32nm以下を実現するプロセスとして、ダブルパターニング法が提案されている(例えば、特許文献1)。ここでダブルパターニング法とは、目的とするレジストパターンの2倍のスペースで、通常の露光、現像、エッチング工程を行なって1回目の転写を行なった後、そのスペース間に、再度同様の露光、現像、エッチング工程を行なって2回目の転写を行なうことにより、目的とする微細なレジストパターンを得る手法である。
特開2007−311508号公報
本発明の課題は、ダブルパターニング法により良好なパターンを得ることができるレジストパターンの製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]以下の(1)〜(11)の工程;
(1) 酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂、酸発生剤及び架橋剤を含有する第1のレジスト組成物を、基体上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を得る工程、
(2) 工程(1)で得られた第1のレジスト膜をプリベークする工程、
(3) 工程(2)で得られた第1のレジスト膜を露光処理する工程、
(4) 工程(3)で得られた第1のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、
(5) 工程(4)で得られた第1のレジスト膜を第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを得る工程、
(6) 工程(5)で得られた第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、或いは、工程(5)で得られた第1のレジストパターンをアルカリ現像液又は第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、
(7) 工程(6)で得られた第1のレジストパターンの上に、酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂及び酸発生剤を含有する第2のレジスト組成物を、300〜3000rpmの回転数でスピンコートし、乾燥して第2のレジスト膜を得る工程、
(8) 工程(7)で得られた第2のレジスト膜をプリベークする工程、
(9) 工程(8)で得られた第2のレジスト膜を露光処理する工程、
(10) 工程(9)で得られた第2のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、及び、
(11) 工程(10)で得られた第2のレジスト膜を第2のアルカリ現像液で現像して第2のレジストパターンを形成する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジストパターンの製造方法によれば、ダブルパターニング法により良好なパターンを得ることができる。
[第1のレジスト組成物]
本発明のレジストパターンの製造方法に用いられる第1のレジスト組成物は、酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)、酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)及び架橋剤(以下「架橋剤(D)」という場合がある)を含有し、さらに塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)を含有することが好ましく、さらに溶剤(以下「溶剤(E))」という場合がある)を含有することが好ましい。
〈樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある。〉
樹脂(A)は、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂である。樹脂(A)は、酸に不安定な基を有するモノマー(以下「酸に不安定な基を有するモノマー(a1)」という場合がある)を重合することによって製造でき、酸の作用によりアルカリ可溶となる。「、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
〈酸に不安定な基を有するモノマー(a1)〉
「酸に不安定な基」とは、酸と接触すると脱離基が開裂して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基などが挙げられる。
Figure 2012133289
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 2012133289
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、前記炭化水素基及び2価の基に含まれる−CH−は、−O―又は―S−で置き換わってもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。
Figure 2012133289
式(1)では、脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは炭素数1〜16である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合、−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)基としては、下記の基が挙げられる。2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは炭素数3〜12である。
Figure 2012133289
式(1)で表される酸に不安定な基としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキル−2−アダマンチルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
好ましくは、Ra1’及びRa2’のうち少なくとも1つが水素原子である。
式(2)で表される基の具体例としては、以下の基が挙げられる。
Figure 2012133289
酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、好ましくは、酸に不安定な基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマー、より好ましくは酸に不安定な基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸に不安定な基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、好ましくは、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するものが挙げられる。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)を重合して得られる樹脂を使用すれば、レジストの解像度を向上させることができる。
酸に不安定な基と脂環式炭化水素基とを有する(メタ)アクリル系モノマーとして、好ましくは式(a1−1)で表されるモノマー又は式(a1−2)で表されるモノマーが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2012133289
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n2は0又は1の整数を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−であり、より好ましくは−O−である。k1は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。Ra6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
a6及びRa7の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。
Figure 2012133289
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
式(a1−1)で表されるモノマーとしては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a1−1−1)〜(a1−1−6)で表されるモノマーが好ましく、下式(a1−1−1)〜(a1−1−3)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2012133289
式(a1−2)で表されるモノマーとしては、例えば、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロヘプチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−イソプロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。下式(a1−2−1)〜(a1−2−6)で表されるモノマーが好ましく、下式(a1−2−3)〜(a1−2−4)で表されるモノマーがより好ましく、下式(a1−2−3)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 2012133289
樹脂における式(a1−1)で表されるモノマー又は式(a1−2)で表されるモノマーに由来する構造単位の含有率は、樹脂の全単位において、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
樹脂(A)は、好ましくは、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と、酸に不安定な基を有さないモノマー(以下「酸安定モノマー」という場合がある)との共重合体である。酸安定モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂(A)が酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と酸安定モノマーとの共重合体である場合、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは10〜80モル%、より好ましくは20〜60モル%である。また、アダマンチル基を有するモノマー(特に酸に不安定な基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位の含有率は、好ましくは酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に対して15モル%以上である。アダマンチル基を有するモノマーの比率が増えると、レジストのドライエッチング耐性が向上する。
酸安定モノマーとしては、好ましくは、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するモノマーが挙げられる。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(以下「ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)」という)又はラクトン環を含有する酸安定モノマー(以下「ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)」という)に由来する構造単位を有する樹脂を使用すれば、レジストの解像度及び基板への密着性を向上させることができる。
〈ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)〉
レジスト組成物をKrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線露光に用いる場合、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、好ましくは、ヒドロキシスチレン類であるフェノール性水酸基を有する酸安定モノマー(a2−0)を使用する。短波長のArFエキシマレーザ露光(193nm)などを用いる場合は、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、好ましくは、式(a2−1)で表されるヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーを使用する。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール性水酸基を有するモノマー(a2−0)として、式(a2−0)で表されるp−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーが挙げられる。
Figure 2012133289
[式(a2−0)中、
a30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一であっても異なってもよい。]
a30におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数1又は2のアルキル基であり、特に好ましくは、メチル基である。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基等が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基であり、より好ましくは、炭素数1又は2のアルコキシ基であり、特に好ましくは、メトキシ基である。
maは、好ましくは、0〜2であり、より好ましくは、0又は1であり、特に好ましくは、0である。
このようなフェノール性水酸基を有するモノマーに由来する構造単位を有する共重合樹脂を得る場合は、該当する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとアセトキシスチレン、及びスチレンをラジカル重合した後、酸によって脱アセチルすることによって得ることができる。
フェノール性水酸基を有するモノマーとしては、例えば、特開2010−204634号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a2−0−1)及び(a2−0−2)で表されるモノマーが好ましい。樹脂(A)を製造する際には、これらにあるフェノール性水酸基が適当な保護基で保護したものを用いることもできる。
Figure 2012133289
樹脂における式(a2−0)で表されるモノマーに由来する構造単位の含有率は、樹脂の全単位において、通常5〜90モル%であり、好ましくは10〜85モル%であり、より好ましくは15〜80モル%である。
ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーとして、式(a2−1)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 2012133289
式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、−O−、−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a2−1−1)〜(a2−1−6)で表されるモノマーが好ましく、下式(a2−1−1)〜(a2−1−4)で表されるモノマーがより好ましく、下式(a2−1−1)又は(a2−1−3)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 2012133289
樹脂における式(a2−1)で表されるモノマーに由来する構造単位の含有率は、樹脂の全単位において、通常3〜40モル%であり、好ましくは5〜35モル%であり、より好ましくは5〜30モル%である。
〈ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)〉
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、好ましくは、γ−ブチロラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が挙げられる。
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される。これらの1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2012133289
式(a3−1)〜式(a3−3)中、
a4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。p1、q1又はr1が2以上のとき、それぞれ、複数のRa21、Ra22又はRa23は、互いに同一でも異なってもよい。
式(a3−1)〜式(a3−3)では、La4〜La6としては、La3で説明したものが挙げられる。
a4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−であることが好ましく、より好ましくは−O−である。k3は、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1〜r1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)としては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。下式(a3−1−1)〜(a3−1−4)、(a3−2−1)〜(a3−2−4)、(a3−3−1)〜(a3−3−4)で表されるモノマーが好ましく、下式(a3−1−1)〜(a3−1−2)、(a3−2−3)〜(a3−2−4)で表されるモノマーがより好ましく、下式(a3−1−1)又は(a3−2−3)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 2012133289
樹脂におけるラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位の含有率は、樹脂の全単位において、通常5〜50モル%であり、好ましくは10〜45モル%であり、より好ましくは15〜40モル%である。
〈その他のモノマー(a4)〉
樹脂は、上記のモノマー以外のその他の公知のモノマー(a4)に由来する構造単位を有していてもよい。
好ましくは、樹脂(A)は、少なくとも、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)及び/又はラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)を重合させた共重合体である。該共重合体において、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、より好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)の少なくとも1種(さらに好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1))であり、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、好ましくはヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)であり、ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、より好ましくはγ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)の少なくとも1種である。樹脂(A)は、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下)である。
樹脂(A)の含有率は、好ましくは、組成物の固形分中80質量%以上である。
なお本明細書において「組成物中の固形分」とは、後述する溶剤(E)を除いたレジスト組成物成分の合計を意味する。組成物中の固形分及びこれに対する樹脂(A)の含有率は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
〈酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)〉
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類される。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、DNQ 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号や、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表されるスルホン酸塩である。
Figure 2012133289
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、前記アルキル基及び前記脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−、−SO−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
ペルフルオロアルキル基としては、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルキレン基、分岐状アルキレン基、単環式又は多環式の脂環式炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の直鎖状アルキレン基;
直鎖状アルキレンに、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基等の分岐状アルキレン;
1,3−シクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等のシクロアルキレン基である単環式の脂環式炭化水素基;
1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等の多環式の脂環式炭化水素基等が挙げられる。
b1の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−6)が挙げられる。Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれか、さらに好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側でC(Q1)(Q2)−と結合し、右側で−Yと結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
Figure 2012133289
式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の炭素数上限は13である。
b5は、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は16である。
b8は、炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。
b9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の炭素数上限は12である。
中でも、好ましくは式(b1−1)で表される2価の基であり、より好ましくは、Lb2が単結合又は−CH−である式(b1−1)で表される2価の基である。
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012133289
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012133289
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012133289
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012133289
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012133289
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012133289
Yのアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。Yの置換基であるアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。ここでの置換基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
Yのアルキル基及び脂環式炭化水素基における−CH−が−O−、−SO−又は−CO−で置き換わった基としては、例えば、環状エーテル基(−CH−が−O−で置き換わった基)、オキソ基を有する脂環式炭化水素基(−CH−が−CO−で置き換わった基)、スルトン環基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−SO−で置き換わった基)又はラクトン環基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−CO−で置き換わった基)等が挙げられる。
特に、Yの脂環式炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
Figure 2012133289
なかでも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
Yとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2012133289
Figure 2012133289
Figure 2012133289
Figure 2012133289
Yは、好ましくは置換基(例えば、オキソ基等)を有していてもよいアダマンチル基であり、より好ましくはアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、好ましくは、式(b1−1−1)〜式(b1−1−1−9)で表されるアニオンが挙げられる。以下の式においては、置換基の定義は上記と同じ意味であり、置換基Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Figure 2012133289
酸発生剤(B)に含まれるカチオンは、オニウムカチオン、例えば、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられ、好ましくは、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンであり、より好ましくは、アリールスルホニウムカチオンである。
式(B1)中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表される。
Figure 2012133289
これらの式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9〜Rb11のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜12であり、脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
b12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b9とRb10と、及びRb11とRb12とは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環の−CH−は、−O−、−S−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2〜t2のいずれかが2であるとき、それぞれ、複数のRb13〜Rb18のいずれかは互いに同一でも異なってもよい。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アルキル基としては、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基、及びイソボルニル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、好ましくは、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基が挙げられる。
置換基が芳香族炭化水素基であるアルキル基(アラルキル基)としては、ベンジル基などが挙げられる。
b9及びRb10が形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11及びRb12が形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環などが挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2−1)であり、より好ましくは、式(b2−1−1)で表されるカチオンであり、特に好ましくは、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)である。
Figure 2012133289
式(b2−1−1)中、
b19〜Rb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
アルキル基は、好ましくは炭素数1〜12であり、脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜18である。
前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。
v2〜x2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。v2〜x2のいずれかが2以上のとき、それぞれ、複数のRb19〜Rb21のいずれかは、互いに同一でも異なってもよい。
なかでも、Rb19〜Rb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
カチオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたカチオンが挙げられる。
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができ、好ましくは、アニオン(b1−1−1)〜アニオン(b1−1−9)のいずれかとカチオン(b2−1−1)との組合せ、並びにアニオン(b1−1−3)〜(b1−1−5)のいずれかとカチオン(b2−3)との組合せが挙げられる。
酸発生剤(B1)としては、好ましくは、式(B1−1)〜式(B1−17)で表される塩が挙げられ、より好ましくは、トリフェニルスルホニウムカチオンを含む酸発生剤(B1−1)、(B1−2)、(B1−6)、(B1−11)、(B1−12)、(B1−13)及び(B1−14)が挙げられる。
Figure 2012133289
Figure 2012133289
Figure 2012133289
Figure 2012133289
酸発生剤(B)の含有率は、樹脂(A)において、好ましくは1質量%以上(より好ましくは3質量%以上)、好ましくは30質量%以下(より好ましくは25質量%以下)である。
〈架橋剤(D)〉
架橋剤(D)としては、特に限定されるものではなく、当該分野で用いられる架橋剤の中から、適宜、選択して用いることができ、例えば特開2010−237665号公報に記載された架橋剤が用いられる。
架橋剤(D)としては、尿素系架橋剤、アルキレン尿素系架橋剤、グリコールウリル系架橋剤等が挙げられ、なかでも、グリコールウリル系架橋剤が好ましい。
尿素系架橋剤としては、ビスメトキシメチル尿素、ビスエトキシメチル尿素、ビスプロポキシメチル尿素、ビスブトキシメチル尿素等が挙げられる。なかでもビスメトキシメチル尿素が好ましい。
アルキレン尿素系架橋剤としては、式(XIX)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012133289
[式(XIX)中、R及びRは、互いに独立に、ヒドロキシ基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、R8’及びR9’は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表しであり、vは0〜2の整数である。]
8’とR9’は同じであってもよく、互いに異なっていてもよく、より好ましくは同じである。
とRは同じであってもよく、互いに異なっていてもよく、より好ましくは同じである。
vは、0〜2の整数であり、好ましくは0又は1である。
アルキレン尿素系架橋剤としては、特に、vが0である化合物又はvが1である化合物が好ましい。
式(XIX)で表される化合物は、アルキレン尿素とホルマリンを縮合反応させ、この生成物をアルコールと反応させることにより得ることができる。
アルキレン尿素系架橋剤の具体例としては、モノヒドロキシメチル化エチレン尿素、ジヒドロキシメチル化エチレン尿素、モノメトキシメチル化エチレン尿素、ジメトキシメチル化エチレン尿素、モノエトキシメチル化エチレン尿素、ジエトキシメチル化エチレン尿素、モノプロポキシメチル化エチレン尿素、ジプロポキシメチル化エチレン尿素、モノブトキシメチル化エチレン尿素及びジブトキシメチル化エチレン尿素等のエチレン尿素系架橋剤;モノヒドロキシメチル化プロピレン尿素、ジヒドロキシメチル化プロピレン尿素、モノメトキシメチル化プロピレン尿素、ジメトキシメチル化プロピレン尿素、モノエトキシメチル化プロピレン尿素、ジエトキシメチル化プロピレン尿素、モノプロポキシメチル化プロピレン尿素、ジプロポキシメチル化プロピレン尿素、モノブトキシメチル化プロピレン尿素及びジブトキシメチル化プロピレン尿素等のプロピレン尿素系架橋剤;1,3−ジ(メトキシメチル)4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
グリコールウリル系架橋剤としては、N位がヒドロキシアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシアルキル基で置換されたグリコールウリル誘導体が挙げられる。このグリコールウリル誘導体は、グリコールウリルとホルマリンとを縮合反応させ、この生成物をアルコールと反応させることにより得ることができる。
グリコールウリル系架橋剤は、例えば、モノ,ジ,トリ及びテトラヒドロキシメチルグリコールウリル、モノ,ジ,トリ及びテトラメトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及びテトラエトキシメチルグリコールウリル、モノ,ジ,トリ及びテトラプロポキシメチルグリコールウリル、モノ,ジ,トリ及びテトラブトキシメチルグリコールウリル等が挙げられる。
架橋剤(D)は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
架橋剤(D)は、樹脂(A)100質量部に対して、0.5〜30質量部含有されることが好ましく、0.5〜10質量部含有されることがより好ましく、1〜5質量部含有されることがさらに好ましい。上記範囲とすることにより、架橋形成が充分に進行し、良好なレジストパターンを得ることができるとともに、レジスト組成物の保存安定性が良好となり、感度の経時的劣化を抑制することができる。
〈塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)〉
第1のレジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含むことが好ましい。塩基性化合物(C)はクエンチャーとして作用する。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、1級アミン、2級アミン及び3級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)で表される化合物〜式(C8)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012133289
[式(C1)中、Rc1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Figure 2012133289
[式(C1−1)中、Rc2及びRc3は、上記と同じ意味を表す。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、互いに同一でも異なってもよい。]
Figure 2012133289
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、Rc5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、互いに同一でも異なってもよい。]
Figure 2012133289
[式(C5)及び式(C6)中、Rc10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3又はp3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc14及びRc15は互いに同一でも異なってもよい。
c1は、炭素数1〜6のアルキレン基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Figure 2012133289
[式(C7)及び式(C8)中、Rc18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3、r3及びs3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc18、Rc19及びRc20は互いに同一でも異なってもよい。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルキレン基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミンエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジン等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
塩基性化合物(C)の含有率は、第1のレジスト組成物の固形分量を基準に、好ましくは、0.01〜5質量%程度であり、より好ましく0.01〜3質量%程度であり、特に好ましく0.01〜1質量%程度である。
〈溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある〉
第1のレジスト組成物は、溶剤(E)を含んでいてもよい。溶剤(E)の含有率は、例えば第1のレジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。
溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;等を挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
〈その他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)〉
第1のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
[第2のレジスト組成物]
本発明のレジストパターンの製造方法に用いられる第2のレジスト組成物は、酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂及び酸発生剤を含有し、さらに塩基性化合物を含有することが好ましく、さらに溶剤を含有することが好ましい。
〈第2のレジスト組成物に含まれる樹脂〉
第2のレジスト組成物に含まれる樹脂としては、第1のレジスト組成物に含まれる樹脂(A)と同様のものが挙げられる。
樹脂の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下)である。
樹脂の含有量は、第2のレジスト組成物の固形分中80質量%以上であることが好ましい。
〈第2のレジストに含まれる酸発生剤〉
第2のレジスト組成物に含まれる酸発生剤としては、第1のレジスト組成物に含まれる酸発生剤(B)と同様のものが挙げられる。
第2のレジスト組成物に含まれる酸発生剤の合計の含有量は、第2のレジスト組成物に含まれる樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質量部以下)である。
〈第2のレジスト組成物に含まれる塩基性化合物〉
第2のレジスト組成物に含まれる塩基性化合物としては、第1のレジスト組成物に含まれる塩基性化合物(C)と同様のものが挙げられる。式(C2)、式(C7)〜式(C11)で表される化合物が、経時安定性の面から好ましい。
第2のレジスト組成物に含まれる塩基性化合物の含有量は、第2のレジスト組成物の固形分量を基準に、0.01〜1質量%程度であることが好ましい。
〈第2のレジスト組成物に含まれる溶剤〉
第2のレジスト組成物に含まれる溶剤としては、第1のレジスト組成物に含まれる溶剤(E)と同様のものが挙げられる。
第2のレジスト組成物は、溶剤を、組成物中90質量%以上の量で含有していてもよい。溶剤を含有する第2のレジスト組成物は、薄膜レジストを製造するために適している。溶剤の含有量は、組成物中90質量%以上(好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上)、99.9質量%以下(好ましくは99質量%以下)である。
第2のレジスト組成物に含まれる溶剤は、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類を含む溶剤であることが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む溶剤であることがより好ましい。
溶剤中の、グリコールエーテルエステル類の含有率は、溶剤中好ましくは60質量%以上(より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上)、好ましくは99.9質量%以下(より好ましくは99質量%以下、さらに好ましくは98質量%以下)である。
〈第2のレジスト組成物に含まれるその他の成分〉
第2のレジスト組成物に含まれるその他の成分としては、第1のレジスト組成物に含まれるその他の成分(F)と同様のものが挙げられる。
[レジストパターンの製造方法]
本発明のレジストパターンの製造方法は以下の工程(1)〜(11)を含む。
(1) 酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂、酸発生剤及び架橋剤を含有する第1のレジスト組成物を、基体上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を得る工程、
(2) 工程(1)で得られた第1のレジスト膜をプリベークする工程、
(3) 工程(2)で得られた第1のレジスト膜を露光処理する工程、
(4) 工程(3)で得られた第1のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、
(5) 工程(4)で得られた第1のレジスト膜を第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを得る工程、
(6) 工程(5)で得られた第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、或いは、工程(5)で得られた第1のレジストパターンをアルカリ現像液又は第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、
(7) 工程(6)で得られた第1のレジストパターンの上に、酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂及び酸発生剤を含有する第2のレジスト組成物を、300〜3000rpmの回転数でスピンコートし、乾燥して第2のレジスト膜を得る工程、
(8) 工程(7)で得られた第2のレジスト膜をプリベークする工程、
(9) 工程(8)で得られた第2のレジスト膜を露光処理する工程、
(10) 工程(9)で得られた第2のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、及び、
(11) 工程(10)で得られた第2のレジスト膜を第2のアルカリ現像液で現像して第2のレジストパターンを形成する工程、
工程(1)
樹脂(A)、酸発生剤(B)及び架橋剤(D)を含有する第1のレジスト組成物を、基体上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を得る。
基体としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリコンウェハ等の半導体基板、プラスチック、金属又はセラミックス基板、絶縁膜、導電膜等がこれら基板上に形成されたもの等、種々のものが利用できる。
基体上に反射防止膜が形成されていてもよい。この場合、基体上に、反射防止膜形成用組成物を塗布し、加熱装置を用いてベークして、反射防止膜を形成する。反射防止膜形成用組成物の塗布方法としては、特に限定されず、スピンコーティング等の、通常、工業的に用いられている方法を利用することができる。
反射防止膜形成用組成物としては、公知のものを適宜用いることができ、例えば、ARC−29A−8(Brewer社製)などが挙げられる。
反射防止膜形成時のベークは、通常、190〜250℃で、好ましくは195〜235℃で、より好ましくは200〜220℃で、5〜60秒間、加熱処理される。
第1のレジスト組成物の塗布方法としては、特に限定されず、スピンコーティング等の、通常、工業的に用いられている方法を利用することができる。
ここでの、第1のレジスト膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、膜厚方向において、後工程における露光、現像が十分に行える程度以下に設定することが適しており、例えば、数十nm〜数百μm程度が挙げられる。
乾燥は、例えば、自然乾燥、通風乾燥、減圧乾燥などが挙げられる。具体的な加熱温度は、10〜120℃程度が適しており、25〜80℃程度が好ましい。加熱時間は、10〜3600秒間程度が適しており、30〜1800秒間程度が好ましい。
工程(2)
次いで、第1のレジスト膜を、加熱装置を用いてプリベークする。ここでは、通常、80〜140℃で、通常、10〜600秒間、加熱処理される。
工程(3)
次いで、パターニングのために、第1のレジスト膜を露光処理する。露光には、走査露光型であるスキャニングステッパー型の投影露光装置等、通常、用いられている露光装置を用いられ、例えば、KrFエキシマレーザー露光装置(波長248nm)、ArFエキシマレーザードライ露光装置(波長193nm)、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(波長193nm)、F2レーザ露光装置(波長157nm)、YAG又は半導体レーザ等の固体レーザ光源からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射する装置等、種々のものを用いることができる。
工程(4)
次いで、第1のレジスト膜を、加熱装置を用いてポストエクスポージャーベークする。この熱処理により、脱保護基反応を促進させることができる。ここで、ポストエクスポージャーベークは、通常、70〜140℃で、30〜600秒間、加熱処理される。
工程(5)
次いで、第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを得る。第1のアルカリ現像液としては、この分野で、通常、用いられているアルカリ現像液を用いることができ、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシドなどの水溶液などが例示される。
工程(6)
その後、得られた第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる、或いは第1のレジストパターンをアルカリ現像液もしくは第2のレジスト組成物に対して不溶化させる。「光に対して不活性」とは、放射線等の照射による露光によって、樹脂成分が感光されないことを意味する。即ち、不活性化処理されたパターンは、露光されてもアルカリ可溶とならないことを意味する。このような不活性化処理としては、例えば、露光処理、加熱処理、UVキュア等が挙げられる。
具体的な露光処理としては、例えば、第1のレジストパターン形成時における最適露光量の2〜20倍の露光量で前述の放射線を照射する方法等が挙げられる。
具体的な加熱処理としては、例えば、第1のレジストパターン形成時におけるポストエクスポージャーベークの温度よりも高い温度条件下において加熱する方法等が挙げられる。
具体的なUVキュアとしては、例えば、Arランプ、KrClランプ、Krランプ、XeClランプ、Xeランプ(ウシオ電機社製)等のランプを使用する方法等が挙げられる。
尚、これらの不活性化処理は、1種のみ行ってもよいし、2種以上行ってもよい。
これらの不活性処理のうち、加熱処理、即ち得られた第1のレジストパターンに対してハードベークすることが好ましい。この加熱処理により、架橋反応を促進させることができる。ここでの加熱処理は、例えば、120〜250℃程度の比較的高温の温度範囲で、例えば、30秒間〜10分間程度の範囲が挙げられる。
工程(7)
工程(6)で得られた第1のレジストパターンの上に、樹脂(A)及び酸発生剤(B)を含有する第2のレジスト組成物を、300〜3000rpmの回転数でスピンコートし、乾燥して第2のレジスト膜を得る。回転数は、500〜2000rpmが好ましく、700〜1700rpmであることがより好ましい。
ここでの、第2のレジスト膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、膜厚方向において、後工程における露光、現像が十分に行える程度以下に設定することが適しており、例えば、数十nm〜数百μm程度が挙げられる。
乾燥は、例えば、自然乾燥、通風乾燥、減圧乾燥などが挙げられる。具体的な加熱温度は、10〜120℃程度が適しており、25〜80℃程度が好ましい。加熱時間は、10〜3600秒間程度が適しており、30〜1800秒間程度が好ましい。
工程(8)
次いで、第2のレジスト膜を、加熱装置を用いてプリベークする。ここでは、通常、80〜160℃、好ましくは80〜150℃で、通常、10〜600秒間、加熱処理される。
工程(8)は、工程(2)における第1のレジスト膜を第2のレジスト膜に置き換えた工程である。
工程(9)
工程(9)は、工程(3)における第1のレジスト膜を第2のレジスト膜に置き換えた工程である。
工程(10)
工程(10)は、工程(4)における第1のレジスト膜を第2のレジスト膜に置き換えた工程である。
工程(11)
工程(11)は、工程(5)における第1のレジスト膜を第2のレジスト膜に置き換えた工程である。
上記のように、第2のレジスト組成物に対する塗布、乾燥、プリベーク、露光、ポストエクスポーシャーベーク等の条件は、第1のレジスト組成物に対するものと同様の条件が例示される。
本発明のレジストパターンの製造方法において、レジスト塗布、露光、現像という過程を2回繰り返すことでパターンピッチが半減した微細なレジストパターンを形成することができる。このような工程は、3回以上の複数回(N回)繰り返してもよい。これによって、パターンピッチが1/Nとなったさらに微細なレジストパターンを形成することが可能となる。本発明は、このようなダブルパターニング法、トリプルパターニング法及びマルチパターニング法において好適に適用することができる。
次に、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す%および部は、特記しないかぎり重量基準である。(得られた樹脂の組成比は、反応マスにおける未反応モノマーの量を、液体クロマトグラフィーを用いて測定し、得られた結果から算出した。)また重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。なお、測定条件は下記のとおりである。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
樹脂合成で使用したモノマーを下記に示す。以下、下記のモノマーをモノマーA〜モノマーGという場合がある。
Figure 2012133289
樹脂A1の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン49.2部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。その後、窒素シール下で69℃まで昇温した後、上記の図で示されるモノマーB 12.5部、モノマーA 22.7部、モノマーF 21.0部、モノマーG 25.7部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル2.3部、1,4−ジオキサン73.7部を混合した溶液を、69℃を保ったまま2時間かけて滴下した。滴下終了後69℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン90.11部で希釈した。この希釈したマスを、メタノール1065部の液中へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール532部の液中へ投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物をメタノール532部の液中へ投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い59.8部の樹脂を得た。この樹脂をA1とする。収率:73%、Mw:15400、Mw/Mn:1.51。
Figure 2012133289
樹脂A2の合成
温度計、還流管を装着した4つ口フラスコに1,4−ジオキサン27.78部を仕込み、窒素ガスで30分間バブリングを行った。その後、窒素シール下で73℃まで昇温した後、上記の図で示されるモノマーC15.00部、モノマーD5.61部、モノマーF2.89部、モノマーE12.02部、モノマーG10.77部、アゾビスイソブチロニトリル0.34部、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル1.52部、1,4−ジオキサン63.85部を混合した溶液を、73℃を保ったまま2時間かけて滴下した。滴下終了後73℃で5時間保温した。冷却後、その反応液を1,4−ジオキサン50.92部で希釈した。この希釈したマスを、メタノール481部、イオン交換水120部の混合液中へ攪拌しながら注ぎ、析出した樹脂を濾取した。濾物をメタノール301部の液に投入し攪拌後濾過を行った。得られた濾過物を同様の液に投入、攪拌、濾過の操作を、更に2回行った。その後減圧乾燥を行い37.0部の樹脂を得た。この樹脂を樹脂A2とする。収率:80%、Mw:7883、Mw/Mn:1.96。
Figure 2012133289
レジスト組成物の調製
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、各レジスト組成物を調製した。
Figure 2012133289
なお、表1において、用いた各成分を以下に示す。
<樹脂>
A1〜A2:樹脂A1〜樹脂A2
<酸発生剤>
B1:
Figure 2012133289
B2:
Figure 2012133289
B3:
Figure 2012133289
<塩基性化合物(クエンチャー)>
C1:トリメトキシエトキシエチルアミン
Figure 2012133289
C2:2,6−ジイソプロピルアニリン
Figure 2012133289
<架橋剤>
D1:
Figure 2012133289
<添加剤>
F1:ジフェニルヨードニウム−2−カルボキシラート
Figure 2012133289
<溶剤>
E1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 290部
2−ヘプタノン 35部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
γ−ブチロラクトン 3部
E2:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 250部
2−ヘプタノン 35部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
γ−ブチロラクトン 3部
E3:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
レジスト組成物中の溶剤の含有率と、溶剤中のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの含有率を表2に示す。
Figure 2012133289
<工程(1)>
シリコンウェハに、Brewer社製の有機反射防止膜用組成物である「ARC−29SR」を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって厚さ930Åの有機反射防止膜を形成し、この上に、第1のレジスト組成物として組成物12を乾燥後の膜厚が850Åとなるようにスピンコートした。
<工程(2)>
レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、140℃で60秒間プリベークした。
<工程(3)>
こうしてレジスト膜を形成したウェハーを、ArFエキシマステッパー〔(株)ASML製の“XT:1900Gi”〕を用い、35mJ/cm2から1mJ/cm2ずつ増加させながら43mJ/cm2までの露光量で第1回目の露光をした。照明条件としてNA=1.35、35度 Dipole、Y偏光、σOUTER=0.985、σINNER=0.875を適用し、ピッチが80nm、マスクサイズが40nmであるラインパターンを有する第1のマスクを用いた。
<工程(4)>
露光後、125℃で60秒間ポストエクスポージャーベークを行った。
<工程(5)>
さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
<工程(6)>
その後、180℃で120秒間でハードベークを行った。
得られた第1のレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察したところ、良好で精密なラインアンドスペースパターンが形成されていることが確認された。
<工程(7)>
続いて、得られた第1のレジストパターン上に、表3に記載の第2のレジスト組成物を、乾燥後の膜厚が550Åとなるように表3に記載の回転数でスピンコートした。
<工程(8)>
第2のレジスト組成物塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、150℃で60秒間プリベークした。
<工程(9)>
このようにして得られた第2のレジスト膜を、ArFエキシマステッパー〔(株)ASML製の“XT:1900Gi”〕を用い、12mJ/cm2で第2回目の露光をした。照明条件としてNA=1.35、35度 Dipole、Y偏光、σOUTER=0.985、σINNER=0.875を適用し、ピッチが80nm、マスクサイズが40nmであるラインパターンを有する第2のマスクを用いた。第1のレジストパターンのラインに対して、第2のマスクのラインが直交するように、第2のマスクを設置して、露光した。
<工程(10)>
露光後、ホットプレート上にて、85℃で60秒間、ポストエクスポージャーベークを行った。
<工程(11)>
さらに、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行って、第2のレジストパターンを形成した。最終的に、第1のレジストパターンのラインと第2のレジストパターンのラインとが直交した、格子状のレジストパターンを形成した。
<ライン幅変化量評価>
工程(3)において、露光量を35mJ/cm2から1mJ/cm2ずつ増加させながら43mJ/cm2まで変化させたときの、それぞれの、工程(6)後の第1のレジストパターンのライン幅と、工程(9)後の第1のレジストパターンのライン幅とを測定し、工程(6)後のライン幅と工程(9)後のライン幅との差[(工程(9)後のライン幅)−(工程(6)後のライン幅)]を計算し、その平均値を求め、平均ライン幅変化量とした。結果を表3に示す。
<ライン高さ評価>
各実施例において得られた格子状のレジストパターンにおいて、直径40nmのホールパターンが得られるような工程(3)の露光量を表3に示す。
表3に示した露光量における第1のレジストパターンの高さを電子顕微鏡で測定した。
Figure 2012133289
工程(7)における回転数が大きいほど、平均ライン幅変化量が小さいことが分かる。また、工程(7)における回転数が小さいほど、第1のレジストパターンの高さが高く維持されていることが分かる。
実施例においては、第1のレジストパターンの平均ライン幅変化及びライン高さの両方が良好なパターンが形成されている。特に実施例2から5においては、第1のレジストパターンの平均ライン幅変化及びライン高さの両方が良好なパターンが形成されている。
<膜厚分散評価>
シリコンウェハに、第1のレジスト組成物として組成物12を乾燥後の膜厚が850Åとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、140℃で60秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したウェハーに対し露光は行わないまま、125℃で60秒間ポストエクスポージャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。その後、180℃で120秒間でハードベークを行った。これによりリソパターンを有しない平坦な第1のレジスト膜が得られた。
続いて、得られた第1のレジスト膜上に、第2のレジスト組成物を、乾燥後の膜厚が550Åとなるように表3に記載の回転数でスピンコートした。第2のレジスト組成物塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、150℃で60秒間プリベークした。第2のレジスト膜に対しても露光は行わず、ホットプレート上にて、85℃で60秒間、ポストエクスポージャーベークを行った。さらに、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行って、第2のレジスト膜を形成した。
第1のレジスト組成物を塗布し乾燥後の膜厚分散(nm)、及び、第2のレジスト組成物を塗布し乾燥後の膜厚分散(nm)の測定結果を表4に示す。
なお、膜厚分散(nm)は、下記の式によって求められた数値である。
Figure 2012133289
Figure 2012133289
回転数が300rpm未満の場合、及び、3000rpmを超える場合、第2のレジスト組成物を塗布し乾燥後の膜厚分散(nm)が大きくなり、塗布性が悪化することが分かった。塗布性が良好であれば、良好なパターンを得ることができる。上述のように、特に実施例においては、第1のレジストパターンの平均ライン幅変化及びライン高さの両方が良好なパターンが形成されている。
本発明のレジストパターンの製造方法によれば、ダブルパターニング法により良好なパターンを得ることができる。

Claims (1)

  1. 以下の(1)〜(11)の工程;
    (1) 酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂、酸発生剤及び架橋剤を含有する第1のレジスト組成物を、基体上に塗布し、乾燥して第1のレジスト膜を得る工程、
    (2) 工程(1)で得られた第1のレジスト膜をプリベークする工程、
    (3) 工程(2)で得られた第1のレジスト膜を露光処理する工程、
    (4) 工程(3)で得られた第1のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、
    (5) 工程(4)で得られた第1のレジスト膜を第1のアルカリ現像液で現像して第1のレジストパターンを得る工程、
    (6) 工程(5)で得られた第1のレジストパターンを光に対して不活性化させる工程、或いは、工程(5)で得られた第1のレジストパターンをアルカリ現像液又は第2のレジスト組成物に対して不溶化させる工程、
    (7) 工程(6)で得られた第1のレジストパターンの上に、酸に不安定な基を有し、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂及び酸発生剤を含有する第2のレジスト組成物を、300〜3000rpmの回転数でスピンコートし、乾燥して第2のレジスト膜を得る工程、
    (8) 工程(7)で得られた第2のレジスト膜をプリベークする工程、
    (9) 工程(8)で得られた第2のレジスト膜を露光処理する工程、
    (10) 工程(9)で得られた第2のレジスト膜をポストエクスポージャーベークする工程、及び、
    (11) 工程(10)で得られた第2のレジスト膜を第2のアルカリ現像液で現像して第2のレジストパターンを形成する工程、
    を含むレジストパターンの製造方法。
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