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JP2012126517A - 用紙巻取装置、用紙巻取方法及びプリンタ - Google Patents

用紙巻取装置、用紙巻取方法及びプリンタ Download PDF

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JP2012126517A
JP2012126517A JP2010279714A JP2010279714A JP2012126517A JP 2012126517 A JP2012126517 A JP 2012126517A JP 2010279714 A JP2010279714 A JP 2010279714A JP 2010279714 A JP2010279714 A JP 2010279714A JP 2012126517 A JP2012126517 A JP 2012126517A
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Abstract

【課題】コストアップを招くことなく印刷、印刷終了後において適切な張力状態を保持することが可能な用紙巻取装置、用紙巻取方法及びプリンタを提供すること。
【解決手段】本発明による用紙巻取装置1は、用紙105の印刷を行うとともに印刷後において停止トルクに基づいて用紙105の停止を行う印刷部106と、印刷が行われた用紙105を巻取体として巻き取る巻取機構103と、巻取機構103を駆動するステッピングモータ101と、ステッピングモータ101が発生する巻取速度と巻取トルクを設定して駆動するモータ駆動制御部201と、を含むとともに、印刷が行われている印刷中にモータ駆動制御部201が巻取速度を調節して印刷部106と巻取機構103との間の用紙105にたるみを発生させ、印刷後にモータ駆動制御部201が巻取トルクを、巻取体を回転させるために必要な負荷トルクより大きく停止トルクと負荷トルクの和よりも小さい第一設定値に設定して、たるみを除去した後に脱調を発生させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、帯状の用紙を送り、用紙の表面に印刷するプリンタに適用される用紙巻取装置、用紙巻取方法及びプリンタに関する。
レシート等の用紙が巻回されて形成された中空円筒状の巻取体の収納、巻取体からの用紙の引出、用紙の送り、用紙への印刷を行うプリンタとしては、例えば特許文献1に記載されたようなものがある。
上述した巻取体から用紙を引き出すにあたって、上記プリンタにおいては、用紙の下流側に位置する紙送りローラとこの紙送りローラよりもテンションガイドを挟んで上流側に設けられる繰り出しローラが用いられる。
この繰り出しローラを用いるとともに、用紙の張力が許容上限値を超えたか否かを検出して、超えている場合には、繰り出しローラの繰り出し動作を開始させ、用紙の張力が許容上限値を超えなくなった場合には、繰り出し動作を停止させることよって、適切な張力状態を保持している。
特開2009−269399号公報
ところが特許文献1に記載の従来技術においては、適切な張力状態を保持するにあたり張力の検出と許容上限値との比較が必須の要件となり、部品点数の増加と制御の複雑化を招く。
張力を適切な状態に保つことは、プリンタの印刷部と印刷後の用紙の巻取りを行う用紙巻取装置との間においても同様に必要なことである。特に、印刷終了後においては印刷部において用紙を停止トルクにて保持しており、この状態で用紙巻取装置が動作した場合には用紙に過大な張力が作用することを招く。
この過大な張力の発生を防止するにあたり特許文献1に記載の技術を適用すれば、上述したように、適切な張力状態を保持するにあたり張力の検出と許容上限値との比較が必須の要件となり、部品点数の増加と制御の複雑化を招く。そこで、張力の検出を必須のものとしない技術としては、用紙巻取装置側において機械的なトルクリミッタを具備することが挙げられる。
ところが、機械的なトルクリミッタは一般に高価であるとともに外形寸法が用紙送り用のステッピングモータと同程度以上の比較的大きなものであるため、これも部品点数の増加と装置全体としての外形寸法の増大を招き、コストアップを招く。
本発明は、上記問題に鑑み、コストアップを招くことなく印刷、印刷終了後において適切な張力状態を保持することが可能な用紙巻取装置、用紙巻取方法及びプリンタを提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、本発明に係る用紙巻取装置は、
用紙の印刷を行うとともに前記印刷後において停止トルクに基づいて前記用紙の停止を行う印刷部と、前記印刷が行われた用紙を巻取体として巻き取る巻取機構と、当該巻取機構を駆動するステッピングモータと、当該ステッピングモータが発生する巻取速度と巻取トルクを設定して駆動するモータ駆動制御部と、を含むとともに、前記印刷が行われている印刷中に前記モータ駆動制御部が前記巻取速度を調節して前記印刷部と前記巻取機構との間の前記用紙にたるみを発生させ、前記印刷後に前記モータ駆動制御部が前記巻取トルクを、前記巻取体を回転させるために必要な負荷トルクより大きく前記停止トルクと当該負荷トルクの和よりも小さい第一設定値に設定して、前記たるみを除去した後に脱調を発生させることを特徴とする。
上記問題を解決するため、本発明に係る用紙巻取方法は、
用紙を印刷する印刷ステップと前記印刷ステップ後において停止トルクに基づいて前記用紙の停止を行う停止ステップと、前記印刷ステップ後の用紙を巻取体としてステッピングモータにより巻き取る巻取ステップと、前記印刷ステップ中に前記巻取ステップにおける前記ステッピングモータの巻取速度を調節して前記用紙にたるみを発生させるたるみ発生ステップと、前記印刷ステップ後に前記巻取りステップにおける巻取トルクを、前記巻取体を回転させるために必要な負荷トルクより大きく前記停止トルクと当該負荷トルクの和よりも小さい第一設定値に設定して駆動する制御ステップと、前記たるみを除去した後に脱調を発生させる脱調発生ステップを含むことを特徴とする。
本発明に係るプリンタは上記用紙巻取装置を含むことを特徴とする。
あるいは、本発明に係るプリンタは上記用紙巻取方法を用いることを特徴とする。
本発明の用紙巻取装置、用紙巻取方法及びプリンタによれば、コストアップを招くことなく印刷、印刷終了後において適切な張力状態を保持することができる。
本実施例のプリンタ1を示す模式図である。 本実施例のプリンタ1における動作態様を示す模式図である。 本実施例のプリンタ1における動作原理を示す模式図である。 本実施例のプリンタ1における基準トルクの設定態様の一例を示す模式図である。 本実施例のプリンタ1において用いられる予め取得されたモータ電流とトルクの相関関係を示すマップである。 本実施例のプリンタ1において用いられる予め取得されたモータ温度とトルクの相関関係を示すマップである。 本実施例のプリンタ1において用いられる予め取得されたモータ周波数とトルクの相関関係を示すマップである。 本実施例のプリンタ1におけるモータ電流の設定に用いられるフローチャートの一例を示す模式図である。 本実施例のプリンタ1における主たる制御内容を示すフローチャートである。 本実施例のプリンタ1における主たる作用効果とメリットを示す模式図である。 本実施例のプリンタ1における主たる作用効果とメリットを示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。
本実施例のプリンタ1は、図1に示すように、ステッピングモータ101と、駆動力伝達機構102と、巻取り軸103(巻取り機構)と、モータ温度検知素子104と、ロール紙105(用紙)と、印刷部106と、ステッピングモータ107と、これらの構成要素と適宜接続される制御回路200を含んで構成される。
MCU207は、例えばCPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ及びそれらを相互に接続するデータバスと入出力インターフェースを含んで構成され、制御回路200は、MCU207の制御に基づいて制御される、ステッピングモータ101及び107を駆動することが可能なバイポーラ又はユニポーラ駆動回路、電流検出回路、入出力インターフェース等を含んで構成される。
MCU207はROM又はフラッシュメモリに格納されたプログラムに従い、以下に述べるそれぞれの制御を行い、制御回路200あるいはMCU207は、以下に述べる機能ブロックを構成する。
構成される機能ブロックは、図1に示すように、巻取りモータ駆動制御部201(モータ駆動制御部)、モータ電流制御部202、モータ脱調検知部203、モータ温度検知部206、巻取りモータ駆動周波数生成部204、情報記憶部205、プリンタモータ駆動周波数生成部208、プリンタモータ駆動制御部209、モータ電流制御部210である。
印刷部106は、図2に示すようにサーマルヘッド106aと、用紙搬送ローラ106bと、印刷部用のステッピングモータ107を含む。ステッピングモータ107は用紙搬送ローラ106bを駆動するものであり、プリンタ駆動制御部209及びモータ電流制御部210によりモータ電流が制御され、プリンタモータ駆動周波数生成部208によりモータ周波数が制御され、用紙搬送ローラ106bを駆動するトルクと搬送速度が制御されるものである。
本実施例のプリンタ1が含む用紙巻取装置は、ステッピングモータ101、駆動力伝達機構102、巻取り軸103、モータ温度検知素子104、ロール紙105、制御回路200を含んで構成される。
用紙を構成するロール紙105は、図2に示すように、印刷前のロールから引き出されてダンパ108により所定の張力が付与された後、サーマルヘッド106aと用紙搬送ローラ106bとの間に挿通された上で、図2中右側に示す巻取り軸103の外周面上に巻回されて円筒状をなす巻取体の外周面に巻き取られる。
ここで、図3に示すように、印刷部106がロール紙105への印刷を行わない場合あるいは印刷を終了した後において、ステッピングモータ107により用紙搬送ローラ106bはロール紙105に対して、左方に指向する反時計回りの停止トルクTaを付与しているものとする。
また、図3中右側に示すロール紙105の巻取体を時計回りに回転させるために必要な、巻取体の質量と摩擦に起因する負荷トルクが、巻取体の接線方向かつ図3中左方に指向する反時計回りの負荷トルクTbであるとする。
ここで本実施例のプリンタ1においては、印刷部106がロール紙105に印刷を行っている印刷中と、印刷が終了した印刷後において、以下の思想に基づいて駆動力伝達機構102を介して巻取り軸103を駆動するステッピングモータ101を制御して、巻取り軸103を駆動して図3中時計回りの巻取りトルクTxを発生させるものとする。
まず、印刷中においてはステッピングモータ101の巻取り負荷を低減するため、印刷部106とロール紙105の巻取体との間に位置するロール紙105の張力が過大となり張った状態となることを防止する。つまり、印刷中においては印刷部106の用紙搬送ローラ106bは停止トルクTaを発生させないよう、プリンタモータ駆動制御部209の指令に基づいてモータ電流制御部210がステッピングモータ107の駆動を停止する。
また、印刷中の巻取りトルクTxについては負荷トルクTbよりも大きい値である第二設定値T2とするように、巻取りモータ駆動制御部201に指令に基づいてモータ電流制御部202は、ステッピングモータ101のモータ電流を制御する。
加えて、巻取体と印刷部106との間のロール紙105にたるみが発生している状態を担保するため、巻取体の外周面の時計回りの周速つまり巻取速度Vrを、用紙搬送ローラ106bの時計回りの周速つまり搬送速度に対して同等以下とするように調節する。より具体的には、巻取速度Vrが搬送速度と同等となるように、プリンタモータ駆動周波数生成部208はステッピングモータ107のモータ周波数を制御し、巻取りモータ駆動周波数生成部204はステッピングモータ101のモータ周波数を制御する。
印刷部106がロール紙105への印刷を終了した後、つまり、印刷後においては、巻取りトルクTxを、負荷トルクTbよりも大きく、停止トルクTaと負荷トルクTbの和よりも小さい第一設定値T1となるように、巻取りモータ駆動制御部201及びモータ電流制御部202はステッピングモータ101を制御する。
ここで、印刷終了直後においては、巻取体と印刷部106との間に位置するロール紙105にはたるみが残っており、印刷終了直後から、巻取りトルクTxによる巻取り動作に基づいて、たるみは徐々に少なくなる。たるみがなくなった時点で、巻取り軸103の周方向においては反時計回りに負荷トルクTbに停止トルクTaを加えたトータル負荷トルクが作用し、このトータル負荷トルクは巻取りトルクTxよりも大きいことから、ステッピングモータ101においては、ステッピングモータ101のステータ側の励磁相に対してロータの回転が追いつかなくなる脱調が発生して、ロータが停止する。
モータ脱調検知部203は、例えば、モータ電流の波形を監視して予め脱調が発生していない正常な状態の波形と比較することにより、脱調の発生を検知して、脱調が発生した場合には、脱調が発生した旨をモータ電流制御部202及び巻取りモータ駆動制御部201に通知する。
巻取りモータ駆動制御部201は、脱調発生の通知に基づいて、ステッピングモータ101の駆動を停止し、モータ電流制御部202はモータ101への通電を停止する。なお、本実施例のプリンタ1においては本発明の用紙巻取方法が併せて実行される。
本実施例のプリンタ1においては、ステッピングモータ101の制御はオープンループ制御を前提としている。このため、上述した第一設定値T1に該当する基準トルクT0を発生する図4に示すようなトルク出力治具109を用いて、予め基準トルクT0を発生する基準モータ電流I0を実験により求めて、制御回路200内の情報記憶部205に記憶させ、この基準モータ電流I0を用いてモータ電流制御部202がステッピングモータ101のモータ電流を制御する。
より具体的には図4に示すように、ロール紙105のパス上の一点を、トルク出力治具109を用いて挟み込み、その摩擦により一定の基準トルクT0をロール紙105上に発生させ、モータ電流制御部202によりステッピングモータ101にモータ電流Irsを通電してT0よりも大きい巻取りトルクTrを発生させる。
ここで、モータ電流制御部202によりモータ電流Irを徐々に低減させて、トルクTrに対して基準トルクT0が大きくなると脱調が発生する。この脱調が発生するときの電流Irsを基準モータ電流I0として、脱調時のモータ周波数である基準周波数F0と、モータ温度である基準温度T0と併せて、情報記憶部205に記憶させる。
ステッピングモータ101のステータ側には、相数と極数に応じたコイルが巻回されており、このコイルの電気的な特性は一般の交流回路における特性とほぼ同様であり、ステッピングモータ101のハード上の特性から一意に定まるものである。
すなわち、モータ電流とトルクの関係は一般的に図5に示すようなほぼ比例的な第一関係f1であり、モータ温度とトルクの関係は一般的に図6に示すようなほぼ逆比例的な第二関係f2である。同様に、モータ周波数とトルクの関係は一般的に図7に示すようなほぼ逆比例的な第三関係f3である。
これらの図5〜7に示した第一〜第三関係f1〜f3を情報記憶部205に予め記憶させておき、同じく予め記憶した基準モータ電流I0を以下のように適宜補正して、モータ電流を制御する。図8は本実施例のプリンタ1において、制御回路200が行うモータ電流の設定ステップを示す。
図8のステップS1に示すように、制御回路200は、巻取りトルクTx(出力)の設定を開始し、ステップS2に示すように、現在の巻取り速度Vrに比例するモータ周波数Frと基準周波数F0におけるf3の値から第三の出力トルク係数Kvを算出する。
より具体的には図7に示したf3の特性曲線上で、Fr>F0でFrにおけるトルクf3(Fr)がF0におけるトルクf3(F0)よりも小さくなる場合には、例えばKv=f3(Fr)/f3(F0)として、トルクを増加させる方向に補正する。
同様に、Fr<F0でFrにおけるトルクf3(Fr)がF0におけるトルクf3(F0)よりも大きくなる場合には、例えばKv=f3(Fr)/f3(F0)として、トルクを減少させる方向に補正する。
ステップS3に示すように、モータ温度検知素子104及びモータ温度検知部206が検知した現在のモータ温度Trと基準温度T0におけるf2の値から第二の出力トルク係数Ktを算出する。
より具体的には図6に示したf2の特性曲線上で、Tr>T0でTrにおけるトルクf2(Tr)がT0におけるトルクf2(T0)よりも小さくなる場合には、例えばKt=f2(Tr)/f2(T0)として、トルクを増加させる方向に補正する。
同様に、Tr<T0でTrにおけるトルクf2(Tr)がT0におけるトルクf2(T0)よりも大きくなる場合には、例えばKt=f2(Tr)/f2(T0)として、トルクを減少させる方向に補正する。
ステップS4において、必要とされる巻取りトルクTxからTx/T0/(Kv×Kt)を計算してモータ電流係数Kiを算出して、ステップS5において、第一関係f1を用いて、Kiに対応するIrを算出し、ステップS6において、巻取りモータであるステッピングモータ101のモータ電流Irを設定する。
次に本実施例のプリンタ1における主たる制御内容を図9に示すフローチャートを用いて説明する。図9のステップS11に示すように、印刷部106がロール紙105に印刷を行うとともに適宜の巻取り動作を行い、ステップS12において、印刷速度すなわち用紙搬送ローラ106bの周速VpをV1に設定する。
ステップS13において、印刷部106はプリンタモータ駆動制御部209のステッピングモータ107への駆動指令に基づいて、印刷、用紙搬送を開始する。
ステップS14において、巻取り軸103が停止された状態で、印刷部106はプリンタモータ駆動制御部209の制御に基づいてNmm以上(例えば、モータ周波数から定まる搬送速度に搬送時間を乗じた値)ロール紙105を印刷し送り、Nmm以上の印刷が完了したか否かを判定して、肯定であればステップS15にすすみ、否定であればステップS14に戻る。
ステップS15において、巻取り軸103の巻取り速度VrをV1に設定し、ステップS16において、出力トルクすなわち巻取りトルクTxを、停止トルクTaと負荷トルクTbの和に1.5を乗じた値である第二設定値T2とする。なお、ステップS16において脱調させない設定係数を1.5としているがこの数字は適宜変更可能である。
ステップS16において、巻取り軸103は、巻取りモータ駆動制御部201の制御に基づくステッピングモータ101の駆動に基づいて巻取りを開始して、ステップS18において、巻取りモータ駆動制御部201は、プリンタモータ駆動制御部209から印刷が終了した旨の通知があり印刷が終了したか否かを判定し、肯定であればステップS19にすすみ、否定であればステップS19の判定処理を継続する。
ステップS19において、巻取り軸103の巻取りトルクTxを、停止トルクTaと負荷トルクTbの和に0.5を乗じた値である第一設定値T1とする。このステップS19における設定係数0.5についても適宜変更可能である。なお、(Ta+Tb)×0.5<T1<Taを満たしていることが前提条件として必要である。
ステップS20において、モータ脱調検知部203は、ステッピングモータ101のモータ電流の監視に基づいて、脱調が発生したか否かを判定し、肯定であればステップS21にすすみ、否定であればステップS20の判定処理を継続する。
ステップS21において、巻取りモータ駆動制御部201はモータ電流制御部202に駆動停止指令を出力し、モータ電流制御部202はこの駆動停止指令に基づいて、ステッピングモータ101への電流の供給を停止して駆動を停止する。図9に示したフローチャートにより、本発明の用紙巻取方法は実行される。
本実施例のプリンタ1においては以下のような作用効果を得ることができる。すなわち、本実施例のプリンタ1においては、ステッピングモータ101の発生する巻取りトルクTxを、印刷後において負荷トルクTbより大きく、負荷トルクTbと停止トルクTaの和よりも小さい第一設定値T1に設定することによって、印刷終了後の巻取り軸103の巻取り動作により、巻取体と印刷部106との間に予め形成されたたるみを徐々になくして、たるみがなくなる瞬間に、巻取り軸103に作用するトータル負荷トルクTa+Tbを第一設定値T1よりも大きくさせて、ステッピングモータ101に意図的に脱調を発生させることができる。
つまり、脱量が発生した後はステッピングモータ101のロータにはトルクは発生せず、巻取り軸103に巻取りトルクが発生しないため、印刷部106の印刷終了後においてたるみがなくなったことに基づいて、ステッピングモータ101にトルクリミッタの機能を具備させることができる。
従って、たるみの量を検知するためのセンサを必要とすることなく、印刷終了後の巻取りトルクTxを予め定まる負荷トルクTbと停止トルクTaに基づいて定めることのみによって、ステッピングモータ101をトルクリミッタとして機能させることができる。この本実施例のステッピングモータ101の具備するトルクリミッタ機能により、印刷終了後において、ステッピングモータ101の巻取り動作によって、既に停止トルクTaを発生させてロール紙105を停止させている印刷部106に、ロール紙105を介して巻取りトルクTxが伝達されてしまい、用紙搬送ローラ106bにより停止されているロール紙105を巻取体側に不用意に引き出してしまうことを防止することができる。
本実施例のプリンタ1においては、脱調を検出すると速やかにステッピングモータ101への通電をモータ電流制御部210の制御に基づいて停止するため、脱調状態が継続することを極力防止して、脱調状態が継続することに伴う電力消費と騒音発生を最低限度に抑制することができる。
なお、図10に示すように、通常の機械式のトルクリミッタ501は例えば図10に示す円柱形状の形態を有しており、図11に示すように駆動用のモータ502とほぼ同等の外形寸法を有するものであるが、本実施例のプリンタ1においては、このような機械式のトルクリミッタ501を別途用いる必要がないため、部品点数及び重量の削減と、プリンタ1内の省スペース化と艤装自由度の増大を図ることができる。
加えて、印刷中においては巻取りトルクTxを負荷トルクTbより大きく設定し、なおかつ、印刷部106と巻取体との間のロール紙105には、巻取り軸103の巻取り速度Vrと印刷部106の用紙搬送ローラ106bの搬送速度の同期の確保と、予め用紙搬送ローラ106bのNmmの送り動作によって、たるみが確保されているため、ステッピングモータ101に脱調が発生することを確実に防止することができる。これにより、印刷中におけるロール紙105の送り動作をより円滑なものとすることができる。
加えて、印刷中の巻取体と印刷部106との間のロール紙105の張力を適切なものとし、適切なたるみを持たせて、張力が高く張った状態が発生することを防止することができる。
本実施例のプリンタ1において用いた脱調は、主にトータル負荷トルクが巻取りトルクTxを上回ること、つまり過負荷により発生する脱調を示すものとする。このモードの脱調は、トータル負荷トルクの増大により、モータ周波数を横軸とし、トルクを縦軸とする起動特性と脱出トルク特性曲線に囲まれたスルー領域において脱出トルク特性曲線が下方に移動して、トルクとモータ周波数のプロット点がスルー領域の上側に逸脱することを指す。
ステッピングモータの特性においては、モータ電流を上昇することによりプロット点がスルー領域の上側に逸脱することによる脱調も発生するが、本実施例においてはこのモードの脱調は扱わない。同様に、モータ周波数を上昇させることによっても、スルー領域から右方に、トルクとモータ周波数のプロット点が逸脱するモードの脱調が発生するが、本実施例のプリンタ1においてはこのモードの脱調も扱わない。
本実施例においては、たるみがなくなった瞬間にトータル負荷トルクが増大して負荷トルクTbと停止トルクTaの和となることを検出するために脱調を利用するものであるので、過負荷による脱調のみを利用するものとする。
また、本実施例のプリンタ1のステッピングモータ101の巻取り動作においては、巻取り軸103の巻取り速度Vrを、用紙搬送ローラ106bの搬送速度に対して同等以下とする必要があるため、この意味からも、モータ周波数の上昇に伴う脱調は利用しないものとする。
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例においては、印刷部106と巻取体との間のロール紙105に、巻取り軸103の巻取り速度Vrと印刷部106の用紙搬送ローラ106bの搬送速度を同期させて、かつ、予め用紙搬送ローラ106bのNmmの送り動作を行うことによって、たるみが確保しているが、単に巻取り速度Vrを搬送速度より遅くする設定によりたるみを確保してもよい。
また、モータ脱調検知部203による脱調検知の態様はあくまで例示的なものであり、センサレスで脱調を検知できるものであれば他の手法を用いることももちろん可能である。
本発明は、プリンタに関するものであり、コストアップを招くことなく印刷、印刷終了後において適切な張力状態を保持することができる用紙巻取装置、プリンタ及び用紙巻取方法を提供することができるので、例えばレシート等の用紙が巻回された巻取体を収納して用いるプリンタに適用して有益なものである。
1 プリンタ
101 ステッピングモータ
102 駆動力伝達機構
103 巻取り軸(巻取機構)
104 モータ温度検知素子
105 ロール紙
106 印刷部
107 ステッピングモータ
200 制御回路
201 巻取りモータ駆動制御部(モータ駆動制御部)
202 モータ電流制御部
203 モータ脱調検知部
204 巻取りモータ駆動周波数生成部(周波数生成部)
205 情報記憶部
206 モータ温度検知部
207 MCU
208 プリンタモータ駆動周波数生成部
209 プリンタモータ駆動制御部
210 モータ電流制御部

Claims (12)

  1. 用紙の印刷を行うとともに前記印刷後において停止トルクに基づいて前記用紙の停止を行う印刷部と、前記印刷が行われた用紙を巻取体として巻き取る巻取機構と、当該巻取機構を駆動するステッピングモータと、当該ステッピングモータが発生する巻取速度と巻取トルクを設定して駆動するモータ駆動制御部と、を含むとともに、前記印刷が行われている印刷中に前記モータ駆動制御部が前記巻取速度を調節して前記印刷部と前記巻取機構との間の前記用紙にたるみを発生させ、前記印刷後に前記モータ駆動制御部が前記巻取トルクを、前記巻取体を回転させるために必要な負荷トルクより大きく前記停止トルクと当該負荷トルクの和よりも小さい第一設定値に設定して、前記たるみを除去した後に脱調を発生させることを特徴とする用紙巻取装置。
  2. 前記脱調が発生した場合に、前記モータ駆動制御部は前記ステッピングモータの駆動を停止させることを特徴とする請求項1に記載の用紙巻取装置。
  3. 前記印刷中に、前記モータ駆動制御部が前記巻取トルクを、前記負荷トルクよりも大きい第二設定値に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の用紙巻取装置。
  4. 前記印刷後に設定された前記第一設定値がリミットトルクであるトルクリミッタを構成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の用紙巻取装置。
  5. 前記ステッピングモータのモータ電流を制御するモータ電流制御部を含むとともに、当該モータ電流制御部は前記巻取トルクと前記モータ電流との相関関係を示す第一特性に基づいて前記リミットトルクを調整することを特徴とする請求項4に記載の用紙巻取装置。
  6. 前記モータ電流制御部は、前記ステッピングモータのモータ温度と前記巻取トルクとの相関関係を示す第二特性と検出されたモータ温度に基づいて前記リミットトルクを調整することを特徴とする請求項5に記載の用紙巻取装置。
  7. 前記モータ電流制御部は、前記ステッピングモータのモータ周波数と前記巻取トルクとの相関関係を示す第三特性とモータ周波数に基づいて前記リミットトルクを調整することを特徴とする請求項6に記載の用紙巻取装置。
  8. 前記巻取体を回転させるために必要な負荷トルクより大きく前記停止トルクと当該負荷トルクの和よりも小さく設定された基準トルクを発生するトルク出力治具を用いて、巻取りの対象となる前記用紙に基準トルクを付与して、徐々に前記モータ電流を小さくして前記脱調が発生するモータ電流として測定され記憶された基準モータ電流に基づいて、前記モータ電流制御部が前記モータ電流を可変制御することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の用紙巻取装置。
  9. 用紙を印刷する印刷ステップと前記印刷ステップ後において停止トルクに基づいて前記用紙の停止を行う停止ステップと、前記印刷ステップ後の用紙を巻取体としてステッピングモータにより巻き取る巻取ステップと、前記印刷ステップ中に前記巻取ステップにおける前記ステッピングモータの巻取速度を調節して前記用紙にたるみを発生させるたるみ発生ステップと、前記印刷ステップ後に前記巻取りステップにおける巻取トルクを、前記巻取体を回転させるために必要な負荷トルクより大きく前記停止トルクと当該負荷トルクの和よりも小さい第一設定値に設定して駆動する制御ステップと、前記たるみを除去した後に脱調を発生させる脱調発生ステップを含むことを特徴とする用紙巻取方法。
  10. 前記脱調発生ステップ後に、前記ステッピングモータの駆動を停止させる駆動停止ステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の用紙巻取方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の用紙巻取装置を含むプリンタ。
  12. 請求項9又は10に記載の用紙巻取方法を用いるプリンタ。
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