JP2012122789A - 回転検出装置付き車輪用軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 異物の噛み込みによる磁気エンコーダの損傷を防止でき、かつ十分な回転検出精度が得られる回転検出装置付き車輪用軸受を提供する。
【解決手段】 転動体5を介して相対回転可能とされた外方部材1と内方部材2とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受である。外方部材1および内方部材2のうちの回転側部材の軸方向一端部に、円周方向に並ぶ複数の磁極対が等配された環状の磁気エンコーダ22を回転側部材と同心に設ける。この磁気エンコーダ22に対峙して磁気エンコーダ22の磁極対を検出するセンサ23を設ける。磁気エンコーダ22とセンサ23の間に介在して磁気エンコーダ22を保護する保護カバー18を設ける。センサの出力から磁極対の位相を逓倍する逓倍手段24を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 転動体5を介して相対回転可能とされた外方部材1と内方部材2とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受である。外方部材1および内方部材2のうちの回転側部材の軸方向一端部に、円周方向に並ぶ複数の磁極対が等配された環状の磁気エンコーダ22を回転側部材と同心に設ける。この磁気エンコーダ22に対峙して磁気エンコーダ22の磁極対を検出するセンサ23を設ける。磁気エンコーダ22とセンサ23の間に介在して磁気エンコーダ22を保護する保護カバー18を設ける。センサの出力から磁極対の位相を逓倍する逓倍手段24を設ける。
【選択図】 図1
Description
この発明は、回転検出装置を搭載した回転検出装置付き車輪用軸受に関する。
この種の回転検出装置付き車輪用軸受として、図6のように、転動体(図示せず)を介して相対回転可能とされた外方部材101および内方部材102のうち、回転側部材となる内方部材102のインボード側端部にこれと同心に環状の磁気エンコーダ111を取付けると共に、前記外方部材101および内方部材102のうち固定側部材となる外方部材101のインボード側端部に、前記磁気エンコーダ111の外方側でこの磁気エンコーダ111と対峙する保護カバー113を取付けたものが提案されている(例えば特許文献1)。磁気エンコーダ111の磁極を検出するセンサ112は、前記保護カバー113を挟んで、磁気エンコーダ111と所定のエアギャップを介して対峙させ、これにより内方部材102の回転数を検出する。
このように、磁気エンコーダ111の外方側に保護カバー113を配置することにより、磁気エンコーダ111とセンサ112との間へ石などの異物が噛み込み難くなり、また噛み込みが生じても磁気エンコーダ111が損傷するのを防止できる。
このように、磁気エンコーダ111の外方側に保護カバー113を配置することにより、磁気エンコーダ111とセンサ112との間へ石などの異物が噛み込み難くなり、また噛み込みが生じても磁気エンコーダ111が損傷するのを防止できる。
しかし、上記構成の場合、磁気エンコーダとセンサの間に保護カバーが介在するため、磁気エンコーダの表面からセンサまでの距離(エアギャップ)が増大してしまい、センサで検出する磁気エンコーダの磁束密度が低下するという問題がある。検出する磁束密度の低下を避けるためには、前記エアギャップを狭くするか、磁気エンコーダの磁束密度を大きくすれば良いが、エアギャップを狭くするには限界がある。
磁気エンコーダの磁束密度を大きくするものとして、以下の対策が考えられる。
(1)磁気エンコーダの磁極の材料である磁性体粉(フェライト磁石)の量を増やす。 (2)磁気エンコーダの磁極の材料である磁性体粉を希土類磁石に変更する。
(3)磁気エンコーダのサイズを大きくする。
(4)磁気エンコーダの磁極数を減らす。
このうち、(1)〜(3)の対策は、コストアップや軸受サイズの大型化等を招くため実現が難しい。
磁極数を減らす(4)の対策では、着磁される1磁極の周方向幅(面積)が広がるので、着磁強度が大きくなる。例えば、磁極対(N磁極とS磁極の対)の数が48(N磁極が48,S磁極が48)のものを24に半減した場合、着磁強度は約2.2倍に向上する。これにより、エアギャップが広がっても、センサで検出する磁束密度は低下しない。ただし、このように磁極数を減らした場合、車輪1回転で得られる出力パルス数が減少してしまうため、車輪回転速度の検出精度が悪化してしまうという新たな問題が発生する。
(1)磁気エンコーダの磁極の材料である磁性体粉(フェライト磁石)の量を増やす。 (2)磁気エンコーダの磁極の材料である磁性体粉を希土類磁石に変更する。
(3)磁気エンコーダのサイズを大きくする。
(4)磁気エンコーダの磁極数を減らす。
このうち、(1)〜(3)の対策は、コストアップや軸受サイズの大型化等を招くため実現が難しい。
磁極数を減らす(4)の対策では、着磁される1磁極の周方向幅(面積)が広がるので、着磁強度が大きくなる。例えば、磁極対(N磁極とS磁極の対)の数が48(N磁極が48,S磁極が48)のものを24に半減した場合、着磁強度は約2.2倍に向上する。これにより、エアギャップが広がっても、センサで検出する磁束密度は低下しない。ただし、このように磁極数を減らした場合、車輪1回転で得られる出力パルス数が減少してしまうため、車輪回転速度の検出精度が悪化してしまうという新たな問題が発生する。
この発明の目的は、異物の噛み込みによる磁気エンコーダの損傷を防止でき、かつ十分な回転検出精度が得られる回転検出装置付き車輪用軸受を提供することである。
この発明の回転検出装置付き車輪用軸受は、転動体を介して相対回転可能とされた外方部材と内方部材とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、上記外方部材および内方部材のうちの回転側部材の軸方向一端部に、円周方向に並ぶ複数の磁極対が等配された環状の磁気エンコーダを回転側部材と同心に設けると共に、この磁気エンコーダに対峙して磁気エンコーダの前記磁極対を検出するセンサを設け、前記磁気エンコーダとセンサの間に介在して磁気エンコーダを保護する保護カバーを設けた回転検出装置付き車輪用軸受であって、前記センサの出力から前記磁極対の位相を逓倍する逓倍手段を設けたことを特徴とする。
この構成によると、磁気エンコーダとセンサとの間に介在して磁気エンコーダを保護する保護カバーを設けているので、磁気エンコーダとセンサとの間に異物が噛み込み難く、また噛み込みが生じても磁気エンコーダが損傷するのを防止できる。また、回転検出装置では、逓倍手段により、センサの出力から磁気エンコーダの磁極対の位相を逓倍するようにしている。このため、磁気エンコーダとセンサとの間に介在する保護カバーのために、磁気エンコーダとセンサとの間のエアギャップが大きくなって、センサで検出する磁気エンコーダの磁束密度が低下することを、磁気エンコーダの磁極対数を減らすことで防止しても、十分な回転検出精度を得ることができる。これにより、異物の噛み込みによる磁気エンコーダの損傷を防止でき、かつ十分な回転検出精度を得ることができる。
この構成によると、磁気エンコーダとセンサとの間に介在して磁気エンコーダを保護する保護カバーを設けているので、磁気エンコーダとセンサとの間に異物が噛み込み難く、また噛み込みが生じても磁気エンコーダが損傷するのを防止できる。また、回転検出装置では、逓倍手段により、センサの出力から磁気エンコーダの磁極対の位相を逓倍するようにしている。このため、磁気エンコーダとセンサとの間に介在する保護カバーのために、磁気エンコーダとセンサとの間のエアギャップが大きくなって、センサで検出する磁気エンコーダの磁束密度が低下することを、磁気エンコーダの磁極対数を減らすことで防止しても、十分な回転検出精度を得ることができる。これにより、異物の噛み込みによる磁気エンコーダの損傷を防止でき、かつ十分な回転検出精度を得ることができる。
この発明において、前記磁気エンコーダが設けられる回転側部材の軸方向一端部が、車輪用軸受のインボード側端部であっても良い。
この発明において、前記保護カバーを、上記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に設けても良い。
この発明において、前記磁気エンコーダの磁極対数を24とし、前記逓倍手段の逓倍数を2倍としても良い。この場合、磁極の磁束密度は磁極対数が48の場合の約2.2倍となるので、保護カバーのためにセンサで検出する磁束密度が低下することはなく、しかも磁極対数の半減による検出精度の低下は逓倍手段の逓倍数を2倍としていることで防止できる。
この発明において、前記逓倍手段の出力が入力されて、またはこの逓倍手段の出力および前記センサの検出出力が入力されて定められた倍率のパルスを出力するパルス出力手段を設けても良い。
前記パルス出力手段は、出力するパルスを、全て前記逓倍手段の出力から生成するものであっても良い。
また、前記パルス出力手段の出力するパルスの逓倍数を2としても良い。
この発明において、前記パルス出力手段が出力するパルスの倍率設定を外部から変更する倍率変更手段を設けても良い。ここで言う「外部」は、パルス出力手段に対する外部であり、回転検出装置に対する外部、例えば車両に搭載された電気制御ユニット等に設けられた手段からパルス出力手段のパルスの倍率設定を変更可能するようにしても良い。これにより、例えば使用中に車両走行速度の変化等による回転速度の変化に対応した倍率のパルスを出力させることができる。
この発明において、前記センサが、前記磁気エンコーダの磁極対の並び方向に沿ってセンサ素子が並ぶラインセンサで構成され、演算により2相の正弦波状信号を生成して、1磁極内の位相を検出するものであっても良い。この構成の場合、磁極パターンの歪みやノイズの影響が低減されるので、高い精度で磁気エンコーダの位相を検出することが可能である。
この発明において、前記パルス出力手段の出力する少なくとも1種類の倍率のパルスを、互いに位相が90度異なるA相,B相の位相差信号としても良い。
このように、同じ倍率の回転パルス信号として、互いに位相が90度異なるA相,B相の位相差信号を出力することにより、回転方向の検出が可能となり車両の前進・後退を検出することができる。
このように、同じ倍率の回転パルス信号として、互いに位相が90度異なるA相,B相の位相差信号を出力することにより、回転方向の検出が可能となり車両の前進・後退を検出することができる。
この発明において、前記センサと、前記逓倍手段と、前記パルス出力手段とを、共通の集積回路に集積して一体化しても良い。この集積回路は、ICチップである。これにより、車輪用軸受への回転検出装置の搭載をコンパクトに行なえ、軽量化も可能となる。
この発明の回転検出装置付き車輪用軸受は、転動体を介して相対回転可能とされた外方部材と内方部材とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、上記外方部材および内方部材のうちの回転側部材の軸方向一端部に、円周方向に並ぶ複数の磁極対が等配された環状の磁気エンコーダを回転側部材と同心に設けると共に、この磁気エンコーダに対峙して磁気エンコーダの前記磁極対を検出するセンサを設け、前記磁気エンコーダとセンサの間に介在して磁気エンコーダを保護する保護カバーを設けた回転検出装置付き車輪用軸受であって、前記センサの出力から前記磁極対の位相を逓倍する逓倍手段を設けたため、異物の噛み込みによる磁気エンコーダの損傷を防止でき、かつ十分な回転検出精度を得ることができる。
この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。この実施形態は、第3世代型の内輪回転タイプで、従動輪支持用の車輪用軸受に適用したものである。なお、この明細書において、車両に取付けた状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
この回転検出装置付き車輪用軸受における軸受は、図1に断面図で示すように、内周に複列の転走面3を形成した外方部材1と、これら各転走面3に対向する転走面4を外周に形成した内方部材2と、これら外方部材1および内方部材2の転走面3,4間に介在した複列の転動体5とで構成される。この車輪用軸受は、複列のアンギュラ玉軸受型とされていて、転動体5はボールからなり、各列毎に保持器6で保持されている。上記転走面3,4は断面円弧状であり、ボール接触角が背面合わせとなるように形成されている。外方部材1と内方部材2との間の軸受空間におけるアウトボード側端はシール7によって密封されている。
外方部材1は固定側部材となるものであって、車体の懸架装置におけるナックル(図示せず)に取付ける車体取付用フランジ1aを外周に有し、全体が一体の部品とされている。フランジ1aには周方向複数箇所にナックル取付用のねじ孔14が設けられ、インボード側よりナックルのボルト挿通孔に挿通したナックルボルト(いずれも図示せず)を前記ねじ孔14に螺合することにより、車体取付用フランジ1aがナックルに取付けられる。 内方部材2は回転側部材となるものであって、車輪取付用のハブフランジ9aを有するハブ輪9と、このハブ輪9の軸部9bのインボード側端の外周に嵌合した内輪10とでなる。これらハブ輪9および内輪10に、前記各列の転走面4が形成されている。ハブ輪9のインボード側端の外周には段差を持って小径となる内輪嵌合面12が設けられ、この内輪嵌合面12に内輪10が嵌合している。ハブフランジ9aには、周方向複数箇所にハブボルト11の圧入孔15が設けられている。ハブ輪9のハブフランジ9aの根元部付近には、車輪および制動部品(図示せず)を案内する円筒状のパイロット部13がアウトボード側に突出している。
回転側部材である内方部材2のインボード側端部の外周には、環状で断面L字状の磁気エンコーダ22が嵌合されている。磁気エンコーダ22は、図2に拡大して示すように、断面L字状の芯金29の円筒部29aの一端から外径側に延びる立板部29bのインボード側を向く側面の円周方向に、複数の磁極対22c(図4)を等配位置に並べて着磁させてなり、芯金29の円筒部29aを内方部材2のインボード側端部の外周に嵌合させることで取付けられる。この磁気エンコーダ22の磁極N,Sを検出する磁気センサ23が、磁気エンコーダ22の磁極面(つまり芯金29の立板部29b)と軸方向に所定のエアギャップGを介して対峙するように、磁気エンコーダ22の取付け位置よりもインボード側に配置される。すなわち、ここでは、磁気エンコーダ22はアキシアルタイプとされる。磁気センサ23は、磁気エンコーダ22の磁極N,Sを検出することで内方部材2の回転を検出する。ただし、磁気エンコーダ22はこのようなアキシアルタイプのものに限らず、周面に磁極対を等配位置に並べたラジアルタイプのものであっても良い。この場合、磁気センサ23は磁気エンコーダ22の磁極面に対して所定のエアギャップを介して径方向に対峙するように、内方部材2の外径側に配置される。
図4に示すように、前記磁気エンコーダ22および磁気センサ23と、磁気センサ23の出力から磁気エンコーダ22の磁極対22c内の位相を逓倍数Nに逓倍して逓倍パルスbを発生する逓倍手段24と、この逓倍手段24から生成される逓倍パルスbに基づき定められた倍率の回転パルスを出力するパルス出力手段25とで、車輪用軸受の内方部材2の回転つまり車輪の回転を検出する回転検出装置21が構成される。
磁気エンコーダ22の軸受外方側、つまり磁気エンコーダ22と磁気センサ23との間には、磁気エンコーダ22の磁極面と対峙する非磁性体製の保護カバー18が配置されている。非磁性体製の保護カバー18は、例えば非磁性のステンレス等の金属板や、樹脂材であっても良い。磁気センサ23は、この保護カバー18を介して磁気エンコーダ22の磁極を検出することになる。保護カバー18は、図2のように円板状の底板部18aとその外周の円筒状部18bとを有する有底のキャップ形状に形成され、円筒状部18bを外方部材1のインボード側端部の内径面に圧入状態に嵌合することで、外方部材1に取付けられている。
磁気センサ23は、ここでは図5(B)に示すようなラインセンサ23A,23Bと演算増幅部30とでなる。ラインセンサ23A,23Bは、磁気エンコーダ22の磁極の並び方向に沿って複数の磁気センサ素子23aを等配して並べて構成される。演算増幅部30は、複数の加算回路31,32,33,34とインバータ35とでなる。なお、図5(A)は、磁気エンコーダ22の1磁極の区間を磁界強度に換算して波形図で示したものである。この場合、第1のラインセンサ23Aは、図5(A)における180度の位相区間のうち90度の位相区間に対応付けて配置し、第2のラインセンサ23Bは残りの90度の位相区間に対応付けて配置する。このような配置構成により、第1のラインセンサ23Aの検出信号を加算回路31で加算した信号S1と、第2のラインセンサ23Bの検出信号を加算回路32で加算した信号S2とを別の加算回路33で加算することで、図5(C)に示すような磁界信号に応じたsin 信号を得る。また、信号S1と、インバータ35を介した信号S2とをさらに別の加算回路34で加算することで、図5(C)に示すような磁界信号に応じたcos 信号を得る。このようにして得られた2相の出力信号から、磁極内における位置を検出することができる。
磁気センサ23をこのようにラインセンサ23A,23Bで構成した場合、磁界パターンの歪みやノイズの影響が低減されるので、高い精度で磁気エンコーダ22の位相を検出することが可能である。
なお、このほかの磁気センサ23の例として、磁気エンコーダ22の1磁極対のピッチλを1周期とするとき、90度位相差(λ/4)となるように磁極の並び方向に離して配置したホール素子などの2つの磁気センサ素子を用い、これら2つの磁気センサ素子により得られる2相の信号(sinφ,cosφ) から磁極内位相 (φ=tan-1(sinφ/cos φ))を逓倍して算出するものとしても良い。
図4において、パルス出力手段25は、前記逓倍手段24から入力されて来る磁極対22c内の位相データである逓倍パルスbから定められた倍率の回転パルスを出力する手段である。逓倍手段24での逓倍数Nが例えば2倍であると、パルス出力手段25からは逓倍数Nそのままの倍率(×2)の回転パルスが出力される。つまり、磁気エンコーダ22の1磁極対22c内の位置(位相)を2個の回転パルスで検出する。この場合、磁気エンコーダ22の磁極対数を24(その例を図3(B)に示す)とすると、パルス出力手段25からは48個の回転パルスが出力される。この例では、磁極の磁束密度は磁極対数が48の場合(その例を図3(A)に示す)の約2.2倍となるので、保護カバー18のために磁気センサ23で検出する磁束密度が低下することはなく、しかも磁極対数の半減による検出精度の低下は逓倍手段24の逓倍数Nを2倍としていることで防止できる。
なお、パルス出力手段25は、逓倍手段24の出力のほか、磁気センサ22の検出出力も入力することで、定められた倍率の回転パルスを出力するものとしても良い。また、パルス出力手段25から互いに倍率の異なる複数種類の回転パルスを出力するようにしても良い。また、同じ倍率の回転パルス信号として、互いに位相が90度異なるA相の回転パルスとB相の回転パルスとを、パルス出力手段25から個別に出力するようにしても良い。このように、同じ倍率の回転パルス信号として、互いに位相が90度異なるA相,B相の位相差信号を出力することで回転方向の検出が可能となり、車両の前進・後退を検出することができる。
ここでは、前記パルス出力手段25において出力される回転パルスの倍率は2倍に固定されているが、図4に仮想線で示すように、倍率変更手段27を外部に設け、この倍率変更手段27からの指令により出力される回転パルスの倍率を変更できるようにしても良い。これにより、例えば使用中に車両走行速度の変化等による回転速度の変化に対応した倍率の回転パルスを出力させることができる。
前記磁気センサ23、逓倍手段24、およびパルス出力手段25は、共通の集積回路28に集積して一体化され、回転パルスが出力される出力端子が設けられている。集積回路28はICチップからなる。これにより、車輪用軸受への回転検出装置21の搭載をコンパクトに行なえ、軽量化も可能となる。
この回転検出装置付き車輪用軸受によると、磁気エンコーダ22と磁気センサ23との間に介在して磁気エンコーダ22を保護する保護カバー18を設けているので、磁気エンコーダ22と磁気センサ23との間に異物が噛み込み難く、また噛み込みが生じても磁気エンコーダ22が損傷するのを防止できる。また、回転検出装置1では、逓倍手段24により、磁気センサ23の出力から磁気エンコーダ22の磁極対22c内の位相を逓倍した高倍率の逓倍パルスbを生成し、その逓倍パルスbに応じてパルス出力手段25から高倍率の回転パルスを出力するようにしている。このため、磁気エンコーダ22と磁気センサ23との間に介在する保護カバー18のために、磁気エンコーダ22と磁気センサ23との間のエアギャップGが大きくなって、磁気センサ23で検出する磁気エンコーダ22の磁束密度が低下することを、磁気エンコーダ22の磁極対数を減らすことで防止しても、十分な回転検出精度を得ることができる。
なお、上記した実施形態では、磁気エンコーダ22を車輪用軸受のインボード側に設けた場合につき説明したが、この発明は、車輪用軸受のアウトボード側に磁気エンコーダ22を設けた場合にも同様に適用することができる。
また、上記した実施形態では、内方部材2が回転側部材である場合につき説明したが、この発明は、外方部材が回転側部材である車輪用軸受にも適用することができ、その場合、磁気エンコーダ22は外方部材に設ける。
また、上記した実施形態では第3世代型の車輪用軸受に適用した場合につき説明したが、この発明は、軸受部分とハブとが互いに独立した部品となる第1または第2世代型の車輪用軸受や、内方部材の一部が等速ジョイントの外輪で構成される第4世代型の車輪用軸受にも適用することができる。また、この回転検出装置付き車輪用軸受は、駆動輪用の車輪用軸受にも適用でき、さらに各世代型のテーパころタイプの車輪用軸受にも適用することができる。
また、上記した実施形態では、内方部材2が回転側部材である場合につき説明したが、この発明は、外方部材が回転側部材である車輪用軸受にも適用することができ、その場合、磁気エンコーダ22は外方部材に設ける。
また、上記した実施形態では第3世代型の車輪用軸受に適用した場合につき説明したが、この発明は、軸受部分とハブとが互いに独立した部品となる第1または第2世代型の車輪用軸受や、内方部材の一部が等速ジョイントの外輪で構成される第4世代型の車輪用軸受にも適用することができる。また、この回転検出装置付き車輪用軸受は、駆動輪用の車輪用軸受にも適用でき、さらに各世代型のテーパころタイプの車輪用軸受にも適用することができる。
1…外方部材
2…内方部材
5…転動体
18…保護カバー
21…回転検出装置
22…磁気エンコーダ
22c…磁極対
23…磁気センサ
23A,23B…ラインセンサ
24…逓倍手段
25…パルス出力手段
27…倍率変更手段
28…集積回路
2…内方部材
5…転動体
18…保護カバー
21…回転検出装置
22…磁気エンコーダ
22c…磁極対
23…磁気センサ
23A,23B…ラインセンサ
24…逓倍手段
25…パルス出力手段
27…倍率変更手段
28…集積回路
Claims (11)
- 転動体を介して相対回転可能とされた外方部材と内方部材とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、
上記外方部材および内方部材のうちの回転側部材の軸方向一端部に、円周方向に並ぶ複数の磁極対が等配された環状の磁気エンコーダを回転側部材と同心に設けると共に、この磁気エンコーダに対峙して磁気エンコーダの前記磁極対を検出するセンサを設け、前記磁気エンコーダとセンサの間に介在して磁気エンコーダを保護する保護カバーを設けた回転検出装置付き車輪用軸受であって、
前記センサの出力から前記磁極対の位相を逓倍する逓倍手段を設けたことを特徴とする回転検出装置付き車輪用軸受。 - 請求項1において、前記磁気エンコーダが設けられる回転側部材の軸方向一端部が、車輪用軸受のインボード側端部である回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項1または請求項2において、前記保護カバーを、上記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に設けた回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記磁気エンコーダの磁極対数を24とし、前記逓倍手段の逓倍数を2倍とした回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記逓倍手段の出力が入力されて、またはこの逓倍手段の出力および前記センサの検出出力が入力されて定められた倍率のパルスを出力するパルス出力手段を設けた回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項5において、前記パルス出力手段は、出力するパルスを、全て前記逓倍手段の出力から生成するものである回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項6において、前記パルス出力手段の出力するパルスの逓倍数を2とした回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項5ないし請求項7のいずれか1項において、前記パルス出力手段が出力するパルスの倍率設定を外部から変更する倍率変更手段を設けた回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、前記センサが、前記磁気エンコーダの磁極対の並び方向に沿ってセンサ素子が並ぶラインセンサで構成され、演算により2相の正弦波状信号を生成して、1磁極内の位相を検出するものである回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項5ないし請求項9のいずれか1項において、前記パルス出力手段の出力する少なくとも1種類の倍率のパルスを、互いに位相が90度異なるA相,B相の位相差信号とした回転検出装置付き車輪用軸受。
- 請求項5ないし請求項10のいずれか1項において、前記センサと、前記逓倍手段と、前記パルス出力手段とを、共通の集積回路に集積して一体化した回転検出装置付き車輪用軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010272272A JP2012122789A (ja) | 2010-12-07 | 2010-12-07 | 回転検出装置付き車輪用軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010272272A JP2012122789A (ja) | 2010-12-07 | 2010-12-07 | 回転検出装置付き車輪用軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012122789A true JP2012122789A (ja) | 2012-06-28 |
Family
ID=46504381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010272272A Pending JP2012122789A (ja) | 2010-12-07 | 2010-12-07 | 回転検出装置付き車輪用軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012122789A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2016030948A1 (ja) * | 2014-08-25 | 2017-06-22 | 株式会社エスジー | 回転検出装置 |
CN115077558A (zh) * | 2022-06-15 | 2022-09-20 | 中国煤炭科工集团太原研究院有限公司 | 一种智能化履带式掘进机行走机构的里程与速度监测装置 |
-
2010
- 2010-12-07 JP JP2010272272A patent/JP2012122789A/ja active Pending
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