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JP2012117520A - フィルタ評価システム及びフィルタの評価方法 - Google Patents

フィルタ評価システム及びフィルタの評価方法 Download PDF

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JP2012117520A JP2011246568A JP2011246568A JP2012117520A JP 2012117520 A JP2012117520 A JP 2012117520A JP 2011246568 A JP2011246568 A JP 2011246568A JP 2011246568 A JP2011246568 A JP 2011246568A JP 2012117520 A JP2012117520 A JP 2012117520A
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Yasuhiko Hamada
安彦 濱田
Masahito Ogawa
雅人 小川
Yukio Ihara
幸男 伊原
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Abstract

【課題】新たな欧州の法規ないし基準に基づくPN測定方法と相関関係にある、PN測定手段を得て、それによって、欧州規制に合致するように適切に且つ短時間で、DPFを評価する手段を提供すること。
【解決手段】ガスの中に粒子状物質(PM)を発生させるPM発生装置10と、そのPM発生装置10によってPMを発生させたガスが供給される、フィルタを収納する収納室90と、その収容室90の、PM発生装置10の側及びPM発生装置10とは反対側において、それぞれのサンプル系95,96を介して備わり、それぞれのガスの中のPMの粒径分布を、PMを電気移動度によって分級し、分級されたPMの電気量に基づいて、測定する粒径分布測定装置93,94と、を有するフィルタ評価システム100Aの提供による。
【選択図】図1A

Description

本発明は、粒子状物質を除去するフィルタ(本明細書においてパティキュレートフィルタ(PF)と呼ぶ、単にフィルタともいう)を評価する手段に関する。本発明は、より詳しくは、国際連合(略称UN)の欧州経済委員会(略称ECE)における自動車基準調和世界フォーラム(略称WP29)の排出ガスエネルギー専門家会議(略称GRPE)による粒子測定プログラム(略称PMP)によって提案された、PN測定方法に代替可能な、PN測定手段によって、DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)を評価する手段に関連するものである。又、本発明は、GPF(ガソリンパティキュレートフィルタ)を評価する手段にも関連する。
各種の内燃機関等から排出される排気ガス中の微粒子は、人体、環境への影響が大きい。そのため、これらの大気への放出を、防止する必要性が高まっている。特に、ディーゼルエンジンから排出されるPM(パティキュレートマター、粒子状物質)は、上記影響が甚大であり、PMの規制は、世界的に強化されている。自動車のエンジンの大半がディーゼルエンジンである欧州では、欧州連合(略称EU)による排気ガス規制(所謂ユーロ5)において、排気ガスにふくまれるPMを極微量(0.005g/km)とするように、重量(質量)による規制を定めており、次に予定される新たな排気ガス規制(所謂ユーロ6)では、更なる規制の強化が検討されている。
そのユーロ6では、PMの規制につき、PN(パーティクルナンバー、粒子数)による規制が導入される予定である。これは、PMの重量(質量)の測定は、現在のレベルが限界であるといわれ、これ以上に微量になると、精度の問題が生じるおそれがあること、及び、ナノメートル(nm)オーダーの大きさのPMが人体の肺へ与える影響が大きいこと、による。
このような事情の下、UNのECEにおけるWP29のGRPEによるPMPによって統一されたPN測定方法(粒子数測定方法)が提案されており、これが、法規となり、欧州におけるPN規制にかかる、測定根拠となる予定である。即ち、欧州で販売される自動車は、ユーロ6施行時には、その新たな測定方法に基づいて、PNの規制値を守らなければならなくなる。尚、先行技術文献として、非特許文献1,2が発表されている。
社団法人自動車技術会、学術講演会前刷集、No.118−08、自動車排ガス中の微粒子計測技術の開発 社団法人自動車技術会、学術講演会前刷集、No.155−07、固体粒子数測定システムによるスート粒子排出挙動の調査
ところで、例えばディーゼルエンジン自動車が、PMの規制を守ることが出来るのは、後処理技術でDPFによるところが大きい。新たなPN規制を守ることが出来るのも、DPF装着を前提としたディーゼルエンジン自動車であり、ディーゼルエンジン自動車が新たなPN規制に適合出来るか否かは、DPFの開発、評価にかかっているといっても過言ではない。
そして、欧州においては、PMPによるPN測定方法は、ディーゼルエンジン自動車の運転モードとして、NEDC(New European Driving Cycle)モードを採用する。このNEDCモードは、プレコンディショニング期間、ソーキング期間、及びメジャーメント(測定)期間からなる。プレコンディショニング期間(図8Aを参照)及びメジャーメント期間(図8Bを参照)におけるEUDC(Extra Urban Driving Cyde)は、最高120km/hを含む高速運転モードであり、メジャーメント期間におけるECE15(ECEの規則番号)は、ECEが定めた繰り返しの市街地運転モードである。ここで問題となるのは、ソーキング期間が6時間以上行われることである。このために、例えば、新たに開発したDPFのPN除去能力を評価しようとして、PMPによるPN測定方法に基づいて試験しようとすると、NEDCモード全体で、1回あたり、概ね7時間程度かかってしまう。これでは、DPFの開発が遅々として進まない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、ユーロ6を見越した新たな欧州の法規ないし基準に基づくPN測定方法と相関関係にある、PN測定手段を得て、それによって、欧州規制に合致するように適切に且つ短時間で、DPFを評価する手段を提供することにある。研究が重ねられた結果、以下に示す手段により、この課題を解決し得ることが、見出された。
即ち、先ず、本発明によれば、燃料と燃料燃焼用空気との混合を行いその混合をされた燃料混合気の燃焼を生じる燃料用燃焼室、その燃料用燃焼室へ燃料を間欠で噴射することが可能な燃料噴射手段、並びに、燃料混合気を着火する燃料用パイロットバーナ、を具備し、燃料混合気の燃焼が不完全であることによってガスの中に粒子状物質(PM)を発生させるPM発生装置と、そのPM発生装置によってPMを発生させたガスが供給される、フィルタを収納する収納室と、その収容室の、PM発生装置の側及びPM発生装置とは反対側において、それぞれのサンプル系を介して備わり、それぞれのガスの中のPMの粒径分布を、PMを電気移動度によって分級し、分級されたPMの電気量に基づいて、測定する粒径分布測定装置と、を有するフィルタ評価システムが提供される。
PM発生装置と収容室の間、及び収容室の出口側は、例えば配管又はダクトで構成される。収容室のPM発生装置の側とは、(ガスの、収容室への)入口側である。収容室のPM発生装置とは反対側とは、(ガスの、収容室からの)出口側である。フィルタ評価システムの使用時においては、収容室のPM発生装置の側とは、(ガスの、フィルタへの)入口側であり、収容室のPM発生装置とは反対側とは、(ガスの、フィルタからの)出口側である。サンプル系は、例えば、細い配管又はダクトと、必要な弁、流量計等で構成される。PMを発生させたガスを、PM含有ガスと呼ぶことがある。
粒径分布測定装置は、収容室の(フィルタの)入口側及び出口側のガスの中のPMの粒径分布を測定するものであるから、好ましくは、それぞれのサンプル系毎に1基、合わせて2基の粒径分布測定装置を有する。又、サンプル系を合流させ、切替弁(自動弁等)を設け、収容室の入口側及び出口側のガスを、分別して採取出来るように、構成してもよい(図1Bを参照)。この場合には、1基の粒径分布測定装置であれば足りる。尚、後述する希釈器及び可溶有機成分除去装置についても、同様であり、好ましくは、それぞれ2基の希釈器及び可溶有機成分除去装置を有し、粒径分布測定装置が1基の場合には、その入口にそれぞれ1基の希釈器及び可溶有機成分除去装置を設ければよい。
PMを電気移動度によって分級し分級されたPMの電気量に基づいてガスの中のPMの粒径分布を測定する粒径分布測定装置としては、具体的に、TSI社のEEPS(Engine Exhaust Particle Sizer Spectrometer、型式3090)、TSI社のFMPS(Fast Mobility Particle Sizer Spectrometer、型式3091)、Cambustion社のFPS(Fast Particle Sizer、型式DMS500、DMS500MkII)等を、例示することが出来る。これらの粒径分布装置の原理は、PMを帯電(荷電)させ、そのPMの電気移動度の違いにより分級し、分級したPMの電気量(電荷量)をエレクトロメータで測定することによって、分級された粒径範囲のPNや濃度分布を求める、というものである。
本発明に係るフィルタ評価システムにおいては、サンプル系に、ガスを希釈する希釈器を、更に有することが好ましい。これは、収容室のPM発生装置の側及びPM発生装置とは反対側のそれぞれと、粒径分布測定装置と、の間に、ガスを希釈する希釈器を、更に有する、ということである。希釈器として好ましいものは、具体的に、マター社製のMD19−2E、MD19−3E等である。尚、粒径分布測定装置や可溶有機成分除去装置には、希釈器を内蔵したものもあり、その場合には独立して設ける必要はない。
本発明に係るフィルタ評価システムにおいては、サンプル系に、ガスの可溶有機成分を除去する可溶有機成分除去装置を、更に有することが好ましい。これは、収容室のPM発生装置の側及びPM発生装置とは反対側のそれぞれと、粒径分布測定装置と、の間に、ガスの可溶有機成分を除去する可溶有機成分除去装置を、更に有する、ということである。尚、希釈器を有する場合には、可溶有機成分除去装置は、その希釈器の出口側(粒径分布測定装置の側)に設けることが好ましい。可溶有機成分除去装置として好ましいものとして、具体的には、デカティ(Dekati)社製のサーモデニューダ(型式TD3)、TSI社製のサーモデニューダ(型式3065)、マター社製のサーモダイリュ−タ(型式ASET15−1)等を挙げることが出来る。尚、可溶有機成分除去装置は、PMを発生させたガスの中の可溶有機成分が少ない場合は、不要である。
本発明に係るフィルタ評価システムにおいては、上記の粒径分布測定装置は、粒径が20nm以上、300nm以下の範囲で、ガスの中のPMの粒径分布を測定可能であることが好ましい。又、上記の粒径分布測定装置は、測定対象であるガスを高速でサンプリング(採取)可能なものが好ましい。
次に、本発明によれば、上記した何れかのフィルタ評価システムを使用し、収納室にフィルタを収納し、PM発生装置において、燃料燃焼用空気の中に、燃料を、空気過剰率λを特定して、間欠で噴射し、燃焼させ、ガスの中に、特定の粒径分布からなる粒子状物質(PM)を発生させ、そのPMを発生させたガスを、フィルタに供給する過程と、そのフィルタを、通過する前のガス、及び、通過したガス、のそれぞれのガスの中のPMの粒径分布を、粒径分布測定装置で測定する過程と、を有するフィルタの評価方法が提供される。
ガスの中のPMの粒径分布を測定することには、粒径(範囲)毎のPNを測定することが含まれる。フィルタ評価システムが希釈器を有する場合には、粒径分布測定装置で測定する前に、ガスを希釈することが出来る。希釈することによって、例えば、PM発生装置で発生させたPMの量が多い場合に、粒径分布測定装置における測定レンジオーバーを避けることが出来る。又、フィルタ評価システムが可溶有機成分除去装置を有する場合には、粒径分布測定装置で測定する前に、ガスの中の可溶有機成分を除去することが出来る。
本発明に係るフィルタ評価システム及びフィルタの評価方法においては、燃料として、軽油又はプロパンガスを用いることが出来る。より好ましい燃料は、軽油である。
本発明に係るフィルタ評価システム及びフィルタの評価方法によれば、PM発生装置を用い、燃料燃焼用空気の中に、燃料を、空気過剰率λを特定して、間欠で噴射し、燃焼させ、ガスの中に、特定の粒径分布からなるPMを発生させることが出来る。よって、空気過剰率λを調節すれば、NEDCモードで運転されたディーゼルエンジン自動車から排出される排気ガスの粒径分布と、同等の粒径分布を有するPM含有ガスを、直ぐに、発生させることが可能である。そのため、NEDCモードで運転されたディーゼルエンジン自動車から排出される排気ガスの粒径分布と同等の粒径分布を有するPM含有ガスを、NEDCモードのように多くの時間をかけることなく直ぐに、フィルタに供給することが出来る。そして、粒径分布測定装置によって、フィルタの入口側(フィルタを通過する前)及びフィルタの出口側(フィルタを通過した後)における、PN(パーティクルナンバー、粒子数)を測定し得る。又、PMの粒径分布は、PMPによるPN測定方法に基づく実車でのPM粒径分布と、略同じ分布を示すように調整することが出来る。従って、本発明に係るフィルタ評価システム及びフィルタの評価方法によれば、短時間で、PMPによるPN測定方法を用いた場合と同等の条件において、DPF(フィルタ)を通過する前及び通過した後のガスのPNを測定することが出来、それによって、DPF(フィルタ)のPN除去能力を評価することが可能である。従って、DPF(フィルタ)の開発が促進し、ひいては自動車等における大気中へのPM放出量が減少して、環境改善に寄与する。
又、本発明に係るフィルタ評価システム及びフィルタの評価方法によれば、GPF(フィルタ)のPN除去能力も、評価することが出来る。ディーゼルエンジン自動車とガソリンエンジン自動車とでは、軽油とガソリンとという燃料の相違や、排気ガス中のPM発生量の違いはあるけれども、NEDCモードで運転される場合には、両者のPM粒径分布は略一致するからである。
本発明に係るフィルタ評価システムの一の実施形態を示す構成図である。 本発明に係るフィルタ評価システムの他の実施形態を示す構成図である。 本発明に係るフィルタ評価システムの他の実施形態を示す構成図である。 本発明に係るフィルタ評価システムの他の実施形態を示す構成図である。 本発明に係るフィルタ評価システムを構成するPM発生装置の一の実施形態を示す図であり、上面図である。 図2に示される装置の側面図である。 図2におけるPP断面を示す断面図である。 図3におけるQQ断面を示す断面図である。 図2に示されるPM発生装置の内部を分解して表す斜視図である。 図5と同じ断面を示す図であり、筐体部を拡大し軽油噴射手段を簡略化して描いた断面図である。 NEDCモードにおけるプレコンディショニング期間を示すグラフである。 NEDCモードにおけるメジャーメント(測定)期間を示すグラフである。 実施例1及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例2及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例3及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例4及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例5及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例6及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例7及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例8及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例9及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 実施例10及び参考例1の結果を示す図であり、PMを発生させたガス中のPMの粒径分布(左側の縦軸)を表すグラフである。 PN比率を説明するための図であり、DPFの入口側(PDFで処理する前)におけるPM含有ガス中のPM濃度の時間経過毎の変化の一例を示すグラフである。 PN比率を説明するための図であり、DPFの出口側(PDFで処理した後)におけるPM含有ガス中のPM濃度の時間経過毎の変化の一例を示すグラフである。 PN比率を説明するための図であり、DPFの出口側(PDFで処理した後)におけるPM含有ガス中のPM濃度の時間経過毎の変化及びDPFの入口側(PDFで処理する前)におけるPM含有ガス中のPM濃度の時間経過毎の変化の一例を示すグラフである。 実施例11〜16の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムを構成するPM発生装置でPMを発生させたガスをDPFで処理した後の、PMの全粒径範囲のPM濃度の時間経過毎(0〜60秒)の変化を示すグラフである。 実施例11〜16の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムを構成するPM発生装置でPMを発生させたガスをDPFで処理した後の、PMの全粒径範囲のPM濃度の時間経過毎(0〜500秒)の変化を示すグラフである。 実施例17の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムで得られたPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたディーゼルエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションとの、相関性を表すグラフである。 実施例18の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムで得られたPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたディーゼルエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションとの、相関性を表すグラフである。 実施例19の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムで得られたPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたディーゼルエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションとの、相関性を表すグラフである。 実施例20の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムで得られたPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたディーゼルエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションとの、相関性を表すグラフである。 実施例21の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムで得られたPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたディーゼルエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションとの、相関性を表すグラフである。 実施例22の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムで得られたPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたディーゼルエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションとの、相関性を表すグラフである。 参考例15の結果を示す図であり、ディーゼルエンジン自動車及びガソリンエンジン自動車の排気ガス中の、PMの粒径分布を表すグラフである。 実施例34〜40の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムを構成するPM発生装置でPMを発生させたガスをGPFで処理した後の、PMの全粒径範囲のPM濃度の時間経過毎(0〜500秒)の変化を示すグラフである。 実施例41の結果を示す図であり、本発明に係るフィルタ評価システムで得られたPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたガソリンエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションとの、相関性を表すグラフである。
以下、本発明について、適宜、図面を参酌しながら、実施形態を説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではない。本発明に係る要旨を損なわない範囲で、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良、置換を加え得るものである。例えば、図面は、好適な本発明に係る実施形態を表すものであるが、本発明は図面に表される態様や図面に示される情報により制限されない。本発明を実施し又は検証する上では、本明細書中に記述されたものと同様の手段若しくは均等な手段が適用され得るが、好適な手段は、以下に記述される手段である。尚、既述の通り、より好ましい燃料は、軽油であるので、以下の説明においては、燃料を軽油に置き換えて、説明する。
先ず、本発明に係るフィルタ評価システムについて、その一の実施形態を示して説明する。フィルタ評価システム100Aは、PM発生装置10と、PF(例えばDPF又はGPF)を収納する収納室90と、を有する(図1Aを参照)。PM発生装置10と収容室90の間は配管97で接続され、収容室90の出口側(図1Aにおいて右側)も配管97で構成される。PM発生装置10によってPMを発生させたガスは、(図1Aの矢印で示される方向に流れ、)使用時に、PFが収納される収納室90に(その中のPFに)供給され、配管97から系外へ排出される。
収納室90の入口側(図1Aにおいて左側)及び出口側(図1Aにおいて右側)には、それぞれのサンプル系95,96が設けられ、それらサンプル系95,96には、ガスを希釈する希釈器91,92が備わり、それらを介して、粒径分布測定装置93,94に接続される。収納室90(PF)の入口側及び出口側のPM含有ガスは、その一部(サンプルガス)が、希釈器91,92によって適切に希釈された後、粒径分布測定装置93,94に供給され、それぞれのガスの中のPMの粒径分布が測定される。即ち、フィルタ評価システム100Aによれば、PFで処理される前のPM含有ガスそのものにおけるPMの粒径毎の粒子数、及び、PFで処理された後のPM含有ガスにおけるPMの粒径毎の粒子数、を測定することが可能である。尚、本明細書において、PFで処理された後のガスもPM含有ガスと呼ぶことがあるが、PFのPM除去能力によって実質的にはPMは除去されている。又、粒径分布測定装置93,94は、PMを電気移動度によって分級し、分級されたPMの電気量に基づいて、粒径分布を測定する原理に基づく装置である。
フィルタ評価システム100Aを構成するPM発生装置10は、軽油131を間欠で噴射する軽油噴射手段3と燃焼を生じる燃焼室1とを具備する装置である(図2〜図7を参照)。PM発生装置10は、軽油燃焼用空気132を、空気入口113から燃焼室1へ、連続して供給するとともに、軽油131を、軽油噴射手段3によって、間欠で燃焼室1へ噴射することにより、軽油の混合気を生成し、この軽油の混合気が、燃焼室1において、軽油燃焼用空気と接する側(外側)から燃焼するため、軽油燃焼用空気と接しない側(内側)の軽油が軽油燃焼用空気と遮断され、燃焼の熱によって蒸し焼き状態となり、排気ガスの中にPMが発生する装置である。即ち、PM発生装置10は、PMを発生させたガス(PM含有ガス133)を製造することが可能な装置である。
PM発生装置10の軽油噴射手段3は、自らが噴射する軽油131の噴射方向(図7を参照)が、円筒状の外筒部6の中心軸方向(図6において横方向)に対し概ね直角であり、且つ、外筒部6の中心軸方向に垂直な断面(円形又は円輪形)の接線方向に傾くように、筐体部5に設けられる(図5及び図7を参照)。軽油噴射手段3としては、例えば、筐体部5と外筒部6との間の空間101に、軽油131を間欠で噴射することが可能な電磁式インジェクタが採用される。
PM発生装置10の燃焼室1は、分割面53で2つに分割し内部を開くことが可能な筐体部5と、その筐体部5の円筒状部分5aの中に収められた外筒部6、内筒部7、及び外筒部6を保持するリング4を有する。外筒部6は円筒状を呈し、筐体部5の円筒状部分5aの中に、その筐体部5の円筒状部分5aと同軸になるように組み込まれ、更に、円筒状の内筒部7が、外筒部6の中に、外筒部6と中心軸方向を同じくし且つ偏心して(図4及び図5を参照)、組み込まれている。又、燃焼室1の筐体部5には、温度測定器23が取り付けられ、燃焼室1の壁内温度を測定可能となっている。温度測定器23の先端は前板部8には接していない。温度測定器23として好ましいものは熱電対である。
PM発生装置10の燃焼室1では、円筒状の外筒部6は、軽油燃焼用空気が供給される空気入口113と連通しており、円筒状の内筒部7は、空気入口113と直接連通しておらず、パイロットバーナ2に通じる火炎入口51と連通している(図4を参照)。外筒部6、前板部8、及び後板部9の中心軸方向の長さは、筐体部5の円筒状部分5aの内側における中心軸方向の長さD(図4を参照)に対し、98%の大きさである。換言すれば、外筒部6、前板部8、及び後板部9の中心軸方向の長さと、筐体部5の円筒状部分5aの軸方向の長さDと、の比が98:100になっている。
筐体部5には、パイロットバーナ2に通じる火炎入口51及びPMを発生させたガスを送出するガス出口52が形成され、前板部8は、ガス出口52に通じる開口81を備え、筐体部5の円筒状部分5aの中に組み込まれてガス出口52側の端面を構成し、後板部9は、火炎入口51に通じる開口89を備え、筐体部5の円筒状部分5aの中に組み込まれて火炎入口51側の端面を構成する。ガス出口52の径Cは、外筒部6の内径Aに対し、25%の大きさである(図4を参照)。換言すれば、ガス出口52の径Cと、外筒部6の内径Aと、の比C:Aは、25:100になっている。燃焼室1では、前板部8と外筒部6とは一体化していないが、後板部9と内筒部7とは一体化している。又、リング4と筐体部5の間にはガスケット301が挿入され、後板部9と筐体部5の間には図示しない非膨張セラミックス繊維性マットが挿入されている。
燃焼室1において、外筒部6は、その周面に貫通孔61を備えている。貫通孔61は、円筒状の外筒部6の中心軸方向(図6において横方向)に3つの層を形成するように設けられ、各層毎に、円筒状の外筒部6の中心軸方向に垂直な断面の周上に、均等間隔で(中心角が90°になるように)4つ配設されている。即ち、外筒部6には、合計で(3×4=)12の貫通孔61が備わっている。外筒部6の貫通孔61は、全て、外筒部6の中心軸方向に垂直な断面(円形又は円輪形)の接線方向(外筒部の周面の方向)に傾いて形成されており(図5を参照)、貫通孔61が傾く結果、外筒部6の表面には楕円形の開口が形成される(図6を参照)。貫通孔61の径Bは、外筒部6の内径Aに対して7%の大きさである(図5を参照)。換言すれば、貫通孔61の径Bと、外筒部6の内径Aと、の比B:Aは7:100になっている。尚、貫通孔61の径Bは、図5に示されるように、外筒部6の表面の楕円形の開口で定められるのではなく、貫通孔61自体の中心軸方向に垂直な断面の直径として求められる。
一方、内筒部7は、その周面に貫通孔71を備えている。貫通孔71は、円筒状の内筒部7の中心軸方向(図6において横方向)に2つの層を形成するように設けられ、各層毎に、円筒状の内筒部7の中心軸方向に垂直な断面の周上に、均等間隔で(中心角が90°になるように)4つ配設されている。即ち、内筒部7には、合計で(2×4=)8の貫通孔71が備わっている。内筒部7の貫通孔71は、全て、傾いて形成されておらず、内筒部7の中心軸方向に垂直な断面(円形又は円輪形)の法線方向(周面から中心軸へ向けた方向)に向けて形成され(図5を参照)、その結果、内筒部7の表面には円形の開口が形成される(図6を参照)。
PM発生装置10において、外筒部6は、軽油燃焼用空気が供給される空気入口113と連通しており、円筒状の内筒部7は空気入口113とは、直接、連通しておらず、パイロットバーナ2(に通じる火炎入口51)と連通している(図4を参照)。軽油噴射手段3によって筐体部5と外筒部6との間の空間101に噴射された軽油131は、気化し、外筒部6の貫通孔61を介して外筒部6と内筒部7との間の空間102へ導入され、燃焼する。このとき、軽油噴射手段3は、軽油131の噴射方向が既述の如く傾くように、筐体部5に設けられるから、軽油噴射手段3によって筐体部5と外筒部6との間の空間101へ噴射された軽油は、外筒部6の周面を廻りながら、外筒部6の貫通孔61を介して、外筒部6と内筒部7との間の空間102へ導入される(図7を参照)。
空気入口113から筐体部5と外筒部6との間の空間101に連続供給された軽油燃焼用空気132は、外筒部6の周面を廻りながら、外筒部6の貫通孔61を介して、外筒部6と内筒部7との間の空間102へ導入される(図7を参照)。そして、筐体部5と外筒部6との間の空間101に、間欠で噴射された軽油131は、外筒部6の周面を廻りながら、外筒部6の貫通孔61を介して、外筒部6と内筒部7との間の空間102へ導入され、軽油燃焼用空気132と接する側(外側)が燃焼し、接しない側(内側)の軽油は、空気と遮断され、燃焼の熱によって蒸し焼き状態となり、PMが発生し、PM含有ガス133となって、ガス出口52から、排気ガス浄化装置等へ供給される。PM発生装置10は、外筒部6、内筒部7、前板部8、後板部9は全て、インコネル材料で形成されたものであり、上記PMを発生させる不完全な燃焼は、全てインコネル材料からなる部材で囲われた空間で生じる。空気入口113は、軽油噴射手段3の近傍に設けられており、装置のコンパクト化、メンテナンス性向上の観点から都合がよい構造になっている。
PM発生装置10は、外筒部6、内筒部7、前板部8、後板部9を全て、インコネル材料で形成する代わりに、セラミック材料(窒化珪素)で形成されたものとすることも出来る。このようにセラミック材料(窒化珪素)で形成すると、PM発生装置10の耐久性能が向上する。更に、セラミック材料は、金属材料に比べて熱変形が生じ難いため、熱変形に起因するPM発生量の低下を防止することが出来るという利点がある。
ここで、図7に示された座標軸を用いて、PM発生装置10における軽油噴射手段3及び貫通孔61の位置、並びに外筒部6の中心軸に対し内筒部7の中心軸がずれる方向について説明する。図7における座標軸は、筐体部5の円筒状部分の中心軸方向に垂直な断面に、その中心軸を通り相互に直角をなすように設定されたX軸及びY軸からなるものである。
PM発生装置10では、座標軸上において、筐体部5の円筒状部分の内壁がY=+100に位置するとき、それに対し、軽油噴射手段3は、Y=+60の位置に、且つ、軽油の噴射方向がX軸に平行になるように、筐体部5に設けられている。外筒部6の貫通孔61のうちの1つである貫通孔61aの設けられる位置は、Y=+70の位置である。そして、既述のように外筒部6と内筒部7とは偏心しているが、それは内筒部7の中心軸が外筒部6の中心軸より−Y側にずれることによって実現されている。即ち、座標軸上で、軽油噴射手段3は+Y側に設けられ、それとは反対の−Y側で、外筒部6と内筒部7とが偏心している。又、PM発生装置10では、外筒部6の貫通孔61のうちの1つである貫通孔61aと座標軸の原点Oと軽油噴射手段3とが形成する角度θは、27°になっている。
次に、本発明に係るフィルタ評価システムについて、その他の実施形態を示して説明する。図1Bに示されるフィルタ評価システム100Bは、以下の点が、フィルタ評価システム100Aとは異なり、それ以外は同じフィルタ評価システムである。即ち、フィルタ評価システム100Bでは、粒径分布測定装置(例えば粒径分布測定装置94)、及び、希釈器(例えば希釈器92)は、1基である。そして、サンプル系95,96の合流点に切替弁141(三方弁)が備わる。この切替弁141を操作することによって、収納室90(PF)の入口側又は出口側のPM含有ガスの一部(サンプルガス)を、粒径分布測定装置94に供給することが出来、そのガスの中のPMの粒径分布を測定可能である。
図1Cに示されるフィルタ評価システム100Cは、PM発生装置10と収容室90の間の配管97に、ブロー弁144(三方弁)が備わる点で、フィルタ評価システム100Aとは異なり、それ以外は同じフィルタ評価システムである。このブロー弁144を操作することにより、PM発生装置10から出力されるPMを発生させたガスが不安定な場合に(例えば立上げ初期に)、そのガスをフィルタ評価システムの系外に放出することが出来る。
図1Dに示されるフィルタ評価システム100Dは、サンプル系95に可溶有機成分除去装置98が設けられ、サンプル系96には可溶有機成分除去装置99が設けられる点で、フィルタ評価システム100Aとは異なり、それ以外は同じフィルタ評価システムである。これら可溶有機成分除去装置98,99によって、サンプルガス中の可溶有機成分を除去することが出来る。
次に、本発明に係るフィルタ(PF)評価方法について、上記フィルタ評価システム100Aを使用する場合を例にして、説明する。PFを評価するに際しては、収納室90にPFを収納する。そして、PM発生装置10において、軽油燃焼用空気132の中に、軽油131を、空気過剰率λを特定して、間欠で噴射し、好ましくは750℃以上1050℃以下の温度で、燃焼させて、ガスの中に、特定の粒径分布からなるPMを発生させ、そのPMを発生させたガスを、PFに供給する。
PM発生装置10に備わる軽油噴射手段3による軽油の噴射圧力、開弁時間(軽油の噴射時間)、開弁周期(軽油の噴射周期)、デューティー比(Duty比)、及び軽油燃焼用空気の流量、を制御することによって、空気過剰率λを、特定し又は変化させることが出来る。デューティー比は、開弁時間と開弁周期との比であり、開弁時間/開弁周期で表される。弁が開くと軽油が噴射され、弁が閉じると軽油の噴射が停止される(噴射されない)。例えば、開弁周期を固定にして、開弁時間を変化させることによって、空気過剰率λを調節することが出来る。但し、開弁時間による空気過剰率λの調節量は小さく、空気過剰率λを特定し又は変化させるに際しては、開弁周期を調整する方が容易である。
そして、空気過剰率λを変化させると、ガスの中に発生するPMの粒径分布が変化するので、空気過剰率λを調節すれば、NEDCモードで運転後の自動車から排出される排気ガスの粒径分布と同等の粒径分布を有するPM含有ガスを、直ぐに発生させることが可能である。
空気過剰率λ(ラムダ)は、実際の空燃比が理論値から、どれだけ離れているかを示す割合であり、空気過剰率λは、(供給される(軽油燃焼用)空気の量)/(理論的に必要な(軽油燃焼用)空気の量)で求められる。λ<1であれば、(既述のように本明細書において空気過剰率λと呼ぶが、)空気不足であり、濃厚な混合気である。一方、λ>1であれば、空気過剰であり、希薄な混合気である。空気過剰率λは、軽油用燃焼室に供給される軽油の量と軽油燃焼用空気の一定時間(例えば1分間)における流量に基づいて、算出することも出来る。
そして、粒径分布測定装置93,94によって、PFを通過する前のガス、及び、PFを通過したガス、のそれぞれのガスの中のPMの粒径分布(粒径毎のPN)を測定すれば、PFのPN除去能力を(粒径毎に)確認することが出来、それによって、そのPFを評価することが可能である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)フィルタ評価システム100Aを用い、PM含有ガスを製造し、これを、DPFを収めた収納室90に供給し、収容室90の入口側(DPFで処理される前)のPM含有ガスを、希釈器91で希釈し、粒径分布測定装置93へ導入して、PMの粒径分布を測定した。希釈器91としてマター社製の型番MD19−2Eを用い、希釈倍率は200倍とした。粒径分布測定装置93としては、TSI社製の型番3091(FMPS)を用いた。PM発生装置10に備わる軽油噴射手段3による軽油の噴射圧力は0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)は1.7msec.(ミリ秒)、開弁周期(軽油の噴射周期)は50msec.(ミリ秒)、デューティー(Duty)比は3.4%とし、軽油用燃焼室1に送られる軽油燃焼用空気の流量は0.216Nm/min.(分)とし、空気過剰率λが、0.96になるようにし、(図1Aに示さないがPM発生装置10の)軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与して、総計空気流量を1.0Nm/min.(分)とした。これらは、1時間あたり4gのPMの発生を目標とする条件である。結果を図9Aに示す。
(実施例2)1時間あたり3gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.4ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.8%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.315Nm/min.とし、空気過剰率λを1.21になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を2.27Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Bに示す。
(実施例3)1時間あたり4gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を4.6ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は9.2%とし、軽油燃焼用空気の流量を.355Nm/min.とし、空気過剰率λを1.14になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を2.27Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Cに示す。
(実施例4)1時間あたり6gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.4ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.8%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.301Nm/min.とし、空気過剰率λを1.11になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を2.27Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Dに示す。
(実施例5)1時間あたり4gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.7ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は5.4%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.294Nm/min.とし、空気過剰率λを1.22になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を4.0Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Eに示す。
(実施例6)1時間あたり6gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.0ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.0%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.217Nm/min.とし、空気過剰率λを1.10になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を4.0Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Fに示す。
(実施例7)1時間あたり10gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.1ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.2%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.270Nm/min.とし、空気過剰率λを1.17になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を4.0Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Gに示す。
(実施例8)1時間あたり6gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.1ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.2%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.272Nm/min.とし、空気過剰率λを1.11になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を5.5Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Hに示す。
(実施例9)1時間あたり10gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.2ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.4%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.270Nm/min.とし、空気過剰率λを1.08になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を5.5Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Iに示す。
(実施例10)1時間あたり14gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.5ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は5.0%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.245Nm/min.とし、空気過剰率λを0.91になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を5.5Nm/min.のPM含有ガスを製造した。これら以外は、実施例1と同様にして、収容室90の入口側のPM含有ガスにおけるPMの粒径分布を測定した。結果を図9Jに示す。
(参考例1)DPFを装着した2.0L(ユーロ4準拠)のディーゼルエンジン自動車(実際の自動車、起亜自動車製のCRDi)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、DPFの入口側において排気ガスを採取した。そして、対象をその排気ガスとして、実施例1と同じ粒径分布測定装置を用い、PMの粒径分布を測定した。結果を、実施例1〜10と比較出来るように、図9A〜図9Jに示す。
(考察1)粒径分布は、粒径毎のPM濃度であり、このPM濃度[個/cm]は、単位体積あたりのPNである。図9A〜図9Jに示される結果より、本発明に係るフィルタ評価システム100Aを用い、PM発生装置10を特定の条件(空気過剰率λ)で稼動させれば、PM発生装置10から供給されるPM含有ガスにおけるPMの粒径分布(粒径毎のPN)を、PMPに準拠したNEDCモードでディーゼルエンジン自動車を運転させて得られる排気ガスにおけるPMの粒径分布(粒径毎のPN)と、概ね同等にすることが可能であることがわかる。尚、本明細書(図及び表を含む)において、指数の表示として、コンピュータ向けの慣用表示を用いることがある。例えば、1.0×10を、1.0E+5と表すが、何れも100000のことである。
[PM濃度の挙動]DPFの入口側及び出口側におけるPM濃度の時間経過毎の変化の一例は、図10A、図10Bに示される通りである。これは、フィルタ評価システム100Aを用いて、新品(又は再生後)のDPFにおける使用初期からの、DPFの入口側及び出口側における、PM濃度の時間経過毎の変化を記録したデータの一例である。図10Aに示されるように、DPFの入口側におけるPM濃度は、概ね一定であるが、図10Bに示されるように、DPFの出口側におけるPM濃度は、初期は高い値となっており、次第に低減する。図10A及び図10Bに示されるように、(新品の)DPFにはPMの大きさを超えるサイズの細孔が形成されており、初期には、その細孔からPMがリークし、徐々に、PMによって細孔が埋まり、PMの大きさ以下の細孔によって、PMが補足されるようになるのである。
DPFの入口側及び出口側におけるPM濃度の時間経過毎の変化の他例は、図11に示される通りである。これは、フィルタ評価システム100Bを用いて、切替弁の操作によって、DPFの出口側又は入口側における、PM濃度の時間経過毎の変化を記録したデータの一例である。図11には、先ず、新品(又は再生後)のDPFにおける使用初期からの、DPFの出口側(サンプル系96)におけるPM濃度の時間経過毎の変化が示されている。そして、次に、DPFの入口側(サンプル系95)におけるPM濃度の時間経過毎の変化が示されている。図10Bと同様に、図11でも、DPFの出口側におけるPM濃度は、初期は高い値となっており、次第に低減する。しかし、その出口側の低減後においても、DPFの入口側におけるPM濃度は、概ね一定である。即ち、図11によっても、(新品の)DPFにはPMの大きさを超えるサイズの細孔が形成されており、初期には、その細孔からPMがリークし、徐々に、PMによって細孔が埋まり、PMの大きさ以下の細孔によって、PMが補足されるようになることがわかる。
[PN比率]PF(例えばDPF又はGPF)の出口側における所定時間あたりのPM濃度を、そのPFの入口側における同じ時間あたりのPM濃度で除した値を、PN比率という。これは、単位体積あたりの個数(PM濃度)についての、PFの出口側と入口側との比である。PNは、単位時間あたりのPM濃度に、所定時間と粒径分布測定装置の吸引流量を掛けることによって、算出することが出来る。ここで、入口側と出口側の粒径分布測定装置の吸引流量は、同一に合わせるため、PNを求めるにあたっては、実質的に、吸引流量の項を削除することが出来る。従って、本明細書では、PM濃度比率とは呼ばずに、PN比率と呼ぶこととする。それぞれの所定時間あたりのPM濃度は、PM濃度[個/cm]×時間[秒(sec.)]で求められる。例えば、図10A、図10Bに基づき、0〜100[秒(sec.)]の区間において、DPFの出口側におけるPM濃度を、DPFの入口側におけるPM濃度で除すれば、0〜100[秒(sec.)]の区間におけるPN比率が求まる。尚、PMPに準拠したPNエミッションでは、PM粒径が20nm以下は個数カウントしない決まりなので、ここでのPM濃度も、入口側及び出口側共に、PM粒径が20nm以下をカウントせずに算出する。又、希釈器を用いる場合は、倍率をこの算出段階にて補正処理する。
[PNエミッション]PMPに準拠したPN測定方法で測定された、DPFを装着した実際のディーゼルエンジン自動車から排出された排気ガスの、単位走行距離あたりのPNを、PNエミッション[#/km]という。#はPMの個数(個)である。PMPはDPFを評価する手段であるが、本明細書においては、GPFについても、同様に取り扱うものとする。即ち、PMPに準拠したPN測定方法で測定された、GPFを装着した実際のガソリンエンジン自動車から排出された排気ガスの、単位走行距離あたりのPNも、PNエミッション[#/km]と呼ぶ。本明細書におけるPMPに準拠したPN測定方法は、東京ダイレック株式会社が販売する粒子個数計測装置による測定方法である。この粒子個数計測装置は、マター社製のサンプルガス吸引分級装置PCF2.5(CY2.5−1)、マター社製の希釈器MD19−3E、マター社製の揮発成分除去装置ASET15−1、TSI社製の凝集粒子カウンターCPC3790、及びマター社製のインターフェイスCU−1ETで、構成される。
(実施例11)フィルタ評価システム100Aを用い、収納室90にDPFを収納した。使用したDPFは、コージェライト製で、外形が円柱形であり、その直径は143.8mm、軸長は190.5mm、平均気孔率は47.4%、平均細孔径は10.4μmである。セル形状(軸方向に垂直な面のセルの形状)は四角形であり、隔壁の厚さは0.356mm、セル密度は300セル/cmである。そして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、収納室90に供給し、収容室90の出口側(DPFで処理された後)のPM含有ガスを、希釈器92で希釈し、粒径分布測定装置94へ導入して、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図12A及び図12Bに示す。又、各区間におけるPN比率を求めたところ、それぞれ、0〜800sec.の区間では0.46%、0〜200sec.の区間では1.84%、0〜30sec.の区間では6.92%、0〜500sec.の区間では0.74%、0〜100sec.の区間では3.34%、0〜15sec.の区間では8.54%、であった。尚、フィルタ評価システム100Aを構成する個別の機器、及び、PMを発生させるためのPM発生装置10の条件は、実施例1と同じである。
(実施例12)使用したDPFは、コージェライト製で、外形が円柱形であり、その直径は143.8mm、軸長は152.4mm、平均気孔率は48.5%、平均細孔径は13.3μmである。セル形状(軸方向に垂直な面のセルの形状)は大きな八角形と小さな四角形が隣接するものであり、隔壁の厚さは0.356mm、セル密度は300セル/cmである。これ以外は、実施例11と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、DPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図12A及び図12Bに示す。又、各区間におけるPN比率を求めたところ、それぞれ、0〜800sec.の区間では0.80%、0〜200sec.の区間では3.18%、0〜30sec.の区間では11.35%、0〜500sec.の区間では1.27%、0〜100sec.の区間では5.57%、0〜15sec.の区間では13.72%、であった。
(実施例13)使用したDPFは、炭化珪素製で、外形が円柱形であり、その直径は143.8mm、軸長は152.4mm、平均気孔率は50.1%、平均細孔径は23.1μmである。セル形状(軸方向に垂直な面のセルの形状)は四角形であり、隔壁の厚さは0.305mm、セル密度は300セル/cmである。これ以外は、実施例11と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、DPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図12A及び図12Bに示す。又、各区間におけるPN比率を求めたところ、それぞれ、0〜800sec.の区間では8.00%、0〜200sec.の区間では31.90%、0〜30sec.の区間では40.33%、0〜500sec.の区間では12.76%、0〜100sec.の区間では32.40%、0〜15sec.の区間では41.48%、であった。
(実施例14)使用したDPFは、炭化珪素製で、外形が円柱形であり、その直径は143.8mm、軸長は152.4mm、平均気孔率は40.5%、平均細孔径は14.5μmである。セル形状(軸方向に垂直な面のセルの形状)は大きな八角形と小さな四角形が隣接するものであり、隔壁の厚さは0.305mm、セル密度は300セル/cmである。これ以外は、実施例11と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、DPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図12A及び図12Bに示す。又、各区間におけるPN比率を求めたところ、それぞれ、0〜800sec.の区間では1.84%、0〜200sec.の区間では7.34%、0〜30sec.の区間では20.72%、0〜500sec.の区間では2.94%、0〜100sec.の区間では12.51%、0〜15sec.の区間では22.80%、であった。
(実施例15)実施例14と同仕様であるが別の個体のDPFを使用し、これ以外は、実施例11と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、DPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図12A及び図12Bに示す。又、各区間におけるPN比率を求めたところ、それぞれ、0〜800sec.の区間では1.95%、0〜200sec.の区間では7.74%、0〜30sec.の区間では21.27%、0〜500sec.の区間では3.09%、0〜100sec.の区間では13.01%、0〜15sec.の区間では22.63%、であった。
(実施例16)使用したDPFは、セルの内面のうちガスが入る側の面(セル形状が八角形のセルの内面)に炭化珪素からなる表面捕集層を形成したものである。その表面捕集層を形成する前において、平均気孔率は40.1%、平均細孔径は14.5μmである。これ以外は実施例14のDPFと同じ仕様のDPFである。そして、実施例11と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、DPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図12A及び図12Bに示す。又、各区間におけるPN比率を求めたところ、それぞれ、0〜800sec.の区間では0.33%、0〜200sec.の区間では1.28%、0〜30sec.の区間では5.78%、0〜500sec.の区間では0.51%、0〜100sec.の区間では2.38%、0〜15sec.の区間では7.65%、であった。
(考察2)図12Aは、図12Bの一部(初期)を拡大して示すグラフである。これら図12A及び図12Bに示される通り、実施例11〜16によれば、種々のDPFにおいて、PM濃度の挙動は、概ね同様の傾向を示すことがわかる。捕集層を形成した場合には、PM濃度は、初期より低く且つ速く低下するので、このことからも、新品のDPFではPMの大きさを超えるサイズの細孔からPMがリークし、徐々に、PMによって細孔が埋まり、PMの大きさ未満の細孔によってPMが補足されるようになることがわかる。
(参考例2)実施例11と同じDPFを装着した2.0L(ユーロ4準拠)のディーゼルエンジン自動車(起亜自動車製のCRDi)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、DPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、1.65×1011[#/km]であった。
(参考例3)実施例12と同じDPFを装着した2.0L(ユーロ4準拠)のディーゼルエンジン自動車(起亜自動車製のCRDi)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、DPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、5.90×1011[#/km]であった。
(参考例4)実施例13と同じDPFを装着した2.0L(ユーロ4準拠)のディーゼルエンジン自動車(起亜自動車製のCRDi)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、DPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、7.00×1012[#/km]であった。
(参考例5)実施例14と同じDPFを装着した2.0L(ユーロ4準拠)のディーゼルエンジン自動車(起亜自動車製のCRDi)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、DPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、9.25×1011[#/km]であった。
(参考例6)実施例15と同じDPFを装着した2.0L(ユーロ4準拠)のディーゼルエンジン自動車(起亜自動車製のCRDi)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、DPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、1.64×1012[#/km]であった。
(参考例7)実施例16と同じDPFを装着した2.0L(ユーロ4準拠)のディーゼルエンジン自動車(起亜自動車製のCRDi)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、DPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、2.06×1011[#/km]であった。
(実施例17(計算例))実施例11〜16で得られた0〜800sec.の区間におけるPN比率を、それぞれ同じDPFを使用した参考例2〜7のPNエミッション[#/km]と関連付けて、図13Aにプロットした。そして、これらPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.9593であった。
(実施例18(計算例))実施例11〜16で得られた0〜200sec.の区間におけるPN比率を、それぞれ同じDPFを使用した参考例2〜7のPNエミッション[#/km]と関連付けて、図13Bにプロットした。そして、これらPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.9574であった。
(実施例19(計算例))実施例11〜16で得られた0〜30sec.の区間におけるPN比率を、それぞれ同じDPFを使用した参考例2〜7のPNエミッション[#/km]と関連付けて、図13Cにプロットした。そして、これらPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.9457であった。
(実施例20(計算例))実施例11〜16で得られた0〜500sec.の区間におけるPN比率を、それぞれ同じDPFを使用した参考例2〜7のPNエミッション[#/km]と関連付けて、図13Dにプロットした。そして、これらPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.9574であった。
(実施例21(計算例))実施例11〜16で得られた0〜100sec.の区間におけるPN比率を、それぞれ同じDPFを使用した参考例2〜7のPNエミッション[#/km]と関連付けて、図13Eにプロットした。そして、これらPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.9420であった。
(実施例22(計算例))実施例11〜16で得られた0〜15sec.の区間におけるPN比率を、それぞれ同じDPFを使用した参考例2〜7のPNエミッション[#/km]と関連付けて、図13Fにプロットした。そして、これらPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.9531であった。
(実施例23(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり4gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を4.6ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は9.2%とし、軽油燃焼用空気の流量を.355Nm/min.とし、空気過剰率λを1.14になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を2.27Nm/min.になるようにした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.95であった。
(実施例24(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.97であった。これ以外の条件は、実施例23と同じである。
(参考例8(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり2gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.4ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.8%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.300Nm/min.とし、空気過剰率λを1.26になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を4.0Nm/min.とした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.71であった。
(実施例25(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.92であった。これ以外の条件は、参考例8と同じである。
(参考例9(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり4gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.7ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は5.4%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.294Nm/min.とし、空気過剰率λを1.22になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を4.0Nm/min.にした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.96であった。
(参考例10(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.97であった。これ以外の条件は、参考例9と同じである。
(実施例26(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり6gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.0ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.0%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.217Nm/min.とし、空気過剰率λを1.10になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を4.0Nm/min.(分)になるようにした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.96であった。
(実施例27(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.97であった。これ以外の条件は、実施例26と同じである。
(実施例28(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり10gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.1ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.2%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.270Nm/min.とし、空気過剰率λを1.17になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を4.0Nm/min.(分)になるようにした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.97であった。
(実施例29(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.98であった。これ以外の条件は、実施例28と同じである。
(実施例30(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり14gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.2ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.4%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.240Nm/min.とし、空気過剰率λを0.92になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を4.0Nm/min.になるようにした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.92であった。
(実施例31(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.92であった。これ以外の条件は、実施例30と同じである。
(参考例11(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり6gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.1ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.2%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.272Nm/min.とし、空気過剰率λを1.11になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を5.5Nm/min.になるようにした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.88であった。
(参考例12(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.81であった。これ以外の条件は、参考例11と同じである。
(実施例32(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり10gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.2ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は4.4%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.270Nm/min.とし、空気過剰率λを1.08になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を5.5Nm/min.になるようにした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.92であった。
(参考例13(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.81であった。これ以外の条件は、実施例32と同じである。
(実施例33(実施例及び計算例))PMを発生させる(PM含有ガスを製造する)ためのPM発生装置10の条件を、1時間あたり14gのPMの発生を目標として、軽油の噴射圧力を0.25MPa、開弁時間(軽油の噴射時間)を2.5ミリ秒、開弁周期(軽油の噴射周期)を50ミリ秒(デューティー(Duty)比は5.0%)とし、軽油燃焼用空気の流量を0.245Nm/min.とし、空気過剰率λを0.91になるようにし、軽油用燃焼室1の下流側に2次空気を付与し、総計空気流量を5.5Nm/min.になるようにした。これ以外は、実施例11〜16及び参考例2〜7と同様にしてPN比率とPNエミッションを求め、実施例17と同様にして0〜800sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.95であった。
(参考例14(実施例及び計算例))実施例22と同様にして0〜15sec.の区間におけるPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.55であった。これ以外の条件は、実施例33と同じである。
(考察3)実施例17〜33に示される結果より、DPFを使用した場合に、本発明に係るフィルタ評価システム100Aに基づくPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたPNエミッションとが、相関性を有することがわかる。特に、PM発生装置の条件、及びPN比率を求める区間範囲を適切に選ぶことによって、高い相関性(相関関係)が得られる。これは、本発明に係るフィルタ評価システムで得られるDPFを通過したガスのPM濃度が、同じDPFを装着した実際のディーゼルエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションに代替し得るものであることを意味する。従って、本発明に係るフィルタ評価システム100Aによれば、PMPによるPN測定方法を用いた場合と相関性を保持しつつ、迅速に、DPFのPN除去能力を評価することが可能である。
(参考例15)DPFを装着した2.0L(ユーロ4準拠)のディーゼルエンジン自動車(実際の自動車、現代(ヒュンダイ)自動車製のSportage)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、DPFの入口側において排気ガスを採取した。そして、対象をその排気ガスとして、実施例1と同じ粒径分布測定装置を用い、PMの粒径分布を測定した。同様にして、排気系を改造し、後付けによりGPFを装着した1.4Lのガソリンエンジン自動車(実際の自動車、フォルクスワーゲン製のGOLF)を、NEDCモードで運転し、GPFの入口側において排気ガスを採取した。そして、対象をその排気ガスとして、実施例1と同じ粒径分布測定装置を用い、PMの粒径分布を測定した。両方の結果を、図14に示す。
(考察4)図14に示される結果より、ディーゼルエンジン自動車とガソリンエンジン自動車は、NEDCモードで運転される場合に、PM粒径分布は略一致することがわかる。このことから、本発明に係るフィルタ評価システムが、GPF(ガソリンパティキュレートフィルタ)を評価する手段としても利用可能なことが推測される。
(実施例34)フィルタ評価システム100Aを用い、収納室90にGPFを収納した。使用したGPFは、コージェライト製で、外形が円柱形であり、その直径は143.8mm、軸長は152.4mmである。セル形状(軸方向に垂直な面のセルの形状)は四角形であり、隔壁の厚さは0.127mm、セル密度は360セル/cmである。このGPFは、セルの内面のうちガスが入る側の面に炭化珪素からなる表面捕集層を形成したものであり、その表面捕集層を形成する前において、平均気孔率は48.18%、平均細孔径は12.7μmである。そして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、収納室90に供給し、収容室90の出口側(GPFで処理された後)のPM含有ガスを、希釈器92で希釈し、粒径分布測定装置94へ導入して、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図15に示す。又、0〜30sec.の区間におけるPN比率を求めたところ、11.5%であった。尚、フィルタ評価システム100Aを構成する個別の機器、及び、PMを発生させるためのPM発生装置10の条件は、実施例1と同じである。
(実施例35)使用したGPFは、軸長が152.1mm、平均気孔率は59%、平均細孔径は18μm、隔壁の厚さは0.305mm、セル密度は300セル/cmであり、これら以外は、実施例34のGPFと同じである。そして、実施例34と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、GPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図15に示す。又、0〜30sec.の区間におけるPN比率を求めたところ、17.1%であった。
(実施例36)使用したGPFは、表面捕集層を形成しておらず、平均気孔率は48.7%、平均細孔径は12.1μmであり、これら以外は、実施例34のGPFと同じである。そして、実施例34と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、GPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図15に示す。又、0〜30sec.の区間におけるPN比率を求めたところ、37.7%であった。
(実施例37)使用したGPFは、表面捕集層を形成しておらず、平均気孔率は59%、平均細孔径は18μm、隔壁の厚さは0.305mm、セル密度は300セル/cmであり、これら以外は、実施例34のGPFと同じである。そして、実施例34と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、GPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図15に示す。又、0〜30sec.の区間におけるPN比率を求めたところ、30.9%であった。
(実施例38)使用したGPFは、表面捕集層を形成しておらず、平均気孔率は67.5%、平均細孔径は24.4μm、隔壁の厚さは0.254mm、セル密度は300セル/cmであり、これら以外は、実施例34のGPFと同じである。そして、実施例34と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、GPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図15に示す。又、0〜30sec.の区間におけるPN比率を求めたところ、40.9%であった。
(実施例39)使用したGPFは、直径は118.4mm、軸長が75mm、表面捕集層を形成しておらず、平均気孔率は67.5%、平均細孔径は24.4μm、隔壁の厚さは0.254mm、セル密度は300セル/cmであり、これら以外は、実施例34のGPFと同じである。そして、実施例34と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、GPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図15に示す。又、0〜30sec.の区間におけるPN比率を求めたところ、55.1%であった。
(実施例40)使用したGPFは、直径は118.4mm、軸長が75mm、表面捕集層を形成しておらず、平均気孔率は40.6%、平均細孔径は16μm、隔壁の厚さは0.127mm、セル密度は360セル/cmであり、これら以外は、実施例34のGPFと同じである。そして、実施例34と同様にして、フィルタ評価システム100AでPM含有ガスを製造し、GPFで処理された後のPM含有ガスの、PMの粒径分布を測定し、全粒径範囲のPM濃度を時間経過毎に求めた。結果を図15に示す。又、0〜30sec.の区間におけるPN比率を求めたところ、76.3%であった。
(考察5)図15に示される通り、実施例34〜40によれば、種々のGPFにおいて、PM濃度の挙動は、概ね同様の傾向を示すことがわかる。DPFの場合と同様に、捕集層を形成した場合には、PM濃度は、初期より低く且つ速く低下するので、このことからも、新品のGPFではPMの大きさを超えるサイズの細孔からPMがリークし、徐々に、PMによって細孔が埋まり、PMの大きさ未満の細孔によってPMが補足されるようになることがわかる。
(参考例16)排気系を改造し、後付けにより、実施例34と同じGPFを装着した1.4Lのガソリンエンジン自動車(フォルクスワーゲン製のGOLF)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、GPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、2.18×1011[#/km]であった。
(参考例17)排気系を改造し、後付けにより、実施例35と同じGPFを装着した1.4Lのガソリンエンジン自動車(フォルクスワーゲン製のGOLF)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、GPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、3.69×1011[#/km]であった。
(参考例18)排気系を改造し、後付けにより、実施例36と同じGPFを装着した1.4Lのガソリンエンジン自動車(フォルクスワーゲン製のGOLF)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、GPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、8.80×1011[#/km]であった。
(参考例19)排気系を改造し、後付けにより、実施例37と同じGPFを装着した1.4Lのガソリンエンジン自動車(フォルクスワーゲン製のGOLF)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、GPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、7.61×1011[#/km]であった。
(参考例20)排気系を改造し、後付けにより、実施例38と同じGPFを装着した1.4Lのガソリンエンジン自動車(フォルクスワーゲン製のGOLF)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、GPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、1.19×1012[#/km]であった。
(参考例21)排気系を改造し、後付けにより、実施例39と同じGPFを装着した1.4Lのガソリンエンジン自動車(フォルクスワーゲン製のGOLF)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、GPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、1.32×1012[#/km]であった。
(参考例22)排気系を改造し、後付けにより、実施例40と同じGPFを装着した1.4Lのガソリンエンジン自動車(フォルクスワーゲン製のGOLF)を、PMPに準拠したNEDCモードで運転し、GPFで処理された排気ガスのPNエミッションを測定した。結果は、1.81×1012[#/km]であった。
(実施例41(計算例))実施例34〜40で得られたPN比率を、それぞれ同じDPFを使用した参考例16〜22のPNエミッション[#/km]と関連付けて、図16にプロットした。そして、これらPN比率とPNエミッションとの相関係数Rを求めたところ、0.983であった。
(考察6)実施例41に示される結果より、GPFを使用した場合にも、本発明に係るフィルタ評価システム100Aに基づくPN比率と、PMPに準拠したPN測定方法で測定されたPNエミッションとが、相関性を有することがわかる。これは、本発明に係るフィルタ評価システムで得られるGPFを通過したガスのPM濃度が、同じGPFを装着した実際のガソリンエンジン自動車から排出された排気ガスのPNエミッションに代替し得るものであることを意味する。従って、本発明に係るフィルタ評価システム100Aによれば、PMPによるPN測定方法を用いた場合と相関性を保持しつつ、迅速に、GPFのPN除去能力を評価することが可能である。
本発明に係るフィルタ評価システム及びフィルタの評価方法は、NEDCモード及びPMPによるPN測定方法を用いた場合と同等の条件における、DPFのPN除去能力評価手段として利用することが出来る。換言すれば、本発明に係るフィルタ評価システム及びフィルタの評価方法は、欧州向け自動車用のDPFの開発ツールとして、好適に利用されるものである。又、本発明に係るフィルタ評価システム及びフィルタの評価方法は、GPFのPN除去能力評価手段としても、好適に利用可能である。
1:燃焼室、2:パイロットバーナ、3:軽油噴射手段、4:リング、5:筐体部、5a:(筐体部の)円筒状部分、6:外筒部、7:内筒部、8:前板部、9:後板部、10:PM発生装置、11:火炎検知器、23:温度測定器、51:火炎入口、52:(PMを発生させた)ガス出口、53:分割面、61,61a:貫通孔、71:貫通孔、81:開口、89:開口、90:収納室、91,92:希釈器、93,94:粒径分布測定装置、95,96:サンプル系、97:配管、98,99:可溶有機成分除去装置、100A,100B,100C,100D:フィルタ評価システム、101:空間、102:空間、113:空気入口、131:軽油、132:軽油燃焼用空気、133:PM含有ガス、141:切替弁、144:ブロー弁、301:ガスケット。

Claims (5)

  1. 燃料と燃料燃焼用空気との混合を行いその混合をされた燃料混合気の燃焼を生じる燃料用燃焼室、その燃料用燃焼室へ前記燃料を間欠で噴射することが可能な燃料噴射手段、並びに、前記燃料混合気を着火する燃料用パイロットバーナ、を具備し、前記燃料混合気の燃焼が不完全であることによってガスの中に粒子状物質(PM)を発生させるPM発生装置と、
    そのPM発生装置によってPMを発生させたガスが供給される、フィルタを収納する収納室と、
    その収容室の、前記PM発生装置の側及び前記PM発生装置とは反対側において、それぞれのサンプル系を介して備わり、それぞれの前記ガスの中のPMの粒径分布を、PMを電気移動度によって分級し、分級されたPMの電気量に基づいて、測定する粒径分布測定装置と、
    を有するフィルタ評価システム。
  2. 前記サンプル系に、前記ガスを希釈する希釈器を、更に有する請求項1に記載のフィルタ評価システム。
  3. 前記サンプル系に、前記ガスの可溶有機成分を除去する可溶有機成分除去装置を、更に有する請求項1又は2に記載のフィルタ評価システム。
  4. 前記粒径分布測定装置は、粒径が20nm以上、300nm以下の範囲で、前記ガスの中のPMの粒径分布を測定可能である請求項1〜3の何れか一項に記載のフィルタ評価システム。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載のフィルタ評価システムを使用し、前記収納室にフィルタを収納し、
    前記PM発生装置において、燃料燃焼用空気の中に、燃料を、空気過剰率λを特定して、間欠で噴射し、燃焼させ、ガスの中に、特定の粒径分布からなる粒子状物質(PM)を発生させ、そのPMを発生させたガスを、前記フィルタに供給する過程と、
    そのフィルタを、通過する前のガス、及び、通過したガス、のそれぞれのガスの中のPMの粒径分布を、前記粒径分布測定装置で測定する過程と、
    を有するフィルタの評価方法。
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