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JP2012099301A - ワイヤハーネス及びその製造方法 - Google Patents

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JP2012099301A
JP2012099301A JP2010245099A JP2010245099A JP2012099301A JP 2012099301 A JP2012099301 A JP 2012099301A JP 2010245099 A JP2010245099 A JP 2010245099A JP 2010245099 A JP2010245099 A JP 2010245099A JP 2012099301 A JP2012099301 A JP 2012099301A
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Japan
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laminate film
flat
wire harness
electric wires
film
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Application number
JP2010245099A
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English (en)
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Ryo Jinno
了 陣野
Ryusuke Ito
隆介 伊藤
Yasushi Atsumi
泰 渥美
Yoshinori Sugimoto
佳典 杉本
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】電線の経路規制を、軽量かつ薄い構成によって容易に安定した品質で実現できるワイヤハーネスを提供すること。
【解決手段】ワイヤハーネス1は、複数の電線9を挟んで重なる状態で相互に接着され、複数の電線9を予め定められた経路に沿う状態で保持する2枚のラミネートフィルム10,20を備える。2枚のラミネートフィルムの一方は、平坦なラミネートフィルム10である。2枚のラミネートフィルムの他方は、平坦なラミネートフィルム10に接着された平坦な部分23と電線9が嵌り込んだ溝を形成する立体部分22とを含む異形のラミネートフィルム20である。平坦なラミネートフィルム10及び異形のラミネートフィルム20の各々における電線9の経路に沿う複数の位置に、相互に連通する貫通孔11,21が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、予め定められた経路に沿う状態で保持された複数の電線を備えるワイヤハーネス及びその製造方法に関する。
自動車に代表される車両に搭載されるワイヤハーネスは、不規則な曲げ跡(クセ)の付きやすい電線を予め定められた経路に沿って容易に正しく配線できること、即ち、電線の経路規制が容易なことが要求される。例えば、自動車の室内の天井部分を形成するルーフトリムの裏側に敷設されるワイヤハーネスは、ルーフトリムとルーフパネルとの間の薄い隙間において、予め定められた経路に沿って複数の電線を容易に配線できることが要求される。
従来の一般的なワイヤハーネスにおいては、テーピング又は樹脂製のプロテクタなどによって電線の経路規制が実現されることが多い。電線の経路規制のためのテーピングは、通常、複数の電線を予め定められた経路に沿って支持する治具を用いて行われる。その治具は、板状の基材及びその基材に形成された複数の突起部を有し、それら突起部は、複数の電線が引っ掛けられることにより、複数の電線を予め定められた経路に沿って保持する。
また、特許文献1には、ルーフトリムをルーフパネルに保持する取付部材が、ルーフトリムの裏側に敷設される電線を保持する部分を有することについて示されている。
特開2008−7025号公報
しかしながら、テーピングによる電線の経路規制は、テーピング作業が繁雑であり、さらに、作業者の熟練度合いにより、作製されたワイヤハーネスの品質にばらつきが生じやすいという問題点を有している。
また、樹脂製のプロテクタによる電線の経路規制は、ワイヤハーネスの配置スペース及び重量の増大を招くという問題点を有している。そのため、樹脂製のプロテクタによる電線の経路規制は、ルーフトリムの裏側などの薄い隙間への電線の敷設には適さない。
また、特許文献1に示される電線の保持機構においては、ルーフトリムに設けられた複数の取付部材各々が、電線における複数の箇所各々を部分的に保持する。そのため、ルーフトリムの傾き及びルーフトリムに加わる振動などによる電線の経路のずれが生じやすい。従って、特許文献1に示される電線の保持機構は、電線の経路のずれの防止のために、多数の取付部材の装着又は他の補助的な電線保持具の装着など、煩雑な作業を要するという問題点を有している。
本発明は、電線の経路規制を、軽量かつ薄い構成によって容易に安定した品質で実現できるワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係るワイヤハーネスは、以下に示す各構成要素を備える。第1の構成要素は、複数の電線である。第2の構成要素は、複数の電線を挟んで重なる状態で相互に接着され、複数の電線を予め定められた経路に沿う状態で保持する2枚のラミネートフィルムである。
また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、2枚のラミネートフィルムが、平坦なラミネートフィルムと、その平坦なラミネートフィルムに接着された平坦な部分と電線が嵌り込んだ溝を形成する部分とを含む異形のラミネートフィルムと、からなることが考えられる。
また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、平坦なラミネートフィルム及び異形のラミネートフィルムの各々における電線の経路に沿う複数の位置に、相互に連通する貫通孔が形成されていることが考えられる。
また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、異形のラミネートフィルムに形成された貫通孔が、平坦なラミネートフィルムに形成された貫通孔よりも大きく形成されていることが考えられる。
また、本発明は、以上に示された本発明に係るワイヤハーネスの製造方法の発明として捉えられてもよい。本発明に係るワイヤハーネスの製造方法は、以下に示される各工程を有する。
(1)第1の工程は、複数の電線を挟んで2枚のラミネートフィルムを重ねるフィルム重ね工程である。
(2)第2の工程は、複数の電線を挟んで重ねられた2枚のラミネートフィルムをそれらの両側から金型で挟み込むプレス工程である。
(3)第3の工程は、プレス工程の状態にある金型を加熱することにより、2枚のラミネートフィルムを接着する加熱工程である。
また、本発明に係るワイヤハーネスの製造方法において、フィルム重ね工程が、以下の(1−1)から(1−3)に示される各工程を含み、プレス工程が、以下の(2−1)に示される工程であることが考えられる。
(1−1)フィルム重ね工程における第1の工程は、電線の経路を規制する複数の突起部及びその他の平坦な部分が上面に形成された下側の金型の上に、突起部各々が貫通する複数の貫通孔が形成された1枚目のラミネートフィルムを、接着面を上にして載置する工程である。
(1−2)フィルム重ね工程における第2の工程は、1枚目のラミネートフィルムの上に、複数の電線を突起部に沿って配置する工程である。
(1−3)フィルム重ね工程における第3の工程は、1枚目のラミネートフィルム及びその上の複数の電線のさらに上に、突起部各々が貫通する複数の貫通孔が形成された2枚目のラミネートフィルムを、接着面を下にして重ねる工程である。
(2−1)プレス工程は、2枚目のラミネートフィルムの上から、複数の電線が嵌り込む溝と突起部が入る穴とその他の平坦な部分とが下面に形成された上側の金型を、下側の金型へ向けて押し付ける工程である。
一方、本発明に係るワイヤハーネスの製造方法において、フィルム重ね工程が、以下の(1−4)から(1−6)に示される各工程を含み、プレス工程が、以下の(2−2)に示される工程であることが考えられる。
(1−4)フィルム重ね工程における第1の工程は、電線の経路に沿う溝及びその他の平坦な部分が上面に形成された下側の金型の上に、下側の金型の上面の溝及びその他の平坦な部分に沿う形状に予め形成された1枚目のラミネートフィルムを、接着面を上にして載置する工程である。
(1−5)フィルム重ね工程における第2の工程は、1枚目のラミネートフィルムで覆われた下側の金型の溝に複数の電線を配置する工程である。
(1−6)フィルム重ね工程における第3の工程は、1枚目のラミネートフィルム及びその上の複数の電線のさらに上に、平坦な2枚目のラミネートフィルムを、接着面を下にして重ねる工程である。
(2−2)プレス工程が、2枚目のラミネートフィルムの上から、平坦な下面が形成された上側の金型を、下側の金型へ向けて押し付ける工程である。
本発明によれば、煩雑なテーピング作業を要することなく、電線を2枚のラミネートフィルムで挟み、それら2枚のラミネートフィルムを金型で加圧し、加熱するという簡易な工程により、電線の経路規制を実現することができる。また、そのような簡易な工程により製造されるワイヤハーネスの品質は、作業者の熟練度合いに関わらず安定する。
また、本発明に係るワイヤハーネスにおいて、複数の電線は、それらを挟み込む2枚のラミネートフィルムの全域に渡って、一定の経路に沿って保持される。そのため、傾き及び振動などによる電線の経路のずれが生じにくい。
さらに、本発明に係るワイヤハーネスは、軽量かつ薄いラミネートフィルムによって電線の経路規制を実現でき、ルーフトリムの裏側などの薄い隙間への電線の敷設に好適である。
また、本発明に係るワイヤハーネスは、平坦なラミネートフィルムと、電線が嵌り込んだ溝を形成する異形のラミネートフィルムとを備える場合、2枚の異形のラミネートフィルムを備える場合よりも構造が簡易となり、ワイヤハーネスの製造が容易となる。
また、本発明に係るワイヤハーネスの製造工程において、複数の電線を予め定められた経路に沿って配置された突起部に支持させることができれば、電線の配置作業が容易となる。そこで、平坦なラミネートフィルム及び異形のラミネートフィルムの各々に、電線配置用の突起部が貫通する貫通孔が形成されていれば、電線の配置作業において、電線とラミネートフィルムとの位置決めが容易となり好適である。
ところで、元々平坦なラミネートフィルムが異形のラミネートフィルムへ成形される場合、その成形に伴ってラミネートフィルムの貫通孔の位置がずれる。そのため、成形されるラミネートフィルムの貫通孔が小さいと、その貫通孔の縁部が位置決め用の突起部に引っ掛かってラミネートフィルムの成形が阻害される。そこで、異形のラミネートフィルムに形成された貫通孔が、十分な遊びを有するように、平坦なラミネートフィルムに形成された貫通孔よりも大きく形成されることが考えられる。これにより、ラミネートフィルムは、突起部に引っ掛かることなく円滑に成形される。
本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス1の斜視図である。 ワイヤハーネス1の断面図である。 ワイヤハーネス1の製造におけるフィルム重ね工程の第1工程を表す平面図である。 ワイヤハーネス1の製造におけるフィルム重ね工程の第2工程を表す平面図である。 ワイヤハーネス1の製造におけるフィルム重ね工程の第3工程を表す平面図である。 ワイヤハーネス1の製造におけるプレス工程を表す平面図である。 ワイヤハーネス1の製造におけるプレス工程の主要部の分解断面図である。 ワイヤハーネス1の製造におけるプレス工程の主要部の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス2の製造におけるプレス工程の主要部の分解断面図である。 ワイヤハーネス2の製造におけるプレス工程の主要部の断面図である。 ワイヤハーネス2の断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。本発明の実施形態に係るワイヤハーネス1,2は、自動車のルーフトリムの裏側などの薄い隙間への電線の敷設に適した車載用のワイヤハーネスの一例である。
<第1実施形態>
まず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス1の構成について説明する。図1及び図2に示されるように、ワイヤハーネス1は、複数の電線9と、2枚のラミネートフィルム10,20と、各電線9の末端に設けられたコネクタ8とを備える。
2枚のラミネートフィルム10,20は、それぞれ相手側と対向する面に不図示の接着剤の層が形成されており、重ねられて加熱されることにより、接着剤の層の溶着によって接着される。2枚のラミネートフィルム10,20は、例えば、一方の面に接着剤の層が形成された約100マイクロメートルから約300マイクロメートルの厚みのポリエステルのフィルムなどである。
2枚のラミネートフィルム10,20の一方は、平坦なラミネートフィルム10であり、他方は、異形のラミネートフィルム20である。異形のラミネートフィルム20は、電線9が嵌り込んだ溝を形成する立体部分22とその他の平坦部分23とが形成されたラミネートフィルムである。異形のラミネートフィルム20における平坦部分23は、平坦なラミネートフィルム10に接着された部分である。即ち、ワイヤハーネス1が備える複数の電線9は、2枚のラミネートフィルム10,20で挟み込まれることによってラミネート加工されている。
また、図2に示されるように、平坦なラミネートフィルム10及び異形のラミネートフィルム20の各々における電線9の経路に沿う複数の位置に、相互に連通する貫通孔11,21が形成されている。図2は、図1に示される断面Dにおけるワイヤハーネス1の断面図である。断面Dは、ワイヤハーネス1における貫通孔11,21の部分を通り電線9に直交する断面である。
図2に示されるように、異形のラミネートフィルム20に形成された貫通孔21は、平坦なラミネートフィルム10に形成された貫通孔11よりも大きく形成されている。
ワイヤハーネス1においては、2枚のラミネートフィルム10,20が、複数の電線9を挟み込んで保持する。これにより、複数の電線9は、2枚のラミネートフィルム10,20で挟まれた部分全体に渡って、予め定められて経路に沿って保持される。そのため、ワイヤハーネス1において、傾き及び振動などによる電線9の経路のずれが生じにくい。
また、ワイヤハーネス1は、軽量かつ薄い2枚のラミネートフィルム10,20によって電線9の経路規制を実現できるため、自動車におけるルーフトリムの裏側などの薄い隙間への電線9の敷設に好適である。
次に、図3から図9を参照しつつ、ワイヤハーネス1の製造方法の一例について説明する。ワイヤハーネス1は、フィルム重ね工程、プレス工程及び加熱工程を経て製造される。以下、各工程について説明する。
<フィルム重ね工程>
フィルム重ね工程は、複数の電線9を挟んで2枚のラミネートフィルム10,20を重ねる工程である。このフィルム重ね工程は、例えば、以下に示される第1工程から第3工程までの各工程を含む。
<フィルム重ね工程の第1工程>
フィルム重ね工程の第1工程は、図3(a)に示されるように、下側の金型30の上に複数の貫通孔11が形成された1枚目の平坦なラミネートフィルム10を、接着面を上にして載置する工程である。下側の金型30は、電線9の経路を規制する複数の棒状の突起部31及びその他の平坦な部分が上面に形成された金型である。この第1工程では、1枚目の平坦なラミネートフィルム10が、下側の金型30の上に、突起部31各々が対応する貫通孔11各々に貫通するようにして載置される。図3(b)は、第1工程が終了した直後の状態、即ち、下側の金型30の上に平坦なラミネートフィルム10のみが載置された状態を示す。
<フィルム重ね工程の第2工程>
フィルム重ね工程の第2工程は、図4(a)に示されるように、1枚目の平坦なラミネートフィルム10の上に、複数の電線9を下側の金型30の棒状の突起部31に沿って配置する工程である。図4(b)は、第2工程が終了した直後の状態、即ち、下側の金型30の上に平坦なラミネートフィルム10が載置され、さらにその上に複数の電線9が配置された状態を示す。
下側の金型30の各突起部31は、予め定められた電線9の配線経路の両側の位置に設けられている。従って、作業者は、複数の電線9各々を、下側の金型30の上面において対向して配置された一対の突起部31の間に配置することにより、容易に複数の電線9を予め定められた経路に沿って配置することができる。
<フィルム重ね工程の第3工程>
フィルム重ね工程の第3工程は、図5(a)に示されるように、1枚目のラミネートフィルム10及びその上の複数の電線9のさらに上に、下側の金型30の突起部31各々が貫通する複数の貫通孔21が形成された2枚目の平坦なラミネートフィルム20を、接着面を下にして重ねる工程である。2枚目の平坦なラミネートフィルム20は、後に異形のラミネートフィルム20へと成形される。従って、2枚目の平坦なラミネートフィルム20に形成された貫通孔21は、1枚目の平坦なラミネートフィルム10に形成された貫通孔11よりも大きく形成されている。
図5(b)は、第3工程が終了した直後の状態、即ち、下側の金型30の上に平坦なラミネートフィルム10が載置され、その上に複数の電線9が配置され、さらにその上に2枚目の平坦なラミネートフィルム20が重ねられた状態を示す。
以上に示されるように、フィルム重ね工程において、複数の電線9を、予め定められた経路に沿って配置された棒状の突起部31に支持させるため、電線9の配置作業は容易である。そして、2枚のラミネートフィルム10,20が、下側の金型30の突起部31と干渉しないよう、2枚のラミネートフィルム10,20には、突起部31が貫通する貫通孔11,21が形成されている。
<プレス工程>
ワイヤハーネス1の製造におけるプレス工程は、2枚目の平坦なラミネートフィルム20の上から、上側の金型40を下側の金型30へ向けて押し付ける工程である。上側の金型40は、複数の電線9が嵌り込む溝41と下側の金型30の突起部31が入る穴42とその他の平坦な部分とが下面に形成された金型である。
図7は、ワイヤハーネス1の製造におけるプレス工程の主要部の分解断面図である。また、図8は、ワイヤハーネス1の製造におけるプレス工程の主要部の断面図である。これら主要部の断面は、図6に示される断面Eにおける下側の金型30、1枚目のラミネートフィルム10、電線9、2枚目のラミネートフィルム20及び上側の金型40の断面を含む。
図7及び図8に示されるように、下側の金型30の上面には、電線9の経路を規制する棒状の突起部31とその他の平坦な部分とが形成されている。また、1枚目の平坦なラミネートフィルム10及び2枚目の平坦なラミネートフィルム20各々には、突起部31各々に対応する位置、即ち、電線9の経路に沿う複数の位置に、相互に連通する貫通孔11,21が形成されている。さらに、上側の金型40の下面には、複数の電線9が嵌り込む溝41と、突起部31が入る穴42とその他の平坦な部分とが形成されている。
そして、図8に示されるように、上側の金型40が、下側の金型30へ向けて押し付けられることにより、2枚目の平坦なラミネートフィルム20は、上側の金型40の下面に沿った形状に成形される。即ち、2枚目の平坦なラミネートフィルム20は、電線9が嵌り込んだ溝を形成する立体部分22と、その他の平坦部分23とを含む異形のラミネートフィルム20へと成形される。異形のラミネートフィルム20における平坦部分23は、後の加熱工程を経ることにより、1枚目の平坦なラミネートフィルム10に接着される。
一方、1枚目の平坦なラミネートフィルム20は、下側の金型30の平坦な上面に押し付けられることにより、平坦なまま維持される。
ところで、2枚目の平坦なラミネートフィルム20が異形のラミネートフィルム20へ成形される際、その成形に伴って2枚目のラミネートフィルム20の貫通孔21の位置がずれる。そのため、2枚目のラミネートフィルム20の貫通孔21が小さいと、その貫通孔21の縁部が位置決め用の突起部31に引っ掛かかり、2枚目のラミネートフィルム20の成形が阻害される。
しかしながら、2枚目のラミネートフィルム20に形成された貫通孔21は、十分な遊びを有するように、1枚目のラミネートフィルム10に形成された貫通孔11よりも大きく形成されている。これにより、2枚目のラミネートフィルム20は、突起部31に引っ掛かかることなく円滑に成形される。
<加熱工程>
ワイヤハーネス1の製造における加熱工程は、プレス工程の状態にある下側の金型30及び上側の金型40のうちの一方又は両方をヒータ7で加熱することにより、2枚のラミネートフィルム10,20を、相互に接する平坦部分において接着する工程である。
図3、図6、図7及び図8に示される例では、ヒータ7は、下側の金型30及び上側の金型40各々に埋め込まれ、図8に示されるプレス工程の状態にある下側の金型30及び上側の金型40の両方を加熱する。なお、ヒータ7は、下側の金型30及び上側の金型40各々の外側に取り付けられてもよい。また、ヒータ7が、下側の金型30及び上側の金型40のうちの一方にのみ設けられた構成も考えられる。
以上に示されたように、ワイヤハーネス1は、煩雑なテーピング作業を要することなく、電線9を2枚のラミネートフィルム10,20で挟み、それら2枚のラミネートフィルム10,20を金型30,40で加圧し、さらにヒータ7で加熱するという簡易な工程により製造される。また、そのような簡易な工程により製造されるワイヤハーネス1の品質は、作業者の熟練度合いに関わらず安定する。
<第2実施形態>
次に、図9から図11を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス2の構成及びその製造方法について説明する。このワイヤハーネス2は、図1及び図2に示されたワイヤハーネス1と比較して、貫通孔11,21が形成されていない点のみが異なる。図9から図11において、図1から図8に示される構成要素に対応する構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス2及びその製造方法における、ワイヤハーネス1及びその製造方法と異なる点についてのみ説明する。
図11に示されるように、ワイヤハーネス2も、ワイヤハーネス1と同様に、平坦なラミネートフィルム10と異形のラミネートフィルム20Aとを備え、それらが複数の電線9を挟んで保持する。異形のラミネートフィルム20Aは、電線9が嵌り込んだ溝を形成する立体部分22とその他の平坦部分23とが形成されたラミネートフィルムである。異形のラミネートフィルム20Aにおける平坦部分23は、平坦なラミネートフィルム10に接着された部分である。
また、ワイヤハーネス2も、ワイヤハーネス1と同様に、フィルム重ね工程、プレス工程及び加熱工程を経て製造される。しかしながら、ワイヤハーネス2の製造におけるフィルム重ね工程及びプレス工程は、ワイヤハーネス1の製造におけるフィルム重ね工程及びプレス工程と比較して若干異なる。
図9は、ワイヤハーネス2の製造におけるプレス工程の主要部の分解断面図である。この図9は、ワイヤハーネス2の製造におけるフィルム重ね工程の主要部を示す図でもある。また、図10は、ワイヤハーネス2の製造におけるプレス工程の主要部の断面図である。また、図11は、ワイヤハーネス2の断面図である。
<フィルム重ね工程>
ワイヤハーネス2の製造におけるフィルム重ね工程も、複数の電線9を挟んで2枚のラミネートフィルム10,20Aを重ねる工程である。このフィルム重ね工程は、例えば、以下に示される第1工程から第3工程までの各工程を含む。以下、図9を参照しつつ、ワイヤハーネス2の製造におけるフィルム重ね工程について説明する。
<フィルム重ね工程の第1工程>
ワイヤハーネス1の製造においては、元々平坦なラミネートフィルム20が金型により異形のラミネートフィルム20へと成形される。しかしながら、ワイヤハーネス2の製造においては、電線9が嵌め入れられる溝を形成する立体部分22と平坦なラミネートフィルム10に接着される平坦な部分とを含む形状に予め成形された異形のラミネートフィルム20Aが用いられる。
ワイヤハーネス2の製造におけるフィルム重ね工程の第1工程では、ワイヤハーネス1の製造に用いられる上側の金型が下側の金型40として用いられる。そして、この第1工程においては、電線の経路に沿う溝41及びその他の平坦な部分が上面に形成された下側の金型40の上に、その下側の金型40の上面の溝41及びその他の平坦な部分に沿う形状に予め形成された1枚目のラミネートフィルム20Aが、接着面を上にして載置される。これにより、1枚目のラミネートフィルム20Aは、その立体部分22が下側の金型40の溝41に嵌め入れられた状態で、下側の金型40の上に載置される。
<フィルム重ね工程の第2工程>
また、ワイヤハーネス2の製造におけるフィルム重ね工程の第2工程は、1枚目のラミネートフィルム20Aで覆われた下側の金型40の溝41に複数の電線9を配置する工程である。このようにして下側の金型40の溝41に嵌め入れられた複数の電線9は、予め定められた経路に沿って配置される。
<フィルム重ね工程の第3工程>
また、ワイヤハーネス2の製造におけるフィルム重ね工程の第3工程は、1枚目のラミネートフィルム20A及びその上の複数の電線9のさらに上に、平坦な2枚目のラミネートフィルム10を、接着面を下にして重ねる工程である。
<プレス工程>
ワイヤハーネス2の製造におけるプレス工程では、ワイヤハーネス1の製造に用いられる下側の金型から突起部31が除かれた部材が、下側の金型40として用いられる。即ち、ワイヤハーネス2の製造におけるプレス工程は、図10に示されるように、2枚目の平坦なラミネートフィルム10の上から、平坦な下面が形成された上側の金型30を、下側の金型40へ向けて押し付ける工程である。
そして、図10に示されるように、上側の金型30が、下側の金型40へ向けて押し付けられることにより、1枚目の異形のラミネートフィルム20Aにおける平坦部分23は、2枚目の平坦なラミネートフィルム10に押し付けられる。そして、異形のラミネートフィルム20Aにおける平坦部分23は、後の加熱工程を経ることにより、1枚目の平坦なラミネートフィルム10に接着される。
以上に示されたワイヤハーネス2が採用されることにより、ワイヤハーネス1が採用される場合と同様の効果が得られる。但し、ワイヤハーネス2の製造においては、立体部分22と平坦部分23とが予め形成された異形のラミネートフィルム20Aが用意される必要がある。
1,2 ワイヤハーネス
7 ヒータ
8 コネクタ
9 電線
10,20,20A ラミネートフィルム
11,21 貫通孔
22 立体部分
23 平坦部分
30,40 金型
31 金型の突起部
41 金型の溝
42 金型の穴

Claims (7)

  1. 複数の電線と、
    複数の前記電線を挟んで重なる状態で相互に接着され、複数の前記電線を予め定められた経路に沿う状態で保持する2枚のラミネートフィルムと、を備えることを特徴とするワイヤハーネス。
  2. 2枚の前記ラミネートフィルムは、
    平坦なラミネートフィルムと、
    前記平坦なラミネートフィルムに接着された平坦な部分と前記電線が嵌り込んだ溝を形成する部分とを含む異形のラミネートフィルムと、からなる請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記平坦なラミネートフィルム及び前記異形のラミネートフィルムの各々における前記電線の経路に沿う複数の位置に、相互に連通する貫通孔が形成されている、請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記異形のラミネートフィルムに形成された前記貫通孔は、前記平坦なラミネートフィルムに形成された前記貫通孔よりも大きく形成されている、請求項3に記載のワイヤハーネス。
  5. 複数の電線を挟んで2枚のラミネートフィルムを重ねるフィルム重ね工程と、
    複数の前記電線を挟んで重ねられた2枚の前記ラミネートフィルムをそれらの両側から金型で挟み込むプレス工程と、
    前記プレス工程の状態にある前記金型を加熱することにより、2枚の前記ラミネートフィルムを接着する加熱工程と、を有することを特徴とするワイヤハーネスの製造方法。
  6. 前記フィルム重ね工程は、
    前記電線の経路を規制する複数の突起部及びその他の平坦な部分が上面に形成された下側の金型の上に、前記突起部各々が貫通する複数の貫通孔が形成された1枚目のラミネートフィルムを、接着面を上にして載置する工程と、
    前記1枚目のラミネートフィルムの上に、複数の前記電線を前記突起部に沿って配置する工程と、
    前記1枚目のラミネートフィルム及びその上の複数の前記電線のさらに上に、前記突起部各々が貫通する複数の貫通孔が形成された2枚目のラミネートフィルムを、接着面を下にして重ねる工程と、を含み、
    前記プレス工程は、
    前記2枚目のラミネートフィルムの上から、複数の前記電線が嵌り込む溝と前記突起部が入る穴とその他の平坦な部分とが下面に形成された上側の金型を、前記下側の金型へ向けて押し付ける工程である、請求項5に記載のワイヤハーネスの製造方法。
  7. 前記フィルム重ね工程は、
    前記電線の経路に沿う溝及びその他の平坦な部分が上面に形成された下側の金型の上に、前記下側の金型の上面の前記溝及びその他の前記平坦な部分に沿う形状に予め形成された1枚目のラミネートフィルムを、接着面を上にして載置する工程と、
    前記1枚目のラミネートフィルムで覆われた前記下側の金型の前記溝に複数の前記電線を配置する工程と、
    前記1枚目のラミネートフィルム及びその上の複数の前記電線のさらに上に、平坦な2枚目のラミネートフィルムを、接着面を下にして重ねる工程と、を含み、
    前記プレス工程は、
    前記2枚目のラミネートフィルムの上から、平坦な下面が形成された上側の金型を、前記下側の金型へ向けて押し付ける工程である、請求項5に記載のワイヤハーネスの製造方法。
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