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JP2012088346A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 Download PDF

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JP2012088346A
JP2012088346A JP2010232178A JP2010232178A JP2012088346A JP 2012088346 A JP2012088346 A JP 2012088346A JP 2010232178 A JP2010232178 A JP 2010232178A JP 2010232178 A JP2010232178 A JP 2010232178A JP 2012088346 A JP2012088346 A JP 2012088346A
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JP2010232178A
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English (en)
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Manabu Fujiwara
学 藤原
Yukinori Kayao
幸典 柏尾
Kenji Ogawa
兼司 小川
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Panasonic Corp
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Panasonic Corp
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Abstract

【課題】プラズマディスプレイパネルに画像を表示する際に、誤放電の発生を抑えて安定に維持放電を発生し、良好な画像表示品質を実現する。
【解決手段】初期化期間においては下降する傾斜電圧を走査電極に印加するとともに正の電圧を維持電極に印加し、書込み期間においては走査パルスを走査電極に印加し書込みパルスをデータ電極に印加するとともに正の電圧を維持電極に印加するプラズマディスプレイパネルの駆動方法において、プラズマディスプレイパネルの画像表示領域を複数の領域に分け、それぞれの領域において、各領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を各領域の部分点灯率としてサブフィールド毎に検出するとともに、部分点灯率の最大値をサブフィールド毎に検出し、部分点灯率の最大値に応じて、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧の大きさを変更する。
【選択図】図3

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成されている。そして、それら表示電極対を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極が形成され、それらデータ電極を覆うように誘電体層が形成され、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁が形成されている。そして、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極対とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とを対向配置して密封する。密封された内部の放電空間には、例えば分圧比で5%のキセノンを含む放電ガスを封入し、表示電極対とデータ電極とが対向する部分に放電セルを形成する。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生し、この紫外線で赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色の蛍光体を励起発光してカラー表示を行う。
パネルを駆動する方法としては一般にサブフィールド法が用いられている。サブフィールド法では、1回の発光で得られる明るさを制御するのではなく、単位時間(例えば、1フィールド)に発生する発光の回数を制御することで明るさを調整する。そのため、サブフィールド法では、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドで各放電セルを発光または非発光にすることにより階調表示を行う。各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。
初期化期間では、各走査電極に初期化波形を印加し、各放電セルで初期化放電を発生する。これにより、各放電セルにおいて、続く書込み動作のために必要な壁電荷を形成するとともに、書込み放電を安定して発生するためのプライミング粒子(書込み放電を発生させるための励起粒子)を発生する。
書込み期間では、走査電極に走査パルスを印加するとともに、データ電極には表示すべき画像信号にもとづき書込みパルスを印加する。そうして、発光を行うべき放電セルに書込み放電を発生し、壁電荷を形成する(以下、この動作を「書込み」とも記す)。
維持期間では、サブフィールド毎に定められた数の維持パルスを走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に印加する。これにより、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生し、その放電セルの蛍光体層を発光させる。これにより、各放電セルを、サブフィールド毎に定められた輝度重みに応じた輝度で発光させる。このようにして、パネルの各放電セルを画像信号の階調値に応じた輝度で発光させて、画像表示領域に画像を表示する。
このサブフィールド法の1つとして、階調表示に関係しない発光を極力減らして、表示画像のコントラスト比を高める駆動方法が開示されている。
具体的には、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルに初期化放電を発生する全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては直前の維持期間で維持放電を発生した放電セルにのみ初期化放電を発生する選択初期化動作を行う。こうすることで、維持放電を発生しない黒を表示する領域の輝度(以下、「黒輝度」と略記する)は全セル初期化動作における微弱発光だけとなり、コントラストの高い画像表示が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
また、初期化期間に、緩やかな傾斜で電圧が上昇する部分と緩やかな傾斜で電圧が下降する部分とを有する初期化波形を放電セルに印加する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−242224号公報 特開2004−37883号公報
近年、パネルの高精細化にともない放電セルのさらなる微細化が進んでいる。この微細化された放電セルでは、初期化放電によって放電セル内に形成された壁電荷が、隣接する放電セルに発生する書込み放電や維持放電の影響を受けて変化しやすいことが確認されている。
また、高輝度化するために放電ガスのキセノン分圧を大きくしたパネルでは、放電開始電圧のばらつきが大きくなりやすいことが確認されている。
また、パネルの高精細化によって1対の表示電極対上に形成される放電セルの数は増加しており、パネルの大画面化とあわせて、パネルの駆動インピーダンスは増大する傾向にある。そのため、そのようなパネルでは、同一表示電極対上に形成される放電セルのうちの点灯する放電セルの数が変化したときに、駆動インピーダンスに変化が生じやすく、駆動インピーダンスの変化に起因して生じる駆動電圧波形の形状変化(波形歪)が大きくなりやすい。
これらのことから、大画面化、高輝度化、高精細化されたパネルでは、放電の発生にばらつきが生じやすい。そのため、比較的放電が発生しやすい放電セルと、比較的放電が発生しにくい放電セルとが混在することがある。
このようなパネルにおいて、各放電セルに安定に放電を発生させるためには、比較的放電が発生しにくい放電セルにおいても確実に放電が発生するように、放電セルに印加する電圧を高くすればよい。
しかしながら、放電セルに印加する電圧を高くすると、放電を発生するべきでない放電セルで誤放電が発生するおそれがある。例えば、書込み放電を発生するべきでないサブフィールドで誤った書込み放電(以下、「誤書込み」とも記す)が発生したり、あるいは、維持放電を発生するべきでないサブフィールドで誤った維持放電が発生する等の誤放電が発生すると、画像表示品質を劣化させてしまう。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、大画面化、高輝度化、高精細化されたパネルにおいても、誤放電の発生を抑えて安定に放電を発生し、画像表示品質を向上させることができるパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
本発明のパネルの駆動方法は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対およびデータ電極を有する放電セルを複数備えたパネルを、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設け、初期化期間においては下降する傾斜電圧を走査電極に印加するとともに正の電圧を維持電極に印加して放電セルで初期化動作を行い、書込み期間においては走査パルスを走査電極に印加し書込みパルスをデータ電極に印加するとともに正の電圧を維持電極に印加して放電セルで書込み動作を行うサブフィールド法で駆動するパネルの駆動方法であって、パネルの画像表示領域を複数の領域に分け、それぞれの領域において、各領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を各領域の部分点灯率としてサブフィールド毎に検出し、部分点灯率の最大値をサブフィールド毎に検出し、部分点灯率の最大値に応じて、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧の大きさを変更することを特徴とする。
これにより、大画面化、高輝度化、高精細化されたパネルを用いたプラズマディスプレイ装置においても、維持期間における誤放電の発生を抑えて安定に維持放電を発生し、画像表示品質を向上することが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、部分点灯率の最大値が小さいときには、部分点灯率の最大値が大きいときよりも、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧を低くすることが望ましい。これにより、部分点灯率の最大値が小さい画像を表示するときに、維持放電を安定に発生できる維持パルスの電圧の最大値を上昇できるので、維持期間における誤放電の発生を抑えて安定に維持放電を発生し、画像表示品質を向上することが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、1対の表示電極対上に形成される放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を部分点灯率として領域毎に検出してもよい。
また、このパネルの駆動方法においては、パネルの画像表示領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を全セル点灯率としてサブフィールド毎に検出し、部分点灯率の最大値および全セル点灯率に応じて、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧の大きさを変更してもよい。これにより、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧の大きさを、パネルの特性に応じてより柔軟に変更することが可能となる。
また、本発明のプラズマディスプレイ装置は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対およびデータ電極を有する放電セルを複数備えたパネルと、放電セルで初期化動作を行う初期化期間と、放電セルで書込み動作を行う書込み期間と、維持期間とを有するサブフィールドを複数設けて1フィールドを構成するサブフィールド法でパネルを駆動してパネルに画像を表示する駆動回路と、を備え、駆動回路は、初期化期間に下降する傾斜電圧を走査電極に印加し、書込み期間に走査パルスを走査電極に印加する走査電極駆動回路と、書込み期間に書込みパルスをデータ電極に印加するデータ電極駆動回路と、初期化期間および書込み期間に正の電圧を維持電極に印加する維持電極駆動回路と、パネルの画像表示領域を複数の領域に分け、それぞれの領域において、各領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を各領域の部分点灯率としてサブフィールド毎に検出する部分点灯率検出回路と、部分点灯率検出回路で検出された部分点灯率の最大値をサブフィールド毎に検出する最大値検出回路と、を有し、維持電極駆動回路は、最大値検出回路において検出される部分点灯率の最大値に応じて、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧の大きさを変更することを特徴とする。
これにより、大画面化、高輝度化、高精細化されたパネルを用いたプラズマディスプレイ装置においても、維持期間における誤放電の発生を抑えて安定に維持放電を発生し、画像表示品質を向上することが可能となる。
また、本発明のプラズマディスプレイ装置において、維持電極駆動回路は、部分点灯率の最大値が小さいときには、部分点灯率の最大値が大きいときよりも、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧を低くすることが望ましい。これにより、部分点灯率の最大値が小さい画像を表示するときに、維持放電を安定に発生できる維持パルスの電圧の最大値を上昇できるので、維持期間における誤放電の発生を抑えて安定に維持放電を発生し、画像表示品質を向上することが可能となる。
また、本発明のプラズマディスプレイ装置において、部分点灯率検出回路は、1対の表示電極対上に形成される放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を部分点灯率として領域毎に検出する構成であってもよい。
また、本発明のプラズマディスプレイ装置において、駆動回路は、パネルの画像表示領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を全セル点灯率としてサブフィールド毎に検出する全セル点灯率検出回路を有し、維持電極駆動回路は、部分点灯率の最大値および全セル点灯率検出回路において検出される全セル点灯率に応じて、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧の大きさを変更する構成であってもよい。これにより、初期化期間および書込み期間に維持電極に印加する正の電圧の大きさを、パネルの特性に応じてより柔軟に変更することが可能となる。
本発明によれば、大画面化、高輝度化、高精細化されたパネルにおいても、誤放電の発生を抑えて安定に放電を発生し、画像表示品質を向上させることができるパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの構造を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの電極配列図である。 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置のパネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す波形図である。 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。 本発明の実施の形態1における維持パルス発生回路の一構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態1におけるパネルにおいて非点灯セルに誤放電が発生しない電圧Vsの上限値と電圧Veとの関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態1におけるパネルにおいて放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と部分点灯率の最大値との関係を示す特性図である。 図7に示した特性を測定する実験においてパネルに表示した画像の図柄を概略的に示した図である。 本発明の実施の形態1におけるパネルにおいて放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と全セル点灯率との関係を示す特性図である。 図9に示した特性を測定する実験においてパネルに表示した画像の図柄を概略的に示した図である。 本発明の実施の形態1における部分点灯率の最大値と電圧Veとの関係を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるパネルにおいて放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と部分点灯率の最大値との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態2におけるパネルにおいて放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と全セル点灯率との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図である。 本発明の実施の形態2における全セル点灯率および部分点灯率の最大値と電圧Veとの関係を示す図である。 本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置のパネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す波形図である。 本発明の実施の形態4におけるプラズマディスプレイ装置のパネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す波形図である。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。
また、保護層26は、放電セルにおける放電開始電圧を下げるために、パネルの材料として使用実績があり、ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)ガスを封入した場合に2次電子放出係数が大きく耐久性に優れたMgOを主成分とする材料で形成されている。
背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色(R)に発光する蛍光体層35R、緑色(G)に発光する蛍光体層35G、および青色(B)に発光する蛍光体層35Bが設けられている(以下、それらを総称して単に「蛍光体層35」とも記す)。
これら前面基板21と背面基板31とを、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置する。そして、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着する。そして、内部の放電空間には、ネオンとキセノンの混合ガスを放電ガスとして封入する。なお、本実施の形態では、発光効率を向上するためにキセノン分圧を約10%にした放電ガスを用いている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルを放電、発光することによりパネル10に画像を表示する。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。また、放電ガスの混合比率も上述した数値に限られるわけではなく、その他の混合比率であってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向(ライン方向)に長いn本の走査電極SC1〜走査電極SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜維持電極SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜データ電極Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成される。放電セルは放電空間内にm×n個形成され、それらの放電セルが形成された領域がパネル10の画像表示領域となる。例えば、画素数が1920×1080個のパネルでは、m=1920×3となり、n=1080となる。そして、例えばデータ電極Dp(p=3×q−2 : qはm/3以下の0を除く各整数)を有する放電セルには赤の蛍光体が蛍光体層35Rとして塗布され、データ電極Dp+1を有する放電セルには緑の蛍光体が蛍光体層35Gとして塗布され、データ電極Dp+2を有する放電セルには青の蛍光体が蛍光体層35Bとして塗布されている。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作の概要について説明する。本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置1は、サブフィールド法によって階調表示を行う。サブフィールド法では、1フィールドを時間軸上で複数のサブフィールドに分割し、各サブフィールドに輝度重みをそれぞれ設定する。それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間、維持期間を有する。
初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する。書込み期間では、データ電極32に選択的に書込みパルスを印加し、発光するべき放電セルで書込み放電を発生する。そして維持期間では、サブフィールド毎に設定された輝度重みに応じた数の維持パルスを表示電極対24のそれぞれの電極に交互に印加し、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生して、その放電セルを発光させる。こうして、画像信号に応じた組み合わせでサブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御し、様々な階調(明るさ)で放電セルを発光させ、パネル10に画像を表示する。
本実施の形態では、1フィールドを8つのサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)で構成し、時間的に後のサブフィールドほど輝度重みが大きくなるように、各サブフィールドはそれぞれ(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを有するものとする。また、各フィールドの第1サブフィールド(第1SF)の初期化期間においては上り傾斜電圧および下り傾斜電圧を走査電極22に印加して全ての放電セルに初期化放電を発生する全セル初期化動作を行い、他のサブフィールド(第2SF〜第8SF)の初期化期間においては直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を発生した放電セルに対して選択的に初期化放電を発生する選択初期化動作を行うものとする。以下、全セル初期化動作を行う初期化期間を「全セル初期化期間」と記し、全セル初期化期間を有するサブフィールドを「全セル初期化サブフィールド」と記す。また、選択初期化動作を行う初期化期間を「選択初期化期間」と記し、選択初期化期間を有するサブフィールドを「選択初期化サブフィールド」と記す。
このように、各フィールドの先頭サブフィールドを全セル初期化サブフィールドとすることで、少なくとも1フィールドに1回は全ての放電セルで初期化放電を発生し、全セル初期化動作以降の書込み動作を安定化することができる。また、画像の表示に関係のない発光は第1SFにおける全セル初期化動作の放電にともなう発光のみとなる。したがって、維持放電を発生しない黒表示領域の発光は全セル初期化動作における微弱発光だけとなり、黒輝度を低減してパネル10に表示する画像のコントラスト比を向上することが可能となる。
また、各サブフィールドの維持期間においては、それぞれのサブフィールドの輝度重みに所定の比例定数を乗じた数の維持パルスを表示電極対24のそれぞれに印加する。この比例定数が輝度倍率である。
なお、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上述した数値に限定されるものではない。また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
図3は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置1のパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形を示す波形図である。図3には、書込み期間において最初に書込み動作を行う走査電極SC1、書込み期間において最後に書込み動作を行う走査電極SCn(例えば、走査電極SC1080)、維持電極SU1〜維持電極SUn、およびデータ電極D1〜データ電極Dmのそれぞれに印加する駆動電圧波形を示す。
また、図3には、全セル初期化サブフィールドである第1SFと、選択初期化サブフィールドである第2SFの2つのサブフィールドの駆動電圧波形を示す。なお、他のサブフィールドにおける駆動電圧波形は、維持期間における維持パルスの発生数が異なる以外は第2SFの駆動電圧波形とほぼ同様である。また、以下における走査電極SCi、維持電極SUi、データ電極Dkは、各電極の中から画像データ(サブフィールド毎の発光・非発光を示すデータ)にもとづき選択された電極を表す。
まず、全セル初期化サブフィールドである第1SFについて説明する。
図3に示すように、第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜データ電極Dm、維持電極SU1〜維持電極SUnに、それぞれ0(V)を印加する。走査電極SC1〜走査電極SCnには、0(V)を印加した後、電圧Vi1を印加する。電圧Vi1は、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧未満の電圧に設定する。さらに、走査電極SC1〜走査電極SCnに、電圧Vi1から電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜電圧を印加する。以下、この傾斜電圧を、「上りランプ電圧L1」と呼称する。電圧Vi2は、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧を超える電圧に設定する。なお、この上りランプ電圧L1の勾配の一例として、約1.3V/μsecという数値を挙げることができる。
この上りランプ電圧L1が上昇する間に、各放電セルの走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して発生する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜データ電極Dm上部および維持電極SU1〜維持電極SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。この電極上部の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧のことである。
第1SFの初期化期間後半部では、維持電極SU1〜維持電極SUnに正の電圧Veを印加し、データ電極D1〜データ電極Dmに0(V)を印加する。走査電極SC1〜走査電極SCnには、電圧Vi3から負の電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜電圧を印加する。以下、この傾斜電圧を、「下りランプ電圧L2」と呼称する。電圧Vi3は、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧未満となる電圧に設定し、電圧Vi4は放電開始電圧を超える電圧に設定する。なお、この下りランプ電圧L2の勾配の一例として、例えば、約−2.5V/μsecという数値を挙げることができる。
走査電極SC1〜走査電極SCnに下りランプ電圧L2を印加する間に、各放電セルの走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間に、それぞれ微弱な初期化放電が発生する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。
以上により、全ての放電セルで初期化動作を行い全ての放電セルに初期化放電を発生する全セル初期化動作が終了する。これにより、全ての放電セルにおいて、続く書込み動作に必要な壁電荷が各電極上に形成される。
書込み期間では、維持電極SU1〜維持電極SUnに正の電圧Veを印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vc(例えば、電圧Vc=電圧Va+電圧Vscn)を印加する。
そして、最初に書込み動作を行う1行目の走査電極SC1に負の電圧Vaの走査パルスを印加するとともに、データ電極D1〜データ電極Dmのうちの1行目において発光するべき放電セルに対応するデータ電極Dkに正の電圧Vdの書込みパルスを印加する。
このときデータ電極Dkと走査電極SC1との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(電圧Vd−電圧Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなる。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との電圧差が放電開始電圧を超え、データ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生する。
また、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Veを印加しているため、維持電極SU1と走査電極SC1との電圧差は、外部印加電圧の差である(電圧Ve−電圧Va)に、維持電極SU1上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなる。このとき、電圧Veを、放電開始電圧をやや下回る程度の電圧値に設定することで、維持電極SU1と走査電極SC1との間を、放電には至らないが放電が発生しやすい状態とすることができる。
これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に発生する放電を引き金にして、データ電極Dkと交差する領域にある維持電極SU1と走査電極SC1との間に放電が発生する。こうして、走査パルスと書込みパルスとを同時に印加した放電セルに書込み放電が発生し、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。一方、書込みパルスを印加しなかった放電セルではデータ電極32と走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。
このようにして、1行目の放電セルにおける書込み動作が終了する。
次に、2行目の走査電極SC2に走査パルスを印加するとともに、2行目に発光させるべき放電セルに対応するデータ電極Dkに書込みパルスを印加する。
以上の書込み動作をn行目に至る全ての行の放電セルに対して順次行い、発光するべき全ての放電セルに対して選択的に書込み放電を発生し、続く維持動作に必要な壁電荷を形成して、書込み期間が終了する。
維持期間では、まず走査電極SC1〜走査電極SCnに正の電圧Vsの維持パルスを印加するとともに、維持電極SU1〜維持電極SUnにベース電位となる0(V)を印加する。この維持パルスの印加により、書込み放電を発生した放電セルでは、走査電極SCiと維持電極SUiとの電圧差が、維持パルスの電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなる。これにより、走査電極SCiと維持電極SUiとの電圧差が放電開始電圧を超え、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が発生する。
そして、この維持放電により発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が発生しなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜走査電極SCnにはベース電位となる0(V)を、維持電極SU1〜維持電極SUnには維持パルスをそれぞれ印加する。維持放電を発生した放電セルでは、維持電極SUiと走査電極SCiとの電圧差が放電開始電圧を超える。これにより、その直前に維持放電を起こした放電セルでは、再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が発生し、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され、走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。
以降同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとに、輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを交互に印加することで、書込み期間において書込み放電を発生した放電セルで維持放電が継続して発生する。こうして、維持放電が発生した放電セルは輝度重みに応じた明るさで発光する。
そして、維持期間における維持パルスの発生後に、維持電極SU1〜維持電極SUnおよびデータ電極D1〜データ電極Dmに0(V)を印加したまま、走査電極SC1〜走査電極SCnに、0(V)から電圧Versに向かって緩やかに上昇する傾斜電圧を印加する。以下、この傾斜電圧を、「消去ランプ電圧L3」と呼称する。
消去ランプ電圧L3は、上りランプ電圧L1よりも急峻な勾配に設定する。消去ランプ電圧L3の勾配の一例として、例えば、約10V/μsecという数値を挙げることができる。電圧Versを放電開始電圧を超える電圧に設定することにより、維持放電を発生した放電セルの維持電極SUiと走査電極SCiとの間で、微弱な放電が発生する。この微弱な放電は、走査電極SC1〜走査電極SCnへの印加電圧が放電開始電圧を超えて上昇する期間、持続して発生する。
このとき、この微弱な放電で発生した荷電粒子は、維持電極SUiと走査電極SCiとの間の電圧差を緩和するように、維持電極SUi上および走査電極SCi上に蓄積される。したがって、維持放電が発生した放電セルにおいて、走査電極SC1〜走査電極SCn上と維持電極SU1〜維持電極SUn上との間の壁電圧は、走査電極SCiに印加した電圧と放電開始電圧の差、すなわち(電圧Vers−放電開始電圧)の程度まで弱められる。これにより、維持放電が発生した放電セルにおいて、データ電極Dk上の正の壁電荷を残したまま、走査電極SCiおよび維持電極SUi上の、壁電圧の一部または全部が消去される。すなわち、消去ランプ電圧L3によって発生する放電は、維持放電が発生した放電セル内に蓄積された不要な壁電荷を消去する「消去放電」として働く。以下、消去ランプ電圧L3によって発生する維持期間の最後の放電を「消去放電」と呼称する。
そして、上昇する電圧があらかじめ定めた電圧Versに到達したら、その後、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する電圧を電圧Vi3’(例えば、0(V))まで下降する。
以上により、維持期間における維持動作が終了する。
第2SFの初期化期間では、第1SFにおける初期化期間の前半部を省略した駆動電圧波形を各電極に印加する。維持電極SU1〜維持電極SUnには電圧Veを、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)をそれぞれ印加する。走査電極SC1〜走査電極SCnには放電開始電圧よりも低い電圧Vi3’(例えば、0(V))から放電開始電圧を超える負の電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜電圧である下りランプ電圧L4を印加する。この下りランプ電圧L4の勾配は、下りランプ電圧L2の勾配と同じ(例えば、約−2.5V/μsec)であってもよい。
これにより、直前のサブフィールド(図3では、第1SF)の維持期間で維持放電を発生した放電セルでは微弱な初期化放電が発生する。そして、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められ、データ電極Dk(k=1〜m)上部の壁電圧も書込み動作に適した値に調整される。一方、直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を発生しなかった放電セルでは初期化放電は発生しない。このように、第2SFにおける初期化動作は、直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を発生した放電セルに対して初期化放電を発生する選択初期化動作となる。
第2SFの書込み期間および維持期間では、維持パルスの発生数を除き、第1SFの書込み期間および維持期間とほぼ同様の駆動電圧波形を各電極に印加する。また、第3SF以降の各サブフィールドでは、維持パルスの発生数を除き、第2SFとほぼ同様の駆動電圧波形を各電極に印加する。
以上が、パネル10の各電極に印加する駆動電圧波形の概要である。
なお、本実施の形態では、初期化期間および書込み期間において維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧Veを固定電圧とせず、後述する部分点灯率検出回路における検出結果にもとづき、電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3のいずれかに変化させている。すなわち、上述した電圧Veは、電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3の総称である。また、これらの詳細については後述する。
なお、本実施の形態において各電極に印加する電圧値は、例えば、電圧Vi1=145(V)、電圧Vi2=335(V)、電圧Vi3=190(V)、電圧Vi4=−160(V)、電圧Va=−180(V)、電圧Vs=190(V)、電圧Vers=190(V)、電圧Ve1=145(V)、電圧Ve2=150(V)、電圧Ve3=155(V)、電圧Vd=60(V)である。また電圧Vcは負の電圧Va=−180(V)に正の電圧Vscn=190(V)を重畳する(Vc=Va+Vscn)ことで発生することができ、その場合、電圧Vc=10(V)となる。ただし、これらの電圧値は、単に一例を挙げただけに過ぎない。各電圧値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
次に、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の構成について説明する。図4は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置1の回路ブロック図である。
プラズマディスプレイ装置1は、走査電極22と維持電極23とデータ電極32とを有する放電セルを複数配列したパネル10と、図3に示した駆動電圧波形をパネル10の各電極に印加してパネル10を駆動し、パネル10に画像を表示する駆動回路とを備えている。
駆動回路は、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45、部分点灯率検出回路47、最大値検出回路48、および各回路ブロックに必要な電力を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、入力された画像信号sigにもとづき、各放電セルに階調値を割り当てる。そして、階調値を、サブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。画像信号sigは、例えば、赤の原色信号sigR、緑の原色信号sigG、青の原色信号sigBを有する。
部分点灯率検出回路47は、パネル10の画像表示領域を複数の領域に分け、サブフィールド毎の画像データにもとづき、領域毎かつサブフィールド毎に、各領域の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を「部分点灯率」として検出する。以下、点灯するべき放電セルを「点灯セル」、点灯させない放電セルを「非点灯セル」とも記す。
なお、部分点灯率検出回路47は、例えば、走査電極22を駆動するIC(以下、「走査IC」と呼称する)の1つに接続された複数の走査電極22で構成される領域を1つの領域として部分点灯率を検出する構成であってもよいが、本実施の形態では、1対の表示電極対24を1つの領域と見なして部分点灯率を検出するものとする。すなわち、1対の表示電極対24上に形成される放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を部分点灯率として検出する。例えば、1対の表示電極対24上に形成される放電セルの数が5760(1920×3)であり、点灯セルの数が1152であれば、その領域の部分点灯率は20%となる。
最大値検出回路48は、部分点灯率検出回路47で検出した各領域の部分点灯率の値を互いに比較し、その最大値をサブフィールド毎に検出する。そして、検出した最大値をあらかじめ定めた複数のしきい値と比較し、その結果を表す信号をタイミング発生回路45に出力する。なお、本実施の形態では、この複数のしきい値として、第1のしきい値、第2のしきい値を設けており、第1のしきい値を52%、第2のしきい値を67%に設定している。
しかし、本発明は、これらのしきい値が何ら上述した数値に限定されるものではない。各しきい値は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等にもとづいて最適な値に設定することが望ましい。また、しきい値の数を1つに設定してもよく、あるいは3つ、またはそれ以上に設定してもかまわない。
なお、本実施の形態においては、部分点灯率を算出する際に百分率表示のための正規化演算を行う構成とするが、必ずしも正規化演算を行う必要はなく、例えば、算出した点灯するべき放電セルの数を部分点灯率として用いる構成であってもかまわない。
タイミング発生回路45は、水平同期信号H、垂直同期信号V、および最大値検出回路48からの出力にもとづいて、各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生する。そして、発生したタイミング信号をそれぞれの回路ブロックへ供給する。
なお、本実施の形態では、上述したように、初期化期間および書込み期間において維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧Veを、最大値検出回路48からの出力にもとづき、電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3のいずれかに設定する。そして、タイミング発生回路45は、部分点灯率の最大値にもとづき電圧Veの電圧値を制御するための電圧Ve制御部を有し(図示せず)、電圧Veの制御に用いるタイミング信号を発生する。
走査電極駆動回路43は、初期化波形発生回路(図示せず)、維持パルス発生回路50、走査パルス発生回路(図示せず)を有する。初期化波形発生回路は、初期化期間に走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する初期化波形を発生する。維持パルス発生回路50は、維持期間に走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する維持パルスを発生する。走査パルス発生回路は、複数の走査電極駆動IC(走査IC)を備え、書込み期間に走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する走査パルスを発生する。そして、走査電極駆動回路43は、タイミング発生回路45から供給されるタイミング信号にもとづいて適切に各駆動電圧を発生し、走査電極SC1〜走査電極SCnのそれぞれに印加する。
データ電極駆動回路42は、サブフィールド毎の画像データをデータ電極D1〜データ電極Dmのそれぞれに対応する書込みパルスに変換する。そして、タイミング発生回路45から供給されるタイミング信号にもとづいて、データ電極D1〜データ電極Dmに書込みパルスを印加する。
維持電極駆動回路44は、維持パルス発生回路60を備え、タイミング発生回路45から供給されるタイミング信号にもとづいて適切に維持パルスを発生し、維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する。また、維持電極駆動回路44は、電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3を発生する回路を備え、初期化期間および書込み期間に、タイミング発生回路45から供給されるタイミング信号にもとづいて電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3のいずれかの電圧を発生し、維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する。本実施の形態では、部分点灯率の最大値に応じて電圧Veを制御することで、パネル10における誤放電の発生を低減し、安定した維持放電を実現している。この詳細については後述する。
次に、維持パルス発生回路50、維持パルス発生回路60の詳細とその動作について説明する。図5は、本発明の実施の形態1における維持パルス発生回路50、維持パルス発生回路60の一構成例を示す回路図である。なお、図5ではパネル10の電極間容量をCpと示す。また、図5に示す各回路は、タイミング発生回路45から供給されるタイミング信号によって動作するが、図5では、タイミング信号の詳細な経路は省略している。
走査電極駆動回路43が有する維持パルス発生回路50は、電力回収回路51とクランプ回路52とを備えている。電力回収回路51およびクランプ回路52は、走査パルス発生回路(維持期間中は短絡状態となる)を介してパネル10の電極間容量Cpの一端である走査電極SC1〜走査電極SCnに接続されている。なお、走査電極駆動回路43は、維持パルス発生回路50の他に走査パルス発生回路および初期化波形発生回路を有するが、図5ではそれらの回路は省略している。
電力回収回路51は、電力回収用のコンデンサC10、スイッチング素子Q11、スイッチング素子Q12、逆流防止用のダイオードD11、逆流防止用のダイオードD12、共振用のインダクタL10を有する。そして、電極間容量CpとインダクタL10とをLC共振させて維持パルスの立ち上がりおよび立ち下がりを行う。このように、電力回収回路51は電源から電力を供給されることなくLC共振によって走査電極SC1〜走査電極SCnの駆動を行うため、理想的には消費電力が0となる。なお、電力回収用のコンデンサC10は電極間容量Cpに比べて十分に大きい容量を持ち、電力回収回路51の電源として働くように、電圧値Vsの半分の約Vs/2に充電されている。
クランプ回路52は、走査電極SC1〜走査電極SCnを電圧Vsにクランプするためのスイッチング素子Q13、走査電極SC1〜走査電極SCnをベース電位である0(V)にクランプするためのスイッチング素子Q14を有する。そして、クランプ回路52は、スイッチング素子Q13を介して走査電極SC1〜走査電極SCnを電源VSに接続して電圧Vsにクランプし、スイッチング素子Q14を介して走査電極SC1〜走査電極SCnを接地して0(V)にクランプする。したがって、クランプ回路52から走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧を印加するときのインピーダンスは小さく、クランプ回路52は、強い維持放電を発生する際に生じる大きな放電電流を安定して流すことができる。
そして、維持パルス発生回路50は、タイミング発生回路45から出力されるタイミング信号によりスイッチング素子Q11、スイッチング素子Q12、スイッチング素子Q13、スイッチング素子Q14の導通と遮断とを切換えることによって電力回収回路51とクランプ回路52とを動作させ、維持パルスを発生する。
例えば、維持パルスを立ち上げる際には、スイッチング素子Q11をオンにするとともにスイッチング素子Q12をオフにして電極間容量CpとインダクタL10とを共振させ、電力回収用のコンデンサC10からスイッチング素子Q11、ダイオードD11、インダクタL10を通して走査電極SC1〜走査電極SCnに電力を供給する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が電圧Vsに近づいた時点で、スイッチング素子Q13をオンにして、走査電極SC1〜走査電極SCnを駆動する回路を電力回収回路51からクランプ回路52に切換え、走査電極SC1〜走査電極SCnを電圧Vsにクランプする。
逆に、維持パルスを立ち下げる際には、スイッチング素子Q12をオンにするとともにスイッチング素子Q11をオフにして電極間容量CpとインダクタL10とを共振させ、電極間容量CpからインダクタL10、ダイオードD12、スイッチング素子Q12を通して電力回収用のコンデンサC10に電力を回収する。そして、走査電極SC1〜走査電極SCnの電圧が0(V)に近づいた時点で、スイッチング素子Q14をオンにして、走査電極SC1〜走査電極SCnを駆動する回路を電力回収回路51からクランプ回路52に切換え、走査電極SC1〜走査電極SCnをベース電位である0(V)にクランプする。
このようにして、維持パルス発生回路50は、維持パルスを発生する。なお、これらのスイッチング素子は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の一般に知られた素子を用いて構成することができる。
維持電極駆動回路44が有する維持パルス発生回路60は、維持パルス発生回路50とほぼ同様の構成であり、電力回収回路61とクランプ回路62とを備え、パネル10の電極間容量Cpの一端である維持電極SU1〜維持電極SUnに接続されている。
電力回収回路61は、電力回収用のコンデンサC20、スイッチング素子Q21、スイッチング素子Q22、逆流防止用のダイオードD21、逆流防止用のダイオードD22、共振用のインダクタL20を有し、維持電極SU1〜維持電極SUnを駆動するときの電力を回収、再利用して、維持パルスの立ち上がりおよび立ち下がりを行う。
クランプ回路62は、維持電極SU1〜維持電極SUnを電圧Vsにクランプするためのスイッチング素子Q23、および維持電極SU1〜維持電極SUnを接地電位(0(V))にクランプするためのスイッチング素子Q24を有し、走査電極SC1〜走査電極SCnを電圧Vsまたは0(V)にクランプする。
そして、維持パルス発生回路60は、タイミング発生回路45から出力されるタイミング信号によりスイッチング素子Q21、スイッチング素子Q22、スイッチング素子Q23、スイッチング素子Q24の各スイッチング素子の導通と遮断とを切換えて電力回収回路61とクランプ回路62とを動作させ、維持パルスを発生する。
なお、維持パルス発生回路60のこれらの動作は維持パルス発生回路50と同様であるので説明を省略する。
また、維持電極駆動回路44は、電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3を発生するための回路を構成する電源VE1、電源ΔVE2、電源ΔVE3、ダイオードD30、スイッチング素子Q26、スイッチング素子Q27、スイッチング素子Q28、スイッチング素子Q29、スイッチング素子Q30を有する。
電源VE1は、電圧Ve1を発生する。スイッチング素子Q26、スイッチング素子Q27は、維持電極SU1〜維持電極SUnを電源VE1に接続して電圧Ve1を維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する。ダイオードD30は、逆流防止用のダイオードであり、電圧Ve1よりも高い電圧の電流が電源VE1に流れ込むのを防止する。電源ΔVE2は電圧ΔVe2を発生し、電源ΔVE3は電圧ΔVe3を発生する。コンデンサC30は、電圧Ve1に電圧ΔVe2または電圧ΔVe3を重畳するためのチャージポンプ用のコンデンサである。スイッチング素子Q29は、コンデンサC30の一方の端子に電圧ΔVe2を印加し、電圧Ve1に電圧ΔVe2を重畳して電圧Ve2とするための働きを有する。スイッチング素子Q30は、コンデンサC30の一方の端子に電圧ΔVe3を印加し、電圧Ve1に電圧ΔVe3を重畳して電圧Ve3とするための働きを有する。スイッチング素子Q28は、コンデンサC30の一方の端子を接地電位(0(V))に接続する。
維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve1を印加するときには、初期化期間および書込み期間において、スイッチング素子Q26、スイッチング素子Q27を導通し、ダイオードD30、スイッチング素子Q26、スイッチング素子Q27を介して維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve1を印加する。
維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を印加するときには、次のようにする。まず、スイッチング素子Q28を導通してコンデンサC30の一方の端子を0(V)に接続し、コンデンサC30の電圧が電圧Ve1になるようにコンデンサC30を充電する。その後、スイッチング素子Q28を遮断するとともにスイッチング素子Q29を導通してコンデンサC30の一方の端子を0(V)から電圧ΔVe2に上昇させる。こうしてコンデンサC30の電圧Ve1に電圧ΔVe2を重畳して電圧Ve2を発生させ、スイッチング素子Q26、スイッチング素子Q27を介して維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を印加する。なお、逆流防止用のダイオードD30の働きにより、コンデンサC30から電源VE1への電流は遮断される。
維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve3を印加するときには、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を印加するときと同様の動作を行う。ただし、スイッチング素子Q29に代えてスイッチング素子Q30を制御し、電圧Ve1に電圧ΔVe3を重畳して電圧Ve3を発生させる。
なお、電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3を印加する回路は、何ら図5に示した回路に限定されるものではない。例えば、電圧Ve1を発生する電源と、電圧Ve2を発生する電源と、電圧Ve3を発生する電源と、それぞれの電圧を維持電極SU1〜維持電極SUnに印加するための複数のスイッチング素子とを用いて、各電圧を必要なタイミングで維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する構成としてもよい。
なお、本発明は、電圧Veを発生する電源の数が何ら上述した数に限定されるものではない。電圧Veを発生する電源の数は、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等にもとづいて最適な個数に設定することが望ましく、2つであってもよく、あるいは4つ以上であってもかまわない。
なお、インダクタL10と電極間容量CpとのLC共振の周期、およびインダクタL20と電極間容量CpとのLC共振の周期(以下、「共振周期」と記す)は、インダクタL10、インダクタL20のインダクタンスをそれぞれLとすれば、計算式「2π√(LCp)」によって求めることができる。そして、本実施の形態では、電力回収回路51、電力回収回路61における共振周期が1600nsecになるようにインダクタL10、インダクタL20を設定する。しかし、この数値は実施の形態における一例に過ぎず、各インダクタンスの大きさはパネル10の特性やプラズマディスプレイ装置1の仕様等に合わせて最適な値に設定すればよい。
上述したように、本実施の形態では、初期化期間および書込み期間において維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧Veを、部分点灯率の最大値に応じて電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3のいずれかの電圧に変更する。これにより、パネル10における誤放電の発生を低減し、安定した維持放電を実現している。次に、この詳細について説明する。
パネルの高精細化にともない微細化された放電セルでは、初期化放電によって放電セル内に形成された壁電荷が、隣接する放電セルに発生する書込み放電や維持放電の影響を受けて変化しやすいことが確認されている。
また、高輝度化するために放電ガスのキセノン分圧を大きくしたパネルでは、放電開始電圧のばらつきが大きくなりやすいことが確認されている。
また、大画面化されたパネルでは、放電ガスの成分濃度をパネルの面内で完全に均一にすることは困難であり、放電ガスの成分濃度に若干の偏りが生じることがある。
また、パネルの高精細化にともない、1対の表示電極対24上に形成される放電セルの数が増加すると、パネルの大画面化ともあわせて、パネルの駆動インピーダンスは増大する。そのため、そのようなパネルでは、同一表示電極対24上において点灯セルの数が変化したときに、駆動インピーダンスに変化が生じやすく、駆動電圧の波形に、駆動インピーダンスの変化に起因する形状変化(例えば、オーバーシュートやプリシュート等)が生じやすい。
このようなことから、大画面化、高輝度化、高精細化されたパネルでは、放電が発生するタイミングにばらつきが生じやすい。そして、そのようなパネルでは、放電開始電圧が比較的低く、放電が比較的発生しやすい放電セルと、放電開始電圧が比較的高く、放電が比較的発生しにくい放電セルとが同一パネル内に混在することがある。
このようなパネルにおいて、各放電セルに安定に放電を発生させるためには、比較的放電が発生しにくい放電セルにおいても確実に放電が発生するように、放電セルに印加する電圧を高くするという方法が考えられる。
例えば、書込み放電を安定に発生させるためには、書込みパルス等の電圧を十分に高くすればよく、維持放電を安定に発生させるためには、維持パルスの電圧を十分に高くすればよい。
しかしながら、放電セルに印加する電圧を高くすると、比較的放電が発生しやすい放電セルで強い放電が発生するおそれがある。そして、放電セルに強い放電が発生すると、その放電セルに隣接する放電セルに望ましくない影響を及ぼすことがある。
例えば、点灯セルと非点灯セルとが隣接したところで、点灯セルに強い書込み放電や強い維持放電が発生すると、点灯セルから非点灯セルにプライミング粒子が漏れ込む等して、非点灯セルで誤放電が発生することがある。以下、このような現象を「クロストーク」と呼称する。
例えば、非点灯セルにおいて、隣接する点灯セルからのクロストークによって不要な維持放電が発生すると、その維持放電が種火となり、その維持放電以降、維持期間が終了するまで不要な維持放電が継続して発生する。すなわち、その放電セルでは、書込み動作がなされていないにもかかわらず、維持期間に不要な発光が生じることとなる。
あるいは、非点灯セルにおいて、隣接する点灯セルからのクロストークによって不要な書込み放電が発生すると、その放電セルでは、書込み動作がなされていないにもかかわらず、維持期間に不要な維持放電が発生し不要な発光が生じることとなる。
このように、書込みパルスの電圧や維持パルスの電圧を高くすると、比較的放電が発生しにくい放電セルで安定に放電を発生することが可能となるが、その一方で、比較的放電が発生しやすい放電セルにおいて強い放電が発生し、隣接する非点灯セルにクロストークによる誤放電を発生させ、画像表示品質を劣化させるおそれがある。
しかしながら、クロストークによる誤放電が発生しないように維持パルスの電圧や書込みパルスの電圧を低くすると、比較的放電が発生しにくい放電セルで安定に放電を発生させることが困難になる。
この問題を解決するためには、比較的放電が発生しにくい放電セルで安定に放電が発生するように放電セルに印加する電圧を高めたときに、比較的放電が発生しやすい放電セルにおいて、隣接する放電セルに誤放電が発生するような強い放電が発生するのを防止できればよい。
そのためには、例えば、初期化放電を調整して書込み放電のための壁電荷をより適切に形成し、書込み放電を調整して維持放電のための壁電荷をより適切に形成することが考えられる。
ここで、比較的放電が発生しやすい放電セルでは、比較的放電が発生しにくい放電セルと比較して、初期化動作時に初期化放電が時間的に早く発生する。そのため、比較的放電が発生しやすい放電セルでは、比較的放電が発生しにくい放電セルよりも初期化放電の持続時間が長くなり、放電セル内が過剰に初期化されることとなる。
そして、過剰に初期化された放電セルでは、走査電極22上に負の壁電荷が過剰に蓄積し、放電がより発生しやすい状態となる。そのような放電セルでは書込み動作時に強い書込み放電が発生しやすい。
したがって、比較的放電が発生しやすい放電セルにおいて、放電セル内が過剰に初期化されないように初期化放電を調整し、続く書込み放電を安定に発生させることができれば、維持期間に誤放電が発生するのを防止することが可能となる。
ここで、本願発明者は、初期化期間と書込み期間の双方において維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Veを印加することに着目し、電圧Veを変化させたときに、維持期間において、点灯セルに隣接する非点灯セルに誤放電が発生しない維持パルスの電圧Vsの上限がどのように変化するのかを調べる実験を行った。
図6は、本発明の実施の形態1におけるパネル10において非点灯セルに誤放電が発生しない電圧Vsの上限値と電圧Veとの関係を示す特性図である。図6において、縦軸は、非点灯セルに誤放電が発生しない電圧Vsの上限値(電圧)を表し、横軸は、電圧Veを表す。
この実験から、図6に示すように、電圧Veを下げることで、非点灯セルに誤放電が発生しない電圧Vsの上限値が上昇することが確認された。例えば、電圧Veが155(V)のときには、非点灯セルに誤放電が発生しない電圧Vsの上限値は約207.7(V)であり、電圧Veが145(V)のときには、同電圧Vsの上限値は約210.5(V)である。電圧Vsの上限値が上昇すれば、維持期間において誤放電の発生を増加させずに維持パルスの電圧Vsを高くすることができる。したがって、比較的放電が発生しにくい放電セルに安定に放電を発生することができる。
ただし、電圧Veを単に下げてしまうと、初期化放電、書込み放電が不安定になってしまう。したがって、これらの放電が不安定にならないように電圧Veを設定する必要がある。
そこで、本願発明者は、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と表示画像の図柄との関係について調べる実験を行った。
図7は、本発明の実施の形態1におけるパネル10において放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と部分点灯率の最大値との関係を示す特性図である。また、図8は、図7に示した特性を測定する実験においてパネル10に表示した画像の図柄を概略的に示した図である。
図7において、縦軸は、安定に放電を発生できる電圧Veの下限値(電圧)を表し、横軸は、部分点灯率の最大値を表す。また、この実験では、図8に示すように、列方向(データ電極32が延伸する方向、図8では縦方向)に並ぶ放電セルに関しては全ての放電セルを点灯し、行方向(表示電極対24が延伸する方向、図8では横方向)に並ぶ放電セルに関しては徐々に点灯セルを増加させて点灯領域を拡大する、という方法で部分点灯率を0%から100%まで変化させた。
この実験から、図7に示すように、部分点灯率が小さくなると、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値も低減できることが確認された。例えば、部分点灯率が100%のときは、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値は約134(V)であり、部分点灯率が50%のときは約121(V)であり、部分点灯率が20%のときは約101(V)である。
また、本願発明者は、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と表示画像の図柄との関係について調べる実験を、図8に示す画像とは図柄を変えて行った。
図9は、本発明の実施の形態1におけるパネル10において放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と全セル点灯率との関係を示す特性図である。また、図10は、図9に示した特性を測定する実験においてパネル10に表示した画像の図柄を概略的に示した図である。
図9において、縦軸は、安定に放電を発生できる電圧Veの下限値(電圧)を表し、横軸は、全セル点灯率を表す。また、この実験では、図10に示すように、行方向(表示電極対24が延伸する方向、図10では横方向)に並ぶ放電セルに関しては全ての放電セルを点灯し、列方向(データ電極32が延伸する方向、図10では縦方向)に並ぶ放電セルに関しては徐々に点灯セルを増加させて点灯領域を拡大する、という方法で全セル点灯率を0%から100%まで変化させた。なお、この全セル点灯率とは、パネル10の画像表示面における全ての放電セルの数に対する点灯セルの数の割合のことである。また、図10に示す図柄では、部分点灯率の最大値は、全セル点灯率0%のときを除き、常に100%となる。
この実験では、図9に示すように、全セル点灯率が変化しても、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値はほとんど変化しないことが確認された。例えば、全セル点灯率が100%のときは、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値は約134(V)であり、全セル点灯率が50%のときは約131(V)であり、全セル部分点灯率が20%のときは約130(V)である。
これらの実験の結果から、1つの表示電極対24上に形成されるほぼ全ての放電セルが点灯していれば(部分点灯率がほぼ100%であれば)、パネル10全体の点灯率(全セル点灯率)が変化しても、安定な放電に必要な電圧Veの下限値はほとんど変化しないが、部分点灯率の最大値が小さくなれば電圧Veを下げられることが確認された。
そこで、本実施の形態では、部分点灯率の最大値を検出し、部分点灯率の最大値が小さいときには部分点灯率の最大値が大きいときよりも電圧Veを低くするように、部分点灯率の最大値に応じて電圧Veを変化させるものとする。
図11は、本発明の実施の形態1における部分点灯率の最大値と電圧Veとの関係を示す図である。本実施の形態では、図11に示すように、部分点灯率の最大値が第1のしきい値(例えば、52%)未満のときには、電圧Veを電圧Ve1(例えば、145(V))とする。部分点灯率の最大値が第1のしきい値以上、第2のしきい値(例えば、67%)未満のときには、電圧Veを電圧Ve2(例えば、150(V))とする。部分点灯率の最大値が第2のしきい値以上のときには、電圧Veを電圧Ve3(例えば、155(V))とする。
これにより、本実施の形態では、部分点灯率の最大値が低い画像をパネル10に表示するときに、維持放電を安定に発生することができる電圧Vsの上限を上昇することができる。したがって、部分点灯率の最大値が小さい画像をパネル10に表示するときに、誤放電を低減して安定に維持放電を発生し、画像表示品質を向上することが可能となる。
(実施の形態2)
本願発明者は、実施の形態1で用いたパネル10とは異なる特性を有するパネルにおいて、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と表示画像の図柄との関係について調べる実験を行った。
図12は、本発明の実施の形態2におけるパネルにおいて放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と部分点灯率の最大値との関係を示す特性図である。
図12において、縦軸は、安定に放電を発生できる電圧Veの下限値(電圧)を表し、横軸は、部分点灯率の最大値を表す。また、この実験では、図8に示したように、列方向(データ電極32が延伸する方向、図8では縦方向)に並ぶ放電セルに関しては全ての放電セルを点灯し、行方向(表示電極対24が延伸する方向、図8では横方向)に並ぶ放電セルに関しては徐々に点灯セルを増加させて点灯領域を拡大する、という方法で部分点灯率を0%から100%まで変化させた。
この実験では、図7に示した実験結果と同様に、部分点灯率が小さくなると、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値も低減できることが確認された。例えば、部分点灯率が100%のときは、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値は約130(V)であり、部分点灯率が50%のときは約119(V)であり、部分点灯率が20%のときは約95(V)である。
図13は、本発明の実施の形態2におけるパネルにおいて放電を安定に発生できる電圧Veの下限値と全セル点灯率との関係を示す特性図である。
図13において、縦軸は、安定に放電を発生できる電圧Veの下限値(電圧)を表し、横軸は、全セル点灯率を表す。また、この実験では、図10に示したように、行方向(表示電極対24が延伸する方向、図10では横方向)に並ぶ放電セルに関しては全ての放電セルを点灯し、列方向(データ電極32が延伸する方向、図10では縦方向)に並ぶ放電セルに関しては徐々に点灯セルを増加させて点灯領域を拡大する、という方法で全セル点灯率を0%から100%まで変化させた。
この実験では、図9に示した結果とは異なり、全セル点灯率の変化に応じて、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値が、変化することが確認された。例えば、全セル点灯率が100%のときは、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値は約130(V)であり、全セル点灯率が20%のときは約127(V)であり、全セル部分点灯率が1%のときは約124(V)である。
これらの実験の結果から、パネルの特性が変われば、部分点灯率の最大値に変化が生じなくとも、パネル10全体の点灯率(全セル点灯率)が変化したときに、安定な放電に必要な電圧Veの下限値が変化することが確認された。
そこで、本実施の形態では、部分点灯率の最大値を検出するとともに全セル点灯率もあわせて検出し、部分点灯率の最大値および全セル点灯率に応じて電圧Veを変化させるものとする。
図14は、本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイ装置2の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置2は、図4に示したプラズマディスプレイ装置1に全セル点灯率46を加えた構成であり、パネル10とは特性が異なるパネル11を有する。なお、本実施の形態では、プラズマディスプレイ装置1と同様の動作を行う回路ブロックについては、図4に示した符号と同じ符号を付与し、説明を省略する。
全セル点灯率検出回路46は、サブフィールド毎の画像データにもとづき、パネル10の画像表示領域における全ての放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を「全セル点灯率」としてサブフィールド毎に検出する。そして、検出した全セル点灯率をあらかじめ定めた第3のしきい値と比較し、その結果を表す信号をタイミング発生回路145に出力する。なお、本実施の形態では、この第3のしきい値を4%に設定している。
しかし、本発明は、第3のしきい値が何ら上述した数値に限定されるものではない。第3のしきい値は、パネル11の特性やプラズマディスプレイ装置2の仕様等にもとづいて最適な値に設定することが望ましい。また、全セル点灯率と比較するしきい値の数を2つ、あるいはそれ以上に設定してもかまわない。
なお、本実施の形態においては、全セル点灯率を算出する際に百分率表示のための正規化演算を行う構成とするが、必ずしも正規化演算を行う必要はなく、例えば、算出した点灯するべき放電セルの数を全セル点灯率として用いる構成であってもかまわない。
タイミング発生回路145は、水平同期信号H、垂直同期信号V、全セル点灯率検出回路46からの出力、および最大値検出回路48からの出力にもとづいて、各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生する。そして、発生したタイミング信号をそれぞれの回路ブロックへ供給する。
なお、本実施の形態では、上述したように、初期化期間および書込み期間において維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧Veを、全セル点灯率検出回路46および最大値検出回路48からの出力にもとづき、電圧Ve1、電圧Ve2、電圧Ve3のいずれかに設定する。そして、タイミング発生回路145は、全セル点灯率および部分点灯率の最大値にもとづき電圧Veの電圧値を制御するための電圧Ve制御部を有し(図示せず)、電圧Veの制御に用いるタイミング信号を発生する。
図15は、本発明の実施の形態2における全セル点灯率および部分点灯率の最大値と電圧Veとの関係を示す図である。図15において、縦軸は全セル点灯率を表し、横軸は部分点灯率の最大値を表す。
本実施の形態では、図15に示すように、部分点灯率の最大値が第1のしきい値(例えば、52%)未満のときには、電圧Veを電圧Ve1(例えば、145(V))とする。部分点灯率の最大値が第1のしきい値以上、第2のしきい値(例えば、67%)未満のときには、電圧Veを電圧Ve2(例えば、150(V))とする。また、部分点灯率の最大値が第1のしきい値以上であって、全セル点灯率が第3のしきい値(例えば、4%)未満のときも、電圧Veを電圧Ve2とする。そして、部分点灯率の最大値が第2のしきい値以上で、かつ全セル点灯率が第3のしきい値以上のときには、電圧Veを電圧Ve3(例えば、155(V))とする。
以上示したように、部分点灯率の最大値だけでなく、全セル点灯率の変化によっても、放電を安定に発生できる電圧Veの下限値が変化するような特性を有するパネル11を用いてプラズマディスプレイ装置2を構成するときには、部分点灯率の最大値だけでなく全セル点灯率も検出し、部分点灯率の最大値および全セル点灯率に応じて電圧Veを変化させる構成としてもよい。これにより、初期化期間および書込み期間に維持電極23に印加する正の電圧Veの大きさを、パネル11の特性に応じてより柔軟に変更することが可能となる。したがって、プラズマディスプレイ装置2において、誤放電を低減して安定に維持放電を発生し、画像表示品質を向上することが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態1では、図3に示したように、初期化期間および書込み期間に維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧Veを、電圧Ve1または電圧Ve2または電圧Ve3のいずれかの電圧に一定に保つ構成を説明した。しかし、本発明は、電圧Veとして一定の電圧を維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する構成に限定されるものではない。
図16は、本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置のパネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す波形図である。
例えば、図16に示すように、初期化期間の最後の期間で維持電極SU1〜維持電極SUnをハイインピーダンス状態(維持電極SU1〜維持電極SUnに接続される全てのスイッチング素子を遮断した状態。維持電極SU1〜維持電極SUnが電気的にフロー状態となる)とし、走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する電圧に応じて維持電極SU1〜維持電極SUnの電圧が変化するように構成してもよい。
また、実施の形態1では、初期化期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する下りランプ電圧L4が一定の勾配で下降する構成を説明したが、例えば、図16に示すように、初期化期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する下りランプ電圧(図16には、下りランプ電圧L5と示す)を、複数の勾配を有する構成とし、徐々に勾配が緩やかになるようにして走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する構成としてもよい。
(実施の形態4)
実施の形態1では、図3に示したように、初期化期間および書込み期間に維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧Veを、電圧Ve1または電圧Ve2または電圧Ve3のいずれかの電圧に一定に保つ構成を説明した。しかし、本発明は、電圧Veとして一定の電圧を維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する構成に限定されるものではない。
図17は、本発明の実施の形態4におけるプラズマディスプレイ装置のパネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す波形図である。
例えば、図17に示すように、初期化期間に維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧と、書込み期間に維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧とを異なる電圧値に設定してもよい。
例えば、初期化期間に維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧Veを、電圧Ve1(例えば、135(V))または電圧Ve2(例えば、140(V))または電圧Ve3(例えば、145(V))のいずれかの電圧とし、書込み期間に維持電極SU1〜維持電極SUnに印加する電圧Ve’を、電圧Ve1’(例えば、145(V))または電圧Ve2’(例えば、150(V))または電圧Ve3’(例えば、155(V))のいずれかの電圧とする構成であってもよい。
なお、図3、図16、図17に示した駆動電圧波形は本発明の実施の形態における一例を示したものに過ぎず、本発明は何らこれらの駆動電圧波形に限定されるものではない。また、図4、図14に示した回路構成も本発明の実施の形態における一例を示したものに過ぎず、本発明は何らこの回路構成に限定されるものではない。
なお、本発明の実施の形態において用いた具体的な各数値は、単に一実施例を挙げたものに過ぎず、各数値はパネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
本発明は、大画面化、高輝度化、高精細化されたパネルにおいても、誤放電の発生を抑えて安定に放電を発生し、画像表示品質を向上させることができるので、パネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置として有用である。
1,2 プラズマディスプレイ装置
10,11 パネル
21 前面基板
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
25,33 誘電体層
26 保護層
31 背面基板
32 データ電極
34 隔壁
35 蛍光体層
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45,145 タイミング発生回路
46 全セル点灯率検出回路
47 部分点灯率検出回路
48 最大値検出回路
50,60 維持パルス発生回路
51,61 電力回収回路
52,62 クランプ回路
C10,C20,C30 コンデンサ
L10,L20 インダクタ
Q11,Q12,Q13,Q14,Q21,Q22,Q23,Q24,Q26,Q27,Q28,Q29,Q30 スイッチング素子
D11,D12,D21,D22,D30 ダイオード
Cp 電極間容量
VE1,ΔVE2,ΔVE3 電源
L1 上りランプ電圧
L2,L4,L5 下りランプ電圧
L3 消去ランプ電圧

Claims (8)

  1. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対およびデータ電極を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを、初期化期間と書込み期間と維持期間とを有するサブフィールドを1フィールド内に複数設け、前記初期化期間においては下降する傾斜電圧を前記走査電極に印加するとともに正の電圧を前記維持電極に印加して前記放電セルで初期化動作を行い、前記書込み期間においては走査パルスを前記走査電極に印加し書込みパルスを前記データ電極に印加するとともに正の電圧を前記維持電極に印加して前記放電セルで書込み動作を行うサブフィールド法で駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記プラズマディスプレイパネルの画像表示領域を複数の領域に分け、それぞれの前記領域において、各前記領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を各前記領域の部分点灯率としてサブフィールド毎に検出し、
    前記部分点灯率の最大値をサブフィールド毎に検出し、
    前記部分点灯率の最大値に応じて、前記初期化期間および前記書込み期間に前記維持電極に印加する前記正の電圧の大きさを変更する
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記部分点灯率の最大値が小さいときには、前記部分点灯率の最大値が大きいときよりも、前記正の電圧を低くする
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 1対の前記表示電極対上に形成される放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を部分点灯率として前記領域毎に検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 前記プラズマディスプレイパネルの画像表示領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を全セル点灯率としてサブフィールド毎に検出し、
    前記部分点灯率の最大値および前記全セル点灯率に応じて、前記初期化期間および前記書込み期間に前記維持電極に印加する前記正の電圧の大きさを変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  5. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対およびデータ電極を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、
    前記放電セルで初期化動作を行う初期化期間と、前記放電セルで書込み動作を行う書込み期間と、維持期間とを有するサブフィールドを複数設けて1フィールドを構成するサブフィールド法で前記プラズマディスプレイパネルを駆動して、前記プラズマディスプレイパネルに画像を表示する駆動回路と、を備え、
    前記駆動回路は、
    前記初期化期間に下降する傾斜電圧を前記走査電極に印加し、前記書込み期間に走査パルスを前記走査電極に印加する走査電極駆動回路と、
    前記書込み期間に書込みパルスを前記データ電極に印加するデータ電極駆動回路と、
    前記初期化期間および前記書込み期間に正の電圧を前記維持電極に印加する維持電極駆動回路と、
    前記プラズマディスプレイパネルの画像表示領域を複数の領域に分け、それぞれの前記領域において、各前記領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を各前記領域の部分点灯率としてサブフィールド毎に検出する部分点灯率検出回路と、
    前記部分点灯率検出回路で検出された前記部分点灯率の最大値をサブフィールド毎に検出する最大値検出回路と、を有し、
    前記維持電極駆動回路は、
    前記最大値検出回路において検出される前記部分点灯率の最大値に応じて、前記初期化期間および前記書込み期間に前記維持電極に印加する前記正の電圧の大きさを変更する
    ことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  6. 前記維持電極駆動回路は、
    前記部分点灯率の最大値が小さいときには、前記部分点灯率の最大値が大きいときよりも、前記正の電圧を低くする
    ことを特徴とする請求項5に記載のプラズマディスプレイ装置。
  7. 前記部分点灯率検出回路は、
    1対の前記表示電極対上に形成される放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を部分点灯率として前記領域毎に検出する
    ことを特徴とする請求項5に記載のプラズマディスプレイ装置。
  8. 前記駆動回路は、
    前記プラズマディスプレイパネルの画像表示領域内の放電セルの数に対する点灯するべき放電セルの数の割合を全セル点灯率としてサブフィールド毎に検出する全セル点灯率検出回路を有し、
    前記維持電極駆動回路は、
    前記部分点灯率の最大値および前記全セル点灯率検出回路において検出される前記全セル点灯率に応じて、前記初期化期間および前記書込み期間に前記維持電極に印加する前記正の電圧の大きさを変更する
    ことを特徴とする請求項5に記載のプラズマディスプレイ装置。
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