しかしながら、例えば軟性内視鏡の鉗子口のように、内視鏡の先端部に形成された送気噴射口や、挿入部先端面に送気送水チャンネルを備えるオーバーチューブを用いて、定圧ガス送気を行ったとき、内視鏡先端部が水没した場合や、内視鏡先端面に体液や水が付着した場合に、ガス噴出口付近で泡が発生し、その泡が先端面に形成された観察窓(撮像装置)に付着して視野を阻害するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軟性内視鏡の先端面に形成された開口を介して定圧ガス送気する際に、ガス噴出口付近で発生した泡によって観察窓の視界が遮られることを防ぎ、視野を確保するようにした内視鏡及び内視鏡システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、手元操作部と、被検体内を観察する観察窓が設けられた先端面を有する先端部と、前記先端部を任意の方向に向けるように前記手元操作部の操作により遠隔的に湾曲操作される湾曲部と、前記湾曲部と前記手元操作部とを接続し、被検体内への挿入方向に沿って任意の方向に曲がる軟性部とが、先端側から前記手元操作部が配置される基端側に向かって、先端部、湾曲部、軟性部の順で配置されて構成される挿入部と、前記挿入部内に形成された送気チャンネルと、前記送気チャンネルと連通し、前記観察窓が形成された先端面よりも基端側に配置されたガス噴出口と、を有することを特徴とする内視鏡を提供する。
これにより、観察窓が形成された先端面よりも基端側にガス噴出口を設けたことで、ガス噴出口から噴出したガスによって発生した泡が観察窓の視野を遮ることを防止し、観察窓の視界を確保することができる。
また、請求項2に示すように、前記ガス噴出口は、前記先端面の一部に段差を設け、前記先端面より基端側に下がった段差面に配置されたことを特徴とする。
このように、先端面よりも基端側に一段下がった段差面にガス噴出口を設けたことにより、ガス噴出口と観察窓とを離間することができ、これにより、ガス噴出口から噴出したガスによって発生した泡が観察窓の視野を遮ることを防止し、観察窓の視界を確保することができる。
また、請求項3に示すように、前記ガス噴出口は、前記先端部の側面に形成されたことを特徴とする。
このように、ガス噴出口を先端部の側面に形成することにより、ガス噴出口と観察窓とを離間することができ、ガス噴出口から噴出したガスによって発生した泡が観察窓の視野を遮ることを防止し、観察窓の視界を確保することができる。
また、請求項4に示すように、前記ガス噴出口は、前記湾曲部よりも基端側に形成されたことを特徴とする。
このように、ガス噴出口を湾曲部よりも基端側に形成することにより、ガス噴出口を先端部から十分離間させ、先端部が胃や大腸内で水没しても、ガス噴出口が水没することはなく、ガス噴出口から噴出したガスによる泡の発生を抑えることができる。
また、請求項5に示すように、前記ガス噴出口は、前記軟性部の側面に形成されたことを特徴とする。
このように、ガス噴出口を軟性部の側面に形成することにより、ガス噴出口を先端部から十分離間させ、先端部が胃や大腸内で水没しても、ガス噴出口が水没することはなく、ガス噴出口から噴出したガスによる泡の発生を抑えることができる。
また、請求項6に示すように、前記ガス噴出口は、前記軟性部の側面に、前記軟性部の周方向に沿って複数形成されたことを特徴とする。
また、請求項7に示すように、前記ガス噴出口は、前記軟性部の側面に、前記軟性部の軸方向に沿って複数形成されたことを特徴とする。
このように、複数のガス噴出口を軟性部の周方向あるいは軸方向の異なる位置に設けることにより、管腔の内壁等により塞がれてしまうガス噴出口があったとしても、他のガス噴出口からガスを噴出することができる。
また、請求項8に示すように、前記送気チャンネルの前記ガス噴射口に連通する管路部分が、前記ガス噴射口直近において滑らかに湾曲していることを特徴とする。
これにより、送気チャンネル及びガス噴射口に連通する管路部分をブラシ等で洗浄する際の洗浄性を向上させることができる。
また、請求項9に示すように、前記送気チャンネルの前記ガス噴射口に連通する管路部分が、前記ガス噴射口直近において内視鏡の軸方向に対して略直角または鋭角に屈曲していることを特徴とする。
このように、ガス噴射口に連通する管路を内視鏡軸方向に対して直角または鋭角に屈曲させることにより、ガス噴出口から噴出されるガスの噴出方向を観察窓からより遠ざけることができ、発生した泡が観察窓の方へ行かないようにすることができ、観察窓の視界を十分確保することができる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の内視鏡と、前記内視鏡の前記送気チャンネルにガスを供給する送気装置と、を備えたことを特徴とする内視鏡システムを提供する。
このように、ガス噴出口を観察窓が配置された先端面と離すように構成された内視鏡に対して送気装置からガスを供給することで、ガス噴射口付近でガスによって泡が発生してもその泡が観察窓の視界を阻害することなく、観察窓の視界を十分に確保することが可能となる。
また、請求項11に示すように、前記送気装置は、前記ガスを連続して送気することを特徴とする。
これにより、管腔内が常に気腹され、内視鏡による観察及び処置を適格に行うことができる。
以上説明したように、本発明によれば、観察窓が形成された先端面よりも基端側にガス噴出口を設けたことで、ガス噴出口から噴出したガスによって発生した泡が観察窓の視野を遮ることを防止し、観察窓の視界を確保することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る内視鏡及び内視鏡システムについて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る内視鏡システムの第1の実施形態の全体構成の概略を示す外観図である。
図1に示すように、内視鏡システム1は、主として内視鏡(軟性内視鏡)10、光源装置100、内視鏡プロセッサ200、送気装置300及びモニタ装置400とから構成されている。これらの各装置は、このようにそれぞれ別々のものとして構成されていなくともよい。例えば、内視鏡プロセッサ200が光源装置100を内蔵するように構成されていてもよい。
内視鏡10は、手元操作部12と、この手元操作部12に連設される挿入部14とを備えている。術者は、基端側に配置される手元操作部12を把持して内視鏡10を操作し、挿入部14の先端側を被検者の胃や大腸等の管腔内に挿入することによって観察や診断あるいは治療処置を行う。
手元操作部12には、ユニバーサルケーブル16が接続され、ユニバーサルケーブル16の先端にLGコネクタ18が設けられている。このLGコネクタ18を光源装置100に着脱自在に連結することによって、挿入部14の先端部に配設された照明光学系(図示省略)に照明光が送られるようになっている。また、LGコネクタ18には、ユニバーサルケーブル16を介して電気コネクタが接続され、電気コネクタは内視鏡プロセッサ200に着脱自在に連結されている。これにより、内視鏡10で得られた観察画像のデータが内視鏡プロセッサ200に出力され、内視鏡プロセッサ200に接続されたモニタ装置400に観察画像が表示されるようになっている。
また、手元操作部12には、送気・送水ボタン20、吸引ボタン22、シャッターボタン24、ズーム操作用のシーソースイッチ26、アングルノブ28、及び鉗子挿入部30、31が設けられている。
鉗子挿入部30は、挿入部14内に形成される図示を省略した鉗子チャンネルを介して内視鏡先端部の処置用の鉗子口(図2参照)に連通している。またもう一つの鉗子挿入部31は、挿入部14内に形成される図示を省略した送気チャンネルを介して内視鏡先端部の送気用の鉗子口(図2参照)に連通している。この鉗子挿入部31には、管腔内に定圧送気ガスとして炭酸ガスを送気するための挿通口用アダプタ34が設置され、挿通口用アダプタ34のガス供給用口金36には送気チューブ32が連結されている。また送気チューブ32の他端は送気装置300に連結されている。
また送気装置300には高圧ガス用チューブ304によって炭酸ガスボンベ302が連結されている。炭酸ガスボンベ302には炭酸ガスが液化した状態で貯留されている。そして、送気装置300により、炭酸ガスボンベ302に貯留されている炭酸ガスが、所定の圧力に調圧された定圧ガスとして、送気チューブ32を経て鉗子挿入部31から送気チャンネルを介して、内視鏡先端部の送気用の鉗子口(図2参照、後述)から被検者の管腔内に噴出されるようになっている。
なお、送気装置300による送気は、内視鏡10による観察及び処置が行われる間、連続して行われる。このように送気装置300により連続送気することにより、管腔内が常に気腹される。
また、挿入部14は、先端側から手元操作部12が配置される基端側に向かって、先端部42、湾曲部40及び軟性部38の順に配置されて構成されている。
後述するが先端部42の先端面には観察窓が形成されている。湾曲部40は、手元操作部12に設けられた一対のアングルノブ28を回動することによって遠隔的に湾曲操作されるようになっている。これにより、先端部42を所望の方向に向けることができる。また、軟性部38は、手元操作部12と湾曲部40とを接続し、被検体内への挿入方向に沿って任意の方向に曲がるように軟性部材で構成されている。
図2に、挿入部14の先端部42を斜視図で示す。
図2に示すように、先端部42の先端面44には、その内部に撮像装置(CCDカメラ)を備えた観察窓46、観察範囲を照明する照明窓48、48、処置用の鉗子口50及び送気・送水ノズル52が配設されている。
観察窓46の奥には、被検体内の像光を取り込むための光学系(観察光学系)が配置されており、取り込まれた観察画像を表す像光はCCDで受光され、信号ケーブルを介して内視鏡プロセッサ200に送られる。そして内視鏡プロセッサ200において、映像信号に変換され、内視鏡プロセッサ200に接続されたモニタ装置400に観察画像が表示されるようになっている。
照明窓48、48は、図2に示すように、観察窓46の両側の対称な位置に2つ配置されており、被検体内の観察部位に対して光源装置100からの照明光が照射される。照明窓48には、挿入部14内に配設された光ファイバ(ライトガイド)によって光源装置100からの光が導光される。そして、先端に配置された照明レンズ及び照明窓48に嵌め込まれたカバーガラスを介して照明光が射出されるようになっている。
処置用の鉗子口50は、挿入部14内に配設された鉗子チャンネル(図示省略)に接続され、操作部12の鉗子挿入部30に連通している。鉗子挿入部30に挿通された鉗子やその他の各種処置具は、鉗子チャンネルを介してその先端が処置用の鉗子口50から露呈されるようになっている。
送気・送水ノズル52は、観察窓46が汚れたときに、洗浄液と加圧エアとを吹き付けることにより、観察窓46の洗浄を行うためのものである。送気・送水ノズル52は、操作部12に設けられた送気・送水ボタン20の送気操作及び送水操作に応じて、加圧エアや洗浄水といった流体を観察窓46に向けて噴射する。これにより、観察窓46に付着した体液や汚物が払拭されて良好な視界が確保されるようになっている。
またさらに、本実施形態においては、先端面44の一部に段差を設け先端面44よりも基端側に下がった段差面45に送気用の鉗子口54が配置されている。
この送気用の鉗子口54は、送気チャンネルを介して鉗子挿入部31と連通している。前述したように(図1参照)、鉗子挿入部31には挿通口用アダプタ34が取り付けられており、挿通口用アダプタ34のガス供給用口金36には、送気装置300と連結された送気チューブ32が連結されている。そして送気装置300により、送気チューブ32、及び送気用の鉗子口54を介して炭酸ガスが管腔内へ送気されるようになっている。
また、図3に、先端面44の平面図を示し、図3中の一点鎖線4A−4Aに沿った断面図を図4に示す。
図3に示すように、観察窓46は先端面44の略中央に配置され、観察窓46に対して略対称的な位置に2つの照明窓48、48が配置され、観察窓46の横に処置用の鉗子口50が配置されている。また、観察窓46に対して、観察窓46を洗浄するために洗浄水や乾燥用の加圧エアを噴出する送気・送水ノズル52が観察窓46の方を向いて配置されている。
図4に示すように、観察窓46の奥には、観察光学系を構成するレンズ群56と、レンズ群56に入射した可視光を90°屈曲させる光路変更手段としてのプリズム58と、プリズム58の下側に、可視光による通常の撮影を行う撮像デバイスとしてのCCD60が配置されている。プリズム58によって屈曲された被写体光はCCD60の受光面に結像されるようなっている。
そして、CCD60によって被写体光が電気信号に変換され、この電気信号が信号ケーブル62を介して送信されるようになっている。信号ケーブル62は、挿入部14、手元操作部12、ユニバーサルケーブル16等に挿通されて電気コネクタを介して内視鏡プロセッサ200に接続されている。
これにより、観察窓46を介して取り込まれた観察像は、CCD60の受光面に結像されて電気信号に変換され、この電気信号が信号ケーブル62を介して内視鏡プロセッサ200に出力され、映像信号に変換され、内視鏡プロセッサ200に接続されたモニタ装置400に表示されるようになっている。
また、図4に示すように、先端面44よりも段差L1だけ下がった段差面45に、送気用の鉗子口54が形成され、ここから定圧送気ガス(炭酸ガス)が噴出されるようになっている。
このように、送気用の鉗子口54は、観察窓46が形成された先端面44よりも基端側に一段下がった段差面45に形成されているため、送気用の鉗子口54から噴出したガスによって泡が発生したとしても、この泡が観察窓46の視野を遮ることはなく、観察窓46の視界を十分に確保することができる。
なお、この段差の大きさL1は、先端部42において、先端面44の位置から湾曲部40との境までの間で任意の値に設計することができる。ただし、あまりL1の値が小さく先端面44との差がないと、送気用の鉗子口54付近で発生した泡が観察窓46の視野を塞いでしまう虞があるので、ある程度の大きさは必要である。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態の内視鏡システムの全体構成は前述した第1の実施形態と同様である。
図5に、第2の実施形態に係る内視鏡の先端面の平面図を示し、図5中の一点鎖線6A−6Aに沿った断面図を図6に示す。
なお、前述した第1の実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付して詳しい説明は省略する。
図5及び図6に示すように、本実施形態においては、送気用の鉗子口64を先端部42の側面に形成している。
このように、送気用の鉗子口64を先端部42の側面に形成して、ガスの噴出口を観察窓46から離間することにより、噴出したガスで発生した泡によって観察窓46の視野が遮られるのを防止することができる。
なお、図6に示すように、送気用の鉗子口64は、先端部42の側面において、先端面44から基端側にL2だけ離れた位置に形成される。このL2は、前述した第1の実施形態における段差の大きさL1と同様に、先端面44の位置から湾曲部40との境までの間で任意の値に設計することができる。
また、送気用の鉗子口64付近の内部管路の形状は、図6に記載したものでは、内視鏡軸方向に対して略直角に屈曲した形状をしているが、この管路内をブラシ等で洗浄することを考慮すると、洗浄性を向上させるためには、直角よりも滑らかに湾曲した形状の方が好ましいが、直角や鋭角にしてガス噴出方向を先端面44側からさらに離すようにしてもよい。
また、先端部42の側面に形成される送気用の鉗子口64の開口部の形状も、円形に限定されるものではなく、楕円形や、角丸長方形(長方形と半円を組み合わせた競技場のトラックのような形状)、あるいは四隅が丸くなった長方形などでもよい。
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態の内視鏡システムの全体構成も、前述した第1の実施形態と同様である。
図7に、本実施形態の内視鏡の挿入部を斜視図で示す。
図7に示すように、挿入部14は、軟性部38、湾曲部40、先端部42からなり、先端面44には観察窓46、照明窓48、処置用の鉗子口50、送気・送水ノズル52が配置されている。
また、軟性部38内には、送気チャンネル66が形成され、送気チャンネル66に連通しガスを噴出する噴出口68(68a、68b、68c、68d)が、軟性部38の側面に複数形成されている。
図7においては、複数の噴出口68(68a、68b、68c、68d)は、例えば、68aと68bのように軟性部38の側面に、円周方向の異なる位置に設けてもよいし、68cと68dのように軟性部38の側面に、軸方向の異なる位置に設けてもよい。
先端部42に噴出口を設けた場合には、胃や大腸等の管腔内で先端部42が水没した場合には、水没した噴出口から噴出するガスにより泡が発生してしまう。しかし、本実施形態のように軟性部38の側面に噴出口68を設けることにより、内視鏡の先端部42が管腔内で水没しても軟性部38の側面に形成された噴出口68が水没することはなく、泡の発生を防止することができる。
なお、噴出口68(68a、68b、68c、68d)を軟性部38の側面に複数設けるのは、軟性部38が管腔の内壁に接触した場合に、いずれかの噴出口68が管腔の内壁で塞がれてしまった場合でも、他の噴出口68からガスを噴出することができるようにするためである。
また、噴出口68及び送気チャンネル66を軟性部38に設けたことにより、先端部42噴出口及び配管を減らすことができ、先端部42の内装密度を軽減し、細径化を図ることができる。その結果、先端部42においては、撮像モジュールが大きな割合を占めるので、配管が減少することは大いに効果がある。
また、湾曲部40ではなく軟性部38に噴出口68及び送気チャンネル66を設けるのは、もし湾曲部40に噴出口68及び送気チャンネル66を設けると、洗浄ブラシ等による洗浄等により、もともと強度の弱い湾曲部40の劣化が早くなるからである。
また、図8に本実施形態の変形例を示す。
複数の噴出口68は常に全て用いるのではなく、図8に示すように、例えば噴出口68dのように止め栓70を嵌めてガスを噴出しないようにして、噴出口68dを使用しないようにすることもできる。止め栓70は、取り外し可能であり、その噴出口68dを用いる場合には、取り外すことができる。
また、図8に示すように、軟性部38にはバルーン72を装着することができるようになっている。例えば、管腔内の膨らみ方が弱い(少ない)場合などには、止め栓70を取り外して、バルーン72などを装着して、より前方の膨らみを強化するようにすることができる。
また、噴出口68内の管路の形状は、図7に示したように、管路内のブラシ等による清掃性の向上のため、なるべく滑らかな湾曲形状が好ましいが、図8に示す噴出口68aのように、その管路形状は軸線に対して鋭角に曲がっていたり、あるいは噴出口68bのように管路形状が軸線に対して直角に曲がっていてもよい。管路形状を軸線に対して鋭角または直角にすることにより、ガスの噴出方向を観察窓からより遠ざけることができ、泡が発生しても観察窓の視界を十分に確保することができる。
このように、図7や図8に示す例のように、噴出口を軟性部38の側面に形成することによって、先端部42が胃や大腸等の管腔内で水没するようなことがあっても、噴出口が水没することがないので、噴出口から噴出されたガスによって泡が発生することを抑制することができ、観察窓の視界を確保することができる。
また、前述したように、先端部42は、CCD等の撮像モジュールが配置されるため、内視鏡先端部42においては特に直径の制約が大きい。しかし、湾曲部40後方基端側の軟性部38に噴出口を設けたことにより、先端部42において、送気管路や噴出口を配置する必要がないので、噴出口などが先端部42の直径に影響を与えることがないため、内視鏡先端部42の細径化に貢献することができる。
以上、本発明に係る内視鏡及び内視鏡システムについて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。