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JP2012074669A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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元彦 浅野
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Abstract

【課題】 自然酸化膜を半導体表面に対して衝撃の少ない方法で除去することにより、特性に影響の少ない優れた太陽電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】 半導体の表面に窒化物からなる反射防止膜を形成する太陽電池の製造方法であって、前記半導体の表面を、フッ素、塩素、フッ素化合物および塩素化合物の内から選択された1種以上のガスを用いたプラズマによりエッチングするエッチング工程と、該エッチング工程の後に前記半導体の表面に前記反射防止膜を形成する膜形成工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体の表面に窒化シリコン膜を形成する太陽電池の製造方法に関する。
太陽電池に入射される光を効率よく吸収するために、一般に太陽電池を構成している半導体の受光面を反射防止膜で被覆している。
従来、このような反射防止膜を形成する前に、半導体の表面の自然酸化膜を除去して、この自然酸化膜による太陽電池特性の悪影響を抑制することが行なわれてきた(例えば、下記の特許文献1を参照)。
特開2010−56242号公報
しかしながら、半導体表面に形成されている自然酸化膜を、不活性ガス等を用いた低周波放電によるイオン照射で物理的に除去する場合、半導体表面へイオン照射による衝撃が生じて、半導体にダメージを与えることが考えられる。
そこで、本発明の目的は、自然酸化膜を半導体表面に対して衝撃の少ない方法で除去することにより、特性に影響の少ない優れた太陽電池の製造方法を提供することにある。
本発明の太陽電池の製造方法は、半導体の表面に窒化物からなる反射防止膜を形成する太陽電池の製造方法であって、前記半導体の表面を、フッ素、塩素、フッ素化合物および塩素化合物の内から選択された1種以上のガスを用いたプラズマによりエッチングするエッチング工程と、該エッチング工程の後に前記半導体の表面に前記反射防止膜を形成する膜形成工程とを含むことを特徴とする。
上述の太陽電池の製造方法によれば、自然酸化膜を半導体表面に対して衝撃の少ない方法で除去することができて、特性に影響の少ない優れた太陽電池を提供できる。
本発明に係る太陽電池の製造方法により得られる太陽電池を模式的に説明する図であり、(a)は太陽電池の受光面側の平面図、(b)は太陽電池の裏面側の平面図である。 本発明に係る太陽電池の製造方法を模式的に説明する図であり、(a)〜(e)はそれぞれ太陽電池の断面図である。 本発明に係る太陽電池の製造方法に用いるインライン方式の平行平板型のプラズマCVD装置の構造例を示した断面模式図である。 本発明に係る太陽電池の製造方法に用いるインライン方式のプラズマCVD装置に用いられる搬送カートの一例を示す平面図である。 本発明に係る太陽電池の製造方法に用いるインライン方式のCVD−スパッタ装置の一例を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態(以下、本実施形態という)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<太陽電池>
本実施形態で得られる太陽電池1は、図1に示すように光が入射する側の第1面2aと第1面2aの裏側に位置している第2面2bとを有する半導体である基板2と、この基板2の第1面2a上に設けられたバスバー電極3,フィンガー電極4と、第2面2b上に設けられた集電極5,出力取出電極6とを備えている。
基板2は、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンなどの半導体基板から成り、平面視して例えば1辺が150〜160mm程度であり、その厚みは150〜250μm程度の矩形の平板状である。そして、基板2の内部には、後記するp型半導体層とn型半導体層の接合(pn接合)部が形成されている。
第1面2aには、幅1〜3mm程度の幅広のバスバー電極3が2〜4本程度設けられている。さらに、第1面2aには、バスバー電極3に対して略垂直に交わるように、2〜5mm程度のピッチで幅50〜200μm程度のフィンガー電極4が多数本設けられている。このようなバスバー電極3およびフィンガー電極4の厚みは、10〜20μm程度である。また、第1面2aの全面には、光の吸収を向上させるために反射防止膜8を形成している。
第2面2b側の電極は、集電極5と出力取出電極6とからなる。集電極5は基板2の外周端部を除く第2面2b側の略全面に形成されている。出力取出電極6は、幅2mm〜5mm程度であり、バスバー電極3と同一方向に集電極5と少なくともその一部が当接するように2〜4本程度形成されている。この出力取出電極6の厚みは、10μm〜20μm程度であり、また集電極5の厚みは15μm〜50μm程度である。
このようなフィンガー電極4および集電極5は、発生したキャリアを集電する役割を有し、バスバー電極3および出力取出電極6は、フィンガー電極4および集電極5で集めたキャリア(電力)を集め、外部に出力する役割を有している。
太陽電池1は以下のように動作する。太陽電池1の受光面側である基板2の第1面2a側から光が入射すると、基板2で吸収・光電変換されて電子−正孔対(電子キャリアおよび正孔キャリア)が生成される。この光励起起源の電子キャリアおよび正孔キャリア(光生成キャリア)が上述のpn接合部の働きにより、太陽電池1の第1面2aと第2面2bに設けられた上述の電極に集められ、両電極間に電位差を生ぜしめる。
<太陽電池の製造方法>
次に、図2を用いて、本発明に係る太陽電池の製造方法の一例について説明する。
まず、半導体ブロックをスライスして表面処理を施した基板2を準備する。この基板2は一導電型の単結晶または多結晶のシリコンから成るものである。このシリコンに例えばボロン(B)などの不純物を微量添加することにより、p型の導電型を呈する、比抵抗0.2〜2.0Ω・cm程度の半導体の基板2としている。
基板2は、単結晶シリコンのウエハを用いる場合は、例えばチョクラルスキー法などの引き上げ法などによって作製され、多結晶シリコンのウエハを用いる場合は鋳造法などによってブロックを作製する。
このように作製されたブロックは、ワイヤーソーなどを用いて350μm以下、より好ましくは150〜250μm程度の厚みにスライスしてウエハを得る。ウエハの形状は、円形、正方形または矩形であり、その大きさは円形では直径100〜200mm程度であり、正方形または矩形では一辺が100〜200mm程度である。
このスライス直後の基板2の表面層には、スライスによるダメージ層が数μmから数十μm程度の厚みに形成されており、またその表面にはスライス時の微細な汚染物が付着している。
そこで、ダメージ層の除去と汚染物の清浄のために、ウエハを水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液または水酸化カリウム(KOH)水溶液などのアルカリ性水溶液に浸漬する。
特に、ウエハを太陽電池の基板として用いる場合、水酸化ナトリウム水溶液を用いることにより、ウエハの表面を光の反射の抑制することに適した微細形状に粗面化することが可能となり好適である。なお、ウエハのアルカリ性水溶液への浸漬においては、作業効率を上げるため、カセットにウエハを並べカセットごと浸漬することが望ましい。
その後、ウエハの洗浄を行ない、ウエハをドライヤーまたは乾燥炉等において乾燥させて、図2(a)に示すように、基板2を準備する。この際に、基板2の第1面2a側に、ドライエッチング方法、ウェットエッチング方法またはRIE(Reactive Ion Etching)装置などを用いて、光反射率低減機能を有する凹凸(粗面化)構造を形成するのが好ましい。
次に、図2(b)に示すように、基板2の表面全面にn型半導体層9を形成する。n型化ドーピング元素としてはリン(P)を用いることが好ましく、シート抵抗が30〜150Ω/□程度のn型半導体とする。これによって、n型半導体層9とp型バルク領域であるp型半導体層10との間にpn接合部が形成される。
n型半導体層9の形成は、例えば基板2を700〜900℃程度に昇温して維持しながら、拡散源としてガス状態にしたオキシ塩化リン(POCl)雰囲気中で20〜40分程度処理する気相熱拡散法などによって、n型半導体層9が0.2〜0.7μm程度の深さに形成される。その後、表面に形成されたリンガラスの層を除去するために、この基板2をフッ酸に浸漬し、洗浄乾燥する。
その後、図2(c)に示すように、基板2の第2面2bの端面外周部に形成されているn型半導体層9の一部を除去して、この除去により生じた除去部7によりpn分離を行なう。このn型半導体層9の一部の除去は、アルミナまたは酸化シリコンの粒子を高圧で基板2の第2面2bの端面外周部に吹きつけるサンドブラスト法またはYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザーなどにより、pn接合部に達する分離溝を形成することで可能である。
次に、図2(d)に示すように、基板2の第1面2a側に反射防止膜8を形成する。この反射防止膜8の形成においては、基板2の第1面2a側のn型半導体層9の表面に形成されている自然酸化膜(厚さ約0.5〜2nm程度)を、フッ素、塩素、フッ素化合物(例えば、NFまたはSF)および塩素化合物(CFなど)の内から選択される1種以上のガスを用いたプラズマによるエッチングにより除去するエッチング工程と、エッチング工程の後にn型半導体層9の表面に反射防止膜8を形成する膜形成工程とを含むことを特徴としている。
上記工程について詳しく説明するために、まず、図3および図4を用いて、次の工程に使用されるプラズマCVD装置と搬送カートについて説明する。
図3にインライン方式の平行平板型プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置11の構造例を示す。図3において、12は基板2を載せて運ぶための搬送カート、13はロードロック室、14はロードロック室13に連結されていて、エッチングおよび成膜を行なう処理室、15は処理室14に連結されているアンロードロック室、16は搬送カート12を運ぶための搬送機構、17は処理室14内に設けられた電極板、18は電極板17に電気的に接続された電力供給手段、19は処理室14につながった、マスフローコントローラーなどを含むガス供給ライン、20は処理室14内を真空にできる真空ポンプ、21は処理室14に接続されたアース、22はロードロック室13および処理室14に設けられたヒーター、23はロードロック室13の入口、ロードロック室13と処理室14との間、処理室14とアンロード室15との間、および、アンロード室15の出口に設けられたゲートバルブを示す。
図4に、プラズマCVD装置11内の移動に用いられる搬送カート12の一例を示す。図4において、27は多数の基板2等の搭載物を配置するための平面視して矩形状のプレート、28は基板2を正確に配列するために基板2の周囲に位置するように多数設けられた基板位置決めピン、29はプレート27をはめ込むための金属枠、30はプレート27を金属枠29に固定するために、図4の例では4箇所に設けられたプレート固定冶具、31は搬送カート12を装置内で固定するために、図4の例では4箇所に設けられた搬送カート固定治具を示す。
まず、基板2をその第1面2a側が上になるように搬送カート12上に載置する。搬送カート12は、金属枠29にプレート27をはめ込んでプレート固定冶具30により固定される。搬送カート12は、プラズマCVD装置11内の搬送機構16により移動し、ロードロック室13、処理室14、アンロードロック室15の各チャンバー内の所定の位置で、搬送カート固定治具31により固定されるようにしている。なお、金属枠29、プレート固定冶具30および搬送カート固定治具31はステンレスなどで作製される。
基板位置決めピン28は、搬送中において基板2が振動などで動き、基板2どうしが重なること、載置プレート27から基板2が転落することなどを抑制するため設けられている。この基板位置決めピン28は、その間隔が基板2の大きさに対し少し大きくなるようにプレート27に植設されている。このような基板位置決めピン28は、カーボンもしくはアルミナなどのセラミックス、または、ステンレスなどから成る。
このように基板2が載置された搬送カート12は、プラズマCVD装置11の搬送機構16により、ロードロック室13の入口側からロードロック室13内に搬入される。ここで大気状態から減圧状態に排気されると共にヒーター22により所定の温度(例えば400〜500℃程度)に昇温される。
その後、搬送機構16により、ロードロック室13と処理室14の間のゲートバルブ23を開状態にして、基板2が載置された搬送カート12は処理室14に搬送され、このゲートバルブ23が閉状態に維持される。
処理室14で、基板2と搬送カート12が昇温された状態で、まずエッチング工程として、ガス供給ライン19よりフッ素、塩素、フッ素化合物および塩素化合物の内から選択された1種以上のガスを、マスフローコントローラーなどで流量を制御しつつ、処理室14内に導入する。この際、ガスを導入しながら、RF電源などの電力供給手段18からR
F電力を印加することで、導入したガスを活性状態に励起させて、電極板17とアース21側の搬送カート12の間でプラズマを発生させる。これにより、基板2の第1面2a側のn型半導体層9の表面に形成されている自然酸化膜がエッチングされ除去される。
このエッチング工程でのプラズマでの処理におけるガス量、RF電力の出力値および時間等条件は、完成した太陽電池素子の出力電流、出力電圧および光電変換効率などの出力特性を測定した結果で適宜最適に決定すればよい。
さらに、エッチング工程における電力供給手段18から供給されるRF電力は、特に1MHz以上の高周波(特にマイクロ波)であることが望ましい。1MHz以上の高周波(特にマイクロ波)を用いてプラズマを発生させると、シリコンウエハに与えるダメージを低減できて、自然酸化膜の除去をn型半導体層9および基板2全体に対してダメージを与えることなく行なうことができる。
また、このエッチング工程は、特にCVD装置のチャンバー内壁等のクリーニングに使用されるNFガスを用いたプラズマにより行なうと、工程が簡略化できるので最適である。すなわち、CFガスまたはSFガスを用いた場合、粉体状の生成物が発生して、この精製物が基板2の表面およびCVD装置の反応室の内壁に付着してしまい、これを取り除く除去工程が必要になる。しかし、NFガスを用いることにより生成物の発生を抑制でき、このような生成物の除去工程が不要となる。
また、エッチング工程は、NFガスおよびArガスを用いたプラズマによりエッチングをすると、プラズマが広がりやすくなり、エッチングを半導体表面に均一に行なうことが可能となる。これにより、いっそうエッチングによるn型半導体層9および基板2全体へのダメージを低減することが可能となる。
また、エッチング工程において、別の反応室でプラズマを発生させ、発生したプラズマを処理室14へと導くリモートプラズマによるエッチングを行なうことにより、プラズマ発生の位置を別の反応室にすることで、さらにn型半導体層9および基板2全体へのダメージを低減することが可能となる。
基板2の表面から自然酸化膜が除去されたと判断した後に、ガスとRF電力の供給を止め、処理室14内のガスを真空ポンプ20により排気する。
次に、上記エッチング工程後の膜形成工程として、空気等の酸化雰囲気に曝すことなく、図2(d)に示すように、第1面2aに反射防止膜8を形成する。この反射防止膜8の材料としては、窒化物であるSiNx膜(Siストイキオメトリを中心にして組成比(x)には幅がある)、TiO膜、SiO膜、MgO膜、ITO膜、SnO膜またはZnO膜などを用いることができる。その厚さは、材料によって適宜選択されて、適当な入射光に対して低反射条件を実現できるようにする。例えば基板2の場合、屈折率は1.8〜2.3程度、厚み500〜1200Å程度にすればよい。
例えば、反射防止膜8としてSiNx膜を形成する場合、ガス供給ライン19より、モノシランガス(SiH)とアンモニアガス(NH)を所定量供給し、電力供給手段18からRF電力を印加することで導入したガスを活性状態に励起させて、電極板17とアース21側の搬送カート12の間でプラズマを発生させる。これにより、搬送カート12上に載置した基板2の上面にSiNx膜の薄膜を成膜する。
この膜形成工程において、印加するRF電力の周波数は、100〜600kHz程度の比較的低周波数であることが、基板2への水素によるパッシベーション効果を大きくでき
るため望ましい。このため、本発明に係る電力供給手段18は、1MHz以上の周波数と100〜600kHz程度の周波数の2種類の周波数を出力できるものが望ましい。
この膜形成工程でのガス量、RF電力の出力値および時間等条件は、成膜した反射膜8の屈折率と膜厚、完成した太陽電池素子の出力特性を測定しながら、最適に決定すればよい。
また、エッチング工程終了から膜形成工程開始までは、新たな酸化膜の形成を抑制するために、上述のように空気等の酸化雰囲気に曝すことなく行なうことが望ましい。例えばエッチング工程を行なったチャンバーでそのまま連続して膜形成工程を行なうことが望ましい。または、減圧状態のまま若しくは窒素などの不活性ガス雰囲気で、エッチング工程を行なったチャンバーから膜形成工程を行なうチャンバーに移動させることが望ましい。
このように、本実施形態の太陽電池の製造方法では、エッチング工程における自然酸化膜の除去により、基板2に与えるダメージを低減できる。加えて、エッチング工程から減圧状態を保った膜形成工程を行なうため、基板2表面に新たな酸化膜の生成を抑制することができる。
したがって、この後の工程で反射防止膜8上に電極を形成した場合に、基板2と電極のオーミックコンタクトを良好なものとすることができ、さらに、基板2への水素によるパッシベーションを向上させることができ、光電変換効率の向上した太陽電池を提供することが可能となる。
ここで、反射防止膜8の製法としては、上述のプラズマCVD法のほか、蒸着法またはスパッタリング法などを用いて形成することが可能である。特に、前工程のエッチング工程をプラズマCVD法により行ない、後工程の膜形成工程をスパッタリング法で形成することにより、反射防止膜8を堅固に形成することができ、完成した太陽電池の信頼性を高めることができる。次に、この方法について説明する。
図5に、エッチング工程をプラズマCVD法により行ない、膜形成工程をスパッタリング法で形成する装置(以下、CVD−スパッタ装置という)の一例を示す。
この場合に使用するインライン方式のCVD−スパッタ装置32は、ロードロック室33、エッチング室34、成膜室35およびアンロードロック室36が一列に連結されている。そして、各室の出入口には図示されているようにゲートバルブ(44a〜44e)が設けられており、ゲートバルブ44a〜44eが閉じられているときは、各室毎に気密が保たれるように各室どうしが連結されている。また、各室には図示されているようにガス供給ライン(39a〜39d)がつながっている。また、図3の装置と同様に各室には搬送機構42が備えられている。なお、このCVD−スパッタ装置32は、耐熱性があり、減圧状態を維持するための十分な強度を持ち、さらに使用するガスに対し耐腐食性のある材質、例えばステンレス等の鉄合金などで主として作製されている。
このような構成において、まずガス供給ライン39aより窒素ガスなどを供給しロードロック室33を大気圧にした後、基板2が載置された搬送カート12は、搬送機構42により移動させられ、入口側からゲートバルブ44aを開状態にしてロードロック室33内に搬入される。その後、搬送機構42によりゲートバルブ44aを閉状態にする。この状態でロードロック室33への窒素ガスなどの供給を止め、真空ポンプ40aによりロードロック室33が真空状態に排気されると共に、ヒーター46aにより所定の温度に昇温される。
次に、搬送機構42により、搬送カート12が移動させられ、ゲートバルブ44bを開状態にして、搬送カート12は真空ポンプ40bにより所定の圧力にまで減圧されたエッチング室34に搬送される。その後、搬送機構42により、ゲートバルブ44bが閉じられて、ヒーター46bにより所定の温度を維持する。この状態でエッチング室34に通じるガス供給ライン39bより、所定量のフッ素、塩素、フッ素化合物および塩素化合物の内から選択された1種以上のガスをエッチング室34内部に供給する。また、電力供給手段38aにより搬送カート12に電圧を印加してプラズマを発生させる。すなわち、エッチング室34においては、図5に示すように、電極板37と搬送カート12が平行平板の電極となり、この間隙にプラズマが発生することとなる。これにより、基板2の表面が発生したプラズマに曝されることとなり、基板2の表面の自然酸化膜が除去される。
その後、減圧状態を保ったまま、搬送機構42により、ゲートバルブ44cを開状態にして、基板2と搬送カート12は成膜室35に搬送されて、ゲートバルブ44cを閉状態に維持される。その後、基板2の表面に反射防止膜8となる薄膜がスパッタリング法で成膜される。
すなわち、成膜室35は真空ポンプ40bにより所定の圧力に減圧される。また、基板2と搬送カート12はヒーター46cにより所定の温度に維持される。この状態でガス供給ライン39cによりアルゴンガス(Ar)、アンモニアガス(NH)および窒素ガス(N)が供給され、さらに電力供給手段38bによりスパッタリングターゲット43に10〜100kHz程度の周波数の電圧が印加される。これにより、アルゴンガスなどをイオン化して、イオン種をスパッタリングターゲット43に衝突させてターゲット材料を飛ばすことにより基板2の表面上に反射防止膜8の成膜を行なう。
反射防止膜8をスパッタリング法で成膜することにより、プラズマCVD法を使用する場合に比べて低消費電力で不純物が少ないために、光透過率が高く、緻密で均一性の高い、高品質な膜の形成が可能となる。その上、モノシランガス等の取り扱いの難しいガスを使用せずに済む。
反射防止膜8を成膜後、搬送機構42により上記と同様にして基板2と搬送カート12は、アンロードロック室36に運ばれる。その後、アンロードロック室36では、ガス供給ライン39dより窒素ガスなどを供給し、真空状態から大気状態にもどされ、ゲートバルブ44eから搬出されて、基板2が所定温度以下に降温された後、基板2は搬送カート12から回収される。
次に、図2(e)に示すように、基板2の第2面2b側に集電極5を形成する。集電極5は、アルミニウムを主成分とするペーストを第2面2bの外周辺部1〜5mm程度を除いて、第2面2bの略全面に塗布することで形成する。この塗布法としては、スクリーン印刷法などを用いることができる。この集電極5の形成に用いるペーストは、アルミニウム粉末と有機ビヒクルなどからなるものであり、ペーストを塗布した後、温度700〜850℃程度で熱処理(焼成)してアルミニウムをシリコンウエハ2に焼き付ける。このアルミニウムペーストを印刷して焼成することにより、p型不純物であるアルミニウムを基板2の塗布部分に高濃度に拡散させることができ、第2面2b側にも形成されているn型層をp型高濃度ドープ層とすることができる。
次に、第1面2aの電極(バスバー電極3とフィンガー電極4)と第2面の出力取出電極6を形成する。
第2面2bの出力取出電極6は、集電極5とその一部が接するように銀を主成分とする導電ペーストを塗布する。この銀を主成分とする導電ペーストは、例えば銀のフィラー1
00重量部に対して有機ビヒクル5〜30重量部とガラスフリット0.1〜15重量部を配合し、混練して、溶剤を用いて、50〜200Pa・sの程度の粘度に調節したものである。
塗布法としては、スクリーン印刷法などを用いることができ、塗布後所定の温度で溶剤を蒸散させて乾燥させることが好ましい。
次に、基板2の第1面2aの電極(バスバー電極3とフィンガー電極4)を形成する。このバスバー電極3とフィンガー電極4の形成においても、上述のように銀を主成分とする導電ペーストをスクリーン印刷法などを用いて、塗布、乾燥、焼成することにより形成し、太陽電池1が完成する。
なお、本実施形態に係るエッチング工程と膜形成工程とを含む反射防止膜の形成方法は、上述の両面電極型の太陽電池に限定されるものではなく、半導体から成る基板2を用いた太陽電池であれば、例えば受光面側電極の一部または全部を第2面2b側に配置したバックコンタクト型太陽電池にも適用可能である。
以上により、反射防止膜8を形成する前に、半導体表面の自然酸化膜を、半導体表面に対して衝撃の少ない方法で除去することができて、これにより特性に影響の少ない信頼性に優れた太陽電池を提供できる。
以下に、本実施形態をより具体化した実施例について説明する。
<テスト品の作製>
鋳造法で作製して、ボロンをドープした多結晶シリコン基板を基板2として用意した。、この基板2は、比抵抗0.5〜1.5Ω・cm程度のp型を呈しており、大きさは約156mm角であり、厚さは約200μmであった。
この基板2をNaOH水溶液を用い、数μmの深さでエッチングした後、洗浄乾燥した。次に、光入射面となる基板2の表面側にRIE装置を用いて凹凸面を形成した。
その後、熱拡散法によりオキシ塩化リン(POCl)を用いて、リン(P)を基板2の表面に、シート抵抗が100Ω/□程度のn型半導体層9を形成した。この後に、表面上のリンガラスを除去するために、この基板2をフッ酸に浸漬し、洗浄乾燥した。
その後、基板2の第2面2bの端面外周部に形成されているn型半導体層9を除去して、この除去部7によりpn分離を行なった。このn型半導体層9の除去は、アルミナの粒子を高圧で基板2の第2面2bの端面外周部に吹き付けるサンドブラスト法により行なった。
その後反射防止膜8として、図3に示すような平行平板型プラズマCVD装置11を用い、窒化珪素薄膜を形成した。
この反射防止膜8を形成は、まず基板2の第1面2a側のn型半導体層9の表面に形成されている自然酸化膜を、NFガスを用いたプラズマのエッチングにより除去するエッチング工程を行なった。すなわち、プラズマCVD装置用の搬送カート12上に載置した基板2を、プラズマCVD装置の入口側からロードロック室13に搬入し、減圧状態にすると共に470〜500℃程度に昇温した。
その後、基板2が載置された搬送カート12を処理室14に搬送した後、NFガスと
Arガスをガス供給ライン19より導入した。
これらのガスを導入し、温度を維持しながら、電力供給手段18から13.56MHzのRF電力を約10秒間印加した。これにより、導入したガスを活性状態に励起させて、電極板17とアース21側の搬送カート2の間でプラズマを発生させて、基板2の第1面2a側のn型半導体層9の表面に形成されている自然酸化膜をエッチングした。
その後、ガスとRF電力の供給を止めて、処理室14内のガスを真空ポンプ20により排気した。その後、連続してガス供給ライン19より、モノシランガス(SiH)とアンモニアガス(NH)を供給し、電力供給手段18から400kHzのRF電力を印加した。これにより、導入したガスを活性状態に励起させて、電極板17とアース21側の搬送カート12の間でプラズマを発生させて、基板2の上面に、屈折率約2.0、膜厚約800Åの窒化珪素(SiNx)の薄膜を成膜した。
次に、基板2の第2面2b側にアルミニウムを主成分とするペーストをスクリーン印刷法を用いて、裏面の外周辺部(幅2mm程度)を除いて塗布した後、温度750℃程度で焼成して、アルミニウムをシリコンウエハ2に焼き付け、集電極5を形成した。
その後、基板2の反射防止膜8の上に、銀粉末および有機ビヒクルを銀100重量部に対して10重量部、ガラスフリットを銀100重量部に対して5重量部を添加した導電ペーストを、スクリーン印刷法を用いて直接塗布した。そして、これを最高温度が600〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することによって、バスバー電極3およびフィンガー電極4を形成した。
さらに、基板2の第2の面側の集電極5上に、銀を主成分とするペーストを所定形状にスクリーン印刷法を用いて塗布した。その後。これを焼成することにより出力取出電極6を形成した。
同様に基板2の第1面2a(表面)側の電極を形成した。すなわち上述した銀を主成分とするペーストをスクリーン印刷法で所定の電極形状に塗布して、最高温度が600〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより電極を形成した。
<比較品の作製>
上記テスト品と同様の多結晶シリコン基板を用い、比較品を作製した。比較品は、反射防止膜8の形成において、自然酸化膜をNFガスを用いたプラズマによるエッチングにより除去するエッチング工程が無いこと以外、他の工程、条件はテスト品と全て同様の条件で行なった。
<テスト品と比較品の出力特性について>
テスト品と比較品を各々64枚作製し、ソーラーシミュレーターを用い、AM1.5、25℃、光強度1000W/m条件下で測定して、その平均を算出した。
Figure 2012074669
その結果は、表1の通りである。なお、表1において、テスト品の各特性値は比較品の各測定値を100としたときの指数として示した。
この結果より、テスト品では、反射防止膜8の形成前の自然酸化膜の除去時に、基板2に与えるダメージを低減した。さらに、基板2と反射防止膜8の界面に酸化膜が介在しなかったため、電極と基板2の表面のオーミックコンタクトと基板2への水素パッシベーションが改善された。その結果、短絡電流、開放電圧、曲線因子および変換効率の全ての特性値において比較品より高い値が確認された。
1:太陽電池
2:基板
2a:第1面
2b:第2面
3:バスバー電極
4:フィンガー電極
5:集電極
6:出力取出電極
7:除去部
8:反射防止膜
9:n型半導体層
10:p型半導体層
11:プラズマCVD装置
12:搬送カート
13、33:ロードロック室
14:処理室
15、36:アンロードロック室
16、42:搬送機構
17:電極板
18、38a〜38b:電力供給手段
19:ガス供給ライン
20、40a〜40d:真空ポンプ
21、41:アース
22、46a〜40c:ヒーター
23、44a〜40e:ゲートバルブ
27:プレート
28:基板位置決めピン
29:金属枠
30:プレート固定冶具
31:搬送カート固定治具
32:CVD−スパッタ装置
34:エッチング室
35:成膜室
43:スパッタリングターゲット

Claims (6)

  1. 半導体の表面に窒化物からなる反射防止膜を形成する太陽電池の製造方法であって、
    前記半導体の表面を、フッ素、塩素、フッ素化合物および塩素化合物の内から選択された1種以上のガスを用いたプラズマによりエッチングするエッチング工程と、
    該エッチング工程の後に前記半導体の表面に前記反射防止膜を形成する膜形成工程とを含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 前記エッチング工程において、1MHz以上のマイクロ波を用いて前記プラズマを発生させることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記エッチング工程は、NFガスを用いた前記プラズマによりエッチングすることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記エッチング工程は、NFガスおよびArガスを用いた前記プラズマによりエッチングすることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記エッチング工程および前記膜形成工程は、いずれもプラズマCVD法により行なうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  6. 前記エッチング工程はプラズマCVD法を用いて行ない、前記膜形成工程はスパッタリング法を用いて行なうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
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