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JP2012065286A - アンテナ切替受信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成で、マルチパスが多い環境下においても正確に受信レベルの高いアンテナを選択することにより、マルチパスフェージングによるレベル変動の影響を低減できるアンテナ切替受信システムを提供する。
【解決手段】複数のアンテナを切り替えて無線信号を受信するアンテナ切替受信システム10において、ペイロード信号を受信する前に、それぞれのアンテナでテスト信号を受信してペイロード信号を受信するアンテナを選択する。
【選択図】図3

Description

本発明は、無線通信システムにおいてアンテナを切り替えて受信するアンテナ切替受信システムに関する。
無線通信システムにおいて、マルチパスフェージングによるレベル劣化が課題のひとつとして挙げられる。受信アンテナが受信する信号は、送信アンテナから直接受信アンテナに入力される信号だけではなく、複数の異なる経路を経て入力される信号も存在する。そのため、各々異なる遅延時間を持った信号(マルチパス)も受信アンテナに入力されてしまうため、受信アンテナ端で信号同士が重なり合い、打ち消し合うなどして受信レベルが劣化してしまう。これがマルチパスフェージングによるレベル劣化と称される現象である。
このマルチパスフェージングによるレベル劣化の影響を回避するための代表的な方策として、OFDMなどのマルチキャリア伝送技術がある。これは伝送する情報を複数のキャリア(サブキャリア)に分けて広い周波数帯域で伝送するため、マルチパスフェージングによるレベル劣化の影響を低減できるという技術である。しかしながら、OFDM伝送ではフーリエ逆変換及びフーリエ変換により周波数軸と時間軸を変換して処理する複雑な構成が必要となり回路規模が増大してしまうため、低コスト化を図るのが困難であるという欠点があった。
また、複数のアンテナを切り替える「切替ダイバーシチ」、「選択ダイバーシチ」や各アンテナでの受信信号を合成する「合成ダイバーシチ」による対策がある。これらはマルチパスフェージングによる影響は受信器の場所や電波の偏波面などによって異なることを利用した方策である。「選択ダイバーシチ」は、複数のアンテナでの受信レベルを監視しておき、最適なアンテナで信号を受信する技術であるが、アンテナの個数分の受信器が必要となるため回路規模が大きくなるという欠点があった。また、「合成ダイバーシチ」は複数のアンテナで受信した信号の位相を揃えて合成する技術であるが、こちらもアンテナの個数分の受信器及び各信号の位相を合わせる移相器が必要となるため回路規模が大きくなるという欠点があった。
「切替ダイバーシチ」は一方のアンテナでマルチパスフェージングの影響がある場合は、もう一方のアンテナに切り替えることによりマルチパスフェージングの影響を低減するという技術である(例えば、特許文献1参照)。近年、携帯用無線機器の普及により、アンテナ切り替え部も小型化や低コスト化が要求されており、1つの受信機で構成できるため、開発が容易で回路規模が小さく低コスト化が図れる「切替ダイバーシチ」が様々な無線器に搭載されている。
特開平06−303218号公報
しかしながら、「切替ダイバーシチ」においては、切り替え先のアンテナでの受信レベルはアンテナを切り替えるまで分からない。そのため、もし切り替え先のアンテナでの受信レベルがさらに低かった場合には、より劣悪な条件で信号を受信しなければならないという欠点がある。
さらに無線LANでは、複数のフレーム(ペイロード信号の一塊)を受信し、エラーが複数のフレームに亘って検出された際にアンテナを切り替えるシステム、つまりエラーが発生した後のアンテナ切り替えを基本としている。発生したエラーに対しては再度同じフレームを送信器に送ってもらうことにより対応している(再送機能)。しかしながら、マルチパスフェージングにより通信環境が劣悪な状況では再送回数が増え、音声や映像など高速で次々に新しいペイロード信号を受信する必要がある機器には不向きとなる。
本発明は、簡素な構成で、マルチパスが多い環境下においても正確に受信レベルの高いアンテナを選択することにより、マルチパスフェージングによるレベル変動の影響を低減できるアンテナ切替受信システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のアンテナ切替受信システムは、複数のアンテナを切り替えて無線信号を受信するアンテナ切替受信システムにおいて、ペイロード信号を受信する前に、それぞれのアンテナでテスト信号を受信してペイロード信号を受信するアンテナを選択することを特徴とする。
このアンテナ切替受信システムにおいては、受信した信号に応じて増幅率を調整して、信号の受信レベルを最適化する自動利得制御部を備えることが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、各アンテナ毎に前記自動利得制御部の増幅率を検出し、その平均値を算出する平均値算出部を備え、前記平均値算出部によって各アンテナ毎に算出された増幅率の平均値に基づいて、ペイロード信号を受信するアンテナを選択することが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、前記アンテナの切り替え時において、ペイロード信号を受信するアンテナを選択判断するにあたり、切り替え当初の所定期間の前記自動利得制御部の増幅率は考慮しないことが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、前記アンテナの切り替え時において、切り替え当初の所定期間は、前記自動利得制御部から増幅率の出力を停止させることが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、前記アンテナの切り替え時において、切り替え当初の所定期間は、前記自動利得制御部の動作を停止させることが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、最後にレベルを検出したアンテナ以外のアンテナで前記ペイロード信号を受信する場合、前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率を、前記ペイロード信号を受信する際における増幅率の初期値として用いることが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率を記憶する増幅率記憶部をさらに備え、新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、前記増幅率記憶部に前フレームにおいて検出され記憶された増幅率を用いることが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、以前に受信した複数フレームにおいて検出された増幅率の平均値を算出し記憶する平均値記憶部をさらに備え、新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、前記平均値記憶部に記憶された増幅率の平均値を用いることが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の変動の割合を算出する増幅率変動算出部をさらに備え、前記増幅率変動算出部によって算出された増幅率の変動の割合が所定の閾値未満のとき、新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、前記増幅率記憶部に前回記憶された増幅率を用いることが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の変動の割合を算出する増幅率変動算出部をさらに備え、前記増幅率変動算出部によって算出された増幅率の変動の割合が所定の閾値未満のとき、新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、前記増幅率平均値記憶部に前回記憶された増幅率の平均値を用いることが好ましい。
このアンテナ切替受信システムにおいては、前記増幅率変動算出部によって算出された増幅率の変動の割合が所定の閾値以上のとき、新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、所定の値を用いることが好ましい。
本発明によれば、ペイロード信号を受信する前に、各アンテナでテスト信号を受信してペイロード信号を受信するアンテナを選択するので、簡素な構成でマルチパスフェージングによるレベル変動の影響を低減できる。これにより、マルチパス環境下においてもマルチパスフェージングに起因した受信レベルの劣化によるエラー発生を回避しやすくなる。
本発明の一実施形態によるアンテナ切替受信システムの概略構成を示すブロック図。 同アンテナ切替受信システムにおいて、2つのアンテナを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同アンテナ切替受信システムの動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムの変形例の概略構成を示すブロック図。 同変形例において、2つのアンテナを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムのさらに別な変形例の概略構成を示すブロック図。 同変形例において、2つのアンテナを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムのさらに別な変形例の概略構成を示すブロック図。 同変形例において、2つのアンテナを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムのさらに別な変形例の概略構成を示すブロック図。 同変形例において、2つのアンテナを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムのさらに別な変形例の概略構成を示すブロック図。 同変形例において、2つのアンテナを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムのさらに別な変形例において、2つのアンテナを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムのさらに別な変形例の概略構成を示すブロック図。 同変形例において、2つのアンテナを用いて受信されるフレームの信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムのさらに別な変形例の概略構成を示すブロック図。 同変形例において、2つのアンテナを用いて受信されるフレームの信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。 上記実施形態によるアンテナ切替受信システムのさらに別な変形例の概略構成を示すブロック図。 同変形例において、2つのアンテナを用いて受信されるフレームの信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システムの動作を示す図。 同変形例の動作を示すフローチャート。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるアンテナ切替受信システムについて図面を参照して説明する。図1はアンテナ切替受信システムの概略構成を示している。アンテナ切替受信システム10は、2本のアンテナを有するアンテナ部11と、アンテナ切替部12と、アンテナ切替タイミング検出部13と、アンテナ切替判断部14等によって構成されている。アンテナ切替部12は、2本のアンテナからいずれかのアンテナに切り替える。アンテナ切替タイミング検出部13は、例えば、所定レベル以上の信号を検出することにより、アンテナ切替部12がアンテナを切り替えるタイミングを検出する。アンテナ切替判断部14は、アンテナ切替部12を介していずれかのアンテナで受信した信号の受信レベル等に基づいて、ペイロード信号を受信するアンテナを選択し、その旨の制御信号をアンテナ切替部12に出力する。以下において、アンテナ切替部12に接続され、切り替えられるアンテナが2本の場合について説明するが、同アンテナは3本以上であってもよい。
図2は、アンテナ切替受信システム10において、2つのアンテナ、すなわちアンテナA及びアンテナBを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。特に、当初アンテナAが選択されており、そのアンテナAによってテスト信号1を受信する場合の例を示している。また、図3は、第1実施形態のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。
図2に示した信号は、本実施形態のアンテナ切替受信システム10に対応する送信システムから送信される。送信システムからは、テスト1信号、テスト2信号及びペイロード信号が送信される。テスト1信号、テスト2信号及びペイロード信号によって1つのフレームが構成される。ペイロード信号の前には、必要に応じてユニークワード信号が送信される。
テスト1信号及びテスト2信号は、ペイロード信号を受信するアンテナを選択するために用いられる。テスト1信号は、当初選択されていたアンテナによって受信され、テスト2信号は、切り替えられたアンテナによって受信される。なお、このテスト信号は、アンテナ切替部12によって切り替えられるアンテナの本数に応じて適宜追加される。ペイロード信号には、例えばヘッダ及び映像や音声並びに気温などのデータ又は各種の制御信号が含まれる。
図2、3を参照して、第1実施形態のアンテナ切替受信システム10の動作について説明する。アンテナ切替受信システム10は、当初待機(#1)している。アンテナ切替受信システム10のアンテナ部11が信号を受信し(#2)、アンテナ切替タイミング検出部13が、アンテナ切替タイミングを検出すると(#3においてYES)、アンテナ切替判断部14が、アンテナAの受信レベルを検出する(#4)。ここで受信レベルは、例えば受信信号を自動利得制御回路によって増幅する際の増幅率から検出される。そして、アンテナ切替判断部14は、アンテナBに切り替えて(#5)、アンテナBの受信レベルを検出する(#6)。アンテナの切り替えは、アンテナ切替タイミング検出部13によって検出されたアンテナ切替タイミングに基づいてなされる。その後、アンテナ切替判断部14は、アンテナAの受信レベルとアンテナBの受信レベルを比較する(#7)。アンテナAの受信レベルの方が大きいときは(#8においてYES)、アンテナ切替判断部14は、ペイロード信号を受信するためのアンテナとしてアンテナAを選択する。すなわち、アンテナ切替判断部14は、アンテナAに切り替える制御信号をアンテナ切替部12に出力し(#9)、アンテナAによってペイロード信号を受信する(#10)。図2に示す例は、この場合に相当する。アンテナBの受信レベルの方が大きいときは(#8においてNO)、ペイロード信号を受信するためのアンテナとしてアンテナBを選択する。すなわち、アンテナ切替判断部14は、アンテナBに固定したまま、アンテナBによってペイロード信号を受信する(#11)。なお、アンテナAの受信レベルとアンテナBの受信レベルが同等である場合には、最後にテスト信号を受信したアンテナBによってペイロード信号を受信する(#11)。
本アンテナ切替受信システム10によれば、ペイロード信号を受信する前に、各アンテナでテスト信号を受信してペイロード信号を受信するアンテナを選択するので、簡素な構成でマルチパスフェージングによるレベル変動の影響を低減できる。これにより、マルチパス環境下においてもマルチパスフェージングに起因した受信レベルの劣化によるエラー発生を回避できる。また、再送回数を減らしてよりリアルタイムに近い伝送を実現することができる。また、再送が不要な場合にあっては、再送機能を無くして、低コスト化及び小型化に貢献することもできる。
(変形例)
図4は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10の変形例の概略構成を示している。このアンテナ切替受信システム10においては、図1のアンテナ切替タイミング検出部13の一例として相関値算出部15が適用されている。また、送信システムからは、テスト信号1の前に、特定の並びの信号列によって構成されるアンテナ切替タイミング検出用信号が送信される。アンテナ切替タイミング検出用信号は、テスト1信号及びテスト2信号を受信する際に、使用するアンテナをアンテナA又はアンテナBに切り替える基準となるタイミングを検出するため信号である。アンテナ切替タイミング検出用信号は、ペイロード信号の伝送速度よりも低い伝送速度で送信される。相関値算出部(記憶部)15は、送信システムから送信されるアンテナ切替タイミング検出用信号と同一の並びの信号列(レファレンス信号)を記憶する。信号列の例としては、01100101011000101・・・などのランダム信号、若しくは相関特性に優れるM系列やそれに類する信号列が挙げられる。相関値算出部15は、記憶している信号列と、受信したアンテナ切替タイミング検出用信号の信号列の相関値を算出する。本変形例においては、相関値算出部15によって算出された相関値に基づいてアンテナ切替タイミング検出用信号を検出する。
図5は、本変形例のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図6は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図3に示す#3の処理に替えて#12の処理が実行される。
送信システムからは、アンテナ切替タイミング検出用信号、テスト1信号、テスト2信号及びペイロード信号が送信される。1フレームを構成するアンテナ切替タイミング検出用信号、テスト1信号、テスト2信号及びペイロード信号のうち、アンテナ切替タイミング検出用信号は、他の信号と比較して、低い伝送速度で送信される。いずれかのアンテナを介して受信した信号は、1ビット又はシンボルずつずらしながら相関値算出部15によって記憶されているレファレンス信号と比較され、一致度を順次数値化することにより相関値が算出される。一致度が所定の閾値以上となれば、アンテナ切替タイミング検出用信号を検出したと判断し(#12においてYES)、アンテナ切替判断部14が、アンテナAの受信レベルを検出する(#4)。以下の処理は、図3と同様であるため、説明を省略する。
このアンテナ切替受信システム10によれば、アンテナ切り替えのタイミング検出は、相関値検出により行うので、アンテナ切替タイミング検出用信号とノイズとをより明確に区別することができ、ノイズに対する耐性を強化することが可能となる。また、隣接して使用されている別システム又は同一システム内の他の機器から送信された信号等の妨害波に対する耐性を強化することができる。また、アンテナ切り替えを実施したい箇所にアンテナ切替タイミング検出用信号の信号列を挿入するだけでアンテナ切り替えの判断を随時行うことができるので、フレーム構成の自由度を高めることができる。
また、ペイロード信号と比較して低い伝送速度で送信されたアンテナ切替タイミング検出用信号を受信するので、マルチパスによる符号間干渉の影響が回避されるとともに、1ビットあたりの信号のエネルギーが大きくなり高感度となる。そのため、マルチパスフェージング等の通信環境の劣化に起因する受信レベル劣化の影響を受けたアンテナが選択されている場合であっても、もれなくアンテナ切替タイミング検出用信号を検出できるようになる。従って、それぞれのアンテナでテスト信号からより正確に受信レベルを検出して、ペイロード信号を受信するアンテナの選択を適格に行えるようになる。例えば、当初選択されたアンテナがマルチパスフェージングに起因するレベル劣化の影響を受けていても、上記影響がより少ないアンテナでペイロードを受信できる。これにより、マルチパスフェージングに起因するレベル劣化の影響による受信エラーを回避することができる。
(変形例)
図7は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10のさらに別な変形例の概略構成を示している。このアンテナ切替受信システム10においては、図4のアンテナ切替受信システム10に自動利得制御部31、信号処理部32等を加えて構成されている。自動利得制御部31は、受信した信号に応じて増幅率を自動的に調整して、信号の受信レベルを最適化する。自動利得制御部31がレベル調整を行う際の増幅率は、例えば信号処理部32に入力され、この増幅率に基づいて受信レベルが判断される。
図8は、本変形例のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図9は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図6に示す#4に替えて#41の処理が、#6,#7に替えて#42,43の処理が実行される。
図8に示すように、相関値算出部15によってアンテナ切替タイミング信号が検出されると、信号処理部32は、増幅率が安定するまでには相応の期間がかかるため、増幅率検出用のカウントを開始して、増幅率が安定するのを待つ。増幅率検出用のカウント値は、テスト信号1及びテスト信号2の長さに対応して設定されている。増幅率検出用のカウントを終了すると、信号処理部32は、テスト信号1の受信レベルを検出し、アンテナ切替部12にアンテナAからアンテナBに切り替えさせて、再度増幅率検出用のカウントを開始する。増幅率検出用のカウントを終了すると、信号処理部32は、テスト信号2の受信レベルを検出し、アンテナ切替判断部14は、受信レベルの比較を行い、ペイロード信号を受信するアンテナを選択し固定する。
受信レベルを検出・比較にあたっては、図9に示すように、本変形例では自動利得制御部31の増幅率を用いる。すなわち、相関値算出部15によってアンテナ切替タイミング検出用信号が検出されると(#12においてYES)、信号処理部32がアンテナAにおける自動利得制御部31の増幅率を検出する(#41)。このとき信号処理部32は、増幅率検出用のカウント終了時に検出した増幅率からアンテナAの受信レベルを推認する。ここで得られた増幅率はメモリ等に記憶される。その後、アンテナ切替部12によってアンテナBに切り替えられ、#41と同様に信号処理部32が自動利得制御部31の増幅率からアンテナBの受信レベルを推認する(#42)。そして、アンテナ切替判断部14は、アンテナA及びアンテナBについて自動利得制御部31の増幅率から得られた受信レベルを比較する(#43)。ここでは、増幅率が低いアンテナの方が、受信レベルが大きいと判断される。以下の処理は、図3と同様であるため、説明を省略する。
このアンテナ切替受信システム10によれば、自動利得制御部31の増幅率を用いてアンテナの受信レベルを比較する。これにより、受信レベルの検出にRSSI(Received Signal Strength Indication:受信信号強度)回路などの構成が不要となり、システムの簡素化を図ることができる。
なお、受信レベル(増幅率)の比較においては、絶対値の比較に限られることなく、相対値の比較であってもよい。相対値の比較においては、例えば、アンテナAによって検出された増幅率の値に対して、アンテナをアンテナBに切り替えた際に、増幅率の値が増加すればアンテナBの方が受信レベルが小さく、減少すればアンテナBの方が受信レベルが大きいことになる。
(変形例)
図10は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10のさらに別な変形例の概略構成を示している。このアンテナ切替受信システム10においては、図7のアンテナ切替受信システム10に平均値算出部33等を加えて構成されている。平均値算出部33は、各アンテナ毎に自動利得制御部31の増幅率を検出し、その平均値を算出する。信号処理部32は、平均値算出部33によって算出された平均値から受信レベルを推認する。
図11は、本変形例のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図12は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図9に示す#41に替えて#44の処理が、#42,#43に替えて#45,46の処理が実行される。
本変形例では、図11,図12に示すように、受信レベルの比較にあたって、自動利得制御部31の増幅率の平均値を用いる。すなわち、相関値算出部15によってアンテナ切替タイミング検出用信号が検出されると(#12においてYES)、平均値算出部33がアンテナAにおける自動利得制御部31の増幅率の平均値を算出する(#44)。このとき平均値算出部33は、増幅率検出用のカウント終了前数回分の増幅率の平均値を算出し、信号処理部32は、平均値からアンテナAの受信レベルを推認する。ここで得られた増幅率の平均値はメモリ等に記憶される。その後、アンテナ切替部12によってアンテナBに切り替えられ、#44と同様に平均値算出部33が自動利得制御部31の増幅率の平均値を算出し、信号処理部32は、平均値からアンテナBの受信レベルを推認する(#45)。そして、アンテナ切替判断部14は、アンテナA及びアンテナBについて自動利得制御部31の増幅率の平均値から得られた受信レベルを比較する(#46)。以下の処理は、図3と同様であるため、説明を省略する。
このアンテナ切替受信システム10によれば、増幅率の平均値を用いて受信レベルを評価することにより、マルチパスフェージングの影響を受けて受信レベルが変動している場合であっても、ペイロード信号を受信するアンテナの選択をより正確に行える。なお、本変形例においても、増幅率の平均値の比較にあたっては、絶対値の比較に限られることなく、相対値の比較であってもよい。
(変形例)
図13は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10のさらに別な変形例の概略構成を示している。このアンテナ切替受信システム10は、図4のアンテナ切替受信システム10に自動利得制御部31、信号処理部32及び増幅率出力制御部35を加えて構成されている。増幅率出力制御部35は、アンテナ切替判断部14に対する増幅率の値の出力を制御する。
図14は、本変形例のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図15は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図9に示す#5と#42の間に#47の処理が実行される。
アンテナ切替受信システムにおいて、物理的にアンテナを切り替えた後、安定して受信できるようになるまで数十n秒〜数百μ秒程度必要とされる。従って、この間の不安定な信号に基づいて調整された利得をアンテナ切替判断部14に出力すると、受信レベルの判断が適切に行えなくなる虞が生ずる。そこで、本変形例においては、アンテナを切り替えてから所定期間はアンテナ切替判断部14に増幅率の値を出力しないように、増幅率出力制御部35が制御を行う。これにより、ペイロード信号を受信するアンテナを選択判断するにあたり、切り替え当初の所定期間の自動利得制御部31の増幅率は考慮されない。
図15において、アンテナの切り替え動作は2度行われる。1度目は、#5においてアンテナAからアンテナBに切り替えられる動作であり、増幅率出力制御部35が増幅率の値をアンテナ切替判断部14に所定期間出力しないように信号処理部32を制御する。これにより、所定期間に亘って増幅率の出力が停止される(#47)。2度目は、#9においてアンテナBからアンテナAに切り替えられる動作であるが、ここでは各アンテナにおける受信レベルの比較は行わないので、増幅率の出力を停止する必要はない。なお、増幅率出力制御部35が増幅率の値を出力しないように制御する所定期間は、アンテナ切替部12のスイッチ切替時間の仕様に依存する。
このアンテナ切替受信システム10によれば、アンテナ切り替え後所定期間は、アンテナ切替判断部14に増幅率の値を出力しないので、不安定な信号に基づいて調整された利得がアンテナ切替の判断材料とされることがなくなる。その結果、より高い精度でアンテナの切り替え判断を行うことが可能となる。
(変形例)
図16は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10のさらに別な変形例の概略構成を示している。このアンテナ切替受信システム10は、図4のアンテナ切替受信システム10に自動利得制御部31、信号処理部32及び自動利得制御オン/オフ部36を加えて構成されている。自動利得制御オン/オフ部36は、自動利得制御部31のオン/オフ動作を制御する。
図17は、本変形例のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図18は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図9に示す#5と#42の間に#49の処理が、#9と#10の間に#50の処理がそれぞれ実行される。
既に述べたように、アンテナ切替受信システムにおいて、物理的にアンテナを切り替えた後、安定して受信できるようになるまで数十n秒〜数百μ秒程度必要とされる。そこで、本変形例にあっては、アンテナを切り替えてから所定期間は、自動利得制御部31がレベル調整をしないように、自動利得制御オン/オフ部36が自動利得制御部31の動作を停止させる。これにより、ペイロード信号を受信するアンテナを選択判断するにあたり、切り替え当初の所定期間の自動利得制御部31の増幅率は考慮されない。また、自動利得制御部31に入力される信号が不安定となることに起因して、増幅率の収束に要する時間が長くなることを防止できる。
図18において、アンテナの切り替え動作は2度行われる。1度目は、#5においてアンテナAからアンテナBに切り替えられる動作であり、自動利得制御オン/オフ部36が自動利得制御部31の動作を所定期間停止させる(#49)。2度目は、#9においてアンテナBからアンテナAに切り替えられる動作であり、自動利得制御オン/オフ部36が自動利得制御部31の動作を所定期間停止させる(#50)。なお、自動利得制御オン/オフ部36が自動利得制御部31の動作を停止させる所定期間は、アンテナ切替部12のスイッチ切替時間の仕様に依存する。
このアンテナ切替受信システム10によれば、アンテナ切り替え後、所定期間は自動利得制御部31の動作を停止するので、不安定な受信信号に基づいて利得を調整することが
なくなる。これにより、段落(0049)に記載した効果に加えて、図18中#9から#10における利得の調整時間を短縮できる。
(変形例)
上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10のさらに別な変形例について、以下説明する。本変形例の構成は、図7に示したものと同等であるが、本変形例は、ペイロード信号を受信する際における自動利得制御部31の増幅率の初期値に関し、特徴を有する。
図19は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信される信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図20は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図9に示す#9と#10の間に#51の処理が実行される。
図19において、アンテナAの方が受信レベルが高く、アンテナAでペイロード信号を受信する場合、通常であれば最後にテスト信号2を受信したアンテナBの受信レベルに基づいて自動利得制御部31の増幅率の初期値が設定されている。そのため、アンテナAに切り替えた後に再度レベル調整が必要となる。そこで、本変形例においては、アンテナAの方が受信レベルが高くアンテナAに切り替えた後は(#8においてYES、#9)、アンテナAでテスト信号1を受信したときの増幅率をペイロード信号を受信する際における増幅率の初期値として用いる(#51)。なお、ペイロード信号を受信する際に自動利得制御部31の増幅率を調整しない構成においては、アンテナAでテスト信号1を受信したときの増幅率がそのまま用いられる。
本変形例によれば、最後にレベルを検出したアンテナ以外のアンテナでペイロード信号を受信する場合、テスト信号を受信する際における自動利得制御部31の増幅率を、ペイロード信号を受信する際における増幅率の初期値として用いる。これにより、アンテナを切り替えてペイロード信号を受信する際のレベル調整に要する時間を不要とし、ペイロード信号の伝送効率を向上させることができる。
(変形例)
図21は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10のさらに別な変形例の概略構成を示している。このアンテナ切替受信システム10は、図4のアンテナ切替受信システム10に自動利得制御部31、信号処理部32及び増幅率記憶部37を加えて構成されている。増幅率記憶部37は、各アンテナでテスト信号を受信した際における自動利得制御部31の増幅率を記憶する。
図22は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信されるフレームの信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図23は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図9に示す#12と#41の間に#52の処理が、#5と#42の間に#53の処理がそれぞれ実行される。
送信システム及び受信システムの位置が固定されている等、通信環境に大きな変動がない場合は、各フレーム間において各アンテナの受信レベルの変動は少ないものと考えられる。そこで、本変形例においては、増幅率記憶部37に記憶させた各アンテナでの前フレームのテスト信号を受信した際における自動利得制御部31の増幅率を、現フレームのテスト信号を受信する際における増幅率の初期値として用いる。
すなわち、相関値算出部15によってアンテナ切替タイミング検出用信号が検出されると(#12においてYES)、アンテナAでテスト信号1を受信する際における自動利得制御部31の増幅率の初期値を設定する(#52)。アンテナAの増幅率の初期値には、増幅率記憶部37に記憶されているアンテナAでの前フレームにおける自動利得制御部31の増幅率が設定される。そして、信号処理部32がアンテナAにおける自動利得制御部31の増幅率を推認し、増幅率記憶部37に記憶させたアンテナAの増幅率を更新する(#41)。さらに、アンテナBに切り替えた後(#5)。アンテナBの増幅率の初期値を設定する(#53)。アンテナBの増幅率の初期値には、上記と同様に増幅率記憶部37に記憶されているアンテナBでの前フレームにおける自動利得制御部31の増幅率が設定される。そして、信号処理部32がアンテナBにおける自動利得制御部31の増幅率を推認し、増幅率記憶部37に記憶させたアンテナBの増幅率を更新する(#42)。以下の動作は、図9と同様である。
このアンテナ切替受信システム10によれば、前フレームのテスト信号で検出した各アンテナの自動利得制御部31の増幅率を現フレームの増幅率の初期値として設定する。これにより、通信環境に大きな変動がない場合等において、自動利得制御部31の増幅率を短時間で収束させることが可能となり、残りのテスト信号の受信時間を別の処理に用いることができる。例えば、マルチパスフェージングによる瞬間的な受信レベルの変動によって生じる誤差を抑制するために、受信レベル(増幅率)の平均を算出する等の処理を行うことにより、アンテナ切替判断の精度を高めることができる。この場合にあっては、さらなる精度向上のために、平均を算出するための受信レベルの標本数を増やすことも可能であるし、平均を算出する回数を増やすことも可能である。また、増幅率の標準偏差から受信に最適な増幅率を算出する等の処理を行うことも可能である。
(変形例)
図24は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10のさらに別な変形例の概略構成を示している。このアンテナ切替受信システム10は、図21のアンテナ切替受信システム10の増幅率記憶部37を増幅率平均記憶部38に替えて構成されている。増幅率平均記憶部38は、これまで各アンテナでテスト信号を受信した際における自動利得制御部31の増幅率の平均値を算出し記憶する。
図25は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信されるフレームの信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図26は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図23に示す#52に替えて#54の処理が、#53に替えて#55の処理がそれぞれ実行される。すなわち、本変形例においては、増幅率平均記憶部38に記憶させた各アンテナでの前フレーム以前のテスト信号を受信した際の増幅率の平均値を、現フレームのテスト信号を受信する際における増幅率の初期値として用いる(#54、#55)。
このアンテナ切替受信システム10によれば、前フレーム以前のテスト信号で検出した各アンテナにおける増幅率の平均値を現フレームの増幅率の初期値として設定する。これにより、図21乃至図23に示した変形例と同等の効果に加えて、前フレームの受信レベルが偶発的に急激に落ち込んだ場合であっても、短時間で増幅率を収束させることが可能となる。
(変形例)
図27は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10のさらに別な変形例の概略構成を示している。このアンテナ切替受信システム10は、図21のアンテナ切替受信システム10に増幅率変動算出部39を加えて構成されている。増幅率変動算出部39は、各アンテナでテスト信号を受信する際における自動利得制御部31の増幅率の変動の割合を算出する。
図28は上記第1実施形態のアンテナ切替受信システム10において、アンテナA及びアンテナBを用いて受信されるフレームの信号と、この信号を受信したときの上記アンテナ切替受信システム10の動作を示している。また、図29は、本変形例のアンテナ切替受信システム10の動作をフローチャートにて示している。本変形例においては、図23に示す#12と#52の間に#56、#57の処理が、#5と#42の間に#58の処理等がそれぞれ実行される。
送信システム及び受信システムの位置が固定されている等通信環境に大きな変動がない場合は、各フレーム間において各アンテナの受信レベルの変動は少なく、これに伴い自動利得制御部31の増幅率の変動も少ないものと考えられる。そこで、本変形例においては、増幅率の変動の割合が所定の閾値未満のとき、通信環境に大きな変動がないと判断する。そして、新たに各アンテナでテスト信号を受信する際における自動利得制御部31の増幅率の初期値として、増幅率記憶部37に前回記憶された増幅率を用いる。一方、増幅率の変動の割合が所定の閾値以上のときは、送信システム又は受信システムのいずれかが移動している等の原因が考えられ、前回の増幅率をそのまま使用してもメリットが無く、逆に収束が遅くなってしまう可能性がある。そこで、このような場合は、新たに各アンテナでテスト信号を受信する際における自動利得制御部31の増幅率の初期値として、事前に設定された所定の値を用いる。例えば、自動利得制御部31の仕様において増幅率の制御可能な範囲の中央値が用いられる。これにより、短時間で増幅率を収束させ易くなる。なお、上記増幅率の変動の割合とは、例えば、前フレームにおいて検出された増幅率に対する現フレームにおいて検出された増幅率の変化の割合をいう。
図29において、相関値算出部15によってアンテナ切替タイミング検出用信号が検出されると(#12においてYES)、増幅率変動算出部39は、各アンテナでテスト信号を受信する際における自動利得制御部31の増幅率の変動の割合を算出する。そして、アンテナAの増幅率の変動が閾値未満である場合は(#56においてYES)、アンテナAでテスト信号1を受信する際における自動利得制御部31の増幅率の初期値として、増幅率記憶部37に前回記憶された増幅率を設定する(#52)。一方、増幅率の変動の割合が閾値以上の場合は(#56においてNO)、増幅率の初期値として、所定の値を用いる(#57)。その後、アンテナBに切り替えた後(#5)、アンテナBでテスト信号2を受信する際における自動利得制御部31の増幅率の初期値を設定する。ここでは、アンテナAと同様にアンテナBの増幅率の変動の割合が閾値未満である場合は(#58においてYES)、自動利得制御部31の増幅率の初期値として、増幅率記憶部37に前回記憶された増幅率を設定する(#59)。一方、増幅率の変動の割合が閾値以上の場合は(#58においてNO)、増幅率の初期値として、所定の値を用いる(#60)。以下の動作は、図23と同様である。なお、#52、#59において、図24に示した増幅率平均記憶部38に前回記憶された増幅率の平均値を設定するように構成されていてもよい。
このアンテナ切替受信システム10によれば、各アンテナにおけるフレーム毎の増幅率の変動の割合が閾値未満である場合は、前フレームで検出した各アンテナの増幅率の値を現フレームの増幅率の初期値とする。一方、変動の割合が閾値以上である場合は、事前に決めた値を増幅率の初期値とする。これにより、増幅率の変動の割合を監視することにより、送信システム又は受信システムの移動等の判断が可能となる。従って、通信環境の変動に応じて、適切な増幅率の初期値で自動利得制御を行うことができるようになり、アンテナ切替判断の精度をより一層高めることが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られることなく、少なくともペイロード信号を受信する前に、複数のアンテナでテスト信号を受信して、その受信レベルに基づいてペイロード信号を受信するアンテナを選択するように構成されていればよい。また、上述した各実施形態の特徴を適宜組み合わせたアンテナ切替受信システムであってもよい。
10 アンテナ切替受信システム
11 アンテナ部
12 アンテナ切替部
13 アンテナ切替タイミング検出部
14 アンテナ切替判断部
31 自動利得制御部
33 平均値算出部
37 増幅率記憶部
38 増幅率平均記憶部
39 増幅率変動算出部

Claims (12)

  1. 複数のアンテナを切り替えて無線信号を受信するアンテナ切替受信システムにおいて、ペイロード信号を受信する前に、それぞれのアンテナでテスト信号を受信し、該テスト信号レベルの増幅率に基づいて、ペイロード信号を受信するアンテナを選択することを特徴とするアンテナ切替受信システム。
  2. 受信した信号に応じて増幅率を調整して、信号の受信レベルを最適化する自動利得制御部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ切替受信システム。
  3. 各アンテナ毎に前記自動利得制御部の増幅率を検出し、その平均値を算出する平均値算出部を備え、前記平均値算出部によって各アンテナ毎に算出された増幅率の平均値に基づいて、ペイロード信号を受信するアンテナを選択することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアンテナ切替受信システム。
  4. 前記アンテナの切り替え時において、ペイロード信号を受信するアンテナを選択判断するにあたり、切り替え当初の所定期間の前記自動利得制御部の増幅率は考慮しないことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ切替受信システム。
  5. 前記アンテナの切り替え時において、切り替え当初の所定期間は、前記自動利得制御部から増幅率の出力を停止させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のアンテナ切替受信システム。
  6. 前記アンテナの切り替え時において、切り替え当初の所定期間は、前記自動利得制御部の動作を停止させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のアンテナ切替受信システム。
  7. 最後にレベルを検出したアンテナ以外のアンテナで前記ペイロード信号を受信する場合、
    前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率を、前記ペイロード信号を受信する際における増幅率の初期値として用いることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のアンテナ切替受信システム。
  8. 各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率を記憶する増幅率記憶部をさらに備え、
    新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、前記増幅率記憶部に前フレームにおいて検出され記憶された増幅率を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のアンテナ切替受信システム。
  9. 以前に受信した複数フレームにおいて検出された増幅率の平均値を算出し記憶する増幅率平均値記憶部をさらに備え、
    新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、前記増幅率平均値記憶部に記憶された増幅率の平均値を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のアンテナ切替受信システム。
  10. 各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の変動の割合を算出する増幅率変動算出部をさらに備え、
    前記増幅率変動算出部によって算出された増幅率の変動の割合が所定の閾値未満のとき、新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、前記増幅率記憶部に前回記憶された増幅率を用いることを特徴とする請求項8に記載のアンテナ切替受信システム。
  11. 各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の変動の割合を算出する増幅率変動算出部をさらに備え、
    前記増幅率変動算出部によって算出された増幅率の変動の割合が所定の閾値未満のとき、新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、前記増幅率平均値記憶部に前回記憶された増幅率の平均値を用いることを特徴とする請求項9に記載のアンテナ切替受信システム。
  12. 前記増幅率変動算出部によって算出された増幅率の変動の割合が所定の閾値以上のとき、新たに各アンテナで前記テスト信号を受信する際における前記自動利得制御部の増幅率の初期値として、所定の値を用いることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のアンテナ切替受信システム。
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