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JP2012051779A - シリコンインゴットの電磁鋳造方法 - Google Patents

シリコンインゴットの電磁鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】銅製の冷却モールドに起因するシリコンインゴットの銅による汚染を抑制して、太陽電池の基板材の素材として好適なシリコンインゴットの製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン原料を銅製の無底冷却モールド1に装入し、電磁誘導により溶融し、当該溶融したシリコンを下方に引き下げ凝固させることにより多結晶シリコンインゴットを連続的に鋳造するシリコンインゴットの電磁鋳造方法であって、前記銅モールドを取り囲む誘導コイル2の下端から下方に位置するモールド長さ(LM)を40mm超180mm以下として、銅モールドに近接するシリコンインゴットの外周部から内部への銅の拡散、混入を抑制する。一辺の長さが322mm以上530mm以下の正方形または矩形断面の多結晶シリコンインゴットを鋳造対象とする実施形態の採用が望ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁誘導による連続鋳造技術を適用して多結晶シリコンインゴットを製造する方法に関し、詳しくは、銅製の冷却モールドに起因するシリコンインゴットの銅による汚染を抑制して、太陽電池の基板材の素材として好適なシリコンインゴットの電磁鋳造方法に関する。
電磁誘導による連続鋳造法(以下、「電磁鋳造法」という)によれば、溶解された物質(ここでは、溶融シリコン)とモールドとはほとんど接触しないので、不純物汚染のない鋳塊(インゴット)を製造することができる。モールドからの汚染がないので、モールドの材質として高純度材料を使用する必要がないという利点もあり、また、連続して鋳造することができるので、製造コストの大幅な低減が可能である。したがって、電磁鋳造法は、従来から太陽電池の基板材として用いられる多結晶シリコンの製造に適用されてきた。
この電磁鋳造法では、高周波誘導コイルの内側に、周方向に相互に電気的に絶縁され、かつ内部が水冷された、電気伝導性と熱伝導性のよい物質(通常は銅)を短冊状に並べた無底の冷却モールド(またはルツボ)を用いる。コイルの形状および無底モールドとして機能する短冊状の物体で囲まれた部分の形状は、円筒状、角筒状のいずれでもよい。また、無底モールドの下部には下方に移動可能な支持台を設ける。
溶解容器として構成された銅(Cu)製のモールドに原料シリコンを装入し、高周波誘導コイルに交流電流を通じると、モールドを構成する短冊状の各素片は互いに電気的に分割されているので、各素片内で電流がループを作り、モールドの内壁側の電流がモールド内に磁界を形成して、モールド内のシリコンを加熱溶解することができる。モールド内の溶融シリコンは、モールド内壁の電流がつくる磁界と溶融シリコン表皮の電流の相互作用によって溶融シリコン表面の内側法線方向の力を受け、モールドと非接触の状態で溶解される。
このようにモールド内のシリコンを溶解させながら、溶融シリコンを下部で保持する支持台を下方へ移動させると、高周波誘導コイルの下端から遠ざかるにつれて誘導磁界が小さくなるために、発生電流が低下して発熱量が減少し、溶融シリコンの底部で上方に向けて凝固(一方向凝固)が進行する。
支持台の下方への移動に合わせて、モールドの上方から原料を連続的に投入し、溶解および凝固を継続することにより、一方向に凝固させながら多結晶シリコンインゴットを連続して鋳造することができる。シリコン溶融液を凝固させてインゴットにする際に一方向凝固が採用されるのは、結晶粒を大きく成長させるとともに、凝固に伴う体積膨張による割れを防ぐためである。
ところで、電磁鋳造法により製造される多結晶シリコンは、通常、銅モールドを使用するため、結晶中の銅濃度が他の不純物に比べて高い。これは、インゴットが銅モールドと接近しているため、雰囲気中に導入された銅がインゴット外周部から内部へ拡散して混入することによるものと考えられている。金属不純物は、光によって発生するキャリアの再結合のトラップ(捕獲)準位となってキャリアを消滅させ、太陽電池を構成したときの変換効率((入射した光のエネルギーに対し、電気エネルギーに変換して取り出すことができるエネルギーの割合))を低下させる。
非特許文献1には、p型およびn型のシリコンについて、金属不純物濃度と太陽電池を構成したときの変換効率の関係が示されている。変換効率に影響が現れる濃度の下限値は金属の種類および導電型(p型、n型)によって大きく異なる。同文献(Fig.4およびFig.5)によると、銅は他の多くの金属に比べて太陽電池の変換効率に影響を与えにくい金属であるということができるが、銅モールドに起因する結晶中の銅濃度の増大は、特に太陽電池の基板材として用いられる多結晶シリコンの品質をより一層高める上で、改善を要する問題である。
JOHN RANSFORD DAVIS 他「IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES」VOL.ED−27,NO.4 APRIL 1980 682頁
本発明はこのような状況に鑑みてなされたもので、銅製の冷却モールドに起因するシリコンインゴットの銅による汚染を抑制して、太陽電池の基板材の素材として好適なシリコンインゴットの電磁鋳造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、結晶中の銅濃度の増大に及ぼす影響が大きいと考えられる、誘導コイルの下端から下方に位置するモールドの長さを広範囲に変えて、シリコンインゴットに混在する銅の濃度、および、当該銅濃度が、前記シリコンインゴットから切り出したウェーハを基板として太陽電池を構成したときの変換効率に及ぼす影響を調査した。
その結果、前記コイルの下端から下方にあるモールドの長さを短くする(すなわち、銅モールドがシリコンインゴットと近接している部分の面積を小さくする)ことにより、シリコンインゴットの外周部から内部への銅の拡散を減少させて、シリコンインゴットの銅による汚染を低減させ得ることを見いだした。また、前記銅による汚染の低減に伴い、太陽電池を構成したときの変換効率を高く維持できることを確認した。
本発明はこのような知見に基づいてなされたもので、下記のシリコンインゴットの電磁鋳造方法を要旨とする。
すなわち、シリコン原料を銅製の無底冷却モールドに装入し、電磁誘導により溶融し、当該溶融したシリコンを下方に引き下げ凝固させることにより多結晶シリコンインゴットを連続的に鋳造するシリコンインゴットの電磁鋳造方法であって、前記銅モールドを取り囲む誘導コイルの下端から下方に位置するモールドの長さを40mm超180mm以下の範囲内に調整することを特徴とするシリコンインゴットの電磁鋳造方法である。
ここで、「誘導コイルの下端から下方に位置するモールドの長さ」とは、後に示す図1中に矢印により表示したモールド長さLMである。このモールド長さLMを、以下「コイル下銅モールド長さ」と記す。
本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法においては、鋳造の対象となる多結晶シリコンインゴットが、一辺の長さが322mm以上530mm以下の正方形または矩形断面を有することとする実施の形態を採ることが望ましい。
また、本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法(前記の実施形態を含む)は、鋳造の対象となる多結晶シリコンがn型である場合、特に有効である。
本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法によれば、多結晶シリコンインゴットを製造するに際し、銅製の冷却モールドに起因するシリコンインゴットの銅による汚染を抑制して、太陽電池の基板材の素材として好適なシリコンインゴットを製造することができる。
本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法の実施に好適な電磁鋳造装置の要部の概略構成例を示す縦断面図である。 実施例の結果で、コイル下銅モールド長さとインゴットにおける銅濃度の関係を示す図である。 実施例の結果で、コイル下銅モールド長さと太陽電池を構成したときの変換効率の関係を示す図である。
本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法は、シリコン原料を銅製の無底冷却モールドに装入し、電磁誘導により溶融し、当該溶融したシリコンを下方に引き下げ凝固させることにより多結晶シリコンインゴットを連続的に鋳造するシリコンインゴットの電磁鋳造方法であることを前提としている。
このような電磁鋳造方法を前提とするのは、太陽電池の基板材として用いられる多結晶シリコンを製造するに際し、モールド内で、溶融シリコンとモールドとをほとんど接触させずに鋳造を行い、モールドからの金属汚染がなく、変換効率を良好に維持できるシリコンインゴットを製造することができるからである。モールドの材質として高純度材料を使用する必要がなく、また、連続して鋳造することができるので、製造コストの大幅な低減も可能である。
本発明の電磁鋳造方法は、コイル下銅モールド長さ(すなわち、銅モールドを取り囲む誘導コイルの下端から下方に位置するモールドの長さ)を40mm超180mm以下の範囲内に調整することを特徴としている。
本発明の電磁鋳造方法において、コイル下銅モールド長さを前記所定範囲内に調整するのは、銅モールドに近接するシリコンインゴットの外周部から内部への銅の拡散、混入を抑制するためである。
図1は、本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法の実施に好適な装置の要部の概略構成例を示す縦断面図である。同図に示すように、この装置は、銅製の無底冷却モールド1と、このモールド1を取り囲む誘導コイル2を有し、誘導コイル2の下側には、凝固したシリコンインゴット3を加熱して、急激な冷却を防ぐための保温筒4が設置されている。さらに、この例では、加熱源として、プラズマアークを発生させるためのプラズマトーチ5を有している。プラズマトーチ5は溶融シリコン6の上方に昇降可能に設置されている。
図1において、両端に矢印を付して示した長さがコイル下銅モールド長さLMである。本発明の電磁鋳造方法では、このコイル下銅モールド長さを40mm超180mm以下の範囲内に調整して、銅モールド1に近接するシリコンインゴット3の外周部から内部への銅の拡散、混入を抑制する。
コイル下銅モールド長さの下限を40mmとするのは、この銅モールド長さを境にして、インゴットの外周部の固体の層(以下シェルと呼ぶ)に穴があき、湯漏れが発生する危険性が高くなるからである。コイル下銅モールド長さを短くするほど高温に熱せられている部分の面積を小さくすることができ、銅の発生源を縮小できるが、特に、後述する一辺の長さが322mm以上530mm以下の正方形または矩形断面のシリコンインゴットを鋳造対象とする場合においては、40mmが限界になる。
一方、コイル下銅モールド長さの上限を180mmとするのは、後述する実施例の結果によるもので、180mmを超えると、モールドに接近している部分の面積が大きくなり、インゴットの銅による汚染量の増大傾向がより大きくなるとともに、変換効率が明白な低下傾向を示すからである。
さらに付言すれば、今後普及することが予想されるn型の多結晶シリコンインゴットへの対応を考慮した場合、コイル下銅モールド長さの上限を少なくとも180mmにすることが望ましい。近年、高い変換効率が得られ、またドーパントの偏析が生じない、電磁鋳造によるn型多結晶シリコンの製造技術開発が進められているが、このn型多結晶シリコンはp型の多結晶シリコンに比べて銅による汚染を受けやすいからである。
本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法においては、前記のように、鋳造の対象となる多結晶シリコンインゴットが、一辺の長さが322mm以上530mm以下の正方形または矩形断面を有することとする実施の形態を採ることが望ましい。
本発明の電磁鋳造方法における、コイル下銅モールド長さを40mm超180mm以下の範囲内に調整する規定は、後述する実施例に示すように、この範囲内の(つまり、一辺の長さが322mm以上530mm以下の)断面形状を有するシリコンインゴットについて、コイル下銅モールド長さを広範囲に変更して鋳造を行った結果導出されたものである。したがって、この実施形態を採用して、コイル下銅モールド長さを前記所定の範囲内に調整することにより、インゴット外周部のシェルの穴あきによる湯漏れならびにインゴットの銅による汚染量のより大きな増大傾向を効果的に抑制することができる。
なお、インゴット断面の一辺の長さが前記322mm以上530mm以下の範囲よりも短い場合であっても、勿論、コイル下銅モールド長さを40mm超180mm以下の範囲内に調整する本発明の電磁鋳造方法によって、インゴット外周部のシェルの穴あきによる湯漏れや、インゴットの銅汚染のより大きな増大傾向は抑制される。
本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法(前記の実施形態を含む)は、鋳造の対象となる多結晶シリコンがn型である場合、特に有効である。
前掲の非特許文献1によると、変換効率に影響が現れる銅の濃度の下限値は導電型(p型、n型)によって大きく異なり、p型シリコンでは、1017atoms/cm3のオーダーであるのに対し(同文献のFig.4)、n型シリコンでは1016atoms/cm3のオーダーであり(同文献のFig.5)、n型シリコンの方が一桁程度低濃度である。すなわち、n型シリコンの方が、銅汚染により、変換効率が影響を受けやすい。したがって、本発明の電磁鋳造方法は、n型の多結晶シリコンインゴットを鋳造対象とする場合、特に効果的である。さらに、本実施形態を適用する場合、コイル下銅モールド長さを前記規定の範囲内で、より短めに調整して、銅による汚染をより一層低減することが望ましい。
前記図1に示した概略構成を有するシリコンインゴットの電磁鋳造装置を用い、コイル下銅モールド長さを広範囲に変えて、断面寸法が345mm×505mm、長さが7mのシリコンインゴットを製造し、インゴットに含まれる銅の濃度、および当該インゴットから切り出したウェーハを基板として構成した太陽電池の変換効率を調査した。なお、従来の電磁鋳造法では、コイル下銅モールド長さは200mm程度である。また、電磁鋳造においては、プラズマトーチを用いたプラズマ加熱を併用した。
調査結果を表1に示す。表1において、「インゴットにおける銅濃度比」は、得られたそれぞれのインゴットの長手方向5箇所における外周部と中心部からサンプルを採取し、すべて溶解した後、ICP−MS(誘導結合高周波プラズマ分光分析)を用いてCuの分析を行い、原子数/cm3に換算した結果を、コイル下銅モールド長さが60mmのときの銅濃度を基準(1.0)として表示した。また、「変換効率」は、得られたそれぞれのインゴットからシリコンウェーハを切り出し、当該ウェーハを基板として構成した太陽電池の電流電圧特性(IV特性)を測定することにより求めた。
Figure 2012051779
図2および図3は表1に示した結果を図示したもので、図2は、コイル下銅モールド長さとインゴットにおける銅濃度の関係を示す図であり、図3は、コイル下銅モールド長さと、得られたシリコンインゴットから切り出したウェーハを基板として構成した太陽電池の変換効率との関係を示す図である。なお、図2において、縦軸の銅濃度比は、コイル下銅モールド長さが60mmのときの銅濃度を基準(1.0)として表示している。また、図2および図3において、コイル下銅モールド長さが40mmでは、湯漏れのため調査データは得られなかった。
図2に示すように、コイル下銅モールド長さとインゴットにおける銅濃度の間には相関関係があり、コイル下銅モールド長さが長くなるに伴い、銅濃度(すなわち、銅による汚染量)は増大している。特に、コイル下銅モールド長さが180mmを超えると、銅による汚染量の増加傾向がより大きくなる。一方、コイル下銅モールド長さの下限は湯漏れが生じない範囲に制限される。
また、図3に示すように、コイル下銅モールド長さと太陽電池を構成したときの変換効率の間にも相関関係があり、コイル下銅モールド長さが長くなるに伴い変換効率は低下傾向を示す。この場合も、コイル下銅モールド長さが180mmのときを境として低下傾向が変化し、一段と大きな低下傾向を示す。
これら図2および図3に示した結果を併せ考慮すると、コイル下銅モールド長さの上限は、銅による汚染量の増加傾向ならびに変換効率の低下傾向が一段と大きくなる前の180mmとするのが妥当であると考えられる。一方、コイル下銅モールド長さの下限は湯漏れが生じない40mmとするのが妥当である。
以上述べた実施例により、コイル下銅モールド長さを短くすることによってシリコンインゴットの銅による汚染を低減させ得ること、さらに、コイル下銅モールド長さを40mm超180mm以下とすることにより、湯漏れの危険性を回避し、また、銅濃度が一段と大きな増加傾向を示す前にシリコンインゴットの銅による汚染を抑えて、変換効率を高い状態に維持できることが確認できた。
本発明のシリコンインゴットの電磁鋳造方法によれば、銅製の冷却モールドに起因するシリコンインゴットの銅による汚染を抑制して、太陽電池の基板材の素材として好適な多結晶シリコンインゴットを製造することができる。したがって、本発明は、太陽電池の製造分野において有効に利用することができ、自然エネルギー利用技術の進展に大きく寄与することができる。
1:モールド、 2:誘導コイル、 3:シリコンインゴット、
4:保温筒、 5:プラズマトーチ、 6:溶融シリコン

Claims (3)

  1. シリコン原料を銅製の無底冷却モールドに装入し、電磁誘導により溶融し、当該溶融したシリコンを下方に引き下げ凝固させることにより多結晶シリコンインゴットを連続的に鋳造するシリコンインゴットの電磁鋳造方法であって、
    前記銅モールドを取り囲む誘導コイルの下端から下方に位置するモールドの長さを40mm超180mm以下の範囲内に調整することを特徴とするシリコンインゴットの電磁鋳造方法。
  2. 鋳造の対象となる多結晶シリコンインゴットが、一辺の長さが322mm以上530mm以下の正方形または矩形断面を有することを特徴とする請求項1に記載のシリコンインゴットの電磁鋳造方法。
  3. 鋳造の対象となる多結晶シリコンが、n型であることを特徴とする請求項1または2に記載のシリコンインゴットの電磁鋳造方法。
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