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JP2012029368A - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents

回転電機およびその製造方法 Download PDF

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JP2012029368A
JP2012029368A JP2010163089A JP2010163089A JP2012029368A JP 2012029368 A JP2012029368 A JP 2012029368A JP 2010163089 A JP2010163089 A JP 2010163089A JP 2010163089 A JP2010163089 A JP 2010163089A JP 2012029368 A JP2012029368 A JP 2012029368A
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Takashi Osanawa
尚 長縄
Takashi Ishigami
孝 石上
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Hitachi Ltd
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Abstract

【課題】 電気的特性を改善することができる回転電機の提供。
【解決手段】固定子コイルの1相巻線を構成する連続分散巻コイル71は、矩形断面の連続導体線である角線8により形成される。そして、連続分散巻コイル71は、回転子の磁極がなす電気角360度以内に、1以上のスロット3を跨いで異なるスロット間に巻回されたコイルターン71cと固定子コア2とによって形成される固定子磁極が2つ配置されるように巻回され、2つの固定子磁極をなす各々のコイルターン71cは、一方のスロット3の外周側と他方のスロット3の内周側とに挿入されるとともに、周方向角度幅が電気角180度よりも小さいコイルターンであって、互いに重ならないように設けられ、隣接する固定子磁極が互いに逆極性をなすように巻回されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転電機およびその製造方法に関する。
回転電機の固定子コイルの構造として、分布巻、集中巻などの方式が知られている。
その中で、回転子の磁極ピッチに対し、固定子コアのティースに短節重ね巻きした3個の固定子コイルを三相結線した第1三相結線コイルと、第1三相結線コイルの各固定子コイルに対してそれぞれ電気角でπ/3ラジアンずつずらして、ティースに3個の固定子コイルを短節重ね巻するとともに、第1三相結線コイルと同一の結線態様で結線した第2三相結線コイルとからなる巻線構造が知られている(特許文献1参照)。
特開平6−165422号公報
昨今のエネルギー問題に鑑み、回転電機も高効率化が求められている。しかし、上記技術は原理的に集中巻であるため、1相分の固定子コイルは、ロータとの鎖交磁束のうち電気角で120度領域しか利用せず、電気角360度領域にわたり利用している分布巻に対して、さらに高い効率を得ることが困難に成りつつある。
一方分布巻は、全節巻きと短節巻きがあるが、いずれも実質電気角で180度にわたってコイルを巻き、残りの180度を反対向きに巻くことにより、固定子のティースには全ての相のコイルが巻かれた構造になっている。従って、コイルに流れた電流が誘起する磁束が自己のコイルに鎖交する鎖交磁束量が多くなり、コイルのインダクタンスは比較的大きい値となる。このため、発電機では高速回転領域での発電電流が抑えられ、モータではコイル電流の制御応答性が悪化する。
本発明の目的は、回転電機の電気的特性を改善することにある。
本発明に係る回転電機は、周方向に複数の磁極が設けられた回転子と、矩形断面の連続導体線による相巻線を複数有する固定子巻線と、固定子巻線が巻装され、回転子に対して空隙を介して配置された固定子コアと、を備え、相巻線は、回転子の磁極がなす電気角360度以内に、1以上のスロットを跨いで異なるスロット間に巻回されたコイルターンと固定子コアとによって形成される固定子磁極が2つ配置されるように巻回され、2つの固定子磁極をなす各々のコイルターンは、一方のスロットの外周側と他方のスロットの内周側とに挿入されるとともに、周方向角度幅が電気角180度よりも小さいコイルターンであって、互いに重ならないように設けられ、隣接する固定子磁極が互いに逆極性をなすように巻回されていることを特徴とする。
本発明によれば、回転電機の電気的特性を改善することができる。
本発明の一実施形態である回転電機の要部を示す分解斜視図。 固定子1の拡大断面図。 固定子コア2と固定子コイル7とを直線状に展開した模式図。 固定子1の内径側から見た固定子コイル7を直線状に展開した模式図。 組み上がり状態の巻枠10を示す斜視図。 巻枠10のA矢視図。 巻枠10の分解図。 支持板15を説明する図。 巻枠駆動機構50の模式図。 巻線方法を説明する図。 巻線方法を説明する図であって、図10に示す作業に続く工程を示す。 巻線方法を説明する図であって、図11に示す作業に続く工程を示す。 冶具55の形状を示す図。 巻線方法を説明する図であって、図12に示す作業に続く工程を示す。 巻枠10に巻回された1相分の連続分散巻コイル71を示す図。 巻枠10からの連続分散巻コイル71の取り外し方を示す図。 6つの連続分散巻コイル71を直線状に組んだ固定子コイル7を示す図。 型40による固定子コイル7の成形を説明する図。 プレス後の固定子コイル7の形状を示す図。 固定子コイル7の固定子コア2への装着工程を説明する図。 分散巻コイルの概念を説明する図。 分散巻構造とダブル三層構造とを組み合わせた構造を示す図。 車両用交流発電機100の断面図。 三相整流回路を示す図。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である回転電機の要部を示す分解斜視図である。図1に示すように、本実施形態による回転電機20は、固定子1と、固定子1の内周側に空隙を介して配置され、かつ、回転可能に支持されている回転子21とを備えている。なお、回転電機20は、図1に示す固定子1および回転子21を収容し、回転子21を回転可能に支持するベアリングを有するハウジングを備えているが、図1では図示を省略した。
本実施の形態における固定子1は、分散巻で重ね巻方式の固定子コイル7を備えている。なお、図1では、巻線の様子が分かりやすいように、固定子コイル7の一部のみを図示した。固定子コイル7には角線8の連続線が用いられ、角線8は固定子コア2に分散巻でかつ連続重ね巻で巻回されている。なお、分散巻の詳細については後述する。
固定子コア2は、渦電流損を低減するため、薄板の電磁鋼板を打ち抜きプレス成形により所定の形状とした上で、軸方向に積層したものである。固定子コア2の内周部には、軸方向に連続した複数のスロットが形成されている。なお、本実施形態では48個のスロットが形成されている。
回転子21は、回転子コア22と、永久磁石23とを備えている。回転子コア22は、薄板の電磁鋼板を打ち抜きプレス成形所定の形状とした上で、軸方向に積層したものである。回転子コア22の外周部には、回転子21の軸方向に貫通した複数の磁石挿入穴が周方向等間隔に形成されている。本実施の形態では、8個の磁石挿入穴が形成されている。磁石挿入穴に挿入された8個の永久磁石23は、磁石の極性が交互に逆になるように着磁されている。なお、永久磁石23の間に形成されるコアは補助磁極として機能する。
図2は固定子1の一部を拡大して示した断面図である。固定子コア2の各スロット3には絶縁紙4がスロット内周面に沿って設置されており、固定子コイル7の角線8は、絶縁紙4を介してスロット3内に配置される。各スロット3には4本ずつ角線8が配置されており、スロット3内の各角線8は、矩形断面の対向する2辺がスロット内周面に沿い、残る他の2辺が固定子コア2の中心を向くように、すなわち、固定子コア2の径方向に対する向きがすべて同じになるように配置されている。このように配置することで、コイル導体のスロット内占有率を向上させることができる。
図3および図4は固定子コア2に配置される固定子コイル7の1相分を部分的に示した模式図である。上述したように、固定子コイル7は分散巻かつ重ね巻で巻回されており、1相分の連続分散巻コイル71は1本の角線8で連続的に形成されている。図3は固定子1を軸方向端部側から見た図であって、固定子コア2と連続分散巻コイル71とを直線状に展開した模式図である。丸で囲った数字は連続分散巻コイル71を形成する配置順を示しており、以下では、図3に示した丸で囲った数字を、カッコつきの数字で(1)のように記載することにする。すなわち、(1)→(2)→(3)→(4)の順に角線8が配置される。
(1)から(4)までの順序で、ターン部71cは形成される。そして(1)から(4)までに形成されたターン部71cの角線8は外側渡り線部71aを経て、(4)から(8)までに形成されるターン部71cへと繋がる。そして(5)から(8)までに形成されたターン部71cの角線8は内側渡り線部71bを経て、(9)から(12)までに形成されるターン部71cへと繋がる。同じように(9)から(12)までに形成されたターン部71cの角線8は外側渡り線部71aを経て、(13)から(16)までに形成されるターン部71cコイルへと繋がる。
図4は、固定子1の内径側から見た連続分散巻コイル71を直線状に展開した模式図である。上述のような繰り返しにより、1相分のコイルは、外側渡り線部71a,ターン部71c,内側渡り線部71b,ターン部71cの順番で構成される。図4に示しように、ターン部71cの巻回方向には時計回りのものと反時計回りのものとがあり、それらが交互に現れる。各相の連続分散巻コイル71は、予めコイル成型用の治具を用いて巻回され、後述するように巻回された各相の連続分散巻コイル71を一体に固定子コア2に装着する。
図5〜図7は、コイル成型用治具である巻枠を説明する図である。図5は組み上がり状態の巻枠10を示す斜視図であり、図6は、図5に示す巻枠10の反対側の一部を示すA矢視図である。図7は巻枠10の分解図である。
図5に示すように、巻枠10は巻軸11と、巻軸11に外挿されるガイド枠12、13、14を備えている。巻軸11の長手方向の両端面には軸11cが形成されている。ガイド枠12は、紙面手前側に巻線案内ピン121、巻線案内窪み122,123が形成されている。一方、ガイド枠13は、図7に示すように、ガイド枠12とは逆側の面に巻線案内ピン131、巻線案内窪み132,133が形成されている。
巻軸11に外挿されたガイド枠12、13、14は、固定ピン16によって巻軸11の所定位置に位置決め固定されている。本実施の形態では、固定子コイル7の1相あたりの連続分散巻コイル71には、図4に示すターン部71cが8つ形成される。図5に示す巻枠10は、ターン部71cが8つの場合の巻枠であって、両端部に配置される2つのガイド枠14、4つのガイド枠12、3つのガイド枠13を備えている。なお、2種類のガイド枠12,13を交互に9つ並べるようにしても良い。ターン部71cが8つ以外の場合も、ターン部71cの数に応じてガイド枠12、13の数を設定すればよい。
ターン部71cは、角線8を巻軸11の周囲に巻き付けることによって形成される。そのため、巻軸11には、一対の直線面11aが平行に形成されている。この直線面11aに角線8を沿わせることで、ターン部71cのスロットに挿入される部分(コイル辺と呼ばれる)が形成される。巻軸11の上下には、ターン部71cのコイルエンド部を形成するためのV字形状の傾斜面11bが形成されている。巻軸11に角線8を巻回すことにより、六角形形状のターン部71cが形成される。
ガイド枠12,13,14は角線8を巻軸11に巻回す際のガイドとして機能し、ガイド枠12,13,14を固定ピン16で位置決めすることによって所定幅Wの巻線溝101が形成される。所定幅Wは角線8の線幅に応じて設定されるが、巻回しやすさ等を考慮して線幅よりも若干大きめに設定される。
ガイド枠12,13は、図4に示す渡り線部71a,71bを成形する治具としても機能する。角線8をガイド枠12の巻線案内ピン121および巻線案内窪み122,123に沿って成形することにより、内側渡り線部71bが形成される。一方、角線8をガイド枠13の巻線案内ピン131および巻線案内窪み132,133に沿って成形することにより、外側渡り線部71aが形成される。
図7の分解図に示すように、巻軸11の直線面11aにはガイド枠12〜14の総数と同数の貫通孔110が形成されている。一方、各ガイド枠12〜14にも、巻軸11の貫通孔110と対応するように貫通孔120,130,140が形成されている。ガイド枠14は、その貫通孔140が巻軸11の貫通孔110と対向する位置に外挿され、固定ピン16を貫通孔110および140に挿通することにより、ガイド枠14が所定位置に位置決め固定される。ガイド枠12,13に関しても、ガイド枠14の場合と同様に固定ピン16によって所定位置に位置決め固定される。
なお、ガイド枠12〜14の巻軸11への挿脱を行う際には、図8に示すような支持板15が用いられる。図8は支持板15を説明する図である。図8(a)は巻軸11のガイド枠12〜14への挿脱作業を示す図であり、挿脱作業時の横断面図およびB1−B1断面図を示す。図8(b)は組み付け完成状態の巻枠10の横断面図およびB2−B2断面図を示す。
支持板15には、巻軸11に形成されている貫通孔110と同一ピッチと同一個数の貫通孔15aが形成されている。組み付け時には、図8(a)に示すように、支持板15の各貫通孔15aに固定ピン16をそれぞれ装着する。その際、図18(a)に示すように、各固定ピン16の頭部が支持板15の反対側に突出するように装着する。次いで、図8(a)に示すように、各ガイド枠12〜14を対応する固定ピン16にそれぞれ装着する。その後、巻軸11を各ガイド枠12〜14の内部に挿入する。挿入後、各固定ピン16を完全に巻枠10に挿入することにより、図8(b)に示すような巻枠10が完成する。巻軸11をガイド枠12〜14から抜き取る場合には、上述した作業を逆に行えば良い。巻軸11をガイド枠12〜14から完全に抜き取っても、各ガイド枠12〜14は固定ピン1によって支持板15に保持されることになる。
なお、角線8により分散巻コイルを形成する場合には、巻線時に角線8が捻れたりせず整列して巻回されるように、巻線ノズル側ではなく巻枠10側を回転させて巻線作業を行う。図9は、巻枠10を回転および旋回させるための巻枠駆動機構50の模式図である。巻枠駆動機構50は、回転駆動部502と旋回駆動部504とを備えている。旋回駆動部504は回転軸503を正逆両方向に回転駆動する。回転軸503には旋回枠501が固定されており、回転軸503が回転駆動されることにより、旋回枠501が旋回駆動される。旋回枠501の側板501a,501bには、巻枠10の軸11cが回転可能に支持されている。軸11cは、側板501bに設けられた回転駆動部502によって正逆両方向に回転駆動される。すなわち、巻枠駆動機構50は、巻枠10を水平に保持した状態で軸11cの回りに回転駆動することができるとともに、巻枠10を回転軸503の回りに旋回駆動することができる。
次に、巻線方法について、図10〜図13を参照しながら説明する。図10(a)に示す工程では、水平に保持された巻枠10の巻線溝101内に、巻線ノズル52から供給された角線8が挿入される。なお、図示は省略したが、巻線溝101内に挿入された角線8の先端部分(巻線引き出し部)を図10(a)の状態に保持する機構が、巻枠10には設けられている。そのため、巻枠10を回転させても、角線8の巻線引き出し部はこの状態に保持される。
巻線ノズル52の出口の近くには、巻線ノズル52から送出された角線8が巻線ノズル52に対して上下左右にずれないように角線8を保持するローラ53が設けられている。なお、巻線ノズル52は、角線8の位置を調整するためにx方向およびz方向に並進移動可能に構成されている。その際、角線8をx方向から挟む一つのローラと、角線8をz方向から挟む一対のローラとから成るローラ53も、巻線ノズル52と一体に並進移動する。なお、二点鎖線で示すように角線8を巻軸11に押し付けるローラ54をさらに設けるようにしても良い。
図10(a)に示す状態から、巻枠10を軸11cの回りにR方向に回転して、図10(b)に示すように角線8を巻軸11の周囲に巻き付ける。図10(a)に示す状態から、巻枠10を1.5回転させると図10(c)に示す状態となる。その結果、ターン部71cが形成される。
図11は図10に続く巻線工程を説明する図である。図11(a)は、図10(c)に示す状態の巻枠10をz軸プラス方向から見た図である。巻線ノズル52側から見て角線8の右側にガイド枠14が位置し、角線8の左側にガイド枠12が位置する。ガイド枠12に設けられた巻線案内ピン121および巻線案内窪み122,123は、巻線ノズル52側から見てガイド枠12の手前側に位置している。
図11(a)に示す状態から図9に示した旋回枠501をR2方向に90度旋回させる。すなわち、巻枠10を水平に保った状態で、R2方向に90度旋回させる。図11(b)には90度旋回後の巻枠10の状態を示す。この旋回動作により、角線8は、ガイド枠12に設けられた巻線案内窪み122の側壁122aに沿って変形されるとともに、巻線案内ピン121に架け回される。
図12は図11に続く巻線工程を説明する図である。図12(a)は、図11(b)に示す状態の巻枠10をC方向から見た矢視図である。図11に示した巻枠10の90度旋回動作を行ったならば、図12(a)に示すように冶具55を巻枠10に押し当てながら、巻線ノズル52およびローラ53を一体にz軸プラス方向に所定量だけ並進移動させる。冶具55は、圧縮バネ等の弾性部材56により巻枠10方向に付勢されている。
図13は冶具55の形状を示す図である。冶具55の底面側(巻枠10に押し当てる側)には、上面55aと平行な面55bと傾斜面55cとが形成されている。傾斜面55cには、ガイドピン55dが埋設されている。冶具55を用いることにより、巻線ノズル52を図12(a)に示すように並進移動させると、角線8は冶具55の傾斜面55cに沿うように変形する。なお、図11に示す旋回動作時から冶具55を巻枠10に付勢させておき、その付勢状態を維持したまま図12(a)の作業を引き続き行うようにしても良い。
図12(a)に示すように巻線ノズル52の並進移動を行った後、巻線ノズル52の位置を保持したまま、図12(b)に示す状態まで巻枠10をR2方向に90度旋回させる。この旋回動作により、角線8は、図12(b)に示すように巻線案内窪み123にガイドされるとともに、治具55のガイドピン55dに掛け回されるように変形され、巻線溝101の上方に位置決めされる。その結果、内側渡り線部71bの部分が形成される。図12(b)の状態における巻枠10は、図10,11に示す状態から180度旋回した状態になっている。その後、巻線ノズル52をz軸マイナス方向に並進移動して、角線8を巻線溝101内に挿入する。
図14は図12に続く巻線工程を説明する図である。図14(a)は、図12(b)に示す状態における巻枠10の断面図であり、角線8が挿入されている巻線溝101に沿って断面したものである。図14(a)に示す状態から、巻枠10を軸11cの回りにR方向に回転して、図14(b)に示すように角線8を巻軸11の周囲に巻き付ける。図14(a)に示す状態から、巻枠10を1.5回転させると図14(c)に示す状態となり、2番目のターン部71cが形成される。
ところで、図14に示す回転動作では、図10(c)に示す状態から180度旋回した状態で回転動作が行われる。そのため、図14(c)に示すターン部71cの巻回方向は、図10(c)に示した最初のターン部71cの巻回方向と逆になっている。
上述した巻線動作を繰り返すことにより、図15に示すように巻枠10に巻回された1相分の連続分散巻コイル71が形成される。すなわち、図10に示す巻枠10の回転動作を8回行うことによりターン部71cが8つ形成され、巻枠10を180度旋回させる動作を7回行うことにより、内側渡り線部71bが4つおよび外側渡り線部71aが3つ形成される(図16参照)。なお、図15では、外側渡り線部71aはガイド枠13の反対側の面に形成されているため、ガイド枠13に隠れて見えていない。
次いで、図8(a)に示したように支持板15を用いて固定ピン16の一部分を巻枠10から抜き出し、ガイド枠12,13,14から巻軸11を抜き去る。そうすることで、図16に示すようにガイド枠間の巻線溝101から各ターン部71cを抜き出すことが容易に可能となり、連続分散巻コイル71が巻枠10から取り外される。各ターン部71cには、外周側コイル辺72と内周側コイル辺73とを有している。
図17は、6つの連続分散巻コイル71を直線状に組んだ状態を示す。本実施の形態における固定子コイル7は連続分散巻コイル71を6つ用いて構成されており、図17は固定子コイル7を示している。上述したように、連続分散巻コイル71は一本の角線8から形成され、連続分散巻コイル71の各ターン部71cは外側渡り線部71aと内側渡り線部71bとで接続されるように連続している。連続分散巻コイル71が6つ一組に組まれた直線状の固定子コイル7においては、交互に配置された外側渡り線部71aの群と内側渡り線部71bの群とはそれぞれが等ピッチで整列している。
図17に示した直線状の固定子コイル7は、固定子コア2に装着するために、図18に示すような型40を用いて予め成形される。図18(a)〜(c)は、固定子コイル7がセットされた型40の断面を示したものである。まず、図18(a)に示すように固定子コイル7を型40にセットする。型40は、各ターン部71cの外周側コイル辺72が挿入される外型40Aと、各ターン部71cの内周側コイル辺73が挿入される内型40Bとから成る。外型40Aおよび内型40Bには、コイル辺72,73が挿入される型溝400が複数形成されている。
図17に示す固定子コイル7には、48(=8×6)個のターン部71cが含まれているが、図18(a)では、その内の14個のターン部71cが図示されている。固定子コイル7は6つの連続分散巻コイル71を順に並べたものなので、左側から1番目のターン部71cと7番目のターン部71cとは同一の連続分散巻コイル71に含まれる。同様にして、6個毎に同一の連続分散巻コイル71に含まれるターン部71cが現れる。
次いで、図18(b)に示すように、外型40Aと内型40Bとが密着するように、型40を上下からプレスする。図19は、型40によりプレスされた後の固定子コイル7の形状を示す図である。固定子コイル7は、プレスにより外周側コイル辺72と内周側コイル辺73との距離が近づくように変形される。
次に、図18(c)に示すように、外型40Aを図示左側にずらすとともに、内型40Bを図示右側にずらす。本実施の形態では、型溝400のピッチで4ピッチ分ずらす。これにより、各ターン部71cの外周側コイル辺72と内周側コイル辺73とは、図3に示した4スロット跨ぎ量に相当する分だけ周方向にずらされることになる。すなわち、図17に示した固定子コイル7を構成する6つの連続分散巻コイル71を、図示左側から71A,71B,71C,71D,71E.71Fのように表すと、図18(c)に示すように、連続分散巻コイル71Aのターン部71cの内周側コイル辺73は、連続分散巻コイル71Eのターン部71cの外周側コイル辺72と同一列(縦列)に並ぶことになる。また、連続分散巻コイル71Aのターン部71cの外周側コイル辺72は、連続分散巻コイル71Cのターン部71cの内周側コイル辺73と同一列(縦列)に並ぶことになる。
図18に示したように固定子コイル7に対して開き成形を施したならば、その固定子コイル7を環状にし、図20(a)に示すように開き成形治具30に固定子コア2と共に設置する。図20(b)は、図20(a)に示す状態における、固定子コア2のスロット3の部分を拡大して示したものである。スロット3には予め絶縁紙4が設置されている。
図20(a)に示すように、開き成形治具30には、設置された固定子コイル7を開き成形治具30からコイルを押し出すためのブレード31が設けられている。ブレード31は固定子コア2のスロット数と同じ数だけ設置されており、各ブレード31にはテーパ部31aが形成されている。ブレード31の下方には加圧ロッド32が設置されており、加圧ロッド32にはブレード31のテーパ部31aに押圧されるテーパ部32aが形成されている。
図20(c)に示すように加圧ロッド32を図示上方に移動させると、加圧ロッドテーパ部32aがブレードテーパ部31aに押し付けられて、各ブレード31が固定子コア外径方向に移動する。その結果、図20(d)に示すように、固定子コイル7のコイル辺72,73の部分が、固定子コア2のスロット3内に挿入される。
図21は分散巻コイルの概念を説明する図であり、回転電機の一部を直線状に展開して示したものである。
回転子1001には複数の回転子磁極1011が装備され、固定子102には固定子102の磁極を形成する複数のティース1021が装備されている。固定子102の複数のティース1021にはU相コイル1031、V相コイル1032、W相コイル1033が巻かれている。ここで、V相コイルとはU相コイルを流れる交流電流に対して位相が120度遅れた(240度進んだ)交流電流が流れるコイルと定義する。また、W相コイルとはU相コイルを流れる交流電流に対して位相が240度遅れた(120度進んだ)交流電流が流れるコイルと定義する。回転子1001の回転方向を図21において矢印方向で示してある。
実線はコイルが正巻き(ティースを内径側から見て時計方向巻き)されており、点線はそれとは反対の逆巻き(ティースを内径側から見て反時計方向巻き)されていることを意味する。図のように本実施例の固定子コイル構造は、2つのコイルを互いに電気角180度ずれた位置に2重に配置し、それぞれのU相コイル、V相コイル、W相コイル同士を直列に接続した構造になっている。
言い換えれば、固定子102が回転子1001に空隙を介して配置され、電気角幅360度領域内に、同相のコイルターンによって形成される2つの固定子磁極1091,1092が配置されるようにコイルが巻回され、固定子磁極1091,1092を形成するそれぞれのコイルターンは周方向角度幅が電気角180度よりも小さく、2つの固定子磁極1091,1092をなすコイルターンが互いに重ならないように設けられているとともに、個々の固定子磁極1091,1092が互いに逆極性をなすようにコイルターンが巻回されている。
なお、全てのコイルは、ティース1021に対して、それぞれスロットの回転子1001に近い位置と回転子1001から遠い位置の2層にわたって斜めに巻かれており、コイルの半径方向位置がすべてのコイルに対して平等に巻かれている。すなわち、各々のコイルターンの2つのスロット挿入部のうち、一方をスロットの回転子に近い位置に、他方をスロットの回転子から遠い位置に配置して、各相のコイルインダクタンスを平均化してある。
ここでは、2つの固定子磁極1091,1092をなすコイルターンが互いに電気角180度ずらして設けられている。そして、U,V,Wの3つの相の固定子磁極を構成し、それぞれ電気角60度ずつずらして配置されている。なお、V相コイルはU相コイルとは逆に巻く。これにより、+60度−180度=−120度となり、V相コイルはU相コイルよりも位相が120度遅れる。また、W相コイルは、U相コイルと同じ向きに巻くため、U相コイルよりも2×60度=120度位相が進む。また、この実施例では、1つのコイルターンがなす電気角幅は120度であり、同相では2つのコイルターンで240度の領域、すなわち全体の2/3の数のティースに巻かれている。このようなコイルの巻き方を、分散巻と呼ぶことにする。
このため、本実施例における固定子コイルは、電気角360度以内に1つの集中巻コイルを設ける集中巻構造に比べて、回転子の磁束と鎖交する各コイルターンの回路面積が2倍であり、コイル利用効率は集中巻の2倍になっている。集中巻と同じ鎖交磁束を得るためには、ティースに巻くコイルターン数は、ある1本のティースに着目した場合、本実施例では、集中巻に比べて半分で済む。U相,V相,W相の各コイルは、集中巻に比べて2倍に分散されており、さらに、分布巻のように全てのティースにコイルが巻かれた構造ではなく、全体の2/3の数のティースにしか巻かれていない。このため、集中巻や分布巻に比べて、コイルインダクタンスを低く抑えることができる。
さらに本実施例は、集中巻に比べて、コイルが2倍に分散配置されており、U相コイル,V相コイル、およびW相コイルは半分程度重複しながら巻かれているので、電機子反作用は集中巻に比べて周方向に比較的なめらかに分布することになり、高次の電磁力高調波成分が低減された構造になっている。このため、集中巻に比べると、より静かな回転電機として機能できる。
なお、図21の例は、固定子ティースが電気角60度毎に1本配置され、コイルターンが電気角度幅120度で巻回された構造であるが、固定子ティースを電気角30度毎に1本配置し、コイルターンを電気角度幅で90度、あるいは120度、もしくは150度で巻回された構造にしても同様の効果を持たせることができる。
図22は、上記の分散巻構造とダブル三相構造を組み合わせた構造である。すなわち、図21で示した巻線群を2つ設け、互いに位相をずらして配置する。図22に示すように、ティース1021の本数を電気角360度あたり12本にし、隣接するティース1021間の電気角位相差が30度になるような構成にする。三相系Bは三相系Aに対して電気角で30度ずれた位置に配置し、並列に接続される。三相系A,Bともに各コイルは例えば4本のティースを束ねるように巻く。
三相系Aの巻線群と三相系Bの巻線群は電気回路素子として同等であることが望ましい。これにより、高調波電磁力は効果的に低減でき、また、発電機としてみたときの出力電流が均等になり、合成された出力電流におけるリップルを小さく抑えられる。そこで、図22に示すように、周方向に巻くコイルを半径方向にずらして斜めになるように配線する
。すなわち、三相系Aの巻線群1031Aと三相系Bの巻線群1031Bは、それぞれ3つの相の固定子磁極を構成し、互いに電気角30度ずれている相の巻線は、当該相の巻線同士が互いに隣り合ったスロットに巻回されるとともに、コイルエンド部において互いに交わらないようにスロットの回転子に近い位置と回転子から遠い位置にそれぞれ挿入されている。こうすることにより、2つの三相系A,Bは互いに平等な電気回路特性を有するようになる。
図23は、本発明の一実施例をなす空冷式の車両用交流発電機100の断面図を示す。シャフトの中心部に固定された回転子1001には爪形磁極113が設けられ、回転子1001とその中心部に界磁巻線112が配置される。シャフトの先端にはプーリ1101が取り付けられており、その反対側には前記界磁巻線に給電するためのスリップリング109が設けられている。スリップリング109は、ブラシ108と接触することで電力を給電される構成となっている。更に、回転子1001の爪形磁極113の両端面には、回転と同期して回転する冷却ファンのフロントファン107Fとリアファン107Rから構成されている。また、爪磁極極113には永久磁石116が配置され界磁巻線磁束を増加させる補助励磁の役目を果たしている。
一方、固定子コイル7が設けられた固定子1は、回転子1001と僅かなギャップを介して対向配置されている。固定子1は、フロントブラケット114とリアブラケット115とによって挟持されるように保持されている。回転子1001は、両ブラケット114,115に設けられたベアリング102Fおよび102Rにより回転可能に支持されている。固定子コイル7は上述した連続分散巻コイルの三相巻線で構成されており、それぞれの巻線の口出し線は、整流回路111に接続されている。整流回路111はダイオード等の整流素子から構成され、全波整流回路を構成している。例えば、ダイオードを用いる場合、カソード端子はターミナル106に接続されている。また、アノード側の端子は車両用交流発電機本体に電気的に接続されている。リアカバー1110は整流回路111の保護カバーの役割を果たしている。
次に、発電動作について説明する。エンジン(図示せず)と車両用交流発電機100は一般的にはベルトで連結されている。車両用交流発電機100はプーリ1101でエンジン側とベルトで接続され、エンジンの回転と共に回転子1001は回転する。回転子1001の爪形磁極113の中心部に設けられた界磁巻線112に電流が流れることで、この爪形磁極113が磁化され、回転子1001が回転することで固定子コイル7に三相の誘導起電力が発生する。その電圧は先に述べた整流回路111で全波整流され、直流電圧が発生する。この直流電圧のプラス側はターミナル106と接続されており、更にバッテリー(図示せず)と接続されている。詳細は省略するが、整流後の直流電圧はバッテリーを充電するのに適した電圧となるように、界磁電流は制御されている。
図24は、図21,22で示した固定子コイル7とした場合の三相整流回路を示す。図24(a)は図21の固定子コイル7を用いた場合、図22の固定子コイル7を用いた場合を示す。各相巻線は三相Y結線で接続されている。三相コイルの反中性点側の端子は図示したように6個のダイオードD1+〜D3−に接続されている。また、プラス側のダイオードのカソードは共通となっており、バッテリーのプラス側に接続されている。マイナス側のダイオード端子のアノード側は同様にバッテリーのマイナス端子に接続されている。
図24(b)において、電気的に独立した三相巻線のU1巻線とU2巻線の電圧は等しく電気的位相は30度ずれているため、電位の大きいところが選択され最終的には30度幅のリプルとなる。
尚、ここではスター結線の例を示したが、デルタ結線を採用しても良い。デルタ結線を採用した場合は、スター結線の場合に比べてコイル誘起電圧を11.5%高めることができるという効果が得られる。
尚、上記した実施例は、言い換えれば、単一の三相交流系の電流が流れる固定子コイルと、これを巻きつけるティース、ティースを流れる磁束を還流させるコアバックからなる固定子、およびティースに対向する磁極を有する回転子、で構成される回転電機において、各ティースに巻かれる固定子コイルが、U相コイルとV相コイル、あるいはV相コイルとW相コイル、もしくはW相コイルとU相コイルのみである回転電機である。
また、単一の三相交流系の電流が流れる固定子コイルと、これを巻きつけるティース、ティースを流れる磁束を還流させるコアバックからなる固定子、およびティースに対向する磁極を有する回転子、で構成される回転電機において、ティースにおいて半径方向外側の位置にU相コイル、V相コイルおよびW相コイルの集中巻コイル系を配置し、さらに半径方向内側の位置に先に述べた集中巻コイル系とは逆巻きのU相コイル、V相コイルおよびW相コイルの集中巻コイル系を配置し、これら2つの集中巻コイル系を各相毎に直列に接続する回転電機である。
また、U相コイル,V相コイルおよびW相コイルで形成される三相コイル系を2つもち、それぞれのコイル系統の電気角位相差を略30度、あるいは20度から40度の範囲内に設定した回転電機である。
(C1) 本実施形態の回転電機では、図3,4および21に示すように、矩形断面の連続導体線である角線8による相巻線である連続分散巻コイル71は、回転子の磁極がなす電気角360度以内に、1以上のスロット3を跨いで異なるスロット間に巻回されたコイルターン71cと固定子コア2とによって形成される固定子磁極が2つ配置されるように巻回され、2つの固定子磁極をなす各々のコイルターン71cは、一方のスロットの外周側と他方のスロットの内周側とに挿入されるとともに、周方向角度幅が電気角180度よりも小さいコイルターンであって、互いに重ならないように設けられ、隣接する固定子磁極が互いに逆極性をなすように巻回されている。その結果、集中巻や分布巻に比べてコイルインダクタンスを低く抑えることができるとともに、高次の電磁力高調波成分が低減され、より静かな回転電機を提供することができる。また、角線8を用いたことにより、スロット内におけるコイル占有率を向上させることができる。
(C2) 相巻線である連続分散巻コイル71は複数のコイルターン71cを渡り線部71ba71bで直列接続した構成を成し、コイルエンド内側に配置される内側渡り線部71bとコイルエンド外側に配置される外側渡り線部71aとが交互に配置されている。そのため、コイルエンド部における巻線が整列状態となり、コイルエンドのより小さくすることができる。
(C3) 長方形の板状部材の長手方向に、コイルターン71cを形成するための導体巻回用案内溝である巻線溝101と、渡り線部71a,71bを形成するための導体成形用案内部を構成する巻線案内ピン121,131、巻線案内窪み122,123,132,133とが交互に複数形成された巻枠10を用いて、矩形断面の連続導体線である角線8による相巻線を形成する。その結果、角線8を容易に効率良く巻回すことができる。
(C4) 巻枠10は、角線8が巻き付けられる巻軸11と、巻軸11に外挿され、外周側に導体成形用案内部を構成する巻線案内窪み122,123および巻線案内ピン121が形成された複数の枠体12と、外周側に導体成形用案内部を構成する巻線案内窪み132,133および巻線案内ピン131が形成された複数の枠体13と、2つの枠体12,13の間に導体巻回用案内溝としての巻線溝101が形成されるように、角線8の線幅に応じた所定隙間Wを空けて枠体12,13を位置決めする位置決め機構である固定ピン16と、を備える。それにより、枠体12の一方の側の巻線溝101に巻回されたコイルターン17cから引き出された角線8を、巻線案内窪み122,123および巻線案内ピン121に沿わせるように引き回して他方の側の巻線溝101へと挿入することで、渡り線部を容易に形成することができる。
(C5) 位置決め機構として、枠体12,13を貫通する貫通孔120,130と、巻軸11に形成された貫通孔110と、位置決めピンとしての固定ピン16と、を備え、貫通孔110と、前記巻軸11に外挿された枠体12,13の貫通孔120,130とに亘って固定ピン16を挿通することにより、枠体10の位置決めを容易にかつ正確に行うことができる。
(C6) 支持板15に形成された貫通孔15aと、巻軸11に位置決めされた複数の枠体12,13の貫通孔120,130とが対向するように支持板15を巻枠10に近接して配置し、貫通孔110と貫通孔120,130とに亘って挿通された状態から、貫通孔110と貫通孔15aとに亘って挿通された状態となるように固定ピン16を移動させて、枠体12,13を支持板15によって支持させ、枠体12,13が支持板15によって支持された状態で、巻軸11を枠体12,13から抜き出して相巻線のコイルターンを巻枠10から外す。それにより、相巻線のコイル形状を損なうことなく、容易に相巻線を巻枠10から外すことができる。
(C7) 回転駆動部502により巻枠10を巻軸11の軸心の回りに回転させて、角線8を巻軸11に巻き取ってコイルターン17cを形成し、コイルターン17cの形成後に、旋回駆動部504により巻枠10を軸心に直交する軸の回りに180度回転させることにより、コイルターン17cから引き出された角線8を、巻線案内窪み122,123および巻線案内ピン121に沿わせるように引き回して巻線溝101への挿入位置に位置決めする。このような回転駆動部502および旋回駆動部504により巻枠10を回転および旋回させることにより、角線8に捻れを生じさせることなく巻枠10に巻き付けることができる。
なお、上述した実施形態では、巻枠10を水平面内で旋回させる構造としているが、巻枠10を垂直面内で旋回させるような構成としても良い。
上述した各実施形態はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施形態での効果を単独あるいは相乗して奏することができるからである。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
1,102:固定子、2:固定子コア、3:スロット、7:固定子コイル、8:角線、10:巻枠、11:巻軸、12〜14:ガイド枠、15:支持板、15a,110,120,130,140:貫通孔、16:固定ピン、20:回転電機、21,1001:回転子、30:開き成形治具、40:型、50:巻枠駆動機構、52:巻線ノズル、55:治具、71:連続分散巻きコイル、71a:外側渡り線部、71b:内側渡り線部、71c:ターン部、101:巻線溝、121,131:巻線案内ピン、122,123,132,133:巻線案内窪み、501:旋回枠、502:回転駆動部、504:旋回駆動部

Claims (8)

  1. 周方向に複数の磁極が設けられた回転子と、
    矩形断面の連続導体線による相巻線を複数有する固定子巻線と、
    前記固定子巻線が巻装され、前記回転子に対して空隙を介して配置された固定子コアと、を備え、
    前記相巻線は、前記回転子の磁極がなす電気角360度以内に、1以上のスロットを跨いで異なるスロット間に巻回されたコイルターンと前記固定子コアとによって形成される固定子磁極が2つ配置されるように巻回され、
    前記2つの固定子磁極をなす各々のコイルターンは、一方のスロットの外周側と他方のスロットの内周側とに挿入されるとともに、周方向角度幅が電気角180度よりも小さいコイルターンであって、互いに重ならないように設けられ、隣接する前記固定子磁極が互いに逆極性をなすように巻回されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記相巻線は複数のコイルターンを渡り線部で直列接続した構成を成し、
    前記渡り線部として、コイルエンド内側に配置される内側渡り線部とコイルエンド外側に配置される外側渡り線部とを交互に配置したことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機の製造方法であって、
    長方形の板状部材の長手方向に、前記コイルターンを形成するための導体巻回用案内溝と、前記渡り線部を形成するための導体成形用案内部とが交互に複数形成された巻枠を用いて、前記矩形断面の連続導体線による前記相巻線を形成することを特徴とする回転電機の製造方法。
  4. 請求項3に記載の回転電機の製造方法において、
    前記巻枠は、
    前記矩形断面の連続導体線が巻き付けられる巻軸と、
    前記巻軸に外挿され、外周側に導体成形用案内部を構成する窪みおよびガイドピンが形成された複数の枠体と、
    隣接する2つの枠体の間に前記導体巻回用案内溝が形成されるように、前記連続導体線の線幅に応じた所定隙間を空けて前記枠体を位置決めする位置決め機構と、を備え、
    前記枠体の一方の側の前記導体巻回用案内溝に巻回されたコイルターンから引き出された連続導体線を、前記窪みおよびガイドピンに沿わせるように引き回して他方の側の前記導体巻回用案内溝へと挿入することで、前記渡り線部を形成することを特徴とする回転電機の製造方法。
  5. 請求項4に記載の回転電機の製造方法において、
    前記位置決め機構は、
    前記枠体を貫通する第1の貫通孔と、
    前記巻軸に形成された第2の貫通孔と、
    前記貫通孔に挿通される位置決めピンと、を備え、
    前記第2の貫通孔と、前記巻軸に外挿された前記枠体の第1の貫通孔とに亘って前記位置決めピンを挿通することにより、前記枠体の位置決めが行われることを特徴とする回転電機の製造方法。
  6. 請求項5に記載の回転電機の製造方法において、
    支持板に形成された第3の貫通孔と、前記巻軸に位置決めされた前記複数の枠体の第1の貫通孔とが対向するように前記支持板を前記巻枠に近接して配置する工程と、
    前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とに亘って挿通された状態から、前記第1の貫通孔と前記第3の貫通孔とに亘って挿通された状態となるように前記位置決めピンを移動させて、前記枠体を前記支持板によって支持させる工程と、
    前記枠体が前記支持板によって支持された状態で、前記巻軸を前記枠体から抜き出して前記相巻線のコイルターンを前記巻枠から外す工程と、を有することを特徴とする回転電機の製造方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれか一項に記載の回転電機の製造方法において、
    回転機構により前記巻枠を前記巻軸の軸心の回りに回転させて、前記連続導体線を前記巻軸に巻き取って前記コイルターンを形成し、
    前記コイルターンの形成後に、旋回機構により前記巻枠を前記軸心に直交する軸の回りに180度回転させることにより、前記コイルターンから引き出された連続導体線を、前記窪みおよびガイドピンに沿わせるように引き回して前記導体巻回用案内溝への挿入位置に位置決めすることを特徴とする回転電機の製造方法。
  8. 請求項3に記載の回転電機の製造方法において、
    前記連続導体線が第1の導体巻回用案内溝内に挿入された状態で、前記巻枠をその長手方向に沿った軸心の回りに回転して前記連続導体線を巻回する第1の工程と、
    前記連続導体線を前記導体成形用案内部に係合させつつ前記巻枠を180度旋回させて、前記連続導体線を第2の導体巻回用案内溝内に挿入する第2の工程と、を交互に繰り返した後に前記第1の工程を行い、前記相巻線を形成することを特徴とする回転電機の製造方法。
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