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JP2012021419A - 電気加熱式触媒の制御システム - Google Patents

電気加熱式触媒の制御システム Download PDF

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JP2012021419A
JP2012021419A JP2010158122A JP2010158122A JP2012021419A JP 2012021419 A JP2012021419 A JP 2012021419A JP 2010158122 A JP2010158122 A JP 2010158122A JP 2010158122 A JP2010158122 A JP 2010158122A JP 2012021419 A JP2012021419 A JP 2012021419A
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衛 ▲吉▼岡
Mamoru Yoshioka
Naoya Takagi
直也 高木
Noriaki Kumagai
典昭 熊谷
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Abstract

【課題】EHCを三元触媒とした場合において、該EHCにおける担体とケースとの間に設けられた絶縁部材の端面に付着したPMをより好適に除去することを目的とする。
【解決手段】本発明では、内燃機関の排気の空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比とに繰り返し変化させることで、その平均値を理論空燃比近傍に維持する。そして、EHCの絶縁部材の端面に付着したPMを除去する時に、PM付着量が多いときは、PM付着量が少ないときに比べて、リッチ空燃比時の空燃比をより低くし、且つリッチ空燃比期間をより短くするか又はリーン空燃比期間をより長くする。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に設けられる電気加熱式触媒の制御システムに関する。
従来、内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化触媒として、担体への通電によって加熱される電気加熱式触媒(Electric Heating Catalyst:以下、EHCと称する)が開発
されている。特許文献1には、EHCを用いたハイブリッド車両の排気浄化装置に関する技術が開示されている。
また、特許文献2には、内燃機関の排気通路に、上流側から順に、酸化触媒、パティキュレートフィルタ、及びNOx吸収剤を配置する構成が開示されている。これによれば、排気中のNOが酸化触媒において酸化されることでNOが生成される。生成されたNOとパティキュレートフィルタに捕集された煤とが反応し煤が燃焼する。NOと煤との反応により生成されたNOがNOx吸収剤に吸収される。
特許文献3には、排気通路に設けられた三元触媒の活性を高めるべく、排気空燃比を、三元触媒が酸素を十分に吸蔵した第1酸素吸蔵状態となるまで理論空燃比よりも大きいリーン空燃比に維持し、その後、三元触媒が酸素を十分に放出した第2酸素吸蔵状態となるまで理論空燃比よりも小さいリッチ空燃比に維持する技術が開示されている。
特開2009−281254号公報 特開2006−283766号公報 特開2004−285948号公報 特開2006−112414号公報 特開2004−068804号公報 特開2000−356155号公報
担体への通電によって加熱されるEHCにおいては、担体(触媒本体)を収納するケース(或いは排気管)と担体との間の電気の流れを絶縁する必要がある。そのため、担体とケースとの間には、電気を絶縁する絶縁部材が設けられている。しかしながら、この絶縁部材の上流側又は下流側の端面に排気中の粒子状物質(Particulate Matter:以下、PMと称する)が付着する場合がある。絶縁部材の端面におけるPMの付着量が増加すると、該PMによって担体とケースとの間が短絡する虞がある。
このようなマットの端面へのPMの付着を抑制するための方法として、EHCの上流側の排気通路にパティキュレートフィルタを設置する方法が考えられる。しかしながら、このような位置にパティキュレートフィルタを設置すると、背圧の増加やEHCの暖機性能の悪化を招き易くなる。また、搭載性の悪化やコストの増加を招くことにもなる。さらに、パティキュレートフィルタを設置したとしても、排気中のPMを全て捕集することは困難であり、マットの端面へのPMの付着を完全に防ぐことは難しい。
また、EHCを三元触媒とした場合、通常の三元触媒の場合と同様、その排気浄化能力を高く維持するためには、排気の空燃比を理論空燃比近傍に制御する必要がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、EHCを三元触媒とした場合において、該EHCにおける担体とケースとの間に設けられた絶縁部材の端面に付着したPMをより好適に除去することを目的とする。
本発明では、三元触媒であるEHCの絶縁部材の端面、又は該端面の近傍に設けられた触媒担持部材に、酸化機能を有する触媒が担持されている。また、内燃機関の排気の空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比とに繰り返し変化させることで、その平均値が理論空燃比近傍に維持される。そして、EHCの絶縁部材の端面に付着したPMを除去する時に、絶縁部材の端面におけるPM付着量が多いときは、該PM付着量が少ないときに比べて、リッチ空燃比時の空燃比をより低くし、且つリッチ空燃比期間をより短くするか又はリーン空燃比期間をより長くする。
本発明に係る電気加熱式触媒の制御システムは、
内燃機関の排気通路に設けられる三元触媒であって、
通電によって発熱する担体と、
前記担体を収納するケースと、
前記担体と前記ケースとの間に設けられ電気を絶縁する絶縁部材と、
前記絶縁部材の上流側若しくは下流側の少なくともいずれかの端面、又は該端面の近傍に設けられた触媒担持部材に担持された酸化機能を有する触媒と、を有する電気加熱式触媒と、
内燃機関の排気の空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比とに繰り返し変化させることで、その平均値を理論空燃比近傍に維持する空燃比制御手段と、
前記絶縁部材の端面に付着した粒子状物質の量を推定するPM付着量推定手段と、を備え、
前記絶縁部材の端面に付着した粒子状物質を除去する時に、前記空燃比制御手段が、前記PM付着量推定手段によって推定された前記絶縁部材の端面におけるPM付着量が多いときは、該PM付着量が少ないときに比べて、排気の空燃比をリッチ空燃比に制御した時の空燃比をより低くし、且つリッチ空燃比期間をより短くするか又はリーン空燃比期間をより長くする。
本発明によれば、絶縁部材の端面におけるPM付着量が多いときは、より多くの未燃燃料成分を、酸化機能を有する触媒に供給することができ、且つ未燃燃料成分の酸化に必要な酸素の供給量を確保することができる。これにより、PMの酸化・除去を促進させることができる。その結果、EHCの上流側にパティキュレートフィルタを設置することなしに、EHCにおける担体とケースとの間の短絡を抑制することができる。また、排気の空燃比の平均値を理論空燃比近傍に維持することができるため、三元触媒であるEHCの排気浄化能力を高く維持することができる。
本発明によれば、EHCを三元触媒とした場合において、該EHCにおける担体とケースとの間に設けられた絶縁部材の端面に付着したPMをより好適に除去することができる。
実施例1に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図である。 実施例1に係るEHCの概略構成を示す図である。 実施例1に係る他のEHCの概略構成を示す第一の図である。 実施例1に係る他のEHCの概略構成を示す第二の図である。 実施例1に係る他のEHCの概略構成を示す第三の図である。 実施例1に係る、ストイキA/F制御における、リッチ側A/F及びリーン側A/FとPM付着量との関係を示す図である。 実施例1に係る、ストイキA/F制御実行時の排気の空燃比の推移を示すタイムチャートである。 実施例1に係る、ストイキA/F制御の実行時における、リッチ側A/Fと酸化触媒の温度上昇量との関係を示す図である。 実施例1に係るストイキA/F制御のフローを示すフローチャートである。 実施例2に係る、内燃機関での燃料噴射弁からの燃料噴射時期と、内燃機関からの未燃燃料成分の排出量との関係を示す図である。 実施例2に係る、内燃機関での燃料噴射弁からの燃料噴射時期と、PM付着量との関係を示す図である。 実施例2に係る燃料噴射時期制御のフローを示すフローチャートである。 実施例3に係る、排気行程噴射比率とPM付着量との関係を示す図である。 実施例3に係る排気行程噴射制御のフローを示すフローチャートである。 実施例4に係る空気供給停止制御のフローを示すフローチャートである。 実施例4の変形例に係る空気供給量減少制御のフローを示すフローチャートである。 実施例5に係るオーバーリーン燃料噴射制御のフローを示す図17に示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
[内燃機関の吸排気系の概略構成]
図1は、本実施例に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図である。内燃機関1は車両駆動用のガソリンエンジンである。内燃機関1の各気筒には燃料噴射弁が設けられている。該燃料噴射弁は、吸気ポート内に燃料を噴射するものでもよく、また気筒内に燃料を直接噴射するものでもよい。内燃機関1には、吸気通路2及び排気通路3が接続されている。
吸気通路2には、エアフローメータ4及びスロットル弁5が設けられている。エアフローメータ4は内燃機関1の吸入空気量を検出する。スロットル弁5は、吸気通路2の流路断面積を変更することで、該吸気通路2を流通する吸気の流量を調節する。
排気通路3にはEHC6が設けられている。EHC6にはバッテリ7から電力が供給される。EHC6の詳細な構成については後述する。
排気通路3におけるEHC6より上流側には、空燃比センサ11及び上流側排気温度センサ12が設けられている。排気通路3におけるEHC6より下流側には、Oセンサ13及び下流側排気温度センサ14が設けられている。空燃比センサ11は排気の空燃比を検出する。上流側及び下流側排気温度センサ12,14は排気の温度を検出する。Oセンサ13は排気の酸素濃度を検出する。
また、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU)10が併設されている。ECU10には、エアフローメータ4、空燃比センサ11、上流側
排気温度センサ12、Oセンサ13、及び下流側排気温度センサ14が電気的に接続されている。さらに、ECU10には、内燃機関1の冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ15、及び内燃機関1が搭載された車両のアクセル開度を検出するアクセル開度センサ16が電気的に接続されている。そして、これらの出力信号がECU10に入力される。
さらに、ECU10には、スロットル弁5、EHC6、及び内燃機関1の燃料噴射弁(図示せず)が電気的に接続されている。ECU10によって、これらの装置の動作が制御される。
[EHCの概略構成]
図2は、本実施例に係るEHC6の概略構成を示す図である。図2は、排気通路3の中心軸Aに沿ってEHC6を縦方向に切断した断面図である。なお、EHC6の形状は、中心軸Aに対して線対称のため、図2では、上側の部分のみを示している。
本実施例に係るEHC6は、触媒担体61、ケース62、マット63、内管64、及び電極65を備えている。触媒担体61は、円柱状に形成されており、その中心軸が排気通路3の中心軸Aと同軸となるように設置されている。本実施例では、触媒担体61には排気浄化触媒として三元触媒67が担持されている。
ケース62は、触媒担体61を収納している。触媒担体61の外壁面とケース62の内壁面との間にはマット63が挟み込まれている。また、マット63には内管64が挟み込まれている。触媒担体61には一対の電極65(図2では一方の電極のみを図示)が接続されている。
触媒担体61は、電気抵抗となって通電により発熱する材料によって形成されている。触媒担体61の材料としては、SiCを例示することができる。触媒担体61は、排気の流れる方向(すなわち、中心軸Aの方向)に伸び且つ排気の流れる方向と垂直な断面がハニカム状をなす複数の通路を有している。この通路を排気が流通する。なお、中心軸Aと直交する断面による触媒担体61の断面形状は、たとえば楕円形であっても良い。中心軸Aは、排気通路3、触媒担体61、内管64、及びケース62で共通の中心軸である。
触媒担体61に接続された一対の電極65にバッテリ7から電力が供給されることで、触媒担体61に通電される。通電されると、触媒担体61は、その電気抵抗により発熱する。その結果、触媒担体61に担持された三元触媒が加熱され、その活性化が促進される。
マット63は、電気絶縁材によって形成されている。マット63を形成する材料としては、アルミナを主成分とするセラミックファイバーを例示することができる。マット63は、触媒担体61の外周面及び内管64の外周面に巻きつけられる。マット63が、触媒担体61とケース62との間に設けられることで、触媒担体61に通電したときに、ケース62へ電気が流れることが抑制される。
内管64は、電気絶縁材によって形成されている。内管64を形成する材料としては、アルミナを例示することができる。内管64は、中心軸Aを中心とした管状に形成されている。図2に示すように、内管64は、中心軸A方向の長さがマット63より長い。そのため、内管64の上流側及び下流側の端部64a,64bは、マット63の上流側及び下
流側の端面63a,63bから突出している。
ケース62は、金属によって形成されている。ケース62を形成する材料としては、ス
テンレス鋼材を例示することができる。ケース62は、中心軸Aと平行な曲面を含んで構成される収容部62aと、該収容部62aよりも上流側及び下流側で該収容部62aと排気通路3とを接続するテーパ部62b,62cと、を有している。収容部62aの通路断面積は排気通路3の通路断面積よりも大きくなっており、その内側に、触媒担体61、マット63、及び内管64が収容されている。テーパ部62b,62cは、収容部62aから離れるに従って通路断面積が縮小するテーパ形状をしている。
ケース62及び内管64には、電極65を通すために、貫通孔62c,64cが開けられている。また、ケース62内における、電極65が触媒担体61に接続されるまでの間の該電極65の周りには、マット63が設けられていない。ケース62に開けられている貫通孔62cには、電極65を支持する支持部材66が設けられている。この支持部材66は電気絶縁材によって形成されており、ケース62と電極65との間に隙間なく設けられている。
このように構成されたEHC6では、触媒担体61よりも上流側で凝縮した水が、排気通路3やケース62の内壁を流れてマット63に付着することがある。このときには、収容部62aの内壁を水が流れてくるので、この水は内管64と収容部62aとの間のマット63に付着する。つまり、内管64がマット63よりも上流側及び下流側に突出しているため、水が内管64よりも中心軸Aの方向に入り込むことが抑制される。これにより、マット63の上流側及び下流側の端面63a,63bにおいてケース62と触媒担体61とが水により短絡することが抑制される。
また、マット63の上流側又は下流側の端面63a,63bには排気中のPMが付着する。このPM付着量が増加すると、該PMによりケース62と触媒担体61とが短絡する虞がある。そのため、本実施例においては、内管64の上流側及び下流側のマット63からの突出部64a,64bに、酸化触媒68が担持されている。該酸化触媒68に排気中
の未燃燃料成分(HC、CO)が供給されると、該酸化触媒68において該未燃燃料成分が酸化される。その時に生じる酸化熱によって、マット63の端面63a,63bに付着したPMを酸化させ除去することができる。その結果、ケース62と触媒担体61とがPMにより短絡することを抑制することができる。
尚、内管64の突出部64a,64bに担持される触媒は必ずしも酸化触媒である必要
はなく、酸化機能を有する触媒であれば、どのような触媒であってもよい。
本実施例においては、EHC6が本発明に係る電気加熱式触媒に相当する。また、触媒担体61が本発明に係る担体に相当し、ケース62が本発明に係るケースに相当し、マット63が本発明に係る絶縁部材に相当する。また、突出部64a,64bが本発明に係る
触媒担持部材に相当し、酸化触媒68が本発明に係る酸化機能を有する触媒に相当する。
[EHCのその他の構成]
本実施例に係るEHC6の構成は、図2に示す構成に限られるものではない。図3〜5は、本実施例に係るEHC6のその他の構成を示す図である。尚、図2に示す構成と同様の部分についての説明は省略する。
図3〜5に示すEHC6においては、内管64が、その外周面がケース62の収容部62aの内周面と接するように設けられている。マット63は、触媒担体61の外壁面と内管64の内壁面との間に挟み込まれている。
図3に示すEHC6においては、内管64の上流側及び下流側のマット63からの突出部64a,64bにおける内壁面に酸化触媒68が担持されている。図4に示すEHC6
においては、マット63の上流側及び下流側の端面63a,63bに酸化触媒68が担持されている。図5に示すEHC6においては、触媒担体61の上流側及び下流側の端部がマット63よりも突出している。この触媒担体61の上流側及び下流側の突出部付近における外周面に酸化触媒68が担持されている。
図3〜5に示すような構成においても、図2に示す構成の場合と同様、排気中の未燃燃料成分が酸化触媒68に供給され、該酸化触媒68において該未燃燃料成分が酸化される。そして、その時に生じる酸化熱によって、マット63の端面63a,63bに付着したPMを酸化させ除去することができる。
[排気空燃比制御]
本実施例においては、触媒担体61に担持されている三元触媒67の排気浄化能力を高く維持すべく、内燃機関1から排出される排気の空燃比を、理論空燃比より低いリッチ空燃比と、理論空燃比より高いリーン空燃比とに繰り返し変化させ、その平均値を理論空燃比近傍に維持している。以下、このような排気空燃比制御をストイキA/F制御と称する。排気の空燃比は、内燃機関1での燃料噴射量や吸入空気量を調整することで制御することができる。
また、上述したように、EHC6のマット63の端面63a,63bに付着したPMの酸化を促進させ、該PMを除去するためには、酸化触媒68に未燃燃料成分を供給する必要がある。ストイキA/F制御を実行することで、リッチ空燃比時には、酸化触媒68に未燃燃料成分を供給することができ、リーン空燃比時には、酸化触媒68に酸素を供給することができる。そのため、マット63の端面63a,63bに付着したPMを酸化させ除去させることができる。
さらに、本実施例においては、マット63の端面63a,63bに付着したPMを除去する際には、その付着量(以下、単にPM付着量と称する)に応じて、リッチ空燃比に制御した時の空燃比、及びリッチ空燃比期間を変更する。
図6は、ストイキA/F制御における、リッチ空燃比時の空燃比(以下、リッチ側A/Fと称する場合もある)及びリーン空燃比時の空燃比(以下、リーン側A/Fと称する場合もある)と、PM付着量との関係を示す図である。図6において、横軸はPM付着量を表しており、縦軸は排気の空燃比を表している。また、図6において、実線はリッチ側A/Fを示しており、破線はリーン側A/Fを示している。また、図6において、kpm0は、マット63の端面63a,63bからのPMの除去を実行する閾値となるPM付着量を表している。
図7は、ストイキA/F制御実行時の排気の空燃比の推移を示すタイムチャートである。図7において、横軸は時間を表しており、縦軸は排気の空燃比を表している。また、図7において、実線はPM付着量が比較的多い場合を示しており、破線はPM付着量が比較的少ない場合を示している。また、Δtrは、リッチ空燃比とする期間(以下、リッチA/F期間と称する場合もある)を表している。
図8は、ストイキA/F制御の実行時における、リッチ側A/Fと酸化触媒68の温度上昇量との関係を示す図である。図8において、横軸はリッチ側A/Fを表しており、縦軸は酸化触媒68の温度上昇量を表している。
図6及び7に示すように、本実施例においては、PM付着量が多いほど、ストイキA/F制御におけるリッチ側A/Fをより低くし、且つリッチA/F期間をより短くする。これにより、PM付着量が多いときには、より多くの未燃燃料成分を酸化触媒68に供給す
ることができ、且つ未燃燃料成分の酸化に必要な酸素の供給量を確保することができる。そのため、図8に示すように、未燃燃料成分の酸化による温度上昇量をより大きくすることができ、以ってマット63の端面63a,63bに付着したPMの酸化・除去をより促進させることが可能となる。その結果、EHC6における触媒担体61とケース62との間の短絡をより高い確率で抑制することができる。
また、上記のようなストイキA/F制御によれば、リッチ側A/Fをより低くした場合であっても、排気の空燃比の平均値を理論空燃比近傍に維持することができる。そのため、触媒担体61に担持された三元触媒67の排気浄化能力を高く維持することができる。
尚、リッチA/F期間を短くすることに代えて、又はそれと同時に、排気の空燃比をリーン空燃比とする期間(以下、リーンA/F期間と称する場合もある)をより長くしてもよい。これによっても、リッチ側A/Fをより低くしたときに、未燃燃料成分の酸化に必要な酸素の供給量を確保することができ、且つ排気の空燃比の平均値を理論空燃比近傍に維持することができる。
リッチA/F期間及びリーンA/F期間の長さを変えずに、リッチ側A/Fを低くしたときにリーン側A/Fを高くしても、未燃燃料成分の酸化に必要な酸素の供給量を確保することはでき、また排気の空燃比の平均値を理論空燃比近傍に維持することもできる。しかしながら、上記のように、リーン側A/Fの値は変更せずにリッチ側A/Fを低くすることで、それと同時にリーン側A/Fを高くする場合に比べて、リッチ側A/Fをより低くすることができる。その結果、より多くの未燃燃料成分を酸化触媒68に供給することができるため、マット63の端面63a,63bに付着したPMの酸化・除去をより促進させることができる。
[ストイキA/F制御のフロー]
ここで、本実施例に係るストイキA/F制御のフローについて、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。本フローは、ECU10に予め記憶されており、ECU10によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本フローでは、先ずステップS101において、マット63の端面63a,63bにおけるPM付着量kpmが算出される。PM付着量kpmは、内燃機関1の運転状態の履歴等に基づいて推定することができる。
次に、ステップS102において、内燃機関1の冷却水温度Thw及びEHC6の温度Tcatが読み込まれる。内燃機関1の冷却水温度Thwは冷却水温度センサ15によって検出される。EHC6の温度Tcatは、下流側排気温度センサ14の検出値に基づいて算出される。
次に、ステップS103において、PM付着量kpmが、PM除去実行の閾値kpm0以上であるか否かが判別される。閾値kpm0は実験等に基づいて予め定められている。ステップS103において否定判定された場合、次にステップS108の処理が実行される。ステップS108においては、ストイキA/F制御におけるリッチ側A/F及びリッチA/F期間がそれぞれ標準値に設定される。該標準値は、通常のストイキA/F制御実行時のリッチ側A/F及びリッチA/F期間の値であり、予め定められた値である。次に、ステップS107において、リッチ側A/F及びリッチA/F期間をそれぞれ標準値とするストイキA/F制御が実行される。
ステップS103において肯定判定された場合、次にステップS104の処理が実行される。ステップS104においては、内燃機関1の冷却水温度Thwが、PM除去実行の
下限温度Thw0以上であるか否かが判別される。下限温度Thw0は実験等に基づいて予め定められている。ステップS104において、肯定判定された場合、次にステップS105の処理が実行され、否定判定された場合、次にステップS108の処理が実行される。
ステップS105においては、EHC6の温度Tcatが、PM除去実行の下限温度Tcat0以上であり且つその上限温度Tcat1以下であるか否かが判別される。下限温度Tcat0及び上限温度Tcat1は実験等に基づいて予め定められている。ステップS105において、肯定判定された場合、次にステップS106の処理が実行され、否定判定された場合、次にステップS108の処理が実行される。
ステップS106においては、マット63の端面63a,63bに付着したPMを除去する際のストイキA/F制御におけるリッチ側A/F及びリッチA/F期間であるRr_pm及びΔtr_pmが、PM付着量kpmに基づいて、それぞれ算出される。Rr_pmの値はリッチ側A/Fの標準値よりも小さく、Δtr_pmの値はリッチA/F期間の標準値よりも小さい。また、Rr_pm及びΔtr_pmの値は、いずれも、PM付着量kpmが多いほど小さくなる。PM付着量とRr_pmとの関係、およびPM付着量とΔtr_pmとの関係は、実験等に基づいて予め求めることができ、これらの関係がマップとしてECU10に記憶されている。
次に、ステップS107において、リッチ側A/FをステップS106で算出されたRr_pmとし、リッチA/F期間をステップS106で算出されたΔtr_pmとするストイキA/F制御が実行される。
尚、PMの除去実行時において、ストイキA/F制御におけるリッチA/F期間を短くすることに代えて、又はそれと同時に、リーンA/F期間を長くする場合は、上記フローにおけるステップS106において、PM付着量に基づいてリーンA/F期間を算出する。このとき、PM付着量が多いほどリーンA/F期間の長さは長くなる。そして、この場合、ステップS107においては、リーンA/F期間を、ステップS106において算出された値とするストイキA/F制御が実行される。
<実施例2>
本発明の実施例2について説明する。ここでは、実施例1と異なる点についてのみ説明する。
[燃料噴射時期制御]
本実施例では、内燃機関1の各気筒において、燃料噴射弁が吸気ポートに設けられており、燃料噴射弁から吸気ポート内に燃料が噴射される。そして、本実施例においては、マット63の上流側又は下流側の端面63a,63bに付着したPMを除去する際に、燃料噴射弁からの燃料噴射時期を制御することで、酸化触媒68に未燃燃料成分を供給する。このとき、PM付着量に応じて、燃料噴射時期を変更する。
図10は、内燃機関1での燃料噴射弁からの燃料噴射時期と、内燃機関1からの未燃燃料成分の排出量との関係を示す図である。図10において、横軸は燃料噴射弁からの燃料噴射時期を表しており、縦軸は未燃燃料成分の排出量を表している。図10の横軸においては、吸気行程上死点を0CA°とする。
図11は、内燃機関1での燃料噴射弁からの燃料噴射時期と、PM付着量との関係を示す図である。図11において、横軸はPM付着量を表しており、縦軸は燃料噴射弁からの燃料噴射時期を表している。また、図11において、kpm0は、マット63の端面63
a,63bからのPMの除去を実行する閾値となるPM付着量を表している。
図10に示すように、吸気行程において燃料噴射を実行する場合、ある程度の時期までは、燃料噴射時期が遅くなるほど、未燃燃料成分の排出量が増加する。つまり、酸化触媒68に供給される未燃燃料成分の量が増加する。そこで、本実施例では、図11に示すように、PM付着量が多いほど、内燃機関1からの未燃燃料成分の排出量が最大値となるまでの範囲内において、燃料噴射時期を遅くする。
これにより、PM付着量が多いときには、より多くの未燃燃料成分を酸化触媒68に供給することができる。そのため、マット63の端面63a,63bに付着したPMの酸化・除去をより促進させることが可能となる。その結果、EHC6における触媒担体61とケース62との間の短絡をより高い確率で抑制することができる。
また、燃料噴射弁からの燃料噴射時期を標準値とは異なる時期としても、排気空燃比の平均値は理論空燃比近傍に維持することができる。そのため、触媒担体61に担持された三元触媒67の排気浄化能力を高く維持することができる。
[燃料噴射時期制御のフロー]
ここで、本実施例に係る燃料噴射時期制御のフローについて、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。本フローは、ECU10に予め記憶されており、ECU10によって所定の間隔で繰り返し実行される。尚、本フローにおけるステップS101〜S105については、図9に示すフローと同様であるため、その説明を省略する。
本フローでは、ステップS103、S104、又はS105において否定判定された場合、ステップS208の処理が実行される。ステップS208においては、燃料噴射弁からの燃料噴射時期が標準値に設定される。該標準値は予め定められており、通常運転時における燃料噴射時期の値である。次に、ステップS207において、燃料噴射時期を標準値とする燃料噴射が実行される。
ステップS105において肯定判定された場合、次にステップS206の処理が実行される。ステップS206においては、マット63の端面63a,63bに付着したPMを除去する際の燃料噴射弁からの燃料噴射時期であるtinj_pmが、PM付着量kpmに基づいて算出される。tinj_pmは、燃料噴射時期の標準値よりも遅い時期であり、また、PM付着量が多いほど遅い時期となる。PM付着量とtinj_pmとの関係は、実験等に基づいて予め求めることができ、これらの関係がマップとしてECU10に記憶されている。
次に、ステップS207において、燃料噴射時期をステップS206で算出されたtinj_pmとする燃料噴射が実行される。
<実施例3>
本発明の実施例3について説明する。ここでは、実施例1と異なる点についてのみ説明する。
[排気行程噴射制御]
本実施例では、内燃機関1の各気筒において、燃料噴射弁から気筒内に燃料が直接噴射される。そして、本実施例においては、マット63の上流側又は下流側の端面63a,63bに付着したPMを除去する際に、圧縮行程で行われる通常の主燃料噴射に加え、排気行程で燃料噴射弁から燃料を噴射する排気行程噴射を実行することで、酸化触媒68に未燃燃料成分を供給する。このとき、PM付着量に応じて、総燃料噴射量に対する排気行程
噴射による燃料噴射量の比率である排気行程噴射比率を変更する。
図13は、排気行程噴射比率とPM付着量との関係を示す図である。図13において、横軸はPM付着量を表しており、縦軸は排気行程噴射比率を表している。また、図13において、kpm0は、マット63の端面63a,63bからのPMの除去を実行する閾値となるPM付着量を表している。
排気行程噴射によって内燃機関1の気筒内に噴射された燃料は、未燃燃料成分として内燃機関1から排出される。そのため、排気行程噴射比率が高いほど、酸化触媒68に供給される未燃燃料成分の量が増加する。そこで、本実施例では、図13に示すように、PM付着量が多いほど、排気行程噴射比率を高くする。
これにより、PM付着量が多いときには、より多くの未燃燃料成分を酸化触媒68に供給することができる。そのため、マット63の端面63a,63bに付着したPMの酸化・除去をより促進させることが可能となる。その結果、EHC6における触媒担体61とケース62との間の短絡をより高い確率で抑制することができる。
また、燃料噴射弁から噴射される総燃料噴射量の一部を排気行程噴射によって噴射したとしても、排気空燃比の平均値は理論空燃比近傍に維持することができる。そのため、触媒担体61に担持された三元触媒67の排気浄化能力を高く維持することができる。
[排気行程噴射制御のフロー]
ここで、本実施例に係る排気行程噴射制御のフローについて、図14に示すフローチャートに基づいて説明する。本フローは、ECU10に予め記憶されており、ECU10によって所定の間隔で繰り返し実行される。尚、本フローにおけるステップS101〜S105については、図9に示すフローと同様であるため、その説明を省略する。
本フローでは、ステップS103、S104、又はS105において否定判定された場合、ステップS308の処理が実行される。ステップS308においては、排気行程噴射の実行が禁止される。次に、ステップS307において、燃料噴射弁によって通常の主燃料噴射のみが実行される。
ステップS105において肯定判定された場合、次にステップS306の処理が実行される。ステップS306においては、マット63の端面63a,63bに付着したPMを除去すべく排気行程噴射を実行する際の排気行程噴射比率が算出される。排気行程噴射比率は、PM付着量が多いほど高くなる。PM付着量と排気行程噴射比率との関係は、実験等に基づいて予め求めることができ、これらの関係がマップとしてECU10に記憶されている。
次に、ステップS307において、排気行程噴射比率をステップS306で算出された値として、主燃料噴射に加え、排気行程噴射が実行される。
<実施例4>
本発明の実施例4について説明する。ここでは、実施例1と異なる点についてのみ説明する。
[フューエルカット制御]
本実施例では、内燃機関1において、減速運転時に燃料噴射弁からの燃料噴射が停止される、所謂、フューエルカット制御が行なわれる。フューエルカット制御が実行されると、スロットル弁5の開度も低減され、内燃機関1の吸入空気量は減少する。しかしながら
、内燃機関1において燃焼が行なわれないため、内燃機関1に吸入された新気(空気)がそのまま排気通路3に排出される。そのため、EHC6に多量の酸素が供給されることとなる。その結果、十分な温度が維持されていれば、マット63の端面63a,63bに付着したPMの酸化が促進される。
しかしながら、EHC6に低温の新気が供給されることで、マット63の上流側端面63aの温度が低下する場合がある。この場合、逆にPMの酸化反応が抑制されることとなる。
また、EHC6の触媒担体61に担持された三元触媒67は酸素吸蔵能力を有している。そのため、フューエルカット制御の実行が開始され、EHC6に多量の酸素が供給されても、該酸素が三元触媒67に吸蔵される間は、EHC6の下流側の酸素濃度は低下した状態となる。これにより、EHC6の下流側、即ちマット63の下流側端面63bに供給される酸素量が不足すると、該下流側端面63bに付着したPMの酸化反応が抑制されることとなる。
そこで、本実施例では、フューエルカット制御の実行開始後、EHC6の下流側に、マット63の下流側端面63bに付着したPMを酸化・除去させるのに十分な量の酸素が供給されたと判断された時点で、EHC6への空気の供給を停止させる制御(以下、この制御を空気供給停止制御と称する)を実行する。
このようなタイミングで空気供給停止制御を実行することで、マット63の上流側及び下流側端面63a,63bに十分な量の酸素を供給しつつ、マット63の上流側端面63aの温度低下を可及的に抑制することができる。その結果、フューエルカット制御実行時におけるマット63の上流側及び下流側端面63a,63bでのPMの酸化・除去を促進させることができる。
空気供給停止制御は、スロットル弁5の閉弁制御や、内燃機関1における吸気弁又は排気弁の閉弁制御等によって実現することができる。
[空気供給停止制御のフロー]
ここで、本実施例に係る空気供給停止制御のフローについて、図15に示すフローチャートに基づいて説明する。本フローは、ECU10に予め記憶されており、ECU10によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本フローでは、先ずステップS401において、フューエルカット制御が実行されたか否かが判別される。S401において、フューエルカット制御が実行されたと判定された場合、次にステップS402において、EHC6の下流側のO濃度Cdが所定濃度Cd0以下であるか否かが判別される。ここで、所定濃度Cd0は、三元触媒67に酸素が吸蔵されることによって、EHC6の下流側のO濃度Cdが低下していると判断できる閾値である。このような所定濃度Cd0は、実験等に基づいて予め求めることができる。
ステップS403において、EHC6の下流側のO濃度Cdが所定濃度Cd0以下であると判定された場合、次にステップS404において、EHC6の下流側のO濃度Cdが所定濃度Cd0以下となってからの内燃機関1の吸入空気量の積算値(以下、積算空気量と称する)Σgaを算出する。
次に、ステップS405において、積算空気量Σgaが所定積算空気量Σga1以上となったか否かが判別される。ここで、所定積算空気量Σga1とは、EHC6の下流側に、マット63の下流側端面63bに付着したPMを酸化・除去させるのに十分な量の酸素
が供給されたと判断できる閾値である。このような所定積算空気量Σga1は、実験等に基づいて予め求めることができる。
ステップS405において、積算空気量Σgaが所定積算空気量Σga1以上となったと判定された場合、次にステップS406において、空気供給停止制御が実行される。
[変形例]
本実施例の変形例について説明する。上記においては、フューエルカット制御を実行した際に、EHC6のマット63の上流側端面63aの温度低下を抑制すべく空気供給停止制御を実行した。しかしながら、EHC6への空気の供給量(以下、供給空気量と称する)を減少させることで、マット63の上流側端面63aの過剰な温度低下を抑制できれば、必ずしも、EHC6への空気の供給を停止する必要はない。EHC6への空気の供給を停止させることなく、PMの酸化が可能な温度を維持できれば、より多くの酸素を供給することが可能となるため、フューエルカット制御の実行中にPMの酸化・除去をより促進させることができる。
また、供給空気量を減少させる制御(以下、この制御を空気供給量減少制御と称する)を実行する場合、EHC6へ供給される空気の温度(以下、供給空気温度と称する)に応じて、供給空気量を制御してもよい。フューエルカット制御の実行時における内燃機関1の温度が高いために供給空気温度が高い場合、供給空気量をより多くしてもPMの酸化が可能な温度を維持することができる。そこで、供給空気温度が高いほど、空気供給量減少制御の実行時における供給空気量をより多くする(つまり、供給空気量の減少量をより少なくする)。これにより、PMの酸化が可能な温度を維持しつつ、より多くの酸素をEHC6に供給することができる。
供給空気量は、スロットル弁5の開度や、内燃機関1の吸気弁又は排気弁の開閉タイミングを調整すること等により制御することができる。
[空気供給量減少制御のフロー]
ここで、本変形例に係る空気供給量減少制御のフローについて、図16に示すフローチャートに基づいて説明する。本フローは、ECU10に予め記憶されており、ECU10によって所定の間隔で繰り返し実行される。尚、本フローにおけるステップS401〜S405については、図15に示すフローと同様であるため、その説明を省略する。
本フローでは、ステップS405において、積算空気量Σgaが所定積算空気量Σga1以上となったと判定された場合、次にステップS506において、上流側排気温度センサ12によって検出される供給空気温度Tairが読み込まれる。
次に、ステップS507において、ステップS506で読み込まれた供給空気温度Tairに基づいて、空気供給量減少制御実行時における供給空気量の目標値Qairtを算出する。ここでは、供給空気温度Tairが高いほど、供給空気量の目標値Qairtは大きくなる。供給空気温度Tairと供給空気量の目標値Qairtとの関係は実験等に基づいて予め求めることができ、マップとしてECU10に記憶されている。
次に、ステップS508において、空気供給量減少制御が実行される。このとき、供給空気量が、ステップS507で算出された目標値Qairtに制御される。
<実施例5>
本発明の実施例5について説明する。ここでは、実施例1と異なる点についてのみ説明する。
[オーバーリーン燃料噴射]
本実施例では、内燃機関1の各気筒において、燃料噴射弁が吸気ポートに設けられており、燃料噴射弁から吸気ポート内に燃料が噴射される。また、内燃機関1において、減速運転時にフューエルカット制御が行なわれる。
そして、フューエルカット制御の実行時において、マット63の端面63a,63bに付着したPMを除去する場合、内燃機関1の燃料噴射弁から、酸素過剰により気筒内で燃焼しない程度の微量な燃料を噴射する(以下、このような燃料噴射をオーバーリーン燃料噴射と称する)。オーバーリーン燃料噴射によって噴射された燃料は、内燃機関1から未燃の状態で排出され、空気と共に酸化触媒68に供給される。そして、該燃料が酸化触媒68において酸化される。このときに生じる酸化熱によって、フューエルカット制御の実行中における、マット63の端面63a,63bに付着したPMの酸化を促進させることができる。
[オーバーリーン燃料噴射制御のフロー]
ここで、本実施例に係るオーバーリーン燃料噴射制御のフローについて、図17に示すフローチャートに基づいて説明する。本フローは、ECU10に予め記憶されており、ECU10によって所定の間隔で繰り返し実行される。
本フローでは、先ずステップS601において、フューエルカット制御が実行されたか否かが判別される。S601において、フューエルカット制御が実行されたと判定された場合、次にステップS602において、マット63の端面63a,63bにおけるPM付着量kpmが算出される。
次にステップS603において、PM付着量kpmが、フューエルカット制御実行中におけるPM除去実行の閾値kpm1以上であるか否かが判別される。閾値kpm1は実験等に基づいて予め定められている。
ステップS603において、PM付着量kpmが閾値kpm1以上であると判定された場合、次にステップS604において、上流側排気温度センサ12によって検出される供給空気温度Tairが読み込まれる。
次に、ステップS605において、ステップS604で読み込まれた供給空気温度Tairに基づいて、オーバーリーン燃料噴射での目標燃料噴射量Qftを算出する。マット63の端面63a,63bに付着したPMの酸化を促進させるためには、供給空気温度Tairが低いほど、酸化触媒68における燃料の酸化によって生じる熱量を大きくする必要がある。そのため、供給空気温度Tairが低いほど、オーバーリーン燃料噴射での目標燃料噴射量Qftは多くなる。また、該目標燃料噴射量Qftは、気筒内では燃焼しない程度の量になっている。供給空気温度Tairとオーバーリーン燃料噴射での目標燃料噴射量Qftとの関係は実験等に基づいて予め求めることができ、マップとしてECU10に記憶されている。
次に、ステップS606において、オーバーリーン燃料噴射制御が実行される。このとき、燃料噴射量が、ステップS605で算出された目標燃料噴射量Qftに制御される。
尚、内燃機関1の燃料噴射弁が気筒内に燃料を直接噴射するものである場合は、フューエルカット制御の実行時において、排気行程での燃料噴射を実行することで、上記と同様、未燃の状態の燃料を空気と共に酸化触媒68に供給することができる。
1・・・内燃機関
2・・・吸気通路
3・・・排気通路
5・・・スロットル弁
6・・・EHC
61・・触媒担体
62・・ケース
63・・マット
64・・内管
65・・電極
67・・三元触媒
68・・酸化触媒
7・・・バッテリ
10・・ECU
11・・空燃比センサ

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられる三元触媒であって、
    通電によって発熱する担体と、
    前記担体を収納するケースと、
    前記担体と前記ケースとの間に設けられ電気を絶縁する絶縁部材と、
    前記絶縁部材の上流側若しくは下流側の少なくともいずれかの端面、又は該端面の近傍に設けられた触媒担持部材に担持された酸化機能を有する触媒と、を有する電気加熱式触媒と、
    内燃機関の排気の空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比とに繰り返し変化させることで、その平均値を理論空燃比近傍に維持する空燃比制御手段と、
    前記絶縁部材の端面に付着した粒子状物質の量を推定するPM付着量推定手段と、を備え、
    前記絶縁部材の端面に付着した粒子状物質を除去する時に、前記空燃比制御手段が、前記PM付着量推定手段によって推定された前記絶縁部材の端面におけるPM付着量が多いときは、該PM付着量が少ないときに比べて、排気の空燃比をリッチ空燃比に制御した時の空燃比をより低くし、且つリッチ空燃比期間をより短くするか又はリーン空燃比期間をより長くする電気加熱式触媒の制御システム。
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