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JP2012013986A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2012013986A
JP2012013986A JP2010150954A JP2010150954A JP2012013986A JP 2012013986 A JP2012013986 A JP 2012013986A JP 2010150954 A JP2010150954 A JP 2010150954A JP 2010150954 A JP2010150954 A JP 2010150954A JP 2012013986 A JP2012013986 A JP 2012013986A
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Masahiro Mitsuzaki
雅弘 光崎
Mitsuru Obara
満 小原
Shigeki Uchiki
繁喜 内貴
Yusuke Mamiya
佑介 間宮
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Konica Minolta Business Technologies Inc
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Abstract

【課題】従来よりも可用性の低減を抑えつつ、トナーの浪費を低減し、劣化したトナーの帯電性を回復できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本画像形成装置は、像担持体と現像剤担持体との間の現像電位を変化させトナー付着量の異なる複数のトナーパッチを複数形成し(S5)、形成したトナーパッチそれぞれのトナー付着量を検出し(S6)、トナーパッチそれぞれついての現像電位とトナー付着量との組について回帰分析し、現像電位とトナー付着量との相関を表す一次関数を導出し(S7)、導出した一次関数の傾きが基準傾き以下であるか否かを判定し(S8)、前記基準傾き以下であると判定された場合に、トナーの現像性能が低下しているとみなして前記現像性能の回復処理を実行する(S9)。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、現像電位の制御に関する。
画像形成装置においては、感光体上に形成された静電潜像を現像する場合に、トナーを現像部内に備える攪拌スクリュー等で攪拌することで帯電させて使用している。しかし、画像形成装置が、長期間休止していたような場合には、トナーの帯電性、流動性が著しく劣化する場合があり、印刷画像の濃度低下や画像カブリなどの要因と成りうる。
よって、画像形成装置が長期間休止しており稼働を再開する場合、印刷ジョブの実行開始に先立ち、トナーを所定時間攪拌し、また長期間現像部内に留まっているトナー(旧トナー)の排出及び新規トナーの供給などの処理(以下、前処理という。)を行うことでトナーの帯電性、流動性を回復させている。
これに加え、特許文献1では、現像電位の調整を行っている。具体的には、現像電位を変化させてトナー付着量の異なる複数のトナーパッチを感光体又は転写媒体の表面に作成し、それらのトナーパッチについてのトナー付着量をセンサにより検出する。そして各トナーパッチについての現像電位、センサ検出値の関係を表す現像特性(一次関数)を導出する。この一次関数から所定のセンサ値に対応する現像電位を算出し、算出した現像電位を現像器で用いている。
特開2006−47855号公報
しかしながら、上述の前処理を行ってもトナーの帯電性、流動性が十分に回復しない場合がありうる。一例として、通常よりも長期間、画像形成装置の電源が停止し、トナーの帯電性、流動性の劣化が想定より進んでしまっている場合がこれに該当する。
また、画像形成装置が稼働はしていても低印刷面積率のページの印刷が連続している場合もこれに該当する。このときトナーの消費量は少なく、トナーの攪拌が繰り返される。よって、単に画像形成装置の電源が停止した場合よりも、過酷なストレスが与えられ物理的にも劣化したトナーが現像器内に通常より多く留まっている状態となる。このようなトナーは、攪拌による帯電がされにくくなっており、排出するのが望ましい状態である。
上記のように前処理においてトナーの帯電性、流動性が十分回復しない場合に、これらを回復させる手段として、トナーの攪拌をより長時間行い、また旧トナーの排出量をより増加させることが考えられる。しかし、トナーの攪拌を一律に長時間化すれば、この間、印刷ジョブが実行できないので、画像形成装置としての可用性が損なわれてしまう。また旧トナーの排出量を一律に増加することとすればトナーの浪費が顕著になる。
上記の問題に鑑み、本発明は、従来よりも可用性の低減を抑えつつ、トナーの浪費を低減し、トナーの現像性能を回復することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、像担持体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段を備えた画像形成装置であって、像担持体と現像剤担持体との間の現像電位を変化させトナー付着量の異なる複数のトナーパッチを形成するパッチ形成手段と、前記トナーパッチそれぞれのトナー付着量を検出する検出手段と、前記トナーパッチそれぞれについての現像電位とトナー付着量との組について線形回帰分析をし、現像バイアスを独立変数とし、トナー付着量を従属変数とする一次回帰式を導出する導出手段と、
前記独立変数に係る傾きが基準傾き以下であるか否かを判定する判定手段と、前記基準傾き以下であると判定された場合に、トナーの現像性能が低下しているとみなして前記現像性能の回復処理を実行する実行手段とを備える。
本発明の画像形成装置は、上述の構成を備えることにより、現像性能の回復処理の実行をトナーの現像性能が低下しているとみなされる場合に制限するので、可用性の低減を抑えつつトナーの現像性能を回復することができる。
また、前記実行手段は、前記回復処理として、前記独立変数の係数の傾きが前記基準傾きよりも大きい場合における第1攪拌時間よりも長い第2攪拌時間、トナーを攪拌することとしてもよい。
この構成によれば、トナーの現像性能が低下している場合に限り、トナーの現像性能が低下していない場合における第1の攪拌時間よりも長い第2攪拌時間トナーを攪拌するため、トナーの帯電性及び流動性を十分に回復することができる。
また、前記実行手段は、前記独立変数の係数の傾きが小さいほど前記第2攪拌時間を長くすることとしてもよい。
この構成によれば、トナーの現像性能の劣化が少ないほど、攪拌時間を短くできるので、可用性の低減をより抑えることができる。
また、前記実行手段は、前記回復処理として、前記現像手段内のトナーを強制的に排出することとしてもよい。
この構成によれば、トナーの現像性能が低下している場合に限り、現像手段内のトナーを強制的に排出するので、トナーの現像性能の低下の有無にかかわらず一律に所定量のトナーを排出する場合に比べて、トナー浪費を低減することができる。
また、前記パッチ形成手段は、前記回復処理の後、さらに、前記現像電位を変化させてトナー付着量の異なる複数のトナーパッチを形成し、前記検出手段は、さらに、前記回復処理の後形成されたトナーパッチそれぞれのトナー付着量を検出し、前記導出手段は、さらに、前記回復処理の後形成されたトナーパッチそれぞれについての現像電位とトナー付着量との組について線形回帰分析をし、現像バイアスを独立変数とし、トナー付着量を従属変数とする一次回帰式を導出し、前記画像形成装置は、さらに、前記回復処理の後導出された一次回帰式における独立変数に係る傾きが、基準傾きを超えた場合に、前記回復処理の後導出された一次回帰式を用いて所定の目標トナー付着量に対応する現像電位を取得し、前記取得した現像電位による現像を前記現像手段に行わせることとしてもよい。
この構成によれば、前処理により十分トナーの帯電性及び流動性が回復した状態で再度、現像特性を検証し現像電位を取得するので、適切な現像電位により安定した画像の形成を行うことができる。
本発明の一実施形態に係るプリンタの全体構成を示す断面概略図である。 本発明の一実施形態に係る現像部の構成例を示す横断面図である。 中間転写ベルトに形成するトナーパターンの一例を示す図である。 現像特性の一例を示す図である。 本実施の形態に係る画像安定化処理及び前処理の全体制御フローを示す。 前処理実行部が行う前処理の制御フローである。 露光処理についての、光量とセンサ値との関係を示す図である。 一次転写電圧と、検出電流値との関係を示す図である。
<全体構成>
本発明の一実施形態に係る画像形成装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例としてのプリンタ1の全体構成を示す断面概略図である。
プリンタ1は、図1に示すように、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5及び制御部60を備えており、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック色からなるトナー像を形成し、これらを多重転写してフルカラーの画像形成を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像プロセス部3は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部3Y、3M、3C、3K、光学部10、中間転写ベルト11、トナーパターン検出センサ36などを備えている。
作像部3Yは、感光体ドラム31Y、その周囲に配設された帯電器32Y、現像部33Y、一次転写ローラ34Y、感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナ35Yなどを備えており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。
他の作像部3M〜3Kについても、作像部3Yと同様の構成になっており、同図では符号を省略している。
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラ12と従動ローラ13に張架されて矢印A方向に回転駆動される。
光学部10は、レーザダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザ光Lを発し、感光体ドラム31Y〜31Kを露光走査させる。
この露光走査により、帯電器32Y〜32Kにより帯電された感光体ドラム31Y〜31K上に静電潜像が形成される。各静電潜像は、現像部33Y〜33Kにより現像されて感光体ドラム31Y〜31K上にY〜K色のトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置に重ね合わせて一次転写されるようにタイミングをずらして実行される。
一次転写ローラ34Y〜34Kにより作用する静電力により中間転写ベルト11上に各色のトナー像が順次転写されフルカラーのトナー像が形成され、さらに二次転写位置46方向に移動する。
一方、給紙部4は、記録シートSを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートSを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ42と、繰り出された記録シートSを二次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対44などを備えており、中間転写ベルト11上のトナー像の移動タイミングに合わせて給紙部4から記録シートSを二次転写位置に給送し、二次転写ローラ45の作用により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シートS上に二次転写される。
二次転写位置46を通過した記録シートSは、定着部5に搬送され、記録シートS上のトナー像(未定着画像)が、定着部5における加熱・加圧により記録シートSに定着された後、排出ローラ対71を介して排出トレイ72上に排出される。
<現像部の構成>
図2は、現像部33Yの構成例を示す横断面図である。
現像部33Y〜33Kは同様の構成を有するので、現像部33Yについてのみ説明し、現像部33M〜33Kについては説明を省略する。
同図に示すように現像部33Yは、現像ハウジング50と、現像ローラ51と、搬送スクリュー52と、攪拌スクリュー53、規制部材54、補給部55、現像ローラ51を回転駆動するモータから成る現像駆動部104、感光体ドラム31Yを回転駆動するモータから成るドラム駆動部105、現像時に現像ローラ51に現像電位を印加するバイアス電源106、及び現像駆動部104、ドラム駆動部105、バイアス電源106の動作制御を行う現像制御部103を含んで構成される。また、同図には、図1に示した制御部60に含まれ現像部に関係する、プリンタ1全体の動作を制御する全体制御部100、画像安定化処理制御部101及び前処理制御部102を合わせて記載している。
現像ハウジング50は、現像ローラ51の軸方向(紙面垂直方向:以下「軸方向」という。)に沿って長尺状であり、内部に現像剤Dが収容されており、上下方向に隔壁503を介して上部の現像室501と下部の攪拌室502に分けられている。
現像室501と攪拌室502は、軸方向の一方端側(以下、「装置前側」という。)に位置する部分同士が第1連通部を介して連通し、他方端側(以下、「装置後側」という。)に位置する部分同士が第2連通部を介して連通しており、現像ハウジング50内に収容されている現像剤Dの循環搬送路を構成している。
現像ローラ51は、現像室501の、感光体ドラム31Yに対向する位置に設けられた開口57の部分に矢印Bで示す方向に回転自在に支持され、表面に現像剤Dを担持して感光体ドラム31Yと対向する現像位置(現像ニップ)に搬送する。
バイアス電源106により現像ローラ51に印加される現像電位と、感光体ドラム31Y表面の電位とに応じて、現像ニップにおいてトナーが感光体ドラム11表面に搬送される。
搬送スクリュー52は、現像室501内において現像ローラ51を挟んで感光体ドラム31Yに対向する位置に配置され、軸方向に沿って平行な姿勢で回転自在に支持されており、現像室501に収容されている現像剤Dを軸方向に沿って装置前側から後側に向けて搬送しつつ、搬送中の現像剤Dを現像ローラ51に供給する。搬送スクリュー52により現像室501内を装置後側に向けて搬送された現像剤Dは、第2連通部を通って下方に位置する攪拌室502に送られる。
攪拌スクリュー53は、攪拌室502に配置され、軸方向に沿って平行な姿勢で回転自在に支持されており、現像室501から第2連通部を介して送られて来た現像剤Dを攪拌室502内において固化を防ぐと共に流動性が保持されるように、搬送スクリュー52の搬送方向とは逆方向、すなわち装置前側に向けて搬送しつつ攪拌する。
攪拌スクリュー53により装置前側に向けて搬送された現像剤Dは、第1連通部を通って上方に位置する現像室501に送られ、現像室501に配置されている搬送スクリュー52により、再び、装置後側に向けて搬送される。これら現像ローラ51、搬送スクリュー52、攪拌スクリュー53は、駆動モータで構成される現像駆動部104の駆動力を受けて同図の矢印で示す方向に回転駆動される。現像駆動部104は、現像制御部103の制御に従って駆動される。なお、1つの駆動モータではなく、別々のモータで現像ローラ51、搬送スクリュー52などを別々に回転駆動するとしても良い。
規制部材54は、その先端が現像ローラ51の表面との間に所定の間隙を有するように配置され、現像位置において現像ローラ51の表面上の現像剤量が適切な量になるようにその間隙を通る現像剤量を規制する。
補給部56は、一成分現像剤(以下、「トナー」と記すことがある)を収容し、現像ハウジング50内、ここでは攪拌室502に補給する。
具体的に、補給用の現像剤については、現像ローラ51、搬送スクリュー52、攪拌スクリュー53の回転中に一定量、一定時間(例えば数秒)毎に補給する。現像剤の補給により、現像ハウジング50内の現像剤Dの量が増加することになるが、補給量に相当する量の現像剤が排出口(図示せず)から外部に排出されるので、現像剤Dの量が増加し続けることがなく、略一定量に維持される。
補給用のトナーについては、現像制御部103からの指示により補給動作を行う。すなわち、現像制御部103は、画像形成動作時など現像ローラ51、搬送スクリュー52等の回転駆動中にトナーの残量を検出し、トナーが一定量になるよう補給部56に対しトナーの補給を指示する。補給部56は、現像制御部103からの指示を受けると、指示された量のトナーを補給する。
<画像安定化処理制御部の構成>
プリンタ1においては、感光体ドラム31及びトナーの疲労や径時変化、プリンタ1の周辺における湿度や温度など環境条件の変化、新規のユニット装着など機器構成の変更など各種要因によって、形成する画像の濃度が劣化することがある。
画像安定化処理制御部101は、上述の画像濃度の劣化を補償するため、所定のタイミングにおいて、現像部33(33Y〜33K)における現像電位を調整し、画像の濃度を適正なものに戻すために行う画像安定化処理の動作を制御する。
本実施の形態では、画像安定化処理を、電源オン直後、前回の画像安定化処理実行からの経過時間、印刷枚数、環境条件の変化、ユニット交換の有無などの安定化処理開始条件が充足された場合に実行することとする。すなわち、画像安定化処理は、電源オン時など印刷ジョブが実行される以前の過渡状態において行われる場合もあるし、印刷ジョブが実行される定常状態ではあるが、形成する画像の濃度が劣化しているとみなされたときに、一旦印刷ジョブの実行を禁止して行う場合もある。
この安定化処理開始条件を充足するか否かは全体制御部100が判定しており、充足したことを検知した場合に、全体制御部100が画像安定化処理制御部101に対して画像安定化処理の開始指示を送信する。
例えば、全体制御部100は、時計を備え、画像安定化処理を実行した日時を記録しておき、画像安定化処理を前回実行してからの経過時間が所定時間(一例として2日)を経過した場合に、安定化処理開始条件を充足したと判断する。また、全体制御部100は、前回、画像安定化処理を実行してからのプリントアウト枚数を計数し、その枚数が1000枚に達した場合に安定化処理開始条件を充足したと判断する。また、全体制御部100は、温度センサを備え、温度センサにより温度を監視する。そして、前回、画像安定化処理を実行した時の気温を記録しておき、現在気温との温度差が10℃を超えた場合に、安定化処理開始条件を充足したと判断する。また、全体制御部100は、前回、画像安定化処理を実行した後に新規のユニットを装着した場合など画像形成装置の構成が変化した場合に、安定化処理開始条件を充足したと判断する。また、全体制御部100は、低印刷面積率のページが所定以上連続したことを検知したときに、安定化処理開始条件を充足したと判断することとしてもよい。低印刷面積率のページの印刷に関しては、詳細は後述する。
安定化処理開始条件は、これらに限らず、画像濃度の劣化が生じうると判断できるような条件を用いればよい。
なお、以下の画像安定化処理、前処理等の説明においては、重複説明を回避するためY色についてのみ説明する。明示しなくてもM、C、Kの各色についてY色の場合と同様の処理を行うものとする。
画像安定化処理制御部101は、パッチ形成制御部111、濃度検出制御部112及び現像特性検証部113を含んで構成される。
パッチ形成制御部111は、全体制御部100から、画像安定化処理の実行開始指示を受け取ると、図3に示すような、幅WP、長さLPの矩形の4個のトナーパターン(以下、トナーパッチ、或いはベタパッチともいう。)TP1〜TP4を、間隔KPで中間転写ベルト11上に形成するための制御を行う。
具体的には、パッチ形成制御部111は、現像制御部103を介して帯電器32Yを制御し感光体ドラム31Yを帯電させる。感光体ドラム31Yの帯電の後、パッチ形成制御部111は、現像制御部103を介して光学部10を制御しTP1、TP2、TP3、TP4に相当する静電潜像を感光体ドラム31Y上に形成させる。その後、パッチ形成制御部111は、TP1に相当する静電潜像について、現像制御部103を介してバイアス電源106に現像電位DV1を印加させて現像させる。同様に、TP2、TP3、TP4それぞれに相当する静電潜像については現像電位DV2、DV3、DV4をそれぞれ印加することで現像させる。ここで、現像電位DV1、DV2、DV3、DV4は、一例として、120V、160V、200V、240Vである。そして、パッチ形成制御部111は、現像制御部103を介して一次転写ローラ34Yを制御し、現像された4個のトナーパターンを中間転写ベルト11上に一次転写させる。以上の処理により、中間転写ベルト11上に図3に示すようなトナーパターンが形成されることになる。
パッチ形成制御部111は、現像に用いた各現像電位の値(現像電位値)を、現像特性検証部113に通知する。なお、トナーパッチの個数を本実施の形態では4個としたが、これに限らない。
濃度検出制御部112は、トナーパターン検出センサ36を用い、中間転写ベルト11上に形成された各トナーパターンの濃度(トナーの付着量)を検出する。
ここで、トナーパターン検出センサ36について、簡単に補足説明する。トナーパターン検出センサ36は、図示しない発光部及び受光部を有する光学式センサである。発光部は、赤外〜可視光領域の光をトナーパターンに向けて照射する。受光部は、照射された光が正反射或いは乱反射して戻ってくるのを受光し、その受光した光の強さに応じた値(以下、センサ検出値という。)を現像特性検証部113に対し出力する。検出センサ値は、中間転写ベルト11上のトナー量が増加し、ベルト面の露出が少なくなるにつれて小さくなる。
なお、中間転写ベルト11上のトナーパターンは、トナーパターン検出センサ36においてセンサ検出値が取得された後、図示しないクリーニング機構によって除去される。
現像特性検証部113は、パッチ形成制御部111から現像電位値を受け取り、濃度検出制御部112から各現像電位値に対応するセンサ検出値を受け取り、これらを用いて現像特性を導出し検証する。
一例として、現像特性検証部113は、パッチ形成制御部111から4つの現像電位値DV1〜DV4を受け取り、濃度検出制御部112からはDV1〜DV4それぞれに対応するセンサ検出値(SD1〜SD4)を受け取ったものとする。
図4は、現像特性について説明するための図であり、現像特性検証部113が受け取る現像電位値と、センサ検出値(濃度値)との組で表される4つの点P1(DV1、SD1)、P2(DV2、SD2)、P3(DV3、SD3)、P4(DV4、SD4)をプロットしたものである。
現像特性検証部113は、公知の技術である線形回帰分析によりP1〜P4の関係を表す一次回帰式(現像特性)を求める。本実施の形態では、線形回帰分析の一例として公知の最小二乗法により、現像バイアスを独立変数(x)とし、トナー付着量を従属変数(y)とする一次回帰式(y=ax+b)を求めることとするが、P1からP4の相関を表す一次回帰式が導出できれば他の方法を用いてもよい。
図4では、グラフ(b)が現像特性を表している。
現像特性検証部113は、現像特性の傾き(独立変数に係る傾き)aが、所定の傾き下限以下(一例として0.0035)である場合に現像特性が低下しているものとみなし、前処理の実行が必要であると判断する。現像の際に現像電位を印加しても、感光体ドラム31Yに移動するトナーの量は不十分となることが多いためである。この場合、前処理制御部102に対し前処理の実行指示を通知する。前処理は、具体的には、現像特性の回復を図るため、トナーの攪拌、旧トナーの排出を行う処理である。前処理については、詳細は後述する。
一方、現像特性の傾きaが所定の傾き下限を超えている場合(前処理の実行が必要であると判断しなかった場合)、現像特性検証部113は、現像特性において、予め保持している目標とするセンサ検出値(TSD)に対応する現像電位値(TDV)を得る。そして、現像特性検証部113は、バイアス電源106に印加する現像電位としてTDVを現像制御部103に通知する。
なお、この画像安定化処理の実行中は、印刷ジョブの実行を禁止する。
しかし、画像安定化処理に要する時間は、最高印刷速度30枚/分程度の性能を有するプリンタにおいて3秒程度であり、後述する前処理に要する時間に比べ短い。よって、適時行うものとしても、プリンタ1の可用性を損なうことは少ないと考えられる。
なお、仮に、前処理を行わずに、現状の現像特性から目標濃度値(TSD)に対応する現像電位値(TDV)を取得し、このTDVを現像部33Yに設定して、以後の現像を行うこととした場合、現像結果においてベタ部分についてトナーの量が十分である場合であっても、ハーフトーン部分にかすれ現象(いわゆる、がさつき)、階調の連続性が確保できない現象等が生じうる。また、ベタ部分についてもリークノイズが発生しうる。これらの現象が発生した場合、印刷物の画像品質は大きく劣化する。
本実施の形態では、後述の前処理を行った後で、再度、画像安定化処理を行うので、このような問題は生じない。
なお、画像安定化処理、及び後述の前処理は、印刷画像が安定していない場合に行う処理である。よって、プリンタ1においては、画像安定化処理、及び前処理の実行中は、印刷ジョブの受け付けは行うものの、印刷ジョブの実行は行わない。
<前処理実行部102>
前処理実行部102は、低下した現像特性を回復させるため、画像安定化処理の事前の処理として前処理を実行する。前処理は、一例として、トナーの攪拌処理、旧トナーの排出処理である。また、前処理の実行中は印刷ジョブの実行は禁止される。よって、電源オン時においては、画像安定化処理、前処理が終了するまで印刷ジョブの実行開始は遅延することになる。
前処理は、上述のように画像安定化処理の後、画像安定化処理において算出される現像特性の傾きaが所定の傾き下限以下であった場合に実行される。そして、前処理により現像特性を回復させた後に、再度、画像安定化処理が行われる。再度の画像安定化処理において算出される現像特性の傾きaが所定の傾き下限以下であれば、再度、前処理が行われる。以後、現像特性の傾きaが所定の傾き下限を超えるまで、前処理、及び画像安定化処理が繰り返し実行されることになる。一方で、最初の画像安定化処理において十分な現像特性が得られている場合は、前処理は実行しない。また、2度目以降の画像安定化処理において十分な現像特性が得られると判定されれば、以降の前処理は行われない。
以下、トナー攪拌処理及び旧トナーの排出処理について詳細に説明し、次いで、前処理実行部102の動作について説明する。
トナー攪拌処理は、現像部33Y内の現像剤を十分に攪拌する処理である。この攪拌処理により、トナーが摩擦帯電し、不十分な帯電量であったものが本来の帯電量レベルに引き上げられる。
トナーは1〜2日程度放置されると、帯電量が、正常な帯電量を100%とした場合の50〜60%程度まで低下する。この帯電量を、トナー攪拌処理により85〜100%程度まで回復させることができる。
十分な攪拌のための時間は、一例として36秒程度であるが、これに限らず、装置、トナーの特性等により変更してよい。本実施の形態では、詳細は後述するが、いわゆる通常の攪拌処理の時間と同等の6秒程度のトナーの攪拌と、上述の36秒程度のトナーの攪拌とを使い分けている。
また、長く現像部内に留まっているトナー(旧トナー)は重力の影響等で嵩が低下することで流動性が低下するが、トナー攪拌処理により、トナーの流動性も回復できる。流動性が低くなると、旧トナーと、現像部に補充されてから短期間である新トナーの混合性を均一にすることができず、帯電性を安定に保ちにくくなってしまう。
また、旧トナーは、新トナーに比べ、トナー後処理剤の残存量が少なくなっている。トナー後処理剤とは、流動性及び帯電性を十分に持たせる目的でトナーに数%添加されている無機微粒子である。これらの無機微粒子は、混合攪拌時等にトナー粒子に埋没したり、トナー粒子から遊離するため、繰り返しの使用に伴い流動性及び帯電性を低下させる要因となる。
以上のように、流動性及び帯電性が不十分な旧トナーと、流動性及び帯電性が十分な新トナーとが混合している場合、トナーを全体としてみると局所的に流動性及び帯電性の高い部分と低い部分がある。このようなトナーを現像にそのまま用いると、シート上への印刷結果において、ベタ部分についてトナーの量が十分である場合であっても、特にハーフトーン部分にかすれ現象(いわゆる、がさつき)、階調の連続性が確保できない現象等が生じうる。また、ベタ部分についてもリークノイズ等が発生しうる。これらの現象が発生した場合、印刷物の画像品質は大きく劣化する。
旧トナー排出処理は、現像部33Y内の、現像性の低い旧トナーを強制的に排出することで、敢えて一定量のトナーを消費すると共に、現像部33Y内に新しいトナー(新トナー)を補充する処理である。これにより、現像部33Y中の旧トナーの割合が大きく低下し、新トナーの割合が高まるので、帯電性、流動性が十分な状態に回復する。
この旧トナー排出処理は、特に、印刷面積率の低いページが所定以上連続した場合に行えば有効である。低印刷面積率のページが所定以上連続した場合、ストレスによるトナー表面の物性の変化、凝集による粗大粒子化、現像ローラー上での保持状態の不均一化が生じ、かぶりトナー増加や、機内汚れを引き起こす場合がある。このような場合、トナー撹拌処理を行っても帯電がされにくくなっており、一度下がった帯電量を所定のレベルまで回復することが困難なためである。
印刷面積率の低いページが所定以上連続したか否かは、一例として、以下のように判定する。
前処理実行部102は、プリントアウトが1枚される毎に、プリントアウトされる印刷結果物1枚当たりの印刷面積率(記録シートSにおける印刷可能な部分の面積と、実際にトナーが定着された部分の面積との比。A4サイズでない記録シートへの印刷については、A4サイズに換算する)を算出する。この算出は、記録シートSへ印刷されることになる画像の画像データ等を解析し、記録シートS上でトナーが定着されることになる部分の面積と、記録シートSにおける印刷可能な領域の面積との比を計算することで行うことができる。
そして、記録シートSにおける基準印刷面積率(A4サイズの記録シートにおける面積率2%相当)と、算出した印刷面積率を比較し、基準に未達である場合には、その差分を累積加算する。累積加算した面積率の合計(合計差分面積率)が、A4サイズの記録シート30枚分の面積に相当する面積率以上になった場合に、A4サイズの記録シートの10%相当の面積のトナー排出用パターンを、トナーパッチの形成で行ったのと同様、中間転写ベルト11上に作成する。その後、中間転写ベルト11上のトナー排出用パターンを図示しないクリーニング機構によって除去することにより、旧トナーを排出する。
また、旧トナー排出処理を行うと、低湿環境下に置かれるなど旧トナーの帯電量が過剰となっている場合、或いは、高湿環境下に置かれることで旧現像剤の帯電量が低下している場合に、新トナーが補給されることでトナー全体の帯電量が本来の帯電量に回復する。
<画像形成装置における画像安定化処理及び前処理の制御>
図5は、本実施の形態に係る画像安定化処理及び前処理の全体制御フローを示す。
まず、全体制御部100は、画像安定化処理の開始条件について監視し、条件を満たす場合(S1)、印刷ジョブを実行中であるか否か判定する(S2)。印刷ジョブが実行中の場合は(S2:Y)、印刷ジョブが終了するまで待ち(S3)、印刷ジョブが実行中でない場合(S2:N、S3:Y)、印刷ジョブの実行を禁止し(S4)、画像安定化処理の開始を画像安定化処理制御部101に通知する。
画像安定化処理制御部101におけるパッチ形成制御部111は、現像特性検出用のトナーパッチを複数の現像電位を用いて形成する(S5)。
濃度検出制御部112は、トナーパターン検出センサ36を用いて複数のトナーパッチの各濃度を測定し、現像特性検証部113に通知する(S6)。
現像特性検証部113が、現像特性を検証する(S7)する。
現像特性検証部113は、現像特性を表す現像特性の傾きが所定傾き(0.0035)以下か否かを判定する(S8)。
所定傾き以下であると判定した場合(S8:YES)、前処理実行部102に対し、前処理の実行を指示する。前処理実行部102は、前処理の実行指示を受け取ると、前処理を実行し(S9)、S2に移行する。
また、現像特性グラフの傾きが所定値以下で無かった場合(S8:NO)、現像特性が良好であるとみなし、現像特性に基づき、目標とするセンサ検出値(TSD)が得られる現像電位値(TDV)を算出し、現像電位として現像部33に設定する(S10)。そして、全体制御部100は、印刷ジョブの実行を許可する(S11)。
<前処理実行部の動作>
図6は、前処理実行部102が行う前処理(S9)の詳細フローである。
前処理実行部102は、前回プリントアウトを行った日時を記憶しておく。時計は、全体制御部100が備えるものを用いてもよいし、前処理実行部102が備えることとしてもよい。
また、前回プリントアウトを行った日時は、全体制御部100が記憶しておき、前処理実行部102が、全体制御部100から受け取ることとしてもよい。
前処理実行部102は、前回プリントアウトした日時と現在時刻とを比較し、前回プリントアウトした日時から所定期間経過しているか否かを判定する(S21)。
所定期間経過していると判断した場合(S21:Y)、低印刷面積率のページが所定枚数以上連続したか否かを判定する(S22)。低印刷面積率のページが所定枚数以上連続したと判定した場合に(S22:Y)、トナー排出処理を行い(S23)、次いで、トナー攪拌処理(S24)を行う。
S24のトナー攪拌処理においては、トナーの攪拌を通常(6秒)よりも長い36秒間行う。
S22において、低印刷面積率のページが所定枚数以上連続したと判定されなかった場合(S22:N)、トナー攪拌処理(S24)を行い、処理を終了する。
また、S21において、所定期間印刷が行われていないと判定しなかった場合(S21:N)、次に、低印刷面積率のページが所定枚数以上連続したか否か判定する(S25)。
低印刷面積率のページが所定枚数以上連続したと判定した場合(S25:Y)、トナー排出処理を実行し(S26)、次いで、トナー攪拌処理(S27)を実行し、処理を終了する。このS27におけるトナー攪拌処理は、S24で行ったトナー攪拌処理よりも、実行時間が短い(6秒)通常のトナー攪拌である。
また、S25において、低印刷面積率のページが所定枚数以上連続したと判定しなかった場合(S25:N)、トナー攪拌処理(S27)を実行し、処理を終了する。
なお、トナー攪拌処理(S24)のトナー攪拌時間である6秒、36秒という値については、現像部の設定、使用トナー等に依存するので、予め、現像部の設定、使用トナー等に応じて最適な数値を実験等で求めておくものとする。
以上、図5及び図6を用いて説明したように、前処理、画像安定化処理は、十分な現像特性が得られるまで繰り返されるのであるが、一方で、最初の画像安定化処理において十分な現像特性が得られている場合は、前処理は実行しない。また、2度目以降の画像安定化処理において十分な現像特性が得られると判定されれば、以降の前処理は行わない。
よって、従来のように、トナーの帯電性、流動性の劣化が通常よりも大きくなる場合を見越して、トナー攪拌の時間を通常よりも長期間に設定しておき、また旧トナーを排出する量を通常より多く設定しておく場合に比べると、印刷ジョブの実行が早期に許可され印刷可能状態となり、また、トナーの浪費を低減しつつ、トナーの現像特性を良好なものに回復できる場合が多いと考えられる。
<変形例その他>
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
(1)現像剤担持体と、像担持体との間に印加する現像電位を制御する方法には、現像電位として直流電圧を印加することにより制御する方法(以下、直流制御という。)、現像電位として直流電圧に交番電圧を重畳したものを用いて制御する方法(以下、Duty制御という。)がある。上述の現像特性の横軸は、現像電位を示すが、予め設定できる現像電位の上限は電源の定格などから制限されている。
導出した現像特性の傾きが小さすぎる場合には、所定の濃度(TSD)を得るのに必要な電位(TDV)を現像特性直線から得た場合、TDVが定格を超えてしまう場合がある。
この場合に、直流制御とDuty制御を切り替えて制御することとしてもよい。Duty制御によれば、現像電位の平均電位を定格上限値に抑えつつ、瞬時には、上限を超えた現像電位を印加することができる。具体的には、現像電位が所定バイアス以下である範囲では直流制御を行い、所定バイアスを超える範囲では、Duty制御を行う。
しかしながら、Duty制御を行う場合、AC成分の振幅を大きくすると感光体電位と現像ローラ電位間で生じる最大の電位差が大きくなり、この電位差が大きくなり過ぎることでリークが発生しうる。
よって、現像電位を設定する場合に、その制御方法が直流制御の範囲であるか、Duty制御の範囲であるかに応じて、前述のトナー攪拌処理やトナー排出処理の実行時間等のパラメータを変更して現像特性を検証することでリーク等の発生を抑制することとしてもよい。
(2)露光条件についても、上述の実施の形態における現像特性の導出と同様の処理により、最適な光量を算出することとしてもよい。
予め、ラダー状の検出パターンを光量を振りながら中間転写ベルト上に作像して、各光量(LI1〜LI4)に対応するラダーに係るセンサ値(SD1〜SD4)をトナーパターン検出センサ36により得る。この光量と、センサ値とをプロットした例を図7に示す。
この図7のグラフを用い、ターゲットとするセンサ値SD0(濃度)が得られる光量LI0(ターゲット値)を図7のグラフから読み取ることによって、露光を行うのに最適な光量LI0を得ることができる。
(3)一次転写に用いる一次転写電圧の値について、下記のように最適な電圧を求めることとしてもよい。一次転写電圧については、上述の現像特性の場合と異なり、トナーパターンの作像はせず、所定の一次転写電圧であるTV1(0V)と、TV2(2.0)とのそれぞれを印加し、その際の転写ローラに流れる転写電流TI1と、TI2を求める。
図8は、その一次転写電圧と、電流値との組(TV1、TI1)、(TV2、TI2)をプロットしたグラフである。
そして、図8に示すように、その一次転写電圧と、電流値との組(TV1、TI1)、(TV2、TI2)の間を線形補間する。線形補間されたグラフを示す一次関数から、ターゲットとなる検出電流値TI0(15μA)に対応する1次転写電圧(TV0)を決定することにより、最適な1次転写電圧を得て、転写特性を向上することができる。
(4)上述の実施形態で説明した、目標となる濃度値(センサ検出値TSD)を得ることができる現像電位を取得した後、更に、γ補正を行うこととしてもよい。
γ補正は、画像データにおける各階調を表すデータを実画像として印刷した場合に、各階調と、各階調に対応する濃度とが、所定の関係に無い場合にこれを補正するものである。一般的には、階調値と、各階調に対応する濃度の値とは比例関係にある(リニア特性を有する)。まず、複数の階調に対応するトナーパッチを形成し、上述の実施形態と同様、トナーパターン検出センサ36により各トナーパッチについてのトナーの濃度を求める。
線形回帰分析等により、各階調値と、対応する濃度値との関係を導出し、導出した特性が、リニアな特性を示さない場合に、リニアな特性に戻すための補正カーブを算出し、適用する。
本変形例のように、現像特性を予め検出し、これが適正な範囲となるように予め設定された条件でγ補正を実行させることにより、低濃度部などでのがさつきや、ノイズに影響されて階調カーブが不連続な特性となってしまうようなケースを回避できる。
(5)上記の実施の形態では、現像特性を導出するために、中間転写ベルト11上に形成したトナーパッチのトナー量をセンサで検出することとしていたが、これに限らない。例えば、感光体上に形成されたトナー像について行ってもよいし、また紙上に定着されたトナー像をスキャナなどで読み取って行うこととしてもよい。
また、現像プロセスでは、現像剤がトナーのみから成る1成分現像を用いていたが、これに限定されず、2成分現像等でもよい。
(6)ターゲットとなる付着量(TSD)、センサ値等は、一例であり、設計変更により、値が異なってもよい。なお、ターゲットとなる付着量(TSD)は常に一定のレベルである必要はなく、画像調整を行うためのユーザや保守員らが入力した値を用いることとしてもよい。
(7)現像特性の傾きaに応じて、前処理の実行条件をより細やかに変化させることとしてもよい。例えば、aが小さければ小さいほど、現像部内のトナーの攪拌時間を長くすることとしても良い。これにより、現状の現像特性が比較的良好な場合には、前処理の時間を短く抑え、現像特性が悪化している場合には前処理の時間を長くするなど、現状の現像特性に応じた適切な前処理が可能となる。
(8)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
(9)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明の画像形成装置は、高画質化、省電力化、省資源化等が求められるMFP(多機能複合機)、プリンタなどに好適であり、これらの機器を取り扱う業者により、製造、販売等がされ、オフィス等で使用される。
1 プリンタ
3M〜3K 作像部
4 給紙部
5 定着部
12 駆動ローラ
30 記録シート
31Y〜31K 感光体ドラム
32Y〜32K 帯電器
33M〜33K 現像部
34Y〜34K 一次転写ローラ
35Y クリーナ
36 トナーパターン検出センサ
51 現像ローラ
52、53 攪拌スクリュー
56 補給部
60 制御部
100 全体制御部
101 画像安定化処理制御部
102 前処理実行部
103 現像制御部
104 現像駆動部
105 ドラム駆動部
106 バイアス電源
111 パッチ形成制御部
112 濃度検出制御部
113 現像特性検証部

Claims (5)

  1. 像担持体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段を備えた画像形成装置であって、
    像担持体と現像剤担持体との間の現像電位を変化させトナー付着量の異なる複数のトナーパッチを形成するパッチ形成手段と、
    前記トナーパッチそれぞれのトナー付着量を検出する検出手段と、
    前記トナーパッチそれぞれについての現像電位とトナー付着量との組について線形回帰分析をし、現像バイアスを独立変数とし、トナー付着量を従属変数とする一次回帰式を導出する導出手段と、
    前記独立変数に係る傾きが基準傾き以下であるか否かを判定する判定手段と、
    前記基準傾き以下であると判定された場合に、トナーの現像性能が低下しているとみなして前記現像性能の回復処理を実行する実行手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記実行手段は、前記回復処理として、前記独立変数の係数の傾きが前記基準傾きよりも大きい場合における第1攪拌時間よりも長い第2攪拌時間、トナーを攪拌する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記実行手段は、前記独立変数の係数の傾きが小さいほど前記第2攪拌時間を長くする
    ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記実行手段は、前記回復処理として、前記現像手段内のトナーを強制的に排出する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記パッチ形成手段は、前記回復処理の後、さらに、
    前記現像電位を変化させてトナー付着量の異なる複数のトナーパッチを形成し、
    前記検出手段は、さらに、前記回復処理の後形成されたトナーパッチそれぞれのトナー付着量を検出し、
    前記導出手段は、さらに、前記回復処理の後形成されたトナーパッチそれぞれについての現像電位とトナー付着量との組について線形回帰分析をし、現像バイアスを独立変数とし、トナー付着量を従属変数とする一次回帰式を導出し、
    前記画像形成装置は、さらに、
    前記回復処理の後導出された一次回帰式における独立変数に係る傾きが、基準傾きを超えた場合に、前記回復処理の後導出された一次回帰式を用いて所定の目標トナー付着量に対応する現像電位を取得し、前記取得した現像電位による現像を前記現像手段に行わせる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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