JP2012013654A - アブソリュートエンコーダ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、計測位置に応じて異なる検出精度を有する小型で安価なアブソリュートエンコーダを提供する。
【解決手段】被計測物の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダであって、前記被計測物とともに移動可能に構成され、第1スリットを有する第1トラック及び第2スリットを有する第2トラックを備えたスケール部と、前記第1スリットから得られた第1信号を検出する第1検出手段と、前記第2スリットから得られた第2信号を検出する第2検出手段と、前記第1信号及び前記第2信号を用いてバーニア演算を行う演算手段とを有し、前記第2スリットの間隔は、前記スケール部の移動方向における位置に応じて異なる。
【選択図】図8
【解決手段】被計測物の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダであって、前記被計測物とともに移動可能に構成され、第1スリットを有する第1トラック及び第2スリットを有する第2トラックを備えたスケール部と、前記第1スリットから得られた第1信号を検出する第1検出手段と、前記第2スリットから得られた第2信号を検出する第2検出手段と、前記第1信号及び前記第2信号を用いてバーニア演算を行う演算手段とを有し、前記第2スリットの間隔は、前記スケール部の移動方向における位置に応じて異なる。
【選択図】図8
Description
本発明は、被計測物の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダに関する。
従来、物体の移動距離を測定するための装置として、相対移動距離を測定するインクリメンタルエンコーダの他、絶対位置の測長を可能にしたアブソリュートエンコーダが知られている。例えば特許文献1には、アブソリュートエンコーダに用いられるスケール部の構成が開示されている。スケール部には、互いに異なる配列周期の反射パターンが形成された2つのトラックが設けられている。このアブソリュートエンコーダでは、このスケール部とセンサユニット部とを相対的に駆動させ、2つの周期の異なる複数の周期信号間の位相差を演算することによって所定の周期信号を得るバーニアと呼ばれる位置検出方式が用いられる。そして、この周期信号を用いて絶対位置情報が得られる。
しかしながら、特許文献1に開示されたアブソリュートエンコーダにおいて、バーニア位相の変位量がスケール部の位置に依存せずに一定である。一方、位置に応じて異なる検出制度を要求するシステムが存在する。しかし、所定の計測位置で絶対位置の検出精度を高めようとする場合、アブソリュートエンコーダの精度を全体的に向上させる必要があり、アブソリュートエンコーダの大型化やコストアップの要因となっていた。
また、絶対位置の検出精度を向上させるには、スケール全長におけるバーニア演算手段によって得られる信号の周期数を増やすことにより、位置変化に対するバーニア位相の変位量を変えることが考えられる。しかしこの場合、バーニア演算手段によって得られる信号と同期を取るための信号(上位信号)の精度を向上させる必要があった。
そこで本発明は、計測位置に応じて異なる検出精度を有する小型で安価なアブソリュートエンコーダを提供する。
本発明の一側面としてのアブソリュートエンコーダは、被計測物の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダであって、前記被計測物とともに移動可能に構成され、第1スリットを有する第1トラック及び第2スリットを有する第2トラックを備えたスケール部と、前記第1スリットから得られた第1信号を検出する第1検出手段と、前記第2スリットから得られた第2信号を検出する第2検出手段と、前記第1信号及び前記第2信号を用いてバーニア演算を行う演算手段とを有し、前記第2スリットの間隔は、前記スケール部の移動方向における位置に応じて異なる。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、計測位置に応じて異なる検出精度を有する小型で安価なアブソリュートエンコーダを提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1乃至図8を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は本実施形態におけるアブソリュートエンコーダ100の構成を示す斜視図であり、図2はX軸方向から見たアブソリュートエンコーダ100の断面図である。アブソリュートエンコーダ100は、被計測物の絶対位置を検出する。全長でスリット数が異なる2トラックパターンを有するスケール部2は、移動する被計測物に固定され、格子配列方向であるX軸方向に被計測物とともに移動可能に構成されている。センサユニット部7は、スケール部2に対向して配置されている。センサユニット部7は、LEDチップからなる光源1、フォトダイオードアレイを有する2つの受光部9、10と信号処理回路部とを内蔵したフォトICチップからなる半導体素子3、8、及び、それらを実装したプリント基板4等を備えて構成される。光源1及び半導体素子3、8は樹脂5で封止され、樹脂5は透明ガラス基板6で覆われている。なお本実施形態では、部品の共通化、及び、コストダウンを図るため、2つの半導体素子3、8として同一の半導体素子を用いることが好ましい。このため、本実施形態では半導体素子3、8が同一の半導体素子を用いて構成されるものとして説明するが、これに限定されるものではなく、互いに異なる半導体素子を用いても構わない。
(第1実施形態)
図1乃至図8を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は本実施形態におけるアブソリュートエンコーダ100の構成を示す斜視図であり、図2はX軸方向から見たアブソリュートエンコーダ100の断面図である。アブソリュートエンコーダ100は、被計測物の絶対位置を検出する。全長でスリット数が異なる2トラックパターンを有するスケール部2は、移動する被計測物に固定され、格子配列方向であるX軸方向に被計測物とともに移動可能に構成されている。センサユニット部7は、スケール部2に対向して配置されている。センサユニット部7は、LEDチップからなる光源1、フォトダイオードアレイを有する2つの受光部9、10と信号処理回路部とを内蔵したフォトICチップからなる半導体素子3、8、及び、それらを実装したプリント基板4等を備えて構成される。光源1及び半導体素子3、8は樹脂5で封止され、樹脂5は透明ガラス基板6で覆われている。なお本実施形態では、部品の共通化、及び、コストダウンを図るため、2つの半導体素子3、8として同一の半導体素子を用いることが好ましい。このため、本実施形態では半導体素子3、8が同一の半導体素子を用いて構成されるものとして説明するが、これに限定されるものではなく、互いに異なる半導体素子を用いても構わない。
次に、本実施形態における、絶対位置検出アルゴリズムについて説明する。図3は本実施形態におけるスケール部の平面図であり、図3(a)はスケール部の全体構成図、図3(b)はその一部の拡大図である。図3では、反射型のスリットパターンを一例として示している。スケール部41はガラス基板により構成され、ガラス基板上には、2つのトラックがクロム反射膜をパターニングすることにより形成されている。スケール部41を構成する基板としては、ガラス以外にシリコンのような他の材料を用いることができる。また、薄いフィルムのような平板状の材料以外のものを用いてもよい。また反射膜は、クロム以外の材料を用いて形成してもよい。
スケール部41は、第1トラック42と第2トラック43の2つのトラックを備えて構成される。またスケール部41は、スケール部41の移動方向における位置(X軸方向の位置)に応じて少なくとも2つの領域(領域1、領域2)に分かれている。第1トラック42では、領域1及び領域2のいずれにおいても、反射パターンであるスリット44(第1スリット)が間隔P1で形成されている。第2トラック43では、領域1においてスリット45(第2スリット)が間隔P2で形成され、領域2においてスリット46(第2スリット)が間隔P3で形成されている。本実施形態では、上述のようにスケール部41の領域が2つに分かれており(領域1、領域2)、それぞれの間隔の関係は、P2>P3>P1である場合について説明する。また本実施形態において、スケール部41は、第1トラック42と第2トラック43のスリットの本数の差が8本である。このように、スリット45、46(第2スリット)の間隔は、スケール部2の移動方向における位置(X軸方向の位置)に応じて異なっている。より具体的には、第2スリットは、第1領域(領域1)にて第1間隔(間隔P2)で配列されたスリット、及び、第2領域(領域2)にて第2間隔(間隔P3)で配列されたスリットを含む。一方、スリット44(第1スリット)の間隔は、スケール部2の移動方向において等しい。
光源1から出射された光は、2トラックの反射パターン(スリット)が形成されたスケール部41に照射される。スリット44が形成された第1トラック42とスリット45、46が形成された第2トラック43に照射された光はそれぞれ反射され、受光部9(第1センサ)と受光部10(第2センサ)に入射する。受光部9は、スリット44(第1トラック42)から得られた信号(第1信号)を検出する第1検出手段である。受光部10は、スリット45、46(第2トラック43)から得られた信号(第2信号)を検出する第2検出手段である。受光部9に入射した第1トラック42からの反射光を受光部9で受光する受光量、又は、受光部9から得られる信号の振幅をもとにAPC(オートパワーコントロール)をかけて、受光部9に入射する光量又は受光部9の信号振幅を一定に保つ。このような構成により、光源光量変動などの経時変化の影響を受けにくくすることができる。
図4は、本実施形態における検出ヘッドの主要部品の平面図である。図4に示されるように、光源1の近傍には半導体素子3、8が配置されている。半導体素子3は、光源1に近い側に配設された受光領域24と信号処理回路部25から構成されている。半導体素子8は、光源1に近い側に配設された受光領域26と信号処理回路部27から構成されている。信号処理回路部25、27は、第1信号及び第2信号を用いてバーニア演算を行う演算手段である。なお、信号処理回路部25、27の上位制御装置(不図示)を、バーニア演算を行う演算手段として構成してもよい。
受光領域24には、水平方向に16個のフォトダイオード24a、24b、24c、24d、…、24m、24n、24o、24pが等間隔に配列されている。同様に、受光領域26には、水平方向に16個のフォトダイオード26a、26b、26c、26d、…、26m、26n、26o、26pが等間隔に配列されている。フォトダイオード24a、24e、24i、24m(フォトダイオード26a、26e、26i、26m)は電気的に接続されており、この組をa相とする。また、フォトダイオード24b、24f、24j、24n(フォトダイオード26b、26f、26j、26n)の組をb相とする。以下同様に、c相、d相とする。a相、b相、c相、d相の各フォトダイオード群は、光を受けると、その光量に応じた光電流を出力する。スケール部2のX方向への移動と共に、a相〜d相のフォトダイオード群はa相を基準に、b相は90度、c相は180度、d相は270度の位相関係で変動する電流が出力される。信号処理回路部25、27では、それぞれ、この出力電流を電流電圧変換器で電圧値に変換した後に、差動増幅器によりそれぞれa相とc相の差動成分、及び、b相とd相の差動成分を求め、90°位相のずれたA、B相変位出力信号を出力する。
図5は、信号処理回路部25の構成図である。光源1(発光素子)の発光回路31、アナログ信号処理部32により構成されている。アナログ信号処理部32からのA、B相のアナログ信号を基に、スケール部2の移動量を算出して測定対象物(被計測物)の位置を求める位置演算部33が設けられている。初段増幅器34、35、36、37は、a相、b相、c相、d相の各フォトダイオード群で発生したフォト電流を電流電圧変換するためのI/V増幅器であり、Vf1の電位を基準として、V1、V2、V3、V4の電位を発生する。a相とc相のフォトダイオード群から、出力V1とV3の差動を求める差動出力増幅器38により、Vf2をバイアス電位としたA相信号(VA)を得る。同様に、b相とd相のフォトダイオード群から出力V2とV4を差動出力増幅器39により差動増幅してB相信号(VB)を得ている。なお、信号処理回路部27も同様の構成を有する。
図6は、本実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。図7は、本実施形態における信号の補正方法についての説明図である。図8は、本実施形態における絶対位置情報検出の同期保証についての説明図である。以下、図3、図6乃至図8を参照して、本実施形態における絶対位置情報検出の信号処理方法と処理フローについて説明する。
第1トラック42、第2トラック43から得られるA、B相の信号はそれぞれ、図7(a)に示されるように、信号オフセットや信号振幅が異なっている場合がある。このような信号をそのまま絶対位置情報検出アルゴリズムに用いると検出位置の誤差要因となるため、信号の補正61が必要である。そこでまず、第1トラック42と第2トラック43のA、B相それぞれの信号オフセット補正と信号振幅補正(補正61)について説明する。
以下、受光部9と受光部10として同様の構成の受光部を用い、受光部内の4個のフォトダイオードのピッチ(例えば24a〜24dの間隔)が第1トラック42のピッチP1の2倍であるとして説明する。第1トラック42から得られるA相、B相の信号は、それぞれ、以下の式(1)、(2)のように表される。
A相の信号:a1×COSθ+s1 … (1)
B相の信号:a2×SINθ+s2 … (2)
ここで、a1、s1はそれぞれA相信号の振幅とオフセット、a2、s2はそれぞれB相信号の振幅とオフセット、θは信号の位相である。A相信号の最大値はa1+s1、最小値はa1−s1、信号振幅はa1、平均値はs1である。同様に、B相信号の最大値はa2+s2、最小値はa2−s2、信号振幅はa2、平均値はs2である。これらの値を用いて、式(1)、(2)で表されるA相、B相の信号を補正すると、それぞれ、以下の式(3)、(4)のように表される。
B相の信号:a2×SINθ+s2 … (2)
ここで、a1、s1はそれぞれA相信号の振幅とオフセット、a2、s2はそれぞれB相信号の振幅とオフセット、θは信号の位相である。A相信号の最大値はa1+s1、最小値はa1−s1、信号振幅はa1、平均値はs1である。同様に、B相信号の最大値はa2+s2、最小値はa2−s2、信号振幅はa2、平均値はs2である。これらの値を用いて、式(1)、(2)で表されるA相、B相の信号を補正すると、それぞれ、以下の式(3)、(4)のように表される。
A相の信号:{(a1×COSθ+s1)−s1}×a2
=a1×a2×COSθ … (3)
B相の信号:{(a2×SINθ+s2)−s2}×a1
=a1×a2×SINθ … (4)
この結果、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となった信号62、63が得られる(図7(b))。このようにして得られたA相とB相の出力信号に基づいて、アークタンジェント(arctan)の値64を計算する。
=a1×a2×COSθ … (3)
B相の信号:{(a2×SINθ+s2)−s2}×a1
=a1×a2×SINθ … (4)
この結果、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となった信号62、63が得られる(図7(b))。このようにして得られたA相とB相の出力信号に基づいて、アークタンジェント(arctan)の値64を計算する。
次に、第2トラック43の信号補正について説明する。図3に示されるように、第1トラック42の間隔P1(周期)と領域1における第2トラック43の間隔P2はわずかに異なるように構成されており、間隔P1と間隔P2の位相差から、バーニア演算手段により求めた信号を取得することができる。例えば、間隔P1が100μm、間隔P2が120μmであるとすると、領域1におけるバーニア演算手段により求めた信号の周期は、それらの最小公倍数である600μmとなる。また、第1トラック42の間隔P1と領域2における第2トラック43の間隔P3もわずかに異なるように構成されており、間隔P1と間隔P3の位相差から、バーニア演算手段により求めた信号を取得することができる。例えば、間隔P1が100μm、間隔P3が110μmとすると、領域2におけるバーニア演算手段により求めた信号の周期は1100μmとなる。
第2トラック43の間隔P2、P3は、第1トラック42の間隔P1とは異なるため、受光部10内の4個のフォトダイオードの間隔(例えば26a〜26dの間隔)は、第2トラック43の間隔P2、P3の2倍とはならない。このため、第2トラック43から得られるA相、B相の信号は、領域1、領域2ともに、90度からずれた位相関係となる。
以下ではまず、領域1における第2トラック43の信号補正について説明する。
以下ではまず、領域1における第2トラック43の信号補正について説明する。
第2トラック43から得られるA相、B相の信号は、それぞれ、以下の式(5)、(6)のように表される。
A相の信号:b1×COSθ+t1 … (5)
B相の信号:b2×SIN(θ+α)+t2 … (6)
ここで、b1、t1はそれぞれA相信号の振幅とオフセット、b2、t2はそれぞれB相信号の振幅とオフセット、θは信号の位相、αは位相のずれ量である。まず、第1トラック42の場合と同様に、信号のオフセットと振幅の補正処理を行うと、A相、B相の信号は、それぞれ、以下の式(7)、(8)のように表される。
B相の信号:b2×SIN(θ+α)+t2 … (6)
ここで、b1、t1はそれぞれA相信号の振幅とオフセット、b2、t2はそれぞれB相信号の振幅とオフセット、θは信号の位相、αは位相のずれ量である。まず、第1トラック42の場合と同様に、信号のオフセットと振幅の補正処理を行うと、A相、B相の信号は、それぞれ、以下の式(7)、(8)のように表される。
A相の信号:{(b1×COSθ+t1)−t1}×b2
=b1×b2×COSθ … (7)
B相の信号:{(b2×SIN(θ+α)+t2)−t2}×b1
=b1×b2×SIN(θ+α) … (8)
このとき、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となった信号が得られる(図7(b))。
=b1×b2×COSθ … (7)
B相の信号:{(b2×SIN(θ+α)+t2)−t2}×b1
=b1×b2×SIN(θ+α) … (8)
このとき、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となった信号が得られる(図7(b))。
次に、式(7)、(8)を用いて、A相、B相の位相差を90度とする処理について説明する。式(7)、(8)の差は、以下の式(9)のように表される。
b1×b2×(SIN(θ+α)−COSθ)
=b1×b2×2×SIN{(α−90)/2}×COS{θ+(α+90)/2} … (9)
また、式(7)、(8)の和は、以下の式(10)のように表される。
=b1×b2×2×SIN{(α−90)/2}×COS{θ+(α+90)/2} … (9)
また、式(7)、(8)の和は、以下の式(10)のように表される。
b1×b2×(SIN(θ+α)+COSθ)
=b1×b2×2×COS{(α−90)/2}×SIN{θ+(α+90)/2} … (10)
このように、式(9)、(10)の位相差は90度となる(図7(c))。
=b1×b2×2×COS{(α−90)/2}×SIN{θ+(α+90)/2} … (10)
このように、式(9)、(10)の位相差は90度となる(図7(c))。
ここで、式(9)、(10)の振幅は異なっているため、次に、振幅の補正を行う。式(9)に式(10)の振幅の一部であるCOS{(α−90)/2}を乗じ、式(10)に式(9)の振幅の一部であるSIN{(α−90)/2}を乗ずると、以下の式(11)、(12)が得られる。
b1×b2×2×SIN{(α−90)/2}×COS{(α−90)/2}×COS{θ+(α+90)/2} … (11)
b1×b2×2×SIN{(α−90)/2}×COS{(α−90)/2}×SIN{θ+(α+90)/2} … (12)
この結果、振幅の補正が行われることになる(図7(d))。このようにして、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となり、90度位相差の補正の後、信号振幅の補正まで行われた信号72、73を得ることができる。ここまで、領域1における第2トラック43の信号の補正71について説明したが、領域2における第2トラック43の信号の補正についても同様にして行う。
b1×b2×2×SIN{(α−90)/2}×COS{(α−90)/2}×SIN{θ+(α+90)/2} … (12)
この結果、振幅の補正が行われることになる(図7(d))。このようにして、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となり、90度位相差の補正の後、信号振幅の補正まで行われた信号72、73を得ることができる。ここまで、領域1における第2トラック43の信号の補正71について説明したが、領域2における第2トラック43の信号の補正についても同様にして行う。
以上の補正を行って得られたA相とB相の出力信号から、第1トラックの場合と同様に、アークタンジェント(arctan)の値74を計算する。そして、第1トラック42のA相とB相の出力信号から得られるarctanの値64と、第2トラック43のA相とB相の出力信号から得られるarctanの値74の差分を計算することにより、バーニア演算手段により求めた信号75(中位信号)が得られる。
図8は、第1トラック42と第2トラック43の本数差が、スケール部の全長において8本である場合について示している。横軸はスケール部の位置、縦軸は第1トラック42と第2トラック43から得られるバーニア演算手段により求めた信号のarctanを計算した位相差であり、±πradで折り返して表示している。
図3(b)に示されるように、第2トラック43のパターンは領域1と領域2とで間隔が異なる。このため、バーニア演算手段により求めた信号については、それぞれの領域において、センサユニット部7とスケール部2との間の相対位置変化に対するバーニア位相の変位量が異なる。図3(b)に示される構成の場合、領域1の方が領域2よりも位置変化に対するバーニア位相の変位量が大きい。このため、両領域において同じ位相差分解能で内挿処理した場合、すなわち同じ位相差精度で位置検出精度を見た場合、領域1のほうが領域2よりも高精度な位置検出が可能となる。
図3(b)に示されるように、第2トラック43における領域1でのスリット45の間隔P2、及び、領域2でのスリット46の間隔P3は、領域1、領域2の切り替わりのスリット47(第3スリット)の前後で切り替わっている。図8に示されるように、領域1、領域2の切り替わりのスリット47の位置において、バーニア演算手段(演算手段)により得られる信号も+πradから−πradへと切り替わる。すなわち、領域1と領域2の境界においてスリット47が配置されており、スリット47の位置において、演算手段により演算されたバーニア位相の変位量が異なるように構成されている。第2トラック43における領域1でのスリット45の幅は、例えばスリット45の間隔P2の1/2であるP2/2とし、領域2でのスリット46の幅はP3/2とする。ここで、領域1と領域2の切り替わりのスリット47の幅は、高精度な位置検出を可能とする領域1に合わせて、P2/2とすることが好ましい。このようにして、計測位置の違いによる必要精度に応じた精度で、スケール部の全長において8つの周期のバーニア演算手段により求めた信号75(中位信号)を得ることができる。
本実施形態では、領域が2つに分かれており、それぞれのスリットの間隔の関係がP2>P3>P1であり、第1トラック42と第2トラック43のスリットの本数の差が8本であるスケールを用いた場合について説明した。ただし本実施形態はこれに限定されるものではなく、領域の数は3以上でも構わない。また、領域数が3以上の場合、領域の切り替わり毎に、切り替わりのパターンが存在する。また、それぞれのスリットの間隔の関係がP2<P3<P1を満たす構成でもよい。また、第1トラック42と第2トラック43のスリットの本数の差は8本に限定されるものではなく、2以上の本数差であれば適用可能である。
次に、本実施形態における上位信号について説明する。本実施形態における上位信号は、上位信号取得用センサを用いて、図8に示されるような、スケール位置に基づいた出力値を得る(上位信号取得81)。ここで、上位信号取得用センサの種類としては、例えば、位置検出を行う対象物(被計測物)に一体的に取り付けられたブラシを、抵抗パターンが印刷された基板上を摺動するように構成されたボリュームエンコーダがある。上位信号取得用センサは、ポテンショメータなどの位置検出が可能な別のセンサを用いてもよい。上位信号は、スケール位置に基づいた出力値が得られるものであれば構わない。ただし、バーニア演算手段により求めた信号との同期精度を一様にするという観点から、図8に示されるように、バーニア演算手段により得られる、位置変化に対するバーニア位相の変位量と比例する関係となるような信号とすることが好ましい。また、この関係の比例定数は、スケール部の位置に依存せずに一定であることが好ましい。このようにして得られた上位信号82とバーニア演算手段により求めた信号との同期を取ることにより、絶対位置検出(絶対位置合成、及び、絶対位置情報の取得83)を行う。
なお本実施形態において、反射型のアブソリュートエンコーダが用いられるが、透過型のアブソリュートエンコーダを用いることもできる。
以上のとおり、本実施形態によれば、計測位置に応じて異なる検出精度を有する小型で安価なアブソリュートエンコーダを提供することができる。また、第1センサで受光する受光量又は信号の振幅をもとにオートパワーコントロールを実行することにより、光源光量変動などの経時変化による影響を抑制した高精度なアブソリュートエンコーダを提供することができる。
(第2実施形態)
図9乃至図12を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、本実施形態におけるアブソリュートエンコーダに用いられるスケール部の平面図であり、図9(a)はスケール部の全体構成図、図9(b)はその一部の拡大図である。図10は、本実施形態における検出ヘッドの主要部品の平面図である。図11は、本実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。図12は、本実施形態における絶対位置情報検出の同期保証についての説明図である。
(第2実施形態)
図9乃至図12を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、本実施形態におけるアブソリュートエンコーダに用いられるスケール部の平面図であり、図9(a)はスケール部の全体構成図、図9(b)はその一部の拡大図である。図10は、本実施形態における検出ヘッドの主要部品の平面図である。図11は、本実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。図12は、本実施形態における絶対位置情報検出の同期保証についての説明図である。
本実施形態では、スケール部41aは3トラックで構成されており、センサユニット部もそれに対応した3トラックスケールからの反射光を受光する受光領域28と、その信号処理回路部29とで構成されている半導体素子11がさらに設けられている。本実施形態では、第1トラック42、第2トラック43から得られる信号75(中位信号)は、第1実施形態と同様の方法で得られる。また、上位信号は、第1トラック42と第3トラック48を用いて取得される。第1トラック42と第3トラック48は、スリットの本数差が1本であるように構成されている。第1実施形態と同様に、スケール部41aは、スケール部41aの移動方向における位置に応じて、少なくとも2つの領域に分かれている。第1トラック42では、スリット44(反射パターン)が間隔P1で形成されている。第3トラック48では、領域1におけるスリット49は間隔P4で形成され、領域2におけるスリット50は間隔P5で形成されている。
以下、第1実施形態とは異なる部分である上位信号の取得方法について説明する。本実施形態では、スケール部の領域が2つに分かれており、それぞれのスリットの間隔の関係がP4>P5>P1であり、第1トラック42と第3トラック48のスリットの本数の差が1本である。図9(b)に示されるように、本実施形態のスケール部は、領域1と領域2の切り替わりのパターン51の前後で、スリット(パターン)の間隔が切り替わるように構成されている。第1トラック42の間隔P1(周期)と領域1における第3トラック48の間隔P4はわずかに異なるように構成され、間隔P1と間隔P4の位相差から、バーニア演算手段により求めた信号を取得することができる。また、第1トラック42の間隔P1と領域2における第3トラック48の間隔P5もわずかに異なるように構成され、間隔P1と間隔P5の位相差から、バーニア演算手段により求めた信号を取得することができる。
第3トラック48におけるスリット49の間隔P4とスリット50の間隔P5は、第1トラック42におけるスリット44の間隔P1とは異なる。このため、半導体素子11の受光領域28に存在する4個のフォトダイオードの間隔(例えば28a〜28d、28m〜28pの間隔)は、第3トラックにおける間隔P4、P5の2倍とはならない。このため、第3トラック48から得られるA相、B相の信号は、領域1、領域2ともに、90度からずれた位相関係となる。
そこで本実施形態では、第3トラック48から得られる信号に対しても、第1実施形態の第2トラック43の信号の補正と同様の方法で補正を行う。信号のオフセットと振幅、90度位相差の補正処理91を行うことにより、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となり、位相差が90度となった信号92と信号93が得られる。以上の補正を行って得られたA相とB相の出力信号に基づいて、第1実施形態における第2トラックの場合と同様に、arctanの値94を計算する。そして、第1トラックのA相とB相の出力信号から得られるarctanの値64と、第3トラックのA相とB相の出力信号から得られるarctanの値94の差分を計算することにより、バーニア演算手段により求めた信号95(上位信号)が得られる。
なお、第1実施形態と同様の考え方により、上位信号は、図12に示されるように、位置変化に対するバーニア位相の変位量(中位信号)と比例関係となるような信号であることが好ましい。このようにして得られたバーニア演算手段により求めた信号95と、第1実施形態と同様の方法で得られた信号75に基づいて、それぞれの信号の同期を取ることにより(絶対位置合成)、スケール部の絶対位置情報96を算出する。
以上のとおり、本実施形態のアブソリュートエンコーダによれば、上位信号取得のための専用センサを用いることなく、中位信号取得に用いるセンサと同一の半導体素子を用いて上位信号を取得することができる。
(第3実施形態)
図13乃至図15を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図13は、本実施形態におけるアブソリュートエンコーダに用いられるスケール部の平面図であり、図13(a)はスケール部の全体構成図、図13(b)はその一部の拡大図である。図14は、本実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。なお、検出ヘッドの構成は、第1実施形態と同様である。図15は、本実施形態における絶対位置情報検出の同期保証についての説明図である。
(第3実施形態)
図13乃至図15を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図13は、本実施形態におけるアブソリュートエンコーダに用いられるスケール部の平面図であり、図13(a)はスケール部の全体構成図、図13(b)はその一部の拡大図である。図14は、本実施形態における信号処理の処理ブロックと処理フローを示す図である。なお、検出ヘッドの構成は、第1実施形態と同様である。図15は、本実施形態における絶対位置情報検出の同期保証についての説明図である。
第1トラック、第2トラックから得られる信号75(中位信号)は、第1実施形態と同様の方法で得る。本実施形態において、上位信号は第2トラック143を用いて取得する。スケール部141の第2トラック143は、スケール部141の幅方向に等間隔で欠落したパターンを備えて構成される。反射部の反射面積は、スケール部141の移動方向の位置により変調した構成となっている。なお、欠落の周期は等間隔でなくても構わないが、フォトダイオードへ到達する光の均一性等を考慮すると等間隔であることがより好ましい。また、光源からスケール部までの距離とスケール部からフォトダイオードまでの距離が等しい場合には、欠落の周期はフォトダイオードの幅の1/2nとするのが好ましい。ここで、nは整数である。
スケール部141は、スケール部141の移動方向の位置により少なくとも2つの領域に分かれている。第1トラック142では、スリット144(反射パターン)が間隔P1で形成されている。第2トラック143における領域1でのスリット145は間隔P2で形成されており、領域2でのスリット146は間隔P3で形成されている。以下、第1実施形態とは異なる部分である上位信号102の取得方法について説明する。本実施形態では、スケール部141の領域は2つに分かれており、それぞれのスリットの間隔の関係はP2>P3>P1であり、第1トラック142と第2トラック143のスリットの本数の差は8本である。図13(b)に示されるように、スケール部141は、領域1、領域2の切り替わりのパターン147の前後でパターンの間隔が切り替わるように構成されている。
上位信号102は、図14に示されるように、スケール部141の第2トラック143から得られるA相信号とB相信号の信号振幅として、それぞれの値の2乗平均平方根の計算101を行うことで、式(13)のように得られる。
上位信号102は、図14に示されるように、スケール部141の第2トラック143から得られるA相信号とB相信号の信号振幅として、それぞれの値の2乗平均平方根の計算101を行うことで、式(13)のように得られる。
ここで、A相、B相信号のオフセットが除去され、信号振幅が同一となり、90度位相差の補正の後、信号振幅の補正まで行われた信号72、73は、第1実施形態と同様の方法で得られる。式(13)の値は、スケール部の位置によって異なる値を取るため、式(13)で求められた値に基づいて位置情報を得ることができる。上位信号102は、センサ位置とトラック位置との信号取得位置関係の如何に関わらず、式(13)を使用して振幅値を計算することにより求められる。すなわち、A相信号及びB相信号それぞれの位相状態の如何に関わらず、第2トラック143における信号振幅の算出が可能である。
第1実施形態と同様、上位信号は、図15に示されるように、位置変化に対するバーニア位相の変位量(中位信号)と比例関係となるような信号であることが好ましい。このようにして得られた上位信号102と、第1実施形態と同様の方法で得られた信号75(中位信号)に基づいて、それぞれの信号の同期を取ることにより(絶対位置合成)、スケール部141の絶対位置情報103を算出することができる。本実施形態において、スケール部141における第2トラック143の反射パターンは、位置によって反射面積が変化した構成となっている。ただし本実施形態はこれに限定されるものではなく、位置に応じて反射率が変化する膜を用いても、同様の効果が得られる。このとき、反射膜の密度を変えることや、反射膜の材質を変化させるなどして、反射率を変化させることが可能である。
以上のとおり、本実施形態によれば、アブソリュート情報取得用のセンサを設けずに絶対位置情報を取得するように構成されているため、小型でローコストなアブソリュートエンコーダを提供することができる。また、スケール部の反射パターンは、スケール部の幅(Y)方向に等間隔で欠落したパターンや、スケール部の幅(Y)方向に均一なパターンで構成されている。このため、センサユニット部7とスケール部2との相対位置がY方向に変動しても受光部へ入射する光量が概ね均一となり、LEDなどの安価な光源をレンズを必要せずに用いることができる。
(実施形態4)
次に、図16を参照して、本発明の実施形態4について説明する。本実施形態は、上記各実施形態のアブソリュートエンコーダをレンズ鏡筒に搭載した撮像装置に関する。図16は本実施形態における撮像装置200の断面図である。201はレンズ群、202は駆動レンズ、203は駆動レンズ202の変位を検出するためのアブソリュートエンコーダの検出ヘッド、204はCPU、205は撮像素子である。レンズ群201、駆動レンズ202、CPU204、及び、撮像素子205により、撮像手段が構成される。
(実施形態4)
次に、図16を参照して、本発明の実施形態4について説明する。本実施形態は、上記各実施形態のアブソリュートエンコーダをレンズ鏡筒に搭載した撮像装置に関する。図16は本実施形態における撮像装置200の断面図である。201はレンズ群、202は駆動レンズ、203は駆動レンズ202の変位を検出するためのアブソリュートエンコーダの検出ヘッド、204はCPU、205は撮像素子である。レンズ群201、駆動レンズ202、CPU204、及び、撮像素子205により、撮像手段が構成される。
レンズ群201を構成する駆動レンズ202は、例えばオートフォーカス用のレンズであり、光軸方向に移動可能である。駆動レンズ202は、ズーム調整レンズなど、駆動されるレンズであればその他のものでも構わない。本実施形態において、アブソリュートエンコーダのスケール部は、駆動レンズ202を駆動するアクチュエータに保持されており(不図示)、アブソリュートエンコーダの検出ヘッド203に対して相対的に移動可能である。アブソリュートエンコーダの検出ヘッド203から得られる駆動レンズ202の変位に応じた信号は、CPU204に出力される。CPU204からは、駆動レンズ202が所望の位置へと移動されるための駆動信号が生成され、駆動レンズ202はその信号に基づいて駆動される。
一般的に駆動レンズは、その位置に応じて、変位に対する光学敏感度が異なる。そのため、アブソリュートエンコーダは、駆動レンズの変位に対する光学敏感度に応じて、この変位に対するバーニア位相の変位量が大きくなるように第2スリットの間隔(間隔P2、P3)を異ならせるように設定することが好ましい。
また、例えば駆動レンズがズーム調整レンズの場合、一般的に、至近側よりも望遠側にズーム調整レンズが配置されている方が、レンズの位置変化に対する光学敏感度が高いように設計されていることが多い。このとき、アブソリュートエンコーダは、ズーム調整レンズの望遠側にレンズの変位に対するバーニア位相の変位量が大きくなり、至近側にレンズの変位に対するバーニア位相の変位量が小さくなるように、第2スリットの間隔を異ならせることが好ましい。
図16と図8を参照して、アブソリュートエンコーダを撮像装置200に組み込む方法の一例について説明する。アブソリュートエンコーダとそれを搭載する撮像装置200には、製造誤差による個体差や、組み込み誤差等、アブソリュートエンコーダを撮像装置に搭載する際に、設計値からの誤差が存在している場合が多い。設計値からの誤差があるとバーニア演算手段によって得られる信号の誤差、つまり位相誤差となり、図8のような信号の初期位相がずれた状態になるため、この位相ずれを認識しておく必要がある。
そこで本実施形態では、アブソリュートエンコーダを撮像装置200へ組み込む際には、検出ヘッド203とスケールとを相対的に駆動させて、原器エンコーダなどの基準位相が検出できる装置を用いて、組み込み後の位相ずれ量を算出する。すなわち、アブソリュートエンコーダは、撮像装置へ組み込まれる際に検出された位相ずれ量を用いて実測値の補正を行うように構成することが好ましい。以上より求めた位相ずれ量を用いて設計値から求められるアブソリュート情報の補正を行うことにより、製造誤差などによる個体差やアブソリュートエンコーダの組み込み誤差等の影響が低減された絶対位置検出が可能な撮像装置が提供される。なお、各実施形態のアブソリュートエンコーダは、撮像装置以外にも様々な装置に適用することができる。例えば、露光装置のステージ、ロボットアームなどの変位を検出するためにも適用可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
2 スケール部
3 半導体素子
9 受光部
24 受光領域
25 信号処理回路部
100 アブソリュートエンコーダ
3 半導体素子
9 受光部
24 受光領域
25 信号処理回路部
100 アブソリュートエンコーダ
Claims (8)
- 被計測物の絶対位置を検出するアブソリュートエンコーダであって、
前記被計測物とともに移動可能に構成され、第1スリットを有する第1トラック及び第2スリットを有する第2トラックを備えたスケール部と、
前記第1スリットから得られた第1信号を検出する第1検出手段と、
前記第2スリットから得られた第2信号を検出する第2検出手段と、
前記第1信号及び前記第2信号を用いてバーニア演算を行う演算手段と、を有し、
前記第2スリットの間隔は、前記スケール部の移動方向における位置に応じて異なることを特徴とするアブソリュートエンコーダ。 - 前記第1スリットの間隔は、前記スケール部の前記移動方向において等しいことを特徴とする請求項1に記載のアブソリュートエンコーダ。
- 前記第2スリットは、第1領域にて第1間隔で配列されたスリット、及び、第2領域にて第2間隔で配列されたスリットを含み、
前記第1領域と前記第2領域との境界において、第3スリットが配置されており、
前記第3スリットの位置において、前記演算手段により演算されたバーニア位相の変位量が異なるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアブソリュートエンコーダ。 - 前記バーニア位相の変位量と前記スケール部の変位に対する上位信号の変位量とが比例する関係を有し、
前記関係の比例定数は前記スケール部の位置に依存せずに一定であることを特徴とする請求項3に記載のアブソリュートエンコーダ。 - 光軸方向に移動可能なレンズを有する撮像手段と、
前記レンズの変位を検出するための請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアブソリュートエンコーダと、を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記アブソリュートエンコーダは、前記レンズの変位に対する光学敏感度に応じて、該変位に対するバーニア位相の変位量が大きくなるように前記第2スリットの間隔を異ならせていることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
- 前記アブソリュートエンコーダは、前記レンズの望遠側に該レンズの変位に対するバーニア位相の変位量が大きくなり、該レンズの至近側に該レンズの変位に対する該バーニア位相の変位量が小さくなるように、前記第2スリットの間隔を異ならせていることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
- 前記アブソリュートエンコーダは、前記撮像装置へ組み込まれる際に検出された位相ずれ量を用いて実測値の補正を行うことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
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JP2010153174A JP2012013654A (ja) | 2010-07-05 | 2010-07-05 | アブソリュートエンコーダ及び撮像装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2010
- 2010-07-05 JP JP2010153174A patent/JP2012013654A/ja active Pending
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