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JP2012006054A - はんだ合金およびこれを用いたはんだ接合体 - Google Patents

はんだ合金およびこれを用いたはんだ接合体 Download PDF

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JP2012006054A
JP2012006054A JP2010145372A JP2010145372A JP2012006054A JP 2012006054 A JP2012006054 A JP 2012006054A JP 2010145372 A JP2010145372 A JP 2010145372A JP 2010145372 A JP2010145372 A JP 2010145372A JP 2012006054 A JP2012006054 A JP 2012006054A
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Takayuki Moriwaki
隆行 森脇
Nobuhiko Chiwata
伸彦 千綿
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、ガラスやセラミックなどの酸化物材料と接合が可能な無鉛はんだ合金の特性を維持しつつ、はんだ合金の素材酸化およびはんだ接合部のはんだ表面の黒化という経時変化を長期間に渡って抑制できる、新しいはんだ合金およびこれを用いたはんだ接合体を提供することである。
【解決手段】 本発明は、質量%で、Zn:0.5〜9.0%、Sb:0.1〜4.0%、Cr:0.005〜0.500%を含み、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだ合金である。本発明のはんだ合金は、Alを0.2%以下含んでもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えばガラスやセラミックといった酸化物材料への優れた接合強度を維持しつつ、経時変化によるはんだ接合部のはんだ表面の黒化を抑制できる、はんだ合金およびこれを用いたはんだ接合体に関するものである。
ガラス等の酸化物材料と接合できる無鉛はんだ合金として、Sn−Zn−Sb−Al系はんだ合金が特許文献1で提案されている。特許文献1に開示されるはんだ合金は、酸化物材料との接合能を確保するために、所定量のZnを添加し、はんだ合金とガラスとの接合界面の白濁を抑制するために、所定量のSbとAlを添加することで、それらの優れた特性を得ている。
特許文献1のはんだ合金は、一般的なガラスフリットよりも低い温度で接合することができ、昨今の環境問題に配慮したはんだ合金である。また、特許文献1のはんだ合金は、酸化物材料と直接接合できるため、ガラス等の酸化物材料への前処理が必要なく、従来の工法を簡略化できる可能性を有している。
特開2004−082199号公報
本発明者らの検討によれば、上述した特許文献1のはんだ合金を用いてガラス等の酸化物材料と接合した接合体を、水分の存在する大気中で長時間保持すると、はんだ表面の金属光沢が失われて黒化する、はんだの経時変化という、新たな問題を確認した。
このようなはんだ合金の経時変化は、ペアガラスなどの外気に直接暴露されるような用途では、接合強度や気密性の劣化を引き起こし、十分な長期信頼性を得ることが困難となる。また、家具など意匠性が必要とされる用途においては、その製品価値を下げるなど大きな問題となる。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、ガラスやセラミックなどの酸化物材料と接合が可能な無鉛はんだ合金の特性を維持しつつ、はんだ合金の素材酸化およびはんだ接合部のはんだ表面の黒化という経時変化を長期間に渡って抑制できる、新しいはんだ合金およびこれを用いたはんだ接合体を提供することである。
本発明者らは、ガラス等の酸化物材料との接合に用いるはんだ合金として、Sn、Znを主成分としたものに特定量のSbとCrを複合添加することで、はんだ合金の経時変化を抑制できるという新たな効果が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、質量%で、Zn:0.5〜9.0%、Sb:0.1〜4.0%およびCr:0.005〜0.500%を含み、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだ合金である。
また、本発明のはんだ合金は、質量%で、Zn:1.5〜6.5%であることが好ましい。
また、本発明のはんだ合金は、質量%で、Sb:1.0〜3.5%であることが好ましい。
また、本発明のはんだ合金は、質量%で、Cr:0.010〜0.400%であることが好ましい。
また、本発明のはんだ合金は、質量%で、Al:0.2%以下を含むことができる。
また、本発明のはんだ合金は、酸化物または酸化表面を有する部材を接合するのに適している。
また、本発明のはんだ合金により、酸化物または酸化表面を有する部材を接合することができ、安価なはんだ接合体を提供することができる。
本発明のはんだ合金は、例えば、ペアガラスまたはガラス容器等のようなシーリングや太陽電池などのガラス基板上に形成された透明導電膜との配線接合に好適なものであり、特にはんだ接合部のはんだの経時変化を抑制し、その接合信頼性や黒化による意匠性の劣化を改善することができるため、その工業的価値は極めて大きい。
上述したように、本発明の重要な特徴は、Sn−Zn系はんだ合金に特定量のSbとCrを複合添加した合金を採用したことにある。
以下、本発明のはんだ合金の成分組成(質量%)を限定した理由について説明する。
Zn:0.5〜9.0%
Znは、ガラスやセラミック等の酸化物材料と接合するための基本元素である。本発明のはんだ合金の接合機構は、Snより酸素親和性の高いZnをはんだ合金中に含有することで、溶融はんだ表面に形成されるZn系酸化膜が、ガラス等の酸化物材料の表面で酸化物層を形成することで接合していると考えられる。
Znの含有量は、ガラス等の酸化物材料と十分な接合強度を得るために0.5%以上必要である。さらに高い接合強度を得るためには、1.5%以上が好ましい。また、2.0%以上含有することがより好ましい。
一方、はんだ合金中に過度にZnを添加した場合は、はんだ付け中に多量のドロスが発生し、ガラス等の酸化物材料とのぬれ性を阻害する要因となる。また、Znを含むはんだ合金は、水分の存在する大気中で長時間保持すると、はんだ表面の黒化を助長する。したがって、本発明においてZnの含有量は、9.0%以下とする。好ましくは、6.5%以下であり、より好ましくは、4.5%以下である。
Sb:0.1〜4.0%
Sbは、はんだ合金素材の酸化を抑制するための必須元素である。詳細な検証はできていないが、SbがSn中に固溶することで、はんだ合金中のZnの過度な酸化を抑制し、はんだ合金の経時変化を抑制していると考えられる。
Sbの含有量は、Znの過度な酸化を防ぎ、十分なはんだ合金の経時変化の抑制効果を得るために0.1%以上必要である。さらに長期的な経時変化の抑制効果を得るためには、1.0%以上が好ましい。また、1.5%以上含有することがより好ましい。
一方、はんだ合金中のSbの含有量が多すぎると、ガラスなどの酸化物材料との接合強度を低下させることが懸念される。したがって、本発明においてSbの含有量は、4.0%以下とする。好ましくは、3.5%以下であり、より好ましくは、2.5%以下である。
Cr:0.005〜0.500%
Crは、本発明のはんだ合金をはんだ付けした接合体のはんだ表面の黒化を抑制するために最も重要な元素である。Sn−Zn−Sb系はんだ合金中に添加されたCrは、ガラス等の酸化物材料とはんだ付けを行う際に、溶融はんだ表面にCr系酸化膜を形成する。本発明のはんだ合金は、このCr系酸化膜がはんだ表面の黒化を抑制していると考えられる。またCrは、はんだ付け中のドロスの発生を抑制し、ガラス等の酸化物材料との接合にも寄与する。
Crの含有量は、はんだ表面の黒化の抑制効果を得るために0.005%以上必要である。さらに、長期的な黒化の抑制効果を得るためには、0.010%以上が好ましい。また、0.050%以上含有することが好ましい。
一方、はんだ合金中に過度にCrが添加される場合には、はんだの溶融温度が上昇することで、酸化物材料等へのはんだ付け温度を上昇させ作業効率を低下させる。したがって、本発明においてCrの含有量は、0.500%以下とする。好ましくは、0.400%以下であり、より好ましくは、0.200%以下である。
Al:0.2%以下
本発明のはんだ合金には、Alを含有させることもできる。Alは、はんだ付けまたは、溶融時のはんだのドロス発生の抑制や、ガラス等の酸化物材料との接合に寄与する元素である。
しかしながら、Alを多く含有する場合には、はんだ合金中に形成されるAl系金属間化合物が成分偏析を引き起こし、上記特性が安定して得られないという製造上の問題が生じる。したがって、本発明のはんだ合金にはAlを0.2%以下添加することが好ましい。より好ましくは、0.1%以下である。
また、Alの効果を明確に得るためには、0.005%以上が好ましく、より好ましくは、0.01%以上である。
残部Snおよび不可避的不純物
Snは、溶融温度の引下げに作用する、本発明のはんだ合金を構成する基本元素である。特にはんだの溶融温度を230℃以下にするためには、Snを88%以上配合することが望ましい。より好ましくは、90%以上である。
また、不可避的不純物としては、P、Si、BiおよびGaがある。PおよびSiは、はんだのぬれ性を阻害する。BiおよびGaは、水分が存在する大気中で長時間保持した場合にはんだ合金の耐食性の低下要因となる。また、Gaは、ボイドの発生の原因となる。したがって、これら元素の合計は、50ppm以下に規制することが好ましい。より好ましくは、合計で10ppm以下である。
本発明のはんだ合金は、アルミナ等のセラミックやソーダライム系のガラスに対しては勿論のこと、あらゆる酸化物および酸化表面を有する部材に対して優れた接合能を発揮する。
また、本発明のはんだ合金は、従来、酸化表面の影響ではんだ付けが困難であったAl、SiやTi等の難接合材料であっても優れた接合能を発揮できる。
また、本発明のはんだ合金は、上記の酸化物および酸化表面を有する部材、窒化物や難接合材料だけでなく、ガラス基板上に形成されたITO、Mo、AlやCr膜等といったものにも適する。
また、本発明のはんだ合金は、上述の酸化物および酸化表面を有する部材・窒化物同士あるいは、相互の接合にのみ用いられるものではなく、接合能が確保できる酸化物および酸化表面を有する部材・窒化物以外の材料であってもよい。例えば、本発明のはんだ合金は、Al系合金、各種ステンレス鋼、銅やFe−Ni系合金といった金属に対しても接合能を有し、接合能に劣る相手材であっても、接合能を付与するための表面処理を施せば使用を制限するものではない。
また、本発明のはんだ合金は、酸化物および酸化表面を有する部材・窒化物表面に塗付することで、はんだ付けの下地処理の代替として用いることもできる。
本発明のはんだ合金は、酸化物材料を用いた接合部材に対して優れた接合強度と気密性を有しており、例えば、ペアガラス、ディスプレイ、真空容器またはガス封印容器等に好適である。
本発明のはんだ合金を用いた酸化物や窒化物等の難接合材料との接合は、例えばガラス基板上への金属配線の固定には、常温のガラス基板上に溶融したはんだを塗布することで可能となる。また、ペアガラスやディスプレイ等の気密容器の封止には、はんだ合金の液相線以上に被接合部材を加熱する、または、被接合材の熱容量を考慮し、十分に加熱されたはんだこてを用い、被接合材をはんだ合金の液相線以下に予備加熱することで可能となる。
上述した被接合材への接合には、溶融はんだ中に酸素を取り込み、被接合材へのぬれを促進するため、はんだ合金に超音波振動を印加すると効果的である。
表1の組成になるように、Sn、Zn、Sb、CrおよびAlを秤量した後、Ar雰囲気中で高周波溶解を行い、得られた合金溶湯を鋳型へ流し込み、はんだ合金を作製した。また、比較例であるSn、ZnおよびSbを添加したNo.6は、大気中で溶解し、鋳型へ流し込みはんだ合金を作製した。なお、表1に記載していない不純物元素である、P、Si、Bi、Gaは、合計で50質量ppm以下であった。
得られたはんだ合金は、はんだ合金の経時変化の抑制効果を確認するために、下記の試験方法で評価した。尚、本評価において、はんだ合金は、はんだ付けしやすいように直径1mmの線材と3mm角・長さ15mmの小片に加工してから使用した。
(評価試験1)
被接合材としては、30mm角・厚さ3mmにカットしたホウケイ酸ガラス(製品名TEMPAX)を用い、ホットプレート上にガラス板を設置してから、そのガラス板を約260℃に加熱した。その後、上記で準備したはんだ合金を加熱したガラス板上に載せ、約370℃に加熱したはんだこて(黒田テクノ社製 超音波はんだ付け装置 SUNBUNDER USM−III)に超音波振動を印加しながら、はんだ合金の厚みが約120μmとなるようにガラス板一面に塗布し、大気中で徐冷して試験片を作製した。
次に、上記で準備した試験片を、加速環境試験として、85℃85RH%とした高温高湿試験機(楠本化成社製 HIFLEX FH06C)内で試験片を1168時間放置した。このとき、本発明のはんだ合金を用いた試験片のいずれも、はんだとガラス板の接合界面から酸化等により生じると思われるはんだ接合部の白濁は確認されなかった。
ガラス板一面に塗布したはんだの表面の経時変化の抑制効果を確認するために、CIE 1931 Yxy表色系で規定される反射率(Y)を測定し、はんだ表面の黒化による金属光沢の変化を評価した。反射率は、分光測色計(コニカミノルタセンシング社製 MINOLTA CM−2600d)を用い、加速環境試験前(Y)および後(Y)のはんだ表面を測定した。はんだ表面の黒化の抑制効果は、変化率(%)を((Y−Y)/Y)×100(%)で評価した。なお、このときの受光範囲は、直径8mmとし、反射率は、はんだ表面の異なる4箇所を測定し、得られた値の平均値とした。
表1に示すように、本発明例の変化率は、いずれも36.0%以下であり、反射率の低下が抑制され、はんだ表面に光沢があるのに対して、比較例の変化率は、いずれも40.0%を超えており、反射率の低下が大きく、はんだ表面の光沢が失われていた。これより、本発明のはんだ合金は、特定量のCrを添加することで、加速環境試験においても、はんだ表面の黒化を抑制できることが確認できた。また、本発明のはんだ合金は、さらにAlを添加することで、より優れた黒化抑制の効果を得ることも確認できた。
次に、CIE 1976 L表色系で規定される明度を測定し、はんだ合金表面の黒化による金属光沢の変化を評価した。明度は、分光測色計(コニカミノルタセンシング社製 MINOLTA CM−2600d)を用い、加速環境試験前(L )および後(L )でのはんだ表面を測定した。はんだ表面の黒化の抑制効果は、試験後のL の値から試験前のL の値を引いた明度差で評価した。なお、このときの受光範囲は、直径8mmとし、明度は、はんだ表面の異なる4箇所を測定し、得られた値の平均値とした。
表1に示すように、本発明例の明度差は、いずれも−15.0%より小さく、明るいのに対して、比較例の明度差は、いずれも−17.0%より大きく、暗かった。これより、本発明のはんだ合金は、特定量のCrを添加することで、加速環境試験においても、はんだ表面の黒化を抑制できることが確認できた。本発明のはんだ合金は、さらにAlを添加することで、より優れた黒化抑制の効果を得ることも確認できた。
Figure 2012006054
表2の組成になるようにSn、Zn、Sb、CrおよびAlを秤量した後、Ar雰囲気中で高周波溶解を行い、得られた合金溶湯を鋳型へ流し込み、はんだ合金を作製した。
得られたはんだ合金は、接合強度と素材酸化をより定量的に評価するために、下記の試験方法で評価した。尚、表2に記載していない不純物元素である、P、Si、Bi、Gaは、合計で50質量ppm以下であった。また、本評価において、はんだ合金は、はんだ付けしやすいように直径1mmの線材に加工してから使用した。
(評価試験1)
被接合材としては、30mm角・厚さ3mmにカットしたホウケイ酸ガラス(製品名TEMPAX)を用い、ホットプレート上にガラス板を設置してから、そのガラス板を約260℃に加熱した。その後、上記で準備したはんだ線材を加熱したガラス板上に載せ、約370℃に加熱したはんだこて(黒田テクノ社製 超音波はんだ付け装置 SUNBUNDER USM−III)に超音波振動を印加しながら、はんだ合金の厚みが約110μmとなるようにガラス板一面に塗布し、大気中で徐冷して試験片を作製した。
はんだとガラス板の接合界面から酸化等により生じると思われるはんだ接合部の白濁の抑制効果を確認するために、上記で準備した試験片を、加速環境試験として、85℃85RH%とした高温高湿試験機(楠本化成社製 HIFLEX FH06C)内で試験片を1000時間放置した。
加速環境試験後の試験片のはんだ接合部の白濁領域は、はんだとガラス板の接合部をガラス側から観察し、30mm角のガラス板一面に対する白濁した面積を測定し、面積率で評価した。
表2に示すように、本発明例および比較例ともにはんだとガラス板の接合部の白濁面積率は、0%であった。これより、本発明のはんだ合金は、加速環境試験後においても特定量のSbを添加することで、比較例と同等のはんだとガラス板の接合部の白濁が抑制できることが確認できた。
(評価試験2)
被接合材としては、上述した作製方法と同様に作製した試料片のはんだ表面を5mm角の格子状の5×5のマス目になるようにカッターナイフで切れ目を入れ、ピール試験片を作製した。
そして、このピール試験片を加速環境試験として、85℃85RH%とした高温高湿試験機(楠本化成社製 HIFLEX FH06C)内で試験片を1000時間放置した。
経時変化によるはんだの接合強度の変化を確認するために、加速環境試験前後のピール試験片でピール試験を実施した。ピール試験は、粘着テープ(ニチバン社製 CT−405AP−24)を試験片の一面に貼り付け、3度の引き剥がし試験を行い、はんだの剥がれが生じた領域を数えた。なお、ピール試験は、5×5のマス目のうち、エッジ部分の影響を無視するために、中央部の3×3のマス目の合計9マスで評価した。
表2に示すように、加速環境試験前では、本発明例および比較例のはんだ合金ともに、剥がれが生じず十分な強度を有していることが確認できた。また、加速環境試験後も同じく、本発明例および比較例のはんだ合金ともに、剥離が生じなかった。これより、本発明例のはんだ合金は、加速環境試験後においても特定量のZnを添加することで、比較例と同等の接合強度を有していることが確認できた。
(評価試験3)
はんだ合金の素材酸化を評価するために、上記で作製したはんだ合金を、加速環境試験として、85℃85RH%とした高温高湿試験機(楠本化成社製 HIFLEX FH06C)内で、1000時間放置した。
はんだ合金の酸素値は、堀場製作所製のEMGA−620Wで測定した。
表2に示すように、本発明例および比較例ともに加速環境試験前では、30質量ppm以下であった。
加速環境試験後は、本発明例および比較例ともにはんだ合金の酸素値が、100質量ppm以下であった。これより、本発明例のはんだ合金は、加速環境試験後においても特定量のSbを添加することで、比較例と同等に素材酸化を抑制できることが確認できた。
Figure 2012006054

Claims (7)

  1. 質量%で、Zn:0.5〜9.0%、Sb:0.1〜4.0%およびCr:0.005〜0.500%を含み、残部Snおよび不可避的不純物からなることを特徴とするはんだ合金。
  2. 質量%で、Zn:1.5〜6.5%であることを特徴とする請求項1に記載のはんだ合金。
  3. 質量%で、Sb:1.0〜3.5%であることを特徴とする請求項1または2に記載のはんだ合金。
  4. 質量%で、Cr:0.010〜0.400%であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のはんだ合金。
  5. 質量%で、Al:0.2%以下含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のはんだ合金。
  6. 酸化物または酸化表面を有する部材を接合するものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のはんだ合金。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載のはんだ合金で酸化物または酸化表面を有する部材が接合されてなることを特徴とするはんだ接合体。
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