JP2011520485A

JP2011520485A - 飲料分配排出口

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Publication number: JP2011520485A
Application number: JP2011508860A
Authority: JP
Inventors: ダレンウィリアムクロウ，; 啓益; ユルゲンリーンダーズ，; リチャードパトリックエグノア，; トラヴィスディー．ホール，; アントニオジェイ．グティエレス，; アモルアショックバレラオ，
Original assignee: ネステクソシエテアノニム
Priority date: 2008-05-15
Filing date: 2009-04-21
Publication date: 2011-07-21
Anticipated expiration: 2029-04-21
Also published as: EP2296514A1; JP5306452B2; CA2724204A1; WO2009138313A1; US8263155B2; TWI473587B; EP2296514B1; MX2010012426A; US20090285955A1; AU2009248206A1; ES2390581T3; TW201002256A

Abstract

泡立てられた飲料混合物を分配するためにハウジングの下流側に接続されるホイッパディスクおよび分配スパウトを含む飲料分配器。濾し器が分配スパウト内に配置され、該濾し器は、流体中に存在する所定サイズを超える大きい泡の数を減らすように構成される。排出プレートが分配スパウトの下流側端部を覆い、該排出プレートには、分配スパウトを通り抜ける泡立てられた飲料混合物の速度を減少させるために複数の穴が形成される。
【選択図】図２

Description

本発明は、発泡流体製品を供給する混合装置に関する。特に、本発明は、飲料の混合、泡立て、分配を行うための混合装置に関する。

エスプレッソ飲料は、他のコーヒー飲料と比べて、浸出プロセス中に飲料内に散在される細かい泡から飲料の上端に定着する細かい泡層で有名である。多くの市場におけるコーヒー消費者は、クレマを良質な一杯のエスプレッソの重要な指標と見なす。エスプレッソおよび他のコーヒー並びにミルク飲料は、時として、粉末または流体濃縮物を水中に混ぜ込むことにより生成される。しかしながら、これらの飲料の品質認知は、クレマが挽いたコーヒーからエスプレッソが生成されるときのそれと似ていない場合には、時として問題である。

混合装置は、粉末成分または液体濃縮物食品成分と水などの液体とを混合させることによりコーヒー、エスプレッソ、および、他のそのような飲料および他の食品をより速く生成することで知られている。これらの装置は一般に粉末成分または濃縮物成分を水中に供給し、水は、しばしば、粉末または濃縮物を水中に混ぜ込むために渦を形成するための混合チャンバ内に接線方向で圧送される。これらの製品が分配器内で再構成されると、プロセスは、炒って挽いたエスプレッソ製品と同じステップに従わず、そのため、細かい層クレマが形成されない。代わりに、望ましくない大きな泡（「発泡体」）の層が形成される場合があり、その大きさは、粉末または濃縮物の特定のレシピまたは分配用の流路に依存する。消費者に対して、これらの泡は、コーヒーが正確に作られなかったことを示唆し得る。

既知の混合装置において、混合物は、その後、通常は回転プレートである起泡機構へと供給される。プレートは、混合物に通気して、泡を生成する。泡立った混合物は、通常、飲用容器内へ分配される。しかしながら、そのような既知の起泡機構は、コーヒー中に存在する泡の量を増大させるにすぎない場合がある。これは、それらの起泡機構が生成する泡が、クレマを識別する大きさよりもかなり大きい泡を生成することを狙っているからである。

米国特許第５，９２７，５５３号は、例えば、十字形の起泡ブレードを有する混合および分配装置を開示している。起泡ブレードの他の形状も知られている。例えば、ＲｈｅａａｎｄＺａｎｕｓｓｉなどの会社は、非常に急な傾斜壁を有する軸方向に短いディスクを伴うホイッパを使用する。米国特許第７，０５９，４９８号は、例えば、飲料中に大きい泡を生成して飲料の上端に沿って泡層を形成するように構成される円錐起泡ロータを含む混合装置について論じている。他のホイッパは、略平坦なプレートから延びる独立した斜面を伴うディスクを有する。既知の装置は、一般に、わずかな製品群を生成するためにそれらの最大の効率を要する。

したがって、大きい泡または発泡体の生成を減少させ、または排除して細かい泡に有利に働く改良された起泡機構を有する混合装置が必要である。また、そのような装置においては、コーヒーと接触する要素を洗浄するために、この要素に容易にアクセスできることが望ましい場合がある。

また、クレマ生成は、しばしば、遅い流速によって利益を享受する。これに対し、多量の「アメリカンスタイルの」コーヒーをカラフェに充填する際には、速度が優先され、クレマ生成が望ましくない場合さえある。給仕が注ぐためのマルチカップカラフェに分配される場合には、しばしば、大きい泡が上端から溢れ流れている場合に、大きい泡がカラフェの満杯充填を妨げる可能性がある。これを解決するため、泡またはクレマを生成せずにカラフェを迅速に満たすことができるシステムが必要とされる。

最後に、作業者によって容易に洗浄できる分配装置が必要である。実際には、クレマの細かい泡がホイッパによって生成される場合、分配器の排出スパウトからこれらの細かい泡を完全に排出することが時として困難である。これは、泡がスパウトの内壁に固着する傾向があるからである。

本発明は、液体飲料混合物を流通させ、飲料混合物を泡立てて高品質クレマを生成するように構成されるホイッパと、泡立てられた飲料混合物を分配するためにホイッパの下流側に接続される分配スパウトと、分配スパウト内に配置され、流体中に存在する所定サイズを超える大きい泡の数を減らすように構成される第１のフィルタ要素と、分配スパウトの下流側端部を覆うとともに、分配スパウトを通り抜ける、泡立てられた飲料混合物の速度を減少させるために複数の穴が形成される第２のフィルタ要素とを備える飲料分配器に関する。

飲料分配器の分配スパウト内の第１のフィルタ要素は、第１の複数の穴が形成される濾し器であってもよく、また、分配スパウトの下流側端部を覆う第２のフィルタ要素は、第２の複数の穴が形成される排出プレートであってもよい。第１のフィルタ要素に形成される第１の複数の穴は、第２のフィルタ要素に形成される第２の複数の穴よりもサイズが小さい。排出プレートおよび濾し器は、濾し器の底面と排出プレートの上面との間に空隙を形成するように離間され、分配スパウトは、濾し器と排出プレートとの間の空間にユーザがアクセスできるように構成される。排出管路内にある濾し器と排出プレートとの間のこの空間は、空隙とも称される。

一実施形態によれば、分配器の排出プレートは、排出プレートと濾し器との間の空間または空隙にアクセスできるように分配スパウトの下流側端部から離れて移動できる。排出プレートは、排出プレートを分配スパウトの下流側端部を覆うように選択的に配置することができるようにするヒンジによって分配器の分配スパウトに取り付けることができ、それにより、排出プレートが分配スパウトの下流側端部から離れて移動できる。排出プレートは、分配スパウトの下流側端部を覆うように排出プレートを所定位置に保つべく構成されるクリップを含むことができる。排出プレートは、圧入結合を用いて、または螺合ネジによって分配スパウトに取り外し可能に取り付けることができる。

他の実施形態において、分配器は副注入口を更に備えることができ、副注入口は、通常の作動状態中にホイッパからの液体飲料混合物が副注入口を通じて流れないように分配スパウトと流体連通する。この実施形態の特定の実施によれば、副注入口を通じて濾し器を分配スパウトから取り外しできる。濾し器には、副注入口の近傍に配置される基端を有する延在部を取り付けることができ、前記基端は、濾し器を分配器の分配スパウトから取り外すのに役立つべくユーザが前記基端を把持できるように形成される。濾し器に取り付けられるこの延在部は、分配スパウト内で濾し器の所望位置を維持するための複数の径方向に延びる翼部を含んでもよい。この実施形態によれば、分配器は、副注入口に取り外し可能に取り付けることができ、延在部の基端に当接して分配スパウト内で濾し器の所望位置を維持するように構成されるキャップを更に備えることができる。飲料分配器は、分配スパウトと流体連通し且つ混合チャンバおよび副注入口の両方に供給する流体源から流体を受けるように構成される副注入口を含むこともできる。この実施形態において、飲料混合物は、混合チャンバに供給される流体の量に基づいて変えることができる第１の濃度で形成されるのが好ましく、また、分配スパウトは、飲料混合物が副注入口を通過する間に流体源からの流体を、副注入口を通じて受けることにより第１の濃度を更に低い第２の濃度まで減少させるように構成される。

本発明の他の実施形態は、高品質クレマを有する飲料を生成するための方法であって、本明細書中に開示される分配器のホイッパ内に飲料混合物を導入するステップと、飲料混合物を泡立てるステップと、高品質クレマを有する飲料を分配器から分配するステップとを備える方法に関する。

本発明の前記特徴および他の利点は、好ましい実施形態の以下の詳細な説明および添付図面を参照することにより更に良く理解されるようになる。

本発明の一実施形態に係る起泡機構の斜視図である。起泡機構の側断面図である。起泡機構の平断面図である。起泡機構で使用されるホイッパディスクの斜視図である。起泡機構の排出ノズルに取り付けられ得るプレートの斜視図である。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、取り外し可能な濾し器を含む分配スパウトの別の実施形態を示している。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、取り外し可能な濾し器を含む分配スパウトの別の実施形態を示している。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、取り外し可能な濾し器を含む分配スパウトの別の実施形態を示している。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、様々な形態の取り外し可能な排出プレートを有する分配スパウトの別の実施形態を示している。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、様々な形態の取り外し可能な排出プレートを有する分配スパウトの別の実施形態を示している。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、様々な形態の取り外し可能な排出プレートを有する分配スパウトの別の実施形態を示している。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、様々な形態の取り外し可能な排出プレートを有する分配スパウトの別の実施形態を示している。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、様々な形態の取り外し可能な排出プレートを有する分配スパウトの別の実施形態を示している。図１〜５の起泡機構と共に用いるように構成され、様々な形態の取り外し可能な排出プレートを有する分配スパウトの別の実施形態を示している。図６〜１４の分配スパウトで用いられ得る濾し器の一例を示している。図６〜１４の分配スパウトで用いられ得る濾し器の一例を示している。

図１〜３を参照すると、本発明の好ましい実施形態は、注入容器１２を有する混合装置１０を含む。注入容器１２は、加圧流体を供給するための接線方向注入口１６を有するボウル部１４を備える。注入容器１２内への流体流れを制御するために自動制御バルブが設けられるのが好ましい。流体は、渦流を生成するように、好ましくは実質的に渦巻き効果を生み出すように選択される速度で、注入口を通じて導入される。

流体と混合されるべき液体濃縮物または粉末食品物質であってもよい成分は、ボウル部１４の上端の開口を含むことが好ましい粉末注入口１８または複数の注入口１８へ供給される。成分は液体濃縮物の形態であることが好ましい。濃縮物または他の物質は、手作業で、または、好ましくは装置１０よりも上側に配置される供給源により自動で供給することができる。供給源は、所定量の食品物質を注入容器１２内に自動的に投入するために投入スクリューなどの投入機構を有することが好ましい。注入口１８の内部の周囲にリップ２０が延びており、リップは、渦巻き流体が注入容器１２からその上側を経由して抜け出ないようにボウル部１４内へ突出している。任意の飛散材料を引き出すため、リップ２０の下面に接続されるオリフィス２１に対して吸引力が加えられる。注入口は、これに注がれる物質を受けるように、また、流体および成分と混合するための十分な量の空気を受けるように十分大きい。

図示の実施形態では、注入容器１２の喉部２２がボウル部１４よりも下側に配置される。喉部２２は、ボウル部１４よりも狭い直径を有することが好ましく、図２に示されるように側面に配置される喉開口２３を有する。喉部２２は、ボウル部１４と略同軸であることが好ましく、ボウル部１４の軸に沿って略均一に狭くなる。これは、喉部内の流体流れを向上させ、粉末または他の食品物質の任意の捕捉を減少させる。好ましくは、ボウル部１４と喉部２２との間の移行部は、断面において、内側屈曲部２５と、それに続く傾斜部２７とを有し、傾斜部２７の後には外側屈曲部２９が続いている。

図２および図３を参照すると、ホイッパアセンブリ２６が好ましくは喉開口で注入容器と流体連通する。ホイッパアセンブリはホイッパディスク２８を含む。モータ３０は、ホイッパ軸３４の周りでホイッパアセンブリを駆動させるように、ホイッパディスク２８を駆動させるディスクシャフト３２を駆動させる。モータ３０の動作および速度を制御するためにモータコントローラが設けられるのが好ましい。

好ましいホイッパディスク２８は凸型の略ドーム形状のホイッパ表面３６を有する。ドーム形状の面３６はホイッパ軸３４に対して外側に面することが好ましい。ホイッパ表面３６のドーム形状は、ホイッパ表面３６が円弧から形成される回転面であるように構成することができる。そのような構成において、ホイッパ表面３６は、横半径３８と表面半径４８とを有する切断球の形態である。横半径は５ｍｍ〜２０ｍｍの長さであることが好ましい。一実施形態において横半径は少なくとも約１２ｍｍである。横半径は、好ましくは１０ｍｍ〜１８ｍｍ、より好ましくは約１６ｍｍである。表面半径４８は、横半径よりも大きく、横半径よりも３倍〜５倍大きいことが好ましい。好ましい実施形態では、表面半径４８が横半径よりも約４倍大きい。一実施形態において、表面半径は少なくとも約２０ｍｍである。１つの実施形態において、表面半径４８は約１００ｍｍよりも小さいことが好ましい。好ましい実施形態において、表面半径４８は、約３０ｍｍ〜８０ｍｍ、より好ましくは約６５ｍｍである。あるいは、ホイッパ表面３６は、楕円または他の卵型形状の一部によって形成される回転面となり得る。そのような実施形態では、回転面を形成するために使用される楕円の円弧が楕円の短軸周りで対称である。ホイッパ表面３６は約１５０ｍｍ^２〜３０００ｍｍ^２の表面積を有することが好ましい。好ましい実施形態において、ホイッパ表面３６は、約５００ｍｍ^２〜１５００ｍｍ^２、より好ましくは約７００ｍｍ^２〜９００ｍｍ^２の表面積を有する。

ホイッパディスク２８の中心のほぼ近傍にはホイッパ軸３４に沿って中心チューブ４２が形成される。ホイッパ表面３６は、中心チューブ４２を取り囲むとともに、中心チューブ４２の横断面積の４．５〜５倍の表面積を有するように形成される。より好ましくは、ホイッパ表面３６の表面積は中心チューブの横断面積の約４．８倍である。ホイッパディスク２８の縁部からホイッパ表面３６と中心チューブ４２との交差部へと通過するライン６８は、ホイッパディスクの縁部によって規定される平面に対して角度６９を形成する。角度６９は、ホイッパディスクの直径および高さに伴って変化することができ、約０°〜約４５°であることが好ましい。好ましくは、角度６９は１０°〜３０°である。より好ましくは、角度６９は約１５°である。ホイッパディスク２８は、ディスク後面４９の外縁によって形成される平面とホイッパ表面３６と中心チューブ４２との交差部によって規定される平面との間の距離として規定される高さ４４を有することが好ましい。高さ４４は、好ましくは少なくとも約１ｍｍであり、最大で約１５ｍｍであり、より好ましくは少なくとも約２ｍｍであり、最大で約８ｍｍであるが、他の高さを使用できる。一実施形態において、高さ４４は、４ｍｍ〜８ｍｍであり、より好ましくは約５ｍｍである。

ホイッパディスク２８には複数の凹部６０が形成される。それらの凹部は、ホイッパ表面３６を複数のセグメント３９に分ける。凹部６０は、ホイッパディスク２８の中心からホイッパディスク２８の縁部近傍へと径方向外側に延びることが好ましい。図示の実施形態では、凹部６０はホイッパ表面３６に対して均一な形状を有しており、その深さは均一ではなく径方向外側に向けて減少している。別の実施形態では、形状および深さを変えることができ、または均一にすることができる。好ましい実施形態では、図３に示されるように、幅６６および深さ６７が凹部の最も内側の部分で測定される。一実施形態では、幅４４が深さよりも約１〜２倍大きい。より好ましくは、幅４４が深さよりも約１．５倍大きい。各凹部６０は、ホイッパディスク２８の半径の少なくとも５０％にわたって延びることが好ましい。図４に示される実施形態では、凹部６０の最も内側の端部がホイッパ軸３４から径方向に離間される。また、凹部６０は、ホイッパディスク２８の外縁の径方向内側で終端する。そのような実施形態において、凹部６０は、横半径３８の少なくとも約７５％にわたって延びることができる。他の実施形態において、凹部６０は、横半径３８の少なくとも８０％にわたって、より好ましくは少なくとも９０％にわたって延びることができる。一実施形態において、凹部６０は、ホイッパディスク２８の外縁まで略全体にわたって延びるように形成されてもよい。

ホイッパディスク２８は、多数の凹部６０を含むことができ、１〜１０個の凹部６０を含むことが好ましい。好ましい実施形態において、ホイッパディスク２８は、２〜６個の凹部、より好ましくは４個の凹部を含む。凹部６０のサイズ、特に幅６６は、ホイッパ表面セグメント３９の総表面積が凹部６０によって占められる領域の総表面積の約３倍、特に総表面積の約４倍となるように、ホイッパディスク２８に存在する凹部６０の数に伴って変わる。また、好ましい凹部６０は、ホイッパ表面３６の周囲に略均等に離間される。

好ましい実施形態では、凹部６０が半円筒形状を成す。そのような実施形態において、凹部６０は、軸６２に沿って延び、凹部がそれによって規定される円筒とホイッパディスク２８との交差部によって規定されるように半径６３を有する。したがって、凹部６０のサイズおよび形状は、その半径と、ホイッパディスク２８に対する軸の位置および方向とに伴って変化する。好ましい実施形態では、軸６２がホイッパ軸３４に対して垂直である。そのような実施形態では、他の想定し得る実施形態と同様に、凹部６０は、半径６３の外側方向で先細る形状を有する。図４に示されるように、凹部６０の上端の幅は、ホイッパ軸３４からの距離に伴って減少する。あるいは、軸６２をホイッパ軸３４に対して下方に傾けることができる。ホイッパディスク２８は、ホイッパディスク２８の高さ４４にほぼ等しい距離を隔ててホイッパハウジングの後壁５８から離間されることが好ましいが、凹部にとって望ましいサイズ特性を与えるために、それよりも僅かに短い距離で離間することもできる。半径６３は約１ｍｍ〜１０ｍｍであることが好ましい。より好ましくは、半径６３は約３ｍｍ〜８ｍｍである。好ましい実施形態では、半径６３が約４ｍｍである。一実施形態において、半径６３は、ホイッパ表面３６の頂点でのホイッパディスク２８の高さよりも少なくとも約１ｍｍ小さい。凹部６０が先細る実施形態において、凹部６０全体によって占められるホイッパ表面３６の周長の割合は、周長が測定される場所でのホイッパ軸３４からの径方向距離に伴って変化し得る。一実施形態において、凹部６０の最も内側の端部では、凹部６０が全周の少なくとも約５０％、より好ましくは約７５％を占めることができる。また、ホイッパディスク２８の外縁では、凹部６０が全周の約０％〜１０％を占めることができる。１つの実施形態では、凹部６０がホイッパディスク２６の外縁から最大５ｍｍの距離で全周の０％を占めることができる。一実施形態において、凹部６０は、横半径３８の約２５％〜５０％の径方向距離で全周の約５０％を占める。また、凹部は、横半径３８の少なくとも約５０％の径方向距離を起点として全周の２５％未満を占めることができ、横半径３８の少なくとも約７５％の距離で全周の約１０％未満を占めることができる。

ホイッパ表面３８と凹部６０との間に形成される縁部６４は、それに晒される流体中にキャビテーションを形成するようにかなり鋭いことが好ましい。ホイッパ軸３４からの距離に伴って変化し得る角度６５が、縁部６４に沿って形成されるのが好ましい。角度６５は、凹部６０の最も内側の部分の近傍で測定されるときに、約３０°〜９０°であることが好ましく、より好ましくは約９０°である。好ましい実施形態において、角度６５は、ホイッパディスク２６の外縁へ向かって広がるように減少することが好ましい。望ましい態様を伴うホイッパディスクは、ディスクの凹部断面が混合物を通過するときに局所真空効果を使用して小さい泡を形成する。

好ましいホイッパディスク２８は、ホイッパディスク２８のほぼ近傍の流体の十分な流速での流れに基づいて流体中に所定量の泡を効率的に生み出すように最適化される。流体中の泡の形成は、ホイッパディスク２６を取り囲む所定量の流体中でのホイッパディスク２８の動きによって引き起こされる流体内の制御されたキャビテーションにより促進される。好ましいホイッパディスク２８の構造は、本明細書中に開示される実施形態にしたがって、流体中に所望量の泡を生み出すだけでなく他の既知の起泡装置よりも一般に小さいサイズの泡も生み出すように形成される。具体的には、ホイッパディスク２８がコーヒー製品、特に前述したように混合チャンバ１２内で形成されるエスプレッソ製品と共に使用される場合、形成される泡は、分配される流体の上端に沿って泡が定着するときにクレマの層を形成するのに十分小さいサイズを有する。クレマ中および発泡体中の泡が更に小さいサイズの幾つかの泡を含んでもよいが、泡は一般にクレマ中および発泡体中よりもかなり小さい。一般に、好ましいホイッパディスク２６は、分配される流体中の大きい泡に対する小さい泡の割合を増大させるように構成される。したがって、飲料混合物をホイッパ内に導入してホイッパ内で飲料混合物を泡立たせた後に、高品質クレマを有する飲料を生成することができる。

ホイッパディスク２８は、ホイッパ軸３４の近傍に取り付け部を含むことが好ましい。取り付け部は、モータ３０の出力シャフトと係合するように形成される中心チューブ４２の形態であることが好ましい。チューブ４２と出力シャフトとの間の係合は、これらの間で圧入をもたらす形態によって円滑に行なうことができる。これらの部品は、ホイッパディスク２８がモータ出力シャフト３２の回転に伴って回転するようにお互い同士の摩擦嵌合を維持するように構成されるのが好ましい。あるいは、チューブ４２および出力シャフト３２は、その相互の回転を円滑にするために嵌め合い形状を有することができる。ホイッパディスク２８は、図示の実施形態では注入容器１２と一体の構造を成す一体部品であるホイッパハウジング５２内に配置される。

好ましいホイッパハウジング５２は、少なくとも部分的にホイッパディスク２８を覆って位置する形状を成す内側ハウジング面５４を有する。内側ハウジング面５４とホイッパ表面３６との間には、ホイッパハウジング５２がホイッパディスク３６を覆って延びるにつれて変化し得るせん断隙間５６が形成される。せん断隙間５６は、ホイッパディスク２８とホイッパハウジング５２との間の最も狭いポイントで測定されると、少なくとも約０．５ｍｍ、より好ましくは少なくとも約０．８ｍｍ、最も好ましくは少なくとも１ｍｍになり得る。この場所での測定で、せん断隙間５６は、好ましくは最大で約２．５ｍｍであり、より好ましくは最大で約１．５ｍｍである。しかしながら、好ましい実施形態において、せん断隙間のこのようなサイズおよび形態は、流体中に十分小さい泡を形成する場合には必須ではない。むしろ、ホイッパディスク２８の形態自体が泡形成に影響を及ぼし、ホイッパハウジング５２は、流体をホイッパディスク２８と接触させた状態で流すとともに流体をホイッパディスク２８と接触させた状態に保つように形成される。ハウジング５２は、可能な限り多くの流体がホイッパディスク２８と接触されるように構成されることが好ましい。同様に、ホイッパハウジング５２は、許容できる数の泡をハウジング内に形成するように流体とホイッパディスク２８とを十分長く実質的に接触させたままにするように更に構成される。流体がホイッパディスク２８と接触することに注意を向けると、その直接的な接触が必要とされないことは言うまでもなく、内部に所望のキャビテーションを形成して泡をもたらすように流体がホイッパディスク２８の形状および動作によって影響されるだけで十分である。

ホイッパディスク２８を後壁５８から離間させることができる。好ましい実施形態において、ホイッパディスク２８の後面４９は、ホイッパディスク２８と後壁５８との間の空間内に多量の流体が入り込まないようにする最小限の距離であって、ホイッパディスク２８の動作中に例えばホイッパディスク２８と後壁５８との間の摩擦による干渉を防止できる十分な距離を隔てて、後壁５８から離間される。したがって、ホイッパディスク２８は、少なくとも約０．２５ｍｍ、最大で２ｍｍだけ後壁５８から離間される。より好ましくは、間隔は、少なくとも約０．５ｍｍであり、最も好ましくは少なくとも約１ｍｍである。

後壁５８は、ホイッパディスク２８よりも大きい、好ましくは少なくとも約１０％大きい外径を有することが好ましい。好ましい実施形態の後壁５８の外径は、少なくとも約３０ｍｍであり、最大で約６０ｍｍである。

ホイッパディスク２８および後壁５８の下流側には製品出口チューブ７２が配置され、チューブは、生成された流体混合物を分配するように配置される。製品出口チューブ７２は、注入容器１２と一体構造を成す一体部品として示されている。製品出口チューブ７２は、分配されるべき最終製品にしたがって選択される直径を有する管路を備えることが好ましい。好ましい製品出口チューブ７２は、幾つかの異なるミルク・コーヒー飲料を生成するようになっている実施形態においては、約２ｍｍ〜５ｍｍの内径を有する。主にコーヒーを対象とする実施形態は、約１ｍｍ〜３ｍｍの内径を有する製品出口チューブ７２を有することが好ましく、また、主にミルクを対象とする実施形態では、内径が約４ｍｍ〜８ｍｍであることが好ましい。製品出口チューブ７２の直径は、ホイッパディスク２８から所望のポンプ性能を得るように選択される。管路の直径を増大させると、より速い流れが可能となり、一方、直径を減少させると、より大きな背圧が形成され、流体混合物が長時間にわたってホイッパアセンブリ内および注入チャンバ１２内に保持される。カップ内への分配を更に容易にするため、製品出口チューブ７２の端部に分配スパウト７５が取り付けられることが好ましい。したがって、所望の飲料混合物の泡立て後に高品質のクレマを有する飲料を分配することができる。

図２に示されるように、分配スパウト７５は、リストリクタとして作用するテーパ部７７を伴って形成することができる。テーパ部は、該テーパ部を通じた流体の流れを制限するように形成され、それにより、排出スパウト７２を通じた液体製品の流れの速度を減らすことができ、その結果、流体がホイッパディスク２８に対して長く晒される。これにより、クレマ形成泡の生成効率を高めることができる。テーパ部７７の小さい方の直径は、好ましくは出口チューブ７２の直径のサイズの最大で約９５％であり、より好ましくは該サイズの８０％〜９０％であり、最も好ましくは約８８％である。また、テーパ部７７の有効性は、少なくとも２ｃｍ、より好ましくは少なくとも約５ｃｍの長さにわたってテーパ部７７を延ばすことによって高めることができる。好ましい実施形態において、テーパ部は、４ｃｍ〜８ｃｍ、より好ましくは約６ｃｍの長さを有するが、他の長さも可能である。テーパ部は、従前の起泡装置と比べて流体の流通を制限するように形成されるのが好ましい。一実施形態では、テーパ部をその長さにわたって更に先細らせるように形成することができる。例えば、テーパ部７７の直径は、分配スパウト７５の下流側端部近傍で出口チューブ７２の直径の最大で約９０％の最も先細った直径に達するまで連続的に減少することができる。１つの実施形態において、テーパ部の下流側端部は、出口チューブ７２の直径の約６０％〜８０％、より好ましくは約６５％〜７５％の直径を有する。好ましい実施形態において、テーパ部７７の下流側端部の直径は、出口チューブ７２の直径の約６８％である。出口チューブ７２の直径よりも小さい直径を有する開口が形成されるディスクなど、更なる、または別のリストリクタを分配スパウト７５内に含ませることができる。

一実施形態において、分配スパウト７５は、二次的な流体供給を受け入れるための副注入口８６を含むことができる。二次的な流体供給は、注入口１６を通じて混合チャンバ１２内に入る流体と共通の流体源からもたらされることが好ましく、該流体源は、水であってもよい流体を好ましい温度まで加熱するためにヒータを含むことが好ましい。注入口８６の存在は、多量の飲料、特にコーヒーが短時間で生成されて分配されるべき場合に有益である。好ましい実施形態の装置１０は、生成された流体が、ホイッパハウジング５４を通じて非常にゆっくりと流れ、短時間で多量の流体を生成するべくチューブ７２から出るように形成することができる。したがって、通常使用され得るよりも少ない流体、例えば水を、注入口１６を通じて供給することにより、飲用にとって好ましい濃度よりも高い濃度で飲料を生成することができる。これにより、少ない量の流体をハウジング５４に通す必要がある。その後、流体、好ましくは水が副注入口を通じて供給され、この水は副注入口の排出口端を通って容器内へと至る。副注入口８６を通じた分配スパウト７５内への流体の流れは、重力によって少なくとも部分的に影響されるのが好ましい。副注入口８６を通じた流体の流入は、ホイッパハウジング５４からの濃縮流体の流出と時を同じくして行なうことができる。副注入口８６を通じて供給される流体の量は、飲料にとって望ましい消費濃度を与えるのに適することが好ましい。装置は、そのユーザがこのオプションを選択できるように構成されるのが好ましい。更に、副注入口８６は、水などの非生成流体を出口チューブ７２の排出端から供給するために使用できる。更なる好ましい実施形態では、ホイッパディスクの速度を、そのような飲料生成中に減少させることができ、完全に停止させることもできる。分配スパウト７５の下流側端部は、生成された飲料を装置１０からの分配時に受けるためにカップまたは他の飲料搬送体をその近傍に配置できるように構成されるのが好ましい。更に好ましくは、分配スパウト７５の下流側端部は、テーパ部よりも幅が広いとともに、出口チューブ７２よりも幅が広いことが好ましい。

分配スパウト７５の端部には排出プレート８０が取り付けられることが好ましい。排出プレート８０は、副注入口を通じて供給される流体がホイッパ排出口７２により供給される飲料混合物と適切に混合するように排出プレートを通じた流体の流量を制御するべく構成されるのが好ましい。また、排出プレートは、多量の流体製品が分配されるときに大きな望ましくない泡を更に減少させ、または除去することもできる。排出プレートのオリフィス８２は、小さいクレマ泡が乱れずにオリフィスを通過できるようにするが、大きい泡を分断し、または分配製品から除去するように十分大きく寸法付けられる。また、排出プレート８０は、特にその厚さ８４により、速度の低減、ひいては、大きい泡の減少にも寄与できる。穴８２は、直径が好ましくは約１〜１．５ｍｍであり、より好ましくは約１．２５ｍｍである。プレート８０の厚さ８４は、好ましくは約１〜１．５ｍｍであり、より好ましい約１．２５ｍｍである。好ましい実施形態では、開口８２の直径がプレートの厚さ８４にほぼ等しいことが好ましい。

分配スパウト７５内にコイルスプリング８８を取り付けることができる。コイルスプリング８８は、大きい泡がスプリングに捕捉されて流体から分離されるように、または大きい泡が小さい泡ヘと分断されるように分配スパウト７５を通じた流体の流れを乱すように構成される。一実施形態において、コイルスプリング８８は、副注入口８６とテーパ部７７との交差部を通り過ぎて延在することができる。コイルスプリングがステンレススチールワイヤから形成されるのが好ましいが、他の適した材料を使用できる。コイルスプリング８８の全体の直径は、コイルスプリングが出口チューブ７２内にぴったりと嵌合するがその圧縮を引き起こすことがないように設定できる。あるいは、コイルスプリング８８は出口チューブ７２内に緩く嵌合できる。コイルスプリング８８の代わりに別のフィルタ構造を使用することができる。

別の実施形態では、図６〜８に示されるように、排出プレート８０の内面近傍の位置で濾し器１８８を分配スパウト７５内に配置することができる。濾し器１８８は、大きい泡が濾し器に捕捉されて流体から分離されるように、または大きい泡が小さい泡ヘと分断されるように分配スパウト７５を通じた流体の流れを乱すように構成される。許容できる濾し器１８８の一例が図１５、１６に示されており、該濾し器は一片のステンレススチールシートメタルから形成されるが、別の実施形態では、ワイヤメッシュまたは成形プラスチックなどの他の材料が使用される。濾し器は、該濾し器が分配スパウト７５内の所望位置に強固に嵌合できるように寸法付けられる外径１８１を有する。図６〜８の実施形態では、外径１８１は、更に、濾し器が分配スパウト７５内で摺動できるようになっている。一実施形態において、外径１８１は、約８ｍｍ〜１５ｍｍであり、より好ましくは約１０ｍｍ〜１２ｍｍである。一般に、直径サイズは分配スパウトのサイズに依存する。濾し器１８８は、それに形成される複数の穴１８９を含む。穴１８９は、液体が穴を通過する際に大きな泡を捕捉し、または分断するように形成される。一実施形態において、穴１８９は、約０．２ｍｍ〜１ｍｍ、より好ましくは約０．４ｍｍ〜０．６ｍｍの幅１９３を有する。好ましい実施形態では、穴１８９が約０．５ｍｍの幅を有する。穴の最適なサイズは、４４０〜５００ミクロンであり、このサイズよりも小さい穴は、より多くのクレマをノズル内に保持す、コーヒーの流量に悪影響を及ぼす。５００ミクロンを上回るサイズを有する穴の場合には、クレマが一般に大きい泡を有する。濾し器１８８に形成される穴１８９の数は、濾し器の外径１８１と、穴１８９の幅１９３とに既存し得る。一般に、濾し器１８８は、穴同士の間に許容できる距離１９１を伴って、その外径１８１内に適合する数の穴１８９を有することができる。一実施形態において、距離１９１は、約０．１ｍｍ〜０．３ｍｍであり、より好ましくは約０．２ｍｍである。好ましい実施形態の穴は、六角形であるが、円形または長方形などの他の形状を代わりに使用できる。更なる好ましい実施形態において、開口は、約０．０２ｍｍ^２〜０．０４ｍｍ^２、より好ましくは約０．０３ｍｍ^２の面積を有する。

濾し器１８８は、０．１ｍｍ〜１ｍｍ、より好ましくは約０．３ｍｍ〜０．７ｍｍの材料厚さ１８５を有する。更なる実施形態において、厚さ１８５は、少なくとも約０．４ｍｍ、あるいは、約０．６ｍｍ未満である。好ましい実施形態では、厚さ１８５が約０．５ｍｍである。一実施形態では、厚さ１８５が開口１８９の幅１９３にほぼ等しい。別の実施形態、例えば濾し器１８８がワイヤメッシュから形成される実施形態では、厚さ１８５を隣り合う開口１８９間の距離１９１にほぼ等しくすることができる。

濾し器１８８は、好ましくは排出口に面する凹部を伴う略ドーム形状または円錐形状を有するように形成されるのが好ましいが、それを逆にすることもできる。凹状の濾し器が平坦な濾し器よりも良好なクレマを生成することが分かった。好ましい実施形態において、円錐形状は、その内部が約１ｍｍ〜２ｍｍの高さ１９７を有するようになっている。一実施形態において、高さ１９７は、少なくとも約１．２ｍｍであり、より好ましくは約１．６ｍｍである。更なる実施形態において、高さ１９７は、高さ１９７が外径１８１の約１０％〜２０％、より好ましくは１２％〜１６％となるように外径１８１に関連付けられる。好ましい実施形態では、高さ１９７が外径１８１の約１４％である。あるいは、濾し器１８８の略円錐形状が角度１８３を成すことができ、該角度１８３は約１０°〜２０°である。一実施形態では、角度１８３が少なくとも約１４°であり、あるいは、約１８°未満である。好ましい実施形態では、角度１８４が約１６°である。

濾し器１８８は、図６、７、８に示されるように、その中心近傍に形成される穴１８７を含んでおり、この穴１８７には延在部１９０を取り付けることができる。図７、８の実施形態において、延在部１９０は、その基端１９２に対してユーザが副注入口８６からアクセスできるように寸法付けられる。そのような実施形態では、前述したように、濾し器１８８が分配スパウト７５内に摺動可能に配置され、延在部１９０により、ユーザは、濾し器１８８を分配スパウトから除去して、濾し器１８８の底面と排出プレート８０の上面との間に形成される空隙から任意の堆積物または残留物を取り除くことができる。また、液体分配中に濾し器１８８にとって適した位置を維持するのに役立つべく、延在部１９０には、好ましくは濾し器１８８の上流側で分配スパウト７５の内面と当接するように寸法付けられる翼部１９４などの複数の支持体を更に形成することができる。更に、副注入口８６は、注入口延在部８９を有するキャップ８７を含むことができる。この場合、キャップ８７は、延在部１９０の基端１９２と当接して、濾し器１８８にとって望ましい位置を更に維持し、一方、注入口延在部８９は前述したように副注入口８６の所望の動作を可能にする。

あるいは、排出プレートを分配スパウト７５の下流側端部に取り外し可能に取り付けて、濾し器と排出プレートとの間の空隙にアクセスできるようにすることにより、洗浄等を行なえるようにすることができる。図９に示されるように、螺合ネジ２９２、２９４を使用して排出プレート２８０を分配スパウト７５に対して取り外し可能に取り付けることができる。この実施形態および類似の実施形態では、濾し器２８８を圧入により、または接着剤を使用して分配スパウト７５内に取り付けることができ、もしくは取り外すことができる。この実施形態および他の類似の実施形態において、濾し器２８８は、図１５および図１６に示される濾し器と類似し得るが、大きな穴１８７が濾し器に形成されておらず、その場所に多数の穴１８９が形成されるのが好ましい。濾し器２８８を取り外すことができる構成は、必要に応じて濾し器２８８のより完全な洗浄または完全な交換を可能にするため有益であるが、取り外し可能な濾し器２８８は、小サイズであるため、洗浄中に簡単に紛失し易い（図６、７、８の実施形態における延在部１９０の存在により、篩い分け器１８８が紛失しにくくなることに留意されたい）。図１０に示される別の実施形態において、排出プレート３８０は、分配スパウト７５とのバヨネット型嵌合を含むことができる。この場合、ポスト３９２がトラック３９４内に嵌合しており、排出プレート３８０を分配スパウト７５から解放するためには、排出プレート３８０を上方に押圧した後に回転させる必要がある。

取り外し可能な排出プレート４８０の別の実施形態が図１１、１２に示されている。この実施形態において、排出プレート４８０は、分配スパウト７５の下流側端部に対する排出プレート４８０の取り外し可能な圧入を容易にするため、排出プレートの外縁から上方に延びるスリーブ４９２を含む。取り外し可能な排出プレートを伴うこの構成および他の構成は、排出プレートが洗浄等のために取り外されるときに排出プレート４８０が分配スパウト７５から吊り下げられるように分配スパウト７５の一部に対して排出プレート４８０を接続する保持バンド４９４を含むことができる。そのような実施形態では、排出プレート４８０を金属や硬質プラスチック等から形成することができ、また、スリーブ４９２を排出プレートと別個に形成して排出プレートと組み付けることができる。そのような実施形態では、スリーブおよび保持バンドを軟質プラスチックから互いに一体に形成することができる。他の実施形態では、排出プレートをスリーブおよび保持バンドと一体に形成することができる。

取り外し可能な排出プレート５８０の更なる実施形態が図１３、１４に示されている。この実施形態において、排出プレート５８０は、分配スパウト７５の下流側端部に含まれる第２のヒンジ部５９４と係合する第１のヒンジ部５９２を含んでおり、それにより、排出プレート５８０を分配スパウト７５に対して回転させて、濾し器５８８と排出プレート５８０との間の空隙にアクセスし、洗浄等を行なうことができる。第１のヒンジ部５９２とほぼ反対側の排出プレート５８０にはクリップ５９６が含まれる。クリップは、分配スパウト７５の下流側端部上に排出プレートを固定するために突起５９８上に被嵌す、分配スパウト７５の下流側端部から取り外せるように弾性的に変形できる。類似する別の実施形態において、洗浄のために濾し器にアクセスできるようにするため、ヒンジ部は、排出プレートを分配スパウトの下流側端部から離間するように側方に回転できるように形成することができる。排出プレートは、望ましいときには、分配スパウトの下流側端部上に排出プレートを固定するのに役立つべく、その一部が分配スパウト内に嵌合するような形状を更に含むことができる。排出プレートを適切な位置に付勢するためにスプリングを含めることもできる。

図６〜１３に示される実施形態の変形は２つの濾し器を含むことができ、一方の濾し器が排出プレートに取って代わる。あるいは、一実施形態は２つの排出プレートを含むことができ、一方の排出プレートが濾し器に取って代わる。また、図６〜１４に示される濾し器および排出プレートを有する分配スパウトにおける様々な構成を様々なホイッパ形態に関連して使用することができる。

Ｏリング９０などのシールが、注入容器１２と後壁部材５６および製品出口チューブ７２領域との間の空間をシールする。

使用時、流体が接線方向注入口１６を通じて注入容器１２内に接線方向で導入される。好ましい実施形態では、流体が水を含んでおり、また、流量は、約３ｍＬ／秒〜３０ｍＬ／秒、より好ましくは約５ｍＬ／秒〜１５ｍＬ／秒、最も好ましくは約９ｍＬ／秒〜１２ｍＬ／秒である。注入容器１２内への水の流れが開始されるとき、または好ましくは開始された後、粉末コーヒー製品および／または粉末ミルクなどの粉末状の食品成分が粉末注入口１８を通じて水中に投入される。あるいは、粉末に加えて、または粉末に代えて流体濃縮物を使用することができる。粉末投入は、水投入が始まった後、好ましくは少なくとも約０．１秒後に始まり、より好ましくは少なくとも約０．３秒後に始まり、好ましくは最大で約３秒後に始まり、より好ましくは最大で約１．０秒後に始まる。水は、粉末投入が停止されるまで、好ましくは粉末投入が終了した後に最大で約８秒後まで、より好ましくは最大で約３秒後まで、好ましくは少なくとも約１．０秒後まで、注入容器１２内へ供給され続けることが好ましい。粉末の代わりに液体濃縮物が使用される場合には、同じプロセスステップが実施される。

水および粉末は、喉部２２を含めた注入容器１２内において渦流状態で混合され始める。ホイッパディスク２８は、混合物を製品出口チューブ７２へ向けて圧送して所望の起泡・通気効果を生み出すのに十分な速度でモータ３０により回転される。ホイッパディスク２８は、混合物中に取り込むための空気を吸い込む。ホイッパディスク２８の速度は、好ましくは、所望量のエネルギを混合物に供給して所望の泡を生成するべく速度選択できるように変えることができる。特定の品質の製品を得るため、単一製品の生成中にホイッパディスク２８の回転速度を２つ以上の速度間で変えることができる。装置１０は、厚さおよび泡サイズがクレマのそれと類似する泡の層を特にコーヒーやエスプレッソなどの飲料上に与えるように構成されるのが好ましい。装置１０は、例えば、ミルク泡を生成するために高い比エネルギ散逸を与え、同じユニット内で高品質コーヒークレマを得るために適度に低い比エネルギ散逸を与えることができる。その後、泡状製品は製品出口チューブ７２を通じて分配される。

装置のエネルギ散逸は、ディスク速度および製品流量を調整することによって制御できるが、これらの量は互いに依存し合う。ディスク速度の増大および流量の減少は、より高いエネルギ散逸を与える。好ましい流量は、少なくとも約５ｇ／秒〜最大で約３０ｇ／秒、より好ましくは少なくとも約８ｇ／秒〜最大で約１５ｇ／秒である。システムの流量は、前述したリストリクタ装置のうちの１つ以上を使用して制御できる。好ましい実施形態において、流量は、望ましい高品質クレマ形成のために最適化され、最大で約１０ｇ／秒であり、好ましくは約８ｇ／秒未満である。また、ｒｐｍが増大される場合には、機械のノイズおよびコストも増大する。

前述した好ましい実施形態は、極めて高いディスク速度、例えば約３００００ｒｐｍを超えるディスク速度を必要とすることなく、供給されるべき個々の飲料を生成するのに望ましい流量を伴うコンパクトなサイズの装置を可能にする。ディスク速度は、好ましくは少なくとも約５０００ｒｐｍで、最大で約２５０００ｒｐｍであり、より好ましくは少なくとも約１００００ｒｐｍで、最大で約１５０００ｒｐｍであるが、他の速度を使用できる。これらの回転速度で、ホイッパディスクは、約１８ｍｍ以上の横直径を有することができる。ディスク速度の上がり下がりは、飲料に関する異なる特性を生み出すことができる。また、異なる速度にしたがってホイッパにより生成される泡状飲料と、副注入口８６からの泡の無い液体の付加または非付加との組み合わせは、飲料特性を更に変えることができる。

本発明の例示的な実施形態が本明細書中に開示されるが、多数の変更および他の実施形態が当業者により想起され得ることは言うまでもない。例えば、ホイッパディスクは、内側に面するホイッパ表面を有して、ホイッパの内側に延びるホイッパハウジングの部分に対して回転してもよい。したがって、添付の請求項が本発明の思想および範囲内に入るそのような変更および実施形態の全てを網羅するように意図されていることを理解されたい。

本出願の詳細な説明の部分で具体的に特定される文献の全ては、それを参照することによりそれらの全体が本願に明示的に組み入れられる。本明細書中で使用される用語「約」は、一般に、対応する数値および数値範囲の両方を示すように理解されなければならない。また、本明細書中の全ての数値範囲は、その範囲内の全ての整数をそれぞれ含むように理解されなければならない。

本発明の例示的な実施形態が本明細書中に開示されるが、多数の変更および他の実施形態が当業者により想起され得ることは言うまでもない。例えば、様々な実施形態の特徴を他の実施形態で使用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲が本発明の思想および範囲内に入るそのような変更および実施形態の全てを網羅するように意図されていることを理解されたい。

Claims

液体飲料混合物を流通させ、飲料混合物を泡立てて高品質クレマを生成するように構成されたホイッパ（２８）と、
前記泡立てられた飲料混合物を分配するために前記ホイッパの下流側に接続された分配スパウト（７５）と、
前記分配スパウト（７５）内に配置され、前記流体中に存在する所定サイズを超える大きい泡の数を減らすように構成された第１のフィルタ要素（８８、１８８、２８８、３８８、４８８、５８８）と、
前記分配スパウト（７５）の下流側端部を覆うとともに、前記分配スパウトを通る前記泡立てられた飲料混合物の速度を減ずるために複数の穴（８２、４８２、５８２）が形成された第２のフィルタ要素（８０、２８０、３８０、４８０、５８０）と
を備える飲料分配器。
前記第１のフィルタ要素は、第１の複数の穴（１８９）が形成された濾し器（１８８、２８８、３８８、４８８、５８８）であり、前記第２のフィルタ要素は、第２の複数の穴（８２）が形成された排出プレートであり、前記第１の複数の穴は前記第２の複数の穴よりもサイズが小さい、請求項１に記載の飲料分配器。
前記排出プレート（８０、２８０、３８０、４８０、５８０）および前記濾し器（８８、１８８、２８８、３８８、４８８、５８８）は、前記濾し器の前記底面と前記排出プレートの前記上面との間に空隙を形成するように離間され、前記分配スパウトは、前記濾し器と前記排出プレートとの間の前記空間にユーザがアクセスできるように構成されている、請求項２に記載の飲料分配器。
前記排出プレート（８０、２８０、３８０、４８０、５８０）は、前記排出プレートと前記濾し器との間の前記空隙にアクセスできるように前記分配スパウトの前記下流側端部から離れるよう移動可能である、請求項３に記載の飲料分配器。
前記排出プレート（４８０、５８０）は、該排出プレートを前記分配スパウトの前記下流側端部を覆うように且つ該排出プレートが前記分配スパウトの前記下流側端部から離れるよう移動可能であるように、選択的に配置させることができるようにするヒンジ（５９２、５９４、４９４）によって前記分配スパウトに取り付けられている、請求項４に記載の飲料分配器。
前記排出プレートは、前記分配スパウトの前記下流側端部を覆うように前記排出プレートを所定位置に保つべく構成されたクリップ（５９６）を含む、請求項５に記載の飲料分配器。
前記排出プレートは、圧入結合によって、または螺合ネジ（２９２、２９４）によって前記分配スパウトに取り外し可能に取り付けられている、請求項４に記載の飲料分配器。
記載なし
副注入口（８６）を更に備え、前記副注入口は、通常の作動状態中には前記ホイッパ（２８）からの液体飲料混合物が該副注入口を通じて流れないように前記分配スパウト（７５）と流体的に連通している、請求項１〜８のいずれか一項に記載の飲料分配器。
前記副注入口（８６）を通じて前記濾し器（１８８）を前記分配スパウトから取り外すことができる、請求項１〜９のいずれか一項に記載の飲料分配器。
前記濾し器には、前記副注入口（８６）の近傍に位置する基端（１９２）を有する延在部（１９０）が取り付けられ、前記基端は、前記濾し器を前記分配スパウトから取り外すのを助けるべくユーザが前記基端を把持できるように形成されている、請求項１０に記載の飲料分配器。
前記延在部（１９０）は、前記分配スパウト（７５）内で前記濾し器の所望位置を維持するための複数の径方向に延びる翼部（１９４）を含む、請求項１１に記載の飲料分配器。
前記副注入口（８６）に取り外し可能に取り付けることができ、前記延在部（１９０）の前記基端（１９２）に当接して前記分配スパウト（７５）内で前記濾し器（１８８）の所望位置を維持するように構成されたキャップ（８７）を更に含む、請求項１２に記載の飲料分配器。
前記キャップ（８７）と関連付けられる注入口延在部（８９）が、前記分配スパウトと流体連通す前記混合チャンバおよび前記副注入口の両方に供給する流体源から流体を受けるように構成される副注入口として更に機能する、請求項１３に記載の飲料分配器。
高品質クレマを有する飲料を生成するための方法であって、請求項１〜１４のいずれか一項に記載の前記飲料分配器の前記ホイッパ内に飲料混合物を導入するステップと、前記飲料混合物を泡立てるステップと、高品質クレマを有する飲料を前記飲料分配器から分配するステップとを備える、方法。