JP2011255743A - 静電容量式着座センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】判断精度が高い着座センサ及びこれを用いた乗員検知装置を提供する。
【解決手段】着座センサ1は、着座物の荷重を受ける導電性の座席構造体10に装着され、荷重を受ける方向に弾性変形可能な誘電体20と、誘電体10を挟んで座席構造体10と対向する位置に設けられたセンサ電極30と、座席構造体10とセンサ電極30間の静電容量を測定する静電容量センサ40とを備える。乗員検知装置100は、この着座センサ1と演算装置50を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】着座センサ1は、着座物の荷重を受ける導電性の座席構造体10に装着され、荷重を受ける方向に弾性変形可能な誘電体20と、誘電体10を挟んで座席構造体10と対向する位置に設けられたセンサ電極30と、座席構造体10とセンサ電極30間の静電容量を測定する静電容量センサ40とを備える。乗員検知装置100は、この着座センサ1と演算装置50を備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、静電容量式の着座センサに関するものである。
乗員が着座したか否かを検知する装置として、スペーサを挟んで2つのメンブレン電極が上下に配置された三層構造の着座センサが知られている。この種の着座センサは、人が座るとその重みで上下のメンブレン電極が撓むので、スペーサに設けられた貫通孔を介して上下のメンブレン電極が導通し、スイッチオンの信号が出力される。この出力された信号に基づいて乗員が座席に着座したか否かを判断することができる(特許文献1)。
しかしながら、上述したタイプの着座センサには、スペーサに設けられた貫通孔内の空気を逃がすためのエアーベントが設けられているため、このエアーベントから着座センサ内に水が侵入するとメンブレン電極にマイグレーションが発生して誤検出が起き、乗員が着座したか否かの判断精度が低下するという不都合がある。
本発明が解決しようとする課題は、乗員が着座したか否かの判断精度の高い着座センサを提供することである。
本発明は、着座物の荷重を受ける導電性の座席構造体に装着され、前記荷重を受ける方向に弾性変形可能な誘電体と、前記誘電体を挟んで前記座席構造体と対向する位置に設けられたセンサ電極と、前記座席構造体と前記センサ電極の間の静電容量を測定する静電容量センサとを有する静電容量式着座センサによって、上記課題を解決する。
上記発明において、前記センサ電極の前記着座物側にクッション材を設けることができる。
上記発明において、前記センサ電極が絶縁性基材と電極層とを含み、前記電極層を前記絶縁性基材の主面に形成することができる。
上記発明において、前記センサ電極がさらに保護層を含み、前記電極層を覆うように前記保護層を形成することができる。
上記発明において、前記センサ電極を、前記座席構造体の異なる位置に複数設けることができる。
本発明では、弾性変形可能な誘電体を挟んで導電性の座席構造体と電極とを対向配置させたので、電極間にスペーサ及びエアーベントを設ける必要がなく、スペーサのエアーベントを介して電極内に水が進入することがないため、マイグレーションの発生を防止することができる。この結果、誤検知を防止することができ、入力荷重の判断精度を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、車両その他の移動体の乗員検知装置に本発明に係る着座センサを適用した例を説明する。
図1は、座席構造体に装着された、本発明の一実施の形態に係る着座センサ1を示す斜視図であり、図2は、図1のII-II線に沿う断面図(概要図)である。ただし、図1では図2に示すクッション材60、座席カバー70などを省略し、図2では図1の座席構造体10の形状を簡単に示している。本実施形態の座席構造体10は、着座物Mの荷重を支える車両の座席の骨格を形成する。座席構造体10を構成する材料は特に限定されないが、着座物Mの荷重に耐える剛性を備えるとともに導電性を備えるように、鋼材やアルミニウム材などを用いることが望ましい。
図1及び図2に示すように、本実施形態の着座センサ1は、乗員や荷物などの着座物Mの荷重を受ける座席構造体10の異なる位置に複数装着されている。本実施形態の着座センサ1は、座席構造体10の着座物Mの荷重を受ける面に装着されている。具体的には、同図に示すように、座席構造体10の座面S及び/又は背もたれ面Tに着座センサ1を装着することができる。
図2に示すように、着座センサ1の着座物M側(座席構造体10とは反対側)には、クッション材60が設けられている。つまり、着座物Mの荷重を受ける方向に沿って、座席構造体10の座面S又は背もたれ面Tと、着座センサ1と、クッション材60とが積層されている。
また、クッション材60は座席カバー70により被覆され、クッション材60、座席構造体10及び着座センサ1が一体となっている。なお、クッション材60としては、弾性変形が可能な軟質のウレタンフォームなどを用いることができ、カバー70としては、布、不織布、皮革などを用いることができる。
図2に示すように、着座センサ1は、検知結果を演算装置50へ出力することができる。演算装置50の行う処理については後述する。
以下、本発明に係る実施形態の着座センサ1を図面に基づいて説明する。図3及び図4は、着座センサ1の断面図である。図3は着座物Mの無い(入力荷重が印加されていない)ときの状態を示す図であり、図4は着座物Mが存在する(入力荷重が印加されている)ときの状態を示す図である。
図3及び図4に示すように、本実施形態の着座センサ1は、座席構造体10に装着され、着座物Mの荷重を受ける方向に弾性変形可能な誘電体20(荷重が印加されていない状態で厚さh1)と、誘電体20を挟んで座席構造体10と対向する位置に設けられたセンサ電極30と、座席構造体10とセンサ電極30と間の静電容量を測定する静電容量センサ40と、を備えている。
このように誘電体20を挟んで対向する導電性の座席構造体10とセンサ電極30は平行平板キャパシタを形成する。本実施形態の静電容量センサ40はこのキャパシタが蓄える静電容量を計測する。静電容量センサ40の構成は特に限定されず、出願時に知られているものを適宜用いることができる。
本実施形態の誘電体20は、荷重を加えると変形し、荷重を除くと元の形状に戻る弾性変形が可能であり、かつ誘電性を備える材料である。特に限定されないが、本実施形態の誘電体20は、厚さが1mm〜5mm程度のシート状のものであって、例えば不織布や軟質のウレタンフォームを用いることができる。
本実施形態の誘電体20は弾性変形が可能であるため、入力荷重に応じて変形(収縮)する。つまり、座席構造体10とセンサ電極30の間の距離は、着座物Mの入力荷重に応じて変化する。
具体的に、図3に示すように、座席に着座物Mが存在しない場合は、着座物Mの荷重が印加されないので、誘電体20は変形しない。つまり、座席構造体10とセンサ電極30の間の距離(誘電体20の厚さ)は、無負荷状態の厚さと同じh1である。
他方、座席に着座物Mが存在する場合は、図4に示すように、着座物Mの荷重(矢印F1)がクッション材60の上面から印加されるので、クッション材60に押圧される誘電体20の厚さが収縮変形する。つまり、座席構造体10とセンサ電極30の間の距離(誘電体20の厚さ)は、h2(h1>h2)に縮まる。本実施形態の誘電体20は、入力荷重が大きいほど変形(収縮)の量が大きくなる性質を有するので、着座物Mの荷重が大きいほど座席構造体10とセンサ電極30の間の距離(誘電体20の厚さ)は短くなる。
一般に、平行平板キャパシタが蓄える静電容量Cについては、C=Q/V=εS/Dの関係(ただし、静電容量をC[F]、導体に蓄えられている電荷をQ[C]、無限遠点を基準とした電位をV[V]、平行導体の面積をS[m2]、距離をD[m]、誘電率をεとする。)が成立する。
上式に示される関係を本実施形態の着座センサ1に適用すると、着座物Mの荷重により座席構造体10とセンサ電極30の間の距離D(誘電体20の厚さh)が変化すると、座席構造体10とセンサ電極30の間の静電容量Cの値に変化が生じる。
したがって、上式によれば、静電容量Cの値の変化に基づいて誘電体20の厚さhの変化を求めることができる。つまり、予め求められた、入力荷重と誘電体20の変形量との関係を参照すれば、誘電体20の厚さhの変化(センサ電極30と座席構造体1との距離の変化)に基づいて着座物Mの荷重を評価することができる。
なお、特に限定されないが、本実施形態の誘電体20は、入力荷重に応じて所定の変形量を示す材料であることが望ましい。
このように、本実施形態では、誘電体20を挟んでセンサ電極30を座席構造体10に装着し、座席構造体10とセンサ電極30との間の静電容量を検出するようにしたので、導電性の座席構造体10をキャパシタの一方電極として利用することができる。これにより、一つのセンサ電極30で着座センサ1を構成することができるので、従来の三層構造のセンサのようにエアーベントを設ける必要が無い。このため、エアーベントを介して水が進入するといった不都合の発生を防止することができる。この結果、マイグレーションの発生を抑制し、誤検知を防止することができる。
また、一つのセンサ電極30と誘電体20でキャパシタを構成することができるので、従来のセンサよりも薄く(厚さを増加させないように)することができる。ちなみに、スペーサを挟んで2つのメンブレン電極が上下に配置された三層構造のセンサを配置したことにより増加する厚さ、つまり三層構造のセンサの厚さが0.4mm〜0.6mm程度であるのに対して、誘電体20を介してセンサ電極30を座席構造体10に装着する本実施形態の着座センサ1を配置したことにより増加する厚さは0.25mm〜0.5mmである。ここで、誘電体20と電極30との厚さの合計は1.25mm〜5.5mm程度であるが、誘電体20はシート構造体10の接着層やクッション材60の一部として機能するので、本実施形態において、誘電体20の厚さは着座センサ1を配置したことにより増加する厚さから差し引くことができる。つまり、本実施形態の着座センサ1を設けることにより増加する厚さは電極30のみの厚さである0.25mm〜0.5mmである。このように、本実施形態によれば、着座センサ1の設置による厚さの変化を微小な値に留めることができる。この結果、着座センサ1を設けても、着座したユーザに違和感を覚えさせないようにすることができる。
上述した従来の三層構造のセンサは、検知精度の観点から乗員(座面)に近い座席の座席カバーの直下に設けなければならないので、乗員が車室内で溢した飲み物等がセンサ内に進入してしまう場合がある。これに対し、本実施形態の着座センサ1は着座物Mから比較的距離のある座席構造体10に設けられるので、車両室内側から水がセンサ内に進入することによるマイグレーションの発生率を低減させることができる。
さらに、本実施形態では、座席構造体10が剛性を備えているので、着座物Mの荷重で誘電体20が撓んでも座席構造体10の形状が維持される。つまり、誘電体20の厚さを着座物Mからの入力荷重に応じて変化させることができる。このように、着座物Mからの入力荷重に応じてセンサ電極30と座席構造体10の距離(誘電体20の厚さ)が所定量だけ変化するので、静電容量の変化に基づいて着座物Mからの入力荷重の変化を高い精度で検出することができる。
加えて、本実施形態の着座センサ1は着座物Mから比較的距離のある座席構造体10に設けられるので、座席カバーの直下に設ける場合に比べて、乗員が着座時に違和感を覚えることを防止できる。この結果、着座時における座り心地を損なわない着座センサ1を提供することができる。
一般に、センサを座席カバーの直下に設ける場合には、乗員に違和感を覚えさせないようにするという配慮から、座席カバーのデザインを考案する際にセンサの形状や配置を考慮する。これに対し、本実施形態の着座センサ1のセンサ電極30は着座物Mから比較的距離のある座席構造体10に設けられているので、センサ電極30の配置による制限を受けることなく座席カバー70を自由にデザインすることができる。
他方、座席カバーのデザイン性を重視する場合にはセンサの形状を変更しなければならないが、本実施形態の着座センサ1のセンサ電極30は乗員から遠い座席構造体10に設けられているので、座席カバー70のデザインによる制限を受けることなくセンサ電極30の形状を自由に設計することができる。
加えて、本実施形態では、着座センサ1を構成するセンサ電極30の着座物M側にクッション材60を設けることにより、着座センサ1の存在に乗員が違和感を覚えることを防止することができる。また、乗員などの着座物Mとセンサ電極30との間にクッション材60を設けることにより、乗員などの着座物Mの電荷がセンサ電極30に与える影響を抑制することができ、着座センサ1の精度を向上させることができる。
さらに、センサ電極30の着座物M側にクッション材60を設けることにより、着座物Mの荷重をクッション材によって分散させてセンサ電極30に印加することができるので、センサ電極30の配置位置にかかわらず、着座を確実に検知することができる。たとえば、座席カバーの直下であって座面の背もたれ側にセンサが設けられている場合において、乗員が座席に浅く腰掛けると、乗員の着座を検知できない場合がある。これに対し、本実施形態の着座センサ1ではセンサ電極30の着座物M側にクッション材60を設けたため、乗員が座席に浅く腰かけた場合でも、クッション材60によって乗員の荷重が分散されて背もたれ側のセンサ電極30にも荷重が入力されるので、乗員の着座を確実に検知することができる。
以下、着座センサ1のセンサ電極30の構成を詳細に説明する。図5はセンサ電極30を示す平面図、図6は図5のVI-VI線に沿う断面図である。
図5及び図6に示すように、本実施形態のセンサ電極30は、絶縁性基材31と、この絶縁性基材31の座席構造体10側の主面に形成された電極層32と、この電極層32を覆う保護層33とを有している。電極層32はコネクタ34を介して静電容量センサ40と接続している。
特に限定されないが、絶縁性基材31は可撓性を有する厚さ5μm〜200μm程度のポリイミド、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートやポリエステルなどのシート材であり、電極層32は銅箔層又は導電性ペーストの印刷層である。
また、保護層33は、センサ電極30の歪みや収縮を防止する観点から、絶縁性基材31と同系の材料で形成されることが望ましい。保護層33で電極層32を覆うことにより、電極層32を保護することができるので、センサ電極30の耐久性を向上させることができる。
次に着座センサ1の製造方法を説明する。
まず、センサ電極30を作製する。具体的に、銅箔が貼り付けられた絶縁性基材31を準備し、銅箔の所定領域をエッチングすることにより電極層32を形成する。電極層32は絶縁性基材31の主面に銀などの導電材を含む導電性ペーストを印刷することにより形成することもできる。このように、電極層32を予め絶縁性基材31の主面に形成しておくと、製造工程におけるハンドリング性を高めることができる。また、座席構造体10に装着する際にも取り扱いが容易となる。そして、電極層32を覆う保護層33を形成する。保護層33は、カバーコートインクを用いて電極層32の上にスクリーン印刷することにより形成する。ドライフィルムを接着剤を介して電極層32に貼り付けて保護層33を形成することも可能である。
次に、シート状の誘電体20を準備し、電極層32又は保護層33に接着剤を用いて接着する。以上の工程により着座センサ1を得ることができる。
最後に、着座センサ1を座席構造体10に装着する。具体的には、誘電体20と座席構造体10の表面とが接するように接着剤を用いて、着座センサ1を座席構造体10に接着する。先述したように、本実施形態において、センサ電極30は、座席構造体10の着座物M側の面の異なる位置に複数設けることが望ましい。
次に、本実施形態の着座センサ1を備える乗員検知装置100の動作を図7及び図8に基づいて説明する。
図7は、図1の座面Sに配置されたセンサ電極30を示す平面図である。図7に示すように、座席構造体10により構成される座面Sの左側のII−II線に沿う領域に二つのセンサ電極30A1及び30A2が設けられ、座面Sの右側のII´−II´に沿う領域に二つのセンサ電極30B1及び30B2が設けられている。本実施形態の静電容量センサ40は、各センサ電極30A1,30A2,30B1,30B2(総称して「センサ電極30」ともいう)と座席構造体10との間の静電容量を検出し、その結果を乗員検知装置100の演算装置50へ送出する。演算装置50は、乗員検知処理を行い、その結果をECU(Electronic Control Unit)へ送出する。
図8は、図7に示すセンサ電極30を備えた着座センサ1を用いて行う乗員検知処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、ステップS101において、着座センサ1の静電容量センサ40は、センサ電極30A1,30A2,30B1,30B2と座席構造体10との間の静電容量を計測する。着座センサ1の静電容量センサ40は、計測された静電容量値を乗員検出装置100の演算装置50へ送出する。
乗員検知装置100の演算装置50は、計測された各センサ電極30A1,30A2,30B1,30Bと座席構造体10との間の静電容量値に基づいて乗員検知に関する判断を行う。一例であるが、本実施形態では、検知された静電容量値と予め設定された閾値とを所定の手法により比較する。乗員検知に関する判断処理において用いられる閾値と手法(演算式)は適宜に設定することができる。ちなみに、静電容量値は温度や湿度の影響を受けるため、判断の閾値や判断の手法は固定的な値や演算式ではなく、直前に検出された静電容量値の値、変化量、又は変化率などの環境要因が反映された値に応じて変化させることができる。
ステップS102において、演算装置50は、各センサ電極30A1,30A2,30B1,30Bと座席構造体10との間の静電容量値のすべてが閾値以上である場合にはステップS103へ進み、乗員が着座したと判断する。この場合に、大人と子供の体重(入力荷重)に応じた閾値を設定することにより、乗員が着座している状態であってもそれが大人か子供かを判断することもできる。
続いてステップS104では、入力荷重が座席の座面Sの左側又は左側に偏っていないかを判断する。入力荷重が乗員(人)によって与えられている場合には、その入力荷重が左右のいずれかに偏ることは無いが、入力荷重が荷物によって与えられている場合には、その入力荷重が左右のいずれかに偏る傾向があるため、入力荷重の左右の偏りに基づいて着座物Mが乗員(人)であるか荷物であるかを判断する。
具体的に、ステップS104では、座面Sの左側(II-II上)のセンサ電極30A1及び30A2と座席構造体10との間の静電容量値、または座面Sの右側(II´-II´上)のセンサ電極30B1及び30Bと座席構造体10との間の静電容量値のうちのいずれか一方が閾値未満である場合は着座物Mが偏って存在していると判断できるため、ステップS105へ進み、着座物Mが乗員(人間)ではなく荷物が置かれたと判断する。このように、座席構造体10の異なる位置にセンサ電極30を複数設けることにより、着座物Mの荷重の偏りや、着座物Mの属性(人間、荷物、大人、子供)などを判断することができる。
なお、本例では、各センサ電極30A1,30A2,30B1,30Bと座席構造体10との間のそれぞれの静電容量値に基づいて着座物Mの検知処理を行う例を説明したが、座面Sの左側のセンサ電極30A1,30A2と座席構造体10との間の各静電容量値を加算した値と、座面Sの右側のセンサ電極30A1,30A2と座席構造体10との間の各静電容量値を加算した値とに基づいて着座物Mの検知処理を行うことも可能である。
他方、ステップ104において、座面Sの左側(II-II上)のセンサ電極30A1及び30A2と座席構造体10との間の静電容量値、または座面Sの右側(II´-II´上)のセンサ電極30B1及び30Bと座席構造体10との間の静電容量値のいずれもが閾値未満である場合は着座物Mが存在していないと判断できるため、ステップS101以降の処理を繰り返し実行する。
ステップS103,S105の判断後、演算装置50は乗員検知の判断結果を車両のECU(Electronic Control Unit)へ出力する。ECUは取得した乗員検知の判断結果に基づいてシートベルト装着の喚起処理などを実行する。ECUの処理は、これに限定されず、助手席や後部座席に乗員が着座していることを検知した場合のみ助手席や後部座席のエアーバッグをスタンバイさせたり、エアコンの調和空気を着座している乗員に向かって吹き出したりするように構成することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
なお、座席構造体10に対する着座センサ1のレイアウトやECUにおける制御対象は上述した例に限定されず、種々の目的及び用途に適用することができる。
100…乗員検知装置
10…座席構造体
1…着座センサ
20…誘電体
30…センサ電極
31…絶縁性基材
32…電極層
33…保護層
34…コネクタ
40…静電容量センサ
50…演算装置
60…クッション材
70…座席カバー
M…着座物、乗員、荷物
S…座面
T…背もたれ面
10…座席構造体
1…着座センサ
20…誘電体
30…センサ電極
31…絶縁性基材
32…電極層
33…保護層
34…コネクタ
40…静電容量センサ
50…演算装置
60…クッション材
70…座席カバー
M…着座物、乗員、荷物
S…座面
T…背もたれ面
Claims (5)
- 着座物の荷重を受ける導電性の座席構造体に装着され、前記荷重を受ける方向に弾性変形可能な誘電体と、
前記誘電体を挟んで前記座席構造体と対向する位置に設けられたセンサ電極と、
前記座席構造体と前記センサ電極の間の静電容量を測定する静電容量センサとを有する静電容量式着座センサ。 - 請求項1に記載の静電容量式着座センサであって、
前記センサ電極の前記着座物側にクッション材が設けられることを特徴とする静電容量着座センサ。 - 請求項1又は2に記載の静電容量式着座センサであって、
前記センサ電極は、絶縁性基材と電極層とを含み、前記電極層は前記絶縁性基材の主面に形成されることを特徴とする静電容量式着座センサ。 - 請求項3に記載の静電容量式着座センサであって、
前記センサ電極は、さらに保護層を含み、前記保護層は前記電極層を覆うように形成されることを特徴とする静電容量式着座センサ。 - 請求項1〜4の何れか一項に記載の静電容量式着座センサであって、
前記センサ電極は、前記座席構造体の異なる位置に複数設けられることを特徴とする静電容量式着座センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010130340A JP2011255743A (ja) | 2010-06-07 | 2010-06-07 | 静電容量式着座センサ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010130340A JP2011255743A (ja) | 2010-06-07 | 2010-06-07 | 静電容量式着座センサ |
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JP2011255743A true JP2011255743A (ja) | 2011-12-22 |
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JP (1) | JP2011255743A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2010
- 2010-06-07 JP JP2010130340A patent/JP2011255743A/ja active Pending
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