JP2011249356A - 磁気ランダムアクセスメモリ及びその初期化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】下層のハード層の面内ばらつきに影響されず初期化可能なMRAMを提供する。
【解決手段】MRAMは、強磁性の磁気記録層10と、磁化が固定された強磁性の磁化固定層30と、磁気記録層10と磁化固定層30との間に設けられた非磁性のスペーサ層20と磁気記録層10の両端部の上部又は下部に設けられた導電層14a、14bとを具備する。磁気記録層10は、磁化が反転可能であり、スペーサ層20を介して磁化固定層30に接合される磁化反転領域13と、第1方向の磁化を有し、磁化反転領域13と平行に設けられた第1磁化領域11aと、第2方向の磁化を有し、磁化反転領域13と平行に設けられた第2磁化領域11bと、磁化反転領域13及び第1磁化領域11aと所定の傾斜角度φを成して結合する第1傾斜領域12aと、磁化反転領域13及び第2磁化領域11bと傾斜角度φを成して結合する第2傾斜領域12bとを備える。
【選択図】図4A
【解決手段】MRAMは、強磁性の磁気記録層10と、磁化が固定された強磁性の磁化固定層30と、磁気記録層10と磁化固定層30との間に設けられた非磁性のスペーサ層20と磁気記録層10の両端部の上部又は下部に設けられた導電層14a、14bとを具備する。磁気記録層10は、磁化が反転可能であり、スペーサ層20を介して磁化固定層30に接合される磁化反転領域13と、第1方向の磁化を有し、磁化反転領域13と平行に設けられた第1磁化領域11aと、第2方向の磁化を有し、磁化反転領域13と平行に設けられた第2磁化領域11bと、磁化反転領域13及び第1磁化領域11aと所定の傾斜角度φを成して結合する第1傾斜領域12aと、磁化反転領域13及び第2磁化領域11bと傾斜角度φを成して結合する第2傾斜領域12bとを備える。
【選択図】図4A
Description
本発明は、磁気ランダムアクセスメモリ及びその初期化方法に関し、特に磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリ及びその初期化方法に関する。
磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory;MRAM)の一つとして、磁壁移動型のメモリセルで構成されるMRAMが知られている。例えば、特開2009−99625号公報に、磁壁移動型のメモリセルで構成されるMRAMが開示されている。図1Aは、特開2009−99625号公報の磁壁移動型のメモリセルの構成を示す模式図である。この磁壁移動型のメモリセル101は、磁気記録層(自由層とも呼ぶ)110、トンネルバリア層120、ピン層130、配線201、202、203を備えている。磁気記録層110は、垂直磁気異方性をもつ強磁性層である。ピン層130は、磁化の向きが固定された強磁性層である。トンネルバリア層120は、磁気記録層110とピン層130との間に設けられ非磁性である。磁気記録層110は、磁化が反転可能であり、トンネルバリア層120を介してピン層130に接合される磁化反転領域113と、第1境界において磁化反転領域113に接続され、磁化の向きが固定される第1磁化固定領域111aと、第2境界において磁化反転領域113に接続され、磁化の向きが固定される第2磁化固定領域111bとを有している。磁化反転領域113、トンネルバリア層120、及びピン層130は、MTJ(Magnetic Tunneling Junction)を構成している。この磁壁移動型のメモリセル101では、駆動に際して初期化が必要となる。メモリセル101の初期化は、磁気記録層110に磁壁を一つだけ導入することによって成立する。
一般に、磁性体の磁化が反転するモードは、反転核生成と磁壁移動の二つが有る。反転核生成は、第1方向と逆方向の第2方向の磁界が印加されることで、第1方向の磁化を有する第1磁性体内に、第2方向の磁化を有する核(第2磁性体)が生成され、それが成長することで第1磁性体の磁化が第2方向に反転するするモードである。磁壁移動は、第2方向の磁界が印加されることで、第1方向の磁化を有する第1磁性体と第2方向の磁化を有する第2磁性体との境界に存在する磁壁が、第1磁性体内を移動することにより、第1磁性体の磁化が第2方向に反転するモードである。ここで、印加する磁界をH、反転核が生成される磁界(以下、反転核生成磁界とも呼ぶ)をHn、磁壁移動が起こる磁界(以下、磁壁移動磁界とも呼ぶ)をHdとそれぞれ定義する。そのとき、磁性体の磁化が反転する条件は、以下に示される(1)又は(2)を満足する必要がある。
(1)その領域において、H>Hnである(反転核生成による磁化反転)。
(2)その領域において、H>Hdである。かつ、その領域が磁壁に接している(磁壁移動による磁化反転)。
(1)その領域において、H>Hnである(反転核生成による磁化反転)。
(2)その領域において、H>Hdである。かつ、その領域が磁壁に接している(磁壁移動による磁化反転)。
上述のように、磁壁移動型のメモリセル101を初期化するためには、磁気記録層110に磁壁を一つだけ導入する必要がある。そのためには、後述されるように、磁気記録層110の各領域を順々に磁化反転させる必要がある。そのとき、各領域は、磁化反転される領域である反転磁界が小さな領域(上記(1)又は(2)を満たす領域)と磁化反転されない領域である反転磁界が大きな領域とに分かれている必要がある。
図1Bは、特開2009−99625号公報のMRAMの初期化方法を示す磁気記録層の断面図である。
最初に、磁気記録層110の各領域の磁化が全て同じ方向を向くように、+Z方向の磁場(Hz1)を印加する(ステップ1)。次に、磁化反転領域113においてHz2>Hnとなるように、−Z方向の磁場Hz2(<Hz1)を印加する(ステップ2)。すると、磁化反転領域113は条件(1)を満たすので、磁化反転領域113において反転核が形成される。−Z方向の磁場を大きくしていくと(Hz3)、磁化反転領域113の磁化が反転し、第1磁化固定領域111a/磁化反転領域113間、磁化反転領域113/第2磁化固定領域111b間にそれぞれ磁壁112c、112dが導入される(ステップ3)。更に−Z方向の磁場を大きくしていき(Hz4)、第1磁化固定領域111aにおいてHz4>Hdとなると、第1磁化固定領域111aは条件(2)を満たすので、第1磁化固定領域111aの磁化は反転する(ステップ4)。この状態で印加磁場をゼロに戻せば、DW層に磁壁112bが一つだけ入った反平行初期状態が可能となる。
最初に、磁気記録層110の各領域の磁化が全て同じ方向を向くように、+Z方向の磁場(Hz1)を印加する(ステップ1)。次に、磁化反転領域113においてHz2>Hnとなるように、−Z方向の磁場Hz2(<Hz1)を印加する(ステップ2)。すると、磁化反転領域113は条件(1)を満たすので、磁化反転領域113において反転核が形成される。−Z方向の磁場を大きくしていくと(Hz3)、磁化反転領域113の磁化が反転し、第1磁化固定領域111a/磁化反転領域113間、磁化反転領域113/第2磁化固定領域111b間にそれぞれ磁壁112c、112dが導入される(ステップ3)。更に−Z方向の磁場を大きくしていき(Hz4)、第1磁化固定領域111aにおいてHz4>Hdとなると、第1磁化固定領域111aは条件(2)を満たすので、第1磁化固定領域111aの磁化は反転する(ステップ4)。この状態で印加磁場をゼロに戻せば、DW層に磁壁112bが一つだけ入った反平行初期状態が可能となる。
特開2009−99625号公報のMRAMの初期化方法において、重要なポイントは、第2磁化固定領域111bを反転させないことにある。そのために、第2磁化固定領域111bのHdは第1磁化固定領域111aのHdに比べて十分に大きい必要がある。このようにするために、図2Eに示すように、第1磁化固定領域111a、第2磁化固定領域111bにハード層140a、140b(反転磁界の大きな磁性体)を接合させる方法が考えられる。この場合、第1磁化固定領域111a、第2磁化固定領域111bの磁化がハード層140a、140bに固定される。それぞれの磁化固定の程度を変えることにより、第1磁化固定領域111aのHdに比べ、第2磁化固定領域111bのHdを充分に大きくすることができる。ここで、第2磁化固定領域111bのHdは、第2磁化固定領域111bとハード層140bとの磁気的結合の強さで決まり、磁気的結合の強さは第2磁化固定領域111bとハード層140bとの接合の度合いに支配されることになる。ここで、ハード層140a、140bは層間膜に埋め込まれた状態からCMP(Chemical Mechanical Polishing)やドライエッチングによるエッチバック等でその上面を出してから磁気記録層110と接合させると、次に示すような課題が発生することを見出した。
図2A〜図2Dは、層間膜に埋め込まれたハード層の上面を出すプロセスを示す断面図である。各図において、左側はウェハ面内中央部分を示し、右側はウェハ面内外周部分を示す。層間膜に埋め込まれたハード層の上面を出すプロセス(以下、頭出しプロセスとも呼ぶ)は、以下のようになる。まず、図2Aに示すように、基板(素子や配線や他の層間膜を含む)上にハード層140を形成する。次に、図2Bに示すように、ハード層140を含む基板全面に層間膜160を形成する。続いて、図2Cに示すように、CMPにより層間膜160の平坦化を行う。更に、図2Dに示すように、CMPにより層間膜に埋め込まれたハード層の上面を出す(頭出しを行う)。
このプロセスにおいて、CMPの研磨量はウェハ面内で10nm程度の分布を持つ(図2C)。このCMPの面内ばらつきが、ハード層140の削られる量のばらつきに反映される(図2D)。例えば、ハード層140の膜厚が20〜30nmのオーダーの場合、CMPの面内分布が10nm程度あると、ウェハ面内でハード層140の膜厚が30%〜50%程度ばらつくことになる。そうなると、例えば、図3Aに示すように、ハード層140の膜厚がウェハ面内中央部分とウェハ面内外周部分とで大きく異なってしまう。その結果、磁気記録層110とハード層140との磁気的結合が、ウェハ面内中央部分とウェハ面内外周部分とで大きく異なってしまうことになる。そうならないように、ハード層140の膜厚がウェハ面内中央部分とウェハ面内外周部分とで等しくなるようにすると、図3Bに示すように、ウェハ面内外周部分において、ハード層140と磁気記録層110との間に層間膜が残ってしまう。その結果、この場合にも、磁気記録層110とハード層140との磁気的結合が、ウェハ面内中央部分とウェハ面内外周部分とで大きく異なってしまうことになる。従って、図3A及び図3Bのいずれの場合にも、ハード層140の特性がウェハ面内で大きくばらつくことになり、初期化を面内均一に行うことができない。
このように、ハード層140の頭出しプロセスは、ウェハ面内ばらつきが大きい。その結果、第2磁化固定領域111bのHdも大きくばらつくことになる。第2磁化固定領域111bのHdが大きくばらつくと、そのばらつきを吸収できるだけのマージンを第2磁化固定領域111bのHdと第1磁化固定領域111aのHdとの間に取る必要がある。しかし、これらパラメータを制御するのは磁性設計上限界がある。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法において、磁気ラインダムアクセスメモリ(90)は、強磁性の磁気記録層(10)と、磁化が固定された強磁性の磁化固定層(30)と、磁気記録層(10)と磁化固定層(30)との間に設けられた非磁性のスペーサ層(20)と磁気記録層(10)の両端部の上部又は下部に設けられた導電層(14a、14b)とを具備する。磁気記録層(10)は、磁化が反転可能であり、スペーサ層(20)を介して磁化固定層(30)に接合される磁化反転領域(13)と、第1方向の磁化を有し、磁化反転領域(13)と平行に設けられた第1磁化領域(11a)と、第2方向の磁化を有し、磁化反転領域(13)と平行に設けられた第2磁化領域(11b)と、磁化反転領域(13)及び第1磁化領域(11a)と所定の傾斜角度(φ)を成して結合する第1傾斜領域(12a)と、磁化反転領域(13)及び第2磁化領域(11b)と傾斜角度(φ)を成して結合する第2傾斜領域(12b)とを備える。磁気ランダムアクセスメモリ(90)の初期化方法は、磁化反転領域(13)、第1磁化領域(11a)、第2磁化領域(11b)、第1傾斜領域(12a)、及び第2傾斜領域(12b)の磁化方向を揃えるステップと、第1傾斜領域(12a)の磁化方向を反転させるように第1傾斜領域(12a)の表面に対して第1角度(β1)で第1磁場(H1)を印加するステップと、第1磁化領域(11a)及び磁化反転領域(13)の磁化方向を反転させるように第2傾斜領域(12b)の表面に対して平行な方向に第2磁場(H2)を印加するステップとを具備する。
本発明では、磁気記録層(10)において、傾斜構造(第1傾斜領域(12a)と第2傾斜領域(12b))を備えている。初期化において、第1磁場(H1)により、第1傾斜領域(12a)の磁化方向を反転させて、第1磁化領域(11a)との境界及び磁化反転領域(13)との境界の二箇所に磁壁(DW)を形成する。続いて、第2磁場(H2)により、第1磁化領域(11a)及び磁化反転領域(13)の磁化方向を反転させて、第1磁化領域(11a)側の磁壁(DW)を抜き、一方、磁化反転領域(13)側の磁壁(DW)を第2傾斜領域(12a)にまで移動させる。このとき、第2磁場(H2)は、第2傾斜領域(12a)の表面に平行なため、第2傾斜領域(12a)にまで移動した磁壁(DW)は動けず、それ以上の磁壁移動は起こらない。その結果、磁気記録層(10)に一つの磁壁(DW)を導入させるという、初期化を完成させることができる。この場合、頭出しプロセスを実施した導電層(例示:ハード層14a、14b)上に磁気記録層(10)を設けていたとしても、導電層(14a、14b)を用いた初期化方法を実施する必要が無い。そのため、導電層(14a、14b)にウェハ面内で膜厚の不均一が発生していたとしても、それに影響されずに初期化を実施することが可能となる。すなわち、第1磁化領域(11a)及び第2磁化領域(11b)とハード層(14a、14b)との間の磁気的結合のプロセスばらつきに関係なく、均一性良い初期化が可能になる。言い換えれば、ハード層のあるなしに関係なく、初期化を行うことができる。
本発明の磁気ラインダムアクセスメモリ(90)は、強磁性の磁気記録層(10)と、磁化が固定された強磁性の磁化固定層(30)と、磁気記録層(10)と磁化固定層(30)との間に設けられた非磁性のスペーサ層(20)と磁気記録層(10)の両端部の上部又は下部に設けられた導電層(14a、14b)とを具備する。磁気記録層(10)は、磁化が反転可能であり、スペーサ層(20)を介して磁化固定層(30)に接合される磁化反転領域(13)と、第1方向の磁化を有し、磁化反転領域(13)と平行に設けられた第1磁化領域(11a)と、第2方向の磁化を有し、磁化反転領域(13)と平行に設けられた第2磁化領域(11b)と、磁化反転領域(13)及び第1磁化領域(11a)と所定の傾斜角度(φ)を成して結合する第1傾斜領域(12a)と、磁化反転領域(13)及び第2磁化領域(11b)と傾斜角度(φ)を成して結合する第2傾斜領域(12b)とを備える。
本発明では、磁気記録層(10)において、傾斜構造(第1傾斜領域(12a)と第2傾斜領域(12b))を備えているので、上記のMRAMの初期化方法を実施することができる。それにより、上記のMRAMの初期化方法と同様の効果を得ることができる。
本発明により、MRAMにおいて、下層のハード層の面内ばらつきに影響されず自由層(磁気記録層)を初期化することが可能となる。
以下、本発明の磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)及びその初期化方法の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
まず、本発明の実施の形態に係るMRAMの構成について、添付図面を参照して説明する。図4A及び図4Bは、本発明の実施の形態に係るMRAMの磁気抵抗素子の構成を示す斜視図及び断面図である。ただし、図4Bは図4Aにおける磁気記録層10(後述)のみを示している。各矢印は、各領域における磁化の向きを示している。磁気抵抗素子1は、磁気記録層10、スペーサ層20、リファレンス層(磁化固定層)30、及びハード層14a、14bを備えている。ただし、ハード層ではなく、電流端子14a、14bを備えていても良い。磁気記録層10は、垂直磁気異方性をもつ強磁性層である。リファレンス層30は、磁化の向きが固定された強磁性層である。スペーサ層20は、磁気記録層10とリファレンス層30との間に設けられ非磁性である。ハード層14a、14bは、反転磁界の大きな磁性体であり、磁気記録層10の両端部(第1磁化領域11a、第2磁化領域11b:後述)に接合し、磁気的に結合している。導電体の電流端子として機能する場合もある。
磁気記録層10は、磁化反転領域13、第1磁化領域11a、第2磁化領域11b、第1傾斜領域12a、及び第2傾斜領域12bを備えている。磁化反転領域13は、磁化が反転可能であり、スペーサ層20を介してリファレンス層30に接合される。すなわち、磁化反転領域13、スペーサ層20、及びリファレンス層30は、MTJ(Magnetic Tunneling Junction)を構成している。第1磁化領域11aは、第1方向の固定された磁化を有し、磁化反転領域13と平行に設けられている。第2磁化領域11bは、第2方向の固定された磁化を有し、磁化反転領域13と平行に設けられている。第1方向と第2方向とは互いに反平行となる向き、すなわち互いに平行かつ反対方向である。第1傾斜領域12aは、磁化反転領域13及び第1磁化領域11aと所定の傾斜角度φを成して結合する。第2傾斜領域12bは、磁化反転領域13及び第2磁化領域11bと傾斜角度φを成して結合する。傾斜角度φの詳細については、後述される。
第1磁化領域11a、第1傾斜領域12a、磁化反転領域13、第2傾斜領域12b、及び第2磁化領域11bはX方向(基板面に対して平行な方向)にこの順に並んで接合している。第1傾斜領域12a、磁化反転領域13及び第2傾斜領域12bの部分が、第1磁化領域11a及び第2磁化領域11bの上面(+Z側の面)から+Z方向(基板面に対して垂直上向きな方向)に膨らんだ(凸となる)ような形状を形成している。ただし、−Z方向(基板面に対して垂直下向きな方向)に膨らんだ(凸となる)形状を有していても良い。磁化反転領域13の上面は、第1磁化領域11a及び第2磁化領域11bの上面と概ね平行である。
磁気記録層10は、その膜面に垂直な方向に磁気異方性を持つ。磁気記録層10の材料としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)のうちから選択される少なくとも一つ以上の材料を含むことが望ましい。さらに、磁気記録層10が白金(Pt)やパラジウム(Pd)を含むことで垂直磁気異方性を安定化することができる。これらに加え、磁気記録層10の材料にB、C、N、O、Al、Si、P、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Smを添加することによって所望の磁気特性が発現されるように調整することができる。具体的には、磁気記録層10は、Co、Co−Pt、Co−Pd、Co−Cr、Co−Pt−Cr、Co−Cr−Ta、Co−Cr−B、Co−Cr−Pt−B、Co−Cr−Ta−B、Co−V、Co−Mo、Co−W、Co−Ti、Co−Ru、Co−Rh、Fe−Pt、Fe−Pd、Fe−Co−Pt、Fe−Co−Pd、Sm−Coで構成され得る。この他、Fe、Co、Niのうちから選択される少なくとも一つの材料を含む層と、異なる層とが積層されることにより磁気記録層10に垂直方向の磁気異方性を発現させることもできる。具体的には、磁気記録層10として、Co/Pd、Co/Pt、Fe/Auの積層体が使用され得る。リファレンス層30も磁気記録層10と同様な材料を用い、垂直磁気異方性を持つことが望ましい。ハード層14a、14bも磁気記録層10と同様な材料を用い、反転磁界が大きく(保磁力が大きく)、垂直磁気異方性を持つことが望ましい。スペーサ層20は、Al2O3膜やMgO膜のような絶縁体で形成される。スペーサ層20は、トンネル電流が流れる程度に膜厚が薄い。磁気記録層10及びリファレンス層30の一部、特にスペーサ層20と接する部分に、CoFeやCoFeBなどの大きなTMR効果を発現させる材料を用いても良い。電流端子14a、14bの場合には、Cu、Al、Wなどが用いられる。
第1磁化領域11aの磁化と第2磁化領域11bの磁化は、互いに反平行な方向に固定される。図4A及び図4Bの例では、第1磁化領域11aの磁化は、−Z方向(基板面に対して垂直下向き)に固定され、磁化固定領域11bの磁化は、+Z方向(基板面に対して垂直上向き)に固定されている。なお、「磁化が固定されている」とは、書き込み動作の前後で磁化の方向が変わらないことを意味する。書き込み動作中に、磁化固定領域11a、磁化固定領域11bの一部の磁化の方向が変化しても、書き込み動作終了後には元に戻る。
一方、磁化反転領域13の磁化の向きは、+Z方向と−Z方向との間で反転可能である。つまり、磁化反転領域13の磁化はリファレンス層30の磁化と平行あるいは反平行になる。図4Aのように磁化反転領域13の磁化の向きが−Z方向の場合、第2傾斜領域12bと磁化反転領域13と第1傾斜領域12aと第1磁化領域11aとが1つの磁区(magnetic domain)を形成し、磁化固定領域11bが別の磁区を形成する。つまり、第2傾斜領域12bと第2磁化領域11bとの間の境界に磁壁(DW:domain wall)が形成される。一方、磁化反転領域13の磁化の向きが+Z方向の場合、第1磁化領域11aが1つの磁区を形成し、第1傾斜領域12aと磁化反転領域13と磁第2傾斜領域12bと第2磁化領域11bとが別の磁区を形成する。つまり、第1傾斜領域12aと第1磁化領域11aとの間の境界に磁壁DWが形成される。
書き込み動作時に、これらの位置で磁壁DWが保持されるのは、以下の理由による。
ハード層14a、14bを用いず、電流の端子として電流端子14a、14bを用いる場合には、電流端子14a、14bに書き込み電流が流れ込み、第1磁化領域11aや第2磁化領域11bでの書き込み電流の電流密度が低下するため、それらの位置から先に磁壁が移動できなくなるからである。
ハード層14a、14bを用いず、電流の端子として電流端子14a、14bを用いる場合には、電流端子14a、14bに書き込み電流が流れ込み、第1磁化領域11aや第2磁化領域11bでの書き込み電流の電流密度が低下するため、それらの位置から先に磁壁が移動できなくなるからである。
次に、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の製造方法について説明する。図5A〜図5Cは、本実施の形態に係る磁気抵抗素子の製造方法を示す断面図である。
まず、図5Aに示すように、基板(素子や配線や他の層間膜を含む)上に層間膜51及び層間膜51に埋め込まれたハード層14を形成する。ハード層14の上面は層間膜51表面に露出している(頭出しされている)。次に、基板全面を覆うように層間膜52を形成する。その後、磁化反転領域13となる位置にレジストパターン41を形成する。そして、そのレジストパターン41をマスクとして、層間膜52をエッチバックする。そのエッチバック条件を制御することで、図5Bに示すように、レジストパターン41下に基板側に末広がりの台形状の層間膜52を形成することができる。その後、図5Cに示すように、レジストパターン41を除去し、基板全面を覆うように、磁気記録層10用の膜を形成する。その後については、従来と同様のプロセスで、図4A及び図4Bの磁気抵抗素子1を得ることができる。例えば、磁気記録層10用の膜上に、更に、スペーサ層20用の膜、リファレンス層30用の膜の三層を積層する。次に、磁気記録層10の形状でその三層をパターニングする。その後、リファレンス層30の形状で、リファレンス層30用の膜をパターニングする。それにより、実質的に図4A及び図4Bの磁気抵抗素子1を得ることができる。
なお、ハード層14や層間膜51へのダメージを抑制するために、図5Aの工程におけるエッチバックにおいて、層間層51及びハード層14上に層間膜52を少しだけ残してエッチバックを終了させ、次に、レジスト41を剥離し、引き続き少しだけ残した層間膜52を弱いRFパワーでRFスパッタ等することとしてもよい。
まず、図5Aに示すように、基板(素子や配線や他の層間膜を含む)上に層間膜51及び層間膜51に埋め込まれたハード層14を形成する。ハード層14の上面は層間膜51表面に露出している(頭出しされている)。次に、基板全面を覆うように層間膜52を形成する。その後、磁化反転領域13となる位置にレジストパターン41を形成する。そして、そのレジストパターン41をマスクとして、層間膜52をエッチバックする。そのエッチバック条件を制御することで、図5Bに示すように、レジストパターン41下に基板側に末広がりの台形状の層間膜52を形成することができる。その後、図5Cに示すように、レジストパターン41を除去し、基板全面を覆うように、磁気記録層10用の膜を形成する。その後については、従来と同様のプロセスで、図4A及び図4Bの磁気抵抗素子1を得ることができる。例えば、磁気記録層10用の膜上に、更に、スペーサ層20用の膜、リファレンス層30用の膜の三層を積層する。次に、磁気記録層10の形状でその三層をパターニングする。その後、リファレンス層30の形状で、リファレンス層30用の膜をパターニングする。それにより、実質的に図4A及び図4Bの磁気抵抗素子1を得ることができる。
なお、ハード層14や層間膜51へのダメージを抑制するために、図5Aの工程におけるエッチバックにおいて、層間層51及びハード層14上に層間膜52を少しだけ残してエッチバックを終了させ、次に、レジスト41を剥離し、引き続き少しだけ残した層間膜52を弱いRFパワーでRFスパッタ等することとしてもよい。
次に、本実施の形態に係る初期化方法について説明する。
まず、磁性膜における反転核生成磁界Hn及び磁壁移動磁界Hdの磁界傾斜角度依存性について説明する。図6Aは、磁性膜における反転核生成磁界Hn及び磁壁移動磁界Hdの磁界傾斜角度依存性を示すグラフである。縦軸は、磁化が反転する閾値の磁界の相対値、すなわち反転核生成磁界Hn及び磁壁移動磁界Hdの相対値を示す。横軸は、磁界の傾斜角度θを示している。図6Bは、図6Aにおける磁界の傾斜角度θの定義を示すグラフである。磁界の傾斜角度θは、磁性膜(磁化方向は表面に垂直で上向き)の表面に垂直な方向Cに対する磁場Hの角度(入射角)として定義される。
まず、磁性膜における反転核生成磁界Hn及び磁壁移動磁界Hdの磁界傾斜角度依存性について説明する。図6Aは、磁性膜における反転核生成磁界Hn及び磁壁移動磁界Hdの磁界傾斜角度依存性を示すグラフである。縦軸は、磁化が反転する閾値の磁界の相対値、すなわち反転核生成磁界Hn及び磁壁移動磁界Hdの相対値を示す。横軸は、磁界の傾斜角度θを示している。図6Bは、図6Aにおける磁界の傾斜角度θの定義を示すグラフである。磁界の傾斜角度θは、磁性膜(磁化方向は表面に垂直で上向き)の表面に垂直な方向Cに対する磁場Hの角度(入射角)として定義される。
図6Aに示されるように、反転核生成磁界Hnは、傾斜角度θ=0°、90°付近において、その値が極大となる。また、反転核生成磁界Hnは、傾斜角度θ=45°付近において、その値が極小となる。一方、磁壁移動磁界Hdは、傾斜角度θ=90°付近において、その値が最大であり、発散する(Hd=∞;磁壁は動かない)。反転核生成磁界Hnと磁壁移動磁界Hdとは、傾斜角度θ=θ0(約75°)で上下が逆転する。すなわち、θ=θ0では磁壁移動磁界Hd=反転核生成磁界Hnであり、θ<θ0では磁壁移動磁界Hd<反転核生成磁界Hnであり、θ>θ0では磁壁移動磁界Hd>反転核生成磁界Hnである。従って、磁性膜に対して平行方向(傾斜角度θ=90°付近)に磁場Hを加えれば、反転核生成磁界Hnを超える磁場Hを与えない限り、磁化が反転することはない。また、磁性膜に対して反転核生成磁界Hn>磁壁移動磁界Hdとなる傾斜角度θ範囲で、Hn>H>Hdとなる磁場を与えると、磁壁に隣接する領域は磁壁移動により磁化反転するが、磁壁に隣接していない領域では磁化反転しない。本実施の形態に係る初期化方法は、これらの原理を用いて実施される。
次に、具体的に本実施の形態に係る初期化方法について説明する。図7A〜図7Eは、本発明の実施の形態に係る初期化方法を示す断面図である。ただし、図7A〜図7Eは、図4Aにおける磁気記録層10のみを示している。
まず、図7Aに示すように、第1磁化領域11a、第1傾斜領域12a、磁化反転領域13、第2傾斜領域12b、及び第2磁化領域11bの磁化が、磁気記録層10の上面(+Z側の面)方向に垂直に向いた状態からスタートする。このような状態は、例えば、磁気記録層10の保磁力よりも十分大きな磁界H0を+Z方向に印加した後、それを取り除くことにより得ることができる。
図7Aの状態の磁気記録層10に対して、図7Bに示すように、磁気記録層10の下面(−Z側の面)側から、第1磁化領域11a、磁化反転領域13、及び第2磁化領域11bの下面に対して傾斜角度α1で、磁界H1を印加する(磁場印加ステップ1)。傾斜角度α1は、まず、磁気記録層10の下面側、すなわち第1磁化領域11a、磁化反転領域13、第2傾斜領域12b、及び第2磁化領域の磁化の向きの後側から磁界H1が印加されるように選択される。すなわち、
90°>α1 …(F1)
である。このとき、第1傾斜領域12aでの傾斜角度β1は、第1傾斜領域12aの磁化の向きの前側から磁界H1が印加されるような角度になる必要がある。すなわち、
0<β1<90° …(F2)
である。ここで、
β1=180°−α1−φ …(F3)
である。以上の式(F1)〜(F3)より、傾斜角度α1は、以下の式(F4)が満足されるような角度が選択される。
90°−φ<β1<90° …(F4)
90°>α1 …(F1)
である。このとき、第1傾斜領域12aでの傾斜角度β1は、第1傾斜領域12aの磁化の向きの前側から磁界H1が印加されるような角度になる必要がある。すなわち、
0<β1<90° …(F2)
である。ここで、
β1=180°−α1−φ …(F3)
である。以上の式(F1)〜(F3)より、傾斜角度α1は、以下の式(F4)が満足されるような角度が選択される。
90°−φ<β1<90° …(F4)
また、磁界H1は、第1傾斜領域12aにおいて、傾斜角度β1において、図6Aに示される磁界H1>反転核生成磁界Hnとなるような磁界が選択される。このようにすると、第1傾斜領域12aは、前述の磁化反転条件(1)を満たす。その結果、第1傾斜領域12aで第1傾斜領域12aの内部に反転核が生成されて、第1傾斜領域12aの磁化が反転する。ところが、磁化が反転する方向に磁場をかけられているのは第1傾斜領域12aのみで、第1磁化領域11a、磁化反転領域13、第2傾斜領域12b、及び第2磁化領域11bは、各領域の磁化の向きに対して後側から磁界H1を印加される。すなわち、他の領域では磁化の反転は起こらない。それにより、第1磁化領域11a/第1傾斜領域12a間、第1傾斜領域12a/磁化反転領域13間にそれぞれ磁壁DWが導入される。その状態が図7Cに示されている。
次に、図7Cの状態の磁気記録層10に対して、図7Dに示すように、磁気記録層10の上面(+Z側の面)側から、第1磁化領域11a、磁化反転領域13、及び第2磁化領域11bの上面に対して傾斜角度α2で、磁界H2を印加する(磁場印加ステップ2)。傾斜角度α2(=90−φ)は、第2傾斜領域12bの膜に平行な方向(第2傾斜領域12bに対して傾斜角度β2=90°)となるような角度が選択される。また、磁界H2は、第1磁化領域11a及び磁化反転領域13において、傾斜角度α2(=90−φ)において、図6Aに示される磁界H2>磁壁移動磁界Hdとなるような磁界が選択される。このようにすると、第1磁化領域11a及び磁化反転領域13は、前述の磁化反転条件(2)を満たす。その結果、第1磁化領域11a及び磁化反転領域13の磁化が磁壁DWの移動によって反転する。第1磁化領域11aと第1傾斜領域12aとの間にあった磁壁DWは第1磁化領域11aを抜けてなくなる。一方、第1傾斜領域12aと磁化反転領域13との間にあった磁壁DWは磁化反転領域13を抜けて、磁化反転領域13と第2傾斜領域12bとの境界に達する。ここで、磁界H2は、第2傾斜領域12bに対して、傾斜角度β2=90°であり、磁壁移動できない磁界の範囲である(図6A)。そのため、磁化反転領域13と第2傾斜領域12bとの境界に達した磁壁DWは、第2傾斜領域12bを通過することはできず、停止する。よって、その磁壁DWは磁化反転領域13と第2傾斜領域12bとの境界に一つだけ留まる。その状態が図7Eに示されている。このとき、注意点としては、第2磁化領域11bを反転させてはいけないので、印加磁場Hは第2磁化領域11bにおいて反転核生成磁界Hnを超えてはならない。従って、傾斜角度α2において、図6Aに示される反転核生成磁界Hn>磁界H2>磁壁移動磁界Hdとする。
以上の原理から、磁壁層に磁壁DWが一つだけ導入された状態になり、本実施の形態に係る磁気抵抗素子(MRAM)の初期化が完了する。
本実施の形態では、初期化において、ハード層14a、14bを用いることなく、磁気記録層10を初期化することができる。
ここで、第1傾斜領域12a及び第2傾斜領域12bの傾斜角度φについて説明する。
上記初期化において、図7Bでは、傾斜角度β1ついて、90°−φ<β1<90°(F4)となる必要がある。ここで、0<β1<90°(F2)である。これらより、傾斜角度φは、以下のような範囲になる。
0°<φ<90° …(F5)
一方、図7Dでは、傾斜角度α2(=90−φ)において、図6Aに示される反転核生成磁界Hn>磁界H2>磁壁移動磁界Hdとする必要がある。従って、図6Aより、傾斜角度α2(=90−φ)<θ0(約75°)となる。よって、傾斜角度φは、以下のような範囲になる。
φ>90−θ0 …(F6)
以上の式(F5)及び(F6)から、傾斜角度φは、結局以下のような範囲になる。
90−θ0<φ<90° …(F7)
ここで、図5A〜図5Cに示す製造方法において、図5Cの磁気記録層10用の膜の成膜のとき、傾斜角度φが大きすぎると、第1傾斜領域12aや第2傾斜領域12bと他の各領域との間で膜厚の均一性を保つことが困難になる。従って、膜厚の均一性の面から、傾斜角度φの上限は60°程度とすることが好ましい。すなわち、傾斜角度φは、90°−θ0(=約15°)<φ<60°とすることが好ましい。より好ましくは、20°<φ<50°である。
上記初期化において、図7Bでは、傾斜角度β1ついて、90°−φ<β1<90°(F4)となる必要がある。ここで、0<β1<90°(F2)である。これらより、傾斜角度φは、以下のような範囲になる。
0°<φ<90° …(F5)
一方、図7Dでは、傾斜角度α2(=90−φ)において、図6Aに示される反転核生成磁界Hn>磁界H2>磁壁移動磁界Hdとする必要がある。従って、図6Aより、傾斜角度α2(=90−φ)<θ0(約75°)となる。よって、傾斜角度φは、以下のような範囲になる。
φ>90−θ0 …(F6)
以上の式(F5)及び(F6)から、傾斜角度φは、結局以下のような範囲になる。
90−θ0<φ<90° …(F7)
ここで、図5A〜図5Cに示す製造方法において、図5Cの磁気記録層10用の膜の成膜のとき、傾斜角度φが大きすぎると、第1傾斜領域12aや第2傾斜領域12bと他の各領域との間で膜厚の均一性を保つことが困難になる。従って、膜厚の均一性の面から、傾斜角度φの上限は60°程度とすることが好ましい。すなわち、傾斜角度φは、90°−θ0(=約15°)<φ<60°とすることが好ましい。より好ましくは、20°<φ<50°である。
次に、磁気抵抗素子1に対するデータの書き込み方法を図4Aを参照して説明する。
データ書き込みは、スピン注入を利用した磁壁移動方式で行われる。書き込み電流は、磁気記録層10の面内方向に流される。その書き込み電流は、電流端子からハード層14a、14bを経由して、又は、電流端子14a、14bを経由して磁気記録層10に供給される。磁化反転領域13とリファレンス層30の磁化の向きが平行である状態が、データ“0”に対応付けられている。データ“0”状態において、磁化反転領域13の磁化の向きは+Z方向であり、磁壁DWは第1磁化領域11aと第1傾斜領域12aとの境界に存在する。一方、磁化反転領域13とリファレンス層30の磁化の向きが反平行である状態が、データ“1”に対応付けられている(図4Aの場合)。データ“1”状態において、磁化反転領域13の磁化の向きは−Z方向であり、磁壁DWは第2磁化領域11bと第2傾斜領域12bとの境界に存在する。
データ書き込みは、スピン注入を利用した磁壁移動方式で行われる。書き込み電流は、磁気記録層10の面内方向に流される。その書き込み電流は、電流端子からハード層14a、14bを経由して、又は、電流端子14a、14bを経由して磁気記録層10に供給される。磁化反転領域13とリファレンス層30の磁化の向きが平行である状態が、データ“0”に対応付けられている。データ“0”状態において、磁化反転領域13の磁化の向きは+Z方向であり、磁壁DWは第1磁化領域11aと第1傾斜領域12aとの境界に存在する。一方、磁化反転領域13とリファレンス層30の磁化の向きが反平行である状態が、データ“1”に対応付けられている(図4Aの場合)。データ“1”状態において、磁化反転領域13の磁化の向きは−Z方向であり、磁壁DWは第2磁化領域11bと第2傾斜領域12bとの境界に存在する。
データ“1”の書き込み時、書き込み電流が、第2磁化領域11bから第1磁化領域11aに流される。この場合、第1磁化領域11aからスピン偏極電子が第1傾斜領域12a、磁化反転領域13、及び第2傾斜領域12bに注入される。注入された電子のスピンは、第1磁化領域11aと第1傾斜領域12aとの境界にある磁壁DWを第2磁化領域11bの方向に駆動する。その結果、磁化反転領域13の磁化の向きは、−Z方向へスイッチする。つまり、スピントランスファー効果により、磁化反転領域13の磁化が反転し、その磁化の向きが−Z方向に変わる。
一方、データ“0”の書き込み時、第1磁化領域11aから第2磁化領域11bに流される。この場合、第2磁化領域11bからスピン偏極電子が第2傾斜領域12b、磁化反転領域13、及び第1傾斜領域12aに注入される。注入された電子のスピンは、第2磁化領域11bと第2傾斜領域12bとの境界にある磁壁DWを第1磁化領域11aの方向に駆動する。その結果、磁化反転領域13の磁化の向きは、+Z方向へスイッチする。つまり、スピントランスファー効果により、磁化反転領域13の磁化が反転し、その磁化の向きが+Z方向に変わる。
データの読み出し時、読み出し電流は、リファレンス層30と磁化反転領域13との間を流れるように供給される。例えば、読み出し電流は、第1磁化領域11aから、磁化反転領域13及びスペーサ層20を経由して、リファレンス層30へ向かう経路を流れる。そのときの読み出し電流あるいは読み出し電位に基づいて、磁気抵抗素子1の抵抗値が検出され、磁化反転領域13の磁化の向きがセンスされる。
次に、本発明の実施の形態に係るMRAMのメモリセルの回路構成について説明する。図8は、本発明の実施の形態に係るMRAMのメモリセルの回路構成の一例を示す模式図である。この例では、メモリセル80は、図4A〜図7Eで説明された磁気抵抗素子1を含み、ワード線WL、接地線GL、及びビット線対BLa、BLbのそれぞれに接続されている。例えば、リファレンス層30につながる端子は、読み出しのための接地線GLに接続されている。第1磁化領域11aにつながる端子は、トランジスタTRaのソース/ドレインの一方に接続され、ソース/ドレインの他方は、ビット線BLaに接続されている。第2磁化領域11bにつながる端子は、トランジスタTRbのソース/ドレインの一方に接続され、ソース/ドレインの他方は、ビット線BLbに接続されている。トランジスタTRa、TRbのゲートは、共通のワード線WLに接続されている。
データ書き込み時、ワード線WLはHighレベルに設定され、トランジスタTRa、TRbがONされる。また、ビット線対BLa、BLbのいずれか一方がHighレベルに設定され、他方がLowレベル(グラウンドレベル)に設定される。その結果、トランジスタTRa、TRb、磁気抵抗素子1の磁気記録層10を経由して、ビット線BLaとビット線BLbとの間で書き込み電流が流れる。磁気記録層10の第1磁化領域11aと第2磁化領域11bとの間を書き込み電流が流れることにより、磁壁が移動して、磁気記録層10にデータが書き込まれる。
データ読み出し時、ワード線WLはHighレベルに設定され、トランジスタTRa、TRbがONされる。また、ビット線BLaはオープン状態に設定され、ビット線BLbはHighレベルに設定される。その結果、読み出し電流が、ビット線BLbからトランジスタTRb及び磁気抵抗素子1のMTJを貫通して接地線GLへ流れる。これによって磁気抵抗効果を利用した読み出しが可能となる。
図9は、本発明の実施の形態に係るMRAMの構成の一例を示すブロック図である。MRAM90は、メモリセルアレイ91、Xドライバ92、Yドライバ93、コントローラ94を備えている。メモリセルアレイ91は、アレイ状に配置された複数のメモリセル80を有している。複数のメモリセル80の各々は、図8で説明された通りである。図8で示されたように、メモリセル80は、ワード線WL、グラウンド線GL、及びビット線対BLa、BLbに接続されている。Xドライバ92は、複数のワード線WLに接続されており、それら複数のワード線WLのうちアクセス対象の磁気メモリセル80につながる選択ワード線を駆動する。Yドライバ93は、複数のビット線対BLa、BLbに接続されており、各ビット線をデータ書き込みあるいはデータ読み出しに応じた状態に設定する。コントローラ94は、データ書き込みあるいはデータ読み出しに応じて、Xドライバ92とYドライバ93のそれぞれを制御する。
図10A及び図10Bは、本実施の形態の効果を説明する模式図である。
図10Aに示される従来技術では、平坦な磁気記録層110の下にハード層140を接合させている。そして、第1、第2磁化領域磁化とハード層との間の磁気的結合を利用して、反転磁界を制御しながら、初期化を行っている。そのため、図2A〜図3Bにおいて説明した課題が有る。
図10Aに示される従来技術では、平坦な磁気記録層110の下にハード層140を接合させている。そして、第1、第2磁化領域磁化とハード層との間の磁気的結合を利用して、反転磁界を制御しながら、初期化を行っている。そのため、図2A〜図3Bにおいて説明した課題が有る。
それに対して、図10Bに示される本実施の形態では、磁気記録層10の構造において傾斜構造(傾斜領域)を有している。そして、第1、第2傾斜領域の傾斜角度を利用して、反転磁界を制御しながら、初期化を行っている。そのため、図7A〜図7Eにおいて説明した初期化方法を実行することができる。この場合、頭出しプロセスを実施したハード層14a、14b上に磁気記録層10を設けているが、ハード層14a、14bを用いた初期化方法を実施する必要が無い。そのため、ハード層14a、14bにウェハ面内で膜厚の不均一が発生していたとしても、それに影響されずに初期化を実施することが可能となる。すなわち、第1、第2磁化領域磁化とハード層との間の磁気的結合のプロセスばらつきに関係なく、均一性良い初期化が可能になる。言い換えれば、本構造においては、ハード層のあるなしに関係なく、初期化を行うことができる。そのため、ハード層の特性のプロセスばらつきに関係なく、均一性の良い初期化が可能となる。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、上記実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
1 磁気抵抗素子
10 磁気記録層
11a 第1磁化領域
11b 第2磁化領域
12a 第1傾斜領域
12b 第2傾斜領域
13 磁化反転領域
14a、14b ハード層
20 スペーサ層
30 リファレンス層
41 レジストパターン
51、52 層間膜
80 メモリセル
90 MRAM
91 メモリセルアレイ
92 Xドライバ
93 Yドライバ
94 コントローラ
WL ワード線
GL グラウンド線
BLa、BLb ビット線対
10 磁気記録層
11a 第1磁化領域
11b 第2磁化領域
12a 第1傾斜領域
12b 第2傾斜領域
13 磁化反転領域
14a、14b ハード層
20 スペーサ層
30 リファレンス層
41 レジストパターン
51、52 層間膜
80 メモリセル
90 MRAM
91 メモリセルアレイ
92 Xドライバ
93 Yドライバ
94 コントローラ
WL ワード線
GL グラウンド線
BLa、BLb ビット線対
Claims (9)
- 磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法であって、
前記磁気ランダムアクセスメモリは、
強磁性の磁気記録層と、
磁化が固定された強磁性の磁化固定層と、
前記磁気記録層と前記磁化固定層との間に設けられた非磁性のスペーサ層と
を具備し、
前記磁気記録層は、
磁化が反転可能であり、前記スペーサ層を介して前記磁化固定層に接合される磁化反転領域と、
第1方向の磁化を有し、前記磁化反転領域と平行に設けられた第1磁化領域と、
第2方向の磁化を有し、前記磁化反転領域と平行に設けられた第2磁化領域と、
前記磁化反転領域及び前記第1磁化領域と所定の傾斜角度を成して結合する第1傾斜領域と、
前記磁化反転領域及び前記第2磁化領域と前記傾斜角度を成して結合する第2傾斜領域と
を備え、
前記磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法は、
前記磁化反転領域、前記第1磁化領域、前記第2磁化領域、前記第1傾斜領域、及び前記第2傾斜領域の磁化方向を揃えるステップと、
前記第1傾斜領域の磁化方向を反転させるように前記第1傾斜領域の表面に対して第1角度で第1磁場を印加するステップと、
前記第1磁化領域及び前記磁化反転領域の磁化方向を反転させるように前記第2傾斜領域の表面に対して平行な方向に第2磁場を印加するステップと
を具備する
磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。 - 請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法において、
前記傾斜角度は、前記磁気記録層における反転核生成磁界の値が磁壁移動磁界の値よりも大きくなるような前記磁気記録層に対する前記第2磁場の傾斜角度の範囲に基づいて設定される
磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。 - 請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法において、
前記第1角度は、前記第1傾斜領域の磁化の向きに対して前側、かつ、前記磁化反転領域、前記第1磁化領域、前記第2磁化領域、及び前記第2傾斜領域の磁化の向きに対して後側から前記第1磁場が印加されるような角度の範囲内で設定され、
前記第1磁場は、前記第1角度の範囲での前記第1傾斜領域の反転核生成磁界以上の範囲内で設定され、
前記第2磁場は、前記第2磁化領域における反転核生成磁界の値よりも小さく、磁壁移動磁界の値よりも大きい範囲内で設定される
磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。 - 請求項2に記載の磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法において、
前記第1角度は、前記第1傾斜領域の表面に対して前記第1磁場の垂直成分が前記第1傾斜領域の磁化の向きと逆向きであり、かつ前記磁化反転領域、前記第1磁化領域、前記第2磁化領域、及び前記第2傾斜領域の表面に対して前記第1磁場の垂直成分がそれぞれの領域の磁化の向きと同じになる角度に設定され、
前記第1磁場は、前記第1角度の範囲での前記第1傾斜領域の反転核生成磁界以上の範囲内で設定され、
前記第2磁場は、前記第2磁化領域における反転核生成磁界の値よりも小さく、磁壁移動磁界の値よりも大きい範囲内で設定される
磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。 - 請求項3又は4に記載の磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法において、
前記揃えるステップでは、前記磁気記録層に、前記磁化領域の第1の表面側から該第1の表面に垂直な方向の磁場を印加するステップを備え、
前記第1磁場は、前記第1の表面と反対側にある前記磁化領域の第2の表面側から前記第1傾斜領域の表面に対して前記第1角度で印加され、
前記第2磁場は、前記第1の表面側から前記第2傾斜領域の表面に対して平行な方向に印加される
磁気ランダムアクセスメモリの初期化方法。 - 強磁性の磁気記録層と、
磁化が固定された強磁性の磁化固定層と、
前記磁気記録層と前記磁化固定層との間に設けられた非磁性のスペーサ層と
を具備し、
前記磁気記録層は、
磁化が反転可能であり、前記スペーサ層を介して前記磁化固定層に接合される磁化反転領域と、
第1方向の磁化を有し、前記磁化反転領域と平行に設けられた第1磁化領域と、
第2方向の磁化を有し、前記磁化反転領域と平行に設けられた第2磁化領域と、
前記磁化反転領域及び前記第1磁化領域と所定の傾斜角度を成して結合する第1傾斜領域と、
前記磁化反転領域及び前記第2磁化領域と前記傾斜角度を成して結合する第2傾斜領域と
を備える
磁気ランダムアクセスメモリ。 - 請求項6に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
前記傾斜角度は、前記磁気記録層における反転核生成磁界の値が磁壁移動磁界の値よりも大きくなるような前記磁気記録層に対する外部磁場の傾斜角度の範囲に基づいて設定される
磁気ランダムアクセスメモリ。 - 請求項7に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
前記磁気記録層の両端部の上部又は下部に設けられた導電層を更に具備し、
前記導電層は、
前記第1磁化領域の近傍に設けられ、前記第1磁化領域の磁化を前記第1方向に固定する第1ハード層と、
前記第2磁化領域の近傍に設けられ、前記第2磁化領域の磁化を前記第2方向に固定する第2ハード層と
を備える
磁気ランダムアクセスメモリ。 - 請求項7に記載の磁気ランダムアクセスメモリにおいて、
前記磁気記録層の両端部の上部又は下部に設けられた導電層を更に具備し、
前記導電層は、
前記第1磁化領域に結合した第1書き込み電流端子と、
前記第2磁化領域に結合した第2書き込み電流端子と
を備える
磁気ランダムアクセスメモリ。
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