JP2011249260A - 非水電解質電池用集電体、及び非水電解質電池用電極、並びに非水電解質電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルミニウム多孔体の表面の酸素量が少なく、電池の放電容量および充放電効率を改善することができる非水電解質電池用集電体を提供する。
【解決手段】非水電解質電池用集電体は、アルミニウム多孔体からなり、アルミニウム多孔体の表面の酸素量が3.1質量%以下である。また、アルミニウム多孔体が、Cr、Mn、及び遷移金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有するアルミニウム合金からなる。このアルミニウム多孔体は、連通孔を有する樹脂体1fの樹脂1表面にアルミニウム合金層2を形成した後、その樹脂体(アルミニウム合金層被膜樹脂体3)を溶融塩に浸漬した状態で、アルミニウムの標準電極電位より卑な電位をアルミニウム合金層2に印加しながらアルミニウム合金の融点以下の温度に加熱して、樹脂体1f(樹脂1)を熱分解する製造方法により、作製することができる。
【選択図】図1
【解決手段】非水電解質電池用集電体は、アルミニウム多孔体からなり、アルミニウム多孔体の表面の酸素量が3.1質量%以下である。また、アルミニウム多孔体が、Cr、Mn、及び遷移金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有するアルミニウム合金からなる。このアルミニウム多孔体は、連通孔を有する樹脂体1fの樹脂1表面にアルミニウム合金層2を形成した後、その樹脂体(アルミニウム合金層被膜樹脂体3)を溶融塩に浸漬した状態で、アルミニウムの標準電極電位より卑な電位をアルミニウム合金層2に印加しながらアルミニウム合金の融点以下の温度に加熱して、樹脂体1f(樹脂1)を熱分解する製造方法により、作製することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、アルミニウム多孔体の非水電解質電池用集電体、及びアルミニウム多孔体に活物質が充填された非水電解質電池用電極、並びにその電極を備える非水電解質電池に関する。
非水電解質電池は、高電圧、高容量、高エネルギー密度であることから、携帯情報端末、電動車両、及び家庭用電力貯蔵装置などに使用することが検討されており、近年、研究開発が活発に行われている。非水電解質電池の代表例としては、リチウム一次電池やリチウムイオン二次電池(以下、単に「リチウム系電池」という)が挙げられる。リチウムイオン二次電池は、正極と負極とが電解質を介して対向するように構成され、その充電又は放電は、正極と負極との間をリチウムイオンが移動することにより行われる。一般的に、正極と負極には、集電体に活物質を含む合剤を担持させたものが使用されている。
例えば正極集電体には、アルミニウムの金属箔や、三次元多孔質構造を有するアルミニウムの多孔質金属体を用いることが知られている。アルミニウムの多孔質金属体としては、アルミニウムを発泡させたアルミニウム発泡体が知られている。例えば、特許文献1には、アルミニウムを溶融させた状態で発泡剤および増粘剤を加えて攪拌することによりアルミニウム発泡体を製造する方法が開示されている。このアルミニウム発泡体は、製造方法の特性上、多数の独立気泡(閉気孔)を含んでいる。
ところで、多孔質金属体としては、連通孔を持ち、気孔率90%以上のニッケル多孔体(例、セルメット(登録商標))が広く知られている。このニッケル多孔体は、発泡ウレタンなどの連通孔を有する発泡樹脂の骨格表面にニッケル層を形成した後、発泡樹脂を熱分解して除去し、さらにニッケルを還元処理することにより製造される。しかし、このニッケル多孔体をリチウム系電池の集電体に用いた場合、ニッケルが腐食する問題がある。例えば、ニッケル多孔体に、遷移金属酸化物を主成分とする正極活物質を含む正極合剤スラリーを充填すると、ニッケル多孔体が強アルカリ性を示す正極合剤スラリーによって腐食する。加えて、電解質として有機電解液を用いた場合は、有機電解液中で集電体のニッケル多孔体の電位が貴になった際に、ニッケル多孔体の耐電解液性が劣る問題もある。一方、多孔質金属体を構成する材料がアルミニウムであれば、リチウム系電池の集電体に使用しても、このような問題は生じない。
そこで、ニッケル多孔体の製造方法を応用したアルミニウム多孔体の製造方法についても研究開発が行われている。例えば、特許文献2には、アルミニウム多孔体の製造方法が開示されている。この製造方法は、「三次元網目状構造を有する発泡樹脂の骨格に、メッキ法もしくは蒸着法などの気相法により、Alの融点以下で共晶合金を形成する金属の皮膜を形成する。その後、この金属皮膜を形成した発泡樹脂にAl粉末と結着剤及び有機溶剤を主成分としたペーストを含浸塗着し、次いで非酸化性雰囲気において550℃以上750℃以下の温度で熱処理をする」ものである。
David Linden(編)、高村勉(監訳)、「最新電池ハンドブック」、朝倉書店、1996年12月20日、初版、p.219,231,651
しかし、従来のアルミニウムの多孔質金属体はいずれも、非水電解質電池用電極の集電体に用いるには適してない問題がある。
上記アルミニウムの多孔質金属体のうちアルミニウム発泡体は、製造方法の特性上、多数の独立した気泡を有するので、発泡による表面積が拡大してもその表面全てを有効に利用することができない。つまり、独立気泡(閉気孔)の内部空間は、活物質を充填することができず、無駄な空間となる。そのため、非水電解質電池用電極の集電体に用いるには、元来適していない。
一方、ニッケル多孔体の製造方法を応用して製造したアルミニウム多孔体は、熱処理工程において、Al粉末が金属皮膜との界面で共晶反応を起こし、Al粉末の焼結が進行する温度まで加熱する必要があるため、冷却されるまでの間にアルミニウム多孔体表面の酸化が進み、表面に酸化皮膜が形成され易い。また一旦酸化すると、融点以下の温度で還元することは困難である。したがって、従来のアルミニウム多孔体は、その表面の酸素量が多く、表面の電気抵抗が高い。そのため、表面の酸素量が多いアルミニウム多孔体を非水電解質電池用電極の集電体に用いた場合、活物質との間の電子伝導が阻害され、電池の放電特性が低下する虞がある。
ところで、現在一般的に実用化されている非水電解質電池(特に、リチウム系電池)用の正極の多くは、集電体となるアルミニウム箔の表面に正極活物質を含む正極合剤を塗布することで製造されている。また、非水電解質電池の形態として、正極と負極(例、リチウム金属箔やリチウム合金箔)との間に電解質が介在するように積層した発電要素を、例えばコイン型の電池ケースに収容したコイン型のものが知られている。この電池ケースは、金属製の正極缶と負極缶とを有し、正極缶と負極缶とで形成される空間に発電要素が収容され、正極缶と負極缶とが樹脂製のガスケットにより封止される(例えば、非特許文献1の図14.40、図14.64、図36.56参照)。上記コイン型電池では、正極缶が正極(正極集電体)と接触し、負極缶が負極(負極集電体)と接触することで、電池ケース(正極缶と負極缶)が電極端子(正極端子と負極端子)を兼ねる。
アルミニウム箔を集電体に用いた上記電極では、二次電池の場合、充放電時にリチウムイオンが移動することに伴い活物質の膨張・収縮が起こることから、電極全体として体積変化(厚さ変化)が生じる。そのため、例えば上記コイン型電池において充放電を行った場合、特に充放電の末期に、電極の厚さが変化することにより、電極(集電体)と電極端子部材(正極缶又は負極缶)との接触状態が不安定となり、設計上の放電容量に比べて実際に取り出せる放電容量が低下する。一方、負極にリチウム金属箔を用いた一次電池の場合、放電が進むにつれて負極の厚さが減少し、正極、電解質及び負極を積層した発電要素全体の厚さが減少する。そのため、例えば上記コイン型電池において、放電末期に電極(集電体)と電極端子部材(正極缶又は負極缶)との接触状態が不安定となり、設計上の放電容量に比べて実際に取り出せる放電容量が低下する。
上記問題点を解決するために、電極と電極端子部材との間に板ばねを挿入して、充放電に伴う電極の体積変化を吸収することも考えられるが、その場合、その分電池ケースが大きくなる、即ち、電池の単位容積あたりのエネルギーが低下する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、アルミニウム多孔体の表面の酸素量が少なく、電池の放電容量および充放電効率を改善することができる非水電解質電池用集電体を提供することにある。また、別の目的は、集電体として機能するアルミニウム多孔体の表面の酸素量が少なく、電池の放電容量および充放電効率を改善することができる非水電解質電池用電極、及びそれを備える非水電解質電池を提供することにある。
(1)本発明の非水電解質電池用集電体は、アルミニウム多孔体からなり、アルミニウム多孔体の表面の酸素量が3.1質量%以下である。また、アルミニウム多孔体が、Cr、Mn、及び遷移金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有するアルミニウム合金からなることを特徴とする。
また、本発明の非水電解質電池用電極は、アルミニウム多孔体に活物質が充填されたものであり、このアルミニウム多孔体が、上記した本発明の非水電解質電池用集電体であることを特徴とする。
また、本発明の非水電解質電池用電極は、アルミニウム多孔体に活物質が充填されたものであり、このアルミニウム多孔体が、上記した本発明の非水電解質電池用集電体であることを特徴とする。
集電体として機能するアルミニウム多孔体の表面には活物質が接触し、電池の充放電時には多孔体と活物質との間で電子の授受が行われるため、多孔体表面の性状は電池の放電特性に影響を及ぼす。上記構成によれば、アルミニウム多孔体の表面の酸素量が3.1質量%以下であり、従来のアルミニウム多孔体に比較して表面の酸素量が少なく、多孔体表面の電気抵抗が低いので、電池の放電特性(特に、高率放電特性)を向上させることができる。ここでいう酸素量とは、アルミニウム多孔体の表面を加速電圧15kVの条件でEDX(エネルギー分散型X線分析)により定量分析した値である。なお、酸素量3.1質量%以下とは、EDXによる検出限界以下である。具体的な分析装置については、後述する。
上記電極は、アルミニウム多孔体の連通孔に活物質が充填され、アルミニウム多孔体中に活物質粒子が分散した構造である。そのため、充放電に伴い活物質の膨張・収縮が起きたとしても、活物質がアルミニウム多孔体内に保持されることから、電極全体として充放電に伴う体積変化(厚さ変化)が小さい。また、アルミニウム多孔体は、構造的に弾性を有する。例えば一次電池において、電極を厚さ方向に圧縮した(弾性変形させた)状態で電池ケースに収容することで、放電の進行に伴い負極の厚さが減少しても、アルミニウム多孔体の復元力によって電極が厚くなる。そのため、発電要素全体の厚さを維持し易い。その結果、電池の放電容量および充放電効率を改善することができる。
また、アルミニウム多孔体は、上記添加元素(Cr、Mn、及び遷移金属元素)のうち少なくとも1種を含有するアルミニウム合金で形成されているため、純アルミニウムで形成されたアルミニウム多孔体に比較して、剛性や弾性といった機械的特性に優れる。そのため、活物質の保持性に優れ、電池の放電容量および充放電効率の低下を抑制することができる。
上記添加元素の総含有量は、例えば、2原子%以上10原子%以下、好ましくは5原子%以上7原子%以下とすることが挙げられる。上記添加元素の総含有量が2原子%以上とすることで、機械的特性の改善効果が高く、また、10原子%以下とすることで、高い導電率を確保し易い。
さらに、アルミニウム多孔体の表面の酸素量が3.1質量%以下であるので、表面の酸素量が多い従来のアルミニウム多孔体に比較して、多孔体に活物質を充填した後、加圧成形した際に、多孔体に割れが生じ難く、変形が生じ易い。そのため、多孔体の集電性を維持しながら、加圧成形することによって、電極の密度(活物質の充填密度)の向上および多孔体と活物質との密着性の向上を図ることができる。電極の密度は、例えば、2.4g/cm3以上2.8g/cm3以下とすることが挙げられる。
(2)上記遷移金属元素としては、Fe、Co、Ni、Cu、Tiの群から選択される少なくとも1種の元素であることが挙げられる。
上記遷移金属元素をアルミニウム合金に添加することで、剛性や弾性といった機械的特性を改善することができる。
(3)上記アルミニウム合金は、準結晶を含む組織を有することが好ましい。
上記添加元素を所定量含有するアルミニウム合金は、準結晶を含む組織を有することができる。準結晶を含む組織を有することで、剛性や弾性といった機械的特性を向上させることができる。ここでいう準結晶を含む組織とは、アルミニウム結晶中に準結晶が微細に分散された組織であり、いわゆる準結晶分散型アルミニウム合金として知られている。
(4)本発明の非水電解質電池用電極の一形態としては、アルミニウム多孔体に、さらに、固体電解質が充填されていることが挙げられる。
非水電解質電池の電解質としては、有機電解液の他、固体電解質を用いることができ、固体電解質を用いることで、全固体型非水電解質電池を実現できる。そして、上記構成によれば、この全固体型非水電解質電池の電極に適したものとすることができる。具体的には、アルミニウム多孔体に活物質と固体電解質とが充填された電極を用いることで、電極内におけるリチウムイオンの拡散性を向上させることができ、放電特性に優れる全固体型リチウム電池を得ることができる。
(5)上記したアルミニウム多孔体に充填される固体電解質としては、リチウム、リン、及び硫黄を含む硫化物系固体電解質であることが挙げられる。
上記構成によれば、リチウムイオン伝導度の高い硫化物系固体電解質であるので、より放電特性に優れる全固体型リチウム電池を得ることができる。
その他、アルミニウム多孔体の気孔径は、例えば5μm〜500μmの範囲で適宜設定することが挙げられる。また、多孔体の気孔径や厚さ(電極の厚さに相当)は、電池に用いられる電解質の形態(有機電解液や固体電解質)などに応じて変更することが好ましい。有機電解液の場合は、電極内部に電解液が浸透し易いように、電極の厚さに応じて気孔径を大きくすることが好ましいと考えられ、例えば50μm超、好ましくは100μm以上である。一方、固体電解質の場合は、電極と固体電解質との界面が固体同士の接合界面となり、この接合界面において電極と固体電解質との間でリチウムイオンの授受が行われるため、電極を厚くし過ぎると活物質の利用率が低下する。そこで、固体電解質の場合は、電極の厚さを例えば20μm以上200μm未満にし、多孔体の気孔径を10μm以上50μm以下とすることで、多孔体と活物質との密着性の向上と接触面積の増大を図ることができる。なお、ここでいう気孔径とは、平均気孔径であり、気孔径は、顕微鏡観察により測定した値である。
一方、アルミニウム多孔体の気孔率は、例えば80%〜98%の範囲で適宜設定することが挙げられる。多孔体の気孔率を80%以上とすることで、活物質が充填される空間を確保し、98%以下とすることで、多孔体の骨格強度を維持して形状を保持し易い。特に、多孔体の気孔率が90%以上であれば、活物質が充填される空間を十分に確保して、電極密度の向上を図り易い。なお、ここでいう気孔率は、アルミニウム多孔体の質量と見かけの体積を求め、アルミニウム多孔体を構成するアルミニウム金属の比重からアルキメデス法を用いて測定した値である。
(6)本発明の非水電解質電池は、上記した本発明の非水電解質電池用電極を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、放電特性に優れる非水電解質電池を得ることができる。特に、本発明の非水電解質電池用電極は、アルミニウム多孔体に正極活物質が充填され、電池の正極に用いることが好ましい。ここでいう非水電解質電池とは、一次電池と二次電池の両方を含み、より具体的には、例えばリチウム一次電池やリチウムイオン二次電池といったリチウム系電池が挙げられる。
本発明の非水電解質電池用集電体は、アルミニウム多孔体の表面の酸素量が少なく、電池の放電特性を向上させることができる。また、アルミニウム多孔体が所定の添加元素を含有するアルミニウム合金で形成されているため、活物質の保持性に優れ、電池の放電容量および充放電効率の低下を抑制することができる。
本発明の非水電解質電池用電極は、上記したアルミニウム多孔体からなる本発明の非水電解質電池用集電体に活物質が充填されたものであり、電池の放電特性の向上と、電池の放電容量および充放電効率の改善を図ることができる。また、本発明の非水電解質電池は、上記した本発明の非水電解質電池用電極を備えることで、放電特性に優れる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
本発明の非水電解質電池用電極は、表面の酸素量が3.1質量%以下のアルミニウム多孔体に活物質を充填することで製造することができる。本発明の非水電解質電池用電極の製造方法を以下に説明する。
まず、集電体となるアルミニウム多孔体は、例えば、以下の工程を備える製造方法により、作製することができる。
製造方法:連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金層を形成する。その後、その樹脂体を溶融塩に浸漬した状態で、アルミニウムの標準電極電位より卑な電位をアルミニウム合金層に印加しながらアルミニウム合金の融点以下の温度に加熱して、樹脂体を熱分解する。
製造方法:連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金層を形成する。その後、その樹脂体を溶融塩に浸漬した状態で、アルミニウムの標準電極電位より卑な電位をアルミニウム合金層に印加しながらアルミニウム合金の融点以下の温度に加熱して、樹脂体を熱分解する。
上記アルミニウム多孔体の製造方法について、図1を参照しながら説明する。
(連通孔を有する樹脂体)
図1(A)は、連通孔を有する樹脂体1fの一部拡大断面を示し、樹脂体1fは、樹脂1を骨格として連通孔が形成されている。連通孔を有する樹脂体としては、発泡樹脂の他、樹脂繊維からなる不織布を用いることができる。樹脂体を構成する樹脂としては、アルミニウムの融点以下の加熱温度で熱分解が可能なものであればよく、例えば、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。また、樹脂体の気孔径は5μm〜500μm程度、気孔率は80%〜98%程度の範囲が好ましく、最終的に得られるアルミニウム多孔体の気孔径と気孔率とは、樹脂体の気孔径と気孔率とに影響を受ける。そこで、作製するアルミニウム多孔体の気孔径と気孔率とに応じて、樹脂体の気孔径と気孔率とを決定する。
図1(A)は、連通孔を有する樹脂体1fの一部拡大断面を示し、樹脂体1fは、樹脂1を骨格として連通孔が形成されている。連通孔を有する樹脂体としては、発泡樹脂の他、樹脂繊維からなる不織布を用いることができる。樹脂体を構成する樹脂としては、アルミニウムの融点以下の加熱温度で熱分解が可能なものであればよく、例えば、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。また、樹脂体の気孔径は5μm〜500μm程度、気孔率は80%〜98%程度の範囲が好ましく、最終的に得られるアルミニウム多孔体の気孔径と気孔率とは、樹脂体の気孔径と気孔率とに影響を受ける。そこで、作製するアルミニウム多孔体の気孔径と気孔率とに応じて、樹脂体の気孔径と気孔率とを決定する。
特に、発泡ウレタンは、気孔率が高く、気孔径が均一で、気孔の連通性や熱分解性に優れることから、発泡ウレタンを樹脂体に使用することが好ましい。
(樹脂表面へのアルミニウム合金層の形成)
図1(B)は、連通孔を有する樹脂体の樹脂1表面にアルミニウム合金層2が形成された状態(アルミニウム合金層被膜樹脂体3)を示す。アルミニウム合金層の形成方法としては、例えば、(i)真空蒸着法、スパッタリング法もしくはレーザアブレーション法などに代表される気相法(PVD)、(ii)めっき法、(iii)ペースト塗布法などが挙げられる。
図1(B)は、連通孔を有する樹脂体の樹脂1表面にアルミニウム合金層2が形成された状態(アルミニウム合金層被膜樹脂体3)を示す。アルミニウム合金層の形成方法としては、例えば、(i)真空蒸着法、スパッタリング法もしくはレーザアブレーション法などに代表される気相法(PVD)、(ii)めっき法、(iii)ペースト塗布法などが挙げられる。
(i)気相法
真空蒸着法では、例えば、原料のアルミニウム合金に電子ビームを照射してアルミニウム合金を溶融・蒸発させ、連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金を付着させることにより、アルミニウム合金層を形成することができる。スパッタリング法では、例えば、アルミニウム合金のターゲットにプラズマ照射してアルミニウム合金を気化させ、連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金を付着させることにより、アルミニウム合金層を形成することができる。レーザアブレーション法では、例えば、レーザ照射によりアルミニウム合金を溶融・蒸発させ、連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金を付着させることにより、アルミニウム合金層を形成することができる。
真空蒸着法では、例えば、原料のアルミニウム合金に電子ビームを照射してアルミニウム合金を溶融・蒸発させ、連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金を付着させることにより、アルミニウム合金層を形成することができる。スパッタリング法では、例えば、アルミニウム合金のターゲットにプラズマ照射してアルミニウム合金を気化させ、連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金を付着させることにより、アルミニウム合金層を形成することができる。レーザアブレーション法では、例えば、レーザ照射によりアルミニウム合金を溶融・蒸発させ、連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金を付着させることにより、アルミニウム合金層を形成することができる。
(ii)めっき法
水溶液中でアルミニウム合金をめっきすることは、実用上ほとんど不可能であるため、溶融塩中でアルミニウム合金をめっきする溶融塩電解めっき法により、連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金層を形成することができる。この場合、予め樹脂表面を導電化処理した後、溶融塩中でアルミニウム合金をめっきすることが好ましい。
水溶液中でアルミニウム合金をめっきすることは、実用上ほとんど不可能であるため、溶融塩中でアルミニウム合金をめっきする溶融塩電解めっき法により、連通孔を有する樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金層を形成することができる。この場合、予め樹脂表面を導電化処理した後、溶融塩中でアルミニウム合金をめっきすることが好ましい。
溶融塩電解めっきに用いる溶融塩としては、例えば、塩化リチウム(LiCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化アルミニウム(AlCl3)などの塩を使用することができる。また、2成分以上の塩を混合し、共晶溶融塩としてもよい。共晶溶融塩とした場合、溶融温度を低下させることができる点で有利である。この溶融塩には、アルミニウムイオンと添加元素(Cr、Mn、及び遷移金属元素)イオンが含まれている必要がある。
溶融塩電解めっきでは、例えば、AlCl3‐XCl(X:アルカリ金属)‐MClx(MはCr、Mn、及び遷移金属元素から選択される添加元素)の多成分系の塩を使用し、この塩を溶融してめっき液とし、この中に樹脂体を浸漬して電解めっきを行うことにより、樹脂表面にアルミニウム合金めっきを施す。また、電解めっきの前処理として、予め樹脂表面に導電化処理を施すことが好ましい。導電化処理としては、ニッケルなどの導電性金属を無電解めっきにより樹脂表面にめっきしたり、アルミニウム又はアルミニウム合金などの導電性金属を真空蒸着法又はスパッタリング法により樹脂表面に被膜したり、カーボンなどの導電性粒子を含有する導電性塗料を塗布したりすることが挙げられる。
(iii)ペースト塗布法
ペースト塗布法では、例えば、アルミニウム合金粉末、結着剤(バインダー)、及び有機溶剤を混合したアルミニウム合金ペーストを用いる。そして、アルミニウム合金ペーストを樹脂表面に塗布した後、加熱することにより、バインダーと有機溶剤とを消失させると共に、アルミニウム合金ペーストを焼結させる。この焼結は、1回で行っても、複数回に分けて行ってもよい。例えば、アルミニウム合金ペーストの塗布後、低温で加熱して有機溶剤を消失させた後、溶融塩に浸漬した状態で加熱することにより、樹脂体の熱分解と同時にアルミニウム合金ペーストの焼結を行うことも可能である。また、この焼結は、非酸化性雰囲気化で行うことが好ましい。
ペースト塗布法では、例えば、アルミニウム合金粉末、結着剤(バインダー)、及び有機溶剤を混合したアルミニウム合金ペーストを用いる。そして、アルミニウム合金ペーストを樹脂表面に塗布した後、加熱することにより、バインダーと有機溶剤とを消失させると共に、アルミニウム合金ペーストを焼結させる。この焼結は、1回で行っても、複数回に分けて行ってもよい。例えば、アルミニウム合金ペーストの塗布後、低温で加熱して有機溶剤を消失させた後、溶融塩に浸漬した状態で加熱することにより、樹脂体の熱分解と同時にアルミニウム合金ペーストの焼結を行うことも可能である。また、この焼結は、非酸化性雰囲気化で行うことが好ましい。
(溶融塩中での樹脂体の熱分解)
図1(C)は、図1(B)に示すアルミニウム合金層被膜樹脂体3から樹脂1を熱分解して、アルミニウム合金層を残して樹脂を消失させた状態(アルミニウム多孔体4)を示す。樹脂体(樹脂)の熱分解は、溶融塩に浸漬した状態で、アルミニウム合金層に卑な電位を印加しながらアルミニウム合金の融点以下の温度に加熱することにより行う。例えば、図2に示すように、樹脂表面にアルミニウム合金層を形成した樹脂体(即ち、アルミニウム合金層被膜樹脂体3)及び対極(正極)5を溶融塩6に浸漬し、アルミニウムの標準電極電位より卑な電位をアルミニウム合金層に印加する。溶融塩中でアルミニウム合金層に卑な電位を印加することで、アルミニウム合金層の酸化を確実に防止することができる。ここで、アルミニウム合金層に印加する電位は、アルミニウムの標準電極電位より卑で、かつ溶融塩のカチオンの還元電位より貴とする。また、対極には、溶融塩に対し不溶性を示すものであればよく、例えば、白金、チタンなどを用いることができる。
図1(C)は、図1(B)に示すアルミニウム合金層被膜樹脂体3から樹脂1を熱分解して、アルミニウム合金層を残して樹脂を消失させた状態(アルミニウム多孔体4)を示す。樹脂体(樹脂)の熱分解は、溶融塩に浸漬した状態で、アルミニウム合金層に卑な電位を印加しながらアルミニウム合金の融点以下の温度に加熱することにより行う。例えば、図2に示すように、樹脂表面にアルミニウム合金層を形成した樹脂体(即ち、アルミニウム合金層被膜樹脂体3)及び対極(正極)5を溶融塩6に浸漬し、アルミニウムの標準電極電位より卑な電位をアルミニウム合金層に印加する。溶融塩中でアルミニウム合金層に卑な電位を印加することで、アルミニウム合金層の酸化を確実に防止することができる。ここで、アルミニウム合金層に印加する電位は、アルミニウムの標準電極電位より卑で、かつ溶融塩のカチオンの還元電位より貴とする。また、対極には、溶融塩に対し不溶性を示すものであればよく、例えば、白金、チタンなどを用いることができる。
そして、この状態を保ちながら、アルミニウム合金の融点以下(約700〜1000℃)で、かつ樹脂体の熱分解温度以上に溶融塩6を加熱することで、アルミニウム合金層被膜樹脂体3のうち樹脂のみを消失させる。これにより、アルミニウム合金層を酸化させることなく、樹脂を熱分解することができるので、その結果、表面の酸素量が3.1質量%以下のアルミニウム多孔体を得ることができる。また、樹脂体を熱分解するときの加熱温度は、樹脂体を構成する樹脂の種類に応じて適宜設定すればよく、例えば500℃以上600℃以下とすることが好ましい。
樹脂体の熱分解工程に用いる溶融塩としては、上記した溶融塩電解めっきに用いる溶融塩と同じであってもよく、例えば、塩化リチウム(LiCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化アルミニウム(AlCl3)からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。溶融塩としては、アルミニウム合金層の電位が卑となるように、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物の塩を使用することができる。また、溶融塩の溶融温度をアルミニウム合金の融点以下の温度にするために、2種類以上の塩を混合し、共晶溶融塩としてもよい。特に、アルミニウム合金の主成分であるアルミニウムは酸化し易く還元処理が難しいことから、樹脂体の熱分解工程においては、共晶溶融塩を使用することが有効である。
その他、上記アルミニウム多孔体の製造方法により作製されたアルミニウム多孔体は、製造方法の特性上、中空糸状であり、この点において、特許文献1に開示されるアルミニウム発泡体と構造が異なる。そして、アルミニウム多孔体は、連通孔を有し、閉気孔を有しない、あるいは有するとしても微少である。また、アルミニウム多孔体は、所定の添加元素を含有するアルミニウム合金(添加元素と残部がアルミニウムと不可避的不純物からなるもの)で形成している。アルミニウム合金で形成した場合、純アルミニウムに比較して、アルミニウム多孔体の機械的特性を改善することができる。
アルミニウム合金は、添加元素としては、Cr、Mn、及び遷移金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有し、この遷移金属元素には、Fe、Co、Ni、Cu、Tiからなる群から選択される少なくとも1種の元素が挙げられる。また、アルミニウム合金は、上記添加元素を所定量含有し、アルミニウム結晶中に微細な準結晶が均一に分散された組織を有する、いわゆる準結晶分散型アルミニウム合金であることが好ましい。上記添加元素の総含有量は、例えば、2原子%以上10原子%以下、好ましくは5原子%以上7原子%以下とすることが挙げられる。
ここで、準結晶分散型アルミニウム合金で形成されたアルミニウム多孔体を作製するには、準結晶分散型合金の組織となるようにアルミニウム合金層を形成すればよい。例えば、上述したようにアルミニウム合金層を気相法(PVD)により形成する場合は、被膜対象である樹脂体を冷却しながら樹脂表面にアルミニウム合金を被膜することで、準結晶分散型アルミニウム合金相を形成することができる。また例えば、アルミニウム合金相をペースト塗布法により形成する場合は、準結晶分散型アルミニウム合金粉末を混合したアルミニウム合金ペーストを用いる。準結晶分散型アルミニウム合金粉末は、例えば、アルミニウムと添加元素とを所定の割合で混合し、これを加熱・溶融した後、噴霧して急冷することにより得られる。
(アルミニウム多孔体に充填する活物質)
次に、アルミニウム多孔体に充填する活物質としては、リチウムを脱挿入できる材料を使用することができ、このような材料をアルミニウム多孔体に充填することで、リチウムイオン二次電池に適した電極を得ることができる。正極活物質の材料としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、ニッケルコバルト酸リチウム(LiCo0.3Ni0.7O2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)、リチウムマンガン酸化合物(LiMyMn2-yO4;M=Cr、Co、Ni)、リチウムリン酸鉄及びその化合物(LiFePO4、LiFe0.5Mn0.5PO4)であるオリビン化合物などの遷移金属酸化物が挙げられる。また、これら材料の中に含まれる遷移金属元素を、別の遷移金属元素に一部置換してもよい。
次に、アルミニウム多孔体に充填する活物質としては、リチウムを脱挿入できる材料を使用することができ、このような材料をアルミニウム多孔体に充填することで、リチウムイオン二次電池に適した電極を得ることができる。正極活物質の材料としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、ニッケルコバルト酸リチウム(LiCo0.3Ni0.7O2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)、リチウムマンガン酸化合物(LiMyMn2-yO4;M=Cr、Co、Ni)、リチウムリン酸鉄及びその化合物(LiFePO4、LiFe0.5Mn0.5PO4)であるオリビン化合物などの遷移金属酸化物が挙げられる。また、これら材料の中に含まれる遷移金属元素を、別の遷移金属元素に一部置換してもよい。
さらに、他の正極活物質の材料としては、例えば、TiS2、V2S3、FeS、FeS2、LiMSx(MはMo、Ti、Cu、Ni、Feなどの遷移金属元素、又はSb、Sn、Pb)などの硫化物系カルコゲン化物、TiO2、Cr3O8、V2O5、MnO2などの金属酸化物を骨格としたリチウム金属が挙げられる。ここで、上記したチタン酸リチウム(Li4Ti5O12)は、負極活物質として使用することも可能である。
(アルミニウム多孔体に充填する固体電解質)
活物質の他に、さらに、固体電解質を加えて充填してもよい。アルミニウム多孔体に活物質と固体電解質とを充填することで、全固体型非水電解質電池の電極に適したものとすることができる。ただし、アルミニウム多孔体に充填する材料のうち活物質の割合は、放電容量を確保する観点から、50質量%以上、より好ましくは70質量%以上とすることが好ましい。
活物質の他に、さらに、固体電解質を加えて充填してもよい。アルミニウム多孔体に活物質と固体電解質とを充填することで、全固体型非水電解質電池の電極に適したものとすることができる。ただし、アルミニウム多孔体に充填する材料のうち活物質の割合は、放電容量を確保する観点から、50質量%以上、より好ましくは70質量%以上とすることが好ましい。
上記固体電解質には、リチウムイオン伝導度の高い硫化物系固体電解質を使用することが好ましく、このような硫化物系固体電解質としては、リチウム、リン、及び硫黄を含む硫化物系固体電解質が挙げられる。硫化物系固体電解質は、さらに、0、Al、B、Si、Geなどの元素を含有してもよい。
このような硫化物系固体電解質は、公知の方法により得ることができる。例えば、出発原料として硫化リチウム(Li2S)及び五硫化二リン(P2S5)を用意し、Li2SとP2S5とをモル比で50:50〜80:20程度の割合で混合し、これを溶融して急冷する方法(溶融急冷法)や、これをメカニカルミリングする方法(メカニカルミリング法)が挙げられる。
上記方法により得られる硫化物系固体電解質は、非晶質である。この非晶質の状態のまま利用することもできるが、これを加熱処理して結晶性の硫化物系固体電解質としてもよい。結晶化することで、リチウムイオン伝導度の向上が期待できる。
(アルミニウム多孔体への活物質の充填)
活物質(活物質と固体電解質)の充填は、例えば、浸漬充填法や塗工法などの公知の方法を用いることができる。塗工法としては、例えば、ロール塗工法、アプリケーター塗工法、静電塗工法、粉体塗工法、スプレー塗工法、スプレーコーター塗工法、バーコーター塗工法、ロールコーター塗工法、ディップコーター塗工法、ドクターブレード塗工法、ワイヤーバー塗工法、ナイフコーター塗工法、ブレード塗工法、及びスクリーン印刷法などが挙げられる。
活物質(活物質と固体電解質)の充填は、例えば、浸漬充填法や塗工法などの公知の方法を用いることができる。塗工法としては、例えば、ロール塗工法、アプリケーター塗工法、静電塗工法、粉体塗工法、スプレー塗工法、スプレーコーター塗工法、バーコーター塗工法、ロールコーター塗工法、ディップコーター塗工法、ドクターブレード塗工法、ワイヤーバー塗工法、ナイフコーター塗工法、ブレード塗工法、及びスクリーン印刷法などが挙げられる。
活物質(活物質と固体電解質)を充填するときは、例えば、必要に応じて導電助剤やバインダーを加え、これに有機溶剤を混合して正極合剤スラリーを作製し、これを上記方法を用いてアルミニウム多孔体に充填する。活物質(活物質と固体電解質)の充填は、アルミニウム多孔体の酸化を防止するため、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック(AB)やケッチェンブラック(KB)といったカーボンブラックなどを用いることができ、また、バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを用いることができる。
なお、正極合剤スラリーを作製する際に用いる有機溶剤としては、アルミニウム多孔体に充填する材料(即ち、活物質、固体電解質、導電助剤、及びバインダー)に対して悪影響を及ぼさないものであれば、適宜選択することができる。このような有機溶剤としては、例えば、n‐ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボンート、ビニルエチレンカーボネート、テトラヒドロフラン、1,4‐ジオキサン、1,3‐ジオキソラン、エチレングリコール、N‐メチル‐2‐ピロリドンなどが挙げられる。
以上のようにして製造された非水電解質電池用電極は、表面の酸素量が3.1質量%以下のアルミニウム多孔体に活物質が充填されたものである。また、このアルミニウム多孔体が連通孔を有する一方で閉気孔を有しないので、多孔体が持つ表面全てを活物質との接触に利用することができる。また、アルミニウム多孔体に活物質を充填した後、加圧成形することにより、電極の密度および多孔体と活物質との密着性を向上させることができる。
以下、本発明の具体的な実施例を示す。
[試験例1]
(アルミニウム多孔体の作製)
樹脂体として、気孔率:約95%、気孔径:約100μm、厚さ:約500μmのポリウレタンフォーム(発泡ウレタン)を用意した。
[試験例1]
(アルミニウム多孔体の作製)
樹脂体として、気孔率:約95%、気孔径:約100μm、厚さ:約500μmのポリウレタンフォーム(発泡ウレタン)を用意した。
次に、Al95原子%‐Cr5原子%のアルミニウム合金を用意し、これをターゲットとして、DCスパッタ法により、上記樹脂体の樹脂表面にアルミニウム合金層を形成した。DCスパッタの条件は、真空度を1.0×10-5Pa、被膜対象である樹脂体の温度を室温に冷却しながら行い、ターゲットと樹脂体との距離を140mmとした。樹脂体の樹脂表面にCrを5原子%含有するアルミニウム合金層を形成した後、樹脂表面にアルミニウム合金層が形成された樹脂体(アルミニウム合金層被膜樹脂体)をSEMにより観察したところ、アルミニウム合金層の厚さは15μmであった。
上記アルミニウム合金層被膜樹脂体を、500℃のLiCl‐KClの共晶溶融塩に浸漬すると共に、その状態で、アルミニウム合金層がアルミニウムの標準電極電位に対して-1Vの卑な電位となるように、アルミニウム合金層に負電圧を30分間印加した。このとき、溶融塩中に気泡が発生するのが確認された。これは、ポリウレタンの熱分解によるものと推定される。
次いで、上記工程により得られた樹脂体が熱分解された後のアルミニウム合金でできた骨格(アルミニウム多孔体)を、大気中で室温まで冷却した後、水洗して、表面に付着した溶用塩を除去した。以上により、Crを5原子%含有するアルミニウム合金からなるアルミニウム多孔体を完成させた。
作製したアルミニウム多孔体は、気孔率:95%、気孔径:100μm、厚さ:500μmであった。また、このアルミニウム多孔体をSEMにより観察したところ、孔が連通しており、閉気孔が確認されなかった。次に、このアルミニウム多孔体を構成するアルミニウム合金の組織をX線小角散乱法により観察したところ、この合金は、準結晶分散型アルミニウム合金であった。さらに、このアルミニウム多孔体の表面を15kVの加速電圧でEDXにより定量分析したところ、酸素のピークが観測されなかった。つまり、酸素が検出されなかった。したがって、アルミニウム多孔体の表面の酸素量は、EDXによる検出限界以下、即ち、3.1質量%以下であった。なお、当分析に用いた装置は、EDAX社製「EDAX Phonenix 型式:HIT22 136‐2.5」である。
最後に、このアルミニウム多孔体から直径15mmの試料を切り取り、これをアルミニウム多孔体試料1とした。
また、用意するアルミニウム合金を変更した以外は、アルミニウム多孔体試料1と同じ製造方法にて、異種の添加元素を含有するアルミニウム合金からなるアルミニウム多孔体試料2及び3を作製した。具体的には、アルミニウム多孔体試料2は、Mnを5原子%含有するアルミニウム合金で形成し、もう一方のアルミニウム多孔体試料3は、Feを5原子%含有するアルミニウム合金で形成した。なお、アルミニウム多孔体試料2及び3はいずれも、アルミニウム合金が準結晶分散型アルミニウム合金であった。
(非水電解質電池用電極の製造)
上記したアルミニウム多孔体試料1に活物質を充填して、リチウム系電池用正極を製造した。
上記したアルミニウム多孔体試料1に活物質を充填して、リチウム系電池用正極を製造した。
平均粒径が5μmのMnO2粉末(正極活物質)を用意し、このMnO2粉末と、AB(導電助剤)と、PVDF(バインダー)とを質量%で90:5:5の割合で混合した。この混合物にN‐メチル‐2‐ピロリドン(有機溶剤)を滴下して混合し、ペースト状の正極合剤スラリーを作製した。次に、この正極合剤スラリーにアルミニウム多孔体試料1を含浸して、アルミニウム多孔体試料1に正極合剤を充填し、その後、100℃で40分間乾燥させて有機溶剤を除去することにより、正極を完成させた。
製造した正極は、直径が15mmであり、正極活物質の質量から求められる単位面積あたりの容量密度が10mAh/cm2となるように設計した。これを正極試料1とした。
また、アルミニウム多孔体試料2及び3に変更した以外は、正極試料1と同じ製造方法にて、正極試料2及び3を製造した。
さらに比較として、直径:15mm、厚さ:15μmのアルミニウム箔の表面に正極合剤スラリー(正極試料1〜3に充填したのと同じもの)を塗布し、その後、100℃で40分間乾燥させて有機溶剤を除去することにより、正極試料10を製造した。この正極試料10は、厚さが正極試料1〜3と同じであり、正極活物質の質量から求められる単位面積あたりの容量密度も正極試料1〜3と同じとなるように設計した。
次に、上記した各正極試料(No.1〜3、10)を用いたリチウム系電池を作製し、各正極試料を評価した。評価は、各正極試料を電解液型リチウムイオン二次電池の正極に使用した場合と電解液型リチウム一次電池の正極に使用した場合の両方について行った。
(電解液型リチウムイオン二次電池)
電解液型リチウムイオン二次電池は、次のようにして作製した。負極にリチウム‐アルミニウム(Li‐Al)合金箔(直径:15mm、厚さ:500μm)を用い、正極(正極試料)と負極との間にポリプロピレン製のセパレータが介在するように積層した。これをステンレス製の正極缶と負極缶とを有するコイン型の電池ケースに収容した後、電池ケース内に有機電解液を注入した。有機電解液には、プロピレンカーボネートと1,2‐ジメトキシエタンとの混合有機溶媒(体積比1:1)にLiClO4を1モル%溶解させたものを使用した。有機電解液の注入後、正極缶と負極缶との間に樹脂製のガスケットを挟み、正極缶と負極缶とをかしめ封止して、コイン型の電解液型リチウムイオン二次電池を作製した。そして、このような評価用の電池を各正極試料について作製した。なお、いずれの正極試料を用いた場合も、正極試料と正極缶との間に板ばねを挿入していない。
電解液型リチウムイオン二次電池は、次のようにして作製した。負極にリチウム‐アルミニウム(Li‐Al)合金箔(直径:15mm、厚さ:500μm)を用い、正極(正極試料)と負極との間にポリプロピレン製のセパレータが介在するように積層した。これをステンレス製の正極缶と負極缶とを有するコイン型の電池ケースに収容した後、電池ケース内に有機電解液を注入した。有機電解液には、プロピレンカーボネートと1,2‐ジメトキシエタンとの混合有機溶媒(体積比1:1)にLiClO4を1モル%溶解させたものを使用した。有機電解液の注入後、正極缶と負極缶との間に樹脂製のガスケットを挟み、正極缶と負極缶とをかしめ封止して、コイン型の電解液型リチウムイオン二次電池を作製した。そして、このような評価用の電池を各正極試料について作製した。なお、いずれの正極試料を用いた場合も、正極試料と正極缶との間に板ばねを挿入していない。
各正極試料を用いた電解液型リチウムイオン二次電池について、次のように評価した。評価は、10μAの充放電電流、3.3V〜2.0Vの電圧範囲とし、充放電サイクルを行い、放電容量を測定した。そして、放電深度が10%及び100%のときの充放電効率(%)を求めた。ここでいう放電深度は、全放電容量に対する放電容量の割合であり、充放電効率は、1サイクル目の充電容量に対する放電容量の割合である。各電池の充放電効率を表1に示す。
(電解液型リチウム一次電池)
電解液型リチウム一次電池は、次のようにして作製した。負極にリチウム(Li)金属箔(直径:15mm、厚さ:500μm)を用い、正極(正極試料)と負極との間にポリプロピレン製のセパレータが介在するように積層した。これをステンレス製の正極缶と負極缶とを有するコイン型の電池ケースに収容した後、電池ケース内に有機電解液を注入した。有機電解液には、プロピレンカーボネートと1,2‐ジメトキシエタンとの混合有機溶媒(体積比1:1)にLiClO4を1モル%溶解させたものを使用した。有機電解液の注入後、正極缶と負極缶との間に樹脂製のガスケットを挟み、正極缶と負極缶とをかしめ封止して、コイン型の電解液型リチウム一次電池を作製した。そして、このような評価用の電池を各正極試料について作製した。なお、いずれの正極試料を用いた場合も、正極試料と正極缶との間に板ばねを挿入していない。
電解液型リチウム一次電池は、次のようにして作製した。負極にリチウム(Li)金属箔(直径:15mm、厚さ:500μm)を用い、正極(正極試料)と負極との間にポリプロピレン製のセパレータが介在するように積層した。これをステンレス製の正極缶と負極缶とを有するコイン型の電池ケースに収容した後、電池ケース内に有機電解液を注入した。有機電解液には、プロピレンカーボネートと1,2‐ジメトキシエタンとの混合有機溶媒(体積比1:1)にLiClO4を1モル%溶解させたものを使用した。有機電解液の注入後、正極缶と負極缶との間に樹脂製のガスケットを挟み、正極缶と負極缶とをかしめ封止して、コイン型の電解液型リチウム一次電池を作製した。そして、このような評価用の電池を各正極試料について作製した。なお、いずれの正極試料を用いた場合も、正極試料と正極缶との間に板ばねを挿入していない。
各正極試料を用いた電解液型リチウム一次電池について、次のように評価した。評価は、0.01mA/cm2及び0.1mA/cm2の各放電電流密度で、3.3Vから2.0Vまで放電し、そのときの放電容量を測定した。そして、正極活物質の質量から求められる理論容量に対する放電容量割合を求めた。各電池の放電容量割合を表2に示す。
以上のように、本発明のアルミニウム多孔体試料1〜3を集電体に用いた正極試料1〜3は、アルミニウム箔を集電体に用いた比較例の正極試料10に比較して、電池の放電容量および充放電効率を改善し、電池の放電特性を向上させることができる。特に、放電深度や放電電流密度が高い条件であっても、放電特性に優れる非水電解質電池を得ることができる。
これには、次の理由が考えられる。(i)集電体として機能するアルミニウム多孔体表面の酸素量が3.1質量%以下と非常に少ないため、多孔体と活物質との間で電子の授受が速やかに行われる。(ii)アルミニウム多孔体に活物質が充填された構造であるため、二次電池においては、充放電に伴い活物質の膨張・収縮が起きたとしても、電極全体として体積変化(厚さ変化)が小さい。一方、一次電池においては、放電の進行に伴い負極の厚さが減少しても、それを吸収するように正極が厚くなる。そのため、電極と電極端子部材との接触不良が生じ難く、集電が安定する。(iii)アルミニウム多孔体が、アルミニウム合金で形成されているため、剛性や弾性といった機械的特性に優れることから、活物質の保持性に優れる。
本発明の非水電解質電池用集電体、及び非水電解質電池用電極は、携帯情報端末、電動車両、及び家庭用電力貯蔵装置などに使用される非水電解質電池に好適に利用することができる。
1 樹脂 1f 樹脂体
2 アルミニウム合金層
3 アルミニウム合金層被膜樹脂体
4 アルミニウム多孔体
5 対極(正極)
6 溶融塩
2 アルミニウム合金層
3 アルミニウム合金層被膜樹脂体
4 アルミニウム多孔体
5 対極(正極)
6 溶融塩
Claims (7)
- アルミニウム多孔体の非水電解質電池用集電体であって、
前記アルミニウム多孔体の表面の酸素量が、3.1質量%以下であり、
前記アルミニウム多孔体は、Cr、Mn、及び遷移金属元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有するアルミニウム合金からなることを特徴とする非水電解質電池用集電体。 - 遷移金属元素が、Fe、Co、Ni、Cu、Tiの群から選択される少なくとも1種の元素であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池用集電体。
- 前記アルミニウム合金が、準結晶を含む組織を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解質電池用集電体。
- アルミニウム多孔体に活物質が充填された非水電解質電池用電極であって、
前記アルミニウム多孔体は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質電池用集電体であることを特徴とする非水電解質電池用電極。 - 前記アルミニウム多孔体に、さらに、固体電解質が充填されていることを特徴とする請求項4に記載の非水電解質電池用電極。
- 前記固体電解質が、リチウム、リン及び硫黄を含む硫化物系固体電解質であることを特徴とする請求項5に記載の非水電解質電池用電極。
- 請求項4〜6のいずれか一項に記載の非水電解質電池用電極を備えることを特徴とする非水電解質電池。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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