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JP2011246547A - 表面被覆されたチタン酸バリウム粒子からなる白色顔料 - Google Patents

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暁 向井
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Abstract

【課題】極めて高い耐光性、耐熱性が要求される樹脂部材に対しても樹脂を劣化させる事のない、光触媒活性、熱触媒活性が極めて抑制された、表面被覆処理を施された白色顔料を提供する。
【解決手段】Si、Al、Zrから選択された少なくとも1種の元素を含有する無機酸化物で表面被覆されたチタン酸バリウムからなる白色顔料。
【選択図】図1

Description

本発明は、高耐光性および高耐熱性を必要とする熱可塑性樹脂組成物に好適なチタン酸バリウム粒子からなる白色顔料とその利用に関する。
二酸化チタン顔料は可視光の屈折率が高く、白色顔料として、塗料、インキ、プラスチックス、紙等の広い分野で使用されている。一方で、二酸化チタンは光触媒活性や熱触媒活性が高く、これらに配合されている有機系樹脂成分の分解、劣化を促進する性質も有している。このため、高度の耐光性や耐熱性を要求される分野で用いる二酸化チタン顔料は、一般に、その粒子表面に、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等の無機酸化物を被覆して耐光性や耐熱性を付与する技術がある(例えば、特許文献1参照)。しかし、近年では太陽電池のバックシートやLEDのリフレクター等の光反射性部材に白色顔料を混練した樹脂が使用されてきており、太陽電池のバックシートであれば数十年に亘る耐光性であったり、LEDのリフレクターであれば強力な発光素子からのエネルギーの暴露に耐えうる高い耐光性や耐熱性が要求されており、これまでの耐光性、耐熱性の付与技術では触媒活性の抑制が不十分となってきている。
一方、チタン酸バリウムは可視光波長域に吸収がない白色顔料で、屈折率も二酸化チタン並みに高い。しかし、従来はその誘電率の高さばかりが着目され積層セラミックスコンデンサーの素材等、電子材料として一般的に使用される一方で、その光学的特性に着目した利用は極めて稀である。また、特許文献2には樹脂分散性を上げるための手段としてチタン酸バリウム粒子に有機シラン系表面処理を施す技術が記載されている。しかし、チタン酸バリウム粒子に無機酸化物で表面処理を施す技術はこれまで行なわれてこなかった。
特開平9−48931号公報 特開2007−51225号公報
本発明の課題は、太陽電池のバックシートやLEDのリフレクター等の極めて高い耐光性、耐熱性が要求される光反射性樹脂部材に対しても樹脂を劣化させることのない、光触媒活性、熱触媒活性が極めて抑制された、表面被覆処理を施された白色顔料を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意研究した結果、光触媒活性や熱触媒活性が二酸化チタンに比べて格段に低いチタン酸バリウムを原料とし、光触媒活性や熱触媒活性をさらに抑制するための表面被覆処理を施した白色顔料が、高エネルギーの熱や光の暴露によって光反射性樹脂部材を劣化させないことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の発明に係る。
1.Si、Al、Zrから選択された少なくとも1種の元素を含有する無機酸化物で表面被覆されたチタン酸バリウムからなる白色顔料。
2.チタン酸バリウム粒子に対し、無機酸化物を無水物換算で合わせて0.1〜5重量%表面被覆された上記1に記載の白色顔料。
3.チタン酸バリウム粒子に対し、無機酸化物を無水物換算で合わせて0.5〜3重量%表面被覆された上記2に記載の白色顔料。
4.熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記1〜3のいずれかに記載の白色顔料を1〜400重量部含有する熱可塑性樹脂組成物。
5.上記4に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形して得られる光反射性樹脂部材。
本発明によれば、太陽電池のバックシートやLEDのリフレクター等の極めて高い耐光性、耐熱性が要求される光反射性樹脂部材に対しても樹脂を劣化させることのない、光触媒活性、熱触媒活性が極めて抑制された、表面被覆処理を施された白色顔料を提供することができる。
実施例1で得られた表面被覆チタン酸バリウム粒子の電子顕微鏡写真である。
本発明で基体となるチタン酸バリウムは固相法、水熱法、蓚酸塩共沈法、ゾルゲル法の何れによって合成されたものでも良く、その組成はBaTiOである。粒子径は特に限定されないが、一次粒子径が大きいと樹脂の機械特性が低下し、また、一次粒子径が小さいと光の反射能、散乱能が低下するため、樹脂分散性、光反射性、光散乱性、何れも満足させるために、好ましくは0.1〜1.5μmの粒子が挙げられ、より好ましくは0.2〜1.2μmの粒子が挙げられる。
基体表面に被覆される、Si、Al、Zrから選択された少なくとも1種の元素を含有する無機酸化物は無水物または含水物の何れでもよく、表面被覆層の厚みは1〜100nmであることが好ましい。被覆量はチタン酸バリウム粒子に対し無水物換算で合わせて0.1〜5重量%であることが好ましい。基体表面に被覆される無機酸化物が少ない場合、チタン酸バリウム粒子の表面を覆いきれず、光触媒や熱触媒の活性抑制が不十分となる。また、基体表面に被覆される無機酸化物が多い場合、光の反射能、散乱能が低下する。光触媒や熱触媒の活性抑制、光反射性、光散乱性の両立のために、より好ましくは合わせて0.5〜3重量%である。
本発明による表面被覆チタン酸バリウム粒子は、原料であるチタン酸バリウム粒子を水に分散させて水性スラリーとし、この水性スラリーに以下の表面処理剤を加え、チタン酸バリウム粒子表面に被覆層を形成し、乾燥した後、必要に応じて焼成し、粉砕することによって得ることができる。表面処理剤は、ケイ素源として、ケイ酸ナトリウムや四塩化ケイ素等が用いられ、また、アルミニウム源として、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム等が用いられ、また、ジルコニウム源として、硫酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム等が用いられる。
本発明によるチタン酸バリウム粒子上への表面被覆は、例えば、次のようにして行うことができる。即ち、チタン酸バリウム粒子を含む水性スラリーに上記表面処理剤と中和剤とを同時に並行添加したり、前記表面処理剤の添加後に中和剤を添加する、あるいは所定量の中和剤を添加した後に前記表面処理剤を添加する方法、など公知の方法を用いることができる。このとき、表面被覆処理されたチタン酸バリウムを含む水性スラリーのpHが6〜8程度になるよう調整する。また、pHが5以下になるとチタン酸バリウム粒子からバリウムが溶出するのでpHが5以下とならないよう反応させる。反応中の水性スラリーは適宜加温しても良い。中和剤としては、硫酸、塩酸等の無機酸や、酢酸、ギ酸等の有機酸等の酸性化合物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩、アンモニウム化合物等の塩基性化合物等、公知のものを用いることができる。
次に、水スラリーをフィルタープレス、ロータリープレス等で濾過し、水で洗浄して、残存する塩類を洗い流した後、バンドドライヤー、噴霧乾燥機等で乾燥して、乾燥物を得る。得られた乾燥物をさらに高温で焼成することにより粒子の表面水酸基を適当な量に制御することも可能である。加熱焼成には、ロータリーキルン、トンネルキルン等の公知の焼成装置を用いることができる。
このようにして得られた乾燥物または焼成物は、そのまま乾式粉砕してもよいし、水に再分散させてスラリーとして湿式粉砕を行い、濾過、水洗、乾燥の各工程を経た後、乾式粉砕してもよい。乾式粉砕には、ハンマーミル、ピンミル等の衝撃粉砕機、解砕機等の摩砕粉砕機、ジェットミル等の気流粉砕機等の機器を用いることができ、湿式粉砕には、ビーズミル、サンドミル、ボールミル等の機器を用いることができる。
本発明によれば、上記乾燥物または焼成物を粉砕するに際して、有機系樹脂成分との親和性をいっそう向上させる目的で、必要に応じて、適当な有機処理剤を用いてもよい。そのような有機処理剤として、例えば、多価アルコール、アルカノールアミン、シリコーンオイル、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等を挙げることができる。有機処理剤の量はチタン酸バリウム粒子に対し、0.01〜5重量%の範囲が好ましい。
本発明による熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、前述した表面被覆チタン酸バリウム粒子1〜400重量部、好ましくは2〜200重量部を含有するものである。
上記熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂等を挙げることができる。また、必要に応じて、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料、充填剤等の添加剤が含まれていても良く、適宜の手段にて混合し、用いる熱可塑性樹脂に応じて、適宜の温度で溶融混練することによって得ることができる。混合するための手段としては、例えば、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等を用いることができ、また、溶融混練手段としては、単軸押出機や二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール等を用いることができる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
蓚酸塩共沈法で得られた平均粒子径が0.5μmのチタン酸バリウム粒子を用い、チタン酸バリウム濃度200g/リットルの水性スラリーを得た。このスラリー10リットルを攪拌しながらチタン酸バリウム粒子に対し、Al換算で1重量%に相当するアルミン酸ナトリウムを添加した後、pHが6.5になるよう硫酸(1規定)を60分かけて添加した後、60分間撹拌して熟成させ、水酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、吸引濾過器を用いて、濾過洗浄し、固液分離して、得られた濾過ケーキを150℃で乾燥し、ハンマーミルで粉砕することで、Al1重量%からなる表面被覆を有するチタン酸バリウム粒子を得た。
実施例2
チタン酸バリウムに対して3重量%のAlの表面被覆を施した以外は、実施例1と同様にして、表面被覆チタン酸バリウム粒子を得た。
実施例3
チタン酸バリウムに対して5重量%のAlの表面被覆を施した以外は、実施例1と同様にして、表面被覆チタン酸バリウム粒子を得た。
実施例4
得られた濾過ケーキを150℃で乾燥した後、500℃で焼成した以外は、実施例1と同様にして、表面被覆チタン酸バリウム粒子を得た。
実施例5
蓚酸塩共沈法で得られた平均粒子径が0.5μmのチタン酸バリウム粒子を用い、チタン酸バリウム濃度200g/リットルの水性スラリーを得た。このスラリー10リットルを攪拌しながら、pHを7に維持しつつ、チタン酸バリウム粒子に対しZrO換算で1重量%に相当する硫酸ジルコニウムの水溶液と、水酸化ナトリウム水溶液(1規定)を60分かけて同時に添加した。その後、60分間撹拌して熟成させ、水酸化ジルコニウムの被覆層を形成した。その後、吸引濾過器を用いて、濾過洗浄し、固液分離して、得られた濾過ケーキを150℃で乾燥し、ハンマーミルで粉砕することで、ZrO1重量%からなる表面被覆を有するチタン酸バリウム粒子を得た。
実施例6
蓚酸塩共沈法で得られた平均粒子径が0.5μmのチタン酸バリウム粒子を用い、チタン酸バリウム濃度200g/リットルの水性スラリーを得た。このスラリー10リットルを攪拌しながらチタン酸バリウム粒子に対し、SiO換算で1重量%に相当するケイ酸ナトリウムを添加した後、pHが6.5になるよう硫酸(1規定)を60分かけて添加した後、60分間撹拌して熟成させ、含水シリカの被覆層を形成した。その後、吸引濾過器を用いて、濾過洗浄し、固液分離して、得られた濾過ケーキを150℃で乾燥し、ハンマーミルで粉砕することで、SiO1重量%からなる表面被覆を有するチタン酸バリウム粒子を得た。
実施例7
蓚酸塩共沈法で得られた平均粒子径が0.5μmのチタン酸バリウム粒子を用い、チタン酸バリウム濃度200g/リットルの水性スラリーを得た。このスラリー10リットルを攪拌しながら、pHを7に維持しつつ、チタン酸バリウム粒子に対しAl換算で1重量%に相当する硫酸アルミニウムの水溶液と、チタン酸バリウム粒子に対しZrO換算で1重量%に相当する硫酸ジルコニウムの水溶液と、水酸化ナトリウム水溶液(1規定)を60分かけて同時に添加した。その後、60分間撹拌して熟成させ、水酸化アルミニウムと水酸化ジルコニウムの複合物からなる被覆層を形成した。その後、吸引濾過器を用いて、濾過洗浄し、固液分離して、得られた濾過ケーキを150℃で乾燥し、ハンマーミルで粉砕することで、Al1重量%とZrO1重量%の複合物からなる表面被覆を有するチタン酸バリウム粒子を得た。
実施例8
蓚酸塩共沈法で得られた平均粒子径が0.5μmのチタン酸バリウム粒子を用い、チタン酸バリウム濃度200g/リットルの水性スラリーを得た。このスラリー10リットルを攪拌しながらチタン酸バリウム粒子に対し、SiO換算で1重量%に相当するケイ酸ナトリウムを添加した後、pHが6.5になるよう硫酸(1規定)を60分かけて添加した後、60分間撹拌して熟成させ、含水シリカの被覆層を形成した。続いて、このスラリーを攪拌しながら、pHを7に維持しつつ、チタン酸バリウム粒子に対しZrO換算で1重量%に相当する硫酸ジルコニウムの水溶液と、水酸化ナトリウム水溶液(1規定)を60分かけて同時に添加した。その後、60分間撹拌して熟成させ、水酸化ジルコニウムの被覆層を形成した。続いて、このスラリーを攪拌しながらチタン酸バリウム粒子に対し、Al換算で1重量%に相当するアルミン酸ナトリウムを添加した後、pHが6.5になるよう硫酸(1規定)を60分かけて添加した後、60分間撹拌して熟成させ、水酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、吸引濾過器を用いて、濾過洗浄し、固液分離して、得られた濾過ケーキを150℃で乾燥し、ハンマーミルで粉砕することで、SiO1重量%とZrO1重量%とAl1重量%からなる三層の表面被覆を有するチタン酸バリウム粒子を得た。
比較例1
チタン酸バリウムに対して0.05重量%のAlの表面被覆を施した以外は、実施例1と同様にして、表面被覆チタン酸バリウム粒子を得た。
比較例2
チタン酸バリウムに対して7重量%のAlの表面被覆を施した以外は、実施例1と同様にして、表面被覆チタン酸バリウム粒子を得た。
比較例3
蓚酸塩共沈法で得られた平均粒子径が0.5μmのチタン酸バリウム粒子に表面被覆を施すことなく、そのままを顔料とした。
比較例4
硫酸法で得られた平均粒子径が0.4μmのアナタース型二酸化チタン粒子に表面被覆を施すことなく、そのままを顔料とした。
比較例5
硫酸法で得られた平均粒子径が0.4μmのアナタース型二酸化チタン粒子を用い、二酸化チタン濃度200g/リットルの水性スラリーを得た。このスラリー10リットルを攪拌しながら二酸化チタン粒子に対し、Al換算で5重量%に相当するアルミン酸ナトリウムを添加した後、pHが6.5になるよう硫酸(1規定)を60分かけて添加した後、60分間撹拌して熟成させ、水酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、吸引濾過器を用いて、濾過洗浄し、固液分離して、得られた濾過ケーキを150℃で乾燥し、ハンマーミルで粉砕することで、Al5重量%からなる表面被覆を有する二酸化チタン粒子を得た。
比較例6
蓚酸塩共沈法で得られた平均粒子径が0.5μmのチタン酸バリウム粒子に対し、表面処理剤としてSiO換算で5重量%のアクリルシラン〔信越シリコーン(株)製KBM−5103〕を混合し顔料とした。アクリルシランの構造はCH=CHCOOCSi(OCHで表される。
上記実施例及び比較例において得られた白色顔料を用いて樹脂シートを調製して、その耐光性と耐熱性を評価した。耐光性と耐熱性はそれぞれ以下の方法によって評価した。結果を表1に示す。
(耐光性評価)
白色顔料200gとポリエチレンテレフタレート樹脂〔ユニチカ(株)製MA−2101〕800gを混合し、二本ロールを用いて、270℃で混練した後、1mm厚のシートに成形した。このシートについて紫外線照射装置〔(株)ジーエス・ユアサコーポレーション製CS30L−1−3〕を用いて紫外線照射を行い、初期のb値と紫外線照射時間20分後のb値との差Δbを色差計〔日本電色工業(株)製ND−300A〕にて測定した。結果を表1に示す。Δbの値が小さいほど、シートの変色の度合いが小さいこと、即ち、耐光性に優れることを示す。
(耐熱性評価)
白色顔料200gとポリエチレンテレフタレート樹脂〔ユニチカ(株)製MA−2101〕800gを混合し、二本ロールを用いて、270℃で混練した後、1mm厚のシートに成形した。このシートについて210℃の熱処理を行い、初期のb値と熱処理時間48時間後のb値との差Δbを色差計〔日本電色工業(株)製ND−300A〕にて測定した。結果を表1に示す。Δbの値が小さいほど、シートの変色の度合いが小さいこと、即ち、耐熱性に優れることを示す。
(光反射性評価)
白色顔料200gとポリエチレンテレフタレート樹脂〔ユニチカ(株)製MA−2101〕800gを混合し、二本ロールを用いて、270℃で混練した後、1mm厚のシートに成形した。このシートについて色差計〔日本電色工業(株)製ND−300A〕にてL値を測定した。結果を表1に示す。L値の値が大きいほど、光反射性に優れることを示す。
Figure 2011246547
表1に示すように、チタン酸バリウム粒子に0.1重量%未満の表面被覆処理を施した場合、表面活性の抑制が不十分で、得られる樹脂シートは耐光性、耐熱性ともに劣っており(比較例1)、5重量%を超えて表面被覆処理を施した場合には光反射性が低下した(比較例2)。また、チタン酸バリウム粒子、二酸化チタン粒子とも表面被覆処理を施さない場合、表面活性が抑制されないので、得られる樹脂シートは耐光性、耐熱性ともに劣っている(比較例3、比較例4)。また、二酸化チタン粒子の場合、5重量%の表面被覆処理を施しても表面活性の抑制が不十分で、得られる樹脂シートは耐光性、耐熱性ともに劣っている(比較例5)。また、チタン酸バリウム粒子に有機シラン系表面処理を施しても表面活性は抑制されず、得られる樹脂シートは耐光性、耐熱性ともに劣っていた(比較例6)。

Claims (5)

  1. Si、Al、Zrから選択された少なくとも1種の元素を含有する無機酸化物で表面被覆されたチタン酸バリウムからなる白色顔料。
  2. チタン酸バリウム粒子に対し、無機酸化物を無水物換算で0.1〜5重量%表面被覆された請求項1に記載の白色顔料。
  3. チタン酸バリウム粒子に対し、無機酸化物を無水物換算で0.5〜3重量%表面被覆された請求項2に記載の白色顔料。
  4. 熱可塑性樹脂100重量部に対して、請求項1〜3のいずれかに記載の白色顔料を1〜400重量部含有する熱可塑性樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形して得られる光反射性樹脂部材。
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