JP2011246042A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関と電動機とを動力源として備えるハイブリッド車両において、外気温度に適さない貯留燃料を逸早く消費することのできるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】貯留燃料の燃料密度に対応する閾値外気温T1およびT2を算出する(ステップ100)。温度センサ34によって検出された外気温度Tが閾値外気温T1よりも大きいか否かを判定する(ステップ102)。その結果、T>T1の成立が認められた場合には、EVレンジを通常時よりも縮小する(ステップ104)。また、T>T1の成立が認められない場合には、外気温度Tが閾値外気温T2よりも小さいか否かを判定する(ステップ106)。その結果、T<T2の成立が認められた場合には、EVレンジを通常時よりも縮小する。また、T<T2の成立が認められない場合には、通常時のEVレンジに戻す。
【選択図】図3
【解決手段】貯留燃料の燃料密度に対応する閾値外気温T1およびT2を算出する(ステップ100)。温度センサ34によって検出された外気温度Tが閾値外気温T1よりも大きいか否かを判定する(ステップ102)。その結果、T>T1の成立が認められた場合には、EVレンジを通常時よりも縮小する(ステップ104)。また、T>T1の成立が認められない場合には、外気温度Tが閾値外気温T2よりも小さいか否かを判定する(ステップ106)。その結果、T<T2の成立が認められた場合には、EVレンジを通常時よりも縮小する。また、T<T2の成立が認められない場合には、通常時のEVレンジに戻す。
【選択図】図3
Description
本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
走行用の動力として内燃機関と電動機とを併用するハイブリッド車両が広く普及している。また、近年では、外部電源によりバッテリを充電可能に構成された、いわゆるプラグイン型のハイブリッド車両も知られている。
特開2009−264138号公報には、エンジンとモータとを有するハイブリッドエンジンシステムにおいて、要求駆動力の低い側から順に、モータのみで駆動する領域R1と、エンジンのみで駆動する領域R2と、エンジンとモータとの双方で駆動する領域R3とを設定し、燃料のエタノール濃度が高い場合ほど、エンジンのみで駆動する領域R2を高駆動力側へ拡大するとともに、エンジンとモータとの双方で駆動する領域R3を縮小する技術が開示されている。
ところで、近年のプラグイン型ハイブリッド車両においては、バッテリからの電力の利用をできるだけを促進させてエネルギ効率を向上させるべく、電動機のみで走行する電動走行モードの領域が拡大されている。すなわち、このような車両においては、エンジンを使用する機会が減少し、これによりタンク内の燃料が消費されずに長期間貯留されることが想定される。
ここで、給油される燃料は季節や地域によって種々多様なものが存在する。例えば、通常夏季には燃料密度の高い燃料(いわゆる夏季燃料)が広く流通する。夏季燃料は、高温環境下におけるベーパロックやエバポエミッション悪化を抑制するために、低温蒸発性が低くなるように精製されている。このため、夏季燃料が冬季まで貯留されている場合には、外気温度の低い環境下での使用によって始動性悪化の問題が生じるおそれがある。
また、反対に冬季には燃料密度の低い燃料(いわゆる冬季燃料)が広く流通する。冬季燃料は、始動性悪化を抑制するために、低温蒸発性が高くなるように精製されている。このため、冬季燃料が夏季まで貯留されている場合には、外気温度の高い環境下での使用によってベーパロックやエバポエミッション悪化の問題が顕著化してしまう。つまり、貯留されている燃料の性状(例えば燃料密度)と外気環境(例えば外気温度)との関係が不適切となると、エミッション特性やドライバビリティなどに悪影響を及ぼすことが懸念される。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、内燃機関と電動機とを動力源として備えるハイブリッド車両において、外気温度に適さない貯留燃料を逸早く消費することのできるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記目的を達成するため、内燃機関と電動機とを動力源として備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
前記内燃機関に供給される燃料を貯留するための燃料タンクと、
前記燃料タンク内に貯留されている貯留燃料の燃料密度を検出する燃料性状検出手段と、
前記燃料密度に基づいて、前記内燃機関の運転に適した外気温度の許容温度範囲を設定する設定手段と、
外気温度を検出する外気温度検出手段と、
前記外気温度が前記許容温度範囲に属さない場合に、前記内燃機関において消費される燃料量を増大させる燃料消費量増大手段と、
を備えることを特徴とする。
前記内燃機関に供給される燃料を貯留するための燃料タンクと、
前記燃料タンク内に貯留されている貯留燃料の燃料密度を検出する燃料性状検出手段と、
前記燃料密度に基づいて、前記内燃機関の運転に適した外気温度の許容温度範囲を設定する設定手段と、
外気温度を検出する外気温度検出手段と、
前記外気温度が前記許容温度範囲に属さない場合に、前記内燃機関において消費される燃料量を増大させる燃料消費量増大手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記内燃機関の運転が停止されると共に前記電動機から走行用の動力が出力される電動走行モードと、走行用の動力の一部または全部が前記内燃機関から出力される機関走行モードとを切り替え可能な切替手段と、
走行に要求される要求負荷および要求回転数が低負荷低回転側の所定領域を超えるまでの間は前記電動走行モードで走行し、前記要求負荷および要求回転数が前記所定領域を超えた場合には前記機関走行モードで走行する走行モード制御手段と、を更に備え、
前記燃料消費量増大手段は、前記外気温度が前記外気温度範囲に属さない場合に、属する場合に比して前記所定領域を縮小することを特徴とする。
前記内燃機関の運転が停止されると共に前記電動機から走行用の動力が出力される電動走行モードと、走行用の動力の一部または全部が前記内燃機関から出力される機関走行モードとを切り替え可能な切替手段と、
走行に要求される要求負荷および要求回転数が低負荷低回転側の所定領域を超えるまでの間は前記電動走行モードで走行し、前記要求負荷および要求回転数が前記所定領域を超えた場合には前記機関走行モードで走行する走行モード制御手段と、を更に備え、
前記燃料消費量増大手段は、前記外気温度が前記外気温度範囲に属さない場合に、属する場合に比して前記所定領域を縮小することを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、
前記内燃機関の運転が停止されると共に前記電動機から走行用の動力が出力される電動走行モードと、走行用の動力の一部または全部が前記内燃機関から出力される機関走行モードとを切り替え可能な切替手段と、
走行に要求される要求駆動力が所定の閾値を超えるまでの間は前記電動走行モードで走行し、前記要求駆動力が前記閾値を超えた場合には前記機関走行モードで走行する走行モード制御手段と、を更に備え、
前記燃料消費量増大手段は、前記外気温度が前記外気温度範囲に属さない場合に、属する場合に比して前記閾値を低い値に設定することを特徴とする。
前記内燃機関の運転が停止されると共に前記電動機から走行用の動力が出力される電動走行モードと、走行用の動力の一部または全部が前記内燃機関から出力される機関走行モードとを切り替え可能な切替手段と、
走行に要求される要求駆動力が所定の閾値を超えるまでの間は前記電動走行モードで走行し、前記要求駆動力が前記閾値を超えた場合には前記機関走行モードで走行する走行モード制御手段と、を更に備え、
前記燃料消費量増大手段は、前記外気温度が前記外気温度範囲に属さない場合に、属する場合に比して前記閾値を低い値に設定することを特徴とする。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、
前記設定手段は、前記燃料密度が低いほど前記許容温度範囲の上限値を低く設定することを特徴とする。
前記設定手段は、前記燃料密度が低いほど前記許容温度範囲の上限値を低く設定することを特徴とする。
第5の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、
前記設定手段は、前記燃料密度が高いほど前記許容温度範囲の下限値を高く設定することを特徴とする。
前記設定手段は、前記燃料密度が高いほど前記許容温度範囲の下限値を高く設定することを特徴とする。
第1の発明によれば、外気温度が、燃料タンクに貯留されている貯留燃料の燃料密度に対応して設定される外気温度の許容温度範囲に属さない場合に、内燃機関において消費される燃料量が増大される。このため、本発明によれば、外気温度に適さない貯留燃料を逸早く消費することができる。
第2の発明によれば、機関走行モードが行われる領域を拡大することで、機関走行モードの実施機会を増やすことができるので、内燃機関で消費される燃料量を有効に増大させることができる。
第3の発明によれば、電動走行モードから機関走行モードへの切り替えの閾値を低く設定することで、機関走行モードの実施機会を増やすことができるので、内燃機関で消費される燃料量を有効に増大させることができる。
第4の発明によれば、燃料密度が低い燃料ほど外気温度範囲の上限値が低く設定される。燃料密度が低いほど燃料中の低温蒸発成分の含有割合が高くなるため、エバポエミッションの観点から判断する不適切な温度範囲は低温側に拡大する。本発明によれば、低温蒸発性の高い燃料ほど外気温度範囲の上限が低温側に狭まるので、外気温度に適さない貯留燃料を逸早く消費することができる。
第5の発明によれば、燃料密度が高い燃料ほど外気温度範囲の下限値が高く設定される。燃料密度が高いほど燃料中の低温蒸発成分の含有割合が低くなるため、始動性の観点から判断する不適切な温度範囲は高温側に拡大する。本発明によれば、低温蒸発性の低い燃料ほど外気温度範囲の下限が高温側に狭まるので、外気温度に適さない貯留燃料を逸早く消費することができる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すハイブリッド車両10は、車両の動力源として、内燃機関12と電動機14とを備えている。また、ハイブリッド車両10は、発電機16を備えている。内燃機関12、電動機14および発電機16は、動力分配統合機構18を介して相互に連結されている。動力分配統合機構18につながる電動機14の回転軸には、減速機20が接続されている。減速機20は、電動機14の回転軸と、駆動輪22につながる駆動軸24とを連結している。動力分配統合機構18は、内燃機関12の駆動力を、発電機16側と減速機20側とに分割することができる。動力分配統合機構18による駆動力の配分は、任意に変更することができる。また、発電機16は、内燃機関12を始動するスタータとして機能することもできる。
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すハイブリッド車両10は、車両の動力源として、内燃機関12と電動機14とを備えている。また、ハイブリッド車両10は、発電機16を備えている。内燃機関12、電動機14および発電機16は、動力分配統合機構18を介して相互に連結されている。動力分配統合機構18につながる電動機14の回転軸には、減速機20が接続されている。減速機20は、電動機14の回転軸と、駆動輪22につながる駆動軸24とを連結している。動力分配統合機構18は、内燃機関12の駆動力を、発電機16側と減速機20側とに分割することができる。動力分配統合機構18による駆動力の配分は、任意に変更することができる。また、発電機16は、内燃機関12を始動するスタータとして機能することもできる。
ハイブリッド車両10は、更に、インバータ26、コンバータ28およびバッテリ30を備えている。インバータ26は、発電機16および電動機14に接続されているとともに、コンバータ28を介してバッテリ30にも接続されている。発電機16で発電された電力は、インバータ26を介して電動機14に供給することもできるし、インバータ26およびコンバータ28を介してバッテリ30に充電することもできる。また、バッテリ30に充電されている電力は、コンバータ28およびインバータ26を介して電動機14に供給することができる。
また、上述したバッテリ30は、外部電源(家庭用電源など)から供給される電力により、充電回路32を介して充電を受けられるように構成されている。つまり、本実施形態のハイブリッド車両10は、いわゆるプラグイン型のハイブリッド車両として構成されている。
また、ハイブリッド車両10は、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50には、上述した各構成機器のほか、内燃機関12が備える各種のアクチュエータ(燃料インジェクタ、点火プラグ、スロットル弁など)、外気温を検出する温度センサ34、燃料タンク(図示省略)内に貯留されている燃料の燃料密度を検出する燃料性状センサ36、およびその他の各種センサ(エアフローメータ、吸気温センサ、冷却水温センサなど)が電気的に接続されている。燃料性状センサ36としては、例えば、特開2009−107098号公報(特許文献3)に開示されている光学式のセンサを用いることができる。
ECU50は、車速やアクセル開度などに基づいて、車両の走行に要求される要求駆動力を算出する。そして、その要求駆動力が駆動輪22に出力されるように、内燃機関12および電動機14等の作動を制御する。
[実施の形態1の動作]
本実施の形態のハイブリッド車両10は、内燃機関12の運転を停止させ、電動機14の駆動力のみによって駆動輪22を回転させて走行することが可能である。この走行モードを以下「EV走行モード」と称する。
本実施の形態のハイブリッド車両10は、内燃機関12の運転を停止させ、電動機14の駆動力のみによって駆動輪22を回転させて走行することが可能である。この走行モードを以下「EV走行モード」と称する。
また、本実施形態のハイブリッド車両10は、内燃機関12の駆動力のみによって駆動輪22を回転させて走行することが可能であり、更に、内燃機関12および電動機14の双方の駆動力によって駆動輪22を回転させて走行することも可能である。これらの走行モードを総称して以下「機関走行モード」と言う。
ECU50は、要求駆動力が所定の閾値(以下、「機関始動閾値」と称する)を超えない間は、内燃機関12を停止させ、走行用の動力を電動機14のみから出力するEV走行モードで走行するように制御する。一方、要求駆動力が機関始動閾値を超えた場合には、ECU50は、内燃機関12を始動し、機関走行モードで走行するように制御する。すなわち、要求駆動力が機関始動閾値を超えた場合には、走行用の動力の全部を内燃機関12から出力するか、あるいは内燃機関12と電動機14とで分担して走行用の動力を出力する。
本実施形態のハイブリッド車両10のようなプラグイン型ハイブリッド車両では、走行開始前に外部電源からの電力によりバッテリ30を予め充電しておくことができる。したがって、走行時のエネルギ効率を向上する観点からは、できるだけ、内燃機関12を停止させたまま、バッテリ30からの電力によって電動機14を駆動して走行することが望ましい。すなわち、機関始動閾値をなるべく高い値に設定し、EV走行モードで走行する範囲(以下、「EVレンジ」と称する)を広くすることが望ましい。
しかしながら、EVレンジを広くすると、内燃機関12の作動機会が減少する。このため、燃料タンク内の燃料が消費されずに長期間貯留されることも想定される。ここで、給油される燃料は季節や地域によって種々多様なものが存在する。例えば、通常夏季には燃料密度の高い燃料(いわゆる夏季燃料)が広く流通する。夏季燃料は、高温環境下におけるベーパロックやエバポエミッション悪化を抑制するために、低温蒸発性が低くなるように精製されている。このため、夏季燃料が冬季まで貯留されている場合には、外気温度の低い環境下での使用によって始動性悪化の問題が生じるおそれがある。
また、反対に冬季には燃料密度の低い燃料(いわゆる冬季燃料)が広く流通する。冬季燃料は、始動性悪化を抑制するために、低温蒸発性が高くなるように精製されている。このため、冬季燃料が夏季まで貯留されている場合には、外気温度の高い環境下での使用によってベーパロックやエバポエミッション悪化の問題が顕著化してしまう。つまり、貯留されている燃料の性状(例えば燃料密度)と外気環境(例えば外気温度)との関係が不適切となると、エミッション特性やドライバビリティなどに悪影響を及ぼすことが懸念される。
そこで、本実施の形態1のシステムでは、貯留されている燃料の燃料密度と外気温度との関係が不適切な場合に、当該貯留されている燃料を逸早く消費することとする。より具体的には、外気温度が、燃料の燃料密度に対応する許容温度範囲から外れる場合に、EVレンジを縮小することとする。ここで、許容温度範囲は、対応する燃料密度の燃料を使用した場合に、問題なく燃焼可能な温度範囲を意味しており、例えば、図2に示すマップにより規定されている。
図2は、燃料の燃料密度および外気温度に対するEVレンジを規定するマップである。この図において、閾値外気温T1は、許容温度範囲の上限値に対応する温度であり、燃料密度が低いほど閾値が低い温度となるように規定されている。これは、燃料密度が低いほど燃料中の低温蒸発成分の含有割合が高くなるため、エバポエミッションの観点から判断する不適切な温度範囲が低温側に拡大するからである。また、閾値外気温T2は、許容温度範囲の下限値に対応する温度であり、燃料密度が高いほど閾値が高い温度となるように規定されている。これは、燃料密度が高いほど燃料中の低温蒸発成分の含有割合が低くなるため、始動性の観点から判断する不適切な温度範囲が高温側に拡大するからである。
図2に示すマップでは、外気温度が閾値外気温T1よりも低く且つ閾値外気温T2よりも高い領域が、上述した許容温度範囲に属する領域となる。この領域では、外気温度と燃料密度との関係が適切であるため、通常のEVレンジ、すなわち通常の機関始動閾値での運転が行われる。
一方、外気温度が閾値外気温T1よりも高い領域は、上述した許容温度範囲に属さない領域となる。この領域は、外気温度と燃料密度との関係が不適切な場合として、例えば、燃料密度の低い冬季燃料が外気温度の高い時期に使用される場合などが該当する。また、外気温度が閾値外気温T2よりも低い領域についても、上述した許容温度範囲に属さない領域となる。この領域は、外気温度と燃料密度との関係が不適切な場合として、例えば、燃料密度の高い夏季燃料が外気温度の低い時期に使用される場合などが該当する。
本実施の形態のシステムでは、これらの許容温度範囲に属さない領域をEVレンジが縮小されるEVレンジ縮小域とする。より具体的には、このEVレンジ縮小域では、機関始動閾値が通常EVレンジのそれに比して低い値に設定される。その結果、要求駆動力が比較的低い段階で、EV走行モードから機関走行モードへの切り替えが実行される。このため、機関走行モードでの走行機会が増大するため、燃料消費量を有効に増大させることができる。これにより、燃料を逸早く消費することができるので、その後の新たな燃料の給油によって外気温度と燃料密度との関係を適切にし、エミッションやドライバビリティなどに悪影響が出ることを確実に防止することができる。
[実施の形態1の具体的処理]
次に、本実施の形態1の具体的処理について詳細に説明する。図3は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図3に示すルーチンでは、先ず、燃料性状センサ36によって検出された燃料密度に対応する閾値外気温T1およびT2が、図2に示すマップから算出される(ステップ100)。
次に、本実施の形態1の具体的処理について詳細に説明する。図3は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図3に示すルーチンでは、先ず、燃料性状センサ36によって検出された燃料密度に対応する閾値外気温T1およびT2が、図2に示すマップから算出される(ステップ100)。
次に、温度センサ34によって検出された外気温度Tが閾値外気温T1よりも大きいか否かが判定される(ステップ102)。その結果、T>T1の成立が認められた場合には、燃料性状に対して外気温度Tが高すぎる(許容範囲外)と判断されて、次のステップに移行し、EVレンジが縮小される(ステップ104)。ここでは、具体的には、機関始動閾値が通常のEVレンジのそれに比して低い値に設定される。
一方、上記ステップ102においてT>T1の成立が認められない場合には、次のステップに移行し、外気温度Tが閾値外気温T2よりも小さいか否かが判定される(ステップ106)。その結果、T<T2の成立が認められた場合には、燃料性状に対して外気温度Tが低すぎる(許容範囲外)と判断されて、上記ステップ104に移行し、EVレンジが縮小される。
一方、上記ステップ106において、T<T2の成立が認められない場合には、燃料性状に対して外気温度Tが適切な範囲である(許容範囲内)と判断されて、次のステップに移行し、通常のEVレンジに制御される。
以上説明したとおり、本実施の形態1のシステムによれば、外気温度Tと燃料密度との関係が不適切な場合に、EVレンジが縮小されて燃料消費量が増大される。これにより、現在貯留されている燃料を逸早く消費することができるので、その後の適切な燃料の給油によって、本来のエミッション特性およびドライバビリティを発揮することができる。
ところで、本実施の形態1のシステムのハイブリッド車両10は、いわゆるプラグイン型のハイブリッド車両として構成されているが、外部電源からの充電機能を備えない通常のハイブリッド車両として構成されていてもよい。
また、本実施の形態1のシステムでは、燃料消費量を増大させるための構成として、EVレンジを縮小する構成を有しているが、例えば、機関走行モードにおいて、電動機14に対する内燃機関12の出力割合を大きくすることとしてもよい。
また、本実施の形態1のシステムでは、外気温度Tとして温度センサ34の検出値を用いているが、吸気温センサを備えるシステムでは、検出された吸気温を外気温度Tとして使用することとしてもよい。
また、本実施の形態1のシステムでは、要求駆動力と機関始動閾値との大小を比較することにより、EV走行モードと機関走行モードとの切り替えを制御することとしているが、要求駆動力に替えて車両に要求される負荷および回転数に基づいてこれらの切り替えを制御することとしてもよい。より具体的には、例えば、所定の低負荷低回転の領域をEV走行モードが行われる領域とし、それよりも高負荷高回転となる領域を機関走行モードが行われる領域として規定することとしてもよい。この場合、EVレンジを通常のEVレンジよりも縮小させる場合には、EV走行モードが行われる所定の低負荷低回転の領域を更に低負荷低回転となる方向に縮小すればよい。これにより、機関走行モードが行われる領域が有効に拡大されるので、燃料消費量を増大させることができる。
尚、上述した実施の形態1においては、燃料性状センサ36が前記第1の発明における「燃料性状検出手段」に、温度センサ34が前記第1の発明における「外気温度検出手段」に、それぞれ相当している。また、ECU50が、上記ステップ100の処理を実行することにより前記第1の発明における「設定手段」が、上記ステップ104の処理を実行することにより前記第1の発明における「燃料消費量増大手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、動力分配統合機構18が前記第2の発明における「切替手段」に、EV走行モードが前記第2の発明における「電動走行モード」に、所定の低負荷低回転の領域が前記第2の発明における「所定領域」に、それぞれ相当している。また、ECU50が、上記ステップ104の処理を実行することにより前記第2の発明における「燃料消費量増大手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、動力分配統合機構18が前記第3の発明における「切替手段」に、EV走行モードが前記第3の発明における「電動走行モード」に、機関始動閾値が前記第3の発明における「閾値」に、それぞれ相当している。また、ECU50が、上記ステップ104の処理を実行することにより前記第3の発明における「燃料消費量増大手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、閾値外気温T1が前記第3の発明における「許容温度範囲の上限値」に、閾値外気温T2が前記第4の発明における「許容温度範囲の下限値」に、それぞれ相当している。
10 ハイブリッド車両
12 内燃機関
14 電動機
16 発電機
18 動力分配統合機構
20 減速機
22 駆動輪
24 駆動軸
26 インバータ
28 コンバータ
30 バッテリ
32 充電回路
34 温度センサ
36 燃料性状センサ
50 ECU(Electronic Control Unit)
12 内燃機関
14 電動機
16 発電機
18 動力分配統合機構
20 減速機
22 駆動輪
24 駆動軸
26 インバータ
28 コンバータ
30 バッテリ
32 充電回路
34 温度センサ
36 燃料性状センサ
50 ECU(Electronic Control Unit)
Claims (5)
- 内燃機関と電動機とを動力源として備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
前記内燃機関に供給される燃料を貯留するための燃料タンクと、
前記燃料タンク内に貯留されている貯留燃料の燃料密度を検出する燃料性状検出手段と、
前記燃料密度に基づいて、前記内燃機関の運転に適した外気温度の許容温度範囲を設定する設定手段と、
外気温度を検出する外気温度検出手段と、
前記外気温度が前記許容温度範囲に属さない場合に、前記内燃機関において消費される燃料量を増大させる燃料消費量増大手段と、
を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 前記内燃機関の運転が停止されると共に前記電動機から走行用の動力が出力される電動走行モードと、走行用の動力の一部または全部が前記内燃機関から出力される機関走行モードとを切り替え可能な切替手段と、
走行に要求される要求負荷および要求回転数が低負荷低回転側の所定領域を超えるまでの間は前記電動走行モードで走行し、前記要求負荷および要求回転数が前記所定領域を超えた場合には前記機関走行モードで走行する走行モード制御手段と、を更に備え、
前記燃料消費量増大手段は、前記外気温度が前記外気温度範囲に属さない場合に、属する場合に比して前記所定領域を縮小することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両の制御装置。 - 前記内燃機関の運転が停止されると共に前記電動機から走行用の動力が出力される電動走行モードと、走行用の動力の一部または全部が前記内燃機関から出力される機関走行モードとを切り替え可能な切替手段と、
走行に要求される要求駆動力が所定の閾値を超えるまでの間は前記電動走行モードで走行し、前記要求駆動力が前記閾値を超えた場合には前記機関走行モードで走行する走行モード制御手段と、を更に備え、
前記燃料消費量増大手段は、前記外気温度が前記外気温度範囲に属さない場合に、属する場合に比して前記閾値を低い値に設定することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両の制御装置。 - 前記設定手段は、前記燃料密度が低いほど前記許容温度範囲の上限値を低く設定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のハイブリッド車両の制御装置。
- 前記設定手段は、前記燃料密度が高いほど前記許容温度範囲の下限値を高く設定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のハイブリッド車両の制御装置。
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