JP2011229079A - 電子制御ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】ECUに配置された通信コントローラに依存することなく通信系の異常を検出可能なECUを提供すること。
【解決手段】車載ネットワーク13,14に接続された機器との通信を制御する通信コントローラ22と、通信コントローラ22から受け付けた送信信号から比較用信号を生成する送受信回路12と、通信コントローラ22と送受信回路12を接続する送信線24、及び、通信コントローラ22と送受信回路12を接続する受信線25に接続された比較手段23と、を有し、比較手段23は、送受信回路12に検査信号を出力し、送受信回路12が検査信号から生成した比較用信号の入力を受け付け、送信信号と前記比較用信号を比較する、ことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】車載ネットワーク13,14に接続された機器との通信を制御する通信コントローラ22と、通信コントローラ22から受け付けた送信信号から比較用信号を生成する送受信回路12と、通信コントローラ22と送受信回路12を接続する送信線24、及び、通信コントローラ22と送受信回路12を接続する受信線25に接続された比較手段23と、を有し、比較手段23は、送受信回路12に検査信号を出力し、送受信回路12が検査信号から生成した比較用信号の入力を受け付け、送信信号と前記比較用信号を比較する、ことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両に搭載される電子制御装置に関し、特に、他の電子制御装置と通信する電子制御装置に関する。
車両制御の電子化・複雑化が進むにつれ、車両に搭載される電子制御装置(以下、ECUという)の数が増大している。これら複数のECUが互いに通信することで情報の共有や高度な制御が可能になるため、各ECUは車載LANを介して接続されている。このため各ECUはマイコンだけでなく、通信専用の通信コントローラを有する。
通信コントローラに不具合があると、そのECUだけでなく、通信コントローラに不具合のあったECUと通信していた他の複数のECUにも影響を及ぼすおそれがある。このため従来から通信コントローラには異常を検出する仕組みが設けられている。例えば、車載LANのプロトコルの1つであるCAN(Controller Area Network)プロトコルでは、通信コントローラが、自ノードが送信した送信ビットをそのまま受信できる仕組みを利用して送信ビットと受信ビットとを比較し、ビットエラーを検出している。
これに対し、FrexRayプロトコルでは係る仕組みがないが、FrexRayプロトコルにおいて通信コントローラが出力する信号を利用した不具合の検出方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、通信コントローラから送信信号線に出力された送信信号をトランシーバが受信して、受信信号線に立ち上がりエッジが生じたか否かを、エッジ検出回路を用いて検出する異常検出方法が開示されている。
このように、従来、通信コントローラがなければ通信コントローラの故障を検出することは困難であった。すなわち、CANプロトコルでは、自ノードが送信した送信ビットをそのまま受信できる仕組みを利用しており、特許文献1では通信コントローラが送信する送信要求信号や送信信号を利用している。
しかしながら、故障の検出に通信コントローラが必須となると、通信コントローラの負荷が増大するという問題がある。
また、複数のECUが1つの車両に搭載される状況では、プロトコルの異なる通信コントローラが各ECUに搭載されることもあるが、この場合にECU間で検出可能な通信異常に違いがあると、車載LAN上でフェイルセーフの設計を統一しにくい。
本発明は、上記課題に鑑み、ECUに配置された通信コントローラに依存することなく通信系の異常を検出可能なECUを提供することを目的とする。
本発明は、車載ネットワークに接続された機器との通信を制御する通信コントローラと、通信コントローラから受け付けた送信信号から比較用信号を生成する送受信回路と、通信コントローラと送受信回路を接続する送信線、及び、通信コントローラと送受信回路を接続する受信線に接続された比較手段と、を有し、比較手段は、送受信回路に検査信号を出力し、送受信回路が検査信号から生成した比較用信号の入力を受け付け、送信信号と前記比較用信号を比較する、ことを特徴とする。
ECUに配置された通信コントローラに依存することなく通信系の異常を検出可能なECUを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
本実施例では、通信コントローラを介さずに、バスの異常を検出するECU(electronic control unit)について説明する。
図1は、ECU100の概略構成図の一例を示す。概略を説明する。
(1)まず、比較器23が端子Dからデータ線29を介して、トランシーバ12の端子Txに検査用の検査信号を送信する。
(2)トランシーバ12の送信回路26は、検査信号をバス13,14に出力するが、受信回路27はその検査信号から比較用信号を生成して、端子Rxから通信コントローラ22の端子Rxに出力する。この際、比較用信号はデータ線28を介して、比較器23の端子Rにも出力される。
(3)信号線24,トランシーバ12及び信号線25に断線などの異常がなければ、比較器23の端子Dと端子Rをそれぞれ通過する検査信号と比較用信号は等しくなる。比較器23は、検査信号と比較用信号をビット単位で比較することで、信号線24,トランシーバ12及び25の異常を検出する。
(1)まず、比較器23が端子Dからデータ線29を介して、トランシーバ12の端子Txに検査用の検査信号を送信する。
(2)トランシーバ12の送信回路26は、検査信号をバス13,14に出力するが、受信回路27はその検査信号から比較用信号を生成して、端子Rxから通信コントローラ22の端子Rxに出力する。この際、比較用信号はデータ線28を介して、比較器23の端子Rにも出力される。
(3)信号線24,トランシーバ12及び信号線25に断線などの異常がなければ、比較器23の端子Dと端子Rをそれぞれ通過する検査信号と比較用信号は等しくなる。比較器23は、検査信号と比較用信号をビット単位で比較することで、信号線24,トランシーバ12及び25の異常を検出する。
したがって、通信コントローラ22は作動していなくても、ECU100は、比較器23だけにより信号線24,トランシーバ12及び信号線25における異常の有無を検出することができる。
〔ECU100の構成〕
以下、詳細に説明する。ECU100は、マイコン11、トランシーバ12及びデータ線28,29を有する。リセット回路やI/Oは省略したが、各ECU100に汎用的な又は特有の回路を有していてもよい。
以下、詳細に説明する。ECU100は、マイコン11、トランシーバ12及びデータ線28,29を有する。リセット回路やI/Oは省略したが、各ECU100に汎用的な又は特有の回路を有していてもよい。
マイコン11は、CPU21、通信コントローラ22、及び、比較器23を有する。この他、RAMやROM、入出力I/Oは省略した。入出力I/Oには例えば各種のセンサが接続されている。CPU21は、ROMに記憶されたプログラムを、RAMを作業メモリにして実行する。CPU21がプログラムを実行することにより、ROMに記憶されたデータやセンサから検出した検出信号を加工し、加工して得られたデータを車載LAN上に送信する(以下、単にCPU21が「データを送信する」という。)。データは、通信コントローラ22の送信バッファに記憶される。
通信コントローラ22は、CANやFlexRay等の通信プロトコルに従って、送信バッファのデータをシリアルの送信信号に変換して出力端子Txからトランシーバ12の端子Txに出力する。CANプロトコルの場合、通信コントローラ22はフレーム単位でデータを送信する。また、FlexRayプロトコルの場合、通信コントローラ22は予め定められたタイミングのスタティックスロット(アイドル時間、ヘッダセグメント、ペイロードセグメント及びトレイラセグメント)において送信信号を送信する。
また、CANプロトコルによるデータの受信時、通信コントローラ22は、受信したフレームのデータIDを、予め定められている受信対象のデータIDと比較し、受信すべきデータをCPU21に出力し、それ以外は破棄する。FlexRayプロトコルの場合、通信コントローラ22は、ヘッダセグメントに含まれる「Frame ID」に基づき、スタティックスロットの内容や送信したECU100を識別する。
このように、通信コントローラ22の機能はプロトコルにより異なるが、本実施例では、異常検出に通信コントローラ22が関わらないので、通信プロトコルはどのようなものでもよい。
トランシーバ12の送信回路26は、データの送信時、通信コントローラ22が端子Txに入力した論理レベルの送信信号を、対応する差動電圧に変換して1対のバス13,14に出力する。バス13,14はCANプロトコルではCANHとCANLと呼ばれ、FlexRayプロトコルではBP、BMと呼ばれる。
また、データの受信時、トランシーバ12の受信回路27は、差動電圧を読み取り、所定の電圧範囲に含まれるように整形した電圧内の受信信号を、通信コントローラ22の端子Rxに出力する。通信コントローラ22の端子Rxはコンパレータを有しており、所定の閾値電圧と受信回路27からの受信信号とを比較してデジタルデータを取得する。
本実施例では、通信コントローラ22の端子Txとトランシーバ12の端子Txを結ぶ信号線24に比較器23の端子Dが、通信コントローラ22の端子Rxとトランシーバ12の端子Rxを結ぶ信号線25に、比較器23の端子Rが、それぞれ接続されている点が特徴の1つである。
〔比較器23〕
比較器23は、出力用ポートの端子Dと入力用ポートの端子Rを有し、端子Dから出力する検査信号と、端子Rから入力された比較用信号を比較して、比較結果をCPU21に通知する。端子D,Rそれぞれには、各種のデータの記憶用のバッファが確保されている。
比較器23は、出力用ポートの端子Dと入力用ポートの端子Rを有し、端子Dから出力する検査信号と、端子Rから入力された比較用信号を比較して、比較結果をCPU21に通知する。端子D,Rそれぞれには、各種のデータの記憶用のバッファが確保されている。
CPU21は、アイドル状態になった場合や、起動直後、又は、電源オフの直前等、所定のタイミングになると、比較器23に比較を要求する。すなわち、通信コントローラ22が実需のデータを送信しないタイミングでは、CPU21は比較の開始を比較器23に要求することができる。こうすることで、比較器23が出力した検査信号が、通信コントローラ22が送信する実需の送信信号と干渉することを防止できる。
比較器23は用意した検査データを用いて比較を開始する。検査信号に変換される検査データは、「1010101100…」などの無作為のデータ、「1」「0」が交互に並ぶデータ、又は、「1」「0」の数が既知のデータ等である。検査データは、比較器23又はマイコン11の不揮発メモリに記憶されていてもよいし、CPU21がプログラムを実行して生成したものでもよい。
図2は、検査信号と比較方法を模式的に説明する図の一例である。図2(a)はCANプロトコルを想定した検査信号の一例を、図2(b)はFlexRayプロトコルを想定した検査信号の一例を、それぞれ示す。
CANプロトコルの場合、フレームは、SoF、データID、RTR、コントロールフィールド、データフィールド、CRC、ACK、EoFの各フィールドを有する。ここで、検査信号もバス13,14を介して他のECU100に送信され得るため、検査信号は、予め定められたダミーの「データID」を有することが好ましい。ダミーのデータであれば、他のECU100は受信しても破棄すべきものであることを検出できる。なお、検査信号は「データフィールド」に格納される。
ところで、FlexRayプロトコルの場合は、スタティックスロットが確保されているが、CANプロトコルの場合、イベントドリブン型なので、比較器23が検査信号をトランシーバ12に出力している間に、他のECU100がデータを送信するおそれがある。このため、比較器23は、CANプロトコルのアクセス調停であるCDMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)を利用して、送信権を獲得する。
CANプロトコルの場合、ダミーのデータIDは、好ましくは、優先度が比較的又は最も高いデータIDであり、他のECU100のデータよりも優先的に送信しやすいようになっている。
図2(a)では、データIDの多くがドミナントになっており(ドミナントはリセッシブを置き換える)、他のECU100との調停が生じても、比較器23が優先的にデータを送信することができるようになる。他のECU100のデータIDの方が優先的であった場合は、検査信号と比較用信号が一致しないことになるが、他のECU100のデータの送信を阻害することを防止できる。この場合(比較結果が一致しない場合)、比較器23は、再度、検査信号を送信して比較を行い、それでも検査信号と比較用信号が一致しない場合に異常を検出すればよい。
FlexRayプロトコルの場合、ヘッダセグメントの先頭の1〜5ビット(ステータスビット)に続く11ビットの「Frame ID」に、ダミーデータを示すビットを含めておく。検査データは「ペイロードセグメント」に格納される。スタティックスロットが確保されているFlexRayプロトコルの場合は、調停を考慮する必要がない。なお、通信コントローラ22は、例えば定期的に、比較器23にスタティックスロットのタイミングを通知する。
以上のように、通信コントローラ22のプロトコルにほとんど依存することなく、比較器23は、ただ検査信号と受信した比較用信号を比較すればよい。
比較器23の2つの比較方法について説明する。例えば、信号線24から送信回路26にかけて断線した箇所があれば、比較器23がHighの電圧値を含む検査信号を出力しても、比較器23の端子Rに入力される比較用信号は全てLow又はHighになる。また、例えば、受信回路27から信号線25にかけて断線した箇所があれば、比較器23がHighの電圧値を含む検査信号を出力しても、比較器23の端子Rに入力される比較用信号は全てLow又はHighになる。
(1)比較器23は、端子Dから出力する検査信号と、端子Rから入力される比較用信号とを、クロック信号に基づき1ビットずつ取り出し、両者が「H」か又は両者が「L」かを比較する。全て一致した場合は正常であるので、比較器23は何もしない。検査信号と比較用信号の1ビット以上が一致しない場合、比較器23は、CPU21に通知することができる。
(2)比較器23は、クロック信号に基づき1ビットずつ取り出し、端子Dから出力する検査信号の電圧値が閾値電圧を超えた回数と、端子Rに入力された比較用信号の電圧値が閾値電圧を超えた回数と、をそれぞれカウントし、回数が一致するか否かを判定する。回数が一致すれば正常であるので、比較器23は何もしない。回数が一致しない場合、比較器23は、CPU21に通知することができる。この方法は検査信号と比較用信号にタイムラグがある場合に有効である。
なお、一致したか否かの判定基準は、適宜、定めることができる。例えば、100%の一致でなくても、ノイズなどの影響を考慮して95%程度一致すれば、比較器23は一致したと判定することができる。
比較器23によるCPU21への通知方法は、フラグをオンにする、CPU21に割り込みする等である。この通知を受けてCPU21は、例えばダイアグコードをROMに記憶したり、メータパネルの警告用のアイコンを点灯するなどして、乗員に異常を通知する。また、CPU21は、外部のサーバにダイアグコード等と共に異常を通知してもよい。
〔動作手順〕
図3は、比較器23が異常の有無を判定する手順を示すフローチャート図の一例である。まず、CPU21は、検査タイミングになったことを比較器23に通知する(S10)。
図3は、比較器23が異常の有無を判定する手順を示すフローチャート図の一例である。まず、CPU21は、検査タイミングになったことを比較器23に通知する(S10)。
次に、比較器23は、検査信号を端子Dからトランシーバ12の端子TXに出力する(S20)。CANプロトコルの場合はCPU21からの通知をトリガーに、FlexRayプロトコルの場合は通信コントローラ22からスタティックスロットのタイミングになったという通知をトリガーに、比較器23は、検査信号を端子Dからトランシーバ12の端子TXに出力する。
検査信号を端子Dから出力することで、送信回路26及び受信回路27を介して比較用信号が比較器23の端子Rに入力される(S30)。トランシーバ12から比較器23までの間がバッファ等の遅延回路を介することなく接続されている場合、比較器23が検査信号を出力した次のクロックから、端子Rに比較用信号が入力される。比較器23は遅延分のクロックだけ、比較用信号をずらして検査信号と比較する。
比較器23は、検査データに対応した一連の検査信号を出力すると、端子Dの検査信号と端子Rの比較用信号が基準値以上に一致したか否かを判定する(S40)。一致している場合(S40のYes)、信号線24、トランシーバ12及び信号線25に異常がないので、比較器23はなにもしない(S50)。
基準値以上に一致しない場合(S40のNo)、信号線24、トランシーバ12及び信号線25に異常があることになるので、比較器23は異常を検出し、CPU21等に通知する(S60)。
以上説明したように、本実施形態のECU100は、比較器23を設け、トランシーバ12と接続することで、通信コントローラ22の負荷の増大を抑制して、信号線24、トランシーバ12及び信号線25の異常の有無を検出することができる。
本実施例では、通信コントローラ22に余分な負荷をかけずに、通信コントローラ22の異常を検出するECU100について説明する。
図4は、ECU100の概略構成図の一例を示す。まず、概略を説明する。
(1)CPU21はプログラムの実行により、データを送信する際、通信コントローラ22だけでなく、比較器23の端子R2にも同じデータのデータ信号を出力する。
(2)通信コントローラ22は、送信信号の送信を開始する際、タイマ32をオンにする。次いで、通信コントローラ22は、フレーム(CANプロトコルの場合)又はスタティックスロット(FlexRayプロトコルの場合)を生成してトランシーバ12にデータから変換した送信信号を出力する。送信信号は、信号線24に接続された比較器23にも出力される。
(3)トランシーバ12の送信回路26は送信信号をバス13,14に出力するが、受信回路27は送信信号から比較用信号を生成して、通信コントローラ22に出力する。
(4)比較器23は、タイマ32のカウント結果を利用して所定のタイミングになると(送信信号に含まれるデータが信号線24に現れるタイミングになると)、CPU21から取得したデータ信号と、信号線24から取得した送信信号の比較を開始する。
(1)CPU21はプログラムの実行により、データを送信する際、通信コントローラ22だけでなく、比較器23の端子R2にも同じデータのデータ信号を出力する。
(2)通信コントローラ22は、送信信号の送信を開始する際、タイマ32をオンにする。次いで、通信コントローラ22は、フレーム(CANプロトコルの場合)又はスタティックスロット(FlexRayプロトコルの場合)を生成してトランシーバ12にデータから変換した送信信号を出力する。送信信号は、信号線24に接続された比較器23にも出力される。
(3)トランシーバ12の送信回路26は送信信号をバス13,14に出力するが、受信回路27は送信信号から比較用信号を生成して、通信コントローラ22に出力する。
(4)比較器23は、タイマ32のカウント結果を利用して所定のタイミングになると(送信信号に含まれるデータが信号線24に現れるタイミングになると)、CPU21から取得したデータ信号と、信号線24から取得した送信信号の比較を開始する。
比較器23は、データ信号と送信信号をビット単位で比較することで、通信コントローラ22の異常を検出することができる。したがって、通信コントローラ22は実需のデータを送信するだけで、比較器23が通信コントローラ22の異常の有無を検出することができる。なお、信号線24に断線が生じていても、比較器23は通信コントローラ22の異常として検出するが、この場合は実施例1の異常の検出を行うことで、異常の種類や箇所を判別できる。
本実施例の比較器23について説明する。本実施例の比較器23は、通信コントローラ22がデータから生成した送信信号と、CPU21が比較器23に出力したデータ信号を比較する。このため、比較器23の端子Rは信号線24と接続され、比較器23の端子R2は、データ線33を介してCPU21と接続されている。信号同士を比較するのでなく、送信信号から「1」「0」のデジタルデータを、データ信号から「1」「0」のデジタルデータをそれぞれ生成し、両者を比較してもよい。本実施例では両者を区別せず、信号同士を比較するものとする。
図2にて説明したように、フレームの先頭のデータID(CANプロトコル)やFlame ID(FlexRayプロトコル)は、同じECU100でも送信するデータによって変わる可能性がある。よって、比較器23が検査信号と比較用信号を比較するためには、データフィールド(CANプロトコル)又はペイロードセグメント(FlexRayプロトコル)に格納されたデータであることが好ましい。
例えば、CANプロトコルの場合、データフィールドは、フレームの19ビット目以降なので、図示したタイマ32は通信コントローラ22から通知を受けた時からクロックを19回カウントすると、比較器23に比較の開始を通知する。また、FlexRayプロトコルの場合、ペイロードセグメントは、スタティックスロットのヘッダセグメント(40ビット)の後なので、タイマ32は通信コントローラ22から通知を受けた時からクロックを40回カウントすると、比較器23に比較の開始を通知する。こうすることで、比較器23は、CPU21が出力したデータ信号と、送信信号のデータフィールド又はペイロードセグメントに相当する部分を比較することができる。
比較器23は、タイマ32から通知を受けるまで、端子R2に設けられたバッファにデータ信号のまま又はデジタルのデータに変換してデータを記憶しておく。
タイマ32による待機時間は、通信プロトコルによって異なるが、待機時間を複数のプロトコルにおいて最も長い時間に統一(固定値)できるので、通信プロトコルの相違はほとんどコスト増とはならない。例えば、本実施例では、通信プロトコルに関係なく、タイマ32のクロックのカウント数を40回としておくことができる。
ところで、CPU21が送信するデータは、NRZ(Non-Return-to-Zero)により符号化される。NRZではデータの「1」がHighに「0」がLowに割り当てられるので、CPU21が比較器23に出力したデータ信号と、データフィールド又はペイロードセグメントに対応した送信信号とは一致するとしてよい。
しかし、NRZでは、ビットスタッフィングルールが定められているため、同一レベルが5ビット以上継続すると、通信コントローラ22が強制的に「1」又は「0」を挿入する。このため、CPU21が送信対象としたデータによっては、通信コントローラ22がトランシーバ12に出力する送信信号と、CPU21が比較器23に出力したデータ信号が異なる場合がある。
この不都合を回避する方法は2つある。1つは、比較器23がビットスタッフィングルールを採用して、CPU21から入力されたデータ信号に「1」又は「0」が5ビット以上継続した箇所がある場合、強制的に「0」又は「1」を挿入する方法である。もう1つは、端子Rに入力された送信信号に「1」又は「0」が5ビット以上継続した箇所がある場合、6ビット目を破棄する方法である。いずれかの方法を採用することで、ビットスタッフィングルールに伴う不都合を回避できる。
比較方法は、実施例1と同様である。すなわち、比較器23は、端子R2のデータ信号と端子Rの送信信号を、クロック信号に基づき1ビットずつ取り出し両者が「H」か又両者が「L」かを比較してもよいし、端子R2のデータ信号が閾値電圧を超えた回数と端子Rの送信信号が閾値電圧を超えた回数とをそれぞれカウントし、回数が一致するか否かを判定してもよい。一致したか否かの判定基準も、適宜、定めることができる。
なお、比較器23は、CPU21が出力したデータに対応するデータ信号がなくなるか、又は、予め定められた所定個以上のビット数を比較すると比較を終了する。
図5は、比較器23が異常の有無を判定する手順を示すフローチャート図の一例である。まず、CPU21は、データ信号を通信コントローラ22と比較器23に出力する(S110)。CPU21が送信する全てのデータについて、通信コントローラ22の異常の有無を判定してもよいし、ECU100の電源のオンの直後など決まったタイミングで異常の有無を判定してもよい。
通信コントローラ22は、通信プロトコルに応じてフレーム又はスタティックスロットを生成し、データから変換した送信信号の送信を開始するタイミングでタイマ32をオンにする(S120)。こうすることで、タイマ32は比較器23が比較を開始するタイミングになると比較器23に通知できる。
通信コントローラ22は、送信信号をトランシーバ12に送信する(S130)。
通信コントローラ22が送信信号をトランシーバ12に出力することで、送信信号が比較器23の端子Rに入力される(S140)。
比較器23は、タイマ32がカウントを終了するまで待機している(S150)。この間、通信コントローラ22は送信信号の送信を継続している。
タイマ32がカウントを終了すると(S150のYes)、比較器23は、必要であればビットスタッフィングルールに対応しながら、端子R2から入力されたデータ信号と端子Rに入力された送信信号の比較を開始する(S160)。
なお、CANプロトコルの場合、データIDによっては通信コントローラ22が調停に負ける可能性がある。この場合、通信コントローラ22は送信信号の送信を中止するので、タイマ32をオフにする。送信権を得た場合には、タイマ32は最後までカウントを終了でき、比較器23は比較を開始することができる。
比較器23は、CPU21から取得した全てのデータ信号又は所定量以上のデータ信号を比較すると、端子R2のデータ信号と端子Rの送信信号が基準値以上に一致したか否かを判定する(S170)。
比較の結果、基準値以上に一致している場合(S170のYes)、通信コントローラ22に異常がないので、比較器はなにもしない(S180)。
基準値以上に一致しない場合(S170のNo)、通信コントローラ22に異常があることになるので、比較器23は異常を検出し、CPU21等に通知する(S190)。
以上説明したように、本実施形態のECU100は、比較器23及びタイマ32を設け、CPU21と比較器23と、信号線24と比較器23をそれぞれ接続することで、通信コントローラ22にはほとんど負荷をかけることなく、通信コントローラ22の異常を検出することができる。また、異常の判定の際、実需のデータの送信を阻害することもない。
図6は、本実施例のECU100の概略構成図の一例を示す。図6において図1と同一部には同一の符号を付しその説明は省略する。比較器23が信号線24、25と接続されている点は図1と同じであるが、図6の比較器23は検査信号を出力しない。概略を説明する。
(1)通信コントローラ22は、CPU21の要求に基づき、送信信号をトランシーバ12の端子Txに送信する。この際、送信信号はデータ線29を介して、比較器23の端子Dにも出力される。
(2)トランシーバ12の送信回路26は、送信信号をバス13,14に出力するが、受信回路27はその送信信号から比較用信号を生成して、端子Rxから通信コントローラ22の端子Rxに出力する。この際、比較用信号はデータ線28を介して、比較器23の端子Rにも出力される。
(3)信号線24,トランシーバ12及び信号線25に断線などの異常がなければ、比較器23の端子Dと端子Rをそれぞれ通過する送信信号と比較用信号は等しくなる。比較器23は、送信信号と比較用信号をビット単位で比較することで、信号線24,トランシーバ12及び25の異常を検出する。
(1)通信コントローラ22は、CPU21の要求に基づき、送信信号をトランシーバ12の端子Txに送信する。この際、送信信号はデータ線29を介して、比較器23の端子Dにも出力される。
(2)トランシーバ12の送信回路26は、送信信号をバス13,14に出力するが、受信回路27はその送信信号から比較用信号を生成して、端子Rxから通信コントローラ22の端子Rxに出力する。この際、比較用信号はデータ線28を介して、比較器23の端子Rにも出力される。
(3)信号線24,トランシーバ12及び信号線25に断線などの異常がなければ、比較器23の端子Dと端子Rをそれぞれ通過する送信信号と比較用信号は等しくなる。比較器23は、送信信号と比較用信号をビット単位で比較することで、信号線24,トランシーバ12及び25の異常を検出する。
したがって、通信コントローラ22が実需のデータを送信するだけで、ECU100は信号線24,トランシーバ12及び信号線25における異常の有無を検出することができる。
本実施例の比較器23は、通信コントローラ22がデータから生成した送信信号と、受信回路27が送信信号から生成した比較用信号を比較する。このため、比較器23の端子Dは信号線24と接続され、比較器23の端子Rは信号線25と接続されている。したがって、通信コントローラ22が送信した送信信号は全て、データ線29を介して比較器23の端子Dに入力され、受信回路27が生成した比較用信号は全て、データ線28を介して比較器23の端子Rに入力される。
比較器23は、端子Dに入力された送信信号のエッジをトリガに、端子Dに入力される送信信号の記憶や数クロックの遅延管理を開始する。送信信号と比較用信号が同時に比較器23に到達する場合、記憶や遅延管理は不要である。端子Rにも同時か又は少し遅れて比較用信号が入力される。比較器23は、端子Rへの比較用信号のエッジをトリガに、端子Dに入力される送信信号と端子Rに入力される比較用信号の比較を開始する。
連続した一連の送信信号(例えば、1フレーム、1スタティックスロット)又は所定量以上の送信信号を比較用信号と比較すると、比較器23は、比較結果が基準を満たしているか否かを判定する。なお、本実施例では、CPU21から比較器23への通知やタイマ32による比較のタイミングの通知は不要なので、コスト増を抑制できる。
図7は、比較器23が異常の有無を判定する手順を示すフローチャート図の一例である。比較器23は、端子Dに送信信号が入力されると、送信信号の記憶を開始する(S210)。
同時か又は少し遅れて端子Rに比較用信号が入力される(S220)。比較器23は、端子Dの送信信号と端子Rの比較用信号が基準値以上に一致したか否かを判定する(S230)。一致している場合(S230のYes)、信号線24、トランシーバ12及び信号線25に異常がないので、比較器23はなにもしない(S240)。
基準値以上に一致しない場合(S230のNo)、信号線24、トランシーバ12及び信号線25に異常があることになるので、比較器23は異常を検出し、CPU21等に通知する(S250)。
以上説明したように、本実施形態のECU100は、比較器23を設けるだけで、信号線24、トランシーバ12及び信号線25の異常の有無を検出することができる。また、異常の検出が通信コントローラ22のプロトコルに依存することもない。
11 マイコン
12 トランシーバ
13、14 バス
21 CPU
22 通信コントローラ
23 比較器
26 送信回路
27 受信回路
32 タイマ
100 ECU
12 トランシーバ
13、14 バス
21 CPU
22 通信コントローラ
23 比較器
26 送信回路
27 受信回路
32 タイマ
100 ECU
Claims (3)
- 車載ネットワークに接続された機器との通信を制御する通信コントローラと、
前記通信コントローラから受け付けた送信信号から比較用信号を生成する送受信回路と、
前記通信コントローラと前記送受信回路を接続する送信線、及び、前記通信コントローラと前記送受信回路を接続する受信線に接続された比較手段と、を有し、
前記比較手段は、前記送受信回路に検査信号を出力し、前記送受信回路が前記検査信号から生成した前記比較用信号の入力を受け付け、前記送信信号と前記比較用信号を比較する、
ことを特徴とする電子制御ユニット。 - データの送信を要求するCPUと、
前記CPUからデータの送信要求を受け付け、車載ネットワークに接続された機器との通信を制御する通信コントローラと、
前記通信コントローラが前記データから生成した送信信号を前記車載ネットワークに送信する送受信回路と、
前記通信コントローラと前記送受信回路を接続する送信線に接続された比較手段と、
前記比較手段に比較のタイミングを通知するタイミング通知手段と、を有し、
前記比較手段は、前記タイミング通知手段が通知するタイミングに基づき、前記送信線を介し入力された前記送信信号に含まれる前記データと、前記CPUから入力された前記データと比較する、
ことを特徴とする電子制御ユニット。 - データの送信を要求するCPUと、
前記CPUからデータの送信要求を受け付け、車載ネットワークに接続された機器との通信を制御する通信コントローラと、
前記通信コントローラが前記データから生成した送信信号を前記車載ネットワークに送信し、前記送信信号から比較用信号を生成する送受信回路と、
前記通信コントローラと前記送受信回路を接続する送信線、及び、前記通信コントローラと前記送受信回路を接続する受信線に接続された比較手段と、を有し、
前記比較手段は、前記送信信号と前記比較用信号を比較する、
ことを特徴とする電子制御ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010099017A JP2011229079A (ja) | 2010-04-22 | 2010-04-22 | 電子制御ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010099017A JP2011229079A (ja) | 2010-04-22 | 2010-04-22 | 電子制御ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011229079A true JP2011229079A (ja) | 2011-11-10 |
Family
ID=45043905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010099017A Pending JP2011229079A (ja) | 2010-04-22 | 2010-04-22 | 電子制御ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011229079A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014132740A1 (ja) | 2013-02-27 | 2014-09-04 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 車両制御装置 |
-
2010
- 2010-04-22 JP JP2010099017A patent/JP2011229079A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014132740A1 (ja) | 2013-02-27 | 2014-09-04 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 車両制御装置 |
US9783138B2 (en) | 2013-02-27 | 2017-10-10 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Vehicle control device |
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