JP2011218900A - 懸架型移動装置及び懸架型移動システム - Google Patents
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Abstract
【課題】重量に逆らって保持される際に落下に対する安全性を大幅に高めることが可能な懸垂型移動装置及び懸垂型移動システムを提供する。
【解決手段】回動可能に設けられ、空間内に配置されたグリッドガイド100と係合し、グリッドガイド100に懸架される推進コイル202と、推進コイル202を回動させる駆動ドラム204と、推進コイル202を貫通し、推進コイルに懸架され、少なくとも駆動ドラム204を含む構成要素を支持するローラー218と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】回動可能に設けられ、空間内に配置されたグリッドガイド100と係合し、グリッドガイド100に懸架される推進コイル202と、推進コイル202を回動させる駆動ドラム204と、推進コイル202を貫通し、推進コイルに懸架され、少なくとも駆動ドラム204を含む構成要素を支持するローラー218と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、懸架型移動装置及び懸架型移動システムに関する。
従来、例えば下記の特許文献1には、空間移動性、情報収集能力、群知能、環境適応能力に優れ、探索、巡回、情報収集に適応することを想定した自律小型ロボットが記載されている。
天井を移動するロボットなどの移動体で、天井から落下することなく位置を重力に逆らって保持する方法としては、従来、マグネット式、バキューム式、吸盤式、などが知られている。マグネット式は、磁力でロボットの自重を支えるものであり、例えば天井に沿って配置された樹脂製の板の上下を挟むように永久磁石を配置して上下の永久磁石を吸着させる方法がある。しかしながら、一対の永久磁石の相互にはたらく吸引力を大きくするためには、その間の樹脂板を薄くしなければならないため、樹脂板そのものの強度が不足しがちである。一方、樹脂板を厚くすれば磁力そのものが小さくなってしまうので、おのずから保持できる重量に制限が生じてしまう問題点がある。また、バキューム式と吸盤式では、いずれも地上などに配置される大型の吸引ポンプを必要とする問題点がある。
更に、マグネット式、バキューム式、吸盤式のいずれも、落下に対する安全性を高めるには限界がある。マグネット式では、何らかの原因による磁力が低下した場合は移動体が落下することが容易に想定される。バキューム式、吸盤式のいずれにおいても、吸引ポンプの不具合等によりエアが供給されなくなると、やはり移動体が落下する問題がある。これらの方式では、電磁石を作動させるための電力や、エアーポンプなどの動力を必要とするため、保持するだけのためにコストがかかるばかりか、停電などの不測の事態においては、保持していたものが落下する心配がある。上述した特許文献1に記載された自律小型ロボットにおいても同様に、落下に対する安全性を高めるには限界があり、落下の心配のない安全なシステムを構築することは困難である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、重量に逆らって保持される際に落下に対する安全性を大幅に高めることが可能な、新規かつ改良された懸垂型移動装置及び懸垂型移動システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、回動可能に設けられ、空間内に配置された線状部材と係合し、前記線状部材に懸架されるコイル状推進部と、前記コイル状推進部を回動させる駆動部と、を備える、懸架型移動装置が提供される。
また、前記コイル状推進部を貫通し、前記コイル状推進部に懸架され、少なくとも前記駆動部を含む構成要素を支持するローラーを更に備えるものであってもよい。
また、前記駆動部による前記コイル状推進部の回動を制御する制御部を備えるものであってもよい。
また、前記線状部材は、第1の素線と前記第1の素線と交差する複数の第2の素線とからなるグリッド状に構成され、前記コイル状推進部は、前記第1の素線が貫通して前記第1の素線に懸架され、前記コイル状推進部の回転に伴って前記複数の第2の素線がコイルのピッチ間に順次に係合するものであってもよい。
また、前記ローラの長さは前記コイル状推進部の全長よりも長く、前記コイル状推進部の外に突出した前記ローラの端部に前記駆動部を含む構成要素が懸架されるものであってもよい。
また、前記ローラに懸架される前記駆動部を含む構成要素に対して、前記ローラが相対的に回動可能とされたものであってもよい。
また、前記駆動部は、前記コイル状推進部の外周に密着して前記コイル状推進部とともに回動する駆動ドラムと、前記駆動ドラムを回動させる駆動モータとを含むものであってもよい。
また、前記駆動ドラムは前記コイル状推進部のコイルを構成する線材を介して前記ローラと対向し、前記駆動ドラムと前記ローラとの間に前記コイル状推進部のコイルを構成する線材が挟持されているものであってもよい。
また、複数の前記ローラと、前記コイル状推進部のコイルを構成する線材を介して前記複数のローラのそれぞれと対向して前記線材を挟持する複数の前記駆動ドラムを備えるものであってもよい。
また、前記駆動ドラムには、前記コイル状推進部のコイルを構成する線材と密着して係合する螺旋状の凹部が形成され、前記コイルの螺旋の方向と前記凹部の螺旋の方向を反対方向とすることにより、コイル状推進部が前記駆動ドラムに対して回転軸方向に移動しないように構成されたものであってもよい。
また、前記コイル状推進部の外径をDc、前記コイル状推進部のコイルのピッチをPc、前記駆動ドラムの前記螺旋状の凹部の直径をDd、前記螺旋状の凹部のピッチをPd、としたとき、Pc/Dc=Pd/Ddの関係が成立するものであってもよい。
また、前記コイル状推進部のコイルを構成する線材と前記螺旋状の凹部のそれぞれには互いに係合する歯車が設けられ、当該歯車が互いに噛み合いながら前記コイル状推進部と前記駆動ドラムが共に回動するものであってもよい。
また、前記コイル状推進部と前記駆動ドラムが共に回転する際に、前記コイル状推進部の前記駆動ドラムに対する相対的な移動を抑えるストッパー機構を備えるものであってもよい。
また、前記コイル状推進部の両端部の前記駆動ドラムと接していない領域における前記コイルの直径は、前記駆動ドラムと接している領域における前記コイルの直径より大きいものであってもよい。
また、前記線状部材は、前記コイル状推進部と係合する溝又は突起を有するものであってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、空間内に配置されたグリッド状の線状部材と、回動可能に設けられ、前記線状部材と係合し、前記線状部材に懸架されるコイル状推進部と、前記コイル状推進部を回動させる駆動部と、前記コイル状推進部を貫通し、前記コイル状推進部に懸架され、少なくとも前記駆動部を含む構成要素を支持するローラーと、を有する、懸架型移動装置と、を備える、懸架型移動システムが提供される。
本発明によれば、重量に逆らって保持される際に落下に対する安全性を大幅に高めることが可能な懸垂型移動装置及び懸垂型移動システムを提供することが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本実施形態の概要
2.本実施形態に係るシステムの構成例
3.推進ロボット部の構成
4.推進ロボット部の動作
1.本実施形態の概要
2.本実施形態に係るシステムの構成例
3.推進ロボット部の構成
4.推進ロボット部の動作
[1.本実施形態の概要]
例えば、足腰の弱いユーザーに対して、そのユーザーがベッドから起きて立ち上がり、床面を歩くことを支援するようなサービスを想定する。この場合、まずユーザーの体を支えてベッド上で起き上がらせる(ベッド上でのサービス)、床の上で歩行する際のアシストを行なう(床上でのサービス)、という一連のサービスの流れが考えられる。この場合、ベッド上から床上へとサービスの現場が変化するため、それを提供するロボットもまたベッド上から床上へ移動することが望ましいが、一般的な床の上を移動するロボットでは、ベッドなど床上に設置されているものが邪魔をしてしまうため困難である。このとき、ロボットが天井からぶら下がる形態であれば、このような移動を円滑に行うことが可能である。本実施形態は、ロボットなど、ある程度重量のあるものが天井付近で移動することを可能にし、なおかつ落下の心配が無い安全なシステムを提供するものである。
例えば、足腰の弱いユーザーに対して、そのユーザーがベッドから起きて立ち上がり、床面を歩くことを支援するようなサービスを想定する。この場合、まずユーザーの体を支えてベッド上で起き上がらせる(ベッド上でのサービス)、床の上で歩行する際のアシストを行なう(床上でのサービス)、という一連のサービスの流れが考えられる。この場合、ベッド上から床上へとサービスの現場が変化するため、それを提供するロボットもまたベッド上から床上へ移動することが望ましいが、一般的な床の上を移動するロボットでは、ベッドなど床上に設置されているものが邪魔をしてしまうため困難である。このとき、ロボットが天井からぶら下がる形態であれば、このような移動を円滑に行うことが可能である。本実施形態は、ロボットなど、ある程度重量のあるものが天井付近で移動することを可能にし、なおかつ落下の心配が無い安全なシステムを提供するものである。
このため、本実施形態のシステムでは、支援ロボットの様な、ユーザーに様々なサービスを提供する移動システムであって、回転可能なコイル状の推進体と、これと係合されるように設けられる面状のグリッドガイドを有する。コイル状推進体と面状のガイドとの係合によりコイル状推進体が面状ガイドから懸垂され、さらにコイル状推進体を回転させることで移動が可能な、懸架型移動システムを提供する。
[2.本実施形態に係るシステムの構成例]
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係るシステムの概略構成について説明する。図1に示すように、このシステムは屋内などに設けられ、天井等から、懸架される格子形状のグリッドガイド100と、グリッドガイド100を移動する推進ロボット200とからなる。図1に示すように、棚300、TVセット400、壁面500、または天井を移動してユーザである人間にサービスを提供すべきアシストロボット本体部600等は、推進ロボット部200によってグリッドガイド100に懸架される。グリッドガイド100は、互いに直交する横方向の素線102、縦方向の素線104を備えている。素線102と素線104とが交わる点では、素線102と素線104を互いに結合することができる。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係るシステムの概略構成について説明する。図1に示すように、このシステムは屋内などに設けられ、天井等から、懸架される格子形状のグリッドガイド100と、グリッドガイド100を移動する推進ロボット200とからなる。図1に示すように、棚300、TVセット400、壁面500、または天井を移動してユーザである人間にサービスを提供すべきアシストロボット本体部600等は、推進ロボット部200によってグリッドガイド100に懸架される。グリッドガイド100は、互いに直交する横方向の素線102、縦方向の素線104を備えている。素線102と素線104とが交わる点では、素線102と素線104を互いに結合することができる。
推進ロボット200は、推進コイル202を備えている。推進コイル202は、グリッドガイド100を構成する素線102の1本にぶら下がるように、素線102に対して係合している。また、推進コイル202は、素線102と直交する素線104の少なくとも1本と係合している。推進ロボット部200は、推進コイル202の他に、駆動ドラム204、駆動モータ206、駆動モータ206の回転を制御する回転制御部208を更に有して構成される。
推進ロボット部200の推進コイル202が回動すると、素線102と直交する複数の素線104に順次に係合し、推進コイル202が素線102の長手方向に沿って移動する。これにより、推進ロボット部200が素線102の長手方向に沿って移動する。このため、素線104のピッチは、少なくとも推進コイル202の全長よりも短く構成されている。従って、ユーザの指示に応じて推進ロボット部200を移動させることにより、推進ロボット部200に所望の動作を行わせることができる。図1の例では、手前に位置する4つの推進ロボット部200により棚300が吊り下げられているので、4つの推進ロボット200を移動することにより、棚300の位置を変更することができる。同様にして、TVセット400、壁面500、アシストロボット本体部600も移動することができる。
[3.推進ロボット部の構成]
図2及び図3は、推進ロボット部200がグリッドガイド100の素線102及び素線104に係合している様子を示す模式図である。ここで、図2は、推進ロボット部200を下から斜め方向に見た状態を示している。また、図3は、推進ロボット部200を上から斜め方向に見た状態を示している。また、図4は、図3の状態から素線102及び素線104を除いた、推進ロボット部200の単体での状態を示している。
図2及び図3は、推進ロボット部200がグリッドガイド100の素線102及び素線104に係合している様子を示す模式図である。ここで、図2は、推進ロボット部200を下から斜め方向に見た状態を示している。また、図3は、推進ロボット部200を上から斜め方向に見た状態を示している。また、図4は、図3の状態から素線102及び素線104を除いた、推進ロボット部200の単体での状態を示している。
以下、図2〜図4に基づいて推進ロボット部200の構成を詳細に説明する。推進ロボット部200は、基台となるベース部材210と側板212を備え、ベース部材210の両側に側板212が、固定され、全体としてコの字型を成すように構成されている。両側の側板212には、回転軸214とサスペンドバー216の軸受けが形成されている。回転軸214には駆動ドラム204が固定され、サスペンドバー216にはローラー218が回転可能に係合される。
駆動ドラム204とローラー218の間には、推進コイル202を構成する素線が位置している。この際、ローラー218が推進コイル202の中を貫通するように位置し、駆動ドラム204と推進コイル202を構成する素線は互いに密着し、また推進コイル202を構成する素線とローラー218も互いに密着している。
ベース210の下面には駆動モータ206が固定され、その出力はギアによる減速機構を介してプーリー220へと導かれる。また、駆動ドラム204が固定された回転軸214の端部にもプーリー222が設けられ、駆動ベルト224によって駆動モーター206の出力が駆動ドラム204に伝達される。
図3及び図4に示すように、サスペンドバー216及びローラー218は、軸方向と直交する方向に2つ並べて配置されている。また、回転軸214及び駆動ドラム204も軸方向と直交する方向に2つ配置されている。2つのサスペンドバー216及びローラー218は、推進コイル202の中を貫通している。そして、推進コイル202の素線は、図3及び図4において手前側に位置するローラー218と駆動ドラム204の組によって挟まれており、この部位においてローラー218と素線が密着し、駆動ドラム204と素線も密着している。同様に、推進コイル202の素線は、図3及び図4において奥側に位置するローラー218と駆動ドラム204の組によって挟まれており、この部位においてローラー218と素線が密着し、駆動ドラム204と素線も密着している。図3及び図4において奥側に位置する駆動ドラム204が固定された回転軸214の端部にもプーリー222が設けられ、駆動ベルト226によって奥側の回転軸214にも駆動モーター206の出力が伝達される。これにより、手前側の駆動ドラム224と奥側の駆動ドラム224の双方が同じ方向に回動する。
図5は、推進ロボット部200の推進コイル202を駆動する駆動部の詳細を示す模式図である。駆動ドラム204にはネジ状(螺旋状)のガイド溝204aが設けられ、推進コイル202の素線がガイド溝204aにはまり込むように構成されている。推進コイル202の外径をDc、推進コイル202のピッチをPc、駆動ドラム214の、推進コイル202と接するネジ状のガイド溝204aの直径をDd、ピッチをPd、としたとき、Pc/Dc=Pd/Ddの関係が成立するように各寸法が定められている。
回転軸214の軸受け部は、回転軸214を回動可能に保持するインナー軸受け230が側板212に設けられた長穴に入り込むようになっており、長穴213の長手方向に可動で切るように構成されている。プッシャ−232は、駆動ドラム214、推進コイル202、ローラー218が常に密着するように、インナー軸受け230に矢印A方向の押圧力を与えている。
[4.推進ロボット部の動作]
次に、推進ロボット部200の動作について説明する。図3に示すように、推進コイル部は、グリッドガイド100の横素線102のうちの1本に懸架されている。この時、推進コイル202は少なくても1本のグリッドガイド100の縦素線104と交差(係合)している。
次に、推進ロボット部200の動作について説明する。図3に示すように、推進コイル部は、グリッドガイド100の横素線102のうちの1本に懸架されている。この時、推進コイル202は少なくても1本のグリッドガイド100の縦素線104と交差(係合)している。
回転制御部208の指令を受けて回転する駆動モータ−206の回転力は、ギア機構(不図示)によって減速されプーリー220、伝達ベルト224、プーリー222によって回転軸214に伝達される。回転軸214には駆動ドラム204が固定されているので、駆動ドラム204も駆動モーター206により回転される。この際、推進コイル202はプッシャー232により駆動ドラム204に密着しているので、摩擦力によって推進コイル202も回転する。推進コイル202が回転すると、その一部に交差しているグリッドガイド100の縦素線104の、推進コイル202と交差する位置が順次移っていくので、結果として推進コイル202はグリッドガイド100に対して横素線102に沿った方向にと相対的に動く。
ここで、推進コイル202と駆動ドラム204の係合部は、推進コイル202の外径をDc、コイルのピッチをPc、駆動ドラム204の、推進コイル202と接するねじ状のガイド溝204aの直径をDd、ピッチをPd、としたとき、Pc/Dc=Pd/Ddの関係となるように作られているので、駆動ドラム204と推進コイル202の、回転軸方向の位置関係は一定に保たれる。すなわち、駆動ドラム204に対して推進コイル202が軸方向に移動することはない。また、推進コイル202のコイルを構成する線材と螺旋状のガイド溝204aのそれぞれには互いに係合する歯車が設けられ、この歯車が互いに噛み合いながら推進コイル202と駆動ドラム204が共に回動するように構成しても良い。
上述した例では、推進コイル202のそれぞれの円形状の直径は均一であったが、図6に示すように、推進コイル202の、駆動ドラム204の長手方向から突き出た外側の部分に相当する推進コイル端部202aの円形状の直径を、他の部分より大きくしても良い。これにより、推進コイル202がグリッドガイド100を進む際に、推進コイル端部202aが、グリッドガイド100の横素線102に触れることを抑止でき、スムースな運転が可能になる。
また、駆動ドラム204にガイド溝204aを設けない構成としても良い。この際、運転時に推進コイル202がグリッドガイド100から回転軸方向に外力を受けるため、駆動ドラム204との相対的な位置を保つために、側板212の内側に推進コイル202と接触するテーパー状のストッパーを設けてもよい。また、ウォームギア等から構成される送り(静止)機構などによるストッパー機構を設けても良い。または、推進コイル202の位置を検出するセンサーを設け、推進コイル202の軸方向の位置を変更する制御手段を設けることによって、推進コイル202と駆動ドラム204との相対的な位置を保つようにしても良い。
図8は、グリッドガイド100を構成する素線102に推進コイル202が係合する溝102aを設けた例を示す模式図である。溝102aの間隔は、推進コイル202のピッチと同一でも、異なってもよい。素線102に溝102aを設けることによって、推進コイル202のコイルを構成する線材が溝102aに係合し、素線104を設けることなく推進力を得ることができる。また、図9は、図8の溝102aの代わりに突起102bを設けた例を示す模式図である。突起102bを設けた場合、推進コイル202が突起102bに係合するため、溝102aを設けた場合と同様に素線104を設けることなく推進力を得ることができる。この場合においても、突起102bの間隔は、推進コイル202のピッチと同一でも、異なってもよい。
図7は、本実施形態の起想の原点を示している。図7に示すように、ある程度重量のあるものを壁や天井等に吊るす方法として、頻繁にフック700が使用される。これは非常に簡単な構造で、かつ、マグネットや吸盤などと比較して落下の心配がない信頼性の高いものである。本実施形態では、フック700の形状をコイル状に変更し、コイルを回転させることで、自律的な移動を可能としたもので、フック700が本来有するシンプルで信頼性が高いという性質を損なうことなく利便性を向上させている。従って、本実施形態によれば、重量物を保持するためにマグネットやエアーポンプ等によるエネルギーが不要であるとともに、落下の心配がないので、安価にして安全な、天井移動システムの提供が可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 グリッドガイド
200 推進ロボット部
202 推進コイル
204 駆動ドラム
218 ローラー
200 推進ロボット部
202 推進コイル
204 駆動ドラム
218 ローラー
Claims (16)
- 回動可能に設けられ、空間内に配置された線状部材と係合し、前記線状部材に懸架されるコイル状推進部と、
前記コイル状推進部を回動させる駆動部と、
を備える、懸架型移動装置。 - 前記コイル状推進部を貫通し、前記コイル状推進部に懸架され、少なくとも前記駆動部を含む構成要素を支持するローラーを更に備える、請求項1に記載の懸架型移動装置。
- 前記駆動部による前記コイル状推進部の回動を制御する制御部を備える、請求項1に記載の懸架型移動装置。
- 前記線状部材は、第1の素線と前記第1の素線と交差する複数の第2の素線とからなるグリッド状に構成され、
前記コイル状推進部は、前記第1の素線が貫通して前記第1の素線に懸架され、前記コイル状推進部の回転に伴って前記複数の第2の素線がコイルのピッチ間に順次に係合する、請求項1に記載の懸架型移動装置。 - 前記ローラの長さは前記コイル状推進部の全長よりも長く、前記コイル状推進部の外に突出した前記ローラの端部に前記駆動部を含む構成要素が懸架される、請求項1に記載の懸架型移動装置。
- 前記ローラに懸架される前記駆動部を含む構成要素に対して、前記ローラが相対的に回動可能とされた、請求項1に記載の懸架型移動装置。
- 前記駆動部は、前記コイル状推進部の外周に密着して前記コイル状推進部とともに回動する駆動ドラムと、前記駆動ドラムを回動させる駆動モータとを含む、請求項1に記載の懸架型移動装置。
- 前記駆動ドラムは前記コイル状推進部のコイルを構成する線材を介して前記ローラと対向し、前記駆動ドラムと前記ローラとの間に前記コイル状推進部のコイルを構成する線材が挟持されている、請求項7に記載の懸架型駆動装置。
- 複数の前記ローラと、前記コイル状推進部のコイルを構成する線材を介して前記複数のローラのそれぞれと対向して前記線材を挟持する複数の前記駆動ドラムを備える、請求項8に記載の懸架型駆動装置。
- 前記駆動ドラムには、前記コイル状推進部のコイルを構成する線材と密着して係合する螺旋状の凹部が形成され、前記コイルの螺旋の方向と前記凹部の螺旋の方向を反対方向とすることにより、コイル状推進部が前記駆動ドラムに対して回転軸方向に移動しないように構成された、請求項7に記載の懸架型移動装置。
- 前記コイル状推進部の外径をDc、前記コイル状推進部のコイルのピッチをPc、前記駆動ドラムの前記螺旋状の凹部の直径をDd、前記螺旋状の凹部のピッチをPd、としたとき、Pc/Dc=Pd/Ddの関係が成立する、請求項10に記載の懸架型移動装置。
- 前記コイル状推進部のコイルを構成する線材と前記螺旋状の凹部のそれぞれには互いに係合する歯車が設けられ、当該歯車が互いに噛み合いながら前記コイル状推進部と前記駆動ドラムが共に回動する、請求項10に記載の懸架型移動装置。
- 前記コイル状推進部と前記駆動ドラムが共に回転する際に、前記コイル状推進部の前記駆動ドラムに対する相対的な移動を抑えるストッパー機構を備える、請求項7に記載の懸架型移動装置。
- 前記コイル状推進部の両端部の前記駆動ドラムと接していない領域における前記コイルの直径は、前記駆動ドラムと接している領域における前記コイルの直径より大きい、請求項7に記載の懸架型移動装置。
- 前記線状部材は、前記コイル状推進部と係合する溝又は突起を有する、請求項1に記載の懸架型移動装置。
- 空間内に配置されたグリッド状の線状部材と、
回動可能に設けられ、前記線状部材と係合し、前記線状部材に懸架されるコイル状推進部と、前記コイル状推進部を回動させる駆動部と、前記コイル状推進部を貫通し、前記コイル状推進部に懸架され、少なくとも前記駆動部を含む構成要素を支持するローラーと、を有する、懸架型移動装置と、
を備える、懸架型移動システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010088282A JP2011218900A (ja) | 2010-04-07 | 2010-04-07 | 懸架型移動装置及び懸架型移動システム |
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JP2010088282A JP2011218900A (ja) | 2010-04-07 | 2010-04-07 | 懸架型移動装置及び懸架型移動システム |
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ID=45036436
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JP2010088282A Withdrawn JP2011218900A (ja) | 2010-04-07 | 2010-04-07 | 懸架型移動装置及び懸架型移動システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106005094A (zh) * | 2016-05-20 | 2016-10-12 | 丁赫 | 一种多功能全地形特种车 |
CN106672106A (zh) * | 2016-11-27 | 2017-05-17 | 申俊 | 一种深层储料探查机器人 |
-
2010
- 2010-04-07 JP JP2010088282A patent/JP2011218900A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106005094A (zh) * | 2016-05-20 | 2016-10-12 | 丁赫 | 一种多功能全地形特种车 |
CN106005094B (zh) * | 2016-05-20 | 2018-11-27 | 丁赫 | 一种多功能全地形特种车 |
CN106672106A (zh) * | 2016-11-27 | 2017-05-17 | 申俊 | 一种深层储料探查机器人 |
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