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JP2011216685A - 複合蓄電デバイス - Google Patents

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JP2011216685A JP2010083824A JP2010083824A JP2011216685A JP 2011216685 A JP2011216685 A JP 2011216685A JP 2010083824 A JP2010083824 A JP 2010083824A JP 2010083824 A JP2010083824 A JP 2010083824A JP 2011216685 A JP2011216685 A JP 2011216685A
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靖生 鈴木
Kazuo Takehara
和男 竹原
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Abstract

【課題】二次電池の視点から見て十分な寿命が確保可能であり、リチウムイオンキャパシタの視点から見てエネルギー容量が大きく過放電になり難く信頼性の高い複合蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】複合蓄電デバイス10は、リチウムイオン二次電池部11とリチウムイオンキャパシタ部12と二次電池部11とキャパシタ部12とを積層してなる複合積層体を収納する蓄電容器とを備える。リチウムイオン二次電池部11は、第1の正極21と第1のセパレータ41と第1の負極31とを積層した構造を有する。リチウムイオンキャパシタ部12は、第2の正極26と第1のセパレータ41とは異なる第2のセパレータ42と第1の負極31の極板33とは異なる別の極板38を用いて構成された第2の負極36とを積層した構造を有する。複合積層体の最外層にリチウムイオンキャパシタ部12が配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、1つの電槽内にリチウムイオン二次電池部とリチウムイオンキャパシタ部とを収納した複合蓄電デバイスに関するものである。
太陽光発電や風力発電等の負荷平準化装置、コンピュータ等に代表される電子機器の瞬時電圧低下対策装置、電気自動車やハイブリッドカーのエネルギー回生装置などのような蓄電システムにおいては、エネルギー容量が大きくてかつ急速充放電が可能な蓄電デバイスが必要とされている。従来の鉛蓄電池やその他の二次電池では、大電流の充放電に弱くサイクル寿命が短いため、その蓄電システムに対応することは困難であった。そこで、それらの問題を解決しうる新たな蓄電デバイスとして、近年、非水系の蓄電デバイスが注目されている。
非水系の蓄電デバイスとして、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタが提案されている。リチウムイオン二次電池は、エネルギー容量が大きいがサイクル寿命が短いといった特徴を有する。一方、リチウムイオンキャパシタは、サイクル寿命が長いがエネルギー容量が小さいといった特徴を有する。これらリチウムイオン二次電池の欠点(サイクル寿命が短い)とリチウムイオンキャパシタの欠点(エネルギー容量が小さい)とを補填するために、従来は二次電池とキャパシタとを並列に接続した蓄電モジュールが構成され各種装置に使用されている。この蓄電モジュールを使用する場合、別々のデバイスを接続しているため、装置サイズが大きくなるといった欠点があった。
また、二次電池とキャパシタとの欠点を補填する技術として、リチウムイオン電池とリチウムイオンキャパシタとの構成を1つの電槽内に構成した蓄電デバイスが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このように蓄電デバイスを構成すれば、装置サイズの小型化が可能となる。
特開2009−141181号公報
ところで、特許文献1の蓄電デバイスでは、リチウムイオン電池とリチウムイオンキャパシタとで共通負極を有しており、その共通負極の一方の面にセパレータを介して電池正極が設けられるとともに、共通電極の他方の面にセパレータを介してキャパシタ正極が設けられている。つまり、特許文献1の蓄電デバイスは、リチウムイオン二次電池とリチウムイオンキャパシタとが同じ積層数で構成される。ここで、リチウムイオン二次電池は、同じ電極サイズ、同じ積層数でエネルギー容量を比較すると、リチウムイオンキャパシタの40倍〜50倍程度のエネルギー容量を有する。このため、特許文献1の蓄電デバイスでは、リチウムイオン電池のエネルギー容量と比較してリチウムイオンキャパシタのエネルギー容量が小さくなり、用途が限定されてしまう。
具体的には、例えば、急激かつエネルギーが大きな充放電が行われる電力回生装置等に用いる場合、そのエネルギーをキャパシタで吸収することができず、大きな電力が二次電池側に加わると、二次電池の寿命が短くなってしまうことがある。また、複数の蓄電デバイスを並列に設ければ、キャパシタ容量が大きくなり、エネルギーの吸収は可能となるが、装置サイズが大きくなることに加えて装置コストが高くなるといった問題が生じてしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、用途に応じてキャパシタのエネルギー容量と二次電池のエネルギー容量とを設定することができ、二次電池の視点から見て十分な寿命が確保可能であり、リチウムイオンキャパシタの視点から見てエネルギー容量が大きく過放電になり難く信頼性の高い複合蓄電デバイスを提供することにある。
上記課題を解決するための手段[1]〜[4]を以下に列挙する。
[1]リチウムを含む材料からなる第1の正極と、第1のセパレータと、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な材料からなる第1の負極とを積層または捲回したリチウムイオン二次電池部と、前記リチウムイオン二次電池部よりも小さな内部抵抗を有するように構成され、炭素材料からなる第2の正極と、前記第1のセパレータとは異なる第2のセパレータと、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な材料からなり、前記第1の負極の極板とは異なる別の極板を用いて構成された第2の負極とを積層または捲回したリチウムイオンキャパシタ部と、前記リチウムイオン二次電池部と前記リチウムイオンキャパシタ部とを積層してなる複合積層体を、リチウム塩を含む同一の電解液に浸した状態で収納する電槽とを備え、前記電槽内に配置されたリチウム金属を用いて前記第2の負極にリチウムイオンがあらかじめドープされる複合蓄電デバイスであって、前記複合積層体における少なくとも一方の主面の最外層に前記リチウムイオンキャパシタ部を配置したことを特徴とする複合蓄電デバイス。
従って、手段1に記載の発明によれば、リチウムイオン二次電池部とリチウムイオンキャパシタ部とからなる複合積層体を備えるので、エネルギー容量が大きくかつ急激な充放電が可能な高出力の複合蓄電デバイスを実現することができる。また、複合蓄電デバイスは、リチウムイオン二次電池部とリチウムイオンキャパシタ部とが1つの電槽内に収納された構成であるため、デバイスの小型化が可能となる。さらに、リチウムイオン二次電池部とリチウムイオンキャパシタ部とにおいて別々の電極が設けられており、用途に応じてそれら電極の積層数を変えることでキャパシタ部と二次電池部とのエネルギー容量の比率を調整することができる。また、急激な充放電によって高温となるリチウムイオンキャパシタ部が複合積層体の最外層となる位置に設けられているので、そのキャパシタ部が効率よく冷却される。リチウムイオンキャパシタ部がリチウムイオン二次電池部より内側にあった場合、発生した熱が二次電池部を通って外部に冷却されるため、二次電池部が劣化する。このため、比較的温度に弱いリチウムイオン二次電池部の寿命を延ばすことができ、複合蓄電デバイスを長時間にわたって使用することが可能となる。
[2]手段1において、複合積層体における両方の主面の最外層にそれぞれ前記リチウムイオンキャパシタ部を配置することで、前記リチウムイオン二次電池部をそれらの間に挟み込むようにしたことを特徴とする複合蓄電デバイス。
従って、手段2に記載の発明によれば、リチウムイオンキャパシタ部を確実に冷却することができる。
[3]手段1または2において、前記リチウムイオン二次電池部のエネルギー容量が前記リチウムイオンキャパシタ部のエネルギー容量の50%以上であることを特徴とする複合蓄電デバイス。
従って、手段3に記載の発明によれば、リチウムイオン二次電池部のエネルギー容量が十分確保されるので、リチウムイオンキャパシタ部の過放電を防止することができる。具体的には、リチウムイオンキャパシタは、満充電の状態とすれば2年以上経過しても下限電圧に至ることがないよう設計される。キャパシタの電圧は、エネルギー容量に比例して変化する。二次電池の電圧は、エネルギー容量によらず電圧は比較的一定である。従って、二次電池部のエネルギー容量が大きければ、下限電圧に達し難くなる。また、リチウムイオンキャパシタが過放電になるまでに現状では約2年以上あるが、二次電池部をキャパシタ部の50%以上の容量にすることにより長期間を確保できる。従って、本発明のように、リチウムイオン二次電池部のエネルギー容量がリチウムイオンキャパシタ部のエネルギー容量の50%以上とすると、満充電の半分のエネルギー容量があれば、2年以上経過しても問題は生じることがなく、実用上好ましいものとなる。
[4]手段1において、前記リチウムイオンキャパシタ部の耐電圧が前記リチウムイオン二次電池部の平均電圧よりも高く、前記リチウムイオン二次電池部の充電電圧が前記リチウムイオンキャパシタ部の耐電圧以下であり、かつ前記リチウムイオン二次電池部の平均電圧が前記リチウムイオンキャパシタ部の下限電圧より高い電圧であることを特徴とする複合蓄電デバイス。
従って、手段4に記載の発明によれば、リチウムイオンキャパシタ部の耐電圧よりも低くかつリチウムイオン二次電池部の電圧よりも高い電圧が加わった場合、その電圧のエネルギーがリチウムイオンキャパシタ部に吸収されてキャパシタ部が充電される。また、リチウムイオン二次電池部の平均電圧がリチウムイオンキャパシタ部の下限電圧より高いので、リチウムイオンキャパシタ部の電圧が下限電圧まで下がり難くなる。ここで、リチウムイオンキャパシタ部の電圧が下限電圧以下となると、電解液の還元分解によってガスが発生して特性が劣化する。これに対して、本発明では、リチウムイオンキャパシタ部の電圧が下限電圧まで下がり難いので、リチウムイオンキャパシタ部の特性劣化を回避することができる。また、一般的なリチウムイオンキャパシタは、エネルギー容量が小さいため、下限電圧を意識して用いる必要がある。この対策として、リチウムイオンキャパシタの放電によって下限電圧に近づいた場合、強制的に放電回路を切断する保護回路が設けられている。本発明では、リチウムイオンキャパシタ部が下限電圧まで下がり難くなるので、保護回路等による管理が容易となり、信頼性が高くなる。
以上詳述したように、手段1〜4に記載の発明によると、用途に応じてキャパシタのエネルギー容量と二次電池のエネルギー容量とを設定することができ、二次電池の視点から見て十分な寿命が確保可能であり、リチウムイオンキャパシタの視点から見てエネルギー容量が大きく過放電になり難く信頼性の高い複合蓄電デバイスを提供することができる。
第1の実施の形態の複合蓄電デバイスを示す側面図。 第1の実施の形態の複合蓄電デバイスを示す平面図。 複合蓄電デバイスを示す要部断面図。 複合蓄電デバイスを示す回路図。 リチウムイオン二次電池部の放電特性を示すグラフ。 リチウムイオンキャパシタ部の放電特性を示すグラフ。 複合蓄電デバイスの放電特性を示すグラフ。 変動する電圧波形を示すグラフ。 第2の実施の形態の複合蓄電デバイスを示す側面図。
[第1の実施の形態]
以下、本発明を複合蓄電デバイスに具体化した第1の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本実施の形態における複合蓄電デバイス10を示す側面図であり、図2はその複合蓄電デバイス10の平面図である。また、図3は、複合蓄電デバイス10を説明するための要部断面図であり、図4は、複合蓄電デバイス10を示す回路図である。なお、本実施の形態の複合蓄電デバイス10は、例えば自動車に搭載される電力回生装置に搭載される。
図1〜図4に示されるように、複合蓄電デバイス10は、リチウムイオン二次電池部11と、リチウムイオンキャパシタ部12と、リチウムイオン二次電池部11とリチウムイオンキャパシタ部12とを積層してなる複合積層体13を収納する蓄電容器14(電槽)とを備える。本実施の形態の複合蓄電デバイス10では、複合積層体13の一方の主面(図1では上面)の最外層にリチウムイオンキャパシタ部12が配置され、他方の主面(図1では下面)の最外層にリチウムイオン二次電池部11が配置されている。
複合蓄電デバイス10において、リチウムイオン二次電池部11とリチウムイオンキャパシタ部12とが並列に接続されている(図4参照)。また、蓄電容器14内において、複合積層体13のリチウムイオン二次電池部11とリチウムイオンキャパシタ部12とは、リチウム塩(例えば、LiPFと表記されるリチウムヘキサフルオロフォスフェート等)を含む同一の電解液に浸された状態で密閉収納されている。蓄電容器14は、アルミ箔を樹脂フィルムにラミネートしてなるアルミニウム・ラミネートフィルムを用いて矩形袋状に加工したソフト容器である。
リチウムイオン二次電池部11は、第1の正極21と第1の負極31とが第1のセパレータ41を介して交互に積み重ねられた積層構造体である。第1の正極21は、リチウムを含む材料(例えば、オリビン形リン酸鉄リチウムと炭素材料を混合した材料)からなる正極材22を正極集電体23上に形成した構造を有している。正極集電体23は、例えばアルミニウムからなる導電性金属板(極板)を用いて形成されている。正極集電体23は平面視矩形状に形成され、その四辺のうちの一辺からタブが突出している。正極集電体23のタブは、溶接等により正極用外部端子25に接続されている。
第1の負極31は、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な材料(黒鉛やハードカーボンなどの炭素材料)からなる負極材32を負極集電体33上に形成した構造を有している。負極集電体33は、例えば銅からなる導電性金属板(極板)を用いて形成されている。負極集電体33は平面視矩形状に形成され、その四辺のうちの一辺からタブが引き出されている。負極集電体33のタブは、溶接等により負極用外部端子35に接続されている。第1のセパレータ41は、電解液や電極活物質等に対して耐久性があり、連通気孔を有する非導電性の多孔体等からなる。通常、ガラス繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等、セルロース等からなる不織布あるいは多孔体が用いられる。
上述したように、正極材22としてオリビン形リン酸鉄リチウムを用いる場合、コバルト系やマンガン系の正極材を用いる場合と比較してリチウムイオン二次電池部11の電圧を低くすることができる。具体的には、本実施の形態のリチウムイオン二次電池部11の充電電圧は3.3Vとなる。
リチウムイオンキャパシタ部12は、第2の正極26と第2の負極36とが第2のセパレータ42を介して交互に積み重ねられた積層構造体であり、リチウムイオン二次電池部11よりも小さな内部抵抗を有している。具体的には、第2の正極26は、炭素材料からなる正極材27を正極集電体28上に形成した構造を有している。正極材27を形成する炭素材料としては、活性炭が用いられる。正極集電体28は、例えばアルミニウムからなる導電性金属板(極板)を用いて形成されている。正極集電体28は平面視矩形状に形成され、その四辺のうちの一辺からタブが突出している。正極集電体28のタブは、溶接等により正極用外部端子25に接続されている。
第2の負極36は、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な材料(黒鉛やハードカーボンなどの炭素材料)からなる負極材37を負極集電体38上に形成した構造を有している。負極集電体38は、例えば銅からなる導電性金属板(極板)を用いて形成されている。負極集電体38は平面視矩形状に形成され、その四辺のうちの一辺からタブが引き出されている。負極集電体38のタブは、溶接等により負極用外部端子35に接続されている。第2のセパレータ42は、電解液や電極活物質等に対して耐久性があり、連通気孔を有する非導電性の多孔体等からなる。具体的には、ガラス繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等、セルロース等からなる不織布あるいは多孔体が第2のセパレータ42として用いられる。
また、負極集電体38には、プレドープ用リチウム金属45が貼り付けられる貼付部46が設けられている。この貼付部46に設けられたリチウム金属45によって第2の負極36にリチウムイオンがあらかじめプレドープされる。このように、リチウムイオンをプレドープすると、負極電位が下がり、リチウムイオンキャパシタ部12の電圧を高くすることができる。具体的には、本実施の形態のリチウムイオンキャパシタ部12の充電電圧は3.8Vとなっている。
他のリチウムプレドープの方法として、正極集電体28と負極集電体38とに多数の孔の開いた集電体を使用した場合、プレドープ用リチウム金属は、リチウムイオンキャパシタ部12の一番外側に貼り付ければよい。この場合、多孔の集電体の形成や電極の塗工には工夫がいるが、リチウム金属を容易に貼ることができる。
本実施の形態の複合蓄電デバイス10において、リチウムイオンキャパシタ部12の積層数(例えば、30層)は、リチウムイオン二次電池部11の積層数(例えば、3層)の10倍である。また、リチウムイオン二次電池部11のエネルギー容量は、リチウムイオンキャパシタ部12のエネルギー容量の4倍程度となっている。
次に、本実施の形態の複合蓄電デバイス10の動作について説明する。図5にはリチウムイオン二次電池部11の放電特性を示し、図6にはリチウムイオンキャパシタ部12の放電特性を示す。また、図7には複合蓄電デバイス10の放電特性を示している。
図5に示されるように、リチウムイオン二次電池部11は、所定の時間が経過するまでは放電による電圧の低下が少なく電圧曲線はほぼ平らになっている。このため、リチウムイオン二次電池部11は、比較的高い電圧で維持される時間が長くなる。電池は、高い電圧では電解液が酸化分解しやすく劣化が早まる。本実施の形態では、正極材22としてオリビン形リン酸鉄リチウムを用い、リチウムイオン二次電池部11の充電電圧を低くしているため、電解液の酸化分解による劣化が防止され、電池寿命の低下が回避されている。
図6に示されるように、リチウムイオンキャパシタ部12は、放電によって直線的に電圧が低下する。このため、リチウムイオンキャパシタ部12は、高い電圧で長時間維持されることはないが、容量が少なく下限電圧(2.2V)に低下するまでの時間が短い。
図7に示されるように、複合蓄電デバイス10は、高い電圧ではリチウムイオンキャパシタ部12の放電により比較的短時間で電圧が低下し、その後、リチウムイオン二次電池部11の放電によって電圧が徐々に低下する。つまり、複合蓄電デバイス10において、瞬間的な充放電はリチウムイオンキャパシタ部12が担当し、長時間で徐々に行われる充放電はリチウムイオン二次電池部11が担当することとなる。リチウムイオンキャパシタ部12は、急激な充放電に強く、充放電深度が深くても長い寿命を維持することができるといった特徴がある。これに対して、リチウムイオン二次電池部11は、急激な充放電に弱く、充放電深度が深いと寿命が短くなる。
図8に示されるように、波状に変動する電圧が複合蓄電デバイス10に加わった場合、リチウムイオンキャパシタ部12において変動部分が効率よく吸収される。このような電圧が加わった場合、リチウムイオン二次電池部11は充放電に殆ど寄与しないため、その部分の充放電深度は浅くなり、リチウムイオン二次電池部11の寿命を長く維持することが可能となる。
なお、本実施の形態の複合蓄電デバイス10において、リチウムイオン二次電池部11の平均電圧は3V程度となっており、リチウムイオンキャパシタ部12の下限電圧より高くなっている。また、リチウムイオンキャパシタ部12の耐電圧は、3.8Vであり、リチウムイオン二次電池部11の平均電圧よりも高い。さらに、リチウムイオン二次電池部11の充電電圧は、3.3Vであり、リチウムイオンキャパシタ部12の耐電圧以下となっている。
また、複合蓄電デバイス10において、リチウムイオン二次電池部11は正極電位がフラットでその電位を変えることができないが、リチウムイオンキャパシタ部12は正極電位を自由に変えることができる。つまり、リチウムイオンキャパシタ部12は、高温で正極電位を下げることにより酸化分解が避けられるため、リチウムイオン二次電池部11よりも熱に強い。なお、リチウムイオン二次電池部11の使用温度の上限は60℃である。
本実施の形態において、1kW以上の大電力で頻繁に充放電を行う場合、殆どの充放電は、内部抵抗の小さなリチウムイオンキャパシタ部12で行われる。このため、リチウムイオンキャパシタ部12の内部温度は、リチウムイオン二次電池部11の内部温度よりも高くなる。ここで、デバイス外部の冷却手段によって強制冷却を行うことなく、セル表面(蓄電容器14表面)の温度が60℃以上となる場合、高温となるリチウムイオンキャパシタ部12が複合積層体13の最外層となる位置に設けられているので、デバイス10のセル表面が効率よく冷却される。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の複合蓄電デバイス10は、リチウムイオン二次電池部11とリチウムイオンキャパシタ部12とが並列に接続された構成となっており、エネルギー容量が大きくかつ急激な充放電が可能な高出力の蓄電性能を有する。具体的には、複合蓄電デバイス10において、瞬間的な充放電はリチウムイオンキャパシタ部12が行い、比較的に長い時間の充放電はリチウムイオン二次電池部11が行う。このようにすると、高い電圧はリチウムイオンキャパシタ部12が吸収するため、リチウムイオン二次電池部11に高電圧が加わることがなく、リチウムイオン二次電池部11の寿命が長くなる。また、リチウムイオン二次電池部11はエネルギー容量が大きいため、リチウムイオンキャパシタ部12の下限電圧以下に電圧が下がり難くなる。従って、電解液の還元分解によるガス発生等を防止でき、蓄電特性を良好な状態に維持することができる。また、リチウムイオン二次電池部11とリチウムイオンキャパシタ部12とが1つの蓄電容器14内に収納された構成であるため、蓄電デバイス10の小型化が可能となる。
(2)本実施の形態の複合蓄電デバイス10では、急激な充放電によって高温となるリチウムイオンキャパシタ部12が複合積層体13の最外層となる位置に設けられているので、そのキャパシタ部12が効率よく冷却される。このため、温度に弱いリチウムイオン二次電池部11の寿命を延ばすことができ、複合蓄電デバイス10を長時間にわたって使用することが可能となる。
(3)本実施の形態の複合蓄電デバイス10では、短い周期で変動する電圧が加わった場合でも、その変動分をリチウムイオンキャパシタ部12が吸収するため、リチウムイオン二次電池部11のサイクル寿命を延ばすことができる。
(4)本実施の形態の複合蓄電デバイス10において、リチウムイオン二次電池部11のエネルギー容量は、リチウムイオンキャパシタ部12のエネルギー容量の4倍(400%)程度となっている。また、リチウムイオン二次電池部11の平均電圧がリチウムイオンキャパシタ部12の下限電圧より高いので、リチウムイオンキャパシタ部12の電圧が下限電圧まで下がり難くなる。この結果、リチウムイオンキャパシタ部12の過放電を確実に防止することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第2の実施の形態を図9に基づき説明する。図9に示されるように、本実施の形態の複合蓄電デバイス10Aは、複合積層体13Aが第1の実施の形態と異なる。本実施の形態では、複合積層体13Aの両方の主面(図9では上面及び下面)の最外層にリチウムイオンキャパシタ部12が配置され、リチウムイオン二次電池部11を各リチウムイオンキャパシタ部12の間に挟み込むよう構成されている。
本実施の形態の複合蓄電デバイス10Aでも、リチウムイオン二次電池部11及びリチウムイオンキャパシタ部12の構成(正極21,26、負極31,36、セパレータ41,42などの構成)は上記第1の実施の形態と同じである。また、リチウムイオン二次電池部11の積層数及びリチウムイオンキャパシタ部12の積層数も同じである。本実施の形態では、リチウムイオンキャパシタ部12が2つ設けられているので、複合蓄電デバイス10A全体としてのリチウムイオンキャパシタ部12のエネルギー容量を第1の実施の形態の複合蓄電デバイス10の容量の2倍に増加させることができる。また、リチウムイオンキャパシタ部12が複合積層体13Aの各主面の最外層に設けられているので、リチウムイオンキャパシタ部12が効率よく冷却される。このため、比較的温度に弱いリチウムイオン二次電池部11の温度上昇を抑えることができ、二次電池部11の寿命を延ばすことができる。
なお、本発明の各実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施の形態の複合蓄電デバイス10,10Aにおいて、リチウムイオン二次電池部11及びリチウムイオンキャパシタ部12の積層数やそれらの配分は、用途に応じて適宜変更することができる。具体的には、キャパシタの機能を優先させる高出力用途の場合、例えば、正極21、負極31、及びセパレータ41を一対のみ積層してなるリチウムイオン二次電池部11を設け、リチウムイオンキャパシタ部12の積層数を増大させるように構成してもよい。なお、リチウムイオン二次電池部11とリチウムイオンキャパシタ部12とを同じ積層数とすると、リチウムイオン二次電池部11のエネルギー容量と比較して、リチウムイオンキャパシタ部12のエネルギー容量を十分に確保することができなくなる。従って、リチウムイオンキャパシタ部12の積層数をリチウムイオン二次電池部11の積層数の2倍以上とすることが好ましく、5倍以上とすることがより好ましい。また、リチウムイオンキャパシタ部12のエネルギー容量をリチウムイオン二次電池部11のエネルギー容量の10%以上とすると、瞬間的な充放電を行うキャパシタの性能を十分に発揮させることができるため、実用上好ましいものとなる。
・上記各実施の形態の複合蓄電デバイス10,10Aでは、リチウムイオン二次電池部11及びリチウムイオンキャパシタ部12は、正極21,26、負極31,36、セパレータ41,42を積層した構造であったが、これに限定されるものではない。例えば、正極、負極、セパレータを捲回してリチウムイオン二次電池部及びリチウムイオンキャパシタ部を構成してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した各実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)手段1乃至4のいずれかにおいて、デバイス外部の冷却手段による強制冷却がない状態での作動時に、セル温度がリチウムイオン二次電池部の上限温度に達する充放電条件で使用されることを特徴とする複合蓄電デバイス。
(2)手段1乃至4のいずれかにおいて、前記リチウムイオンキャパシタ部の積層数は、前記リチウムイオン二次電池部の積層数の2倍以上であることを特徴とする複合蓄電デバイス。
(3)手段1乃至4のいずれかにおいて、前記リチウムイオンキャパシタ部のエネルギー容量が前記リチウムイオン二次電池部のエネルギー容量の10%以上であることを特徴とする複合蓄電デバイス。
10,10A…複合蓄電デバイス
11…リチウムイオン二次電池部
12…リチウムイオンキャパシタ部
13,13A…複合積層体
14…電槽としての蓄電容器
21…第1の正極
26…第2の正極
31…第1の負極
36…第2の負極
41…第1のセパレータ
42…第2のセパレータ
45…リチウム金属

Claims (4)

  1. リチウムを含む材料からなる第1の正極と、第1のセパレータと、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な材料からなる第1の負極とを積層または捲回したリチウムイオン二次電池部と、
    前記リチウムイオン二次電池部よりも小さな内部抵抗を有するように構成され、炭素材料からなる第2の正極と、前記第1のセパレータとは異なる第2のセパレータと、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な材料からなり、前記第1の負極の極板とは異なる別の極板を用いて構成された第2の負極とを積層または捲回したリチウムイオンキャパシタ部と、
    前記リチウムイオン二次電池部と前記リチウムイオンキャパシタ部とを積層してなる複合積層体を、リチウム塩を含む同一の電解液に浸した状態で収納する電槽と
    を備え、前記電槽内に配置されたリチウム金属を用いて前記第2の負極にリチウムイオンがあらかじめドープされる複合蓄電デバイスであって、
    前記複合積層体における少なくとも一方の主面の最外層に前記リチウムイオンキャパシタ部を配置したことを特徴とする複合蓄電デバイス。
  2. 前記複合積層体における両方の主面の最外層にそれぞれ前記リチウムイオンキャパシタ部を配置することで、前記リチウムイオン二次電池部をそれらの間に挟み込むようにしたことを特徴とする請求項1に記載の複合蓄電デバイス。
  3. 前記リチウムイオン二次電池部のエネルギー容量が前記リチウムイオンキャパシタ部のエネルギー容量の50%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の複合蓄電デバイス。
  4. 前記リチウムイオンキャパシタ部の耐電圧が前記リチウムイオン二次電池部の平均電圧よりも高く、前記リチウムイオン二次電池部の充電電圧が前記リチウムイオンキャパシタ部の耐電圧以下であり、かつ前記リチウムイオン二次電池部の平均電圧が前記リチウムイオンキャパシタ部の下限電圧より高い電圧であることを特徴とする請求項1に記載の複合蓄電デバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022091603A1 (ja) * 2020-10-27 2022-05-05 武蔵精密工業株式会社 蓄電デバイス
US11784300B2 (en) 2018-07-27 2023-10-10 Samsung Electronics Co., Ltd Battery including multiple unit cells having different characteristics in electronic conductivity of anode and electronic device including same

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