JP2011200593A - 医療器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】手首部材周辺の構造・形状を簡略化するとともに、部品点数を削減してコストを低減することが可能な医療器具を提供する。
【解決手段】医療器具は、中空のシャフト18と、シャフト18の先端部にピッチ軸Opを中心に回動可能に支持された手首部材58と、手首部材58の先端部にヨー軸Oyを中心に回動可能に設けられたエンドエフェクタ19と、エンドエフェクタ19を駆動する第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bと、手首部材58を駆動する第3ワイヤ52cと、ピッチ軸Op上に設けられ、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bをガイドするメインガイド部74と、シャフト18の先端部近傍においてメインガイド部74よりもシャフト18の基端部側で第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bをガイドするアイドルガイド部80とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】医療器具は、中空のシャフト18と、シャフト18の先端部にピッチ軸Opを中心に回動可能に支持された手首部材58と、手首部材58の先端部にヨー軸Oyを中心に回動可能に設けられたエンドエフェクタ19と、エンドエフェクタ19を駆動する第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bと、手首部材58を駆動する第3ワイヤ52cと、ピッチ軸Op上に設けられ、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bをガイドするメインガイド部74と、シャフト18の先端部近傍においてメインガイド部74よりもシャフト18の基端部側で第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bをガイドするアイドルガイド部80とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、中空シャフトの先端に姿勢変更可能なエンドエフェクタを備えた医療器具に関する。
内視鏡下外科手術(または腹腔鏡下手術とも呼ばれる。)においては、患者の腹部等に複数の孔を開け、これらの孔にトラカール(筒状の器具)を挿入した後、各トラカールを通して、腹腔鏡(カメラ)と複数の鉗子を体腔内に挿入する。鉗子の先端部には、エンドエフェクタとして、生体組織を把持するためのグリッパや、鋏、電気メスのブレード等が取り付けられている。腹腔鏡と鉗子を体腔内に挿入したら、腹腔鏡に接続されたモニタに映る腹腔内の様子を見ながら鉗子を操作して手術を行う。このような手術方法は、開腹を必要としないため、患者への負担が少なく、術後の回復や退院までの日数が大幅に低減される。このため、このような手術方法は、適用分野の拡大が期待されている。
トラカールから挿入される鉗子として、先端部に関節を持たない一般的な鉗子に加えて、先端部に複数の関節を有して先端部の姿勢を変更できる鉗子、いわゆる医療用マニピュレータの開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。このような医療用マニピュレータによれば、体腔内で自由度の高い動作が可能であり、手技が容易となり、適用可能な症例が多くなる。特許文献1にて提案された医療用マニピュレータは、エンドエフェクタ及び関節を有する先端動作部を含む作業部と、先端動作部を動作させるための駆動機構を有する操作部とを備える。この駆動機構は、先端動作部の姿勢を変更するためのアクチュエータと、エンドエフェクタを開閉動作させるためのアクチュエータとを含んでおり、操作部に設けられた操作入力部に対する操作に応じて各アクチュエータが駆動し、先端動作部が動作する。
一方、下記特許文献2では、中空シャフトの先端に鉗子等のエンドエフェクタを姿勢変更可能に設けた医療器具をロボットアームに取り付け、ロボットアームにより医療器具を移動させるとともに、ワイヤ等を含む駆動機構によりエンドエフェクタの開閉動作及び姿勢変更動作をさせる技術が提案されている。引用文献2に記載された医療器具では、中空シャフトの先端部にピッチ動作が可能な手首部材を設け、手首部材の先端部に一対のエンドエフェクタ部材を回動可能に設け、手首部材の基端部の両側に第1のプーリ(以下、メインプーリという)を設け、エンドエフェクタ部材と第1のプーリの間の手首部材の両側に第2のプーリ(以下、アイドルプーリという)を片持ち支持して設け、エンドエフェクタ部材、メインプーリ及びアイドルプーリに、第1及び第2ワイヤを掛け回してなる。手首部材の両側に設けられたアイドルプーリは、一方側と他方側とでオフセットした位置で軸により片持ち支持されている。また、各メインプーリ及び各アイドルプーリは、それぞれ、第1ワイヤ用の外側プーリと、第2ワイヤ用の内側プーリとで構成される。
医療用マニピュレータの先端動作部の駆動機構として、特許文献2にて提案された駆動機構を採用することが考えられる。しかしながら、特許文献2にて提案された駆動機構では、手首部材にアイドルプーリが片持ち支持されているため、剛性・強度が不足し、アイドルプーリやこれを支持する軸が脱落する危険性がある。また、アイドルプーリは、内側プーリと外側プーリとからなるため、部品点数が多く、組立が煩雑であり、結果としてコストが高騰する。さらに、アイドルプーリは、手首部材に設けられ、しかも、一方側と他方側とでオフセットして設けられているため、手首部材周辺の構造・形状が複雑となり、結果としてコストが高騰する。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、手首部材周辺の構造・形状を簡略化するとともに、部品点数を削減してコストを低減することが可能な医療器具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る医療器具は、中空のシャフトと、前記シャフトの先端部に第1軸心を中心に回動可能に支持された手首部材と、前記手首部材の先端部に第2軸心を中心に回動可能に設けられたエンドエフェクタと、可撓性を有する索状体からなり、前記エンドエフェクタを駆動するエンドエフェクタ用動力伝達部材と、可撓性を有する索状体からなり、前記手首部材を駆動する手首部材用動力伝達部材と、前記第1軸心上に設けられ、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするメインガイド部と、前記シャフトの先端部近傍において前記メインガイド部よりも前記シャフトの基端部側で前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするアイドルガイド部と、を備える、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、手首部材にアイドルガイド部を設けるのではなく、メインガイド部よりもシャフトの基端部側にアイドルガイド部を設けているので、手首部材周辺の構造・形状を簡素化でき、結果としてコストを低減できる。
前記メインガイド部は、前記手首部材の両側にそれぞれ設けられた第1及び第2メインガイド部とからなり、前記アイドルガイド部は、前記第1及び第2メインガイド部にそれぞれ対応して設けられた第1及び第2アイドルガイド部とからなり、前記第1及び第2アイドルガイド部は、1本の支持軸により共通に支持されているとよい。
上記の構成によれば、第1及び第2アイドルガイド部が1本の支持軸により共通に支持されるので、部品点数を削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化が可能となる。
前記アイドルガイド部は、前記シャフトの内部で両持ち支持された支持軸により支持されているとよい。
上記の構成によれば、アイドルガイド部を支持する支持軸がシャフトの内部で両持ち支持されているので、剛性・強度を向上することができ、結果としてアイドルガイド部及びこれを支持する支持軸を確実に保持できる。
前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、前記メインガイド部は、前記第1部材をガイドする部位と前記第2部材をガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けた構成であるとよい。
上記の構成によれば、メインガイド部において、第1部材をガイドする部品と第2部材をガイドする部品とが個別に設けられているのではなく、第1部材をガイドする部位と第2部材をガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けている。このため、部品点数を削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化に寄与できる。
前記アイドルガイド部は、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第1ガイド面とを同一部材上に一体的に設けた構成であるとよい。
上記の構成によれば、アイドルガイド部において、第1部材をガイドする部品と第2部材をガイドする部品とが個別に設けられているのではなく、第1部材をガイドする第1ガイド面と第2部材をガイドする第2ガイド面とを同一部材上に一体的に設けている。このため、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化に一層寄与できる。
前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、前記アイドルガイド部は、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第1ガイド面とを同一部材上に一体的に設けた構成であるとよい。
上記の構成によれば、アイドルガイド部において、第1部材をガイドする部品と第2部材をガイドする部品とが個別に設けられているのではなく、第1部材をガイドする第1ガイド面と第2部材をガイドする第2ガイド面とを同一部材上に一体的に設けている。このため、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化に寄与できる。
また、本発明に係る医療器具は、中空のシャフトと、前記シャフトの先端部に第1軸心を中心に回動可能に支持された手首部材と、前記手首部材の先端部に第2軸心を中心に回動可能に設けられたエンドエフェクタと、可撓性を有する索状体からなり、前記エンドエフェクタを駆動するエンドエフェクタ用動力伝達部材と、可撓性を有する索状体からなり、前記手首部材を駆動する手首部材用動力伝達部材と、前記第1軸心上に設けられ、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするメインガイド部と、前記メインガイド部と前記エンドエフェクタとの間で前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするアイドルガイド部と、を備え、前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、前記メインガイド部は、前記第1部材をガイドする部位と前記第2部材をガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けた構成である、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、メインガイド部において、第1部材をガイドする部品と第2部材をガイドする部品とが個別に設けられているのではなく、第1部材をガイドする部位と第2部材をガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けたので、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化に寄与できる。
前記アイドルガイド部は、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第2ガイド面とを同一部材上に一体的に設けた構成であるとよい。
上記の構成によれば、アイドルガイド部において、第1部材をガイドする部品と第2部材をガイドする部品とを個別に設けるのではなく、第1部材をガイドする部位と第2部材をガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けたことから、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化に寄与できる。
また、本発明に係る医療器具は、中空のシャフトと、前記シャフトの先端部に第1軸心を中心に回動可能に支持された手首部材と、前記手首部材の先端部に第2軸心を中心に回動可能に設けられたエンドエフェクタと、可撓性を有する索状体からなり、前記エンドエフェクタを駆動するエンドエフェクタ用動力伝達部材と、可撓性を有する索状体からなり、前記手首部材を駆動する手首部材用動力伝達部材と、前記第1軸心上に設けられ、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするメインガイド部と、前記メインガイド部と前記エンドエフェクタとの間で前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするアイドルガイド部と、を備え、前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、前記アイドルガイド部は、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第2ガイド面とを同一部材上に一体的に設けた構成である、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、アイドルガイド部において、第1部材をガイドする部品と第2部材をガイドする部品とを個別に設けるのではなく、第1部材をガイドする部位と第2部材をガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けたことから、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化に寄与できる。
前記メインガイド部は、前記手首部材と一体化した構成であるとよい。このようにすると、手首部材とメインガイド部とを一体の部品として構成することができることから、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化に寄与できる。
前記メインガイド部は、前記シャフトと一体化した構成であるとよい。このようにすると、シャフトとメインガイド部とを一体の部品として構成することができることから、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化に寄与できる。
前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、前記メインガイド部は、前記手首部材の両側にそれぞれ設けられた第1及び第2メインガイド部とからなり、前記アイドルガイド部は、前記第1メインガイド部と前記第2メインガイド部にそれぞれ対応して、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第2ガイド面とを2つずつ有し、2つの前記第1ガイド面と2つの前記第2ガイド面のすべてが同一部材上に一体的に設けられているとよい。このように構成されていると、部品点数を大幅に削減できる。
前記メインガイド部は、前記手首部材の両側にそれぞれ設けられた第1及び第2メインガイド部とからなり、前記アイドルガイド部は、前記第1メインガイド部と前記第2メインガイド部にそれぞれ対応して、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面とを2つずつ有し、2つの前記第1ガイド面と2つの前記第2ガイド面のすべてが同一部材上に一体的に設けられているとよい。このように構成されていると、部品点数を大幅に削減できる。
前記アイドルガイド部は、前記シャフトと一体化した構成であるとよい。このように構成されていると、部品点数を大幅に削減できる。
本発明に係る医療器具によれば、手首部材周辺の構造・形状を簡略化できるとともに、部品点数を削減してコストを低減できる。
以下、本発明に係る医療器具10について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る医療器具10の斜視図である。本実施の形態において、医療器具10は、使用者(医師等の医療従事者)が把持して操作することで先端に設けられたエンドエフェクタ19を動作させる医療用マニピュレータ10A(以下、マニピュレータという)として構成されている。
マニピュレータ10Aは、先端に設けられた先端動作部12で生体の一部を把持し又は生体に触れて、所定の処置を行うための医療用の器具であり、通常、把持鉗子やニードルドライバ(持針器)等とも呼ばれる。マニピュレータ10Aは、医療用器具を構成するマニピュレータ本体11と、マニピュレータ本体11にケーブル28を介して接続されたコントローラ29とを備える。マニピュレータ本体11は、ボディ21と、ボディ21から延出するシャフト18と、シャフト18の先端に設けられ、エンドエフェクタ19を含む先端動作部12とを有する。
以下の説明では、シャフト18の延在方向をZ方向と規定し、さらに、シャフト18の前方(先端側)をZ1方向、後方(根元側)をZ2方向と規定する。また、Z方向に直角な方向であって、マニピュレータ本体11を図1の姿勢にしたときのマニピュレータ本体11を基準とした左右方向をX方向とし、特に、マニピュレータ本体11の左側方向をX1方向、右側方向をX2方向と規定する。また、Z方向に直角な方向であって、マニピュレータ本体11を図1の姿勢にしたときのマニピュレータ本体11の上下方向をY方向とし、特に、上方向をY1方向、下方向をY2方向と規定する。
なお、特に断りのない限り、これらの方向の記載はマニピュレータ本体11が基準姿勢(中立姿勢)である場合を基準として表すものとする。これらの方向は説明の便宜上のものであり、マニピュレータ本体11は任意の向きで(例えば、上下を反転させて)使用可能であることは勿論である。
マニピュレータ本体11は、人手によって把持及び操作される操作部14と、該操作部14に対して着脱自在な作業部16とを有する。操作部14は、上述したボディ21の一部を構成し、筐体を構成しZ1方向及びY2方向に略L字状に延在する左右一対の上部カバー25a、25bと、上部カバー25a、25b内に収容された駆動部30と、人手によって操作される複合入力部24とを有する。
駆動部30は、エンドエフェクタ19の開閉動作及び姿勢変更動作を行うための駆動源として第1、第2及び第3モータ40a〜40cを有し、各モータ40a〜40cの駆動力が先端動作部12に機械的に伝達されることで、エンドエフェクタ19の開閉動作及び姿勢変更動作ができるように構成されている。
操作部14の基端側でY2方向に延びた部分は、人手によって把持されるグリップハンドル26として構成されている。複合入力部24は、グリップハンドル26の上部の傾斜面に設けられており、第1操作部90及び第2操作部92を有する。第1操作部90に対する左右方向への操作及び第2操作部92に対する前後方向への操作を単独又は複合的に行うことで、その操作に応じた信号がコントローラ29に送信され、コントローラ29が駆動部30の駆動を制御することにより、先端動作部12の姿勢変更が行われる。
グリップハンドル26を挟んで、複合入力部24の反対側には、グリップハンドル26に対して進退可能にトリガレバー36が設けられている。トリガレバー36は、指輪部36aと、この指輪部36aのY2側に設けられた略円弧状の指掛け突起36bとを有する。図示例のトリガレバー36は、上部カバー25a、25b内に設けられた図示しないトリガ軸を支点としてX方向の軸心を中心に回動可能に支持されるとともに、上部カバー2a、25b内で図示しないセンサに接続されている。トリガレバー36の進退量(操作量)は、前記センサによって計測されてコントローラ29に供給される。なお、トリガレバー36は、グリップハンドル26に対して直線的に進退可能なように設けられてもよい。
作業部16は、Z方向で略対称に分割された一対の下部カバー37a、37bを筐体としており、上記の先端動作部12と、この先端動作部12を先端に設けた長尺且つ中空のシャフト18と、このシャフト18の基端側が固定され、下部カバー37a、37b内に収容されたプーリボックス32とを有する。下部カバー37a、37b及びプーリボックス32は、上述したボディ21の一部を構成する。
作業部16は、操作部14に設けられた左右一対の着脱レバー39によって当該操作部14と連結・固定されると共に、着脱レバー39の開放操作によって操作部14から分離可能であり、特別な器具を用いることなく、手術現場で容易に交換作業等を行うことができる。
先端動作部12は、トリガレバー36の操作に基づいて開閉動作するエンドエフェクタ19と、複合入力部24の操作に基づいてエンドエフェクタ19の姿勢を変化させる姿勢変更機構13とを有する。エンドエフェクタ19は、例えば、生体の一部や縫合用の針を把持するグリッパ、生体の一部を切断するハサミ等として、所定の開閉動作軸を基準に開閉動作可能に構成される。
先端動作部12及びシャフト18は細径に構成されており、患者の腹部等に装着された円筒形状のトラカール20を通して体腔22内に挿入可能であり、複合入力部24及びトリガレバー36の操作によって体腔22内で患部切除、把持、縫合及び結紮等の様々な手技を行うことができる。
エンドエフェクタ19は、開閉軸を中心として回動することによる開閉動作が可能である。姿勢変更機構13は、X方向のピッチ軸Opを基準に傾動するピッチ動作と、ピッチ軸Opと非平行なヨー軸Oyを基準に傾動するヨー動作とが可能であり、ピッチ動作とヨー動作とを選択的にまたは複合的に行うことが可能である。従って、先端動作部12は、エンドエフェクタ19の開閉動作、ピッチ動作及びヨー動作からなる3軸の動作が可能である。
エンドエフェクタ19の開閉動作は、人手によるトリガレバー36の操作(押し引き操作)に基づいて第1及び第2モータ40a、40bが駆動し、各モータ40a、40bの駆動力が先端動作部12に機械的に伝達されることで行われる。エンドエフェクタ19のヨー動作は、第1操作部90に対する人手による左右方向の操作に基づいて第1及び第2モータ40a、40bが駆動し、各モータ40a、40bの駆動力が先端動作部12に機械的に伝達されることで行われる。エンドエフェクタ19のピッチ動作は、第2操作部92に対する人手による前後方向の操作に基づいて第3モータ40c並びに第1モータ40a及び第2モータ40bが駆動し、各モータ40a〜40bの駆動力が先端動作部に機械的に伝達されることで行われる。
コントローラ29は、マニピュレータ本体11を総合的に制御する制御部であって、グリップハンドル26の下端部から延在するケーブル28と接続される。コントローラ29の機能の一部又は全部は、例えば操作部14に一体的に搭載することもできる。
図2は、操作部14と作業部16とが分離した状態のマニピュレータ本体11を示す一部省略側面図である。図2に示すように、操作部の上部カバー内25a、25bには、第1、第2及び第3モータ40a〜40cが、出力軸をY方向側に向けて、Z方向に沿って並べて配置されている。各モータ40a〜40cの先端部(図2で下端部)には、例えば断面波形状の係合凸部42a〜42cが設けられている。また、操作部には、Y2方向に延出する複数のアライメントピン44が設けられている。
作業部16の下部カバー37a、37b内に配置されたプーリボックス32には、3つの駆動プーリ(以下、第1駆動プーリ50a、第2駆動プーリ50b、第3駆動プーリ50cという)が、Y方向の軸心を中心に回転自在に設けられている。各駆動プーリ50a〜50cは、作業部16が操作部14に装着された状態で、それぞれモータ40a〜40cに対して同軸となるように、Z方向に互いに離間して配置されている。各駆動プーリ50a〜50cの上端には、プーリボックス32の上面から露出した、例えば断面波形状の係合凹部46a〜46cが設けられている。従って、操作部14と作業部16との装着時、係合凸部42a〜42cと係合凹部46a〜46cとが係合し、これにより、各モータ40a〜40cからの回転駆動力が各駆動プーリ50a〜50cへと伝達される。なお、係合凸部42a〜42cや係合凹部46a〜46cの係合構造は他の構造であってもよい。
第1駆動プーリ50aには第1ワイヤ(エンドエフェクタ駆動用動力伝達部材)52aが、第2駆動プーリ50bには第2ワイヤ(エンドエフェクタ用動力伝達部材)52bが、第3駆動プーリ50cには第3ワイヤ(手首部材用動力伝達部材)52cが、それぞれ、例えば、1.5回以上巻き掛けられている。各ワイヤ52a〜52cは、シャフト18の中空部を通って図1に示した先端動作部12まで延在し、先端動作部12(図1参照)に設けられた姿勢変更機構13に駆動力を伝達する。これにより、各モータ40a〜40cからの回転駆動力が、駆動プーリ50a〜50c、前記各ワイヤ52a〜52cを介して図1に示した姿勢変更機構13に伝達され、エンドエフェクタ19の開閉動作及び姿勢変更が行われる。なお、各ワイヤ52a〜52cは、同種・同径のものを用いることができる。
作業部16には、操作部14に設けられた複数のアライメントピン44にそれぞれ対応した複数の嵌合穴48が設けられている。複数の嵌合穴48は、Y方向に延在し、作業部16のY1方向側の面で開口している。作業部16を操作部14に装着する際、各アライメントピン44が、それぞれ対応する嵌合穴48に挿入及び案内されることで、操作部14に対する作業部16の位置決めを簡便且つ確実に行うことができる。
次に、上述した先端動作部12について、いくつかの構成例を説明する。図3は、第1構成例に係る先端動作部12a及びその周辺部の斜視図である。中空のシャフト18の先端部において、X方向の両側には、Z1方向に突出した2つの突出片54が設けられ、当該突出片54間に固定された軸56により、手首部材58がピッチ軸Op(第1軸心)を中心に回動自在に支持されている。図示例において、ピッチ軸OpはX方向と一致する。手首部材58の基端部側(Z2方向側の端部)には、外周環状溝60aを有するプーリ部60が設けられている。プーリ部60を回転動作させるように、プーリ部60に第3ワイヤ(手首駆動ワイヤ)52cが巻き掛けられている。第3ワイヤ52cとプーリ部60との間ですべりが生じないように、第3ワイヤ52cの一部は図示しない固定部によりプーリ部60に固定されている。なお、プーリ部60の位置で、第3ワイヤ52cを切断してその自由端をそれぞれプーリ部60に固定してもよい。
手首部材58の先端側(自由端側)には、エンドエフェクタ19を動作可能に保持する先端保持部62が設けられている。先端保持部62とプーリ部60との間には、連結部64が設けられている。先端保持部62は、連結部64の先端から分岐する2つのアーム部66を有し、アーム部66間にエンドエフェクタ19が保持されている。手首部材58がZ方向を指向する中立位置(基準位置)にある状態で、2つのアーム部66は、Y方向に離間してZ1方向に延在する。
エンドエフェクタ19は、第1エンドエフェクタ部材19a及び第2エンドエフェクタ部材19bからなる。第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bは、アーム部66間に固定された軸68により支持されることで、ヨー軸Oy(第2軸心)を中心に互いに独立に回動可能となっている。第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bの基端部側には、それぞれプーリ部70a、70bが設けられている。各プーリ部70a、70bの外周には、円周環状溝72が形成され、一方のプーリ部70aの円周環状溝72に第1ワイヤ52aが略半周分だけ巻き掛けられ、他方のプーリ部70bの円周環状溝72に第2ワイヤ52bが略半周分だけ巻き掛けられている。
また、第1ワイヤ52aとプーリ部70aとの間ですべりが生じないように、第1ワイヤ52aの一部は図示しない固定部によりプーリ部70aに固定されている。なお、プーリ部70aの位置で、第1ワイヤ52aを切断してその自由端をそれぞれプーリ部70aに固定してもよい。
同様に、第2ワイヤ52bとプーリ部70bとの間ですべりが生じないように、第2ワイヤ52bの一部は図示しない固定部によりプーリ部70bに固定されている。なお、プーリ部70bの位置で、第2ワイヤ52bを切断してその自由端をそれぞれプーリ部70bに固定してもよい。
ピッチ軸Op上には、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bをガイドするメインガイド部74が設けられている。具体的には、メインガイド部74は、シャフト18の内側で手首部材58のX方向の両側に設けられた第1メインガイド部76及び第2メインガイド部78とからなる。本実施の形態において、第1メインガイド部76及び第2メインガイド部78は、ピッチ軸Opを中心に互いに独立に回転可能な外側プーリ76a、78aと内側プーリ76b、78bとからなる。外側プーリ76a、78a及び内側プーリ76b、78bは、支持軸56により支持されている。
外側プーリ76a、78aには、第1ワイヤ52aをガイドする部位であるガイド面77aがそれぞれ形成されている。内側プーリ76b、78bには、第2ワイヤ52bをガイドする部位であるガイド面77bがそれぞれ形成されている。各ガイド面77a、77bは、周方向に延在する環状溝として構成されている。
シャフト18の先端近傍の内部において、メインガイド部74の近傍で、且つメインガイド部74よりもシャフト18の基端部側(Z2方向側)の位置には、アイドルガイド部80が設けられている。具体的には、アイドルガイド部80は、第1メインガイド部76のZ2方向に近接して設けられた第1アイドルガイド部82と、第2メインガイド部78のZ2方向に近接して設けられた第2アイドルガイド部84とを有する。第1アイドルガイド部82と第2アイドルガイド部84は、ピッチ軸Opと平行な向きでシャフト18に固定された支持軸86により、回転自在に支持されている。支持軸86は、シャフト18により両持ち支持で固定されている。本実施の形態において、第1及び第2アイドルガイド部82、84は、それぞれ、外側プーリ82a、84aと内側プーリ82b、84bとから構成されている。
外側プーリ82a、84aには、第1ワイヤ52aをガイドする部位であるガイド面83aがそれぞれ形成されている。内側プーリ82b、84bには、第2ワイヤ52bをガイドする部位であるガイド面83bがそれぞれ形成されている。各ガイド面83a、83bは、周方向に延在する環状溝として構成されている。
第1メインガイド部76の外側プーリ76aと第1アイドルガイド部82の外側プーリ82aは、ピッチ軸Opと直交する同一平面上に存在し、第1メインガイド部76の内側プーリ76bと第1アイドルガイド部82の内側プーリ82bは、ピッチ軸Opと直交する同一平面上に存在している。第2メインガイド部78の外側プーリ78aと第2アイドルガイド部84の外側プーリ84aは、ピッチ軸Opと直交する同一平面上に存在し、第2メインガイド部78の内側プーリ78bと第2アイドルガイド部84の内側プーリ84bは、ピッチ軸Opと直交する同一平面上に存在している。
図示の構成例において、第1ワイヤ52aは、以下のように、第1アイドルガイド部82、第1メインガイド部76、プーリ部70a、第2メインガイド部78及び第2アイドルガイド部84に巻き掛けられている。すなわち、第1ワイヤ52aは、シャフト18の基端部側(Z2方向側)からシャフト18の先端部側(Z1方向側)に延在し、第1アイドルガイド部82の外側プーリ82aのY2方向側の面に接し、Z1方向に向かうに従ってY1方向に寄るように2つの外側プーリ76a、82aの間を横切り、外側プーリ76aのY1方向側の面に接触し、Z1方向に延在し、第1エンドエフェクタ部材19aのプーリ部70aに略半周分だけ巻き掛けられてZ2方向に折り返し、第1メインガイド部78の外側プーリ78aのY2方向側の面に接し、Z2方向に向かうに従ってY1方向に寄るように2つの外側プーリ78a、84aの間を横切り、外側プーリ84aのY1方向側の面に接触し、Z2方向に延在する。
図示の構成例において、第2ワイヤ52bは、以下のように、第1アイドルガイド部82、第1メインガイド部76、プーリ部70b、第2メインガイド部78及び第2アイドルガイド部84に巻き掛けられている。すなわち、第2ワイヤ52bは、シャフト18の基端部側(Z2方向側)からシャフト18の先端部側(Z1方向側)に延在し、第1アイドルガイド部82の内側プーリ82bのY2方向側の面に接し、Z1方向に向かうに従ってY1方向に寄るように2つの内側プーリ82b、76bの間を横切り、内側プーリ76bのY1方向側の面に接触し、Z1方向に延在し、第2エンドエフェクタ部材19bのプーリ部70bに略半周分だけ巻き掛けられてZ2方向に折り返し、第2メインガイド部78の内側プーリ78bのY2方向側の面に接し、Z2方向に向かうに従ってY1方向に寄るように2つの内側プーリ78b、84bの間を横切り、内側プーリ84bのY1方向側の面に接触し、Z2方向に延在する。
なお、図示の構成例は、第1メインガイド部76において、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bが接触する側は同じであり、第1アイドルガイド部82において、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bが接触する側は同じであるが、第1メインガイド部76において、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bが接触する側を互いに逆側とし、第1アイドルガイド部82において、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bが接触する側を互いに逆側としてもよい。同様に、第2メインガイド部78において、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bが接触する側は同じであり、第2アイドルガイド部84において、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bが接触する側は同じであるが、第2メインガイド部78において、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bが接触する側を互いに逆側とし、第2アイドルガイド部84において、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bが接触する側を互いに逆側としてもよい。
次に、上記のように構成された第1構成例に係る先端動作部12aの作用について説明する。図2に示した第1駆動プーリ50aの回転により、第1ワイヤ52aを往復動作させると、第1ワイヤ52aにより第1エンドエフェクタ部材19aがヨー軸Oyを中心に回転動作させられる。また、図2に示した第2駆動プーリ50bの回転により、第2ワイヤ52bを往復動作させると、第2ワイヤ52bにより第2エンドエフェクタ部材19bがヨー軸Oyを中心に回転動作させられる。
したがって、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bにより、第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bを同一方向且つ同一速度で回転させると、第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bが互いの相対位置関係を保ったままヨー軸Oyを中心に回動する。すなわち、エンドエフェクタ19がヨー動作をする。このようなヨー動作の入力操作は、第1操作部90(図1参照)を操作することにより行う。第1操作部90が操作されると、その操作内容に応じた信号がコントローラ29に送信され、コントローラ29の制御作用下に、第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bが同一方向且つ同一速度で回転するように第1モータ40a及び第2モータ40bが駆動制御される。
第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bにより、第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bを互いに逆方向に回転させると、第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bの相対位置関係が変化する。これにより、エンドエフェクタ19が開閉動作をする。このような開閉動作の入力操作は、トリガレバー36(図1参照)を操作することにより行う。トリガレバー36が押し引き操作されると、その操作内容に応じた信号がコントローラ29に送信され、コントローラ29の制御作用下に、第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bが互いに逆方向に回転するように第1モータ40a及び第2モータ40bが駆動制御される。
図2に示した第3駆動プーリ50cの回転により、第3ワイヤ52cを往復動作させると、第3ワイヤ52cにより手首部材58がピッチ軸Opを中心に回転動作させられる。ここで、ヨー軸Oyに関する駆動系とピッチ軸Opに関する駆動系には、機構干渉があるため、第3駆動プーリ50cだけを回転させて、第1駆動プーリ50a及び第2駆動プーリ50bを回転させないと、第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bがヨー軸Oyを中心に回転してしまう。このような機構干渉による影響を回避するため、第3駆動プーリ50cを回転させるのと並行して、第1駆動プーリ50a及び第2駆動プーリ50bを回転させることにより、第1及び第2エンドエフェクタ部材19a、19bのヨー軸Oy周りの向きを変えることなく、手首部材58及びエンドエフェクタ19が一体となってピッチ動作をする。このようなピッチ動作の入力操作は、第2操作部92(図2参照)を操作することにより行う。第2操作部92が操作されると、その操作内容に応じた信号がコントローラ29に送信され、コントローラ29の制御作用下に第1〜第3モータ40a〜40bが駆動制御される。
上記のように構成された第1構成例に係る先端動作部12aによれば、手首部材58にアイドルガイド部80を設けるのではなく、メインガイド部74よりもシャフト18の基端部側にアイドルガイド部80を設けているので、手首部材58周辺の構造・形状を簡素化でき、結果としてコストを低減できる。すなわち、上述した特許文献2(米国特許第6394998号公報)では、手首部材にアイドルプーリを設けているため、手首部材周辺の構造・形状が複雑となっているが、第1構成例に係る先端動作部12aのように、アイドルガイド部80をシャフト18側に配置することで、手首部材58に設ける部品を削減し、形状・構造を簡素化できる。また、メインガイド部74とエンドエフェクタ19との間に、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bをガイドする部分を設けなくてよいため、必要に応じて、手首部材58の全長を短くし、小型化・軽量化が可能である。
また、上述した特許文献2では、手首部材58の両側にそれぞれ設けた軸によりアイドルプーリを支持しているため、アイドルプーリ用に2本の軸が必要であるが、第1構成例に係る先端動作部12aでは、1本の支持軸86により第1及び第2アイドルガイド部82、84を共通に支持するので、アイドルガイド部80に必要な支持軸86は1本で済む。従って、部品点数を削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化が可能となる。
さらに、上述した特許文献2では、手首部材の両側でアイドルプーリを片持ち支持しているため、剛性・強度が確保しにくいが、第1構成例に係る先端動作部12aでは、支持軸86がシャフト18により両持ち支持されているので、剛性・強度を向上することができ、結果としてアイドルガイド部80及びこれを支持する支持軸86を確実に保持できる。
図4は、第2構成例に係る先端動作部12b及びその周辺部の斜視図である。第2構成例に係る先端動作部12bにおいて、第1構成例に係る先端動作部12aと同一の構成要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。第2構成例に係る先端動作部12bは、第1構成例に係る先端動作部12aの第1メインガイド部76、第2メインガイド部78、第1アイドルガイド部82及び第2アイドルガイド部84を、それぞれ、これらとは別構成の第1メインガイド部92、第2メインガイド部94、第1アイドルガイド部98及び第2アイドルガイド部100に置き換えた構成である。第1メインガイド部92、第2メインガイド部94により、メインガイド部90が構成される。第1アイドルガイド部98及び第2アイドルガイド部100によりアイドルガイド部96が構成される。
第1メインガイド部92は、第1ワイヤ52aをガイドする部位と第2ワイヤ52bをガイドする部位とを同一部材上に一体的に設け、且つ手首部材58と一体化した構成である。すなわち、第1メインガイド部92は、第1構成例における第1メインガイド部76の外側プーリ76aと内側プーリ76bとを一体化し、且つ手首部材58に一体的に設けたものである。このため、第1メインガイド部92は、手首部材58に対して回転不可能となっている。第2メインガイド部94も、第1メインガイド部92と同様に構成されている。
あるいは、第1メインガイド部92は、手首部材58と一体化される代わりに、シャフト18の突出片54と一体化されてもよい。同様に、第2メインガイド部94は、手首部材58と一体化される代わりに、シャフト18の突出片54と一体化されてもよい。もちろん、第1メインガイド部92は、第1構成例における第1メインガイド部76の外側プーリ76aと内側プーリ76bとを一体化しただけの構成とし、軸56により回転可能である点は第1メインガイド部76と同様としてもよい。また、第2メインガイド部94は、第1構成例における第2メインガイド部78の外側プーリ78aと内側プーリ78bとを一体化しただけの構成とし、軸56により回転可能である点は第2メインガイド部78と同様としてもよい。
第1メインガイド部92及び第2メインガイド部94において、第1ワイヤ52aをガイドするガイド面93aと、第2ワイヤ52bをガイドするガイド面93bは、いずれも周方向に延在する環状溝として構成されている。
第1アイドルガイド部98は、第1ワイヤ52aをガイドする部位と第2ワイヤ52bをガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けた構成である。すなわち、第1アイドルガイド部98は、第1構成例における第1アイドルガイド部82の外側プーリ82aと内側プーリ82bとを一体化した構成である。第2アイドルガイド部100も、第1アイドルガイド部98と同様に構成されている。
もちろん、さらに、第1アイドルガイド部98と第2アイドルガイド部100とを一体化してもよい。すなわち、第1構成例における第1アイドルガイド部82の外側プーリ82aと内側プーリ82bと第2アイドルガイド部84の外側プーリ84aと内側プーリ84bのすべてを一体化したガイド部としてもよい。さらに、これらのプーリ82a、82b、84a、84bを一体化したガイド部は、シャフト18と一体化されたものでもよい。従って、アイドルガイド部96及びメインガイド部90は、いずれも、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bをガイドする円弧部(必ずしも円筒体でなくてもよい)を形成していればよく、必ずしも、円筒体として第1ワイヤ52aまたは第2ワイヤ52bとともに回転する必要も特に無い。
第1アイドルガイド部98及び第2アイドルガイド部100において、第1ワイヤ52aをガイドする第1ガイド面99aと、第2ワイヤ52bをガイドする第2ガイド面99bは、いずれも周方向に延在する環状溝として構成されている。
メインガイド部90とアイドルガイド部96は、可能な範囲で接近させるとよい。接近させることで、ピッチ軸Oyを中心とした手首部材58の可動範囲を広くすることが可能となる。
第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bの円滑な移動を確保するため、メインガイド部90及びアイドルガイド部96は、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)等の摩擦抵抗が小さい材料で構成してもよい。ただし、作業部16(図1参照)を1回あるいは少ない回数で使い捨てするように使用方法が設定されており、そのような1回あるいは少ない回数の使用に対応した耐久性が得られれば十分である場合には、材料コスト等の低減を優先して、メインガイド部90及びアイドルガイド部96の構成材料の選定をしてよい。材料コスト等の低減を優先する場合、メインガイド部90及びアイドルガイド部96の構成材料は、摩擦抵抗の小さい材料でなくてもよい。
なお、図示した構成例において、第1メインガイド部92、第2メインガイド部94、第1アイドルガイド部98及び第2アイドルガイド部100は、円筒体として構成されているが、必ずしも円筒体でなくてもよい。すなわち、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bが接触する部分が円筒面に形成され、その他の部分は円筒面でなくてもよい。
上記のように構成された先端動作部12bによれば、メインガイド部90において、第1ワイヤ52aをガイドする部品と第2ワイヤ52bをガイドする部品とが個別に設けられているのではなく、第1ワイヤ52aをガイドするガイド面93aと第2ワイヤ52bをガイドするガイド面93bとを同一部材上に一体的に設け、しかも、メインガイド部90が手首部材58と一体化している。このため、手首部材58とメインガイド部90とを一体の部品として構成することができる。また、アイドルガイド部96において、第1ワイヤ52aをガイドする部品と第2ワイヤ52bをガイドする部品とが個別に設けられているのではなく、第1ワイヤ52aをガイドする第1ガイド面99aと第2ワイヤ52bをガイドする第2ガイド面99bとを同一部材上に一体的に設けている。このため、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化を実現できる。
第2構成例に係る先端動作部12bでは、メインガイド部90が回転体として構成されていないため、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bがメインガイド部90に対して擦れながら移動する。また、第1アイドルガイド部98及び第2アイドルガイド部100は、支持軸86により回転自在に支持されるが、第1ワイヤ52aと第2ワイヤ52bの移動方向が異なる場合や同一方向でも移動速度が異なる場合には、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bの少なくとも一方が第1アイドルガイド部98及び第2アイドルガイド部100に対して擦れながら移動する。このため、第1構成例と比較して、第1ワイヤ52a、第2ワイヤ52b、メインガイド部90及びアイドルガイド部96の耐久性が劣る。
しかし、作業部16(図1参照)を1回あるいは少ない回数で使い捨てするように使用方法が設定されている場合には、高い耐久性が要求されない設計が可能である。従って、第2構成例に係る先端動作部12bは、高い耐久性が要求されない場合に好適な構成である。換言すれば、第2構成例に係る先端動作部12bは、高い耐久性が要求されない設計が可能であることから、低コスト化が可能であり、1回使い捨て(ディスポーザブル)タイプに好適な構成ということもできる。
図5は、第3構成例に係る先端動作部12c及びその周辺部の斜視図である。第3構成例に係る先端動作部12cにおいて、第1及び第2構成例に係る先端動作部12a、12bと同一の構成要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。第3構成例に係る先端動作部12cは、第2構成例に係る先端動作部12bの第1アイドルガイド部98及び第2アイドルガイド部100からなるアイドルガイド部96を、これとは別の位置に設けられた第1アイドルガイド部104及び第2アイドルガイド部106からなるアイドルガイド部102に置き換えた構成である。
第1アイドルガイド部104及び第2アイドルガイド部106は、メインガイド部90とエンドエフェクタ19との間で、手首部材58の両側に配置されている。第1アイドルガイド部104及び第2アイドルガイド部106は、第1ワイヤ52aをガイドする部位と第2ワイヤ52bをガイドする部位とを同一部材上に一体的に設け、且つ手首部材58と一体化した構成である。すなわち、第1アイドルガイド部104及び第2アイドルガイド部106は、第1構成例における第1アイドルガイド部82の外側プーリ82aと内側プーリ82bとを一体化し、第2アイドルガイド部84の外側プーリ84aと内側プーリ84bとを一体化した上で、これらを手首部材58に一体的に設けたものに相当する。第1アイドルガイド部104及び第2アイドルガイド部106は、手首部材58に対して回転不可能である。
第1アイドルガイド部104及び第2アイドルガイド部106において、第1ワイヤ52aをガイドする第1ガイド面105aと、第2ワイヤ52bをガイドする第2ガイド面105bは、いずれも周方向に延在する環状溝として構成されている。
第1アイドルガイド部104と第2アイドルガイド部106とは、一体化してもよい。すなわち、第1構成例における第1アイドルガイド部82の外側プーリ82aと内側プーリ82bと第2アイドルガイド部84の外側プーリ84aと内側プーリ84bのすべてを一体化したガイド部とした上で、このようなガイド部を手首部材58に一体的に設けた構成としてもよい。
第1アイドルガイド部104及び第2アイドルガイド部106は、いずれも、第1ワイヤ52a及び第2ワイヤ52bをガイドする円弧部(必ずしも円筒体でなくてもよい)を形成していればよく、必ずしも、円筒体として第1ワイヤ52aまたは第2ワイヤ52bとともに回転する必要も特に無い。
第1メインガイド部92は、手首部材58と一体化される代わりに、シャフト18の突出片54と一体化されてもよい。同様に、第2メインガイド部94は、手首部材58と一体化される代わりに、シャフト18の突出片54と一体化されてもよい。もちろん、第1メインガイド部92は、第1構成例における第1メインガイド部76の外側プーリ76aと内側プーリ76bとを一体化しただけの構成とし、軸56により回転可能である点は第1メインガイド部76と同様としてもよい。また、第2メインガイド部94は、第1構成例における第2メインガイド部78の外側プーリ78aと内側プーリ78bとを一体化しただけの構成とし、軸56により回転可能である点は第2メインガイド部78と同様としてもよい。
上記のように構成された第3構成例に係る先端動作部12cによれば、メインガイド部90において、第1ワイヤ52aをガイドする部品と第2ワイヤ52bをガイドする部品とが個別に設けられているのではなく、第1ワイヤ52aをガイドするガイド面93aと第2ワイヤ52bをガイドするガイド面93bとを同一部材上に一体的に設け、しかも、メインガイド部90が手首部材58と一体化しているので、手首部材58とメインガイド部とを一体の部品として構成することができる。また、アイドルガイド部102において、第1ワイヤ52aをガイドする部品と第2ワイヤ52bをガイドする部品とを個別に設けるのではなく、第1ワイヤ52aをガイドする第1ガイド面105aと第2ワイヤ52bをガイドする第2ガイド面105bとを同一部材上に一体的に設け、しかも、アイドルガイド部102が手首部材58と一体化しているので、手首部材58とアイドルガイド部102とを一体の部品として構成することができる。従って、部品点数を大幅に削減でき、結果としてコストの削減及び組立の容易化を実現できる。
第3構成例に係る先端動作部12cは、第2構成例に係る先端動作部12bと同様に、高い耐久性が要求されない設計が可能であることから、低コスト化が可能であり、1回使い捨て(ディスポーザブル)タイプに好適な構成である。
本発明は、例えば、図6に示すような手術用ロボットシステム500に適用することもできる。手術用ロボットシステム500は、多関節型のロボットアーム502と、ロボットアームを制御するコンソール504とを有し、ロボットアーム502の先端には前記のマニピュレータ本体11と同様の機構11aが設けられている。ロボットアーム502の先端部508には、操作部14に代えて、内部に3つのモータ41a〜41cを内蔵した基部14aが固定され、該基部14aに対して、前記の先端動作部12が設けられた作業部16が着脱可能に取り付けられる。作業部16を操作部14に装着した状態で、基部に内蔵された3つのモータ41a〜41cは、第1〜第3駆動プーリ50a〜50cと係合する。
ロボットアーム502は、作業部16を移動させる手段であればよく、据置型に限らず、例えば自律移動型でもよい。ロボットアーム502は、独立的な6以上の関節(回転軸やスライド軸等)を有すると、作業部16の位置及び向きを任意に設定できて好適である。基部14aは、ロボットアーム502の先端部508と一体化している。コンソール504には、操作指令部としての2つのジョイスティック506と、モニタ510が設けられている。コンソール504は、テーブル型、制御盤型等の構成を採り得る。ロボットアーム502は、コンソール504の作用下によって動作し、プログラムによる自動動作や、コンソール504に設けられたジョイスティック506に倣った操作、及びこれらの複合的な動作をする構成にしてもよい。コンソール504は、前記のコントローラ29の機能を含んでいる。
2つのジョイスティック506により、2台のロボットアーム502を個別に操作することが可能である。なお、図6では、ロボットアーム502を1台だけ図示している。2つのジョイスティック506は、両手で操作し易い位置に設けられている。ジョイスティック506は、上下動作、左右動作、捻り動作、及び傾動動作が可能であり、これらの動作に応じてロボットアーム502を動かすことができる。ジョイスティック506はマスターアームであってもよい。
ジョイスティック506には、グリップハンドル26Aと、押し引き操作されるトリガレバー36Aと、回動操作及び傾動操作される複合入力部24Aとが設けられている。トリガレバー36Aは、前記のトリガレバー36に代わるものであり、該トリガレバー36Aを操作することで、コンソール504の制御作用下に、モータ41a、41bを駆動して先端動作部12を開閉動作させることができる。先端動作部12は、上述した第1構成例に係る先端動作部12a(図3参照)、第2構成例に係る先端動作部12b(図4参照)、第3構成例に係る先端動作部12c(図5参照)のいずれの構成でもよい。
複合入力部24Aは、前記の複合入力部24に代わるものであり、複合入力部24Aを操作することにより、その操作内容に応じて、コンソール504によりモータ41a〜41cが制御され、先端動作部12のピッチ動作、ヨー動作またはこれらの複合動作が行われる。ロボットアーム502とコンソール504との間の通信手段は、有線、無線、ネットワークまたはこれらの組合せでよい。モニタ510には、軟性鏡による画像等の情報が表示される。
上記において、本発明について好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10…医療器具 19…エンドエフェクタ
52a…第1ワイヤ 52b…第2ワイヤ
52c…第3ワイヤ 58…手首部材
70a…第1エンドエフェクタ部材 70b…第2エンドエフェクタ部材
74、90…メインガイド部 76、92…第1メインガイド部
78、94…第2メインガイド部 80、96、102…アイドルガイド部
82、104…第1アイドルガイド部 84、106…第2アイドルガイド部
86…支持軸
52a…第1ワイヤ 52b…第2ワイヤ
52c…第3ワイヤ 58…手首部材
70a…第1エンドエフェクタ部材 70b…第2エンドエフェクタ部材
74、90…メインガイド部 76、92…第1メインガイド部
78、94…第2メインガイド部 80、96、102…アイドルガイド部
82、104…第1アイドルガイド部 84、106…第2アイドルガイド部
86…支持軸
Claims (14)
- 中空のシャフトと、
前記シャフトの先端部に第1軸心を中心に回動可能に支持された手首部材と、
前記手首部材の先端部に第2軸心を中心に回動可能に設けられたエンドエフェクタと、
可撓性を有する索状体からなり、前記エンドエフェクタを駆動するエンドエフェクタ用動力伝達部材と、
可撓性を有する索状体からなり、前記手首部材を駆動する手首部材用動力伝達部材と、
前記第1軸心上に設けられ、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするメインガイド部と、
前記シャフトの先端部近傍において前記メインガイド部よりも前記シャフトの基端部側で前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするアイドルガイド部と、を備える、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項1記載の医療器具において、
前記メインガイド部は、前記手首部材の両側にそれぞれ設けられた第1及び第2メインガイド部とからなり、
前記アイドルガイド部は、前記第1及び第2メインガイド部にそれぞれ対応して設けられた第1及び第2アイドルガイド部とからなり、
前記第1及び第2アイドルガイド部は、1本の支持軸により共通に支持されている、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項1記載の医療器具において、
前記アイドルガイド部は、前記シャフトの内部で両持ち支持された支持軸により支持されている、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療器具において、
前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、
前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、
前記メインガイド部は、前記第1部材をガイドする部位と前記第2部材をガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けた構成である、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項4記載の医療器具において、
前記アイドルガイド部は、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第1ガイド面とを同一部材上に一体的に設けた構成である、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療器具において、
前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、
前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、
前記アイドルガイド部は、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第1ガイド面とを同一部材上に一体的に設けた構成である、
ことを特徴とする医療器具。 - 中空のシャフトと、
前記シャフトの先端部に第1軸心を中心に回動可能に支持された手首部材と、
前記手首部材の先端部に第2軸心を中心に回動可能に設けられたエンドエフェクタと、
可撓性を有する索状体からなり、前記エンドエフェクタを駆動するエンドエフェクタ用動力伝達部材と、
可撓性を有する索状体からなり、前記手首部材を駆動する手首部材用動力伝達部材と、
前記第1軸心上に設けられ、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするメインガイド部と、
前記メインガイド部と前記エンドエフェクタとの間で前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするアイドルガイド部と、を備え、
前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、
前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、
前記メインガイド部は、前記第1部材をガイドする部位と前記第2部材をガイドする部位とを同一部材上に一体的に設けた構成である、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項7記載の医療器具において、
前記アイドルガイド部は、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第2ガイド面とを同一部材上に一体的に設けた構成である、
ことを特徴とする医療器具。 - 中空のシャフトと、
前記シャフトの先端部に第1軸心を中心に回動可能に支持された手首部材と、
前記手首部材の先端部に第2軸心を中心に回動可能に設けられたエンドエフェクタと、
可撓性を有する索状体からなり、前記エンドエフェクタを駆動するエンドエフェクタ用動力伝達部材と、
可撓性を有する索状体からなり、前記手首部材を駆動する手首部材用動力伝達部材と、
前記第1軸心上に設けられ、前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするメインガイド部と、
前記メインガイド部と前記エンドエフェクタとの間で前記エンドエフェクタ用動力伝達部材をガイドするアイドルガイド部と、を備え、
前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、
前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、
前記アイドルガイド部は、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第2ガイド面とを同一部材上に一体的に設けた構成である、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の医療器具において、
前記メインガイド部は、前記手首部材と一体化した構成である、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の医療器具において、
前記メインガイド部は、前記シャフトと一体化した構成である、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療器具において、
前記エンドエフェクタは、互いに独立に回動可能に設けられた第1及び第2エンドエフェクタ部材を有し、
前記エンドエフェクタ用動力伝達部材は、前記第1エンドエフェクタ部材を駆動する第1部材と、前記第2エンドエフェクタ部材を駆動する第2部材とを有し、
前記メインガイド部は、前記手首部材の両側にそれぞれ設けられた第1及び第2メインガイド部とからなり、
前記アイドルガイド部は、前記第1メインガイド部と前記第2メインガイド部にそれぞれ対応して、前記第1部材をガイドする第1ガイド面と前記第2部材をガイドする第2ガイド面とを2つずつ有し、2つの前記第1ガイド面と2つの前記第2ガイド面のすべてが同一部材上に一体的に設けられている、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項9〜11のいずれか1項に記載の医療器具において、
前記メインガイド部は、前記手首部材の両側にそれぞれ設けられた第1及び第2メインガイド部とからなり、
前記アイドルガイド部は、前記第1メインガイド部と前記第2メインガイド部にそれぞれ対応して、前記第1ガイド面と前記第2ガイド面とを2つずつ有し、2つの前記第1ガイド面と2つの前記第2ガイド面のすべてが同一部材上に一体的に設けられている、
ことを特徴とする医療器具。 - 請求項1〜13のいずれか1項記載の医療器具において、
前記アイドルガイド部は、前記シャフトと一体化した構成である、
ことを特徴とする医療器具。
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