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JP2011196657A - 空調システム - Google Patents

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JP2011196657A JP2010066535A JP2010066535A JP2011196657A JP 2011196657 A JP2011196657 A JP 2011196657A JP 2010066535 A JP2010066535 A JP 2010066535A JP 2010066535 A JP2010066535 A JP 2010066535A JP 2011196657 A JP2011196657 A JP 2011196657A
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JP2010066535A
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Inventor
Hiroshi Takanishi
浩 高西
Katsuaki Yabe
克明 矢部
Isao Wada
功 和田
Hirohisa Ichinomiya
浩寿 一宮
Shigeru Shimojo
繁 下條
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Kanden Energy Solution Co Inc
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Kanden Energy Solution Co Inc
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Abstract

【課題】空調システムにおいて、ラック内部を確実に冷却し、かつ、空調システムにおける消費電力の低減を図る。
【解決手段】サーバールーム1の天井の吸込口81には、ファンユニット9Aが設けられている。サーバールーム1では、複数のファンユニット9Aが、ホットアイルの上方の天井面に嵌め込まれて設置されている。対向する複数のラック4の間の空間(ホットアイル)の上部に位置する天井面に、一列に配列されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、情報処理機器を収容する複数のラックが配置された空調対象室の温度を管理するための空調システムに関する。
近年の情報通信技術の急速な進展に伴って、大規模なデータセンタなどが建設されている。このようなデータセンタでは、様々な機能を提供するサーバ装置やネットワークを構築するための通信機器といった情報処理機器が収納された複数のラックが整列配置される。
データセンタ内に配置される情報処理機器を安定して動作させるために、データセンタ内は常に機器動作に適した温度に維持管理される。一方で、このようなデータセンタでは、温度の維持管理のために空調機器を連続動作させる必要があり、これに伴って、比較的多くの電力が消費される。そのため、情報処理機器を確実に冷却するとともに、より効率的に冷却を行なうことで消費電力を低減させるための構成が提案されている。
たとえば、特開2004−184070号公報(特許文献1)や特開2005−260148号公報(特許文献2)では、冷却対象室の床面から導入された冷却用空気をラックの前面から当該ラック内に導入し、当該ラックの上面および背面から空気を排出させ、当該排出された空気を空気調和機の吸い込み口に導入させる電算機室用空調システムにおいて、上面または背面から排出される空気が再度前面からラック内に導入されることを阻止するための遮蔽体を設ける技術が開示されている。
具体的には、特許文献1には、一列に配列された複数のラックからなるラック群の前面に、上方に向けて切り立つように取付けられる回り込み防止壁が、遮蔽体として開示されている。また、特許文献2には、前面同士が向かい合うように配置された2つのラック群において、当該ラックの上面間を渡されるように配置された遮蔽板が、遮蔽体として開示されている。
特開2004−184070号公報 特開2005−260148号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたシステムでは、回り込み防止壁の上方で、冷却対象室の床面から導入された冷却用空気がそのまま上昇し、ラックの上面または背面から排出される空気と混合されて、空気調和機の吸い込み口へと導入される事態が想定される。
また、特許文献2に開示されたシステムにおいても、冷却対象室のラックの前面と遮蔽板とを含む空間に導入された冷却用空気が直接空気調和機の吸い込み口へと導入されることを阻止する手段が設けられていない。
つまり、従来のシステムでは、冷却対象室に導入された冷却用空気がラックの内部の冷却に利用されることなく空気調和機の吸い込み口に導入される、いわゆるショートサーキットが発生し、ラック内部が確実に冷却されず、また、冷却効率を低下させシステムの消費電力を上昇させるという問題があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、空調システムにおいて、ラック内部を確実に冷却し、かつ、空調システムにおける消費電力の低減を図ることである。
本発明に従った空調システムは、情報処理機器を収容する複数のラックが配置された空調対象室の温度を管理するための空調システムであって、複数のラックの給気側と接する第1の空間と、複数のラックの排気側と接する第2の空間とを区画するための区画部と、第1の空間へ空調空気を供給するための空調機構と、第2の空間から室内空気を排気するための還気機構とを備え、区画部は、第2の空間と、第2の空間における空調対象室の天井面に設けられた排気口とを連結し、還気機構は、排気口に設けられ、室内空気の排気を促進するための送風部を含む。
また、本発明の空調システムでは、区画部は、ラックの上端から空調対象室の天井面まで連続して存在する板体を含むことが好ましい。
また、本発明の空調システムでは、送風部は、第2の空間における空調対象室に等間隔で配置される複数のファンユニットによって構成されることが好ましい。
また、本発明の空調システムは、複数のラック内の情報処理機器での消費電力を検出する消費電力検出手段と、複数のラックから排出される廃熱空気の温度を検出する温度検出手段と、消費電力検出手段によって検出される消費電力および温度検出手段によって検出される温度に基づいて、第2の空間からの排気についての必要風量を算出する手段と、算出された必要風量に基づいて、複数のファンユニットが稼動すべき状態を決定する手段と、決定されたが稼動すべき状態に従って、複数のファンユニットの運転/停止を制御する制御手段とをさらに備えることが好ましい。
また、本発明の空調システムでは、制御手段は、各ファンユニットの累積稼動期間が平準化されるように、算出された稼動させる必要のあるファンユニットの数の条件下で、複数のファンユニットの運転/停止を制御することが好ましい。
本発明によれば、空調システムにおいて、複数のラックの給気側と接する第1の空間と、複数のラックの排気側と接する第2の空間とが、区画部によって区画される。区画部は、第2の空間と空調対象室の天井面に設けられた排気口とを連結する。そして、排気口に設けられた送風部によって、排気口を介した室内空気の排気が促進される。
区画部が設けられることにより、空調機構から供給される空調空気が、ラックの冷却に利用されることなく還気機構から排気されることを確実に阻止することができる。また、区画部が排気口に連結され、かつ、排気口に送風部が設けられていることから、第2の空間の室内空気が効率よく排気される。
したがって、空調システムにおいて、ラック内部を確実に冷却でき、かつ、空調システムにおける消費電力の低減を図ることができる。
本実施の形態に従う空調システムを示す全体斜視図である。 図1に示すサーバールームの平面図である。 図2のIII−III線矢印方向から見た断面図である。 図2のIV−IV線矢印方向から見た断面図である。 図1に示す視点ViewVからみた吹出口周辺の透視斜視図である。 図5のVI−VI線矢印方向から見た断面図である。 本実施の形態に従う空調システムを構成する冷却ユニットの模式図である。 図7に示すドライコイルユニットの構造図である。 本実施の形態に従う空調システムにより冷却されるラックの断面構造を示す図である。 図9に示すラックの前面扉および背面板の構造を示す図である。 図1の遮蔽板の下方から上方を見上げた状態を模式的に示す図である。 図1に示す視点ViewXIIから見たサーバールーム内の様子を示す図である。 図3のファンユニットの斜視図である。 図13のファンユニットの模式的な縦断面を示す図である。 図14のファンユニットに搭載される還気ファンの斜視図である。 本発明の実施の形態に従う空調システムの制御構造に係るブロック図である。 本実施の形態に従うホットアイルにおける温度センサの配置位置を示す図である。 図16に示す還気ファン制御部に保持されるデータテーブルを示す模式図である。 本実施の形態に従う空調システムで提供される冷却ユニットの運転制御に係る処理手順を示すフローチャートである。 図19のステップS9に示す還気ファン選択処理のサブルーチンのフローチャートである。 図1に示された空調システムの変形例を説明するための図である。 本発明の実施例の空調システムの構成を模式的に示す図である。 図22の実施例に対する比較例の構成を模式的に示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
[A.概要]
本実施の形態に従う空調システムは、空調対象室に配置された1または複数のラックからなるラック群の外周を取り囲むように遮蔽板を設ける構成を有している。当該遮蔽板は、ラックの給気側と接する第1の空間と、ラックの排気側と接する第2の空間とを区画する。これにより、給気側に供給された空調空気が、ラックの冷却に利用されることなく直接排気されることが回避され、かつ、ラックの冷却に利用された後の空気が効率よく空調対象室から排気される。以下、本実施の形態に従う空調システムをサーバールームに適用した具体例について説明する。
[B.全体構成]
図1は、本実施の形態に従う空調システムSYSを示す全体斜視図である。図2は、図1に示すサーバールームの平面図である。図3は、図2のIII−III線矢印方向から見た断面図である。図4は、図2のIV−IV線矢印方向から見た断面図である。
図1を参照して、本実施の形態に従う空調システムSYSは、二次側部分100と、熱源部分200とからなる。二次側部分100は、温度を管理すべき空調対象室であるサーバールーム1をはじめとして、空調空気を発生する機構などを含む。熱源部分200は、二次側部分100で空調空気を発生するために利用される冷媒を供給するとともに、空調空気の発生に利用されて温度が上昇した冷媒を再生する。以下、各部分について詳述する。
(b1.二次側部分100)
図1〜図4に示すように、本実施の形態に従う空調システムSYSにより温度の管理が行なわれる空調対象室であるサーバールーム1には、複数のラック4が整列配置される。ラック4の各々には、業務サーバー、データサーバー、Webサーバーといった各種のサーバー装置(典型的には、ブレードタイプの機器)や、ルータやスイッチングハブといった通信機器などの情報処理機器が収容される。
サーバールーム1の側壁面2には、サーバールーム1内に空調空気18を吹き出すための複数の吹出口3が設けられる。本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、吹出口3は、サーバールーム1内において対向する一対の側壁面2にそれぞれ設けられる。そして、吹出口3の各々に対応付けて、冷却ユニット10が複数配置される。なお、冷却ユニット10の設置台数は、冗長性を持たせるために、サーバールーム1の熱負荷量に対して十分に余裕をもつように決められる。
この冷却ユニット10は、サーバールーム1へ空調空気18を供給するための空調機構の一部である。より具体的には、冷却ユニット10の各々は、熱交換器13(図3)と、熱交換器13と熱交換させるための空気流を発生する少なくとも1つのファン16(図3)とを含むドライコイルユニットからなる。冷却ユニット10の各々で生成される空調空気18は、対応する吹出口3からサーバールーム1へ供給される。冷却ユニット10の詳細な構造については後述する。
図2に示すように、サーバールーム1の紙面上下側には、空調機器室7がそれぞれ設けられる。冷却ユニット10は、空調機器室7内に配置される。この空調機器室7についても区画された空間である。
ラック4の各々は、その内部に収容する情報処理機器を冷却するために空調空気18(冷気)を吸い込むための給気口と、その内部に収容する情報処理機器の冷却に使用された後の廃熱空気(熱気)を放出するための排気口とを含む。すなわち、図4に示すように、空調システムSYSが供給する空調空気18は、ラック4の各々の給気口が設けられている面(以下、「給気面」とも称す。)からラック4内に流入し、情報処理機器との間で熱交換される。そして、廃熱空気となった空調空気18は、排気口が設けられている面(以下、「排気面」とも称す。)からラック4の外へ排出される。
図1および図2に示すように、サーバールーム1においては、隣接して一連に配置された複数のラック4からなる集合体(以下、「ラック群」とも称す。)が複数配置される。この複数のラック群は、2つ(一対)のラック群の単位(組)で構成される。図1に示す例では、手前側に4組のラック群が配置され、奥側に3組のラック群が配置される例(合計、7組のラック群)を示す。もちろん、本実施の形態に従う空調システムSYSは、どのようなラック配列であっても適用できる。すなわち、ラック群に含まれるラック数、および、ラック群の数は、必要に応じて任意に変更できる。
各組のラック群は、各ラック群に含まれるラック4の排気面同士が対向するように隣接して配置される。そのため、各組のラック群で挟まれる各空間においては、両側に位置するラック4からの廃熱空気が集まることになる。ここで、吹出口3は、冷却ユニット10で発生した空調空気18をラック群の延びる方向(長手方向)に吹き出すような位置に配置される。
本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、各組のラック群において、ラック4の給気面と接する空間(第1の空間)と、ラック4の排気面と接する空間(第2の空間)とを区画する。すなわち、ラック4の給気面と接する空間(第1の空間)には、冷却ユニット10から供給される空調空気18(冷気)が主として存在し、ラック4の排気面と接する空間(第2の空間)には、各ラック4から排気される廃熱空気が主として存在するように区画する。前者の冷却ユニット10から供給される空調空気18(冷気)が主として存在する空間を「コールドアイル」と称し、後者の各ラック4から排気される廃熱空気が主として存在する空間を「ホットアイル」と称する。
このようなコールドアイルとホットアイルとは、各組のラック群の外周を取り囲むように配置された遮蔽板5を用いて区画される。すなわち、区画部である遮蔽板5は、各組のラック群についての排気面側に位置する空間を、空調対象室であるサーバールーム1の他の空間から区切るように構成される。
コールドアイルとホットアイルとの区画には、ラック4の筐体の一部が利用される。すなわち、遮蔽板5は、各組のラック群と天井との間の空間に、各組のラック群の外周を取り囲むように設けられる。また、対向するラック群により挟まれた空間を遮蔽するために、遮蔽板5の一部として、各組のラック群の長手方向における両端に、それぞれ遮蔽扉が設けられる。ホットアイル側からラック4をメンテナンスするために、ユーザのホットアイル内へ立ち入りができるように、この遮蔽扉は開閉自在に取り付けられる(詳細については図示していない)。
また、遮蔽板5は、ラック群のラック4の上端の少なくとも一部から天井まで、連続して存在する板体を含む。ラック群により挟まれる空間をより確実に遮蔽するためである。
ホットアイルには、ラック4から排出される廃熱空気を排出するための還気機構が設けられる。具体的には、ホットアイルの天井面には、廃熱空気を輸送するための還気チャンバ8が設けられており、この還気チャンバ8と各ホットアイルとを連通するための吸込口81(図1、図3および図4参照)が設けられる。吸込口81には、ホットアイルに滞留する廃熱空気を強制排気するためのファンユニット9Aが設けられる。
なお、図1においては、理解を容易にするために、各ラック群の上部を異なる高さで切った場合の透視図で表示する。すなわち、手前側に配置された4組のラック群については、その最上部に設けられる吸込口81付近の構造を図示し、奥側に配置された3組のラック群については、各ラック群から連続する遮蔽板5付近の構造を図示する。しかしながら、実際の全体構造は、すべてのラック群について実質的に同一とされる。
このように、本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、サーバールーム1の空間に対して、コールドアイルを主体的に設定するとともに、ホットアイルを局所的に設定する。これにより、空調空気の給気機構をよりフレキシブルに構成することができるとともに、廃熱空気を効率的に収集することができる。
図4に示すように、ラック4の排気面(ホットアイル側)には、ラック4内での熱負荷状態を評価するために、複数の温度センサ46が配置される。この温度センサ46は、ラック4から排出される廃熱空気の温度を検出する温度検出手段である。また、後述するように、ラック4内の情報処理機器での消費電力を検出する消費電力検出手段である電流センサ47も配置される。本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、これらの複数の温度センサ46および電流センサ47により検出された結果に基づいて、コールドアイルへ供給される空調空気の必要風量が算出される。そして、この算出された必要風量の大きさに応じて、冷却ユニット10の運転が最適化される。この冷却ユニット10の運転ロジックについては、後述する。
(b2.熱源部分200)
熱源部分200は、二次側部分100の冷却ユニット10による空調空気の発生に必要な冷媒を供給するとともに、冷却ユニット10で空調空気の発生後の冷媒を再冷却する。二次側部分100の冷却ユニット10と熱源部分200とは、配管242,244,218,224で連結される。
なお、本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、冷媒として水を採用する。これは、後述するように、冷却ユニット10において結露が生じないように、冷却ユニット10に供給される冷媒は、サーバールーム1の露点温度(すなわち、結露の発生する温度)より高い温度に維持される。このように、冷却ユニット10において結露が生じない程度まで冷媒温度を高めた状態でチラー220を運転できる。そのため、より効率を高めて、消費電力のより少ない運転を行なうことができる。そのため、チラー220を長期間にわたって連続運転することも可能となる。もちろん、他の冷媒、典型的には、アンモニア、炭化水素、二酸化炭素、フロン類などを用いることもできる。
熱源部分200は、二次側部分100の冷却ユニット10からリターンされる冷媒を輸送するためのリターン配管242と、二次側部分100の冷却ユニット10へ供給する冷媒を輸送するための送出配管244とを通じて、二次側部分100と接続される。さらに、熱源部分200は、冷媒を予冷するための機構として、ラジエター210およびチラー220を含む。これらの冷媒冷却機構は、リターン配管242を統合するリタンヘッダ212の後段側に配置される。すなわち、ラジエター210がリタンヘッダ212からつながる配管218の前段に介挿されるとともに、ラジエター210をバイパスするためのバイパス弁216がラジエター210と並列に接続される。そして、複数のチラー220がラジエター210の後段の配管218に介挿される。
また、配管218の前段には、冷媒の流量を検出するための流量計236が設けられている。
ラジエター210は、冷媒を外気と触れさせて熱交換を行なう機器であり、冬期などの冷媒温度に比較して外気温度が低い場合に、冷媒の保有する熱を大気中に放散させる。すなわち、ラジエター210は、冷凍機を使用しない、いわゆるフリークーリングを行なう。なお、冷媒と外気との接触は直接的であってもよいし、間接的であってもよい。
また、夏期などの冷媒温度に比較して外気温度が高い場合には、ラジエター210では冷媒を冷却することができないので、冷媒がラジエター210をバイパスするように、バイパス弁216が開状態にされる。
特に、本実施の形態においては、吸込口81(図1、図3および図4参照)を通じて、ホットアイルから廃熱空気が重点的に還気されるため、冷媒温度を高めた状態であっても廃熱空気を有効に冷却できる。
チラー220は、リターンされた冷媒を冷却する。冷媒の保有する熱量(サーバールーム1から回収された熱量)の大きさに応じて、能力を変更できるように、複数台のチラー220を並列に接続することが好ましい。また、万が一の故障に備えて、少なくとも1台の予備機を用意しておくことが好ましく、そのため、空調システムSYSにおいては、複数台のチラー220を配置することが一般的である。なお、チラー220としては、サーバールーム1での発熱量に応じた能力を有するものであれば、どのようなタイプのものであってもよい。たとえば、冷却方式として、空冷式および水冷式のいずれを採用してもよい。
それぞれのチラー220で冷却された冷媒は、出側配管224を通じてサプライヘッダ214へ出力される。冷媒は、サプライヘッダ214から、サーバールーム1の一方の側壁面に沿って配置された冷却ユニット10および他方の側壁面に配置された冷却ユニット10へそれぞれ輸送される。
リタンヘッダ212およびサプライヘッダ214には、冷媒温度を検出するための温度センサ232および234がそれぞれ設けられている。これらの温度センサ232および234により検出されたそれぞれの冷媒温度、ならびに、流量計236により検出された冷媒流量に基づいて、チラー220の運転台数などが制御される。すなわち、熱源部分200においては、温度センサ234によって検出されるサプライヘッダ214における冷媒温度(冷却ユニット10へ供給される冷媒の温度)が目標値に維持されるように、チラー220および/またはラジエター210の運転台数/能力が制御される。この冷却ユニット10へ供給される冷媒は、空調対象室であるサーバールーム1の露点温度より高い温度に設定される。一例として、冷却ユニット10へ供給される冷媒温度の目標値は13〜15℃に設定される。また、温度センサ232によって検出されるリタンヘッダ212における冷媒温度と温度センサ234によって検出されるサプライヘッダ214における冷媒温度との差、ならびに、ならびに、流量計236により検出された冷媒流量に基づいて、サーバールーム1における熱負荷量が算出され、チラー220の運転台数/能力が制御される。
[C.側壁面吹出口]
次に、サーバールーム1の側壁面2に設けられた吹出口3について説明する。
図5は、図1に示す視点ViewVからみた吹出口3周辺の透視斜視図である。図6は、図5のVI−VI線矢印方向から見た断面図である。
図5を参照して、側壁面2に設けられた吹出口3は、吹き出した空調空気がラック群の延びる方向(長手方向)を向くように構成されており、その前面には、格子状の吹出枠が設けられる。それにより、吹出口3からは、空調空気がラック群の手前側(紙面左側)から奥側(紙面右側)へ吐出される。
特に、本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、側壁面2における吹出口3が占める面積を可能な限り大きくなるように設計される。これは、より広い吹出面積を確保することで、必要な空調空気量の供給量を実現するための吹出速度を低減することができるためである。すなわち、より低い吹出速度で空調空気を供給すればよいので、送風効率の高いファンを採用することができるとともに、空調空気の送風に要する電力を低減できる。さらに、より低い吹出速度を採用することで、吹出口3の近傍での動圧の影響を低減できる。その結果、動圧の影響を抑制するために設けられる、動圧静圧変換の拡散板(いわゆる、じゃま板)を設ける必要がない。そのため、構造が簡素化されて省スペースが実現されるとともに、吹き出しに係る圧力損失を低減して、空調空気の送風に要する電力を低減できる。
より具体的には、本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、側壁面2において吹出口3が占める幅の合計値がラック群を側壁面2へ投影して生じる幅の合計値より大きくなるように構成される。一例として、図6に示すように、一対のラック群(2列分のラック群)毎に1つの吹出口3が側壁面2に設けられている場合を考える(図2に示すラック配列を)。このとき、側壁面2において各吹出口3が示す幅をAとし、一対のラック群を側壁面2へ投影して生じる幅の合計値を2B(B+B)とする。このとき、吹出口3の幅A>投影像400の合計幅2Bとなるような吹出口3が設けられる。
また、吹出口3の高さについてみれば、ラック4のほぼ全体を覆うような長さが好ましい。少なくとも、ラック4が有する高さの60%以上の範囲から空調空気を吹き出すことが好ましい。
図2に示すように、本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、サーバールーム1のうち、コールドアイルがより多くの空間を占める。そして、このコールドアイルに吹出口3から空調空気が供給される。そのため、また、吹出口3の面積についてみれば、吹出口3が形成される側壁面2の全体面積の50%以上を吹出口3が占めるようにすることが好ましい。別の見方をすれば、吹出口3の面積は、ラック群を側壁面2へ投影して生じる面積(投影像400)とほぼ同様の面積を有することが好ましい。
また、空調空気の吹出口3からの吹出速度は、1.0〜2.0m/secとすることが好ましい。
[D.冷却ユニット]
次に、冷却ユニット10について説明する。
図7は、本実施の形態に従う空調システムSYSを構成する冷却ユニット10の模式図である。図8は、図7に示すドライコイルユニット12の構造図である。
図7を参照して、各吹出口3に対応付けて配置される冷却ユニット10は、複数のドライコイルユニット12を含む。図7には、一例として、4個のドライコイルユニット12が2個×2個の格子状に配置される構成を示す。
図8に示すように、各ドライコイルユニット12は、熱交換器13と、熱交換器13と熱交換させるための空気流を発生する少なくとも1つのファン16(図8に示す例では、2個×2列の計4個)とを含む。ファン16の回転により生じる空気流との間で熱の移動を生じる熱交換器13は、冷媒供給口14および冷媒排出口15を含む。熱源部分200から供給される冷媒は、冷媒供給口14から注入され、熱交換器13のラジエター部分を通過した後、冷媒排出口15から排出される。ファン16は、回転平面に対して所定角度のブレードを有する羽を回転させる軸流ファンである。ファン16として、プラグファンを採用することもできる。
なお、熱交換器13の前段またはファン16の後段に、ダストなどを捕捉するためのフィルタを設けてもよい。
特に、本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、可能な限り大きな面積の吹出口3を側壁面2に設けるとともに、吹出口3からの空調空気の吹出速度は可能な限り低いことが好ましい。そのため、図7に示すように、冷却ユニット10に含まれるファン16の通過面積(ファン16が回転することで空気流を生じる断面積)19の合計が吹出口3の開口面積の50%以上となるようにすることが好ましい。このように、吹出口3の開口面積に対して、通過面積が相対的に大きな割合を有するように複数のファン16を配置することで、吹出口3の全体から空調空気を吐出させることができるとともに、吹出口3の吹出断面内での偏りなどを低減できる。
上述したように、熱源部分200は、冷却ユニット10において結露が生じないような一定温度の冷媒を冷却ユニットへ供給するように制御される。そのため、各冷却ユニット10による空調空気の生成能力(冷却能力)は、ファン16の回転速度を変更することで調整される。そこで、本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、ファン16を変速制御可能な構成が採用される。典型的には、ファン16と連結されたモータが変速制御される。なお、変速制御には、インバータなどのVVVF(Variable Voltage Variable Frequency)装置が採用される。
[E.ラック構造]
次に、ラック4内での空調空気の流れについて説明する。
図9は、本実施の形態に従う空調システムSYSにより冷却されるラック4の断面構造を示す図である。図10は、図9に示すラック4の前面扉41および背面板42の構造を示す図である。
図9を参照して、ラック4の内部には、情報処理機器DEVを収容するための複数の棚48が設けられる。また、ラック4の底部には、情報処理機器DEVに接続される通信ケーブルを配線ピットへ案内するためのケーブル取込用開口44が形成されている。また、このケーブル取込用開口44は、ラック4に取り付けられる温度センサ46(図2参照)などのセンサケーブルの案内に利用してもよい。
ラック4の上面には、ラック4内からの廃熱空気(熱気)を放出するための天板排出口43が形成されている。この天板排出口43には、異物がラック4内に落ち込まないように金網あるいはルーバーが設けられている。
図10に示すように、給気面に相当するラック4の前面扉41、および、排気面に相当するラック4の背面板42には、幅の狭いルーバーブレード(羽根状板)45が横方向に一定の間隔および一定の角度で複数枚取り付けられたルーバー状の構造が採用される。図9および図10には、ルーバーブレード45の取り付け角度を破線で示す。
前面扉41側のルーバーブレード45は、コールドアイルに存在する空調空気(冷気)を効率的に取込むために、ラック4の外側から内側に向けて上向きに傾斜がつけられており、空調空気の取込みの際には下側から上側に向けて空調空気が吹き上がる構造となっている。一方、背面板42側のルーバーブレード45は、ラック4の内部で発生する廃熱空気(熱気)を効率的に放出するために、ラック4の内側から外側に向けて上向きに傾斜がつけられており、廃熱空気の放出の際には下側から上側に廃熱空気が立ち昇る構造になっている。
また、ルーバーブレード45には、格子状に多数のパンチング開口が形成され、パンチング開口を介してラック4の内部を視認可能にされている。このため、ラック4の内部に収容された情報処理機器DEVのインジケータランプ等をラック外部から容易に確認できる。なお、パンチング開口のサイズは、ラック外部からボールペン等の棒状の異物が入らない程度の小さなサイズである。なお、ルーバーブレード45は、曲面を持たせた形状としてもよい。
このように、前面扉41部分に案内された空調空気は、ルーバーブレード45により整流されてラック4の内部の棚48に搭載された情報処理機器DEVへとスムーズに誘引される。ラック4の内部で情報処理機器DEVを冷却した後の廃熱空気は、背面板42に設けられたルーバーブレード45により整流されてラック4の背面から排気される。あるいは、また、ラック4の上部に形成された天板排出口43から排出される。
ラック4の上部は、遮蔽板5によりコールドアイルとは区画されており、かつ、遮蔽板5が取り囲む空間であるホットアイルには吸込口81が設けられ、かつ、当該吸込口81にはファンユニット9Aが設けられているため、ラック4から排出される廃熱空気は、ファンユニット9Aにより、吸込口81を通じて速やかに還気チャンバ8に搬送される。
また、ファンユニット9Aによりホットアイルの空気が還気チャンバ8へ強制排気されることにより、ホットアイルをコールドアイルと比較して負圧に保つことができる。これにより、コールドアイルに供給された空調空気がラック4内を経てホットアイルへと送られる空気の流れを促進でき、これにより、確実にラック4を冷却することができる。
以上により、ラック4内に空調空気が容易に誘引され、またラック4から廃熱空気が容易に排出されるため、ラック4内の情報処理機器DEVに対して効率的な冷却を行なうことができる。
[F.還気ファン]
上記したように、本実施の形態では、サーバールーム1の天井の吸込口81には、ファンユニット9Aが設けられている。
図11は、遮蔽板5の下方から上方を見上げた状態を模式的に示している。また、図12は、図1に示す視点ViewXIIから見たサーバールーム内の様子を示す図である。また、図13は、ファンユニット9Aの斜視図であり、図14は、ファンユニット9Aの模式的な縦断面を示す図である。
図11〜図14を参照して、サーバールーム1では、複数のファンユニット9Aが、ホットアイルの上方の天井面8Aに嵌め込まれて設置されている。図11では、遮蔽板5の下方に位置するラック4が破線で示されている。そして、ファンユニット9Aは、対向する複数のラック4の間の空間(ホットアイル)の上部に位置する天井面に、一列に配列されている。
ファンユニット9Aは、ホットアイル内の空気を全体的に均等に還気チャンバ8へ搬送するため、等間隔で設けられていることが好ましい。ただし、ファンユニット9Aの配置は、天井面における吸込口81の配置に従うことが多いと考えられる。
各ファンユニット9Aは、還気ファン9Bを含む。還気ファン9Bは、図15に示されるように、複数の羽を有する。ファンモータ(後述するファンモータ9C)が駆動されることによって還気ファン9Bの羽が回転され、ホットアイル内の排気空気が、吸込口81を介して還気チャンバ8へと搬送される。
[G.制御ロジック]
次に、ファンユニット9Aの運転制御を行なうための制御ロジックについて説明する。ファンユニット9Aの運転制御は、主として、図1に示すコントローラ9によって実行される。
コントローラ9は、温度センサ46や電流センサ47などからのフィールド情報を受けて、ファンユニット9Aなどに対して、制御指令を与える。すなわち、コントローラ9は、サーバールーム1内に設けられたファンユニット9Aなどと配線接続される。また、コントローラ9は、各ラック群に取り付けられた各温度センサ46および各電流センサ47と配線接続される。
コントローラ9は、典型的には、近傍機械室内に別途設けた制御盤に収容される。これに代えて、建物内の別フロアに設置された監視装置でコントローラ9を構成してもよい。あるいは、コントローラ9をいずれかのラック4内に収容してもよい。さらにあるいは、複数のファンユニット9Aのいずれかに付随して搭載された制御装置によりコントローラ9を構成してもよい。典型的には、コントローラ9は、格納されたプログラムに従って処理を実行するマイクロコンピュータを含む。
本実施の形態に従う空調システムSYSに含まれるコントローラ9は、主として、以下の2つの機能を有する。
(1)ホットアイルから室内空気を還気チャンバ8に排出するための必要風量の算出およびそれに基づくファンユニット9Aが稼動すべき状態の決定
(2)決定された稼動すべき状態に従ったファンユニット9A(還気ファン9B)の送風量(回転数)および運転/停止の制御
すなわち、本実施の形態に従う空調システムSYSにおいては、ラック4内での熱負荷量などに応じて、室内空気を還気チャンバ8へ排気するためのファンユニット9A(還気ファン9B)の送風量を変化させる。これにより、ラック4内で発生する熱量に比較して室内空気を還気チャンバ8へ排出する送風量が不足して温度上昇を招くといった事態を回避することができるとともに、ラック4内で発生する熱量に比較して過剰にファンユニット9Aを駆動することによって消費電力が過大になるといった事態を回避できる。
以下、これらの機能の詳細について説明する。
(g1.制御構造)
図16は、本発明の実施の形態に従う空調システムSYSの制御構造に係るブロック図である。
図16を参照して、コントローラ9は、還気ファン制御部91とデータ入力部94を含む。還気ファン制御部91は、各ファンユニット9Aの還気ファン9Bのファン回転数および運転/停止を制御する。データ入力部94は、電流センサ47の検出値が入力される電流データ入力部96と、温度センサ46の検出値が入力される温度データ入力部98とを含む。
温度データ入力部98には、図示しない温度センサにより検出された給気温度および還気温度の検出値が入力される。
還気ファン制御部91は、2つ(一対)のラック群毎の必要な風量を算出し、その算出結果に基づいて複数のファンユニット9Aからの排気用の送風量などを制御する。より具体的には、還気ファン制御部91は、ラック4内に収容された情報処理機器DEVでの消費電力、および、ラック4から排出される廃熱空気の温度を検出し、これらの検出結果に基づいて、一対のラック群毎の必要風量を算出する。より具体的には、各ラック群には、ラック群から排出される廃熱空気の温度を検出する温度センサ46、および、収容された情報処理機器の消費電力を算出するための電流センサ47が取り付けられており、これらのセンサによる検出値から、一対のラック群で囲まれるホットアイル毎の必要風量が算出される。そして、各組のラック群に対応するホットアイル毎に算出された必要風量の総和を求める。
還気ファン制御部91は、ファンユニット9Aの運転を開始し、あるいは、ファンユニット9Aを停止する場合に、各ファンユニット9Aの累積稼動時間が平準化されるように、運転あるいは停止させるべきファンユニット9Aを選択する。このようなロジックを採用することで、各ファンユニット9Aによる空調負荷を分散させることができる。なお、コントローラ9は、内蔵するメモリ内に、各ファンユニット9Aの累積稼動時間を保持している。
(g2.温度センサおよび電流センサ)
次に、温度センサ46および電流センサ47について説明する。
図17は、本実施の形態に従うホットアイルにおける温度センサの配置位置を示す図である。特に、図17(a)は、ラック群の長手方向における温度センサ46の取り付け位置を示し、図17(b)は、ラック群の短手方向における温度センサ46の取り付け位置を示す。図18は、図16に示す還気ファン制御部91に保持されるデータテーブルを示す模式図である。
図17(a)および図17(b)に示されるように、複数のラック4が隣接して一連に配置されたラック群の各々においては、所定間隔(たとえば、3メートル)毎に、温度センサ46が、ラック4の上部空間(遮蔽板5の高さ位置)、ラック4の上段、および、ラック4の下段にそれぞれ配置される。図17においては、配置位置に対応させて、温度センサ46.H、温度センサ46.M、温度センサ46.Lとそれぞれ記す。これらの温度センサは、ホットアイル側に取り付けられることが好ましい。
なお、図17(a)には、3台のラック4ごとに1組の温度センサ46を取り付ける例を示すが、温度センサ46の取り付け間隔は任意に変更できる。たとえば、すべてのラック4に温度センサ46を取り付けてもよい。また、上下方向における温度センサ46の取り付け位置についても任意に変更できる。たとえば、ラック4の中段位置のみに温度センサ46を取り付けてもよい。逆に、より多くの検出ポイントに温度センサ46を取り付けてもよい。また、温度センサ46はラック4の内部に取り付けてもよい。
たとえば、コントローラ9は、それぞれの温度センサ46を[TH1,TM1,TL1],…,[THn,TMn,TLn]として、ラック群の別にその検出値を識別する。また、ホットアイルを形成する一対のラック群を一括して、各組のラック群を[1L,1R],…として識別する。
コントローラ9は、それぞれのラック群に取り付けられた温度センサ46および電流センサ47からの検出値を図18に示すようなデータテーブルに保持する。なお、図18に示すようなデータテーブルは、コントローラ9が有するメモリ内に構成される。さらに、コントローラ9は、所定の更新条件が満たされるたびに、温度センサ46および電流センサ47からの検出値を更新する。このように保持されるデータに基づいて、それぞれのファンユニット9Aが稼動すべき状態を決定し、決定されたが稼動すべき状態に従って、ファンユニット9Aの回転数および運転/停止を制御する。
電流センサ47は、各ラック4への電力の供給形態に応じて、適切な位置に取り付けられる。たとえば、サーバールーム1の共通の電源盤からそれぞれのラック4へ独立して配線がされる場合には、当該それぞれの配線上に電流センサ47が取り付けられる。この場合には、情報処理機器DEVでの消費電力をラック別に検出することができる。あるいは、ラック群の別に電源部を設ける場合には、各電源部の出力側に電流センサ47が取り付けられる。この場合には、情報処理機器DEVでの消費電力をラック群の別に検出することができる。
(g3.処理手順)
図19は、本実施の形態に従う空調システムSYSで提供される冷却ユニット10の運転制御に係る処理手順を示すフローチャートである。図20は、図19のステップS9に示す還気ファン選択処理のサブルーチンのフローチャートである。図19および図20に示す各ステップは、典型的には、コントローラ9がプログラムを実行することで提供される。
図19を参照して、コントローラ9は、それぞれの温度センサ46から温度検出値を取得する(ステップS1)。続いて、コントローラ9は、それぞれの電流センサ47から電流検出値を取得する(ステップS2)。コントローラ9は、取得した温度検出値および電流検出値を、ラック群の別に図18に示すようなデータテーブルに格納する。
続いて、コントローラ9は、温度センサ46および電流センサ47から取得されたいずれかの検出値が所定の異常判定値を超えているか否かを判断する(ステップS3)。異常判定値を超える検出値があると判断された場合(ステップS3においてYESの場合)には、コントローラ9は、異常判定値を超える検出値に対応するセンサを特定して、警報信号を出力する(ステップS4)。この警報信号に応じて、コントローラ9などに設けられた警報ランプが点灯したり、警報音が発生したりする。あるいは、コントローラ9からの警報信号は、コントローラ9と有線また無線で接続された他の監視装置等に対して出力される。
次に、入力された各温度センサ46からの温度データに基づいて、ホットアイルを構成する2列のラック群別に、代表温度が算出される(ステップS5)。代表温度は、各温度センサ46の検出値に重み付けをし、その重み付けデータの平均を求めることによって算出される。なお、各温度センサ46に対応する重みの大きさは、搭載されている情報処理機器による熱負荷の大きさを考慮して、管理者がコントローラ9において温度センサ46別に任意に設定可能である。次に、入力された電流データに基づいて、ホットアイルを構成する2列のラック群別に、処理必要熱量が算出される(ステップS6)。
次に、算出された代表温度、処理必要熱量、およびホットアイルの空間サイズ(気積)に基づいて、ホットアイルを構成する2列のラック群別に必要風量が算出される(ステップS7)。
次に、ファンユニット9Aの1台当たりの送風能力と、ステップS7で算出された必要風量とに基づいて、稼動することが必要なファンユニット(還気ファン)の台数が、ホットアイル別に算出される(ステップS8)。なお、コントローラ9は、ファンユニット9Aについての1台当りの送風能力を当該コントローラ9が備えるメモリに予め記憶している。
次に、還気ファン選択処理が実行される(ステップS9)。図20を参照して、還気ファン選択処理を詳細に説明する。
まず、温度センサ46の検出値が、ホットアイルを構成する2列のラックについて予め定められた標準温度を越えていないかどうかを判断する(ステップS20)。
越えていると判断されると、複数の温度センサ46の中で、標準温度を越えていると判断された温度センサ46が対応するラックを優先して冷却するように、当該ラックに対応するファンユニット9Aを優先的に運転させるよう制御して(ステップS28)、処理を図19へリターンさせる。
一方、越えていないと判断すると、現在のファンユニット9A(還気ファン9B)の稼動台数は、ステップS8で算出された必要な還気ファンの台数に満たないか否かが判断される(ステップS21)。そして、稼動されている還気ファン9Bの台数が、ステップS8で算出された台数に満たない場合には、停止している還気ファン9Bのうちで、累積稼動時間が最も短いものから優先的に、起動対象として選択される(ステップS22)。たとえば、新たに2台の還気ファン9Bを起動させる必要がある場合には、現在停止している還気ファン9Bのうちで最も累積稼動時間が短いものと、その次に稼動時間が短いものとが起動対象として選択される。
還気ファン9Bの累積稼動時間は、還気ファン9B別にコントローラ9のメモリ内に記憶されている。コントローラ9は、稼動中の還気ファン9Bを対象にして、対応する累積稼動時間を随時更新する。そして、還気ファン9Bの稼動を停止させたときに、対応する還気ファン9Bの累積稼動時間の計時を停止する。コントローラ9が記憶する累積稼動時間は、たとえば、サーバールーム1に対して新たに還気ファン9Bを設置したときを基準とした累積時間である。
しかしながら、メンテナンス等が行なわれた還気ファン9Bの累積稼動時間については、その段階で累積稼動時間のデータをリセットすることができるようにコントローラ9を構成してもよい。あるいは、コントローラ9に対して所定のリセット操作をすることによって、操作者が希望する還気ファン9Bを対象にしてその累積稼動時間のデータをリセットできるようにしてもよい。また、所定期間が経過する毎にコントローラ9が自律的にすべての還気ファン9Bの累積稼動時間のデータをリセットするようにしてもよい。所定期間は、たとえば、1日、1ヶ月、1年など、任意に設定できるようにしてもよい。つまり、本実施の形態における累積稼動時間は、サーバールーム1に対して新たに還気ファン9Bを設置したときを基準として計時される時間に限られるものではない。
ステップS21においてNOと判断された場合、現在の還気ファン9Bの稼動台数は、ステップS8で算出された必要還気ファン台数を超えているか否かが判断される(ステップS23)。現在の還気ファン9Bの稼動台数がステップS8で算出された必要還気ファン台数を超えている場合には、稼動している還気ファン9Bのうちで累積稼動時間が最も長いものから優先的に、停止対象として選択される(ステップS24)。たとえば、新たに2台の還気ファン9Bを停止させる必要がある場合には、現在稼動している還気ファン9Bのうちで最も累積稼動時間が長いものと、その次に稼動時間が長いものとが停止対象として選択される。
ステップS23においてNOと判断された場合、すなわち、現在の還気ファン9Bの稼動台数がステップS8で算出された必要還気ファン台数と一致している場合には、稼動中の還気ファン9Bの中に予め定めた連続稼動時間を超えて稼動している還気ファン9Bが存在するか否かが判断される。たとえば、サーバールーム1に対する必要風量が長期に亘って変化しないような場合には、ステップS21〜S24の処理のみでは、稼動・停止させる還気ファン9Bの入れ替えが生じない。このような場合、各還気ファン9Bの累積稼動時間に偏りが生じるおそれがある。そこで、ステップS25では、このような場合でも、各還気ファン9Bの累積稼動時間に偏りが生じないようにするために、所定時間連続稼動している還気ファン9Bを検出する。
ステップS25において、YESと判断された場合には、該当する還気ファン9Bが停止対象として選択される(ステップS26)。そして、これに代えて、停止している還気ファン9Bのうちで累積稼動時間が最も短いものから優先的に、起動対象として選択される(ステップS27)。
ステップS22、S24、またはS27の後、還気ファン選択処理が終了する。なお、必要還気ファン台数が頻繁に変動することが明らかな場合には、ステップS25〜S27の処理を省いてもよい。
図19に戻って、ステップS9で起動あるいは停止させる還気ファン9Bが選択された後、ステップS8において算出された必要ファンユニット台数に基づいて、ホットアイル別にファンユニット9Aが制御される(ステップS10)。たとえば、あるホットアイルに対する必要ファンユニット(還気ファン)の台数が6台で現状のファンユニット(還気ファン)の稼動数が5台の場合には、停止中のファンユニット9Aのうちの1つに対して起動信号が出力される。また、あるホットアイルに対する必要ファンユニット台数が3台で現状のファンユニット稼動数が5台の場合には、稼動中のファンユニット9Aのうちの2つに対して停止信号が出力される。
なお、停止あるいは起動させるファンユニットの選択は、ホットアイル内のファンユニットの累積稼動時間が平準化されるように、図20に示した還気ファン選択処理と同様の制御手順により行なってもよい。あるいは、予めファンユニットの稼動数とこれに対応して稼動させるファンユニットとを定めておいてもよい。たとえば、ホットアイルを構成する第1の通路部の一方端に近い側に設けたファンユニットから優先的に駆動させ、必要駆動台数が多くなるにつれて、第1の通路部の他方端に向かうファンユニットを順次駆動させていくようにすることが考えられる。
また、図19および図20に示す処理は、たとえば、コントローラ9が随時データ計測を行なう中で所定時間を計時する毎に実行することが考えられる。あるいは、コントローラ9が、温度センサ46、電流センサ18、還気温度センサ23のいずれかより、予め定めた基準値を超える検出値データが入力されたと判定したことに基づいて実行してもよい。
[H.空調空気の供給態様の変形例]
以上説明した本実施の形態では、サーバールーム1への空調空気18の供給は、サーバールーム1の側壁面2から行なわれていたが、当該供給態様はこれに限定されない。
図21に、サーバールーム1への空調空気18の供給が、当該サーバールーム1の床面からなされる変形例を示す。なお、図21は、本変形例についての、図2のIII−III線矢印方向から見た断面平面図に相当する。
図21を参照して、本変形例のサーバールーム1の床面および天面は、それぞれ二重構造を有しており、ラック4は、フリーアクセスフロア1Xと天井面1Yとの間の空間に配置されている。そして、フリーアクセスフロア1Xの下には、空調空気を床面から給気するための床下給気チャンバ103が形成されている。一方、天井空間102には、吸込口81ごとにファンユニット9Aが配置され、そして、ファンユニット9Aによって天井空間102に導入された廃熱空気を還気するための還気ダクト111が設置されている。また、空調機器室7には、各還気ダクト111と連通するヘッダダクト112が配置されている。
サーバールーム1の空調機器エリア7には、冷却ユニット10が設置されている。なお、冷却ユニット10の設置台数は、冗長性を持たせるために、サーバールーム1の熱負荷量に対して十分に余裕のある台数とされている。
フリーアクセスフロア1Xには、複数のラック4から成るラック群が、その前面同士が対向するように2列ずつ複数組設置されている。
フリーアクセスフロア1Xにおけるコールドアイルの床面には、給気部107が設けられている。給気部107は、床下給気チャンバ103と連通している。床下給気チャンバ103には、給気部107に対して空調空気を強制的に送り込むためのブースタファン(加圧冷気吹き出し用ファン)109および冷却ユニット10が吹出す空調空気をブースタファン導く吹出フード141が設けられている。なお、給気部107には、図10参照して説明したような、ルーバーブレード45のような羽根状板の部材が配置され、サーバールーム1への空調空気18の吹出圧を調整できるように構成されている。
本変形例では、サーバールーム1には、当該サーバールーム1の底面であるフリーアクセスフロア1Xから、給気部107を介して、空調空気18が供給される。
[I.その他の変形例]
上述したファンユニット9の累積稼動時間を平準化する他の手法として、以下のような手法を採用してもよい。
(A) 現在の運転台数が必要運転台数と一致するか否かに関わらず、一定時間が経過する毎に、運転するファンユニット9Aを予め定めた順序で切換える。運転台数を変動させる必要が生じたときにも、予め定めた優先順序で起動あるいは停止するファンユニット9Aを選択する。このような手法を採用した場合には、コントローラ9は、累積稼動時間を計時する必要がない。
(B) 現在の運転台数が必要稼動台数と一致するか否かに関わらず、運転中のファンユニット9Aの各々について連続稼動時間を計時し、連続稼動時間が一定時間に達した冷却ユニット10を停止するとともにその連続稼動時間のデータをリセットする。そして、停止中のファンユニット9Aを再稼働させるとそのファンユニット9Aについての連続稼動時間の計時を新たに開始する。運転台数を変動させる必要が生じたときには、予め定めた優先順序で起動あるいは停止するファンユニット9Aを選択する。このような手法を採用した場合、コントローラ9には、累積稼動時間ではなく、連続稼動時間が記憶される。
また、ファンユニット9Aの累積稼動時間が平準化されるように、起動あるいは停止するファンユニット9Aを選択するのではなく、各ファンユニット9Aの累積稼動時間の割合が予め定めた割合になるように、起動あるいは停止するファンユニット9Aを選択するようにしてもよい。たとえば、3つのファンユニットA,B,Cについて、累積稼動時間の割合を1:2:3としたい場合には、事前にその割合をコントローラ9に割合設定値として記憶させておく。そして、運転台数を変動させる必要が生じる毎に、それまでのファンユニットA,B,Cの累積稼動時間の割合を算出し、算出結果と割合設定値とを比較して、運転あるいは停止させるファンユニット9Aをコントローラ9が選択するようにしてもよい。これにより、たとえば、省エネ効果の高い高性能のあるファンユニット9Aを他のファンユニット9Aよりも優先的に運転することが可能となる。
[J.作用効果]
次に、上述した本実施の形態に従う空調システムSYSにおける作用効果を列挙する。
(J1)廃熱空気の効率的な排出
本実施の形態においては、一対のラック群をそれぞれの排気面同士が対向するように配置するとともに、当該一対のラック群の外周を取り囲むように遮蔽板5を配置して、ラック4の排気面から放出される廃熱空気を滞留させるためのホットアイルとして区画する。すなわち、廃熱空気が、局所的に集められた上で、ファンユニット9Aによって、共通の還気チャンバ8へと強制的に排気される。
そのため、廃熱空気の還気機構を小型化できるとともに、廃熱空気の還気に要する動力を低減することができる。
(J2)平準化による冷却ユニット10のメンテナンス性向上
本実施の形態においては、サーバールーム1でのコールドアイルの空間を相対的に大きくした上で、各吹出口3に対応付けられた冷却ユニット10を複数用いて、並列的に空調空気を供給する。そのため、複数の冷却ユニット10のうち、一部のみが動作するといったコールドスタンバイの構成を採用することもできる。
このようなコールドスタンバイの構成を採用した場合には、特定の冷却ユニット10のみが連続的に運転される一方で、運転時間が極端に短い冷却ユニット10が生じる場合がある。このような運転時間の偏りはメンテナンスのタイミングがまちまちになったり、運転時間の長い冷却ユニット10の故障確率が高くなったりする。そこで、本実施の形態においては、コールドスタンバイモードで動作している場合であっても、冷却ユニット10の間の運転時間が平準化するように、運転対象の冷却ユニット10が適時ローテーションされる。
これにより、メンテナンスを計画的に行なうことができるとともに、冷却ユニット10の故障確率を低減することができる。
(J3)PUE(Power Usage Effectiveness)の向上
PUEは、データセンタ(空調対象室)などの消費電力の全体を、情報処理機器の消費電力で除した値であり、データセンタにおけるエネルギー効率を示す指標の一つである。本実施の形態によれば、上述のような各種の特徴的な構成を採用することで、PUEをより小さな値とすることができる。
[K.実施例]
本実施の形態に従う空調システムSYSでは、上記(J8)のように、ラック4の上部に、遮蔽板5によりホットアイルがコールドアイルと区画され、かつ、遮蔽板5が取り囲む空間であるホットアイルには吸込口81が設けられ、かつ、当該吸込口81にはファンユニット9Aが設けられている。
このような空調システムの実施例において一定の風量を循環させるために要する空調動力について、従来の空調システムと対比しつつ説明する。
(k1)実施例の空調システムの概略構成
実施例の空調システムでは、図22に示すように、サーバールーム1の床面に設けられた給気部107を介して、サーバールーム1へ空調空気18が供給される。サーバールーム1内の廃熱空気は、ファンユニット9Aに導かれることにより、吸込口81および還気チャンバ8を介して空調機器室7に移動する。給気部107には、ルーバーブレードのような羽根状板の部材が配置されており、サーバールーム1への空調空気18の吹出圧を調整できるように構成されている。
冷却ユニット10Aは、熱交換器13Aと、ファン16Aを含むドライコイルユニットとを備えている。なお、図3等に示した熱交換器13は、熱交換器13Aと比較して低風速で設計されるため、空調空気18を吹き出す面における冷却コイルが配置された面積(コイル面積)が、熱交換器13Aにおける対応する面の面積よりも大きなものとなっている。
また、図22では、サーバールーム1の床下に床下給気チャンバ103が形成され、冷却ユニット10Aの下方には冷却ユニット10Aが吹出す空調空気を床下給気チャンバ103に導く吹出フード141が設けられている。
(k2)比較例の空調システムの概略構成
比較例の空調システムでは、図23に示すように、サーバールーム1の床面に設けられた給気部107を介して、サーバールーム1へ空調空気18が供給される。比較例では、ファンユニット9Aが設けられていないため、サーバールーム1内の廃熱空気は、吸込口81および還気チャンバ8を介して、自然対流により、空調機器室7に移動する。
(k3)システムの検討
表1に、実施例と比較例についての、システムの静圧および一定風量を循環させるために必要な動力について、まとめたものを示す。
Figure 2011196657
A.静圧
表1では、実施例と比較例についての静圧が示されている。
表1において、静圧は、項目分けをされて、値が示されている。
「1.本体」とは、冷却ユニット10A本体における静圧を意味する。この中で、「フィルタ」とは、ファン16Aの前段または後段に設けられるフィルタによる静圧である。「コイル」とは、熱交換器13Aによる静圧である。「ケーシング」とは、冷却ユニット10のケーシングによる静圧である。実施例と比較例では、冷却ユニット10Aの構成は共通であるため、これらの静圧の値は同じである。
「2.吹出フード」とは、吹出フード141を空調空気が通過する際の静圧である。
「3.床下チャンバ」とは、床下給気チャンバ103を空調空気が通過する際の静圧である。具体的には、床下給気チャンバ103内の配線等による静圧を意味する。
実施例と比較例では、吹出フード141および床下給気チャンバ103の構成は共通であるため、これらの静圧の値は同じである。
「4.床吹出口」とは、給気部107を空調空気が通過する際の静圧である。図22の実施例および図23の比較例の双方において、サーバールーム1のコールドアイルの床面には複数の給気部107が設けられている。
実施例では、サーバールーム1の天井面に配置された複数のファンユニット9Aのそれぞれが、各ホットアイルの廃熱空気の温度等の状況に応じて排気動作を実行する。一方、変形例では、ファンユニット9Aが備えられていないため、複数の吸込口81のそれぞれから適切な両の排気がなされるように、複数の給気部107に空調空気18を供給する割合を調整する必要がある。このことから、実施例では、各給気部107においてサーバールーム1へ供給する空調空気18の圧力を調整する必要性は低いと考えられるが、比較例では、給気部107ごとの空調空気18の圧力調整の必要性は高いと考えられる。このことから、実施例でのこの静圧は0mmAqとされているが、比較例でのこの静圧は5mmAqとされている。
「5.アイル間ラック通風」とは、サーバールーム1内のラック4を空調空気が通過する際の静圧である。実施例と比較例の双方において、ラック4を通過する際の静圧は同じであるため、この静圧はともに5mmAqとされている。
「6.天井吸込口」とは、吸込口81を廃熱空気が通過する際の静圧である。実施例と比較例の双方において、吸込口81を廃熱空気が通過する際の静圧は、同じであるため、この静圧はともに3mmAqとされている。
「7.還気ファンケーシング」とは、図13に示したファンユニット9Aにおける、還気ファン9Bのケーシングとなる部分を廃熱空気が通過する際の静圧である。実施例では5mmAqとされているが、比較例では、ファンユニット9Aが設けられていないためこの静圧を考慮する必要がなく0mmAqとされている。
「8.天井内チャンバ」とは、還気チャンバ8内を廃熱空気が通過する際の静圧である。実施例でも比較例でも、還気チャンバ8を通過する廃熱空気は、還気チャンバ8内の配線や梁によって圧力損失が生じる。ただし、実施例では廃熱空気は、還気ファン9Bのケーシングによって空調機器室7に向けて整流された後で還気チャンバ8に送り込まれる。このことから、比較例ではこの静圧は5mmAqとされているが、実施例の静圧はこれより若干低い4mmAqとされている。
「9.天井内〜機械室チャンバ」とは、廃熱空気が還気チャンバ8と空調機器室7の境界を通過する際の静圧である。上記のように、実施例では、比較例と比較して、廃熱空気は還気ファン9Bのケーシングによって空調機器室7に向けて整流されて還気チャンバ8へ送り出されているため、比較例ではこの静圧は2mmAqとされているが、実施例での静圧はこれより若干低い1mmAqとされている。
表1に示されるように、実施例では、空調ユニット10Aからサーバールーム1までの静圧の小計は50mmAqとなり、サーバールーム1から空調機器室7までの静圧の小計は18mmAqとなる。よって、静圧の合計は68mmAqとなる。一方、比較例では、空調ユニット10Aからサーバールーム1までの静圧の小計は55mmAqとなり、サーバールーム1から空調機気質7までの静圧の小計は15mmAqとなる。よって、静圧の小計は70mmAqとなる。
つまり、実施例では、比較例に対して、冷却ユニット10Aから、サーバールーム1に導入された後、還気チャンバ8を介して空調機器室7へ送られる空気についての静圧を抑えることができる。ファンユニット9Aを備えることにより廃熱空気のサーバールーム1からの排出が促進される実施例の方が、比較例よりも、静圧の合計値を抑えることができる。
B.空調機器の動力
実施例と比較例の双方において、サーバールーム1で1時間あたり309,000mの風量の空気の循環がなされるとする。
比較例では、冷却ユニット10Aによって空気が循環されている。つまり、冷却ユニット10Aの動力により、サーバールーム1への空調空気の導入および廃熱空気の空調機器室7への排出が行なわれることになる。変形例では、11台の空調機が利用されて、循環が行なわれた。これにより、1台の空調機あたりの送風量は、28,100m/hとなる。これに、上記のように示された比較例のすべての静圧を考慮すると、各空調機の動力は約11kWと算出される。この動力は、理論効率を0.49とし、次の式(1)に従って算出されている。なお、式(1)中の、「6120」は換算定数である。
{28100(m3/h)/60(min/h)×20(mmAq)}/{6120(換算定数)×0.49(効率)}≒11(kW) …(1)
以上より、比較例で要した動力は、11台の空調機の動力の総量である121.0kWとなる。
一方、実施例では、サーバールーム1への空調空気の導入は、冷却ユニット10Aの動力によって賄われ、サーバールーム1から空調機器室7への廃熱空気の排出は、ファンユニット9A(還気ファン9B)の動力によって賄われる。実施例では、11台の冷却ユニット10Aによって空調空気が導入され、48台の還気ファン9によって廃熱空気が排出された。表1中の静圧のうち、1.〜4.はサーバールーム1への空調空気の導入に対応し、5.〜9.は空調機器室7への廃熱空気の排出に対応する。309,000m/hの風量の空調空気の導入のためには、冷却ユニット10Aの1台あたりの風量は28,100m/hとなる。これに、上記実施例の1.〜4.の静圧の和である50mmAqを考慮すると、各冷却ユニット10の動力は約7.8kWと算出される。なお、この場合の理論効率は0.49としている。また、309,000m/hの風量の廃熱空気の排出のためには、ファンユニット9A(還気ファン9B)の1台あたりの風量は6,438m/hとなる。これに、上記実施例の5.〜9.の静圧の和である18mmAqを考慮すると、各還気ユニット9の動力は約0.99kWとなる。なお、この場合の理論効率は0.32としている。
以上より、実施例で要した動力は、11台分の空調ユニット10Aの動力と48台分のファンユニット9A(還気ファン9B)の動力の総和である133.32kWとなる。
ここで、実施例で要した動力(133.32kW)と比較例で要した動力(121.0kW)とを対比すると、その比率は、比較例を1.0とした場合、実施例では1.10となる。
実施例では、ファンユニット9A(還気ファン9B)を設けることにより、必要とする動力は比較例に対して若干高くなる。しかしながら、ファンユニット9A(還気ファン9B)を設けることにより、静圧を低くできるとともに、サーバールーム1における空調の負荷追随性を向上できる。また、複数の還気ファン9Bのそれぞれの駆動を独立して制御できるため、サーバールーム1における局所的な負荷の変動に対する追従性は、比較例よりも高いと言える。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 サーバールーム、2 側壁面、3 吹出口、4 ラック、5 遮蔽板、7 空調機器室、8 還気チャンバ、9 コントローラ、9A ファンユニット、9B 還気ファン、9C ファンモータ、10 冷却ユニット、12 ドライコイルユニット、13 熱交換器、14 冷媒供給口、15 冷媒排出口、16 ファン、18 空調空気、41 前面扉、42 背面板、43 天板排出口、44 ケーブル取込用開口、45 ルーバーブレード、46,232,234 温度センサ、47 電流センサ、48 棚、81 吸込口、92 制御部、94 データ入力部、96 電流データ入力部、98 温度データ入力部、100 二次側部分、200 熱源部分、210 ラジエター、212 混合部、214 配分部、216 バイパス弁、218 配管経路、220 チラー、224 側配管、242 リターン配管、244 送出配管、400 投影像、DEV 情報処理機器、SYS 空調システム。

Claims (5)

  1. 情報処理機器を収容する複数のラックが配置された空調対象室の温度を管理するための空調システムであって、
    前記複数のラックの給気側と接する第1の空間と、前記複数のラックの排気側と接する第2の空間とを区画するための区画部と、
    前記第1の空間へ空調空気を供給するための空調機構と、
    前記第2の空間から室内空気を排気するための還気機構とを備え、
    前記区画部は、前記第2の空間と、前記第2の空間における前記空調対象室の天井面に設けられた排気口とを連結し、
    前記還気機構は、前記排気口に設けられ、前記室内空気の排気を促進するための送風部を含む、空調システム。
  2. 前記区画部は、前記ラックの上端から前記空調対象室の天井面まで連続して存在する板体を含む、請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記送風部は、前記第2の空間における前記空調対象室に等間隔で配置される複数のファンユニットによって構成される、請求項1または請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記複数のラック内の前記情報処理機器での消費電力を検出する消費電力検出手段と、
    前記複数のラックから排出される廃熱空気の温度を検出する温度検出手段と、
    前記消費電力検出手段によって検出される消費電力および前記温度検出手段によって検出される温度に基づいて、前記第2の空間からの排気についての必要風量を算出する手段と、
    算出された前記必要風量に基づいて、前記複数のファンユニットが稼動すべき状態を決定する手段と、
    決定されたが稼動すべき状態に従って、前記複数のファンユニットの運転/停止を制御する制御手段とをさらに備える、請求項3に記載の空調システム。
  5. 前記制御手段は、各前記ファンユニットの累積稼動期間が平準化されるように、算出された稼動させる必要のある前記ファンユニットの数の条件下で、前記複数のファンユニットの運転/停止を制御する、請求項4に記載の空調システム。
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