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JP2011193665A - 発電システム - Google Patents

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JP2011193665A JP2010058640A JP2010058640A JP2011193665A JP 2011193665 A JP2011193665 A JP 2011193665A JP 2010058640 A JP2010058640 A JP 2010058640A JP 2010058640 A JP2010058640 A JP 2010058640A JP 2011193665 A JP2011193665 A JP 2011193665A
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Koji Kajitani
浩司 梶谷
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Abstract

【課題】利用者に発電のための動作を強いることなく、振動等の運動エネルギーを電気エネルギーへ効率良く変換して発電を行うことが可能な小型の発電システムを提供する。
【解決手段】運動エネルギーを受けて湾曲運動を行う強誘電体の薄膜フィルム12並びにその薄膜フィルム12の表裏にそれぞれ形成した第1電極16及び第2電極17から構成される発電フィルム14と、薄膜フィルム12の湾曲運動により第1電極16及び第2電極17に生じた電圧を直流に変換する整流回路20と、変換した直流の電圧を所定の電圧に電圧変換する電圧コンバータ24と、電圧変換後の電荷を蓄電する蓄電手段26とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、音や振動等の運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電システムに関するものである。
近年、地球温暖化の要因となっているCO2の排出量を削減するための方策の一つとして、太陽光、地熱、風力、又は潮汐等のエネルギーを電気エネルギーへ変換して利用する環境発電が注目されている。
これらの発電方式は、現在多用されている石油を用いた発電や原子力発電等に比べれば未だコスト高であるが、安全性やクリーンであるという点で優れており、今後積極的に導入されることが期待されている。
また、一方では、人工知能や通信機能を搭載した計測機器等の設置に際し、これらの機器に対する電力需給を自動的に調整する機能を持たせるスマートグリッド等に代表される、電気エネルギーの生成及び蓄積のネットワークも検討されている。このスマートグリッドのように、社会全体で電力消費抑制と効率的な利用とが確立されれば、電気自動車等の新たなシステムの導入も容易となり、更なるCO2排出量が抑制されて、環境に優しい社会への移行が期待できる。
上述のような比較的大規模な電力の需給に対し、携帯機器等においては、利用者が使い易いように携帯機器の高性能化、小型化、薄型化、及び軽量化を図った上で、充電頻度を減らすなどの電源供給の確保が求められている。近年では、携帯機器の高性能化に伴ってその用途が拡大すると共に利用時間が長時間に亙るようになっており、要求される電力需要は増加の一途を辿っている。しかし、携帯機器の電源として使用されているリチウムイオン等の電池容量は殆ど増加しておらず、ユビキタス環境での電力供給に対する期待は非常に大きい。
ユビキタス環境での電力供給に関し、機械的な振動エネルギーから電力を取り出す発明が、特許文献1で提案されている。特許文献1で提案されている圧電型発電機構では、両端が保持された棒状のバネ材の中央部付近にアンバランスな質量モーメントを形成する振動子と、変形により電力の発電をする圧電素子とを配置している。そして、外部から振動を受けて、前記振動子の質量によって前記バネ材がねじれ振動を励起した際に、前記圧電素子が0.1〜0.6μWの電力を発電するとしている。
特許文献1で提案されている圧電型発電機構を、ビルや橋梁などの建造物等に設置することによって、当該建造物が、風や周辺の移動体の通過により低い周波数で振動した際に、当該圧電型発電機構が電力を発電することができる。特許文献1では、その発電した電力を建造物に取り付けた加速度センサーやひずみセンサー用の電源に用いることによって、長期的に建造物等に加わる応力等をモニタリングすることが可能となり、建造物に発生し得る損傷などを予測することができるとしている。
また、センシング機能と無線通信機能を合わせ持ったセンサネットワーク端末の電源として利用することが可能な圧電振動型発電機が、特許文献2で提案されている。特許文献2で提案されている圧電振動型発電機は、表裏にそれぞれ電極を形成した発電フィルムを湾曲変形可能な長方形のベースフィルムに貼り付け、当該発電フィルムの一端を支持柱で固定するとともに他端を自由端とした片持ち梁構造とし、自由端の先端部に振幅を増すための錘を備えている。
特許文献2で提案されている圧電振動型発電機を用いることによって、小型化及び底面積化を図りつつ、発電量の増大を図ることができるとしている。当該圧電振動型発電機を、温度、湿度、加速度等を検出して無線通信により伝達するセンサネットワーク端末の電源として用いることにより、電池交換が不要となり、様々な場所や生体に長寿命のセンサネットワーク端末を取り付けることができるようになるとしている。
また、特許文献3には、人力駆動による携帯発電機が提案されている。特許文献3で提案されている携帯発電機は、ケース内において両端支持した矩形状の弾性板に圧電素子を貼り付けて構成したバイモルフと、利用者が外力を加えることにより当該バイモルフ中央に撓みを生じさせる加圧機構とを備えている。
特許文献3で提案されている携帯発電機のコネクターを携帯機器に接続して、利用者が加圧機構を押す操作を繰り返すと、ケース内のバイモルフが加圧機構の押圧力によって繰り返し撓み、バイモルフに張り付けられている圧電素子の電極には圧電正効果により交番の電界が生じて、圧電素子の電極には(+)(−)の電荷が発生する。これを電気エネルギーとして整流用ダイオードを通して直流に変換し、コネクターを介して携帯機器に送電することによって、携帯機器の2次電池を充電することができるとしている。
WO2008/053835号 特開2009−247128号公報 特開2004−282978号公報
特許文献1に記載されている圧電型発電機構の固有振動数は、6〜10Hz程度と比較的高めの固有振動数を有している。したがって、ビルや橋梁に取り付けて発電を行うのには都合が良いと思われるが、人が携行する端末等に用いても6〜10Hzという振動数での共振を得ることは困難である。また、配置されている圧電素子が0.1mm程度と小型であるために、発電する電力が少ないという問題点がある。同様に、特許文献2に記載されている圧電振動型発電機も、低い固有振動数では共振しにくいという問題がある。
特許文献3に記載されている携帯発電機では、発電の際には利用者が加圧機構に外力を加え続けて、意識的に「充電する」という行為を続ける必要がある。
なお、一部で実用化されている太陽電池による発電では、近年、光電気変換効率が高まっており、その発電効率は30%以上となるものも存在している。しかし、強力な太陽光から得られる電力と、屋内等における蛍光灯から得られる電力の差は非常に大きく、携帯機器用の安定的な電力供給源としては十分ではない。また、太陽電池を用いた発電では、受光する光に対する設置角度も大きな問題であり、太陽電池に対して垂直に光が入射する場合は効率が最大になるが、傾斜角がつくにつれて効率が低下してしまう。したがって、例えば車のダッシュボード等に太陽電池を設置しておく場合であれば、多くの発電量を期待できるが、人が携行しながら光による発電を行おうとすると、一般的に十分な発電量を確保することは困難である。
太陽光発電の他に、熱電変換素子を用いる発電も考えられるが、人が携行している状態において温度差を確保することは非常に困難である。一方、人の運動エネルギーの一部を電気エネルギーに変換するデバイスとして、セラミック系圧電素子や高帯電材料を用いたコンデンサがある。圧電素子については、上述の特許文献1〜3に記載されている発電機の他にも、例えば道や階段に埋め込んで人の踏力や車の走行振動を利用して発電を行うものや、電子機器等におけるキー入力を利用したものが知られている。
これらの圧電素子を用いた発電機の場合、セラミック系の強誘電体を用いているために、薄型化や柔軟性に対しての限界がある。したがって、入力すべき運動エネルギーが大きくなければ成らなかった。また、高帯電材料を用いたコンデンサによる発電においては、ある程度の表面積を確保する必要性と、電極間隔を極力薄く維持する必要性とがあり、機械要素部品やセンサーを電子回路と共に一つのシリコン基板上に集積化したMEMSデバイス(Micro Electro Mechanical Systems)にする必要があるなど、構造が限定されるという問題もある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、利用者に発電のための動作を強いることなく、振動等の運動エネルギーを電気エネルギーへ効率良く変換して発電を行うことが可能な小型の発電システムを提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る発電システムは、運動エネルギーを受けて湾曲運動を行う強誘電体の薄膜フィルム並びに前記薄膜フィルムの表裏に形成した第1電極及び第2電極から構成される発電フィルムと、前記薄膜フィルムの湾曲運動により前記第1電極及び第2電極に生じた電圧を直流に変換する整流回路と、前記変換した直流の電圧を所定の電圧に電圧変換する電圧コンバータと、前記電圧変換後の電荷を蓄電する蓄電手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る発電システムにおいて、前記発電フィルムは、複数の湾曲部を有する蛇腹状に成型されているように構成する。
本発明に係る発電システムにおいて、前記発電フィルムの一部には、前記湾曲運動の振幅を増すための錘を備えるように構成する。
本発明に係る発電システムにおいて、前記錘は、前記発電フィルムにおける第1電極又は第2電極に取り付けられているように構成する。
本発明に係る発電システムにおいて、前記発電フィルムの固定端は、回転軸に対してアンバランスな質量モーメントを有する非対称回転体に固定されているように構成する。
本発明に係る発電システムは、運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電システムにおいて、前記運動エネルギーを受けて揺動運動を行う非対称回転体に配され、高帯電のエレクトレットフィルムに第1電極を形成した発電フィルムと、前記エレクトレットフィルムと対向する固定側に形成した第2電極と、前記発電フィルムの揺動運動により前記第1電極及び第2電極に生じた電圧を直流に変換する整流回路と、前記変換した直流の電圧を所定の電圧に電圧変換する電圧コンバータと、前記電圧変換後の電荷を蓄電する蓄電手段と、を備えるように構成してもよい。
本発明に係る発電システムによれば、音や振動等の運動エネルギーを用いて発電フィルムを大きく湾曲運動させることによって、発電する電力を増やして携帯機器等の電源に利用することができる。また、本発明に係る発電システムによれば、利用者に発電のための動作を強いることなく、携帯機器用の発電を行うことができる。
本発明に係る発電システムの構成を示すブロック図である。 本発明に係る発電システムに用いる発電フィルムの断面図である。 音の運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電装置の断面図である。 振動による運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電装置の側面図である。 本発明に係る発電システムに用いる発電フィルムの正面図、右側面図および背面図を示す図である。 振動による運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電装置の側面図である。 非対称回転体に図6に示した発電装置を適用した実施例を示す図である。 非対称回転体にコンデンサ型発電素子を実装した実施例を示す図である。
次に、本発明に係る発電システムの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されるものではない。
図1に、本発明に係る発電システムの構成をブロック図で示す。本発明に係る発電システム10は、図1に示すように、音や振動等の運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電フィルム14と、発電フィルム14の湾曲運動により生じた交流電圧を直流電圧に変換する整流回路20と、直流電圧を安定化させるレギュレータ22と、直流電圧を所定の電圧に電圧変換する電圧コンバータ24と、電圧変換後の電荷を蓄電する蓄電手段26と、携帯機器にて使用する電圧に調節する機器電源コントローラ28とを備えている。
蓄電手段26は携帯機器用の電源であり、例えばリチウムイオン電池等の2次電池や、電気2重層キャパシタ等の大容量のコンデンサ等を用いることができる。整流回路20として、半波整流回路又は、全波整流回路を用いることができる。
図2に、本発明に係る発電システム10に用いる発電フィルム14の断面図を示す。発電フィルム14は、図2に示すように、湾曲運動を行うことが可能な強誘電体の薄膜フィルム12と、薄膜フィルム12の表面に形成した第1電極16及び裏面に形成した第2電極17と、第1電極16及び第2電極17の表面にそれぞれ形成した保護層18とから構成されている。この保護層18は、PE(ポリエチレン;Polyethylene)又はPP(ポリプロピレン;polypropylene)等の絶縁性の樹脂を用いることができる。
強誘電体の薄膜フィルム12は、図2に示す厚さ方向に分極している樹脂フィルムで、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン;Poly Vinylidene DiFluoride)等のシート材を用いることができる。薄膜フィルム12の表裏にそれぞれ形成した第1電極16及び第2電極17を介して高電圧を加えることにより、薄膜フィルム12を厚さ方向に分極させて、圧電性を持たせることができる。なお、第1電極16と第2電極17については特に限定されないが、Ni−Cu、Ag、Ag−Pd、等の金属材料を用いることができる。
この圧電性を備えた薄膜フィルム12を湾曲変形させて分極方向に機械的な歪を生じさせると、薄膜フィルム12の表面に電荷が発生して発電が可能となる。また、この薄膜フィルム12は、機械的なQが低いことと音響インピーダンスが低いこととにより、共振ゲインは小さいものの、広い周波数範囲でゲインを稼ぐことが可能であって、微小な音波を拾うことや、微小な振動を拾って電力に変換することが可能となる。また、薄膜フィルム12として樹脂系材料を用いることにより、柔軟な構造物への実装も容易であり、形状も比較的自由に成型することができるといった特徴がある。
運動エネルギーにより薄膜フィルム12が振動することによって、薄膜フィルム12の表裏に形成されている第1電極16及び第2電極17には、擬似的な交流の電圧が発生する。交流の電圧は携帯機器用の電源としては扱いにくいので、直流電源に変換する必要がある。そこで、図1に示す整流回路20を通し、その後レギュレータ22にて安定化した直流電圧を得ることができる。その後、必要となる電圧まで電圧コンバータ24にて電圧を昇降圧させ、携帯機器用電源となる蓄電手段26へ充電する。蓄電手段26を介さずに、直接携帯機器搭載の各デバイスへ電力を給電することも可能ではあるが、発電フィルム14を常時振動させておくことは困難であるので、常時電力が供給される保障は無い。したがって、携帯機器に搭載されている蓄電手段26に対して充電を行なうことが妥当である。
なお、上記の強誘電体の薄膜フィルム12を用いた発電フィルム14に代えて、高帯電のエレクトレットフィルムを用いたコンデンサ形発電素子を用いることもできる。具体的には、運動エネルギーを受けて揺動運動を行う非対称回転体に配され、高帯電のエレクトレットフィルムに第1電極を形成した発電フィルムと、そのエレクトレットフィルムと対向する固定側に形成した第2電極と、その発電フィルムの揺動運動により第1電極及び第2電極に生じた電圧を直流に変換する整流回路と、その変換した直流の電圧を所定の電圧に電圧変換する電圧コンバータと、その電圧変換後の電荷を蓄電する蓄電手段と、を備えるように構成してもよい。
コンデンサ形発電素子は、主にマイナス電荷の帯電保持性能に優れているため負極として使用し、正極を金属材料としてコンデンサを形成する。そして、コンデンサ容量を減少させる方向へ力を加え、変位させることによって電荷を取り出すことができる。そして、人体の移動、運動等によって励起される振動を発電フィルムの変形へと変換し、電力を取り出すことができる。
図3に、音の運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電装置40の断面図を示す。発電装置40は、図3に示すように、空気の振動である音の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電フィルム14と、発電フィルム14を保持するケース42とから構成されている。発電フィルム14は、図3に示す左方向から音圧を受けると振動して、発電フィルム14の表裏に形成されている第1電極16及び第2電極17(図2参照)を介して電力を出力することができる。
なお、発電フィルム14として高帯電のエレクトレットフィルムを用いる場合には、発電フィルム14の裏面(図3に示すケース42の内側の面。)に負極の第2電極を形成する代わりに、発電フィルム14の裏側の離間した位置に負極の固定電極44(図3には、破線で記載してある。)を設けることもできる。
図4に、振動による運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電装置51の側面図を示す。図4に示すように、発電装置51は、固定端52にて一端が固定され、複数の湾曲部を有する蛇腹状に成型した発電フィルム55と、発電フィルム55の自由端に配した湾曲運動の振幅を増すための錘56と、発電フィルム55及び錘56の振動方向を図4に示すL方向に制限する筒状の変位拘束機構58とを備えている。蛇腹状に形成した発電フィルム55には、図4に示すL方向にバネ定数が存在するので、錘56を重力に対抗して、所定の位置に保持しておくことができる。
発電フィルム55の固定端52は、利用者が携行する携帯機器の筐体等に固定しておく。携帯機器が図4に示すL方向に振動すると、錘56が携帯機器の筐体に対して図4に示すL方向に振動する。すると、携帯機器の筐体と、錘56との間で相対的な変位が発生して、発電フィルム55が伸縮運動を行う。このとき、発電フィルム55には湾曲運動が連続的に発生するので、携帯機器が振動することによって効率よく発電を行うことができる。なお、錘56は、発電フィルム55の表裏に形成した第1電極16又は第2電極17(図2参照)に取り付けると良い。
次に、発電フィルムの他の構成例について説明する。図5に、本発明に係る発電システム10に用いることが可能な発電フィルム54の正面図、右側面図および背面図を示す。図5に示すように、発電フィルム54は、湾曲運動を行うことが可能な強誘電体の薄膜フィルム12と、薄膜フィルム12の第1面に形成した第1電極16a及び第2電極17aと、薄膜フィルム12の第2面に形成した第1電極16b及び第2電極17bと、から構成されている。
図5の正面図に示される第1電極16aの出力線と、背面図に示される第1電極16bの出力線とは、後段の整流回路20に入力する手前で接続する。同様に、正面図に示される第2電極17aの出力線と、背面図に示される第2電極17bの出力線とは、後段の整流回路20に入力する手前で接続する。
このように発電フィルム54の電極を構成することによって、図5の右側面図に示す発電フィルム54の凸形状の内周側の電極が、常に第1電極16a、16bとなる。そして、凸形状の外周側の電極が、常に第2電極17a、17bとなる。
なお、図5には示していないが、第1電極16a、16b及び第2電極17a、17bの表面には、それぞれ保護層を形成してある。この保護層は、PE又はPP等の絶縁性の樹脂を用いることができる。また、強誘電体の薄膜フィルム12は、図2にて説明したように、厚さ方向に分極させたPVDFのシート材を用いることができる。
図6に、振動による運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電装置50の側面図を示す。発電装置50は、図6に示すように、固定端52にて一端が固定され、複数の湾曲部を有する蛇腹状に成型した発電フィルム54と、発電フィルム54の自由端に配した湾曲運動の振幅を増すための錘56と、発電フィルム54及び錘56の振動方向を図6に示すL方向に制限する筒状の変位拘束機構58とを備えている。発電フィルム54は、前述の図5にて説明した構造のものを用いる。蛇腹状に形成した発電フィルム54には、図6に示すL方向にバネ定数が存在するので、錘56を重力に対抗して、所定の位置に保持しておくことができる。
発電フィルム54の固定端52は、利用者が携行する携帯機器の筐体等に固定しておく。携帯機器が図6に示すL方向に振動すると、錘56が携帯機器の筐体に対して図6に示すL方向に振動する。すると、携帯機器の筐体と、錘56との間で相対的な変位が発生して、発電フィルム54が伸縮運動を行う。このとき、発電フィルム54には湾曲運動が連続的に発生するので、携帯機器が振動することによって図5に示した第1電極16a、16bと第2電極17a、17bとの間で電位差が発生し、効率よく発電を行うことができる。なお、錘56は、発電フィルム54の表裏に形成した第1電極16a、16b又は第2電極17a、b(図5参照)に取り付けると良い。
次に、図6に示した発電装置50を非対称回転体62に適用することによって、自動的に錘56が重力方向に向くように構成した実施例を図7に示す。R方向に揺動可能な非対称回転体62は、図7に示すように、回転軸63に対してアンバランスな質量モーメントを有している。そして、発電フィルム54の固定端52は、非対称回転体62に固定してある。変位拘束機構58は、発電フィルム54及び錘56の振動方向を図7に示すL方向に制限するものである。
図7に示すように、発電装置50を非対称回転体に適用することによって、自動的に錘56が重力方向に向くようになる。そして、発電装置50を搭載する携帯機器の方向依存性を排除し、効率よく発電を継続することができる。
次に、振動等の運動エネルギーを電気エネルギーへ変換するコンデンサ形発電素子を、非対称回転体72に実装した実施例について図8を用いて説明する。図8に示す実施例では、発電フィルム74、75、76として上述のコンデンサ形発電素子を用いており、非対称回転体72に正極の第1電極16を形成し、固定側の携帯機器の筐体側に負極の第2電極17(図8では、破線で示してある。)を形成する。
R方向に揺動可能な非対称回転体72は、図8に示すように、回転軸73に対してアンバランスな質量モーメントを有している。そして、発電フィルム74、75、76は非対称回転体72に固定する。このように構成することにより、携帯機器を揺動させると非対称回転体72に揺動が発生し、この揺動に応じて発電が行なわれる。更に、分割された発電フィルム74、75、76の第1電極16によってダンピングをかけること可能となり、図7に示したような発電フィルム54を蛇腹状に形成することや、錘56等の機構部品等を省略することができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成にのみ制限されるものでなく、本発明の範囲内で当業者であればなし得ることができる各種変形、修正を含むことは勿論である。
10 発電システム
12 薄膜フィルム
14、54、55、74、75、76 発電フィルム
16、16a、16b 第1電極
17、17a、17b 第2電極
18 保護層
20 整流回路
22 レギュレータ
24 電圧コンバータ
26 蓄電手段
28 機器電源コントローラ
40、50、51 発電装置
42 ケース
44 固定電極
52 固定端
56 錘
58 変位拘束機構
62、72 非対称回転体
63、73 回転軸

Claims (6)

  1. 運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電システムにおいて、
    前記運動エネルギーを受けて湾曲運動を行う強誘電体の薄膜フィルム、該薄膜フィルムの表裏に形成した第1電極及び第2電極から構成される発電フィルムと、
    前記薄膜フィルムの湾曲運動により前記第1電極及び第2電極に生じた電圧を直流に変換する整流回路と、
    前記変換した直流の電圧を所定の電圧に電圧変換する電圧コンバータと、
    前記電圧変換後の電荷を蓄電する蓄電手段と、を備えることを特徴とする発電システム。
  2. 請求項1に記載の発電システムにおいて、
    前記発電フィルムは、複数の湾曲部を有する蛇腹状に成型されている、発電システム。
  3. 請求項1乃至2に記載の発電システムにおいて、
    前記発電フィルムの一部には、前記湾曲運動の振幅を増すための錘を備える、発電システム。
  4. 請求項3に記載の発電システムにおいて、
    前記錘は、前記発電フィルムにおける第1電極又は第2電極に取り付けられている、発電システム。
  5. 請求項2乃至4に記載の発電システムにおいて、
    前記発電フィルムの固定端は、回転軸に対してアンバランスな質量モーメントを有する非対称回転体に固定されている、発電システム。
  6. 運動エネルギーを電気エネルギーへ変換する発電システムにおいて、
    前記運動エネルギーを受けて揺動運動を行う非対称回転体に配され、高帯電のエレクトレットフィルムに第1電極を形成した発電フィルムと、
    前記エレクトレットフィルムと対向する固定側に形成した第2電極と、
    前記発電フィルムの揺動運動により前記第1電極及び第2電極に生じた電圧を直流に変換する整流回路と、
    前記変換した直流の電圧を所定の電圧に電圧変換する電圧コンバータと、
    前記電圧変換後の電荷を蓄電する蓄電手段と、を備えることを特徴とする発電システム。
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