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JP2011189674A - 積層シート - Google Patents

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JP2011189674A
JP2011189674A JP2010059089A JP2010059089A JP2011189674A JP 2011189674 A JP2011189674 A JP 2011189674A JP 2010059089 A JP2010059089 A JP 2010059089A JP 2010059089 A JP2010059089 A JP 2010059089A JP 2011189674 A JP2011189674 A JP 2011189674A
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JP2010059089A
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Koichi Adachi
浩一 足立
Takao Suzuki
隆雄 鈴木
Kentaro Nezu
憲太郎 根津
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】所望形状への打ち抜き成形時にバリや切断屑が殆ど発生せずシール材への加工性に優れた積層シートを提供する。
【解決手段】アクリロニトリル−ブタジエンゴム発泡シートの一面に合成樹脂フィルムが剥離可能に積層されてなる積層シートであって、上記合成樹脂フィルムは、その引張強度が80MPa以下、引張破断伸びが250%以上及び引張弾性率が500MPa以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、積層シートに関する。
自動車、建築物、電機製品などにおいて気密性や水密性を保持するためにシール材が用いられている。シール材は、その多くがウレタン系連続気泡発泡体やゴム系独立気泡発泡体から形成され、発泡体から所望形状に打ち抜くことによって形成されており、圧縮状態からの弾性回復力によりシールしたい個所(以下「シール部分」という)に密着することによって気密性や水密性(以下「シール性」ということがある)を発揮している。
このように、シール材は、圧縮状態の発泡体の弾性回復力のみによってシール性を発揮していることから、長期間に亘って使用した場合や夏場の高温状態においては、発泡体の弾性回復力が低下し、気密性や水密性といったシール性が低下するという問題点を有している。
そこで、特許文献1には、弾性層と、前記弾性層に積層される絶縁性樹脂フィルムと、前記絶縁性樹脂フィルムに積層される第1止水性粘着剤層とをそなえる太陽電池パネル用シール材が提案されている。
しかしながら、上述の通り、シール材は、所望形状に打ち抜いて形成されるところ、発泡体と絶縁性樹脂フィルムとがそれらの柔軟性、剛性及び伸びの点について大きく相違しており、シール材を所望形状に打ち抜けないという問題点を有し、特に、発泡体の厚みが厚くなるほど上記問題が顕著に発生する。
更に、絶縁性樹脂フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられているが、ポリエチレンテレフタレートフィルムはその剛性が高いために、打ち抜き成形時にバリや切断屑が発生し易く、この切断片が第1止水性粘着剤層上に付着すると、シール材のシール性が低下するという問題点を有している。
又、止水シール材として、EPDM製の発泡シートやウレタン樹脂製発泡シートが市販されており、止水したい箇所に止水シール材を配設するまでの間に止水シール材の表面が傷付かないように止水シール材の表面には絶縁性樹脂フィルムが剥離可能に積層されている。このように、止水シール材の表面に絶縁性樹脂フィルムが積層されていると、止水シール材を所望形状に打ち抜き加工する際に正確に打ち抜くことができない事態が多発し、歩留りが低下するという問題点を有する。
特開2009−71233号公報
本発明は、所望形状への打ち抜き成形時にバリや切断屑が殆ど発生せず所望形状を有するシール材への加工性に優れた積層シートを提供する。
本発明の積層シートは、アクリロニトリル−ブタジエンゴム発泡シートの一面に合成樹脂フィルムが剥離可能に積層されてなる積層シートであって、上記合成樹脂フィルムは、その引張強度が80MPa以下、引張破断伸びが250%以上及び引張弾性率が500MPa以下であることを特徴とする。なお、アクリロニトリル−ブタジエンゴム発泡シートは、単に「発泡シート」と略することがある。
発泡シートはアクリロニトリル−ブタジエンゴムから構成されている。なお、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)は、ニトリルゴム、ニトリル−ブタジエンゴム又はアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムともいう。
アクリロニトリル−ブタジエンゴムには、石油樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体が含有されていてもよい。石油樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量は、少ないと、発泡シートのシール性向上の効果が発現しないことがあり、多いと、発泡シートをシール材として長期間に亘って使用した場合に、石油樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体がブリードアウトしてシール材のシール性が低下することがあるので、アクリロニトリル−ブタジエンゴム100重量部に対して3〜30重量部が好ましい。
なお、アクリロニトリル−ブタジエンゴムには、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線劣化防止剤、顔料などが含有されていてもよい。
アクリロニトリル−ブタジエンゴム発泡シートにおけるJIS K6767に準拠して測定された厚み方向の75%圧縮強度は、100〜300kPaが好ましい。75%圧縮強度が低いと、シール部分への追従性が不充分となって、発泡シートのシール性が低下することがある。75%圧縮強度が高いと、発泡シートが硬くなり過ぎて、圧縮柔軟性が低下し或いは圧縮時の反発力が大きくなり、積層シートをシール材として用いた場合にシール部分が変形し、シール部分の隙間が拡大してシール性が低下することがある。なお、発泡シートにおけるJIS K6767に準拠して測定された厚み方向の75%圧縮強度は、アクリロニトリル−ブタジエンゴムのムーニー粘度を調整すればよく、又、発泡シートの密度や気泡径を調整してもよい。発泡シートの密度は、発泡シートを製造する際に用いられる発泡剤量の調整することによって制御することができる。発泡シートの気泡径は、発泡シートを製造する際に用いられる発泡剤の粒径又は架橋方法を調整することによって制御することができる。
発泡シートの独立気泡率は、小さいと、積層シートをシール材として用いた場合にシール材のシール性が低下することがあるので、30%以上が好ましく、50〜100%がより好ましい。
ここで、発泡シートの独立気泡率は、下記の要領で測定されたものをいう。先ず、発泡シートから一辺が5cmの平面正方形状で且つ一定厚みの試験片を切り出す。そして、試験片の厚みを測定して試験片の見掛け体積V1を算出すると共に、試験片の重量W1を測定する。
次に、気泡の占める見掛け体積V2を下記式に基づいて算出する。なお、試験片を構成している樹脂の密度は1g/cm3とする。
気泡の占める見掛け体積V2=V1−W1
続いて、試験片を23℃の蒸留水中に水面から100mmの深さに沈めて、試験片に15kPaの圧力を3分間に亘って加える。しかる後、試験片を水中から取り出して試験片の表面に付着した水分を除去して試験片の重量W2を測定し、下記式に基づいて連続気泡率F1及び独立気泡率F2を算出する。
連続気泡率F1(%)=100×(W2−W1)/V2
独立気泡率F2(%)=100−F1
そして、発泡シートのJIS K7222に準拠した見掛け密度は、小さいと、発泡シートが脆くなって強度が保てなくなり、積層シートをシール材として用いた場合に長期間に亘ってシール性を維持することができない一方、大きいと、発泡シートが硬くなって圧縮柔軟性が低下し或いは圧縮時の反発力が大きくなり、積層シートをシール材として用いた場合にシール部分が変形し、シール部分の隙間が拡大してシール性が低下するので、20〜100kg/m3が好ましい。なお、シール部分とは、シール材によって閉塞したい空間部を有する部分をいう。
又、発泡シートの厚みは、特に限定されないが、0.5〜50mmが好ましく、1〜20mmがより好ましく、2〜10mmが特に好ましい。
そして、発泡シートの一面には合成樹脂フィルムが剥離可能に積層されている。この合成樹脂フィルムは、発泡シートの表面を保護するための保護シートの役割を果たしており、積層シートを打ち抜いて形成されたシール材を使用する直前に発泡シートの一面から剥離、除去される。この合成樹脂フィルムを構成している合成樹脂としては、合成樹脂フィルムが後述する物性を有しておれば、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂などが挙げられる。なお、合成樹脂は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
ポリプロピレン系樹脂しては、特に限定されず、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などが挙げられ、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。又、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体の何れであってもよい。
なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフィン等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状中密度ポリエチレン、直鎖状高密度ポリエチレンなどが挙げられる。ポリエチレン系樹脂は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
合成樹脂フィルムの引張強度は、高いと、積層シートを打ち抜き成形する場合に、所望形状に打ち抜けず或いはバリが発生するので、80MPa以下に限定され、低過ぎると、合成樹脂フィルムに皺が生じやすくなり、積層シートをシール材として用いた場合にシール性が低下することがあるので、20〜60Mpaが好ましい。合成樹脂フィルムの引張強度は全方向において上記値を満たしている必要がある。なお、合成樹脂フィルムの引張強度は、JIS Z1707に準拠して測定された値である。合成樹脂フィルムの引張強度は何れの方向においても80MPa以下である必要がある。そして、合成樹脂フィルムの引張強度は、合成樹脂の種類、重量平均分子量又はメルトフローレイトを調整し、或いは、合成樹脂フィルムを延伸することによって調整することができる。
又、合成樹脂フィルムの引張破断伸びは、小さいと、積層シートの打ち抜き成形時に、発泡シートの柔らかさに追従することができず、その結果、積層シートを所望形状に打ち抜けず或いはバリが発生するので、250%以上に限定され、350%以上が好ましく、500〜1000%がより好ましい。合成樹脂フィルムの引張破断伸びは全方向において上記値を満たしている必要がある。なお、合成樹脂フィルムの引張破断伸びは、JIS Z1707に準拠して測定された値をいう。そして、合成樹脂フィルムの引張破断伸びは、合成樹脂の種類、重量平均分子量又はメルトフローレイトを調整し、或いは、合成樹脂フィルムを延伸することによって調整することができる。
そして、合成樹脂フィルムの引張弾性率は、大きいと、積層シートを打ち抜き成形する場合に、所望形状に打ち抜けず或いはバリが発生するので、500MPa以下に限定され、450MPa以下が好ましく、100〜400MPaがより好ましい。合成樹脂フィルムの引張弾性率は全方向において上記値を満たす必要がある。なお、合成樹脂フィルムの引張弾性率は、JIS K7127に準拠して測定された値をいう。そして、合成樹脂フィルムの引張弾性率は、合成樹脂の種類、重量平均分子量又はメルトフローレイトを調整し、或いは、合成樹脂フィルムを延伸することによって調整することができる。
更に、合成樹脂フィルムの厚みは、薄いと、合成樹脂フィルムに皺が生じやすくなり、積層シートをシール材として用いた場合にシール性が低下することがあり、厚いと、積層シートを打ち抜き成形する場合に、所望形状に打ち抜けず或いはバリが発生するので、20μm〜1mmが好ましく、40μm〜200μmがより好ましい。
上述の物性を満たす合成樹脂フィルムとしては、東洋紡績社から商品名「リックスフィルム L4102(AM)」、「リックスフィルム L6102(AM)」、「リックスフィルム L6102(AM)L4182」にて市販されている直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、タマポリ社から商品名「SEフィルム SE625M」、「SEフィルム SE625L」、「SEフィルム SE620M」、「SEフィルム SE620L」にて市販されている直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、東セロ社から商品名「T.U.X L−LDPEフィルム HC」、「T.U.X L−LDPEフィルム HC-E」、「T.U.X L−LDPEフィルム FCD−NP」、「T.U.X L−LDPEフィルム TCS」、「T.U.X L−LDPEフィルム FCS」、「T.U.X L−LDPEフィルム MCS」、「T.U.X L−LDPEフィルム VCS」にて市販されている直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、積水フィルム社から「ポリロンフィルム」「ラミロンフィルム」にて市販されている直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、二村化学工業社から商品名「太閤フィルム」にて市販されている直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、タマポリ社から商品名「SBフィルム SB−5」、「SBフィルム SB−7」、「SBフィルム SB−10」、「AVフィルム、AV−51」にて市販されているエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、サントックス社から商品名「サントックス EP32」、「サントックス EP72」にて市販されているポリプロピレン系樹脂フィルム、東セロ社から商品名「トーセロフィルム SC」、「トーセロフィルム E2C、」、「トーセロフィルム GHC」、「トーセロフィルム GLC」、「トーセロフィルム RXC−21」、「RXC−22」にて市販されているポリプロピレン系樹脂フィルム、東洋紡績社から商品名「東洋紡パイレンフィルム−CT P1151」、「東洋紡パイレンフィルム−CT P1153」、「東洋紡パイレンフィルム−CT P1146」にて市販されているポリプロピレン系樹脂フィルム、出光ユニテック社から商品名「ピュアレイ」、「スーパーピュアレイ」にて市販されているポリプロピレン系樹脂フィルム、東レフィルム加工社から商品名「レイファン 8700」にて市販されているポリアミド系樹脂フィルムなどが挙げられる。
次に、積層シートの製造方法について説明する。積層シートを構成している発泡シートの製造方法を説明する。先ず、アクリロニトリル−ブタジエンゴムと、熱分解型発泡剤とを含有する発泡性樹脂シートを製造する。
上記発泡性樹脂シートの製造方法としては、公知の方法を採用することができ、例えば、(1)アクリロニトリル−ブタジエンゴムと架橋剤と熱分解型発泡剤とを含有する発泡性原料組成物を必要に応じてバンバリーミキサーや加圧ニーダなどの混練機で混練した後、カレンダー、押出機、コンベアベルトキャスティングなどにより連続的に混練して発泡性樹脂シートを製造する方法、(2)アクリロニトリル−ブタジエンゴムと熱分解型発泡剤とを含有する発泡性原料組成物を必要に応じてバンバリーミキサーや加圧ニーダなどの混練機で混練した後、カレンダー、押出機、コンベアベルトキャスティングなどにより連続的に混練して発泡性樹脂シートを製造し、この発泡性樹脂シートに電離性放射線を照射して発泡性樹脂シートを架橋する発泡性樹脂シートの製造方法などが挙げられる。
架橋剤としては、例えば、有機過酸化物、硫黄、硫黄化合物などが挙げられ、有機過酸化物が好ましい。電離性放射線としては、例えば、α線、β線、γ線、電子線などが挙げられる。有機過酸化物としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、クミルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルパーオキシクメンなどが挙げられ、上記硫黄化合物としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、一塩化硫黄、二塩化硫黄などが挙げられる。
又、発泡性原料組成物中における架橋剤の含有量は、少ないと、発泡性原料組成物のゲル分率(架橋度)が発泡に適したものとならずに破泡してしまい、発泡シートを得ることできないことがあり、多いと、発泡性原料組成物のゲル分率(架橋度)が上がりすぎて、発泡性原料組成物が発泡しないことがあるので、合成樹脂及びゴムの総量100重量部に対して0.05〜10重量部が好ましく、0.1〜7重量部がより好ましい。
上記熱分解型発泡剤とは加熱により分解して発泡ガスを発生させるものをいい、このような熱分解型発泡剤としては、特に限定されず、例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)などが挙げられる。なお、熱分解型発泡剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
発泡性原料組成物中における熱分解型発泡剤の含有量は、少ないと、発泡シートの発泡倍率が上がらずに見掛け密度が高くなってしまい、発泡シートの反発力が高くなることがあり、多いと、発泡シートの見掛け密度が低くなり、圧縮永久歪みが大きくなり、発泡シートの圧縮状態からの弾性回復力が低下して、積層シートをシール材として用いた場合に長期間に亘って優れたシール性を維持することができないことがあるので、合成樹脂及びゴムの総量100重量部に対して3〜25重量部が好ましく、5〜20重量部がより好ましい。
又、電離性放射線の照射量としては、合成樹脂又はゴムの特性によって適宜、調整すればよく、0.5〜10Mradが好ましく、0.7〜5.0Mradがより好ましい。
そして、上記(1)の製造方法で製造した発泡性樹脂シートを用いた場合には、発泡性樹脂シートを加熱して発泡性樹脂シートを架橋しつつ或いは架橋後に発泡させて発泡シートを製造すればよく、上記(2)の製造方法で製造した発泡性樹脂シートを用いた場合には、発泡性樹脂シートを加熱し発泡させて発泡シートを製造すればよい。
次に、発泡シートの一面に合成樹脂フィルムを剥離可能に積層させて積層シートを製造する。発泡シートの一面に合成樹脂フィルムを剥離可能に積層させる方法としては、特に限定されず、例えば、発泡シートの一面に合成樹脂フィルムを剥離可能に押出ラミネートする方法、発泡シートの一面に予め製造しておいた合成樹脂フィルムを剥離可能に熱ラミネートする方法、発泡シートに自着性がある場合には、発泡シートの一面に合成樹脂フィルムを積層してロールを用いて合成樹脂フィルムを発泡シートの一面に剥離可能に積層する方法などが挙げられる。
本発明の積層シートは、上述のように、アクリロニトリル−ブタジエンゴム発泡シートを備えているので、シール材として用いた場合には優れた弾性回復力によって優れたシール性を発揮する。
更に、本発明の積層シートは、発泡シートの一面に所定の引張強度、引張破断伸び及び引張弾性率を有する合成樹脂フィルムが剥離可能に積層されているので、積層シートを打ち抜き成形して所望形状のシール材を製造するにあたって、バリや切断屑が殆ど発生しないと共に、所望形状に正確に打ち抜くことができる。従って、得られたシール材はシール部分に適した所望形状を有していると共に表面にバリや切断屑が付着することによるシール性の低下が生じることはなく、本発明の積層シートを打ち抜き成形して得られたシール材は優れたシール性を有している。
本発明の積層シートは、上述の通り、アクリロニトリル−ブタジエンゴム発泡シートの一面に、所定の引張強度、引張破断伸び及び引張弾性率を有する合成樹脂フィルムが剥離可能に積層されているので、打ち抜き成形によってシール部分に適合した正確な形状のシール材を製造することができると共に、打ち抜き成形時にバリや切断屑が殆ど発生せず、得られるシール材の表面にバリや切断屑が付着することによるシール材のシール性の低下は生じず、よって、本発明の積層シートから打ち抜き成形によって優れたシール性を有するシール材を容易に製造することができる。
(実施例1)
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製 商品名「Nipol 1052J」)100重量部、アゾジカルボンアミド(大塚化学社製 商品名「SO−L」)18重量部及びフェノール系酸化防止剤(アデカスタブ社製 商品名「アデカスタブ AO−60」)0.5重量部を含有する発泡性原料組成物を押出機に供給して溶融混練して押出機から押出して厚みが1.7mmで且つ長尺状の発泡性樹脂シートを得た。
得られた発泡性樹脂シートに加速電圧500keVにて電子線を1.8Mrad照射することによって発泡性樹脂シートを架橋した。しかる後、発泡性樹脂シートを発泡炉内に供給し240℃に加熱して発泡性樹脂シートを発泡させ、厚さ5.0mmで且つ長尺状の発泡シート(厚み方向の75%圧縮強度:160kPa、独立気泡率:93%、見掛け密度:32kg/m3)を製造した。
次に、長尺状の発泡シートの一面に、厚みが80μmで且つ長尺状の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ株式会社製 商品名「UB−1」)を重ね合わせた上で、上記発泡シートを一対のロール間に供給して厚み方向に押圧して発泡シートの一面に直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを剥離可能に積層して積層シートを得た。
なお、積層シートの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムは、その押出方向の引張強度が43MPa、押出方向に直交する方向の引張強度が37MPa、押出方向の引張破断伸びが660%、押出方向に直交する方向の引張破断伸びが810%、押出方向の引張弾性率が320MPa、押出方向に直交する方向の引張弾性率が380MPaであった。直鎖状低密度ポリエチレンフィルムは、何れの方向においても、引張強度が43MPa以下で、引張破断伸びが660%以上で、押出方向の引張弾性率が380MPa以下であった。
(実施例2)
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(JSR社製 商品名「JSRN220S」)100重量部、アゾジカルボンアミド(大塚化学社製 商品名「SO−L」)14重量部及びフェノール系酸化防止剤(アデカスタブ社製 商品名「アデカスタブ AO−60」)0.5重量部を含有する発泡性原料組成物を押出機に供給し溶融混練して押出機から押出して厚みが1.9mmで且つ長尺状の発泡性樹脂シートを得た。
得られた発泡性樹脂シートに加速電圧500keVにて電子線を1.7Mrad照射することによって発泡性樹脂シートを架橋した。しかる後、発泡性樹脂シートを発泡炉内に供給し240℃に加熱して発泡性樹脂シートを発泡させ、厚さ5.0mmで且つ長尺状の発泡シート(厚み方向の75%圧縮強度:180kPa、独立気泡率:95%、見掛け密度:50kg/m3)を製造した。
次に、長尺状の発泡シートの一面に厚みが100μmで且つ長尺状のエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(タマポリ株式会社製 商品名「AV−51」)を重ね合わせた上で、上記発泡シートを一対のロール間に供給して厚み方向に押圧して発泡シートの一面にエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムを剥離可能に積層して積層シートを得た。
なお、積層シートのエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムは、その押出方向の引張強度が25MPa、押出方向に直交する方向の引張強度が20MPa、押出方向の引張破断伸びが360%、押出方向に直交する方向の引張破断伸びが660%、押出方向の引張弾性率が170MPa、押出方向に直交する方向の引張弾性率が210MPaであった。エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムは、何れの方向においても、引張強度が25MPa以下で、引張破断伸びが360%以上で、押出方向の引張弾性率が210MPa以下であった。
(比較例1)
実施例1と同様の要領で厚さ5.0mmの発泡シート(厚み方向の75%圧縮強度:160kPa、独立気泡率:93%、見掛け密度:32kg/m3)を製造した。次に、発泡シートの一面に厚みが38μmで且つ長尺状の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 商品名「エンブレットS」)を重ね合わせた上で、上記発泡シートを一対のロール間に供給して厚み方向に押圧して発泡シートの一面に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離可能に積層して積層シートを得た。
なお、積層シートの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、その押出方向の引張強度が215MPa、押出方向に直交する方向の引張強度が228MPa、押出方向の引張破断伸びが171%、押出方向に直交する方向の引張破断伸びが144%、押出方向の引張弾性率が3510MPa、押出方向に直交する方向の引張弾性率が3640MPaであった。
(比較例2)
実施例2と同様の要領で厚さ5.0mmの発泡シート(厚み方向の75%圧縮強度:180kPa、独立気泡率:95%、見掛け密度:50kg/m3)を製造した。次に、発泡シートの一面に、厚みが60μmで且つ長尺状の無延伸ポリプロピレンフィルム(サントックス社製 商品名「RO12」)を重ね合わせた上で、上記発泡シートを一対のロール間に供給して厚み方向に押圧して発泡シートの一面に無延伸ポリプロピレンフィルムを剥離可能に積層して積層シートを得た。
なお、積層シートの無延伸ポリプロピレンフィルムは、その押出方向の引張強度が50MPa、押出方向に直交する方向の引張強度が40MPa、押出方向の引張破断伸びが500%、押出方向に直交する方向の引張破断伸びが50%、押出方向の引張弾性率が1350MPa、押出方向に直交する方向の引張弾性率が1350MPaであった。
得られた積層シートの打ち抜き性、並びに、バリ及び切断屑の発生について下記の要領で評価し、その結果を表1に示した。
(打ち抜き性)
得られた積層シートから直径2mm、4mm、6mmの平面円形状の試験片をそれぞれ打ち抜いた。得られた試験片を平面から見た時に最も変形している部分の試験片の直径L1を測定し、打ち抜こうとした試験片の直径をL2として下記の式に基づいて変形率を算出し、変形率を打ち抜き性の指標とした。
変形率(%)=100×|L2−L1|/L2
(バリ及び切断屑の発生)
打ち抜き性を測定する際にバリ又は切断屑が発生しているか否かを目視観察し、バリ及び切断屑が全く発生していなかった場合を「○」、バリ又は切断屑が発生していた場合を「×」として評価した。
Figure 2011189674

Claims (1)

  1. アクリロニトリル−ブタジエンゴム発泡シートの一面に合成樹脂フィルムが剥離可能に積層されてなる積層シートであって、上記合成樹脂フィルムは、その引張強度が80MPa以下、引張破断伸びが250%以上及び引張弾性率が500MPa以下であることを特徴とする積層シート。
JP2010059089A 2010-03-16 2010-03-16 積層シート Pending JP2011189674A (ja)

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JP2014137136A (ja) * 2013-01-18 2014-07-28 Dainippon Printing Co Ltd 真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き機器
JP2019064073A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 積水化学工業株式会社 積層体
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