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JP2011163253A - ポンプ用タペット - Google Patents

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JP2011163253A
JP2011163253A JP2010028433A JP2010028433A JP2011163253A JP 2011163253 A JP2011163253 A JP 2011163253A JP 2010028433 A JP2010028433 A JP 2010028433A JP 2010028433 A JP2010028433 A JP 2010028433A JP 2011163253 A JP2011163253 A JP 2011163253A
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JP
Japan
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shaft
tappet
case
pump
outer ring
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Application number
JP2010028433A
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English (en)
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Masa Nishimura
雅 西村
Shinji Oishi
真司 大石
Akio Kato
晃央 加藤
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L2307/00Preventing the rotation of tappets

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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 ポンプ用タペットの構成部材である、ころ軸受31のシャフト22をケース23に固定する際に、ケース23の変形を防止し、ケース23の往復動に支障が生じないようにする。
【解決手段】 ケース23に、ころ軸受31のシャフト22の両端を支持する一対の支持孔23d、23eを設け、シャフト22を支持孔23d、23eに挿通した状態で、支持孔23d、23eの外面側に埋め栓を圧入し、この埋め栓40によって支持孔23d、23eに挿通したシャフト22をケース23に対して固定するようにした。
【選択図】図3

Description

この発明は、ポンプ用タペットに関するものである。
自動車の直噴エンジンでは、シリンダー内に高圧の燃料を噴射するために高圧燃料ポンプが使用される。高圧燃料ポンプは、カムが設けられたカムシャフトの回転運動をポンプ用プランジャーの往復直線運動に変換し、ポンプ用プランジャーの往復直線運動により燃料を送り込んで高圧室内で高圧化し、燃焼室内に噴射して燃料を供給している。この高圧燃料ポンプの構成部材として、カムシャフトの回転運動を往復直線運動としてポンプ用プランジャーに伝達するポンプ用タペットがある。
ポンプ用タペットには、カムとの接触部の形状等により、ころ軸受を備えるころ入りタペットやきのこ形タペット等、複数の種類がある。
ころ入りタペットを備える高圧ポンプに関する技術として、DE 10 2005 047 234 A1(特許文献1)に開示されたものがある。図17は、ころ入りタペットを備える特許文献1の高圧ポンプの一部を示す断面図である。
この特許文献1に示す高圧ポンプは、図17中の矢印Aの方向に回転運動を行なうカムシャフト1と、このカムシャフトの外径側に設けられたカム2と、このカム2と当接し、カムシャフト1の回転運動を往復直線運動としてポンプ用プランジャー3(以下、単に「プランジャー」という)に伝達すると共に往復直線運動を行なうタペット4と、タペット4に当接して往復直線運動を行なう棒状部材としてのプランジャー3と、プランジャー3の往復直線運動に応じて燃料を送り込み高圧化させる高圧室(図示せず)と、タペット4と当接し、プランジャー3を内方側に配置するようにして設けられたバネ5と、タペット4、プランジャー3およびバネ5を収容するハウジング6とを備えている。
タペット4、プランジャー3およびバネ5は、ハウジング6に設けられた開口孔7内に収容されるようにして配置される。タペット4は、開口孔7の内径面で、図17中の上下方向、すなわち、図17中の矢印XVIIの方向またはその逆の方向に案内される。
カムシャフト1とタペット4とは、カム2の外径面と、タペット4に収容したころ軸受8の外輪8aの外径面とが当接するように配置される。プランジャー3の一方端部3aは、タペット4の構成部材であるケース9に設けられた中間底と当接するように配置される。バネ5は、その一方端部が中間底の下方側に設けられたバネ座10と当接するように配置される。
バネ5は下方向、すなわち、図17中の矢印XVIIで示す方向と逆の方向に弾性力を有する。タペット4は、バネ5の弾性力によりプランジャー3を介して、上方向、すなわち、図17中の矢印XVIIで示す方向に付勢されている。
カムシャフト1の回転運動、バネ5の付勢、および開口孔7の内径面の案内等により、タペット4およびプランジャー3は、上下方向、すなわち、図17中の矢印XVIIの方向またはその逆の方向に往復直線運動を行なう。ここでいう往復直線運動は、図17中の矢印XVIIの方向またはその逆の方向への運動である。カムシャフト1が高速で回転すると、このタペット4およびプランジャー3の往復直線運動の速度も速くなる。
高圧室は、プランジャー3の図示しない他方端部側に配置される。プランジャー3の往復直線運動により、高圧室内に供給された燃料の高圧化を図ることができる。
上記タペット4は、図18に示すように、シャフト8bと、シャフト8bの外径側に配置され、シャフト8b上に回転可能に支持されたころ軸受8と、シャフト8bおよびころ軸受8を収容するケース9とを備える。
DE 10 2005 047 234 A1 特開平7−208121号公報
ところで、従来、ケース9に、ころ軸受8のシャフト8bを固定する方法としては、特許文献2に示す転がり軸受付きのバルブリフタ装置におけるシャフトの固定方法と同様に、図18に示すように、シャフト8bの両端部をケース9の一対の支持孔9a、9bに対してかしめ固定する方法が採用されている。符号8cは、かしめ部分を示している。
ところが、上記のように、シャフト8bの両端面をケース9に対してかしめ固定すると、かしめ加工の際の荷重により、ケース9が楕円状に変形し、ケース9の外径の真円度、円筒度が崩れる恐れがある。
タペット4のケース9の外径の真円度、円筒度が崩れると、タペット4が上下動するハウジング6の開口孔7の内周面との接触が不均一になる。この不均一な接触により、ケース9の外面やハウジング6の開口孔7の内周面が部分的に摩耗するという問題が生じる。
また、ハウジング6の開口孔7とタペット4との隙間が不均一になり、タペット4が上下動する際に、ケース9が傾き、それによってタペット4の上下動に支障が生じる。
近年、燃料ポンプの高圧化が益々進み、高速運転が要求されればされるほど、タペット4の上下動に支障が生じないように、ケース9の真円度、円筒度を保つことが重要な技術的課題になっている。
そこで、この発明は、タペットのシャフトをケースにかしめ加工することなく、シャフトを固定することにより、ケースの変形を防止し、ケースの往復動に支障が生じないようにすることを課題とする。
前記の課題を解決するために、この発明は、シャフトと、シャフトの外径側に配置され、シャフト上に回転可能に支持された外輪と、シャフトおよび外輪を収容するケースとを備え、カムが設けられたカムシャフトの回転運動を往復直線運動としてポンプ用プランジャーに伝達し、前記ポンプ用プランジャーと共に、ハウジングの開口孔内で往復直線運動を行なうポンプ用タペットにおいて、シャフトを次のようにしてケースに対して固定したものである。
その一つ目の手段は、ケースに、シャフトの両端を支持する一対の支持孔を設け、シャフトの長さを、シャフトを支持孔に挿通した状態で、シャフトの両端面に空間が空くように設定し、支持孔の外面側に埋め栓を圧入し、この埋め栓によって支持孔に挿通したシャフトをケースに対して固定するというものである。
二つ目の手段は、ケースに、シャフトの両端部を支持する一対の支持孔を設け、この支持孔に挿し込むシャフトを中空に形成し、この中空のシャフトの両端に埋め栓を圧入し、この埋め栓に、支持孔の外周縁に係合する鍔部を設けることにより、シャフトをケースに対して固定するというものである。
三つ目の手段は、ケースに、シャフトの両端部を支持する一対の支持孔を設け、この支持孔に挿し込むシャフトを中空に形成し、この中空のシャフトに、一端に支持孔の外周縁に係合する鍔部を有する固定ピンを挿入し、この固定ピンの他端を他方の支持孔から突出させ、この突出部分に、支持孔の外周縁に係合する鍔部材を圧入することにより、シャフトをケースに対して固定するというものである。
四つ目の手段は、ケースに、シャフトの両端部を支持する一対の支持孔を設け、この支持孔に挿し込むシャフトを中空に形成し、この中空のシャフトに、一端に支持孔の外周縁に係合する鍔部を有する固定ピンを挿入し、この固定ピンの他端を他方の支持孔から突出させ、この突出部分に、支持孔の外周縁に係合する鍔部材を嵌め、この鍔部材と固定ピンとをかしめ固定することにより、シャフトをケースに対して固定するというものである。
以上の手段により、シャフトをケースに対して固定すると、シャフト自体をケースに対してかしめ固定する際にかかるような大きな力がケースにかからないので、ケースの変形を防止することができる。
この発明は、以上のように、タペットのシャフトをケースに対してかしめ加工することなく固定することができるので、ケースの変形を防止し、ケースの往復動に支障が生じない。
また、従来は、シャフトのかしめ部分を残して高周波焼入れを行う必要があり、熱処理コストが高くなるという問題があったが、この発明では、シャフトをかしめ固定しないので、シャフトの全面を熱処理によって硬化させることができ、熱処理コストを低減することが可能である。
また、シャフトを支持孔に対して埋め栓等によって固定すると、シャフトを支持孔に対して回転可能に固定することも可能となる。これにより、外輪の回転により、シャフトが少しずつ連れ回るようにすると、シャフトの負荷域が一定位置にならず、分散させることができるので、シャフトの摩耗を周方向に均一化することができる。
この発明の一実施形態に係るタペットを含む高圧ポンプの一部を示す断面図である。 図1に示す高圧ポンプに含まれるタペットの縦断正面図である。 図1に示す高圧ポンプに含まれるタペットの縦断側面図である。 図1に示す高圧ポンプに含まれるタペットの他の実施形態の縦断側面図である。 図1に示す高圧ポンプに含まれるタペットの他の実施形態の縦断側面図である。 図1に示す高圧ポンプに含まれるタペットの他の実施形態の縦断側面図である。 図2および図3に示すタペットの斜視図である。 図7に示すタペットを、図7中の矢印VIIIの方向から見た図である。 図7に示すタペットを、図7中の矢印IXの方向から見た図である。 図7に示すタペットを、図7中の矢印Xの方向から見た図である。 図7に示すタペットを、図7中の矢印XIの方向から見た図である。 図2に示すタペットのXIIで示す部分の拡大図である。 図2に示すタペットに含まれるころ軸受の一部を、図12中の矢印XIIIの方向から見た図である。 図2に示すタペットに含まれるころ軸受の一部の断面図であり、図12中のXIV−XIVで切断した断面図である。 この発明に係るタペットの他の実施形態を示す縦断正面図である。 この発明に係るタペットの他の実施形態を示す縦断側面図である。 従来のタペットを含む高圧ポンプの一部を示す断面図である。 従来のタペットのシャフト固定手段の一例を示す断面図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
この発明の一実施形態に係るタペットを備える高圧ポンプ11は、カム12aがその外径側に設けられており、図1中の矢印Aの方向に回転運動を行なうカムシャフト12と、カム12aと当接し、カムシャフト12の回転運動を往復直線運動としてポンプ用プランジャー13(以下、単に「プランジャー」という)に伝達すると共に往復直線運動を行なうタペット21と、タペット21に当接して往復直線運動を行なう棒状部材としてのプランジャー13と、プランジャー13の往復直線運動に応じて燃料を送り込み高圧化させる高圧室(図示省略)と、タペット21と当接し、プランジャー13を内方側に配置するようにして設けられたバネ14と、タペット21、プランジャー13およびバネ14を収容するハウジング15とを備えている。
タペット21、プランジャー13およびバネ14は、ハウジング15に設けられた開口孔16内に収容されるようにして配置される。タペット21は、開口孔16の内径面16aで、図1中の上下方向、すなわち、図1中の矢印Iの方向またはその逆の方向に案内される。
カムシャフト12とタペット21とは、カム12aの外径面12bと、タペット21に含まれるころ軸受31の外輪32の外径面32aとが当接するように配置される。プランジャー13の一方端部13aは、タペット21に含まれるケース23に設けられた中間底23cと当接するように配置される。バネ14は、その一方端部が中間底23cの下方側に設けられたバネ座17と当接するように配置される。
バネ14は下方向、すなわち、図1中の矢印Iで示す方向と逆の方向に弾性力を有する。タペット21は、バネ14の弾性力によりプランジャー13を介して、上方向、すなわち、図1中の矢印Iで示す方向に付勢されている。
カムシャフト12の回転運動、バネ14の付勢、および開口孔16の内径面16aの案内等により、タペット21およびプランジャー13は、上下方向、すなわち、図1中の矢印Iの方向またはその逆の方向に往復直線運動を行なう。ここでいう往復直線運動は、図1中の矢印Iの方向またはその逆の方向への運動である。カムシャフト12が高速で回転すると、このタペット21およびプランジャー13の往復直線運動の速度も速くなる。
高圧室は、プランジャー13の図示しない他方端部側に配置される。プランジャー13の往復直線運動により、高圧室内に供給された燃料の高圧化を図ることができる。
次に、この発明の一実施形態に係るタペット21の構成について説明する。タペット21は、シャフト22と、シャフト22の外径側に配置され、シャフト22上に回転可能に支持されたころ軸受31と、シャフト22およびころ軸受31を収容するケース23とを備える。
ケース23は、円筒状の周壁23aと、上下方向の空間を仕切るように周壁23aの内径面23bの途中位置に設けられた中間底23cとを備える。ケース23のうち、中間底23cの部分が、プランジャー13と当接する。周壁23aおよび中間底23cは、所定の肉厚を有する。
周壁23aの一方端側には、図3に示すように、シャフト22の両端部を支持する一対の支持孔23d、23eが設けられている。この一対の支持孔23d、23eにシャフト22を挿入するようにして、シャフト22を配置する。シャフト22の外径側には、ころ軸受31が配置される。このようにして、ケース23は、中間底23cから周壁23aの一方端側に向かう空間23fで、シャフト22およびころ軸受31を収容する。
シャフト22は、中空に形成されている。シャフト22を中空にすることにより、中実のシャフトを使用する場合よりも軽量化が図れる。
シャフト22を支持孔23d、23eに対する固定手段としては、次のような手段を採用することができる。
その一つ目の手段は、図3に示すように、シャフト22の長さを、シャフト22を支持孔23d、23eに挿通した状態で、シャフト22の両端面に空間が空くように設定し、支持孔23d、23eの外面側に鍔付の埋め栓40を圧入し、この埋め栓40によって支持孔23d、23eに挿通したシャフト22をケース23に対して固定するというものである。
二つ目の手段は、図4に示すように、中空のシャフト22の両端に埋め栓41を圧入し、この埋め栓41に、支持孔23d、23eの外周縁に係合する鍔部41aを設けることにより、シャフト22をケース23に対して固定するというものである。
三つ目の手段は、図5に示すように、中空のシャフト22に、一端に支持孔23eの外周縁に係合する鍔部42aを有する固定ピン42を挿入し、この固定ピン42の他端を他方の支持孔23dから突出させ、この突出部分に、支持孔23dの外周縁に係合する鍔部材42bを圧入することにより、シャフト22をケース23に対して固定するというものである。
四つ目の手段は、図6に示すように、中空のシャフト22に、一端に支持孔23eの外周縁に係合する鍔部43aを有する固定ピン43を挿入し、この固定ピン43の他端を他方の支持孔23dから突出させ、この突出部分に、支持孔23dの外周縁に係合する鍔部材43bを嵌め、この鍔部材43bと固定ピン43とをかしめ固定することにより、シャフト22をケース23に対して固定するというものである。符号43cは、固定ピン43のかしめ部分を示している。
次に、中間底23cから周壁23aの他方端側に向かう空間23gには、プランジャー13の一部が収容される。具体的には、プランジャー13の一方端部13aが中間底23cの径方向の中央部分に当接するようにして配置され、プランジャー13の一方端部13aが収容される。なお、バネ14の一方端部についても、空間23g内に収容される。
中間底23cには、その厚み方向に貫通する4つの油孔25が設けられている(図10および図11参照)。4つの油孔25は、プランジャー13の一方端部13aと中間底23cとの当接部分を避けるようにして設けられている。この油孔25を利用して、空間23fおよび空間23g間において、タペット21に供給される潤滑油を通油させることができる。
ケース23には、図2に示すように、周壁23aの外径面23hから内径面23bまで貫通する凹部としての取付け孔23iが設けられている。この取付け孔23iには、その一部が外径面23hから突出するように回り止めピン24が嵌合されている。回り止めピン24は、開口孔16内に配置されたタペット21の位置決めを行なう。すなわち、図1及び図2に示す実施形態のタペット21は、ケース23の位置決めを行なう回り止めピン24を備える。
回り止めピン24は、取付け孔23iに圧入固定される固定軸部24aと、外径面23hから突出する半円球状の頭部24bとによって構成されている。ここで、回り止めピン24は、固定軸部24aを取付け孔23iに圧入することにより固定され、取付け孔23iからの脱落を防止している。
ハウジング15の開口孔16の内径面16aには、内径面16aから凹むように図1中の矢印Iの方向に延びるガイド溝16bが設けられている。タペット21の開口孔16への収容時には、回り止めピン24の突出した部分を、このガイド溝16bに嵌合させる。これにより、開口孔16内におけるケース23、引いてはタペット21の周方向の位置決めを行なう。これにより、開口孔16内におけるタペット21の周方向への回転を防止している。
次に、タペット21に含まれるころ軸受31の構成について説明する。図12は、図2中の二点鎖線のXIIで示す部分の拡大図である。図12中の一点鎖線で、ころピッチ円31aを示している。図13は、図12に示す矢印XIVの方向からころ軸受31の一部を見た図である。図14は、ころ軸受31の一部を示す断面図であり、図12中のXIV−XIV断面である。ころ軸受31は、外輪32と、外輪32とシャフト22との間に配置される複数のころ33と、複数のころ33を保持する保持器34とを備える。
保持器34は、一対の環状部34a、34bと、ころ33を収容するポケット34cを形成するように一対の環状部34a、34bを連結する複数の柱部34dとを含む。柱部34dは、軸方向、すなわち、図12で示す断面において、紙面表裏方向に真直ぐに延びる形状である。
保持器34は、ころ33と同様に、外輪32とシャフト22との間に配置される。複数のころ33は、保持器34に設けられた各ポケット34cにそれぞれ収容され、保持される。保持器34は、外径案内、すなわち、保持器34の外径側に配置される外輪32の内径面32bと保持器34の外径面34eとが径方向で接触するよう構成されている。また、保持器34には、外径面34eからその内方側に凹むように油溝34fが設けられている。油溝34fは、柱部34dの中央に設けられており、周方向に延びる形状である。
カムシャフト12の回転運動により、ころ軸受31の構成部材である外輪32およびころ33も回転する。カムシャフト12が高速で回転すると、ころ33の回転も速くなる。ここで、タペット21の構成部材であるころ軸受31において、高速回転時におけるころ軸受31内でのころ33の位置を保持器34によって安定させることができる。そうすると、ころ33のスキューを抑制して、ころ軸受31の横走りを防止することができる。したがって、高速回転時におけるころ軸受31の潤滑不良、およびころ軸受31の摩耗のおそれを少なくすることができる。すなわち、このようなポンプ用タペットは、安価に製造することができると共に、高速化、長寿命化を図ることができる。
また、このような高圧ポンプ11は、安価に製造することができると共に、高速回転時におけるころ軸受31の潤滑不良、およびころ軸受31の摩耗のおそれを少なくすることができるタペット21を含むため、安価に製造することができると共に、短時間でより安定して燃料を高圧化することができる。
ここで、保持器34は、外径案内であって、保持器34の外径面34eに、その表面から内方側に凹んだ油溝34fが設けられているため、保持器34と外輪32とを接触させて、保持器34の径方向の位置を安定させることができる。また、保持器34の内径面34gとシャフト22の外径面22aの通油性を向上させると共に保持器34の外径面34eと外輪32の内径面32bとの間の潤滑性を向上させ、保持器34と外輪32との摩耗を抑制することができる。したがって、保持器34、ころ33、外輪32およびシャフト22の長寿命化を図ることができる。なお、油溝は、軸方向に傾きを持って延びるように設けてもよいし、湾曲して延びるように設けてもよい。また、油溝は、複数設けられていてもよい。
なお、保持器34は、内径案内であって、保持器34の内径面34gに、油溝が設けられるようにしてもよい。こうすることにより、保持器34とシャフト22とを接触させて、保持器34の径方向の位置を安定させることができる。また、保持器34の外径面34eと外輪32の内径面32bの通油性を向上させると共に保持器34の内径面34gとシャフト22の外径面22aとの間の潤滑性を向上させ、保持器34とシャフト22との摩耗を抑制することができる。したがって、保持器34、ころ33、外輪32およびシャフト22の長寿命化を図ることができる。
ころ軸受31に備えられる保持器34については、樹脂製にしても良い。こうすることにより、保持器34自体を軽量にすることができ、総じてタペット21の重量を軽くすることができる。したがって、往復直線運動に要する力、ここでは、タペット21の上下方向の動きに要する力を軽減することができる。また、保持器34を樹脂製とすると、射出成形等により製造することが可能であるため、大量生産が容易となり、安価に製造することができる。保持器34の材質としては、例えば、ナイロン66やナイロン46、ポリフェニレンスルフィド(PPS)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が挙げられる。なお、必要に応じて、樹脂に炭素繊維やガラス繊維、カーボンブラック等を充填することにしてもよい。
なお、図13において、ポケット34cに収容されたころ33の転動面33aと柱部34dの側壁面34hとのすき間の寸法については、理解を容易にする観点から、誇張して大きく図示している。
なお、前記したタペットを構成するころおよびシャフトは、鋼製部材、例えば、SUJ2やSCM420(いずれもJIS規格)等を鍛造、切削等することにより製造される。
なお、前記の実施の形態においては、保持器は、一対の環状部と、複数の柱部とを含むこととしたが、これに限らず、一体型ではなく複数の部材に分割されており、ころの間に配置される間座型の保持器であってもよい。
また、前記の実施の形態において、柱部は、軸方向に真直ぐに延びる形状としたが、これに限らず、柱部が径方向に折曲げられていてもよく、例えば、V型保持器やM型保持器のような形状であってもよい。さらに、柱部の側壁面に、ころの径方向の脱落を防止するころ止め部を設けることとしてもよい。
なお、前記の実施の形態においては、ころ軸受は、複数のころを保持する保持器を備える構成としたが、これに限らず、ころ軸受が保持器を備えない構成、すなわち、総ころ形式のころ軸受についても適用される。
以上の実施形態は、シャフト22の外径側にころ軸受31を設けたタペット21であるが、図15及び図16に示す実施形態は、転動体を省略し、シャフト22の外径側に外輪32を回転可能に直接設けたタペット21の例であり、前記の実施形態と共通する部分は同一符号を付して説明を省略する。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明に係るタペットは、自動車等のエンジンに燃料を供給する高圧ポンプに含まれ、自動車用部品として、有効に利用される。
11 高圧ポンプ
12 カムシャフト
12a カム
13 プランジャー
13a 一方端部
15 ハウジング
16 開口孔
16a 内径面
16b ガイド溝
21 タペット
22 シャフト
23 ケース
23a 周壁
23c 中間底
23i 取付け孔
24 回り止めピン
24a 固定軸部
24b 頭部
24c カエシ部
24d 凸部
31 ころ軸受
32 外輪
33 ころ
40、41 埋め栓
41a、42a、43a 鍔部
42、43 固定ピン
42b、43b 鍔部材

Claims (7)

  1. カムが設けられたカムシャフトの回転運動を往復直線運動としてポンプ用プランジャーに伝達し、前記ポンプ用プランジャーと共に、ハウジングの開口孔内で往復直線運動を行なうポンプ用タペットであって、
    シャフトと、シャフトの外径側に配置され、シャフト上に回転可能に支持された外輪と、シャフトおよび外輪を収容するケースとを備え、
    ケースに、シャフトの両端を支持する一対の支持孔を設け、シャフトの長さを、シャフトを支持孔に挿通した状態で、シャフトの両端面に空間が空くように設定し、支持孔の外面側に埋め栓を圧入し、この埋め栓によって支持孔に挿通したシャフトをケースに対して固定することを特徴とするポンプ用タペット。
  2. カムが設けられたカムシャフトの回転運動を往復直線運動としてポンプ用プランジャーに伝達し、前記ポンプ用プランジャーと共に、ハウジングの開口孔内で往復直線運動を行なうポンプ用タペットであって、
    シャフトと、シャフトの外径側に配置され、シャフト上に回転可能に支持された外輪と、シャフトおよび外輪を収容するケースとを備え、
    ケースに、シャフトの両端部を支持する一対の支持孔を設け、この支持孔に挿し込むシャフトを中空に形成し、この中空のシャフトの両端に埋め栓を圧入し、この埋め栓に、支持孔の外周縁に係合する鍔部を設けることにより、シャフトをケースに対して固定することを特徴とするポンプ用タペット。
  3. カムが設けられたカムシャフトの回転運動を往復直線運動としてポンプ用プランジャーに伝達し、前記ポンプ用プランジャーと共に、ハウジングの開口孔内で往復直線運動を行なうポンプ用タペットであって、
    シャフトと、シャフトの外径側に配置され、シャフト上に回転可能に支持された外輪と、シャフトおよび外輪を収容するケースとを備え、
    ケースに、シャフトの両端部を支持する一対の支持孔を設け、この支持孔に挿し込むシャフトを中空に形成し、この中空のシャフトに、一端に支持孔の外周縁に係合する鍔部を有する固定ピンを挿入し、この固定ピンの他端を他方の支持孔から突出させ、この突出部分に、支持孔の外周縁に係合する鍔部材を圧入することにより、シャフトをケースに対して固定することを特徴とするポンプ用タペット。
  4. カムが設けられたカムシャフトの回転運動を往復直線運動としてポンプ用プランジャーに伝達し、前記ポンプ用プランジャーと共に、ハウジングの開口孔内で往復直線運動を行なうポンプ用タペットであって、
    シャフトと、シャフトの外径側に配置され、シャフト上に回転可能に支持された外輪と、シャフトおよび外輪を収容するケースとを備え、
    ケースに、外輪のシャフトの両端部を支持する一対の支持孔を設け、この支持孔に挿し込むシャフトを中空に形成し、この中空のシャフトに、一端に支持孔の外周縁に係合する鍔部を有する固定ピンを挿入し、この固定ピンの他端を他方の支持孔から突出させ、この突出部分に、支持孔の外周縁に係合する鍔部材を嵌め、この鍔部材と固定ピンとをかしめ固定することにより、シャフトをケースに対して固定することを特徴とするポンプ用タペット。
  5. 前記外輪が、シャフト上に転動体を介して設けられている請求項1〜4のいずれかに記載のポンプ用タペット。
  6. 前記請求項1〜5のいずれかに記載のポンプ用タペットを用いたことを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  7. 前記請求項6の高圧燃料ポンプを用いた自動車または二輪車。
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