JP2011153162A - 含フッ素スルホニルフルオリド化合物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)テトラフルオロエチレンと三酸化イオウ(SO3)との反応により得た環状化合物に、ヘキサフルオロプロピレンオキシド等のペルフルオロアルキレンオキシドを反応させる方法(たとえば、下式で表される方法および国際公開第02/44138号パンフレット参照)。
(3)下式で表される方法により、2個のフルオロスルホニル基と1個のフルオロホルミル基を併有する化合物を製造する方法(エフ・フォロハル(F.Forohar),デー・デー・デスマルト(D.D.DesMarteau)ら著,ジャーナル・オブ・フルオリン・ケミストリー「J. Fluorine Chem.,1994,66,101.参照」。
(2)の方法は、(1)の方法の欠点を解決する方法であるが、出発物質としてフルオロスルホニル基を有する化合物の入手が限定されるため、製造できる化合物が限定される場合があった。また生成物はフルオロスルホニル基を1個のみ有する化合物であった。
(3)の方法は、2つの工程でSO3を用いるため、工業的な製造方法としては不利である。また化合物の骨格も限定される問題があった。
<1>
下式(13b−11)で表される化合物。
<2>
下記の工程1と工程2とを含む式(13b−11)で表される化合物の製造方法。
工程1:式(3a−11)で表される化合物にヘキサフルオロプロピレンオキシドを付加させて式(12a−11)で表される化合物を得る工程。
工程2:式(12a−11)で表される化合物を熱分解反応させて式(13b−11)で表される化合物を得る工程。
<3>
下式で表される化合物。
(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCF=CF2
<4>
下式で表される化合物。
(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCF(CF3)COF
本明細書において、「有機基」とは炭素原子を1以上含む基をいう。「飽和」基とは炭素−炭素結合が単結合のみからなる基をいう。
「ハロゲノ」基とは、炭素原子に結合した水素原子の1個以上がハロゲン原子で置換された基をいう。「ペルハロゲノ」基とは、炭素原子に結合した水素原子の実質的に全てがハロゲン原子で置換された基をいい、「部分ハロゲノ」基とは、炭素原子に結合した水素原子の一部がハロゲン原子で置換された基をいう。これらの基において、ハロゲン原子がフッ素原子に特定される場合は、「ペルフルオロ」、「部分フルオロ」等のように記す。他のハロゲン原子においても同様に記す。
「ペルハロゲノ」基および「部分ハロゲノ」基中のハロゲン原子は、1種であっても2種以上であってもよい。「ペルハロゲノ」基としては、炭素原子に結合した水素原子の全部がハロゲン原子に置換された基が好ましいが、非置換の水素原子が残っている場合であっても、基としての性質が「ペルハロゲノ」基と実質的に同等である場合には、本発明においては、「ペルハロゲノ」基の概念に含める。
本発明において、「フッ素化」とは、化合物中にフッ素原子を導入することをいう。通常のフッ素化は、炭素原子に結合した水素原子をフッ素原子に置換する反応である。また有機基中に、不飽和結合が含まれる場合は、該不飽和結合にフッ素原子が付加する反応もフッ素化という。
本発明の製造方法における出発物質は化合物1Fである。化合物1Fは、RAで表される基に、n個のフルオロスルホニル基(FSO2−)と、m個の式−E−RBで表される基が結合した化合物である。RAは、(n+m)価の有機基であり、かつ、炭素数2以上の基である。RAの炭素数は2以上であり、2〜10が好ましい。
このうちRAとしては、フッ素原子を含まない飽和の基が好ましい。さらにRAとしては、ヘテロ原子含有飽和炭化水素基であり、かつ、炭素数2以上の(n+m)価の基が特に好ましく、エーテル性酸素原子を含有する飽和炭化水素基であり、かつ、炭素数2以上の(n+m)価の基がとりわけ好ましい。
RBとしては、1価炭化水素基、ハロゲノ1価炭化水素基、ヘテロ原子含有1価炭化水素基、またはハロゲノ(ヘテロ原子含有1価炭化水素)基等が挙げられる。これらの基における1価炭化水素基部分としては、1価脂肪族炭化水素基、1価芳香族炭化水素基、および1価脂環式炭化水素基が挙げられ、1価脂肪族炭化水素基が好ましい。1価脂肪族炭化水素基部分は、1個または2個以上の不飽和結合を有していてもよいが、該部分は飽和の基であるのが好ましい。該1価脂肪族炭化水素基の構造としては、直鎖構造、分岐構造、環構造、または部分的に環になった構造が挙げられる。
RBの具体例としては、後述の化合物1Fの具体例中に記載したRB1の例が挙げられる。
化合物1Fの具体例としては下記化合物が挙げられる。ただし、下式中のRB1は−(CF2)sF(ただし、sは1〜20の整数を示し、2〜5が好ましい。)、−CF(CF3)2、−CF(CF3)O(CF2)3F、または−CF(CF3)OCF2CF(CF3)O(CF2)3Fを示す。
(FSO2CH2)2CH−CH2OCO−RB1、
(FSO2CH2)2CHOCH2CH2−CH2OCO−RB1、
(FSO2CH2)2C(−CH2OCO−RB1)2、
(FSO2CH2)2CH−COOCH2−RB1。
本発明においては、化合物1Fをフッ素化して化合物2を得る。
フッ素化反応は、液相中でフッ素(F2)と反応させる液相フッ素化法により実施する。液相フッ素化法によるフッ素化法は、コバルトフッ素化法、電気化学的フッ素化法に比較して、反応の操作性および収率の点から格段に有利である。
液相フッ素化法の手法は、公知の方法が適用できる。液相フッ素化を有利に進行させるために、化合物1Fのフッ素含有量は30質量%以上であることが好ましく、30〜86質量%が特に好ましく、30〜76質量%がとりわけ好ましい。また、化合物1Fの分子量は200〜1300が好ましい。フッ素は、フッ素ガスをそのまま用いても、不活性ガスで希釈されたフッ素ガスを用いてもよい。不活性ガスとしては、窒素ガスが好ましい。
液相フッ素化は溶媒の存在下で実施するのが好ましい。該溶媒としては、液相フッ素化に用いうる公知の溶媒が採用できる。溶媒としては、化合物1Fを1質量%以上溶解しうる溶媒が好ましく、特に5質量%以上溶解しうる溶媒が好ましい。溶媒の例としては、国際公開第02/44138号パンフレットに記載のフッ素化工程に記載される溶媒の例が挙げられる。溶媒の量は、化合物1Fに対して、5倍質量以上が好ましく、特に10〜100倍質量が好ましい。
フッ素化反応に用いるフッ素量は、フッ素化されうる水素原子に対して過剰量であるのが好ましい。フッ素化反応においては、該過剰量の状態を反応の開始時点から終了時点まで保つのが好ましい。たとえば、フッ素量はフッ素化されうる水素原子に対して、1.5倍モル以上とするのが選択率の点から好ましい。
フッ素化反応の反応温度は、通常は−60℃以上が好ましく、反応収率、選択率、および工業的実施のしやすさの点から−50℃〜+100℃が特に好ましく、−20℃〜+50℃が特に好ましい。フッ素化反応の反応圧力は、反応収率、選択率、工業的な実施のしやすさの観点から、常圧〜2MPa(ゲージ圧。以下同様。)とするのが好ましい。
フッ素化反応においては、反応の後期にC−H結合含有化合物を反応系中に添加する、および/または、紫外線照射を行ってもよい。具体的な方法については、国際公開第02/44138号パンフレットに記載の方法が採用できる。
RBFは、RBに対応する基であり、RBと同一の基またはRBがフッ素化された1価の有機基を示す。RBFはRBがフッ素化されない基である場合、またはフッ素化されうる基であったとしてもフッ素化されなかった場合は、RBと同一の基である。RBとRBFは同一のペルフルオロ化された1価有機基であるのが好ましい。
化合物2は部分フッ素化された化合物であってもよいが、目的化合物の有用性の観点から、ペルフルオロ化された化合物であることが好ましい。すなわち、化合物1Fのフッ素化は、化合物1Fをペルフルオロ化する反応であるのが好ましい。
化合物2がペルフルオロ化された化合物である場合、RAFとしては、C−H結合を必須とする(n+m)価の有機基である場合のRAにおいて該C−H部分の全てがフッ原子に置換された基であるのが好ましく、ペルフルオロ(n+m)価飽和炭化水素基、またはペルフルオロ[ヘテロ原子含有(n+m)価飽和炭化水素]基であるのが特に好ましい。RAFの具体例としては、化合物2の具体例中に示す基が挙げられる。
RBがペルフルオロ化された1価基である場合には、RBFとRBは同一の基である。RBFとしては、ペルフルオロ1価飽和炭化水素基、ペルフルオロ(部分ハロゲノ1価飽和炭化水素)基、ペルフルオロ(ヘテロ原子含有1価飽和炭化水素)基、またはペルフルオロ[部分ハロゲノ(ヘテロ原子含有1価飽和炭化水素)]基であるのが好ましい。
化合物2の具体例としては、下記化合物が挙げられる。ただし下式中のRBF1は−(CF2)sF(ただし、sは1〜20の整数を示し、2〜5が好ましい。)、−CF(CF3)2、−CF(CF3)OCF2CF2CF3、または−CF(CF3)OCF2CF(CF3)OCF2CF2CF3を示す。
(FSO2−CF2)2CF−CF2OCO−RBF1、
(FSO2−CF2)2CFOCF2CF2−CF2OCO−RBF1、
(FSO2−CF2)2C(−CF2OCO−RBF1)2、
(FSO2−CF2)2CF−COOCF2−RBF1。
エステル結合の分解反応は、気相反応または液相反応で実施するのが好ましい。化合物2の沸点が低い場合には、気相反応で実施するのが好ましい。気相反応で反応を行う場合の反応温度は50〜350℃が好ましく、50〜300℃が特に好ましく、150〜250℃が特に好ましい。該反応は、反応に直接関与しない不活性ガスの存在下に実施してもよい。不活性ガスとしては、窒素ガス、二酸化炭素ガス等が挙げられる。不活性ガスを用いる場合には、化合物2に対して0.01〜50vol%程度を用いることが好ましい。不活性ガスの添加量が多すぎると、生成物回収量が低減することがある。
液相反応における反応圧力は限定されない。さらに、化合物2の分解反応を蒸留塔を有する反応器を用いて行い、分解反応の生成物を反応系中から連続的に抜き出しながら行う方法により実施してもよい。
エステル結合の分解反応を液相反応で実施する場合には、求核剤または求電子剤と反応させることによって実施してもよい。求核剤としてはF−が好ましく、特にアルカリ金属のフッ化物(たとえば、NaF、NaHF2、KF、CsF等が挙げられ、経済性および反応性の点からNaFおよびKFが好ましい。)由来のF−が好ましい。求核剤の量は、触媒量であっても過剰量であってもよく、化合物2に対して1〜500モル%が好ましく、1〜100モル%が特に好ましく、とりわけ5〜50モル%が好ましい。求核剤または求電子剤を用いる場合の反応温度は、−30℃〜250℃が好ましく、−20℃〜250℃が特に好ましい。
化合物3としては、下記化合物(3a−1)が好ましい(ただし、p、q、およびRCFは前記と同じ意味を示す。)。
(FSO2−)pRCF(−COF)q (3a−1)
化合物3の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
(FSO2−CF2)2CF−COF、
(FSO2−CF2)2C(−COF)2、
(FSO2−CF2)2CFOCF2CF2−COF。
本発明の製造方法の出発物質である化合物1Fの入手方法については、特に限定されず、たとえば、市販品を用いる方法、公知の化合物を原料として化合物1Fを製造する方法等が挙げられる。
下記化合物7をハロゲン原子を必須とする酸化剤を用いて酸化して下記化合物1とし、Xがフッ素原子である化合物1Fを得る。一方、Xがフッ素原子以外のハロゲン原子である化合物1を得た場合には、つぎに該Xをフッ素原子に変換して化合物1Fとする方法。化合物1のXは、用いた酸化剤中のハロゲン原子の種類に対応する。
(Y−S−)nRA(−E−RB)m (7)
(XSO2−)nRA(−E−RB)m (1)
製法1において、化合物7のY−S−基はX−SO2−基に変換される。該酸化反応の方法は該基中のXの種類によって、適宜変更されうる。
たとえば、Xがフッ素原子である化合物1Fを生成させる場合は、フッ酸と二酸化窒素を、化合物7と反応させる方法によるのが好ましい。
Xがフッ素原子以外のハロゲン原子(以下、該ハロゲン原子を他のハロゲン原子と記し、かつX1で表す。)である化合物1を生成させる場合には、水を必須とする溶媒中で、他のハロゲン((X1)2)と反応させる方法が挙げられる。
Xが塩素原子である化合物1を生成させる方法としては、水を必須とする溶媒中で化合物7と塩素(Cl2)とを反応させる方法によるのが好ましい。該方法としては、下記化合物(7−a)を、水を必須とする溶媒中で塩素と反応させて下記化合物(1−a)とする方法が好ましい。ただし、p、q、Y、およびRBFは前記と同じ意味を示す。RCは前記と同じ意味を示し、炭素数2〜16のフッ素原子を含まない(p+q)価の有機基が好ましい。
(Y−S)pRC(−CH2OCO−RBF)q (7−a)
(ClSO2−)pRC(−CH2OCO−RBF)q (1−a)
塩素との反応を行う場合には、塩素ガスを用いる方法、または、不活性ガスで希釈された塩素ガスを用いる方法が挙げられる。不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガスが好ましく、窒素ガスが特に好ましい。不活性ガスを用いる場合には、不活性ガスと塩素ガスの総量に対する塩素ガス量を10vol%以上とすることが効率の点で好ましく、20vol%以上とすることが特に好ましい。
水を必須とする溶媒としては、水、水と酢酸との混合溶媒、または水とアセトニトリルとの混合溶媒が好ましい。溶媒の量は、化合物7に対して、2倍質量以上が好ましく、特に5〜50倍質量が好ましい。水の量は化合物7に対して4〜2000倍モルが好ましく、特に20〜1000倍モルが好ましい。
化合物1のXが他のハロゲン原子である場合には、Xをフッ素原子に置換して化合物1Fとする。これは、Xが他のハロゲン原子である化合物1を用いて、液相フッ素化を行うと、顕著に収率が低下するためである。Xをフッ素原子に置換した後にフッ素化することで、収率を格段に向上させうる。
化合物1の他のハロゲン原子(X1)をフッ素原子に置換する方法としては、公知の手法が採用できる。たとえば、溶媒中でフッ化カリウムまたはフッ化水素カリウムと反応させる方法が挙げられる(Scott R. B.,Gordon M.J.,J.Org.Chem.,1956,21,p.385。Gramstad T.,Hazeldine R.N.,J.Chem.Soc.,1955,p.173.)。
該方法としては、化合物(1−a)を下記化合物(1F−a)とする方法が好ましい(ただし、p、q、RC、RBFは前記と同じ意味を示す。)。
(FSO2−)pRC(−CH2OCO−RBF)q (1F−a)
該方法は、nが2である場合の化合物1(すなわち、下記化合物1F−A)を得る方法である。すなわち化合物10と、m分子の式RB−E2で表される化合物5とを反応させて化合物11を得て、該化合物11をハロゲン原子を必須とする酸化剤を用いることによって酸化して化合物1−Aを得る。
該化合物1−AのXがフッ素原子である化合物は、化合物1F−Aである。化合物1−AのXが他のハロゲン原子である場合にはXをフッ素原子に置換して化合物1F−Aを得る。
下記化合物9と下記化合物5を反応させて化合物1Fを得る方法。
(FSO2−)nRA(−E1)m (9)
RB−E2 (5)
化合物9と化合物5におけるE1およびE2は、後述する化合物7の製法1−1におけるこれらの基と同様の基が挙げられ、好ましい態様も同じである。また、E1およびE2の一方が−COW(ただし、Wは後述する化合物7の製法1−1におけるWと同じ意味を示す)であり、他方が−CH2OHであり、Eが−CH2OCO−である場合には、化合物9と化合物5との反応はエステル化反応であり、該反応は、後述する化合物4と化合物5とのエステル化反応と同様に実施できる。
上記の製法1における化合物7は、下記製法1−1または製法1−2に記載する方法で得た化合物7であるのが好ましい。
下記化合物4と下記化合物5を反応させて化合物6を得て、該化合物6とイオウ求核種とを反応させて下記化合物7を得る方法。
(Z−)nRA(−E1)m (4)
RB−E2 (5)
(Z−)nRA(−E−RB)m (6)
(Y−S−)nRA(−E−RB)m (7)
化合物4のZとしては、塩素原子、臭素原子、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、またはトルエンスルホニル基が好ましく、特に臭素原子が好ましい。
エステル化反応で生成した化合物6はイオウ求核種と反応させて、化合物7を得る。化合物7は化合物6のZ部分が、Y−S−部分に変換された化合物である。Yは水素原子、1価の有機基、または−SO3 −M+基(ただし、Mはアルカリ金属原子を示す。)を示し、該Y−S−部分の構造は反応に用いるイオウ求核種の種類に対応する。
Yが水素原子である化合物7を得る場合のイオウ求核種としては、金属硫化物(たとえば、式M1SHで表される化合物であり、M1はアルカリ金属原子を示す。)が好ましい。
このうち、イオウ求核剤としては、O−アルキルジチオ炭酸塩、チオシアン酸塩、ベンジルメルカプタンが特に好ましく、該イオウ求核剤に対応するYとしては、RaOC(=S)−基(Raは前記と同じ意味を示す。)、シアノ基、またはベンジル基が好ましい。
イオウ求核種との反応は、溶媒の存在下に実施することが好ましい。溶媒としては、水、エタノール、アセトン、N,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。溶媒量は、化合物6とイオウ求核種の総量に対して50〜500質量%が好ましい。
イオウ求核種との反応温度は、0℃〜+100℃が好ましい。反応時間は原料の供給速度と反応に用いる化合物量に応じて適宜変更されうる。反応圧力は常圧〜2MPaが好ましい。
下記化合物8と下記化合物5を反応させて化合物7を得る方法。
(Y−S−)nRA(−E1)m (8)
RB−E2 (5)
(Y−S−)nRA(−E−RB)m (7)
ただし、化合物1のXが塩素原子、ヨウ素原子、または臭素原子である例としては、化合物1Fの具体例中のFSO2−基のフッ素原子を、それぞれ塩素原子、ヨウ素原子、または臭素原子に変更した例が挙げられる。
(BrCH2)2CH−CH2OH、
(BrCH2)2C(−CH2OH)2、
(ClCH2)2CHOCH2CH2−CH2OH、
(BrCH2)2CH−COOH、
(BrCH2)2CH−COCl。
RBCOF、
RBCH2OH、
(BrCH2)2CHCH2OCORB、
(BrCH2)2C(CH2OCORB)2、
(ClCH2)2CHOCH2CH2CH2OCORB、
(BrCH2)2CHCOOCH2RB。
(NCSCH2)2CHCH2OCORB、
(CH3CH2OCSSCH2)2CHCH2OCORB、
(NCSCH2)2C(−CH2OCORB)2、
(CH3CH2OCSSCH2)2C(−CH2OCORB)2、
(C6H5CH2SCH2)2CHOCH2CH2CH2OCORB、
(NCSCH2)2CHCOOCH2RB、
(CH3CH2OCSSCH2)2CHCOOCH2RB、
(C6H5CH2SCH2)2CHCH2OCORB、
(C6H5CH2SCH2)2C(−CH2OCORB)2、
(C6H5CH2SCH2)2CHCOOCH2RB。
(NCSCH2)2CHCH2OH、
(NCSCH2)2C(CH2OH)2、
(CH3CH2OCSSCH2)2CHCH2OH、
(CH3CH2OCSSCH2)2C(−CH2OH)2、
(C6H5CH2SCH2)2CHOCH2CH2CH2OH、
(NCSCH2)2CHCOOH、
(CH3CH2CSSCH2)2CHCOOH、
(C6H5CH2SCH2)2CHCH2OH、
(C6H5CH2SCH2)2C(CH2OH)2、
(NCSCH2)2CHCOOH。
(FSO2CH2)2CHCH2OH、
(FSO2CH2)2C(CH2OH)2、
(FSO2CH2)2CHOCH2CH2CH2OH。
化合物10の具体例;
また、下記化合物1bにおいてXがフッ素原子である場合はそのまま液相中でフッ素と反応させて下記化合物2bとし、Xがフッ素原子以外のハロゲン原子である場合はXをフッ素原子に変換した後に液相中でフッ素と反応させて下記化合物2bとし、さらに、該化合物2bを分解することを特徴とする下記化合物3aの製造方法、であるのが好ましい。
ただし、下式中の記号は前記と同じ意味を示し、好ましい態様も同じである。
(FSO2−)nRAF(−CF2OCO−RBF)m (2a)
(FSO2−)nRAF(COF)m (3a)
(XSO2−)nRA(−COOCH2−RB)m (1b)
(FSO2−)nRAF(−COOCF2−RBF)m (2b)
(FSO2−)pRCF(−COF)q (3a−1)
ここで、RCFは炭素数2以上のペルフルオロ(3価の有機基)が好ましい。該ペルフルオロ(3価の有機基)としては、ペルフルオロ(3価飽和炭化水素基)またはペルフルオロ(エーテル性酸素原子含有3価飽和炭化水素基)が好ましい。
化合物(3a−1)としては、下記化合物(3a−11)が好ましい(ただし、a、b、QFは、前記と同じ意味を示す。)。
化合物3a−1の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
(FSO2−CF2)2C(−COF)2、
(FSO2−CF2)2CFOCF2CF2−COF。
上記製法における化合物4、化合物8、化合物9、および化合物10はそれぞれ公知の化合物として入手でき、また公知の方法により容易に合成できる。
RBF−CH2OH (5b)
すなわち、化合物2aを分解する反応の生成物中には、化合物3aとともに、化合物5aが含まれることから、該化合物5aを再利用できる。また化合物5bは、化合物5aの還元反応により得られる。化合物5aの還元反応は、化合物5aをアルキルエステルに変換した後、液相中で金属水素化物と反応させる方法等により実施できる。
本発明により得られる化合物3は、末端に−SO2F基を有することから、イオン交換樹脂用のモノマー原料等として有用な化合物である。化合物3のうち化合物3aは、分子末端に−SO2F基と−COF基を併有する化合物であり、−COF基の反応性を利用した方法により種々の有用な化合物に導くことができる化合物である。
たとえば、化合物3aの一態様である下記化合物3a−2を熱分解した場合には、下記化合物13a−10を製造できる。ただし、下式中のRAF1は、(n+1)価のペルフルオロ飽和炭化水素基、または、(n+1)価のペルフルオロ(エーテル性酸素原子含有飽和炭化水素)基を示す。
(FSO2−)nRAF1−CF=CF2 (13a−10)
また前記方法で得た化合物3aの末端−COF基にヘキサフルオロプロピレンオキシドを付加させることにより、該基を−CF2OCF(CF3)COF基に変換できる。該基は、化合物3a−2と同様の反応により重合性の不飽和基である−CF=CF2基に変換できる。すなわち本発明は、化合物3aにヘキサフルオロプロピレンオキシドを付加させることによる下記化合物12aの製造方法を提供する(ただし、m、n、およびRAFは前記と同じ意味を示す。)。
(FSO2−)nRAF(−CF2OCF(CF3)COF)m (12a)
ヘキサフルオロプロピレンオキシドの付加は、公知の方法にしたがって実施できる。
化合物12aとしては、下記化合物(12a−1)が好ましく、下記化合物(12a−11)が特に好ましい(ただし、式中のRCF、p、m、a、b、およびQFは、前記と同じ意味を示す。)。
(FSO2−)pRCF(−CF2OCF(CF3)COF)m (12a−1)
(FSO2−)nRAF(−CF2OCF=CF2)m (13b)
mが1である化合物13bの製造方法としては、下記化合物3a−3をヘキサフルオロプロピレンオキシド(HFPO)と反応させて化合物3a−4を導いた後に、熱分解して下記化合物(13a−20)を製造する方法が挙げられる。ただし、下式中のRAF2は、(n+1)価のペルフルオロ飽和炭化水素基、または、(n+1)価のペルフルオロ(エーテル性酸素原子含有飽和炭化水素)基を示す。
(FSO2−)nRAF2−CF2OCF(CF3)COF (3a−4)
(FSO2−)nRAF2−CF2OCF=CF2 (13a−20)
化合物13aおよび化合物13b等の分子末端に−CF=CF2基を有する化合物は、イオン交換膜合成用モノマーとして有用な化合物である。
(FSO2−)pRCF(−CF2OCF=CF2)q (13b−1)
化合物13b−1としては、下記化合物(13b−11)が好ましい(ただし、a、b、およびQFは、前記と同じ意味を示す。)。
このうち熱分解反応は、気相熱分解反応、または水酸化アルカリと反応させることによって、−CF(CF3)COF部分をカルボン酸アルカリ塩基とした後に液相で熱分解反応する方法、を採用するのが好ましい。
本発明の製造方法の態様としては、以下の例が挙げられる。ただし、下式中のRBF2はペルフルオロアルキル基、またはペルフルオロ(エーテル性酸素原子含有)アルキル基を示し、RBF1が好ましい。
下記化合物4−1と下記化合物5a−1をエステル化反応させて下記化合物6−1とし、該化合物6−1をチオシアン酸塩と反応させて下記化合物7−1とし、該化合物7−1を塩素と酸化反応させて下記化合物1−1を得て、つぎに該化合物1−1のSO2に結合した塩素原子をフッ素置換反応させて下記化合物1F−1とする。該化合物1F−1を液相中でフッ素と反応させて下記化合物2−1とし、さらに、化合物2−1を分解することによる下記化合物3−1の製造方法。さらに分解反応生成物から下記化合物5a−1を得て、つぎに該化合物5a−1を該製造方法における化合物4−1との反応に用いて同様の反応を行う方法。
+
RBF2COF(5a−1)
↓
(BrCH2)2CHCH2OCORBF2 (6−1)
↓
(NCSCH2)2CHCH2OCORBF2 (7−1)
↓
(ClSO2CH2)2CHCH2OCORBF2 (1−1)
↓
(FSO2CH2)2CHCH2OCORBF2 (1F−1)
↓
(FSO2CF2)2CFCF2OCORBF2 (2−1)
↓
(FSO2CF2)2CFCOF (3−1)+(5a−1)
下記化合物4−2と化合物5a−1をエステル化反応させて下記化合物6−2とし、次に、化合物6−2をチオシアン酸塩と反応させて下記化合物7−2とし、次に、化合物7−2を塩素で酸化して下記化合物1−2を得て、該化合物1−2のSO2に結合した塩素原子をフッ素置換して下記化合物1F−2とする。次に、化合物1F−2を液相中でフッ素と反応させて下記化合物2−2とし、さらに、化合物2−2を分解して下記化合物3−2を得るとともに化合物5a−1を得る。この化合物5a−1を該製造方法における化合物4−2との反応に用いて同様の反応を行う方法。
+
RBF2COF(5a−1)
↓
(BrCH2)2CHCH2OCH(CH3)CH2OCORBF2 (6−2)
↓
(NCSCH2)2CHCH2OCH(CH3)CH2OCORBF2 (7−2)
↓
(ClSO2CH2)2CHCH2OCH(CH3)CH2OCORBF2 (1−2)
↓
(FSO2CH2)2CHCH2OCH(CH3)CH2OCORBF2 (1F−2)
↓
(FSO2CF2)2CFCF2OCF(CF3)CF2OCORBF2 (2−2)
↓
(FSO2CF2)2CFCF2OCF(CF3)COF (3−2)+(5a−1)
下記化合物4−3と下記化合物5b−1をエステル化反応させて下記化合物6−3とし、該化合物6−3をチオシアン酸塩と反応させて下記化合物7−3とし、次に、該化合物7−3を塩素で酸化して下記化合物1−3とし、該化合物1−3のSO2に結合した塩素原子をフッ素置換して下記化合物1F−3とする。該化合物1F−3を液相中でフッ素と反応させて下記化合物2−3とし、さらに、化合物2−3を分解して下記化合物3−1を得るとともに化合物5a−1を得る。この化合物5a−1を還元して化合物5b−1とし、該製造方法における化合物4−3との反応に用いて同様の反応を行う方法。
+
RBF2CH2OH(5b−1)
↓
(BrCH2)2CHCOOCH2RBF2 (6−3)
↓
(NCSCH2)2CHCOOCH2RBF2 (7−3)
↓
(ClSO2CH2)2CHCOOCH2RBF2 (1−3)
↓
(FSO2CH2)2CHCOOCH2RBF2 (1F−3)
↓
(FSO2CF2)2CFCOOCF2RBF2 (2−3)
↓
(FSO2CF2)2CFCOF (3−1)+(5a−1)
下記化合物4−4と下記化合物5b−1をエステル化反応させて下記化合物6−4とし、該化合物6−4をチオシアン酸塩と反応させて下記化合物7−4とし、該化合物7−4を塩素で酸化して下記化合物1−4を得て、該化合物1−4のSO2に結合した塩素原子をフッ素置換して下記化合物1F−4とする。該化合物1F−4を液相中でフッ素と反応させて下記化合物2−4とし、該化合物2−4を分解して下記化合物3−2を得るとともに化合物5a−1を得る。この化合物5a−1を還元して化合物5b−1とし、該製造方法における化合物4−4との反応に用いて同様の反応を行う方法。
+
RBF2CH2OH(5b−1)
↓
(BrCH2)2CHCH2OCH(CH3)COOCH2RBF2 (6−4)
↓
(NCSCH2)2CHCH2OCH(CH3)COOCH2RBF2 (7−4)
↓
(ClSO2CH2)2CHCH2OCH(CH3)COOCH2RBF2 (1−4)
↓
(FSO2CH2)2CHCH2OCH(CH3)COOCH2RBF2(1F−4)
↓
(FSO2CF2)2CFCF2OCF(CF3)COOCF2RBF2 (2−4)
↓
(FSO2CF2)2CFCF2OCF(CF3)COF (3−2)+(5a−1)
下記化合物10−1と下記化合物5b−1をエステル化反応させて下記化合物11−1とし、該化合物11−1を塩素で酸化して下記化合物1−5を得て、該化合物1−5のSO2に結合した塩素原子をフッ素原子で置換して下記化合物1F−5とする。該化合物1F−5を液相中でフッ素と反応させて下記化合物2−5とし、該化合物2−5を分解して下記化合物3−4を得るとともに化合物5a−1を得る。この化合物5a−1を還元して化合物5b−1とし、該製造方法における化合物10−1との反応に用いて同様の反応を行う方法。
[例1−1]還元反応による(BrCH2)2CHCH2OHの製造例
(BrCH2)2CHCOOH(70.5g)とTHF(40mL)を窒素気流下にフラスコに入れて、氷浴下で撹拌した。ボランの1M−THF溶液(300mL)を内温を10℃以下に保ちながら60分かけて滴下した。滴下終了後、室温にして2時間撹拌し、水(20mL)を加えた。
さらに炭酸カリウム飽和水溶液(50mL)を加え、分液し、t−ブチルメチルエーテル(80mL)で4回抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液を蒸留して標記化合物(49.4g。沸点83−84℃/(0.7×1.33322×105)Pa。収率74%。)を得た。
IR(neat)3354.1,2959.7,1430.1,1265.4,1051.0cm−1.
例1Aで得た(BrCH2)2CHCH2OH(49.4g)、塩化メチレン(400mL)とトリエチルアミン(24.0g)をフラスコに入れ、氷浴下で撹拌した。FCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(74.3g)を内温を10℃以下に保ちながら60分かけて滴下した。滴下終了後、室温にして3時間撹拌し、水(400mL)に加えた。
得られた粗液を分液し、下層を炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)で3回、塩化アンモニウム水溶液(150mL)で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液を蒸留して標記化合物(98.4g、沸点85〜87℃/(0.7×1.33322×105)Pa(絶対圧)、収率85%。)を得た。
1H−NMR(300.4MHz,CDCl3,TMS)δ2.50(sep,J=5.8Hz,1H),3.50(ddd,J=1.8,5.8,10.7Hz,2H),3.54(ddd,J=2.4,5.8,10.7Hz,2H),4.49(dd,J=5.8,11.3Hz,2H),4.57(dd,J=6.4,11.3Hz,1H);
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ−79.8(1F),−81.1(3F),−81.9(3F),−81.2(1F),−129.1(2F),−131.2(1F);
IR(neat)1790.6,1236.4,1152.0,1037.7,992.6,747.1cm−1.
チオシアン酸カリウム(69.2g)とジメチルホルムアミド(700mL)をフラスコに入れ、室温で撹拌しながら例1−2で得た(BrCH2)2CHCH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(95.7g)を導入した。さらに、80℃で1時間撹拌した。内容物を水(1000mL)に加え、t−ブチルメチルエーテル(300mL)で3回抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン(10)/酢酸エチル(1)からなる混合溶媒を用いた。)で精製して標記化合物(59.1g、固体。融点136〜7℃、収率63%。)を得た。
1H−NMR(300.4MHz,CDCl3,TMS)δ2.75(m,1H),3.13(dd,J=6.8,14.1Hz,2H),3.22(dd,J=6.2,14.1Hz,2H),4.65(dd,J=4.7,12.0Hz,1H),4.73(dd,J=4.7,12.1Hz,1H);
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ−79.8(1F),−81.0(3F),−81.7(3F),−86.0(1F),−129.1(2F),−131.2(1F);
IR(neat)2157.1,1768.4,1232.8,1151.4,1036.9,992.2,747.6cm−1.
例1−3で得た(NCSCH2)2CHCH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(4.8g)、水(2mL)、および酢酸(38mL)を、ドライアイスコンデンサーを備えたフラスコに入れ、室温で撹拌しながら塩素ガスをバブリングした。塩素ガスが還流を開始したところでバブリングを止め、そのまま16時間室温で撹拌した。系内を窒素でパージしたあと、内容物を水(80mL)に加え、t−ブチルメチルエーテル(30mL)で4回抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮して標記化合物(4.4g、収率78%)を得た。生成物は精製せずそのまま、次の反応に用いた。
1H−NMR(300.4MHz,CDCl3,TMS)δ3.47(m,1H),3.93(dd,J=6.4,14.8Hz,2H),4.07(ddd,J=1.3,6.0,14.8Hz,2H),4.74(dd,J=4.5,12.0Hz,1H),4.82(dd,J=4.7,12.0Hz,1H);
19F−NMR(282.7MHz,CDCl3,CFCl3)δ−79.7(1F),−81.0(3F),−81.7(3F),−85.9(1F),−129.0(2F),−131.2(1F);
IR(neat)1790.5,1422.6,1236.4,1152.1,1037.2,992.5,809.1,747.0cm−1.
例1−4で得た(ClSO2CH2)2CHCH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(4.0g)、フッ化水素カリウム(2.4g)、水(30mL)、およびアセトニトリル(30mL)をフラスコに入れ、24時間室温で撹拌した。内容物を水(50mL)に加え、t−ブチルメチルエーテル(30mL)で3回抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン(10)/酢酸エチル(1)の混合溶媒を用いた。)で精製して標記化合物(1.5g、収率53%)を得た。
1H−NMR(300.4MHz;CDCl3,TMS)δ3.24(sep,J=5.8Hz,1H),3.66(ddd,J=3.4,6.4,15.4Hz,2H),3.77(ddd,J=1.1,4.7,15.4Hz,2H),4.66(dd,J=4.7,12.0Hz,1H),4.82(dd,J=4.7,12.0Hz,1H);
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ59.1(2F),−79.7(1F),−81.0(3F),−81.7(3F),−86.1(1F),−129.1(2F),−131.3(1F);IR(neat)1791.8,1429.1,1237.5,1037.2,993.6cm−1.
500mLのニッケル製オートクレーブに、R−113(312g)を加えた後に撹拌して25℃に保った。オートクレーブガス出口には、20℃に保持した冷却器、NaFペレット充填層、および−10℃に保持した冷却器を直列に設置した。また−10℃に保持した冷却器からは凝集した液をオートクレーブに戻すための液体返送ラインを設置した。
オートクレーブに窒素ガスを室温で1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20%に希釈したフッ素ガス(以下、20%希釈フッ素ガスと記す。)を室温で流速9.19L/hで0.5時間吹き込んだ。20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながらオートクレーブ内圧力を0.20MPaまで昇圧して、更に0.5時間20%希釈フッ素ガスを吹き込んだ。
つぎに20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、例1−5で得た化合物(3g)をR−113(30g)に溶解した溶液を1.0時間かけて注入した。
つぎに反応器内圧力を0.20MPaに、反応器内温度を40℃に保ちながら、前記ベンゼン溶液を6mL注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。さらに同様の操作を3回繰り返した。ベンゼンの注入総量は0.34g、R−113の注入総量は33mLであった。
さらに20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら1時間撹拌を続けた。つぎに、反応器内圧力を常圧にして、窒素ガスを1時間吹き込んだ。生成物を19F−NMRで分析した結果、標記化合物が収率30%で含まれていることを確認した。
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ45.9(2F),−71.6〜−80.8(3F),−81.9(6F),−86.5(1F),−92.8〜−105.0(4F),−130.0(2F),−132.2(1F),−178.6(1F).
例1−6で得た(FSO2CF2)2CFCF2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(3.6g)をNaF粉末(0.02g)と共にフラスコに仕込み、激しく撹拌を行いながらオイルバス中で140℃で10時間加熱した。フラスコ上部には20℃に温度調節した還流器を設置した。冷却後液状サンプル(3.4g)を回収した。GC−MSにより分析した結果、CF3CF2CF2OCF(CF3)COF(NMR収率は72.0%。)および(FSO2CF2)2CFCOF(NMR収率は70.9%。)が主生成物として確認された。
例1−7で得たCF3CF2CF2OCF(CF3)COFを、上記エステル化工程同様の条件で(BrCH2)2CHCH2OHと反応させて、(BrCH2)2CHCH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3を得る。得られた(BrCH2)2CHCH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3を用いて、例1−3〜例1−7と同様の条件で反応を行い(FSO2CF2)2CFCOFおよびCF3CF2CF2OCF(CF3)COFを得る。
[例2−1](C6H5CH2SCH2)2CHOHの製造例
窒素気流下、水酸化ナトリウム(4.0g)をエタノール(80mL)に溶解した溶液をフラスコに入れ、氷浴下で撹拌した。ベンジルメルカプタン(12.5g)を内温を15℃以下に保ちながら10分かけて滴下した。さらに、エピクロロヒドリン(4.7g)を内温を20℃以下に保ちながら10分かけて滴下した。滴下終了後、室温にして4時間撹拌し、水(200mL)を加えた。
t−ブチルメチルエーテル(50mL)で4回抽出し、有機層を塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液を粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン(5)/酢酸エチル(1)の混合溶媒を用いた。)で精製して標記化合物(15.8g。収率は98%以上。)を得た。
1H−NMR(300.4MHz;CDCl3,TMS)δ2.47(dd,J=7.5,13.9Hz,2H),2.58(dd,J=4.7,13.9Hz,2H),2.75(d,J=3.2Hz,1H),3.63−3.73(m,1H),3.68(s,4H),7.18−7.33(m,10H);
IR(neat)3445.8,3060.2,3026.9,2913.4,1493.6,1452.8,1239.7,1071.2,1028.2,767.6,700.5cm−1.
無水THF(150mL)を窒素気流下にフラスコに入れ、60%水素化ナトリウム(4.2g)を加えて、氷浴下で撹拌した。(C6H5CH2SCH2)2CHOH(29.1g)を内温を5℃以下に保ちながら15分かけて滴下した。そのまま30分撹拌し、アリルブロミド(12.0g)を内温を5℃以下に保ちながら10分かけて滴下した。滴下終了後、室温にして20時間撹拌し、水(400mL)を加えた。
t−ブチルメチルエーテル(70mL)で4回抽出し、有機層を塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液を粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン(5)/酢酸エチル(1)の混合溶媒を用いた。)で精製して標記化合物(32.3g。収率98%。)を得た。
13C−NMR(75.45MHz,CDCl3,CDCl3)δ34.4,37.0,70.8,78.4,117.0,126.9,128.4,128.9,134.8,138.3;
IR(neat)3061.0,3027.3,2918.3,1493.7,1452.9,1071.6,923.1,767.4,700.5cm−1.
窒素気流下、ボランの1M−THF溶液(88mL)をフラスコに入れ、シクロヘキセン(14.5g)を加えて、氷浴下で撹拌した。そのまま3時間撹拌した。(C6H5CH2SCH2)2CHOCH2CH=CH2(25.4g)を内温を5℃以下に保ちながら10分かけて滴下した。滴下終了後、10℃以下で19時間撹拌した。3M−水酸化ナトリウム水溶液(30mL)を内温を10℃以下に保ちながら15分かけて滴下した。そのまま15分撹拌し、30%過酸化水素水(30mL)を内温を20℃以下に保ちながら30分かけて滴下した。
炭酸カリウム(150g)を水(150mL)に溶かした水溶液を加えて、有機層を分液した。水層をt−ブチルメチルエーテル(50mL)で3回抽出し、有機層を集めて塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン(2)/酢酸エチル(1)の混合溶媒を用いた。)で精製して(C6H5CH2SCH2)2CHOCH2CH2CH2OH(20.4g、収率76%。)を得た。
13C−NMR(75.45MHz;CDCl3,CDCl3)δ32.1,34.6,36.8,61.0,68.3,78.6,127.0,128.4,128.5,128.9,138.1;
IR(neat)3439.8,3026.9,2917.3,2870.8,1493.7,1452.9,1239.7,1088.5,1072.0,768.9,701.2cm−1.
(C6H5CH2SCH2)2CHOCH2CH2CH2OH(25.2g)、塩化メチレン(200mL)とトリエチルアミン(10.1g)をフラスコに入れ、氷浴下で撹拌した。FCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(31.5g)を内温を5℃以下に保ちながら40分かけて滴下した。滴下終了後、室温にして3時間撹拌し、水(200mL)に加えた。
得られた粗液を分液し、下層を炭酸水素ナトリウム水溶液(80mL)で2回、塩化アンモニウム水溶液(80mL)で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン(10)と酢酸エチル(1)との混合溶媒)で精製して(C6H5CH2SCH2)2CHOCH2CH2CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(49.2g。収率は98%以上。)を得た。
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ−79.7(1F),−81.1(3F),−81.9(3F),−86.2(1F),−129.2(2F),−131.1(1F);
IR(neat)3029.5,2917.3,1782.5,1494.6,1454.1,1335.1,1285.3,1235.9,1200.6,1151.9,1112.7,1037.4,992.1,747.2,701.1cm−1.
CF(CF3)OCF2CF2CF3の製造例
(C6H5CH2SCH2)2CHOCH2CH2CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(42.4g)、水(30mL)、および酢酸(270mL)をフラスコに入れ、室温で撹拌しながら塩素ガスをバブリングした。塩素が還流を開始したらバブリングを止め、そのまま16時間室温で撹拌した。系内を窒素でパージしたあと、内容物を水(600mL)に加え、t−ブチルメチルエーテル(100mL)で4回抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮して粗生成物として標記化合物を得た。
生成物は精製せずそのまま、次の反応に用いた。
1H−NMR(300.4MHz;CDCl3,TMS)δ2.06(qui,J=6.0Hz,2H),3.79(t,J=5.8Hz,2H),4.04−4.16(m,4H),4.50(dt,J=3.0,6.0Hz,2H),4.64(qui,J=5.6Hz,1H);
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)a−79.7(1F),−81.1(3F),−81.9(3F),−86.2(1F),−129.1(2F),−131.2(1F);
IR(neat)3002.5,2953.1,1780.8,1419.9,1338.8,1287.8,1234.6,1199.5,1153.0,1108.3,1038.0,991.9,802.8,747.1cm−1.
例2−5で得た(ClSO2CH2)2CHOCH2CH2CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(51.3g)、フッ化水素カリウム(20.3g)、水(250mL)とアセトニトリル(250mL)をフラスコに入れ、24時間室温で撹拌した。
内容物を水(500mL)に加え、t−ブチルメチルエーテル(100mL)で3回抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過、濃縮し、粗液を得た。粗液をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒はヘキサン(5)/酢酸エチル(1)の混合溶媒を用いた。)で精製して標記化合物(19.3g)を得た。(C6H5CH2SCH2)2CHOCH2CH2CH2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3からの収率は53%であった。
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ61.6(2F),−80.3(1F),−81.7(3F),−82.6(3F),−87.0(1F),−130.2(2F),−132.2(1F);
IR(neat)3003.8,2953.4,1781.1,1420.5,1339.4,1288.6,1236.3,1200.5,1154.1,1109.1,1038.7,992.5,804.5,747.4cm−1.
例1−6における例1−5で得た化合物(3g)をR−113(30g)に溶解した溶液を1.0時間かけて注入する操作を、例2−6で得た生成物(3g)をR−113(90g)に溶解した溶液を2.8時間かけて注入する操作に変更すること以外は、例1−6と同様の反応を実施した。ただし、例2−7においては、ベンゼンの注入総量は0.22g、R−113の注入総量は21mLになった。生成物を19F−NMRで分析した結果、標記化合物が収率50%で含まれていることを確認した。
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ46.6(2F),−79.3〜−80.0(1F),−82.0(8F),−87.1(3F),−104.5(4F),−128.4〜−129.3(2F),−130.2(2F),−132.3(1F),−133.8(1F).
例2−7で得た(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCOCF(CF3)OCF2CF2CF3(2.9g)をNaF粉末(0.02g)と共にフラスコに仕込み、激しく撹拌を行いながらオイルバス中で140℃で10時間加熱した。フラスコ上部には20℃に温度調節した還流器を設置した。冷却後液状サンプル(2.6g)を回収した。GC−MSにより分析した結果、CF3CF2CF2OCF(CF3)COF(NMR収率は68.0%。)および(FSO2CF2)2CFOCF2CF2COF(NMR収率は72.4%。)が主生成物として確認された。
例2と同様の方法で得た(FSO2CF2)2CFOCF2CF2COF(82.7g)を、CsF粉末(2.33g)、ジグライム(33.0g)と共に200mLのオートクレーブに仕込み、氷冷下、撹拌を行いながらヘキサフルオロプロピレンオキシド(33.0g)を導入した。そのまま1時間、撹拌してから内容物を減圧蒸留して留分(38.9g、沸点79℃〜80℃/667Pa)を得た。留分をNMRとGCで分析した結果、標記化合物(GC純度86%、転化率57%、NMR収率60%)の生成を確認した。また(FSO2CF2)2CFOCF2CF2COF(35.9g)を回収した。
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ46.7(2F),26.7(1F),−79.0(1F),−79.3(2F),−82.1(3F),−86.4(1F),−104.5(4F),−128.2(2F),−130.9(1F),−133.7(1F).
炭酸水素カリウム(6.03g)、モノグライム(59mL)と共にフラスコに仕込み、氷冷下、撹拌を行いながら例3で得た(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCF(CF3)COF(35.6g)を滴下した。そのまま30分間、真空乾燥してから、さらに120℃で48時間、真空乾燥して(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCF(CF3)COOK(21.1g)を得た。この(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCF(CF3)COOKを400Pa(絶対圧)にて、200℃に加熱し、発生するガスを液体窒素で冷やしたトラップに捕集して液体(8.35g)を得た。液体をNMRとGCで分析した結果、標記化合物(NMR収率25%、GC純度87%)の生成を確認した。また、その他の成分として(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCFHCF3の生成が確認された。
19F−NMR(282.7MHz;CDCl3,CFCl3)δ46.7(2F),−79.4(2F),−85.6(2F),−103.1〜−105.4(4F),−113.3(1F),−121.7(1F),−128.3(2F),−133.7(1F),−135.7(1F).
Claims (4)
- 下記の工程1と工程2とを含む式(13b−11)で表される化合物の製造方法。
工程1:式(3a−11)で表される化合物にヘキサフルオロプロピレンオキシドを付加させて式(12a−11)で表される化合物を得る工程。
ただし、式(3a−11)および式(12a−11)において、aは1を示し、bは1を示し、QFは単結合またはエーテル性酸素原子を含有していてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基を示す。
工程2:式(12a−11)で表される化合物を熱分解反応させて式(13b−11)で表される化合物を得る工程。
ただし、式(13b−11)において、aは1を示し、bは1を示し、QFは単結合またはエーテル性酸素原子を含有していてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基を示す。 - 下式で表される化合物。
(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCF=CF2 - 下式で表される化合物。
(FSO2CF2)2CFOCF2CF2CF2OCF(CF3)COF
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