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JP2011107508A - 蛍光体フィルタ、蛍光体フィルタの製造方法およびランプ - Google Patents

蛍光体フィルタ、蛍光体フィルタの製造方法およびランプ Download PDF

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JP2011107508A
JP2011107508A JP2009263857A JP2009263857A JP2011107508A JP 2011107508 A JP2011107508 A JP 2011107508A JP 2009263857 A JP2009263857 A JP 2009263857A JP 2009263857 A JP2009263857 A JP 2009263857A JP 2011107508 A JP2011107508 A JP 2011107508A
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Hiroyuki Tomita
冨田  浩幸
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Abstract

【課題】発光素子の出射した光を、視野角にかかわらず均一で色むらのない光として効率よく取り出すことができる蛍光体フィルタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】第1可視光を透過させるとともに、第1可視光より波長の長い第2可視光を反射させる第1ダイクロイックフィルタ1と、第1ダイクロイックフィルタ1上に積層され、第1可視光を前記第2可視光に波長変換する蛍光体を含む蛍光体層2と、蛍光体層2の第1ダイクロイックフィルタ1と反対側に積層され、厚み方向に進む第1可視光を反射させるとともに、第2可視光を透過させる第2ダイクロイックフィルタ3と、第2ダイクロイックフィルタ3の蛍光体層2と反対側に積層され、第2ダイクロイックフィルタ3を出射した出射光を透過させつつ散乱させる光散乱層4とが一体化されている半導体発光素子用の蛍光体フィルタ10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、蛍光体フィルタ、蛍光体フィルタの製造方法およびランプに関し、発光素子の光出射側に配置され、発光素子の出射した光を、視野角にかかわらず均一で色むらのない光として効率よく取り出すことができる蛍光体フィルタおよびその製造方法、並びにその蛍光体フィルタを備えたランプに関する。
発光ダイオード(LED)素子などの発光素子を備えたランプとして、発光素子から出射される光を波長変換して、発光素子から出射される光と異なる波長の光を放射するものがある。
具体的には、青色光を出射する発光ダイオードなどの発光素子を備え、発光素子から出射された青色光の一部を蛍光体により波長変換し、蛍光体からの発光と波長変換されなかった青色光との混色により、白色光が出射されるようにしたランプなどがある。しかしながら、このようなランプにおいては、以下に示すように、発光素子の出射した光を、色みのない白色光として効率よく取り出すことは、困難であった。
すなわち、蛍光体は、青色光の波長を変換させるものであるので、蛍光体の量が少ないと、波長変換されずに出射される青色光の割合が多くなり、ランプから出射される光が青色光となってしまう。しかし、蛍光体の量を増やすと、蛍光体で変換された光が他の蛍光体で繰り返し屈折・反射してランプの外に取り出せなくなる光の量が多くなり、発光素子の出射した光を効率よく取り出すことができなくなってしまう。
また、蛍光体で波長変換された光は蛍光体から全方位に出射されるため、直接光を取り出すことのできない方向にも出射されてしまう。このような光は、リードフレームやパッケージのケース樹脂、LED素子等、LEDランプ内部に向かって進み、そこでランプ外に向かって反射された光のみしか出射されないので、出射光が減衰してしまう。
この問題を解決するために、青色光を透過して蛍光体で変換された変換光を反射するダイクロイックフィルタと、ダイクロイックフィルタの発光素子と反対側に設けられ、蛍光体によって青色光を変換光に波長変換する蛍光体層とを介して、発光素子から出射された青色光を白色光として出射させる技術がある。
例えば、特許文献1には、発光中心波長が470nmであるLED素子と、蛍光体に光が照射されることによって変換光を放射するガラス封止部の蛍光体層と、青色光を透過して変換光を反射することにより蛍光体から放射された光のガラス封止部への再入射を防ぐダイクロイックフィルタとを備える半導体発光素子が記載されている。
また、特許文献2〜特許文献5にも、蛍光体と、青色光を透過して変換光を反射するダイクロイックフィルタとを用いる技術が提案されている。
青色光を透過して変換光を反射するダイクロイックフィルタと、ダイクロイックフィルタの発光素子と反対側に設けられ、蛍光体によって青色光を変換光に波長変換する蛍光体層とを介して、発光素子から出射された青色光を白色光として出射させる場合、蛍光体に全反射されて得られた変換光のうち、蛍光体層から発光素子側に進む変換光をダイクロイックフィルタによって反射させて、蛍光体層に戻すことができる。したがって、蛍光体に全反射されて得られた変換光のうち蛍光体層から発光素子側に進む変換光をなくすことができ、発光素子の出射した光を効率よく取り出すことができる。また、蛍光体層から発光素子側に進む変換光を蛍光体層に戻すことにより、ランプの外に取り出せる変換光の量を多くできるので、蛍光体層に含まれる蛍光体の量を少なくすることができる。よって、蛍光体で変換された変換光が他の蛍光体で繰り返し屈折・反射してランプの外に取り出せなくなる光の量を少なくすることができ、発光素子の出射した光を効率よく取り出すことができる。
また、特許文献6には、クロスダイクロイックプリズムを構成する青色光反射膜として、青色光のみを反射し、他の波長の光を透過する誘電体多層膜が記載されている。
また、特許文献7には、クロスダイクロイックプリズムを構成するダイクロイックフィルタ膜として、青色、例えば、波長が525nmの光を反射する誘電体多層膜が記載されている。
また、特許文献1の図6には、ケースに実装される発光部と、ケースの開口部を覆うとともにRGB蛍光体を含有した蛍光体層が積層された、可視光を透過し、紫外光を反射するダイクロイックフィルタとを有し、発光部が、光源としての紫外光LED素子と、紫外光を透過し、可視光を反射するダイクロイックフィルタとを有するLEDランプが記載されている。
さらに、特許文献1には、紫外光LED素子を青色光LED素子とし、RGB蛍光体を黄色蛍光体として白色光を外部放射させる構成が記載されている。
特許文献1の図6に記載の技術では、光源光である紫外光を透過し、可視光を反射するダイクロイックフィルタを、RGB蛍光体を含有した蛍光体層よりも光源側に配し、蛍光体層の光出射側に、紫外光を反射し、可視光を透過させるダイクロイックフィルタを配置しているので、蛍光体層から光源側に進む可視光を蛍光体層に戻してLEDランプの外に取り出せる可視光の量を多くできるとともに、RGB蛍光体に変換されなかった紫外光を蛍光体層に戻して再び蛍光体層内を通過させることで、効率よく波長変換させることができ、蛍光体層に含まれるRGB蛍光体の量を少なくすることができる。
特開2006−202962号公報 特開2007−109947号公報 特開2007−81234号公報 特開2006−216753号公報 特開2007−59864号公報 特開2007−78779号公報 特開2008−96766号公報
しかしながら、青色光を透過し、蛍光体で変換された変換光を反射するダイクロイックフィルタと、ダイクロイックフィルタの発光素子と反対側に設けられ、蛍光体によって青色光を変換光に波長変換する蛍光体層とを介して、発光素子から出射された青色光を白色光として出射させる場合、発光素子から出射されて蛍光体に波長変換されなかった青色光はそのまま出射される。このため、蛍光体の量が少ないと、波長変換されずに出射される青色光の割合が多くなり、ランプから出射される光が青みがかった色になってしまう。このため、ダイクロイックフィルタを備える場合、ダイクロイックフィルタを備えていない場合よりも蛍光体の量を少なくすることはできるが、削減可能な蛍光体の量はわずかであった。よって、蛍光体の量をより一層少なくして、発光素子の出射した光をより一層効率よく取り出すことが要求されていた。
また、光源光である紫外光を透過し、可視光を反射するダイクロイックフィルタを、RGB蛍光体を含有した蛍光体層よりも光源側に配し、蛍光体層の光出射側に、紫外光を反射し、可視光を透過させるダイクロイックフィルタを配置する特許文献1に記載の技術においては、紫外光LED素子を用いて高出力の光源光を得ることは困難であるため、高出力のLEDランプが得られなかった。また、特許文献1に記載の技術においては、光源光として発光波長が短く高エネルギーである紫外光を用いているため、封止樹脂などのLEDランプを形成している材料を劣化させやすく、光源光として紫外光を用いないLEDランプと比較して寿命が短いという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、発光素子の出射した光を、視野角にかかわらず均一で色むらのない光として効率よく取り出すことができる蛍光体フィルタおよびその製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、本発明の蛍光体フィルタを備え、発光素子の出射した光を、視野角にかかわらず均一で色むらのない光として効率よく取り出すことができるランプを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた。その結果、第1可視光を透過させるとともに、前記第1可視光より波長の長い第2可視光を反射させる第1ダイクロイックフィルタと、第1ダイクロイックフィルタ上に積層され、前記第1可視光を前記第2可視光に波長変換する蛍光体を含む蛍光体層と、蛍光体層の前記第1ダイクロイックフィルタと反対側に積層され、厚み方向に進む前記第1可視光を反射させるとともに、前記第2可視光を透過させる第2ダイクロイックフィルタとを介して、発光素子から出射された光を出射させることにより、発光素子の出射した光を効率よく取り出すことができることを見出した。
本発明者は、上記課題を解決するために、さらに鋭意検討を重ねた。その結果、第2ダイクロイックフィルタの蛍光体層と反対側に光散乱層を設け、発光素子から出射された光を、第1ダイクロイックフィルタと蛍光体層と第2ダイクロイックフィルタと光散乱層とを介して出射させるものとし、第2ダイクロイックフィルタを透過した厚み方向に進む垂直光と、垂直光に対して傾斜する方向に進む第2ダイクロイックフィルタを透過した斜め光とを、光散乱層によって透過させつつ散乱させて混合させることで、発光素子の出射した光をより一層効率よく取り出すことができるとともに、色むらを効果的に防止できることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明は以下に関する。
(1) 第1可視光を透過させるとともに、前記第1可視光より波長の長い第2可視光を反射させる第1ダイクロイックフィルタと、前記第1ダイクロイックフィルタ上に積層され、前記第1可視光を前記第2可視光に波長変換する蛍光体を含む蛍光体層と、前記蛍光体層の前記第1ダイクロイックフィルタと反対側に積層され、厚み方向に進む前記第1可視光を反射させるとともに、前記第2可視光を透過させる第2ダイクロイックフィルタと、前記第2ダイクロイックフィルタの前記蛍光体層と反対側に積層され、前記第2ダイクロイックフィルタを出射した出射光を透過させつつ散乱させる光散乱層とが一体化されていることを特徴とする半導体発光素子用の蛍光体フィルタ。
(2) 前記第2ダイクロイックフィルタと前記第1ダイクロイックフィルタのいずれか一方または両方が、低屈折率膜と、前記低屈折率膜よりも屈折率の高い高屈折率膜とを交互に複数積層してなる誘電体多層膜からなるものであることを特徴とする(1)に記載の蛍光体フィルタ。
(3) 前記蛍光体が、前記蛍光体層の一方の面側に偏在していることを特徴とする(1)または(2)に記載の蛍光体フィルタ。
(4) 前記第1可視光は、400nm〜500nmの範囲内にピーク波長を有するものであり、前記第2可視光は、500nm〜800nmの範囲内にピーク波長を有するものであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の蛍光体フィルタ。
(5) 前記光散乱層が、複数の凹凸を有する樹脂フィルムからなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の蛍光体フィルタ。
(6) 前記複数の凹凸が、前記光散乱層の前記第2ダイクロイックフィルタと反対側の面にのみ形成されていることを特徴とする(5)に記載の蛍光体フィルタ。
(7) 前記光散乱層が、樹脂基材と、前記樹脂基材と一体化された前記樹脂基材と屈折率の異なる複数の粒子とを含む樹脂フィルムからなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の蛍光体フィルタ。
(8) 前記光散乱層が、複数の気泡を含む樹脂フィルムからなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の蛍光体フィルタ。
(9) (1)〜(8)のいずれかに記載の蛍光体フィルタの製造方法であって、樹脂フィルムからなる光散乱層上に、前記第2ダイクロイックフィルタを設ける工程と、前記第2ダイクロイックフィルタ上に、蛍光体層を設ける工程と、前記蛍光体層上に、前記第1ダイクロイックフィルタを設ける工程とを備えることを特徴とする蛍光体フィルタの製造方法。
(10) 前記第2ダイクロイックフィルタと前記第1ダイクロイックフィルタのいずれか一方または両方を、200℃以下の温度で成膜することにより設けることを特徴とする(9)に記載の蛍光体フィルタの製造方法。
(11) 前記蛍光体層を設ける工程が、前記第2ダイクロイックフィルタ上に、蛍光体を含有する樹脂からなる塗布液を塗布して硬化させる工程を含むことを特徴とする(9)または(10)に記載の蛍光体フィルタの製造方法。
(12) 基体と、前記基体上に配置された波長500nm以下の光を出射する半導体発光素子と、前記半導体発光素子の出射光を波長変換する蛍光体フィルタとを備え、前記蛍光体フィルタが、(1)〜(8)のいずれかに記載の蛍光体フィルタであり、前記第1ダイクロイックフィルタを前記半導体発光素子側に向けて配置されていることを特徴とするランプ。
本発明の蛍光体フィルタは、第1可視光を透過させるとともに、前記第1可視光より波長の長い第2可視光を反射させる第1ダイクロイックフィルタと、前記第1ダイクロイックフィルタ上に積層され、前記第1可視光を前記第2可視光に波長変換する蛍光体を含む蛍光体層と、前記蛍光体層の前記第1ダイクロイックフィルタと反対側に積層され、厚み方向に進む前記第1可視光を反射させるとともに、前記第2可視光を透過させる第2ダイクロイックフィルタと、前記第2ダイクロイックフィルタの前記蛍光体層と反対側に積層され、前記第2ダイクロイックフィルタを出射した出射光を透過させつつ散乱させる光散乱層とが一体化されているものであるので、本発明の蛍光体フィルタを、第1ダイクロイックフィルタを半導体発光素子側に向けて配置し、半導体発光素子の出射する第1可視光を波長変換させた場合、以下に示すように、半導体発光素子の出射した第1可視光を視野角にかかわらず色むらのない出射光として出射できる。
すなわち、本発明の蛍光体フィルタを構成する第1ダイクロイックフィルタおよび第2ダイクロイックフィルタは、厚み方向に進む光に対して選択的に特定の波長の光を透過または反射するものである。
また、本発明の蛍光体フィルタを介して出射される出射光は、蛍光体フィルタ内で波長変換されずに出射された第1可視光と蛍光体フィルタ内で波長変換されて生じる第2可視光とが混色されたものである。
蛍光体フィルタに入射した第1可視光は、蛍光体層の蛍光体によって第2可視光に波長変換されると全方位に出射される。蛍光体層で得られた第2可視光のうち、第2ダイクロイックフィルタに臨界角度範囲内の角度で入射した第2可視光は、第2ダイクロイックフィルタから出射される。
また、蛍光体フィルタに入射して、第1ダイクロイックフィルタを透過した後、蛍光体によって波長変換されずに蛍光体フィルタの厚み方向に進み、第2ダイクロイックフィルタに入射した第1可視光は、第2ダイクロイックフィルタで反射されるため、蛍光体フィルタの厚み方向には出射されない。このため、第2ダイクロイックフィルタから蛍光体フィルタの厚み方向に出射される光は、第2可視光と混色される第1可視光の量が不足して、第2可視光の波長に対応する色味を帯びた光になってしまう。
一方、厚み方向に対して傾斜する方向に進む光が第1ダイクロイックフィルタまたは第2ダイクロイックフィルタに入射された場合、第1ダイクロイックフィルタまたは第2ダイクロイックフィルタ内を光が通過する距離が、厚み方向に進む光が入射された場合と異なるため、第1ダイクロイックフィルタまたは第2ダイクロイックフィルタによる分光特性が異なる。すなわち、第2ダイクロイックフィルタは、厚み方向に進む第1可視光を反射させるが、厚み方向に対して傾斜する方向に進む光については、入射角が大きいほど短い波長の光も透過させる。
したがって、厚み方向に対して傾斜する方向から第1ダイクロイックフィルタに入射して第1ダイクロイックフィルタを透過し、第2可視光に波長変換されずに蛍光体層を透過して、厚み方向に対して傾斜する方向に第2ダイクロイックフィルタに入射した光は、第2ダイクロイックフィルタを透過して第1可視光のまま出射される。よって、厚み方向に対して傾斜する方向に第2ダイクロイックフィルタから出射される光には、蛍光体層で波長変換された第2可視光だけでなく、多くの第1可視光も含まれていることになる。
その結果、第2ダイクロイックフィルタから出射される光は、視野角によって色が異なるという問題が生じる。すなわち、厚み方向に出射される光は、厚み方向に対して傾斜する方向に出射される光と比較して第2可視光の波長に対応する色味を帯びた光となる。一方、厚み方向に対して傾斜する方向に出射される光は、厚み方向に出射される光と比較して第1可視光の波長に対応する色味を帯びた光となる。このため、半導体発光素子の出射光を、第1ダイクロイックフィルタと蛍光体層と第2ダイクロイックフィルタとを介して出射させると、視野角によって色が異なってしまう。
しかし、本発明の蛍光体フィルタでは、第2ダイクロイックフィルタの蛍光体層と反対側に、第2ダイクロイックフィルタを出射した出射光を透過させつつ散乱させる光散乱層が設けられているので、第2ダイクロイックフィルタから厚み方向に出射される第2可視光の波長に対応する色味を帯びた光と、第2ダイクロイックフィルタから厚み方向に対して傾斜する方向に出射される第1可視光の波長に対応する色味を帯びた光とが、光散乱層において混合されるため、半導体発光素子の出射光を視野角にかかわらず均一で色むらのない光として出射できる。
したがって、例えば、第1可視光が、400nm〜500nmの範囲内にピーク波長を有するものであり、第2可視光が、500nm〜800nmの範囲内にピーク波長を有するものである場合、本発明の蛍光体フィルタを、第1ダイクロイックフィルタを半導体発光素子側に向けて配置し、半導体発光素子の出射する第1可視光を波長変換させた場合、半導体発光素子の出射した第1可視光を視野角にかかわらず色みのない白色光として出射できる。
また、本発明の蛍光体フィルタは、第2ダイクロイックフィルタを出射した出射光を透過させつつ散乱させる光散乱層が備えられているものであるので、第2ダイクロイックフィルタから厚み方向に対して傾斜する方向に出射される斜め光のうち、光散乱層が設けられていない場合には取り出すことのできない厚み方向との角度差の非常に大きい光のうちの一部を、光散乱層によって反射させて蛍光体フィルタから取り出すことができる。よって、本発明の蛍光体フィルタによれば、光散乱層の設けられていない蛍光体フィルタと比較して、半導体発光素子の出射した光をより効率よく取り出すことができる。
さらに、本発明の蛍光体フィルタでは、光散乱層を透過して第2ダイクロイックフィルタに向かって厚み方向に進む第1可視光を、第2ダイクロイックフィルタによって反射させて光散乱層に戻すことができるので、半導体発光素子の出射した光を効率よく取り出すことができる。
しかも、本発明の蛍光体フィルタは、第1ダイクロイックフィルタ、蛍光体層、第2ダイクロイックフィルタ、光散乱層が積層されて一体化されているものであるので、第1ダイクロイックフィルタを半導体発光素子側に向けて本発明の蛍光体フィルタを配置し、半導体発光素子の出射する第1可視光を波長変換させた場合、蛍光体層から第1ダイクロイックフィルタに進む第2可視光を第1ダイクロイックフィルタによって反射させて蛍光体層に戻すことができ、しかも、変換されずに蛍光体層を通過した厚み方向に進む第1可視光を、第2ダイクロイックフィルタによって反射させて蛍光体層に戻すことができる。したがって、蛍光体層に含まれる蛍光体の量が少なくても効率よく厚み方向に進む第1可視光の波長を変換させることができ、蛍光体層に含まれる蛍光体の量を少なくすることができる。よって、蛍光体層内で蛍光体に繰り返し全反射されることにより、蛍光体層から取り出せなくなる光の量を少なくすることができ、半導体発光素子の出射した光をより効率よく取り出すことができる。
また、本発明の蛍光体フィルタは、第1ダイクロイックフィルタ、蛍光体層、第2ダイクロイックフィルタ、光散乱層が積層されて一体化されているものであるので、例えば、蛍光体フィルタを構成する各層間の少なくとも1つに、空気層などの低屈折率の介在層が介在されている場合と比較して、半導体発光素子の出射した光を効率よく取り出すことができる。
これに対し、例えば、介在層として空気層が含まれている場合、空気層に入射した光が全反射されることにより、空気層から取り出せなくなる光の量が多くなってしまうので、半導体発光素子の出射した光を効率よく取り出すことができなくなる。
また、本発明の蛍光体フィルタの製造方法は、樹脂フィルムからなる光散乱層上に、第2ダイクロイックフィルタを設ける工程と、第2ダイクロイックフィルタ上に、蛍光体層を設ける工程と、蛍光体層上に、第1ダイクロイックフィルタを設ける工程とを備えているので、第1ダイクロイックフィルタ、蛍光体層、第2ダイクロイックフィルタ、光散乱層が積層されて一体化されている本発明の蛍光体フィルタを容易に製造できる。
本発明のランプは、基体と、前記基体上に配置された波長500nm以下の光を出射する半導体発光素子と、前記半導体発光素子の出射光を波長変換する蛍光体フィルタとを備え、前記蛍光体フィルタが、本発明の蛍光体フィルタであり、第1ダイクロイックフィルタを半導体発光素子側に向けて配置されているものであるので、半導体発光素子の出射した波長500nm以下の出射光を視野角にかかわらず均一で色むらのない光として効率よく取り出すことができる。
また、本発明のランプは、半導体発光素子として波長500nm以下の光を出射するものを用いているので、半導体発光素子として紫外光を出射するものを用いたランプと比較して寿命が長く、長期に渡って使用できるものとなる。
図1は、本発明の蛍光体フィルタの一例を模式的に示した概略断面図である。 図2は、第1ダイクロイックフィルタとして用いられる誘電体多層膜の一例について、波長と透過率との関係を示したグラフであり、誘電体多層膜の分光特性を分光光度計で測定した結果を示したスペクトルである。 図3は、第2ダイクロイックフィルタとして用いられる誘電体多層膜の一例について、波長と透過率および反射率との関係を示したグラフであり、誘電体多層膜の分光特性を分光光度計で測定した結果を示したスペクトルである。 図4は、図1に示す蛍光体フィルタに入射した第1可視光の光路を説明するための断面模式図である。 図5(a)〜図5(c)は、本発明のランプの一例を模式的に示した概略断面図である。
以下、本発明の蛍光体フィルタ、蛍光体フィルタの製造方法およびランプについて、図面を参照して詳細に説明する。
「蛍光体フィルタ」
図1は、本発明の蛍光体フィルタの一例を模式的に示した概略断面図である。図1において符号10は蛍光体フィルタを示している。図1においては、蛍光体フィルタ10の下側が半導体発光素子側となっており、蛍光体フィルタ10の上側が光出射側となっている。
蛍光体フィルタ10は、図1に示すように、第1ダイクロイックフィルタ1と蛍光体層2と第2ダイクロイックフィルタ3と光散乱層4とが積層されて一体化されているものである。
図1に示す蛍光体フィルタ10は、第1ダイクロイックフィルタを半導体発光素子側に向けて配置されるものである。
半導体発光素子としては、例えば、波長500nm以下の光を出射するものを用いることができる。半導体発光素子の出射する波長500nm以下の光のピーク波長やドミナント波長は、特に制限されるものではないが、半導体発光素子として、例えばピーク波長455nmの青色光を出射するLED素子などを用いることができる。
第1ダイクロイックフィルタ1は、蛍光体フィルタ10の厚み方向(図1においては上下方向)に進む垂直光のうち、第1可視光を透過させるとともに、第1可視光より波長の長い第2可視光を反射させるものである。第1ダイクロイックフィルタ1としては、半導体発光素子側から入射する第1可視光の70%以上、より好ましくは80%以上を透過させるとともに、蛍光体層2から入射する第1可視光が波長変換されてなる第2可視光を90%以上、より好ましくは95%以上を反射させるものであることが好ましい。
図1に示す蛍光体フィルタ10において、第1可視光の波長は、半導体発光素子から出射される光の波長範囲を含む波長である。第1可視光は、400nm〜500nmの範囲内にピーク波長を有するものであることが好ましく、435nm〜480nmの範囲内にピーク波長を有するものであることがより好ましい。
また、第2可視光は、500nm〜800nmの範囲内にピーク波長を有するものであることが好ましく、530nm〜600nmの範囲内にピーク波長を有するものであることがより好ましい。また、第2可視光は、500nm〜580nmの範囲内にピーク波長を有する光と、600nm〜750nmの範囲内にピーク波長を有する光とを含むものであってもよい。
蛍光体層2は、第1ダイクロイックフィルタ1の半導体発光素子と反対側(図1においては第1ダイクロイックフィルタ1上)に積層されている。蛍光体層2は、第1可視光を第2可視光に波長変換する蛍光体(図1においては図示略)を含むものであり、第1ダイクロイックフィルタ1を透過した第1可視光の一部を第1可視光より長波長の第2可視光に波長変換するものである。蛍光体層2としては、蛍光体を含む光透過性樹脂などが用いられる。
蛍光体としては、蛍光体層2は、第1可視光を第1可視光より波長の長い第2可視光に波長変換するものであればよく、特に限定されないが、例えば、蛍光体層2に入射したピーク波長460nmの青色光を受けて励起されることにより、青色光を波長変換されたピーク波長560nmの黄色光として放射するYAG(Yttrium Aluminum Garnet)などを用いることができる。
また、蛍光体として、蛍光体層2に入射したピーク波長460nmの青色光を受けて励起されることにより、青色光を波長変換されたピーク波長520nmの緑色光と、ピーク波長650nの赤色光とを含む光として放射するシリケート系蛍光体などを用いてもよい。
また、光透過性樹脂としては、特に限定されないが、光透過性樹脂に蛍光体を分散させて含有してなる塗布液を形成することができ、塗布液を塗布して硬化させる方法により蛍光体層2を形成することが可能であるものを用いることが好ましい。具体的には、例えば、光透過性樹脂として、シリコーン樹脂や透明エポキシ樹脂などを用いることが好ましい。
蛍光体層2の厚みや、蛍光体層2に含まれる蛍光体の粒径は、特に制限されない。また、蛍光体層2は、蛍光体が、蛍光体層2全体に均一に分散しているものであるよりも、蛍光体層2の一方の面側に偏在しているものであることが好ましい。蛍光体が、蛍光体層2の一方の面側に偏在している場合、蛍光体層2に入射した光のうち、蛍光体に繰り返し屈折・反射されて蛍光体フィルタ10の光散乱層4側に取り出せなくなる光の量を少なくすることができ、半導体発光素子の出射した青色光を、蛍光体フィルタ10を介して効率よく取り出すことができる。
第2ダイクロイックフィルタ3は、蛍光体層2の第1ダイクロイックフィルタ1と反対側(図1においては蛍光体層2上)に積層されている。第2ダイクロイックフィルタ3は、蛍光体層2を透過して厚み方向に進む第1可視光を反射させるとともに、第2可視光を透過させるものである。第2ダイクロイックフィルタ3としては、蛍光体層2を透過して入射する第1可視光の90%以上、より好ましくは95%以上を反射させるとともに、蛍光体層2から入射する第1可視光が波長変換されてなる第2可視光を70%以上、より好ましくは85%以上を透過させるものであることが好ましい。
さらに、本実施形態においては、第2ダイクロイックフィルタ1と第1ダイクロイックフィルタ3のいずれか一方または両方が、低屈折率膜(図示略)と、低屈折率膜よりも屈折率の高い高屈折率膜(図示略)とを交互に複数積層してなる誘電体多層膜からなるものであることが好ましい。第2ダイクロイックフィルタ1および/または第1ダイクロイックフィルタ3を誘電体多層膜からなるものとすることで、所定の波長の光に対して選択的に高い反射率および高い透過率を有する優れた第2ダイクロイックフィルタ1および/または第1ダイクロイックフィルタ3が実現できる。
誘電体多層膜を構成する低屈折率膜としては、例えば、SiO膜やMgF膜などが挙げられる。また、高屈折率膜としては、例えば、TiO膜やTa膜、Nb膜などが挙げられる。ここで用いられる誘電体多層膜としては、低屈折率膜であるSiO膜と高屈折率膜であるTa膜とを交互に数十回積層してなるものを用いることが好ましい。なお、誘電体多層膜の第2ダイクロイックフィルタ1または第1ダイクロイックフィルタ3としての波長特性は、誘電体多層膜を構成する各低屈折率膜および各高屈折率膜の屈折率と膜厚とを選択することによって決定される。例えば、光学薄膜では光学膜厚nd=λ/4が基本なので、数十nm程度の膜厚があれば、反射率スペクトルから膜厚d,屈折率nを決めることができる。
図2は、第1ダイクロイックフィルタとして用いられる誘電体多層膜の一例について、波長と透過率との関係を示したグラフであり、誘電体多層膜の分光特性を分光光度計で測定した結果を示したスペクトルである。なお、図2に示すグラフは、石英基板上に、低屈折率膜であるSiO膜と高屈折率膜であるTa膜とを交互に30回積層してなる誘電体多層膜についてのスペクトルである。この誘電体多層膜は、図2に示すように、光の波長500nm以下の光(第1可視光)を透過(80%以上を透過)させるとともに、波長500nmを超える光(第2可視光)を反射(95%以上を反射)させる(透過させない)ものであり、第1ダイクロイックフィルタ1として好ましく用いることができる。なお、SiO膜の膜厚は117nmであり、Ta膜の膜厚は80nmである。
図3は、第2ダイクロイックフィルタとして用いられる誘電体多層膜の一例について、波長と透過率および反射率との関係を示したグラフであり、誘電体多層膜の分光特性を分光光度計で測定した結果を示したスペクトルである。なお、図3に示すグラフは、石英基板上に、低屈折率膜であるSiO膜と高屈折率膜であるTa膜とを交互に30回積層してなる誘電体多層膜についてのスペクトルである。この誘電体多層膜は、図3に示すように、光の波長500nm以下の光(第1可視光)を反射(95%以上を反射)させるとともに、波長500nmを超える光(第2可視光)を透過(70%以上を透過)させるものであり、第2ダイクロイックフィルタ3として好ましく用いることができる。
光散乱層4は、第2ダイクロイックフィルタ3の蛍光体層2と反対側(図1においては第2ダイクロイックフィルタ3上)に積層され、第2ダイクロイックフィルタ3を出射した出射光を透過させつつ散乱させるものである。したがって、本実施形態の蛍光体フィルタ10では、第2ダイクロイックフィルタ3を透過した垂直光と、第2ダイクロイックフィルタ3を透過した斜め光とが、光散乱層4によって散乱されて混合されるものとなっている。
光散乱層4は、第2ダイクロイックフィルタ3を出射した出射光を透過させつつ散乱させることができれば、如何なるものであってもよいが、容易に製造できる蛍光体フィルタ10とするために、樹脂フィルムからなるものであることが好ましい。樹脂フィルムからなる光散乱層4は、複数の凹凸を有する樹脂フィルムからなるものであることが好ましい。この場合、光散乱層4を構成する複数の凹凸が、光散乱層4の第2ダイクロイックフィルタ3と反対側の面にのみ形成されていることがより好ましい。光散乱層4の第2ダイクロイックフィルタ3と反対側の面にのみ複数の凹凸が形成されている場合、光散乱層4の第2ダイクロイックフィルタ3側の面にのみ複数の凹凸が形成されている場合と比較して、光散乱層4による散乱効果が効果的に得られ、蛍光体フィルタ10に入射した光を効率よく取り出すことができる。
また、光散乱層4は、樹脂基材と、樹脂基材と一体化された樹脂基材と屈折率の異なる複数の粒子とを含む樹脂フィルムからなるものであってもよいし、複数の気泡を含む樹脂フィルムからなるものであってもよい。
光散乱層4に用いられる樹脂フィルムの材料としては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、透明エポキシ樹脂、非晶質シクロオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂などの光透過性樹脂を用いることが好ましい。
光散乱層4として用いられる複数の凹凸を有する樹脂フィルムとしては、例えば、樹脂フィルムの表面を粗面化することにより表面に複数の凹凸を形成したものなどが挙げられる。
また、複数の気泡を含む樹脂フィルムとしては、樹脂フィルムの内部に中空のガラス粒子などからなる散乱粒子を含有させて形成された気泡を含む樹脂フィルムが挙げられる。この場合、中空の散乱粒子は、樹脂フィルムの内部に互いに重ならないように1層のみ敷き詰められていることが好ましい。このことにより、光散乱層4によって光が散乱されることにより、蛍光体フィルタ10の厚み方向に垂直な方向に近い方向に進む光が生成されて、蛍光体フィルタ10から取り出せなくなる光が生じることを防止できる。
また、複数の気泡を含む樹脂フィルムとしては、樹脂フィルムの内部に発泡技術を用いて形成された気泡を含むものを用いてもよい。
光散乱層4の透過率は、高い程好ましく、特に限定されないが、例えば、600nmでの分光透過率が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。また、光散乱層4のヘイズ値は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
また、光散乱層4としては、具体的には、例えば平均厚みが51μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、150℃で0.5時間加熱した前後の熱収縮率が1%以下、600nmでの分光透過率64.5%、ヘイズ値81.4%のものなどを好ましく用いることができる。このような光散乱層4としては、D114SIII(商品名:ツジデン株式会社製)などが挙げられる。
「光の光路」
次に、図1に示す蛍光体フィルタ10の第1ダイクロイックフィルタ1側(図1においては下側)から半導体発光素子の出射する第1可視光が入射されて、光散乱層4側(図1においては上側)から出射されるまでの光の光路について図面を用いて説明する。
図4は、図1に示す蛍光体フィルタ10に入射した第1可視光の光路を説明するための断面模式図である。図4に示すように、半導体発光素子から出射された第1可視光a〜cが、第1ダイクロイックフィルタ1側から蛍光体フィルタ10に入射されると、第1ダイクロイックフィルタ1を透過して蛍光体層2に到達する。蛍光体層2に到達した第1可視光a〜cのうち第1可視光aと第1可視光bは、蛍光体層2に含まれる蛍光体2aによって吸収されて第2可視光Yに波長変換される。
より詳細には、第1可視光aは、図4に示すように、蛍光体2aによって吸収されて第2可視光Yであるa1〜a4に波長変換されている。
波長変換された第2可視光Yであるa1とa3は、図4に示すように、第2ダイクロイックフィルタ3を透過して、光散乱層4に到達している。なお、第2可視光a1は、蛍光体層2において、蛍光体フィルタ10の厚み方向に進む垂直光ではなく、垂直光に対して傾斜する方向に進む斜め光とされて、光散乱層4に到達している。また、第2可視光a3は、蛍光体層2において垂直光とされて、光散乱層4に到達している。
また、波長変換された第2可視光Yであるa2は、図4に示すように、蛍光体2aによって全反射されて第1ダイクロイックフィルタ1に向かって進み、第1ダイクロイックフィルタ1によって反射されて蛍光体層2に戻され、第2ダイクロイックフィルタ3を透過して、光散乱層4に到達している。
また、波長変換された第2可視光Yであるa4は、図4に示すように、蛍光体2aによって複数回全反射されて第2可視光Yに波長変換された後、第2ダイクロイックフィルタ3を透過して、光散乱層4に到達している。
また、第1可視光bは、図4に示すように、蛍光体2aによって第2可視光Yに波長変換されずに蛍光体層2を通過して、第2ダイクロイックフィルタ3に到達している。そして、第2ダイクロイックフィルタ3に到達した第1可視光bは、第2ダイクロイックフィルタ3によって反射されて、蛍光体層2に戻され、蛍光体2aによって変換光Yに波長変換されている。その後、変換光Yに波長変換された第1可視光bは、図4に示すように、第2ダイクロイックフィルタ3を透過して、光散乱層4に到達している。
また、第1可視光cは、図4に示すように、蛍光体2aによって第2可視光Yに波長変換されずに蛍光体層2を通過して、第1可視光cのまま第2ダイクロイックフィルタ3に到達している。第2ダイクロイックフィルタ3は、蛍光体層2を透過した垂直光のうち、第1可視光を反射させるとともに、第2可視光を透過させるものである。第2ダイクロイックフィルタ3に到達した第1可視光cは、斜め光であるので、図4に示すように、第2ダイクロイックフィルタ3に反射されずに第2ダイクロイックフィルタ3を透過して、第1可視光Bのまま光散乱層4に到達している。
このように、半導体発光素子から出射された第1可視光a〜cが、第2ダイクロイックフィルタ3を透過して光散乱層4に到達した時点では、斜め光には第2可視光Yだけでなく多くの第1可視光Bも含まれているので、斜め光は垂直光と比較して第1可視光の波長に対応する色味を帯びた光となる。このため、第2ダイクロイックフィルタ3を透過した光を、光散乱層4を透過させずに蛍光体フィルタ10から出射させた場合には、視野角によって色が異なり、色むらが生じる。
図4に示す蛍光体フィルタ10では、光散乱層4に到達した垂直光と斜め光とが、光散乱層4によって透過されつつ散乱されて混合される。したがって、蛍光体フィルタ10から出射される光は、図4に示すように、視野角にかかわらず均一で色むらのない光Wとなる。
例えば、第1可視光が、400nm〜500nmの範囲内にピーク波長を有するものであり、第2可視光が、500nm〜800nmの範囲内にピーク波長を有するものであり、図4に示す蛍光体フィルタ10を、第1ダイクロイックフィルタ1を半導体発光素子側に向けて配置し、半導体発光素子の出射する第1可視光を波長変換させた場合、半導体発光素子の出射した第1可視光は、視野角にかかわらず色みのない白色光として出射される。より詳細には、半導体発光素子の出射した第1可視光が、光散乱層4に到達すると、第2可視光の波長に対応する色味を帯びた垂直光と第1可視光の波長に対応する色味を帯びた斜め光とが、光散乱層4によって透過されつつ散乱されて混合され、視野角にかかわらず色みのない白色光として出射される。
また、光散乱層4に到達した第1可視光Bのうち一部は、光散乱層4に散乱されることによって第2ダイクロイックフィルタ3に向かって進む垂直光となるが、第2ダイクロイックフィルタ3に反射されて光散乱層4に戻されて、再度、光散乱層4によって透過されつつ散乱されて利用される。
「蛍光体フィルタの製造方法」
次に、図1に示す蛍光体フィルタ10の製造方法について説明する。
まず、樹脂フィルムからなる光散乱層4を形成する。次いで、樹脂フィルムからなる光散乱層4上に、第2ダイクロイックフィルタ3を設ける。
なお、光散乱層4が片面にのみ複数の凹凸を有する樹脂フィルムである場合には、光散乱層4の凹凸を有しない面側に第2ダイクロイックフィルタ3を設けることが好ましい。このようにすることで、光散乱層4を構成する複数の凹凸が、光散乱層4の第2ダイクロイックフィルタ3と反対側の面にのみ形成されている構成になり、所定の分光特性を有する第2ダイクロイックフィルタ3と、散乱効果が効果的に得られる光散乱層4とを備え、蛍光体フィルタ10に入射した光を効率よく取り出すことができる蛍光体フィルタ10を形成できる。
片面にのみ複数の凹凸を有する樹脂フィルムからなる光散乱層4の凹凸を有しない面側に第2ダイクロイックフィルタ3を形成する場合、凹凸を有する面側に第2ダイクロイックフィルタを形成する場合と比較して、第2ダイクロイックフィルタ3の膜厚が均一なものとなり、容易に所定の分光特性を有する第2ダイクロイックフィルタ3が得られる。これに対し、片面にのみ複数の凹凸を有する樹脂フィルムからなる光散乱層4の凹凸を有する面側に第2ダイクロイックフィルタ3を形成する場合、膜厚のばらつきが大きくなるとともに、蛍光体フィルタ10の厚み方向と垂直でない部分が多く存在する第2ダイクロイックフィルタ3となり、設計通りの分光特性を有する第2ダイクロイックフィルタ3が得られない場合がある。
次に、第2ダイクロイックフィルタ3上に、蛍光体を含有する樹脂からなる塗布液を塗布して硬化させる方法などにより、蛍光体層2を設ける。なお、蛍光体層2として、蛍光体が、蛍光体層2の一方の面側に偏在しているものを形成する場合、例えば、比較的大きな粒径の蛍光体が分散されてなる低粘度の塗布液を、塗布して硬化させる方法を用いて蛍光体層2を形成することが好ましい。この場合、比較的大きな粒径の蛍光体として、平均粒径5μm以上の蛍光体を用いることが好ましく、低粘度の塗布液として、10Pa・s以下の粘度のものを用いることが好ましい。
次いで、蛍光体層2上に、第2ダイクロイックフィルタ3を形成する方法と同様にして、第1ダイクロイックフィルタ1を設ける。以上の工程により、図1に示す蛍光体フィルタ10が得られる。
本実施形態の蛍光体フィルタ10の製造方法においては、第1ダイクロイックフィルタ1および第2ダイクロイックフィルタ3は、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に複数回成膜して誘電体多層膜を形成することにより形成することが好ましい。
なお、第1ダイクロイックフィルタ1および第2ダイクロイックフィルタ3を形成するための成膜方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理蒸着法(PVD法)や、化学蒸着法(CVD法)などを用いることができるが、光散乱層4を構成する樹脂フィルムに変形などの悪影響を及ぼすことのない低い温度で成膜できる方法を用いることが好ましく、具体的には200℃以下の低い温度で成膜できる方法を用いることが好ましい。上記の成膜方法のうち、スパッタリング法は、低温での成膜に適しているため好ましい。また、スパッタリング法としては、特に、デジタルスパッタリング装置アルディス(ULDiS)(商品名:アルバック株式会社製)を用いて200℃以下の低い温度で成膜する方法を用いることが好ましい。
「ランプ」
図5(a)〜図5(c)は、本発明のランプの一例を模式的に示した概略断面図である。図5(a)〜図5(c)に示すランプ21、22、23は、いずれも、基体上に配置されたLED素子5(半導体発光素子)と、LED素子5の出射光を波長変換する図1に示す蛍光体フィルタ10とを備えており、蛍光体フィルタ10が第1ダイクロイックフィルタ1をLED素子5側に向けて配置されているものである。
LED素子5としては、波長500nm以下の光を出射するものであればよく、特に限定されないが、例えば、サファイヤなどからなる基板上に窒化ガリウム系半導体層が形成されてなるものなどが好ましく用いられる。図5(a)〜図5(c)に示すランプ21、22、23においては、LED素子5として波長400〜500nmの光を出射するものを用いているので、LED素子として紫外光を出射するものを用いたランプと比較して寿命が長く、長期に渡って使用できるものとなる。
図5(a)に示すランプ21は、リフレクタ6を備えている。リフレクタ6は、基体(図示略)上に配置されたLED素子5を収容するための封止部7を有している。リフレクタ6上には、封止部7を覆うように、蛍光体フィルタ10が設置されている。封止部7は、例えば、平面視円形の凹部状の形状とされており、底部にLED素子5が設置されている。封止部7内は、封止樹脂が充填されることにより封止されていてもよいし、封止されていてもよいが、封止されていることが望ましい。封止樹脂が充填されることにより封止部7内が封止されている場合、LED素子5と蛍光体フィルタ10との間に空気層が存在しないものとなり、LED素子5と蛍光体フィルタ10との間に空気層が存在する場合と比較して、優れた光取り出し効率を有するランプ21となる。
図5(a)に示すランプ21は、青色光を出射するLED素子5と、第1ダイクロイックフィルタ1をLED素子5側に向けて配置されている蛍光体フィルタ10とを備えているので、LED素子5の出射した光を、視野角にかかわらず均一で色むらのない光として効率よく取り出すことができる。
また、図5(a)に示すランプ21においては、リフレクタ6の材質や封止部7の形状を高度に制御することなどによって光の取り出し効率を向上させなくても、十分に高い光の取り出し効率が得られるので、リフレクタ6の設計条件を緩和することが可能となる。
また、図5(a)に示すランプ21においては、リフレクタ6上に、封止部7を覆うように、第1ダイクロイックフィルタ1をLED素子5側に向けて蛍光体フィルタ10が設置されているので、蛍光体フィルタ10によってランプ21から出射される光の色を制御することができ、封止部7内に蛍光体を含有する封止樹脂などを充填することによりランプ21から出射される光の色を調節する必要がなく、封止樹脂を充填する工程を省略することができ、容易に製造できる。
図5(b)に示すランプ22は、基板8(基体)上に、LED素子5を収容するための凹部8aを有している。凹部8aの底部にはLED素子5が設置されている。凹部8a内には、封止樹脂が充填されていなくてもよいし、充填されていてもよい。また、凹部8aの縁部上には、凹部8aを覆うように、第1ダイクロイックフィルタ1をLED素子5側に向けて蛍光体フィルタ10が設置されている。なお、蛍光体フィルタ10は、図5(b)に示すように、各凹部8aを覆うように個別に設けられていてもよいが、隣接する凹部8aを連続して覆うように一体化して設けられていてもよい。
図5(b)に示すランプ22も、図5(a)に示すランプ21と同様に、青色光を出射するLED素子5と、第1ダイクロイックフィルタ1をLED素子5側に向けて配置されている蛍光体フィルタ10とを備えているので、LED素子5の出射した光を、視野角にかかわらず均一で色むらのない光として効率よく取り出すことができる。
また、図5(b)に示すランプ22においては、凹部8aを覆うように、第1ダイクロイックフィルタ1をLED素子5側に向けて蛍光体フィルタ10が設置されているので、蛍光体フィルタ10によってランプ21から出射される光の色を制御することができ、凹部8a内に蛍光体を含有する封止樹脂などを充填することによりランプ22から出射される光の色を調節する必要がなく、封止樹脂を充填する工程を省略することができ、容易に製造できる。
また、図5(b)に示すランプ22においては、基板8上に、LED素子5を収容するための凹部8aが設けられているので、リフレクタなどを形成する場合と比較して、容易に形成できる。
図5(c)に示すランプ23は、基板9(基体)上に形成されており、基板9上に配置されたLED素子5を覆うように、第1ダイクロイックフィルタ1をLED素子5側に向けて蛍光体フィルタ10が設置されている。なお、蛍光体フィルタ10は、図5(c)に示すように、各LED素子5を覆うように個別に設けられていてもよいが、隣接するLED素子5を連続して覆うように一体化して設けられていてもよい。
図5(c)に示すランプ23も、図5(a)に示すランプ21と同様に、青色光を出射するLED素子5と、第1ダイクロイックフィルタ1をLED素子5側に向けて配置されている蛍光体フィルタ10とを備えているので、LED素子5の出射した光を、視野角にかかわらず均一で色むらのない光として効率よく取り出すことができる。
また、図5(c)に示すランプ23においては、基板9上に形成されたLED素子5をを覆うように、蛍光体フィルタ10が設置されているので、蛍光体フィルタ10によってランプ21から出射される光の色を制御することができ、リフレクタを形成しなくても済み、リフレクタなどを形成する場合と比較して、容易に形成できる。
1…第1ダイクロイックフィルタ、2…蛍光体層、2a…蛍光体、3…第2ダイクロイックフィルタ、4…光散乱層、5…LED素子、6…リフレクタ、7…封止部、8、9…基板(基体)、8a・・・凹部、10…蛍光体フィルタ、a、b、c、B…第1可視光、a1、a2、a3、a4、Y…第2可視光、21、22、23…ランプ。

Claims (12)

  1. 第1可視光を透過させるとともに、前記第1可視光より波長の長い第2可視光を反射させる第1ダイクロイックフィルタと、
    前記第1ダイクロイックフィルタ上に積層され、前記第1可視光を前記第2可視光に波長変換する蛍光体を含む蛍光体層と、
    前記蛍光体層の前記第1ダイクロイックフィルタと反対側に積層され、厚み方向に進む前記第1可視光を反射させるとともに、前記第2可視光を透過させる第2ダイクロイックフィルタと、
    前記第2ダイクロイックフィルタの前記蛍光体層と反対側に積層され、前記第2ダイクロイックフィルタを出射した出射光を透過させつつ散乱させる光散乱層とが一体化されていることを特徴とする半導体発光素子用の蛍光体フィルタ。
  2. 前記第2ダイクロイックフィルタと前記第1ダイクロイックフィルタのいずれか一方または両方が、低屈折率膜と、前記低屈折率膜よりも屈折率の高い高屈折率膜とを交互に複数積層してなる誘電体多層膜からなるものであることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体フィルタ。
  3. 前記蛍光体が、前記蛍光体層の一方の面側に偏在していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蛍光体フィルタ。
  4. 前記第1可視光は、400nm〜500nmの範囲内にピーク波長を有するものであり、前記第2可視光は、500nm〜800nmの範囲内にピーク波長を有するものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の蛍光体フィルタ。
  5. 前記光散乱層が、複数の凹凸を有する樹脂フィルムからなることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の蛍光体フィルタ。
  6. 前記複数の凹凸が、前記光散乱層の前記第2ダイクロイックフィルタと反対側の面にのみ形成されていることを特徴とする請求項5に記載の蛍光体フィルタ。
  7. 前記光散乱層が、樹脂基材と、前記樹脂基材と一体化された前記樹脂基材と屈折率の異なる複数の粒子とを含む樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の蛍光体フィルタ。
  8. 前記光散乱層が、複数の気泡を含む樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の蛍光体フィルタ。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の蛍光体フィルタの製造方法であって、
    樹脂フィルムからなる光散乱層上に、前記第2ダイクロイックフィルタを設ける工程と、
    前記第2ダイクロイックフィルタ上に、蛍光体層を設ける工程と、
    前記蛍光体層上に、前記第1ダイクロイックフィルタを設ける工程とを備えることを特徴とする蛍光体フィルタの製造方法。
  10. 前記第2ダイクロイックフィルタと前記第1ダイクロイックフィルタのいずれか一方または両方を、200℃以下の温度で成膜することにより設けることを特徴とする請求項9に記載の蛍光体フィルタの製造方法。
  11. 前記蛍光体層を設ける工程が、前記第2ダイクロイックフィルタ上に、蛍光体を含有する樹脂からなる塗布液を塗布して硬化させる工程を含むことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の蛍光体フィルタの製造方法。
  12. 基体と、前記基体上に配置された波長500nm以下の光を出射する半導体発光素子と、前記半導体発光素子の出射光を波長変換する蛍光体フィルタとを備え、
    前記蛍光体フィルタが、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の蛍光体フィルタであって、前記第1ダイクロイックフィルタを前記半導体発光素子側に向けて配置されていることを特徴とするランプ。
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