以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1には本第1実施形態に係るコンピュータ・システム10が示されている。コンピュータ・システム10は、印刷装置12が接続された印刷サーバ20と、複数台の端末装置30と、が通信回線40を介して互いに接続されて構成されている。
印刷装置12は、マイクロコンピュータ等から成りCPU14A、メモリ14B、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部14C及び通信I/F(インタフェース)部14Dを内蔵した本体制御部14を備えている。印刷装置12は通信I/F部14Dを介して印刷サーバ20に接続されている。本体制御部14には、入力された印刷用画像データが表す画像を記録用紙に印刷する画像印刷部16と、LCD等から成る表示部18A及びテンキーやタッチパネル等から成る操作部18Bが設けられた操作パネル18と、が各々接続されている。
なお、画像印刷部16は、例えば、印刷用画像データに基づき電子写真方式で画像を形成し形成した画像を記録用紙に転写・定着させる構成であってもよいし、印刷用画像データに基づきインクジェット方式により複数のノズルからインク滴を吐出させて記録用紙上に画像を記録する構成であってもよく、記録用紙上への画像の記録方式としては公知の各種方式の何れを適用することも可能である。
印刷サーバ20は、CPU22A、メモリ22B、HDDやフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部22C及び通信I/F部22Dを内蔵したサーバ本体22を備え、通信I/F部22Dを介して通信回線40に接続されており、通信I/F部22Dには印刷装置12も接続されている。また、サーバ本体22にはディスプレイ24、キーボード26及びマウス28が各々接続されている。印刷サーバ20は、通信回線40に接続された複数台の端末装置30の各々から印刷装置12に対して文書の印刷を指示することを可能とするサービス(印刷装置12を共有プリンタとして機能させるサービス)を提供するサーバであり、サーバ本体22の記憶部22Cには、オペレーティング・システム(OS:Operating System)のプログラムと、端末装置30に代わって印刷装置12で印刷を実行させる処理を行うためのプリンタドライバのプログラムと、が各々インストールされており、複数種のプリンタドライバのパッケージ(インストール用パッケージ:図1では「ドライバ・パッケージa」「ドライバ・パッケージb」と表記している)も記憶されている。
なお、上記のプリンタドライバのインストール用パッケージは、端末装置30が印刷サーバ20に対して印刷装置12による印刷を指示する処理を行う場合に、印刷サーバ20から端末装置30へダウンロードされ、端末装置30へのプリンタドライバのプログラムのインストールに用いられる。また、本実施形態において、上記のプリンタドライバのインストール用パッケージは後述するドライバ設定変更処理を経て生成されるものであり、ドライバ設定変更処理が行われる前の段階では、印刷サーバ20の記憶部22Cは、プリンタドライバのインストール用パッケージは記憶されておらず、プリンタドライバのプログラムもインストール未了の状態となっている。
一方、端末装置30は、パーソナル・コンピュータ(PC:Personal Computer)等から成りCPU32A、メモリ32B、HDDやフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部32C、通信I/F部32Dを内蔵した端末本体32を備えており、端末本体32は通信I/F部32Dを介して通信回線40に接続されている。また、端末装置30の端末本体32にはディスプレイ34、キーボード36及びマウス38が各々接続されている。
本実施形態において、コンピュータ・システム10に設けられた複数台の端末装置30の中には、一般利用者が操作する端末装置30と、コンピュータ・システム10の管理者が操作する端末装置30と、があり、一般利用者が操作する端末装置30の記憶部32Cには、OSのプログラムと、印刷対象の文書を作成して印刷を指示するためのアプリケーション・プログラム(図1では「APL」と表記)と、プリンタドライバのプログラムと、が各々インストールされている。なお、このうちプリンタドライバのプログラムは印刷サーバ20から端末装置30にダウンロードされたプリンタドライバのインストール用パッケージを用いてインストールされるものであり、後述するドライバ設定変更処理が行われる前の段階では、インストール未了の状態となっている。
また、管理者が操作する端末装置30の記憶部32Cには、OSのプログラムと、ドライバ設定変更プログラムと、プリンタドライバのプログラムと、が各々インストールされており、印刷装置12の製造メーカから提供されたプリンタドライバのパッケージ(提供パッケージ:図1では「ドライバ・パッケージA」「ドライバ・パッケージB」と表記している)も記憶されている。このうち、ドライバ設定変更プログラムは、管理者が操作する端末装置30で後述するドライバ設定変更処理を行うためのプログラムであり、本発明に係る設定変更プログラムの一例である。管理者が操作する端末装置30は、CPU32Aによってドライバ設定変更プログラムが実行されることで、本発明に係る設定変更装置の一例として機能する。
また、プリンタドライバのプログラムについては、後述するドライバ設定変更処理が行われる前の段階では、インストール未了の状態となっている。また、管理者が操作する端末装置30の記憶部32Cに記憶されている提供パッケージも本来はプリンタドライバのプログラムをインストールするためのパッケージであるが、本実施形態では、後述するドライバ設定変更処理が行われた場合、上記のパッケージを用いずに、ドライバ設定変更処理を経て生成され印刷サーバ20の記憶部22Cに記憶されたインストール用パッケージを用いてプリンタドライバのインストールが行われる。
次に本第1実施形態の作用を説明する。一般に、端末装置を操作している利用者が印刷装置による印刷を指示する際には、端末装置にインストールされたプリンタドライバが起動され、起動されたプリンタドライバにより端末装置のディスプレイに設定/印刷指示画面が表示されることで、表示された設定/印刷指示画面を介し、印刷装置が備えている各種機能を利用した印刷を指示することが可能とされる。しかし、本第1実施形態に係るコンピュータ・システム10のように、印刷装置による印刷を複数台の端末装置から各々指示可能なコンピュータ・システムでは、例えば管理上やシステム運用上の理由で、個々の端末装置から印刷装置への印刷指示に対し、印刷装置が備えている各種機能のうちの一部の機能については特定の設定を推奨或いは強制したり、一部機能の利用を禁止する必要が生じることがある。
ここで、各種機能のうちの一部の機能について特定の設定を推奨することは、設定/印刷指示画面を介して設定を変更可能な各項目(例えば用紙サイズや出力部数等)のうち前記一部の機能に対応する特定項目について、その初期値として特定の設定に対応する値を設定しておくことによって実現することができ、各種機能のうちの一部の機能について特定の設定を強制することは、設定/印刷指示画面を介して設定を変更可能な各項目のうち前記一部の機能に対応する特定項目について、その初期値として特定の設定に対応する値を設定しておくと共に、利用者による設定の変更を禁止する(利用者操作を制限する)ように設定することによって実現することができ、各種機能のうちの一部機能の利用を禁止することは、設定/印刷指示画面を介して設定を変更可能な各項目のうち前記一部の機能に対応する特定項目について、その初期値として前記一部の機能を利用しないことを表す値を設定しておくと共に、利用者による設定の変更を禁止する(利用者操作を制限する)か、又は、設定/印刷指示画面への表示対象から除外する(設定/印刷指示画面への表示を禁止する)ように設定することによって実現できる。但し、上記の特定の設定の推奨や強制、一部機能の利用禁止を複数台の端末装置に一律に適用するためには、個々の端末装置にインストールされたプリンタドライバを標準設定(デフォルトの設定)とは異なる設定に揃えておく必要がある。
また、本第1実施形態に係るコンピュータ・システム10では、印刷装置12を共有プリンタとして機能させるサービスを印刷サーバ20が提供しており、端末装置30を操作している利用者が所望する印刷を印刷装置12(共有プリンタ)で行わせることは、例として図2に示すように、端末装置30にインストールされたプリンタドライバが、端末装置30のディスプレイ34への設定/印刷指示画面の表示や、印刷対象の文書のデータや利用者が指定した印刷条件を表す情報の印刷サーバ20への送信等の処理を行い、印刷サーバ20にインストールされたプリンタドライバが、印刷装置12へのデータの転送や印刷装置12で行われる印刷の制御等の処理を行う、等のように、端末装置30にインストールされたプリンタドライバと印刷サーバ20にインストールされたプリンタドライバが協働して処理を行うことによって実現される。このため、端末装置30から印刷サーバ20経由で印刷装置12に印刷を行わせる構成において、前述した特定の設定の推奨や強制、一部機能の利用禁止を適用するためには、端末装置30にインストールされたプリンタドライバと印刷サーバ20にインストールされたプリンタドライバの設定も、標準設定とは異なる設定に揃えておく必要がある。
しかし、端末装置30上で稼働しているOS(図2に示す第1OS)は印刷サーバ20上で稼働しているOS(図2に示す第2OS)と相違していることがあり、第1OSと第2OSの組み合わせによっては、端末装置30と印刷サーバ20に異なるOS用のデバイスドライバをインストールする必要がある。例えば第1OSと第2OSの組み合わせがマイクロソフト社製の32bit版のWindows(登録商標) XPと32bit版のWindows (登録商標)Vistaである等の場合には、端末装置30及び印刷サーバ20にインストールするデバイスドライバは同じでよいが、例えば第1OSと第2OSの組み合わせがマイクロソフト社製の32bit版のWindows (登録商標)XPと64bit版のWindows(登録商標) Vistaである等の場合には、
印刷サーバ20には64bit版のWindows (登録商標)Vista用のデバイスドライバをインストールする必要がある一方、端末装置30には32bit版のWindows (登録商標)XP用のデバイスドライバ(代替ドライバという)をインストールする必要がある(なお、本明細書では以下、異なるデバイスドライバをインストールする必要のあるOSを「異なるOS」と称する)。そして、端末装置30と印刷サーバ20に異なるデバイスドライバをインストールする環境下で、前述した特定の設定の推奨や強制、一部機能の利用禁止を適用するためには、端末装置30にインストールされるプリンタドライバと印刷サーバ20にインストールされるプリンタドライバ、すなわち異なるOS用のプリンタドライバのバージョンを揃え、かつ設定も標準設定とは異なる設定に揃えておく必要がある。
従来、対応するOSが異なるプリンタドライバ等のように、プログラム・モジュールを共通化できない複数種のプリンタドライバに対する標準設定の変更は個々のプリンタドライバ毎に個別に行う必要があり、設定誤り等により設定の不整合が生ずる可能性がある。そして、端末装置30にインストールされたプリンタドライバの設定と印刷サーバ20にインストールされたプリンタドライバの設定に不整合が生じていた場合、前述した特定の設定の推奨や強制、一部機能の利用禁止が管理者の意図通りに機能しなくなる可能性がある。
このため、本第1実施形態では、管理者が操作する端末装置30の記憶部32Cにドライバ設定変更プログラムがインストールされており、管理上やシステム運用上の理由で、コンピュータ・システム10の個々の端末装置30から印刷装置12への印刷指示に対し、印刷装置12が備えている各種機能のうちの一部の機能については特定の設定を推奨或いは強制することを所望している場合、管理者は、個々の端末装置30や印刷サーバ20にプリンタドライバをインストールする前に、管理者が操作する端末装置30の記憶部32Cに個々の端末装置30や印刷サーバ20にインストールすべきプリンタドライバが収められた提供パッケージが記憶されている状態で、管理者が操作する端末装置30のCPU32Cによってドライバ設定変更プログラムを実行させ、図3に示すドライバ設定変更処理を行わせる。
なお、以下では端末装置30と印刷サーバ20の稼働OSが異なるために、端末装置30にインストールするプリンタドライバ及び印刷サーバ20にインストールするプリンタドライバ(対応するOSが異なるプリンタドライバ)に対する設定の一括変更を行う場合を例に説明するが、例えばコンピュータ・システム10に設けられた複数の端末装置30のうちの一部の端末装置30が、他の端末装置30と稼働OSが異なる等の場合(例えば複数の端末装置30の中に稼働OSがWindows(登録商標)の端末装置30と稼働OSがMac OS(登録商標)の端末装置30とが混在している等の場合)にも、同様の処理により設定の一括変更を実現できることを付記しておく。
本第1実施形態に係るドライバ設定変更処理では、まずステップ100において、端末装置30のディスプレイ34に、例として図4(A)に示すドライバ設定変更画面50を表示させ、次のステップ102では、ステップ100で端末装置30のディスプレイ34に表示させたドライバ設定変更画面50を介して、設定変更対象のプリンタドライバ(が収められた提供パッケージ)が選択されたか否か判定する。図4(A)に示すドライバ設定変更画面50は、対応するOSが異なるプリンタドライバに対する設定の一括変更を行うことも可能に構成された画面であり、提供パッケージ選択領域52、機種選択領域54及び属性情報設定領域56を含んで構成されている。
対応するOSが異なるプリンタドライバは、対応する印刷装置12の機種が同じであっても異なる提供パッケージに収められることが一般的である。このため、提供パッケージ選択領域52は、対応するOSが異なるプリンタドライバが収められた複数の提供パッケージを管理者に指定・選択させるために設けられており、提供パッケージ選択領域52には、プリンタドライバが収められた提供パッケージの保存先の指定開始を指示するためのボタン58A、当該ボタン58Aが選択されることで表示された保存先指定画面を通じて前記提供パッケージの保存先を指定すると、指定した保存先のディレクトリが表示される表示欄58B、及び、当該表示欄58Bにディレクトリが表示された提供パッケージ(に収められているプリンタドライバ)を設定変更対象とするか否かを選択するための選択欄58Cから成る単位選択領域58が、対応するOSが異なる複数種のプリンタドライバに対応して複数設けられている。
また、プリンタドライバの提供パッケージでは、対応するOSが同一で、類似する複数機種の印刷装置12(例えば仕様がおよそ同じで細かな機能の有無や処理速度のみ異なる複数機種の印刷装置12:類似する複数機種の印刷装置12では一般にプリンタドライバの設定変更可能項目が同一又はおよそ共通している)のプリンタドライバが単一のパッケージに各々収められていることがある。このため、機種選択領域54は、管理者により設定変更対象として選択された単一の提供パッケージに収められた複数種のプリンタドライバが対応する印刷装置12の複数の機種のうち設定変更対象とする機種を管理者に指定・選択させるために設けられており、機種選択領域54には、印刷装置12の機種が一覧表示される機種表示欄60、機種表示欄60内で選択した機種に対応するプリンタドライバに対して任意の設定変更可能項目の初期値の変更を指示するためのボタン62、及び、機種表示欄60内で選択した機種に対応するプリンタドライバの任意の設定変更可能項目について利用者操作による設定変更を制限するか否かの設定の変更を指示するためのボタン63が各々設けられている。
また属性情報設定領域56には、印刷装置12の特定の機種を選択して行ったプリンタドライバの設定変更(設定変更可能項目の初期値の変更や利用者操作による設定変更を制限するか否かの設定の変更)を、同一の提供パッケージに収められた印刷装置12の他機種に対応するプリンタドライバにも適用するか否かを選択するための選択欄64、設定変更後のプリンタドライバのバージョン情報が表示される際にバージョン情報と共に表示されるコメントを入力するための入力欄66、及び、設定変更後のプリンタドライバ(を収めたインストール用パッケージ)の保存先を指定するための指定欄68が各々設けられている。また、属性情報設定領域56の下方には、プリンタドライバに対する設定変更を実行を指示するためのボタン70も設けられている。
上述した画面構成のドライバ設定変更画面50が端末装置30のディスプレイ34に表示されると、管理者は、端末装置30のキーボード36及びマウス38を介し、まず提供パッケージ選択領域52内のボタン58Aを選択し、次にボタン58Aの選択に伴って表示された保存先指定画面を通じて、設定変更対象のプリンタドライバ(端末装置30又は印刷サーバ20にインストールするプリンタドライバ)が収められた提供パッケージの保存先を指定し(これに伴い、指定した保存先のディレクトリが表示欄58Bに表示される)、対応する選択欄58Cを介して保存先を指定した提供パッケージ(に収められているプリンタドライバ)を設定変更対象として選択する、という一連の操作を行う。
管理者によって上記の操作が行われると、ステップ102の判定が肯定されてステップ104へ移行し、管理者によって設定変更対象として選択されたプリンタドライバの提供パッケージからその構成ファイルを読み出す。例として図5(A)に示すように、プリンタドライバの提供パッケージは、プリンタドライバのインストールにおけるインストール対象のファイル等を規定する情報から成るインストール情報ファイル、レンダリング等の処理を行うドライバ本体プログラム、設定/印刷指示画面の表示等のユーザインタフェースに関する処理を行うドライバ本体プログラム、当該プログラムによって実現されるユーザインタフェースを規定する情報(例えば設定/印刷指示画面の画面内容を表す情報や、利用者が或る機能を選択すると関連する別の機能を選択肢から除外したり、同時選択不可の第1機能及び第2機能を利用者が各々選択するとエラーを表示する等の禁則処理を規定する情報等)を含むUI情報ファイル、前記ドライバ本体プログラム以外の各種機能(例えば印刷装置12から情報を取得する機能等)を実現する機能モジュール群、及び、プリンタドライバに対する各種の設定情報を含む設定情報ファイル群等のファイルから構成されており、ステップ104ではこれらの構成ファイルのうちのデータファイル(インストール情報ファイル、UI情報ファイル及び設定情報ファイル群)が記憶部32Cからメモリ32Bに読み出される。
なお、類似する複数機種の印刷装置12のプリンタドライバが各々収められた提供パッケージでは、各構成ファイルのうちインストール情報ファイルについては、提供パッケージに収められている全てのプリンタドライバに対応している(1つのファイルが複数種のプリンタドライバの各々のインストールに用いられる)ものの、ドライバ本体プログラム、UI情報ファイル、機能モジュール群及び設定情報ファイル群については、それぞれ、一部のファイルやモジュールは複数のプリンタドライバに対応しているものの、単一のプリンタドライバにのみ対応しているファイルやモジュールも存在している構成とされる。
次のステップ106では、ステップ104で読み出した構成ファイルから、プリンタドライバの設定変更可能項目を表す情報や、複数種のプリンタドライバの整合性の検証に利用可能な情報、保存先を表す情報等の属性情報を抽出し、抽出した情報をメモリ32Bに記憶させる。図5(A)に示す提供パッケージは、本第1実施形態に係るドライバ設定変更処理によって設定変更が行われることを前提として、設定変更可能項目情報と初期値/操作制限情報が設定情報ファイル群に追加されている。設定変更可能項目情報は、プリンタドライバに対する各種設定項目のうち利用者による設定変更が可能な個々の設定変更可能項目毎に、名称や初期値の選択肢、利用者操作の制限に関する設定の選択肢、個々の設定変更可能項目を設定/印刷指示画面と同様に種類毎に分けて木構造で表示するための情報(例えば木構造における表示位置等の情報)が各々設定されて構成されている。また初期値/操作制限情報は、設定変更可能項目情報に規定されたプリンタドライバの個々の設定変更可能項目毎に、その初期値と利用者操作の制限に関する設定値が各々設定されて構成されている。
上記の設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報として設定されている情報は、従来は設定情報ファイル群内に分散されて設定されている情報であるが、図5(A)に示す提供パッケージは、ドライバ設定変更処理の簡略化のため、上記情報を設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報として纏めた構成とされている。なお、本第1実施形態に係るドライバ設定変更処理についても、図5(A)に示す提供パッケージのように、上記情報を設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報として纏めた構成の提供パッケージが設定変更対象として選択・指定されることを前提としている。このため、ステップ106におけるプリンタドライバの設定変更可能項目を表す情報の抽出は、ステップ104で読み出した構成ファイルのうちの設定情報ファイル群の中から、設定変更可能項目情報を抽出することによって実現できる。
また、複数種のプリンタドライバの整合性の検証に利用可能な情報としては、例えばプリンタドライバが対応する印刷装置12の機種(モデル)を識別する情報とプリンタドライバのバージョン情報を用いることができる。これらの情報は、設定情報ファイル群内の予め設定されたファイル、或いはインストール情報ファイルに設定されており、ステップ106における、複数種のプリンタドライバの整合性の検証に利用可能な情報の抽出は、上記のファイルから対応する印刷装置12の機種を識別する情報(対応機種識別情報)とプリンタドライバのバージョン情報を抽出することで実現することができる。なお、複数種のプリンタドライバの整合性の検証に利用可能な情報は、上記の対応機種識別情報とバージョン情報に限られるものではなく、例えば設定変更可能項目情報等の他の情報を用いることも可能である。
ステップ108では、ステップ106で抽出した対応機種識別情報に基づき、設定変更対象として選択された提供パッケージに収められているプリンタドライバが対応している印刷装置12の全機種(全モデル)の名称を、機種選択領域54の機種表示欄60内に一覧表示させる。プリンタドライバが対応している印刷装置12の機種が機種表示欄60内に一覧表示されると、端末装置30のキーボード36及びマウス38が管理者によって操作されることで、一覧表示された機種の中から設定変更対象の機種(例えばコンピュータ・システム10に設けられている印刷装置12の機種)を選択し、属性情報設定領域56内の選択欄64を必要に応じて選択する操作が行われる。
次のステップ110では、設定変更対象のプリンタドライバ(が収められた新たな提供パッケージ)を設定変更対象として追加する操作が行われたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ112へ移行し、機種選択領域54内のボタン62が選択されることでプリンタドライバの設定変更可能項目の初期値の変更が指示されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ114へ移行し、機種選択領域54内のボタン64が選択されることで、プリンタドライバの設定変更可能項目について利用者操作に関する制限の設定変更が指示されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ116へ移行し、属性情報設定領域56の下方に設けられたボタン70が選択されることで、プリンタドライバに対する設定変更の実行が指示されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ110に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ110〜ステップ116を繰り返す。
前述のように、端末装置30と印刷サーバ20の稼働OSが異なる場合、対応するOSが異なる複数のプリンタドライバに対する設定の一括変更を行うために、提供パッケージ選択領域52内のボタン58Aを選択し、ボタン58Aの選択に伴って表示された保存先指定画面を通じて、設定変更対象のプリンタドライバ(端末装置30にインストールするプリンタドライバ及び印刷サーバ20にインストールするプリンタドライバのうち先に選択していないプリンタドライバ)が収められた提供パッケージの保存先を指定し、対応する選択欄58Cを介し、保存先を指定した提供パッケージ(に収められているプリンタドライバ)を設定変更対象として選択する、という一連の操作が管理者によって再度行われる。
上記の一連の操作が再度行われた場合、ステップ110の判定が肯定されてステップ118へ移行し、管理者によって設定変更対象として追加選択されたプリンタドライバの提供パッケージからその構成ファイルを読み出す。ステップ120では、ステップ118で読み出した構成ファイルから、プリンタドライバの整合性の検証に利用可能な情報を抽出し、抽出した情報を、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバの提供パッケージの構成ファイルから抽出してメモリ32Bに記憶している同種の情報(先のステップ106で抽出・記憶した情報)と照合することで、設定変更対象として追加選択されたプリンタドライバが、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバと整合しているか否かを検証する。
プリンタドライバの整合性の検証に利用可能な情報として、例えばプリンタドライバが対応する印刷装置12の機種を識別する情報とプリンタドライバのバージョン情報を用いた場合、上記の検証処理は、今回追加選択されたプリンタドライバの機種識別情報及びバージョン情報が、当初選択されたプリンタドライバの機種識別情報及びバージョン情報と各々一致しているか否かを判定することで実現できる。また、プリンタドライバの整合性の検証に利用可能な情報として、Devmode情報やレジストリ情報を適用又は併用することも可能である。Devmode情報やレジストリ情報を用いる場合、上記の検証処理はDevmode情報やレジストリ情報の構成が一致しているか否かを判定することで実現できる。
次のステップ122では、ステップ120における検証処理において、設定変更対象として追加選択されたプリンタドライバが、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバと整合していると判定されたか否か判定する。上記判定が否定された場合、設定変更対象として追加選択されたプリンタドライバは、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバと整合しておらず、共有プリンタとして機能させる印刷装置12を用いた印刷において、一方のプリンタドライバを代替ドライバとして使用するのに好適な関係ではないと判断できるので、ステップ122の判定が否定された場合はステップ124へ移行し、「追加選択されたプリンタドライバは共有プリンタとして機能させる印刷装置12を用いた印刷に適していない」旨を通知するエラーメッセージを端末装置30のディスプレイ34に表示させてステップ110に戻る。この場合、ディスプレイ34に表示されたエラーメッセージに基づき、追加選択したプリンタドライバは当初選択したプリンタドライバと整合していないことが管理者に認識される。
また、ステップ122の判定が肯定された場合、追加選択されたプリンタドライバは当初選択されたプリンタドライバと整合しており、共有プリンタとして機能させる印刷装置12を用いた印刷において、一方のプリンタドライバを代替ドライバとして使用するのに好適な関係と判断できる。このため、ステップ122の判定が肯定された場合はステップ126へ移行し、設定変更対象として追加選択されたプリンタドライバの保存先を表す情報等の属性情報をメモリ32Bに記憶させた後に、ステップ110に戻る。
また、設定変更対象として選択したプリンタドライバの任意の設定変更可能項目の初期値を変更する場合、管理者は、ドライバ設定変更画面50の機種選択領域54の機種表示欄60内に一覧表示されている印刷装置12の機種の中から、設定変更対象の印刷装置12の機種を選択する操作を行った後に、機種選択領域54内のボタン62を選択する操作を行う。
これにより、ステップ112の判定が肯定されてステップ128へ移行し、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバの提供パッケージよりステップ104で読み出した構成ファイルに含まれる設定情報ファイル群の中から設定変更可能項目情報を抽出し、抽出した設定変更可能項目情報に基づいて、例として図4(B)に示すように、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバの個々の設定変更可能項目の名称及び現在の初期値を、種類毎に分けて木構造で表示する初期値設定画面72を生成し、生成した初期値設定画面72を端末装置30のディスプレイ34に表示させる。なお図4(B)では、「基本」に分類される設定変更可能項目(「原稿サイズ」や「出力用紙サイズ」、「部数」等)についてのみ名称及び現在の初期値が表示されている例を示しているが、「トレイ/排出」や「グラフィックス」等の他の分類についても、表示を折り畳んでいることを示すマーク74を選択する操作が管理者によって行われると、対応する設定変更可能項目の名称及び現在の初期値が展開されて表示される。
次のステップ130では、初期値設定画面72内に表示されている何れかの設定変更可能項目が選択されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ142へ移行し、設定変更可能項目の初期値変更の終了を指示するために初期値設定画面72内に設けられたボタン76が選択されたか否かを判定する。この判定も否定された場合はステップ130に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ130,142を繰り返す。
管理者は、図4(B)に示す初期値設定画面72が端末装置30のディスプレイ34に表示されると、初期値設定画面72内に表示されている設定変更可能項目のうち、初期値変更対象の設定変更可能項目を選択する操作を行う。この操作が行われると、ステップ130の判定が肯定されてステップ132へ移行し、管理者によって選択された設定変更可能項目について予め設定された初期値の選択肢を初期値/操作制限情報から抽出し、抽出した初期値の選択肢を初期値設定画面72内に一覧表示させる。例として図4(B)には、初期値変更対象の設定変更可能項目として「原稿サイズ」が選択され(現在の初期値は「A4」)、「原稿サイズ」の初期値の選択肢として「A4」、「A3」及び「B5」が一覧表示された状態が示されている。次のステップ134では、初期値変更対象の設定変更可能項目について、現在の初期値の変更が指示されたか否か判定する。
管理者は、端末装置30のディスプレイ34に表示されている初期値設定画面72内に、図4(B)に示すように、初期値変更対象の設定変更可能項目の初期値の選択肢が一覧表示されると、一覧表示された選択肢のうちの所望の選択肢を選択する操作を行う。この操作が行われると、初期値の変更が指示されたと判断されることで、ステップ134の判定が肯定されてステップ136へ移行し、管理者によって選択された選択肢に対応する初期値を、初期値変更対象の設定変更可能項目における変更後の初期値としてメモリ32Bに記憶させる。なお、管理者により一覧表示された選択肢の何れも選択されなかった場合はステップ134の判定が否定され、ステップ142へ移行する。
次のステップ138では、変更後の初期値が初期値変更対象の設定変更可能項目に対して予め設定されたデフォルトの初期値か否か判定する。この判定が否定された場合はステップ140へ移行し、ドライバ設定変更画面50の機種選択領域54の機種表示欄60のうち、現在選択されている機種の表示欄に初期値の「設定あり」として表示させ、ステップ142へ移行する。なお、変更後の初期値がデフォルトの初期値であった場合はステップ138の判定が否定され、ステップ140をスキップしてステップ142へ移行する。
管理者は、初期値の変更を所望している全ての設定変更可能項目について、上述のように設定変更可能項目を選択し、一覧表示された選択肢の中から所望の選択肢(変更後の初期値)を選択する操作を各々行い、上記の操作が行われる度にステップ130〜ステップ142が繰り返されることで、初期値変更対象の全ての設定変更可能項目について変更後の初期値がメモリ32Bに各々記憶される。そして管理者は、初期値変更対象の全ての設定変更可能項目について上記の操作を各々行うと、初期値設定画面72内のボタン76を選択する操作を行う。これにより、ステップ142の判定が肯定されてステップ110に戻る。
また、設定変更対象として選択したプリンタドライバの任意の設定変更可能項目について、利用者操作の制限に関する設定を変更する場合、管理者は、ドライバ設定変更画面50の機種選択領域54の機種表示欄60内に一覧表示されている印刷装置12の機種の中から、設定変更対象の印刷装置12の機種を選択する操作を行った後に、機種選択領域54内のボタン63を選択する操作を行う。
これにより、ステップ114の判定が肯定されてステップ144へ移行し、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバの構成ファイルのうち、設定情報ファイル群に含まれている設定変更可能項目情報に基づいて、例として図4(C)に示すように、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバの個々の設定変更可能項目の名称及び利用者操作の制限に関する現在の設定を、種類毎に分けて木構造で表示する利用者操作の制限設定画面78を生成し、生成した利用者操作の制限設定画面78を端末装置30のディスプレイ34に表示させる。なお図4(C)では、「基本」に分類される設定変更可能項目(「原稿サイズ」や「出力用紙サイズ」、「部数」等)についてのみ名称及び利用者操作の制限に関する現在の設定が表示されている例を示しているが、「トレイ/排出」や「グラフィックス」等の他の分類についても、表示を折り畳んでいることを示すマーク80を選択する操作が管理者によって行われると、対応する設定変更可能項目の名称及び利用者操作の制限に関する現在の設定が展開されて表示される。
次のステップ146では、利用者操作の制限設定画面78内に表示されている何れかの設定変更可能項目が選択されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ158へ移行し、利用者操作の制限に関する設定の変更終了を指示するために利用者操作の制限設定画面78内に設けられたボタン82が選択されたか否かを判定する。この判定も否定された場合はステップ146に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ146,158を繰り返す。
管理者は、図4(C)に示す利用者操作の制限設定画面78が端末装置30のディスプレイ34に表示されると、利用者操作の制限設定画面78内に表示されている設定変更可能項目のうち、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目を選択する操作を行う。この操作が行われると、ステップ146の判定が肯定されてステップ148へ移行し、管理者によって選択された設定変更可能項目について予め設定された利用者操作の制限に関する設定の選択肢を初期値/操作制限情報から抽出し、抽出した利用者操作の制限に関する設定の選択肢を利用者操作の制限設定画面78内に一覧表示させる。例として図4(C)には、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目として「カラーモード」が選択され(現在の設定は「制限しない」)、「カラーモード」に対する利用者操作の制限に関する設定の選択肢として「制限する」、「制限しない」が各々表示された状態が示されている。次のステップ150では、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目について、現在の設定の変更が指示されたか否か判定する。
管理者は、端末装置30のディスプレイ34に表示されている利用者操作の制限設定画面78内に、図4(C)に示すように、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目について、利用者操作の制限に関する設定の選択肢が一覧表示されると、一覧表示された選択肢のうちの所望の選択肢を選択する操作を行う。この操作が行われると、利用者操作の制限に関する設定の変更が指示されたと判断されることで、ステップ150の判定が肯定されてステップ152へ移行し、管理者によって選択された選択肢に対応する利用者操作の制限に関する設定を、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目における利用者操作の制限に関する新たな設定としてメモリ32Bに記憶させる。なお、管理者により一覧表示された選択肢の何れも選択されなかった場合は、ステップ150の判定が否定されてステップ158へ移行する。
次のステップ152では、利用者操作の制限に関する変更後の設定が、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目に対して予め設定されたデフォルトの設定か否か判定する。この判定が否定された場合はステップ156へ移行し、本実施形態では、個々の設定変更可能項目における利用者操作の制限に関するデフォルトの設定が「制限しない」であることから、ドライバ設定変更画面50の機種選択領域54の機種表示欄60のうち、現在選択されている機種の表示欄に利用者操作の制限に関して「設定あり」として表示させ、ステップ156へ移行する。なお、変更後の設定がデフォルトの設定であった場合はステップ154の判定が否定され、ステップ156をスキップしてステップ158へ移行する。
管理者は、利用者操作の制限に関する設定の変更を所望している全ての設定変更可能項目について、上述のように設定変更可能項目を選択し、一覧表示された選択肢の中から所望の選択肢(変更後の設定)を選択する操作を各々行い、上記の操作が行われる度にステップ146〜ステップ158が繰り返されることで、利用者操作の制限に関する設定を変更する全ての設定変更可能項目について、利用者操作の制限に関する変更後の設定がメモリ32Bに各々記憶される。そして管理者は、利用者操作の制限に関する設定を変更する全ての設定変更可能項目について上記の操作を各々行うと、利用者操作の制限設定画面78内のボタン82を選択する操作を行う。これにより、ステップ158の判定が肯定されてステップ110に戻る。
管理者は、上記のようにして、初期値変更対象の全ての設定変更可能項目について初期値を各々変更すると共に、利用者操作の制限に関する設定を変更する全ての設定変更可能項目について、利用者操作の制限に関する設定を各々変更すると、必要に応じて選択欄64を選択した後に、ドライバ設定変更画面50内のボタン70を選択する操作を行う。管理者によって上記操作が行われると、ステップ116の判定が肯定されてステップ160へ移行し、設定変更対象として当初選択されたプリンタドライバの提供パッケージから読み出してメモリ32Bに記憶している設定情報ファイル群を、管理者によって指定されてメモリ32Bに記憶されている変更後の設定に応じて更新する。
具体的には、管理者からの指示に従ってステップ128〜ステップ142の処理を行った場合には、設定変更対象のプリンタドライバにおける個々の設定変更可能項目のうち、管理者によって初期値の変更が指示された設定変更可能項目について、設定情報ファイル群に含まれる初期値/操作制限情報に設定されている初期値を、メモリ32Bに記憶されている変更後の初期値へ各々変更する。また、管理者からの指示に従ってステップ144〜ステップ158の処理を行った場合には、設定変更対象のプリンタドライバにおける個々の設定変更可能項目のうち、管理者によって利用者操作の制限に関する設定の変更が指示された設定変更可能項目について、設定情報ファイル群に含まれる初期値/操作制限情報に設定されている利用者操作の制限に関する設定を、メモリ32Bに記憶されている変更後の設定へ各々変更する。
次のステップ162では、ドライバ設定変更画面50内の選択欄64が選択されているか否か、及び、ドライバ設定変更画面50内の機種表示欄60に一覧表示した印刷装置12の機種のうち何れの機種が設定変更対象として選択されているか、に基づいて、当初選択されたプリンタドライバの提供パッケージにプリンタドライバが収められている印刷装置12の全機種のうち、インストール用パッケージ作成対象の機種を認識した後に、認識した機種に応じてインストール情報ファイルを更新する。
具体的には、選択欄64が選択されていない場合は、当初選択されたプリンタドライバの提供パッケージにプリンタドライバが収められている印刷装置12の全機種をインストール用パッケージ作成対象の機種として認識する。また、選択欄64が選択されている場合は、当初選択されたプリンタドライバの提供パッケージにプリンタドライバが収められている印刷装置12の全機種(機種表示欄60に一覧表示した印刷装置12の全機種)のうち、機種表示欄60内で設定変更対象として選択された機種をインストール用パッケージ作成対象の機種として認識する。そして、インストール情報ファイルに対し、当該ファイルにおける印刷装置12の各機種に関する記述のうち、インストール用パッケージ作成対象外の機種に関する記述を削除したり、インストール情報ファイルに記述されているインストール対象のファイルの名称を各機種毎に異なる名称へ変更する等の更新を行う。
次のステップ164では、当初選択されたプリンタドライバの提供パッケージから、先に認識した機種のプリンタドライバのインストールに必要なプログラムファイル群(例えばドライバ本体プログラムやUI情報ファイル、機能モジュール群)をメモリ32Bに読み出し、読み出したプログラムファイル群にUI情報ファイルとステップ160で更新した設定情報ファイル群を加えたファイル群を、インストール用パッケージ作成対象の機種と同数となるように複写すると共に、各機種毎に異なる名称(インストール情報ファイルに記述した名称)を付与し、更にステップ162で更新したインストール情報ファイルを加えることで、プリンタドライバのインストール用パッケージを生成する。そして、生成したインストール用パッケージを記憶部32Cに記憶させる。
次のステップ166では、設定変更対象の全てのプリンタドライバについてインストール用パッケージの生成を行ったか否か判定する。設定変更対象のプリンタドライバ(が収められた提供パッケージ)を設定変更対象として追加する操作が管理者によって行われることで、前述のステップ118〜ステップ126の処理が行われた場合は、上記判定が否定されてステップ160に戻りステップ160〜ステップ166を繰り返す。これにより、設定変更対象として指定された全てのプリンタドライバの提供パッケージについて、インストール用パッケージの生成が各々行われる。そして、ステップ166の判定が肯定されるとドライバ設定変更処理を終了する。
なお、上述したドライバ設定変更処理のうち、ステップ100,128,144は本発明に係る表示制御手段(より詳しくは請求項2,4,5,6に記載の表示制御手段)の一例であり、ステップ130〜ステップ142,ステップ144〜ステップ158及びステップ160〜ステップ166は本発明に係る変更手段の一例であり、ステップ120,122は請求項5に記載の判断手段の一例である。
上述したドライバ設定変更処理によるインストール用パッケージの生成が終了すると、管理者は、生成された複数のインストール用パッケージを管理者が操作する端末装置30から印刷サーバ20へアップロードさせる。これにより、例として図1に「ドライバ・パッケージa」「ドライバ・パッケージb」と表記して示すように、管理者によってアップロードされた複数のインストール用パッケージは印刷サーバ20の記憶部22Cに各々記憶される。このうち、印刷サーバ20上で稼働しているOSに対応するインストール用パッケージは、印刷サーバ20へのプリンタドライバのインストールに用いられる。一方、端末装置30上で稼働しているOSに対応するインストール用パッケージは、印刷サーバ20から端末装置30へのダウンロードが可能な状態で印刷サーバ20の記憶部22Cに記憶され、任意のタイミングで(例えば印刷装置12によって印刷を行わせる際に)端末装置30へのダウンロードされて端末装置30へのプリンタドライバのインストールに用いられる。
ここで、印刷サーバ20へのプリンタドライバのインストール及び端末装置30へのプリンタドライバのインストールでは、インストールに用いるインストール用パッケージが相違しているものの、印刷サーバ20及び端末装置30の何れへのプリンタドライバのインストールにおいても、個々のインストール用パッケージに含まれている初期値/操作制限情報が参照され、個々の設定変更可能項目の初期値として、初期値/操作制限情報に設定されている初期値が設定されると共に、個々の設定変更可能項目における利用者操作の制限に関する設定として、初期値/操作制限情報に設定されている設定値が設定される。これにより、例えば端末装置30を操作している利用者によって印刷装置12による印刷が指示されることで、端末装置30にインストールされているプリンタドライバによって端末装置30のディスプレイ34に設定/印刷指示画面が表示された場合にも、管理者が初期値の変更を指示した設定変更可能項目については変更後の初期値が表示され、管理者が利用者操作の制限に関する設定の変更を指示した設定変更可能項目については、変更後の設定に応じて利用者操作が禁止又は許可される。
また、上述したドライバ設定変更処理により、個々のインストール用パッケージに含まれている初期値/操作制限情報の内容(個々の設定変更可能項目の初期値や利用者操作の制限に関する設定)は同一とされ、ドライバ設定変更処理のステップ120,122により、印刷サーバ20へインストールされるプリンタドライバと端末装置30へインストールされるプリンタドライバが整合していることも確認されているので、印刷装置12を共有プリンタとして機能させる場合にも、設定変更可能項目の初期値の変更による特定の設定の推奨や、利用者操作の制限に関する設定の変更による特定の設定の強制が管理者の意図通りに機能することになる。
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態は第1実施形態と同一の構成であるので、各部分に同一の符号を付して構成の説明を省略し、以下、本第2実施形態の作用を説明する。
印刷装置12には、使用言語の異なる複数の国や地域でも印刷装置12を利用可能なように、端末装置30のディスプレイ34等に表示させる設定/印刷指示画面等における表記言語が異なる(対応言語の異なる)複数種のプリンタドライバが用意されていることがある。対応言語が異なるプリンタドライバも、第1実施形態で説明した対応OSが異なるプリンタドライバと同様に、対応する印刷装置12の機種が同じであっても異なる提供パッケージに収められることが一般的である。そして、コンピュータ・システム10が使用言語が異なる利用者によって各々利用されるシステムである場合(例えばコンピュータ・システム10が使用言語の異なる複数の国や地域に跨るイントラネットである等の場合)には、対応言語が異なる複数のプリンタドライバについて、特定の設定の推奨や強制、一部機能の利用禁止の設定を標準設定とは異なる設定に揃えておきたい、というニーズが生ずる。
このため、本第2実施形態に係るドライバ設定変更処理は、ステップ100において、第1実施形態で説明したドライバ設定変更画面50(図4(A)参照)に代えて、図6(A)に示すドライバ設定変更画面84を端末装置30のディスプレイ34に表示させている。図6(A)に示すドライバ設定変更画面84は、対応OSが異なるプリンタドライバに対する設定の一括変更に加えて、対応する印刷装置12の機種が同じで対応言語の異なるプリンタドライバに対する設定の一括変更を行うことも可能に構成された画面であり、第1実施形態で説明したドライバ設定変更画面50に対し、対応言語の異なるプリンタドライバ(が収められた提供パッケージ)を指定するためのボタン86が提供パッケージ選択領域52に追加されている点が相違している。
本第2実施形態に係るドライバ設定変更処理は、ドライバ設定変更画面84が端末装置30のディスプレイ34に表示されている状態で管理者によってボタン86が選択されると、例として図6(B)に示すように、ドライバ設定変更画面84の提供パッケージ選択領域52内に、ボタン58A、表示欄58B及び選択欄58Cから成る単位選択領域58が複数設けられた追加言語用の新たな選択領域88が追加表示される。
これにより、管理者が追加表示された新たな選択領域88に対し、まずボタン58Aを選択し、次にボタン58Aの選択に伴って表示された保存先指定画面を通じて、設定変更対象の対応言語の異なるプリンタドライバが収められた提供パッケージの保存先を指定し、対応する選択欄58Cを介して保存先を指定した提供パッケージ(に収められているプリンタドライバ)を設定変更対象として選択する、という一連の操作を行うことで、対応言語の異なるプリンタドライバを設定変更対象として追加することが可能となる。そして、設定変更対象として追加された対応言語の異なるプリンタドライバについても、第1実施形態と同様に、個々の設定変更可能項目の初期値や利用者操作の制限に関する設定が他のプリンタドライバと同一とされた初期値/操作制限情報を含むインストール用パッケージが生成されることになる。
なお、対応言語が異なる複数のプリンタドライバを設定変更対象とする場合、設定変更対象の複数のプリンタドライバの各々の対応言語の中に、管理者が習熟していない言語が含まれている可能性がある。しかし、設定変更可能項目の初期値を変更する際に表示される初期値設定画面72(図4(B)参照)や、設定変更可能項目の利用者操作の制限に関する設定を変更する際に表示される利用者操作の制限設定画面78(図4(C)参照)は、第1実施形態で説明したように、設定変更対象として最初に選択された提供パッケージに収められている設定変更可能項目情報に基づいて生成・表示されるので、初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78における表記言語は、設定変更対象として最初に選択された提供パッケージに収められたプリンタドライバによって表示される設定/印刷指示画面等における表記言語と一致される。このため、設定変更対象の複数のプリンタドライバの各々の対応言語の中に管理者が習熟していない言語が含まれている場合であっても、対応言語が管理者が習熟している言語であるプリンタドライバが収められた提供パッケージを設定変更対象として最初に選択することで、管理者は、自身が習熟している言語で表記された初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78を通じて設定変更可能項目の初期値の変更や利用者操作の制限に関する設定の変更を指示することが可能となる。
また、設定変更対象の複数のプリンタドライバの各々の対応言語の中に、管理者が習熟している言語が含まれていない場合も考えられる。この場合は、例えば設定変更対象の複数のプリンタドライバと対応する印刷装置12の機種が同一で、対応言語が管理者が習熟している言語であるプリンタドライバが収められた提供パッケージをダミーの提供パッケージとして用い、当該ダミーの提供パッケージを設定変更対象として最初に選択した後に、本来の設定変更対象のプリンタドライバが収められた提供パッケージを設定変更対象として選択する操作を行うことで、管理者は、自身が習熟している言語で表記された初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78を通じて設定変更可能項目の初期値の変更や利用者操作の制限に関する設定の変更を指示することが可能となる。この場合、ドライバ設定変更処理によってダミーの提供パッケージから生成されたインストール用パッケージは、管理者が操作する端末装置30から印刷サーバ20へのアップロードの対象から除外する等により、端末装置30等へのプリンタドライバのインストールに用いないようにすればよい。
また、上記では初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78における表記言語を、設定変更対象として最初に選択された提供パッケージに収められたプリンタドライバによって表示される設定/印刷指示画面等における表記言語と一致させる態様を説明したが、これに代えて、初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78における表記言語を、設定変更対象として選択された複数の提供パッケージのうち管理者によって別途指定された提供パッケージに収められたプリンタドライバによって表示される設定/印刷指示画面等における表記言語と一致させるようにしてもよい。先に説明した「設定変更対象として最初に選択された提供パッケージ」や「管理者によって別途指定された提供パッケージ」は、請求項3に記載の「予め設定された選択基準に従って選択した特定のデバイスドライバ」の一例である。
更に、設定変更対象の複数のプリンタドライバの各々の対応言語の中に、管理者が習熟している言語が含まれていない場合に、前述のようにダミーの提供パッケージを用いることに代えて、例として図5(B)に示すように、初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78(ドライバ設定変更画面50,84を含めてもよい)に表示する文言を複数の言語(例えば使用頻度の高い言語等)の何れかで表記する場合の文字列が各々設定されたUI名称ファイルを提供パッケージに収めておくようにしてもよい。この場合、例として図6(C)に示すように、ドライバ設定変更画面84の提供パッケージ選択領域52内に、UI名称ファイルに対応する文字列が設定されている複数の言語の中から初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78等における表記言語を選択するための選択欄90を設け、この選択欄90を介して管理者に表記言語を選択させ、初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78を表示する際には、表示する画面内の文言を、UI名称ファイルに設定されている文字列のうち選択された表記言語に対応する文字列に置き換えて表示するようにすればよい。この場合も管理者は、自身が習熟している言語で表記された初期値設定画面72や利用者操作の制限設定画面78を通じて設定変更可能項目の初期値の変更や利用者操作の制限に関する設定の変更を指示することが可能となる。なお、上記態様も請求項3記載の発明の一例であり、上記態様におけるUI名称ファイルは請求項3に記載の文言表記情報の一例である。
〔第3実施形態〕
次に本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態及び第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図7には本第3実施形態に係るコンピュータ・システム92が示されている。コンピュータ・システム92は、第1実施形態で説明したコンピュータ・システム10に対し、機種の異なる複数台の印刷装置12が設けられ、これらが通信回線40に各々直接接続されており、印刷サーバ20に代えてファイルサーバ94が設けられている点で相違しており、利用者からの指示に応じた印刷指示は、第1実施形態のように印刷サーバ20を経由することなく端末装置30から印刷装置12へ直接送信される。
本第3実施形態に係るファイルサーバ94は、CPU96A、メモリ96B、HDDやフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部96C及び通信I/F部96Dを内蔵したサーバ本体96を備え、通信I/F部96Dを介して通信回線40に接続されると共に、サーバ本体96の記憶部22Cに、OSのプログラムと複数種のプリンタドライバのインストール用パッケージが記憶されている点は印刷サーバ20と同じであるが、通信I/F部96Dに印刷装置12が接続されておらず、端末装置30に対し、印刷装置12を共有プリンタとして機能させるサービスを提供する構成ではなく、プリンタドライバのインストール用パッケージを配布するサービス(ファイルサーバ94から端末装置30へのダウンロードを可能とするサービス)のみを提供する構成である点で印刷サーバ20と相違している。
また、本第3実施形態に係るコンピュータ・システム92は、管理者が操作する端末装置30の記憶部32Cに設定変更可能項目DB(データベース)が記憶されている。第1実施形態で説明したドライバ設定変更処理(図3)は、例として図5(A)に示すように、設定変更可能項目情報と初期値/操作制限情報が設定情報ファイル群に追加された構成の提供パッケージが設定変更対象の提供パッケージとして指定されることを前提としていたが、既存の印刷装置12に添付されている提供パッケージは、図5(C)に示すように、プリンタドライバの設定変更可能項目の名称や初期値、利用者操作の制限に関する設定等の情報が設定情報ファイル群内に分散されて設定されている構成が一般的である。
本第3実施形態では、このような構成の提供パッケージもドライバ設定変更処理の処理対象とするために、ドライバ設定変更処理の処理対象とする印刷装置12の全ての機種のうち、提供パッケージが、設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報として設定される情報が一纏めにされていない各機種について、全ての設定変更可能項目の名称やデフォルトの初期値、初期値の選択肢、利用者操作の制限に関するデフォルトの設定、利用者操作の制限に関する設定の選択肢、設定変更可能項目を表示する際の木構造が予め調査され、調査結果が設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報として纏められ、纏められた設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報が、対応する機種を識別する機種識別情報と対応付けて設定変更可能項目DBに予め登録されている。
次に本第3実施形態の作用として、図8を参照し、本第3実施形態に係るドライバ設定変更処理について、第1実施形態で説明したドライバ設定変更処理(図3)と異なる部分についてのみ説明する。
本第3実施形態に係るドライバ設定変更処理では、まずステップ100において、端末装置30のディスプレイ34に、例として図9(A)に示すドライバ設定変更画面200を表示させ、次のステップ102では、ステップ100で端末装置30のディスプレイ34に表示させたドライバ設定変更画面200を介して、設定変更対象のプリンタドライバ(が収められた提供パッケージ)が選択されたか否か判定する。図9(A)に示すドライバ設定変更画面200は、仕様や機能の有無が大きく異なる印刷装置12のプリンタドライバを含む任意の複数のプリンタドライバに対する設定の一括変更を行うことも可能に構成された画面であり、第1実施形態で説明したドライバ設定変更画面50(図4(A))と同様に、提供パッケージ選択領域52、機種選択領域54及び属性情報設定領域56を含んで構成されている。
ドライバ設定変更画面200の提供パッケージ選択領域52は、設定変更対象の1つ以上の提供パッケージを管理者に指定・選択させるための領域であり、ドライバ設定変更画面50の提供パッケージ選択領域52と同様に、ボタン58A、表示欄58B及び選択欄58Cから成る単位選択領域58が複数設けられていると共に、単位選択領域58を追加表示させるためのボタン59が設けられて構成されている。また、ドライバ設定変更画面200の機種選択領域54には、ドライバ設定変更画面50の機種選択領域54と同様に、機種表示欄60、ボタン62,63が各々設けられている。
但し、先に説明した第1及び第2実施形態では、複数種のプリンタドライバが各々収められた提供パッケージとして、類似する複数機種の印刷装置12(仕様がおよそ同じで細かな機能の有無や処理速度のみ異なる複数機種の印刷装置12)のプリンタドライバ(設定変更可能項目が同一又はおよそ共通している複数種のプリンタドライバ)が各々収められた提供パッケージが設定変更対象として選択されることを前提としていたが、複数種のプリンタドライバが各々収められた提供パッケージとしては、上記以外に、仕様や機能の有無が大きく異なる印刷装置12のプリンタドライバ(設定変更可能項目が相違している複数種のプリンタドライバ)が各々収められた提供パッケージも存在している。
このため、本第3実施形態に係るドライバ設定変更画面200では、仕様や機能の有無が大きく異なる印刷装置12のプリンタドライバが各々収められた提供パッケージが設定変更対象として選択されることも考慮し、機種選択領域54の機種表示欄60に、設定変更対象のプリンタドライバを印刷装置12の機種単位で選択するための選択欄60Aが、機種表示欄60内に一覧表示された印刷装置12の個々の機種毎に設けられており、更に、ドライバ設定変更画面50では属性情報設定領域56に設けられていた選択欄64がドライバ設定変更画面200では省略されている。
上述した画面構成のドライバ設定変更画面200が端末装置30のディスプレイ34に表示されると、第1実施形態と同様に、管理者により、まず提供パッケージ選択領域52内のボタン58Aを選択し、次に設定変更対象のプリンタドライバが収められた提供パッケージの保存先を指定し、対応する選択欄58Cを介して提供パッケージ(に収められているプリンタドライバ)を設定変更対象として選択する、という一連の操作が行われる。この操作が行われたことに伴い、ステップ102の判定が肯定されてステップ104へ移行し、管理者によって設定変更対象として選択されたプリンタドライバの提供パッケージの構成ファイルのうちのデータファイル(インストール情報ファイル、UI情報ファイル及び設定情報ファイル群)を記憶部32Cからメモリ32Bに読み出す。
次のステップ108では、ステップ104で設定変更対象の提供パッケージから読み出した情報の中から、設定変更対象の提供パッケージに収められたプリンタドライバが対応する印刷装置12の全機種(全モデル)を表す対応機種識別情報を抽出し、抽出した対応機種識別情報に基づき、設定変更対象として選択された提供パッケージに収められているプリンタドライバが対応している印刷装置12の全機種(全モデル)の名称を、機種選択領域54の機種表示欄60内に選択欄60Aを各々付加して一覧表示させる。
次のステップ109では、機種選択領域54の機種表示欄60内に名称を一覧表示させた印刷装置12の各機種の中から、設定変更対象の(プリンタドライバが対応する)印刷装置12の機種が選択されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ110へ移行し、第1実施形態で説明したドライバ設定変更処理(図3)と同様に、ステップ110において、設定変更対象のプリンタドライバ(が収められた新たな提供パッケージ)を設定変更対象として追加する操作が行われたか否か判定し、判定が否定された場合はステップ112において、機種選択領域54内のボタン62が選択されることで、プリンタドライバの設定変更可能項目の初期値の変更が指示されたか否か判定し、この判定も否定された場合はステップ114において、機種選択領域54内のボタン64が選択されることで、プリンタドライバの設定変更可能項目について利用者操作に関する制限の設定変更が指示されたか否か判定し、この判定も否定された場合はステップ116において、属性情報設定領域56の下方に設けられたボタン70が選択されることで、プリンタドライバに対する設定変更の実行が指示されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ110に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ109〜ステップ116を繰り返す。
本第3実施形態では、設定変更対象の提供パッケージに収められたプリンタドライバが対応している印刷装置12の全機種の名称が機種表示欄60内に一覧表示されると、管理者により、名称が一覧表示された機種の中から設定変更対象の機種を選択する操作が行われる。これにより、ステップ109の判定が肯定されてステップ170へ移行し、先のステップ104で設定変更対象の提供パッケージから読み出したデータファイルに含まれる設定情報ファイル群に対し、当該設定情報ファイル群からの設定変更可能項目情報の抽出を試行する。そして次のステップ172では、設定変更可能項目情報の抽出に成功したか否か判定する。
設定情報ファイル群から設定変更可能項目情報が抽出された場合、設定変更対象として選択された提供パッケージは、ドライバ設定変更処理によって設定変更が行われることを前提とした構成、すなわち、プリンタドライバの設定変更可能項目の名称等の情報が設定変更可能項目情報として纏められていると共に、設定変更可能項目毎の初期値及び利用者操作の制限に関する設定が初期値/操作制限情報として纏められた構成と判断できるので、ステップ176へ移行し、設定情報ファイル群から設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報を抽出し、抽出した各情報を、対応する印刷装置12の機種を識別する機種識別情報やプリンタドライバの属性情報(例えばプリンタドライバが収められている提供パッケージを識別する情報等)と対応付けてメモリ32Bに記憶させた後にステップ109に戻る。
一方、設定情報ファイル群から設定変更可能項目情報が抽出されなかった場合、設定変更対象として選択された提供パッケージは、ドライバ設定変更処理によって設定変更が行われることを前提としていない構成、すなわち、プリンタドライバの設定変更可能項目の名称や初期値、利用者操作の制限に関する設定等の情報が設定情報ファイル群内に分散されて設定されている構成と判断できるので、ステップ174へ移行し、記憶部32Cに記憶されている設定変更可能項目DBに対し、機種識別情報をキーとして、選択された機種に対応する設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報を検索・抽出する。そして次のステップ176では、ステップ174の検索によって設定変更可能項目DBから抽出された設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報を、対応する印刷装置12の機種を識別する機種識別情報やプリンタドライバの属性情報と対応付けてメモリ32Bに記憶させた後にステップ109に戻る。これにより、管理者によって設定変更対象の機種が選択される度に、選択された機種に対応するプリンタドライバの設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報がメモリ32Bに記憶されることになる。
また、提供パッケージ選択領域52を介して設定変更対象として当初選択した提供パッケージと異なる提供パッケージに収められているプリンタドライバも設定変更対象に含めることを所望している場合、管理者は、提供パッケージ選択領域52を介して新たな提供パッケージを設定変更対象として選択する操作を行う。この操作が行われると、ステップ110の判定が肯定されてステップ104に戻り、設定変更対象として追加選択された提供パッケージに対してステップ104,108の処理が行われる。
また、設定変更対象として選択したプリンタドライバの任意の設定変更可能項目の初期値を変更するために、ドライバ設定変更画面200の機種選択領域54内のボタン62を選択する操作を管理者が行うと、ステップ112の判定が肯定されてステップ129へ移行し、設定変更対象の各機種毎にメモリ32Bに記憶されている設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報に基づき、図9(B)に示す初期値設定画面202を生成し、生成した初期値設定画面202を端末装置30のディスプレイ34に表示させる。但し、本第3実施形態では、仕様や機能の有無が大きく異なる印刷装置12のプリンタドライバを設定変更対象として各々選択することも可能であるので、設定変更対象の個々の機種に対応するプリンタドライバの設定変更可能項目が大きく相違している可能性もある。
このためステップ129では、まず設定変更対象の各機種毎の設定変更可能項目情報から、個々の機種に対応するプリンタドライバ毎に全ての設定変更可能項目の名称を各々抽出し、抽出した設定変更可能項目のうち重複する項目(他の機種に対応するプリンタドライバでも設定変更可能項目とされている項目)を一纏めにする処理が行われる。また、設定変更対象の各機種の中から、初期値設定画面202への設定変更可能項目の表示における基準とする機種を選択し、重複する項目を一纏めにする処理を経た設定変更可能項目を、選択した特定機種のプリンタドライバの設定変更可能項目に含まれている項目群と、特定機種のプリンタドライバの設定変更可能項目に含まれていない項目群と、にグループ分けする。そして、図9(B)に示すように、初期値設定画面202として、特定機種の設定変更可能項目に含まれる、設定変更可能項目を木構造で表示するための情報に基づき、特定機種のプリンタドライバの設定変更可能項目に含まれている項目群を、特定機種のプリンタドライバによる設定変更可能項目の木構造表示に準じて、種類毎に分けて木構造で表示し、その下方に、特定機種のプリンタドライバの設定変更可能項目に含まれていない項目群を順に表示すると共に、個々の設定変更可能項目に、何れの機種の設定変更可能項目であるのかを明示するマーク204を付加した画面を生成・表示させる。
なお、図9(B)に示した個々のマーク204のうち、「all」と表記されたマーク204は、対応する設定変更可能項目が、図9(A)に示すドライバ設定変更画面200の機種表示欄60内で設定変更対象として選択されている印刷装置12の機種A,B,Cの全てにおける設定変更可能項目であることを表し、「B,C」と表記されたマーク204は、対応する設定変更可能項目が印刷装置12の機種B,Cにおける設定変更可能項目であることを表し、「A」と表記されたマーク204は、対応する設定変更可能項目が印刷装置12の機種Aのみにおける設定変更可能項目であることを、「C」と表記されたマーク204は、対応する設定変更可能項目が印刷装置12の機種Cのみにおける設定変更可能項目であることを各々表している。また、上記のマーク204は、対応する設定変更可能項目の設定変更が可能な機種を明示する構成であるが、これに代えて、対応する設定変更可能項目の設定変更ができない機種を明示する構成としてもよい。
また、設定変更可能項目の表示における基準とする機種については、初期値設定画面202の見易さや設定の容易性を考慮し、木構造で表示される設定変更可能項目の数がより多くなる機種を選択することが望ましく、例えば設定変更可能項目の数が最大の機種や開発時期が最も新しい機種を適用することができる。また、複数の機種で設定変更可能項目とされている項目について初期値設定画面202に表示する初期値については、複数の機種の中から予め設定された基準に従って選択した機種(例えば複数の機種の中に前記基準とする機種が含まれていれば当該機種、前記基準とする機種が含まれていなければ開発時期がより新しい機種等)における初期値を表示するようにしてもよいし、複数の機種の初期値を比較し、一致していれば初期値を表示し、不一致の場合は初期値を表示しないようにしてもよい。
次のステップ130では、初期値設定画面202内に表示されている何れかの設定変更可能項目が選択されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ142へ移行し、設定変更可能項目の初期値変更の終了を指示するために初期値設定画面202内に設けられたボタン(図示省略)が選択されたか否かを判定する。この判定も否定された場合はステップ130に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ130,142を繰り返す。
管理者は、図9(B)に示すような初期値設定画面202が端末装置30のディスプレイ34に表示されると、初期値設定画面202内に表示されている設定変更可能項目のうち、初期値変更対象の設定変更可能項目を選択する操作を行う。この操作が行われると、ステップ130の判定が肯定されてステップ132へ移行し、管理者によって選択された設定変更可能項目が設定変更対象の各機種のうちの何れの機種に対応しているかを判断し、選択された設定変更可能項目の初期値の選択肢を判断した機種の初期値/操作制限情報から抽出し、例として図9(B)にも示すように、抽出した初期値の選択肢を初期値設定画面202内に一覧表示させる。なお、管理者によって選択された設定変更可能項目が複数機種に対応している場合は、初期値の選択肢を各機種毎に抽出し、抽出した初期値の選択肢のうち対応する複数機種に共通する初期値の選択肢のみを表示させるようにしてもよいし、先に説明したマーク204と同様に、個々の初期値の選択肢に当該選択肢を選択可能な機種を明示するマークを付加し、抽出した初期値の選択肢を全て表示させるようにしてもよい。
次のステップ134では、初期値変更対象の設定変更可能項目について、初期値の変更が指示されたか否か判定する。管理者は、端末装置30のディスプレイ34に表示されている初期値設定画面202内に、図9(B)に示すように、初期値変更対象の設定変更可能項目の初期値の選択肢が一覧表示されると、一覧表示された選択肢のうちの所望の選択肢を選択する操作を行う。この操作が行われると、初期値の変更が指示されたと判断されることで、ステップ134の判定が肯定されてステップ136へ移行し、管理者によって選択された選択肢に対応する初期値を、初期値変更対象の設定変更可能項目における変更後の初期値として、初期値変更対象の設定変更可能項目に対応する印刷装置12の機種を表す情報と対応付けてメモリ32Bに記憶させる。なお、管理者により一覧表示された選択肢の何れも選択されなかった場合はステップ134の判定が否定され、ステップ142へ移行する。
管理者は、初期値の変更を所望している全ての設定変更可能項目について、上述のように設定変更可能項目を選択し、一覧表示された選択肢の中から所望の選択肢(変更後の初期値)を選択する操作を各々行い、上記の操作が行われる度にステップ130〜ステップ142が繰り返されることで、初期値変更対象の全ての設定変更可能項目について、変更後の初期値が対応する印刷装置12の機種を表す情報と対応付けてメモリ32Bに各々記憶される。そして管理者は、初期値変更対象の全ての設定変更可能項目について上記の操作を各々行うと、初期値変更の終了を指示するためのボタンを選択する操作を行う。これにより、ステップ142の判定が肯定されてステップ109に戻る。
また、設定変更対象として選択したプリンタドライバの任意の設定変更可能項目について利用者操作の制限に関する設定を変更するために、ドライバ設定変更画面200の機種選択領域54内のボタン63を選択する操作を管理者が行うと、ステップ114の判定が肯定されてステップ145へ移行し、設定変更対象の各機種毎にメモリ32Bに記憶されている設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報に基づき、図9(C)に示す利用者操作の制限設定画面206を生成し、生成した利用者操作の制限設定画面206を端末装置30のディスプレイ34に表示させる。
なお、ステップ145においても、設定変更対象の個々の機種に対応するプリンタドライバの設定変更可能項目が大きく相違している可能性を考慮し、先に説明したステップ129と同様に、設定変更対象の各機種の全ての設定変更可能項目のうち、特定機種のプリンタドライバの設定変更可能項目に含まれている項目群を、特定機種のプリンタドライバによる設定変更可能項目の木構造表示に準じて、種類毎に分けて木構造で表示し、その下方に、特定機種のプリンタドライバの設定変更可能項目に含まれていない項目群を順に表示すると共に、個々の設定変更可能項目に、何れの機種の設定変更可能項目であるのかを明示するマーク208を付加した画面を生成・表示させる。
次のステップ146では、利用者操作の制限設定画面206内に表示されている何れかの設定変更可能項目が選択されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ158へ移行し、設定変更可能項目の利用者操作の制限に関する設定変更の終了を指示するために利用者操作の制限設定画面206内に設けられたボタン(図示省略)が選択されたか否かを判定する。この判定も否定された場合はステップ146に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ146,158を繰り返す。
管理者は、図9(C)に示す利用者操作の制限設定画面206が端末装置30のディスプレイ34に表示されると、利用者操作の制限設定画面206内に表示されている設定変更可能項目のうち、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目を選択する操作を行う。この操作が行われると、ステップ146の判定が肯定されてステップ148へ移行し、管理者によって選択された設定変更可能項目が設定変更対象の各機種のうちの何れの機種に対応しているかを判断し、選択された設定変更可能項目の利用者操作の制限に関する設定の選択肢を前記判断した機種の初期値/操作制限情報から抽出し、例として図9(C)にも示すように、抽出した利用者操作の制限に関する設定の選択肢を利用者操作の制限設定画面206内に一覧表示させる。
次のステップ150では、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目について、利用者操作の制限に関する設定の変更が指示されたか否か判定する。管理者は、端末装置30のディスプレイ34に表示されている利用者操作の制限設定画面206内に、図9(C)に示すように、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目について、利用者操作の制限に関する設定の選択肢が一覧表示されると、一覧表示された選択肢のうちの所望の選択肢を選択する操作を行う。この操作が行われると、利用者操作の制限に関する設定の変更が指示されたと判断されることで、ステップ150の判定が肯定されてステップ157へ移行し、管理者によって選択された選択肢に対応する利用者操作の制限に関する設定値を、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目における、利用者操作の制限に関する変更後の設定値として、前記設定変更可能項目に対応する印刷装置12の機種を表す情報と対応付けてメモリ32Bに記憶させる。なお、管理者により一覧表示された選択肢の何れも選択されなかった場合はステップ150の判定が否定され、ステップ158へ移行する。
管理者は、利用者操作の制限に関する設定の変更を所望している全ての設定変更可能項目について、上述のように設定変更可能項目を選択し、一覧表示された選択肢の中から所望の選択肢(利用者操作の制限に関する設定値)を選択する操作を各々行い、上記の操作が行われる度にステップ146〜ステップ158が繰り返されることで、利用者操作の制限に関する設定を変更する全ての設定変更可能項目について、利用者操作の制限に関する変更後の設定値が対応する印刷装置12の機種を表す情報と対応付けてメモリ32Bに各々記憶される。そして管理者は、利用者操作の制限に関する設定を変更する全ての設定変更可能項目について上記の操作を各々行うと、利用者操作の制限に関する設定変更の終了を指示するためのボタンを選択する操作を行う。これにより、ステップ158の判定が肯定されてステップ109に戻る。
管理者は、初期値変更対象の全ての設定変更可能項目について初期値を各々変更すると共に、利用者操作の制限に関する設定を変更する全ての設定変更可能項目について、利用者操作の制限に関する設定を各々変更すると、ドライバ設定変更画面200内のボタン70を選択する操作を行い、これに伴いステップ116の判定が肯定されてステップ180へ移行する。ステップ180では、設定変更対象として選択された印刷装置12の全機種の中から、インストール用パッケージの生成対象の機種(に対応するプリンタドライバ)を選択する。
次のステップ182では、先のステップ129〜ステップ142、ステップ145〜ステップ158でメモリ32Bに記憶させた設定変更情報(初期値変更対象の設定変更可能項目における変更後の初期値、利用者操作の制限に関する設定を変更する設定変更可能項目における利用者操作の制限に関する変更後の設定値)の中から、ステップ180で選択した機種に対応する設定変更情報を抽出する。そしてステップ184では、プリンタドライバがインストールされる際に、ステップ182で抽出した設定変更情報に応じた設定変更が行われるように、ステップ180で選択した機種に対応するプリンタドライバが収められた提供パッケージから読み出してメモリ32Bに記憶している設定情報ファイル群を、ステップ182で抽出した設定変更情報に応じて更新する。
なお、プリンタドライバがインストールされる際に設定変更情報に応じた設定変更が行われるように設定情報ファイル群を更新することは、ステップ180で選択した機種に対応するプリンタドライバが収められた提供パッケージが、設定情報ファイル群に設定変更可能項目情報及び初期値/操作制限情報が追加された構成であれば、第1実施形態で説明したように、設定情報ファイル群に含まれる初期値/操作制限情報に設定されている初期値や利用者操作の制限に関する設定を、ステップ182で抽出した設定変更情報に応じて更新することによって実現できる。
一方、ステップ180で選択した機種に対応するプリンタドライバが収められた提供パッケージが、プリンタドライバの設定変更可能項目の名称や初期値、利用者操作の制限に関する設定等の情報が設定情報ファイル群内に分散されて設定されている構成の場合は、設定情報ファイル群内における各情報の所在が一定しておらず、設定情報ファイル群内の各情報を書き替えることは困難であるので、プリンタドライバがインストールされる際に設定変更情報に応じた設定変更が行われるように設定情報ファイル群を更新する処理として、ステップ182で抽出した設定変更情報に応じて設定変更記述ファイルを生成し、生成した設定変更記述ファイルを設定情報ファイル群に付加する処理を行う。
設定変更記述ファイルは、設定変更可能項目の初期値や利用者操作の制限に関する設定を変更したプリンタドライバをインストールするためのファイルであり、設定変更可能項目の初期値や利用者操作の制限に関する設定の変更を指示するコマンドを、予め定められた機種非依存の記述フォーマットに従って記述していくことで生成することができる。設定変更記述ファイルはインストール対象のプリンタドライバのパッケージに付加しておくことで、プリンタドライバのインストールを行うプログラムによって参照され、コマンドの解釈、指示された設定変更の実行等の処理が行われる。但し、設定変更記述ファイルを生成するには記述フォーマットに関する知識が必要であり、設定変更記述ファイルの生成は通常、プリンタドライバの開発者によって行われるが、上記では設定変更情報に基づいて、設定変更記述ファイルを生成して設定情報ファイル群に付加する処理が端末装置30によって行われる。
次のステップ186では、設定変更対象の各機種の中に、ステップ180で選択したインストール用パッケージ生成対象の機種とプリンタドライバを同一のインストール用パッケージに収めることが可能な他の機種が有るか否か判定する。一般に、類似する複数機種の印刷装置12のプリンタドライバ(設定変更可能項目が同一又はおよそ共通しているプリンタドライバ)が各々収められた提供パッケージは、単一のインストール情報ファイルが提供パッケージ内の各プリンタドライバのインストールに共通に用いられる構成であり、インストール用パッケージ生成対象の機種のプリンタドライバが上記の構成の提供パッケージに収められており、同一の提供パッケージに収められた他のプリンタドライバの対応機種も設定変更対象として選択されていた場合、同一のインストール用パッケージに収めることが可能な他の機種のプリンタドライバ有りと判定される。
また一般に、仕様や機能の有無が大きく異なる印刷装置12のプリンタドライバが各々収められた提供パッケージは、インストール情報ファイルも提供パッケージ内の各プリンタドライバ毎に設けられた構成であり、インストール用パッケージ生成対象の機種のプリンタドライバが上記の構成の提供パッケージに収められていた場合は、同一のインストール用パッケージに収めることが可能な他の機種のプリンタドライバ無しと判定される。
次のステップ188では、インストール用パッケージ生成対象の機種のプリンタドライバに対応するインストール情報ファイルを、ステップ186における判定結果に応じて更新する。例えば同一のインストール用パッケージに収めることが可能な他の機種のプリンタドライバ有りと判定された場合、インストール情報ファイルには、提供パッケージに収められた全てのプリンタドライバの対応機種について記述されているので、当該ファイルにおける各機種についての記述のうち、設定変更対象外の機種に関する記述を削除したり、インストール情報ファイルに記述されているインストール対象のファイルの名称を設定変更対象の各機種毎に異なる名称へ変更する等の更新を行う。また、例えば同一のインストール用パッケージに収めることが可能な他の機種のプリンタドライバ無しと判定された場合、当該ファイルに他の機種についての記述があれば削除し、先のステップ184で設定情報ファイル群に設定変更記述ファイルを付加した場合は付加した設定変更記述ファイルをインストール対象とする記述を追加する等の処理を行う。
次のステップ190では、ステップ180で選択したインストール用パッケージ生成対象の機種のプリンタドライバが収められている提供パッケージから、インストール用パッケージ生成対象の機種のプリンタドライバのインストールに必要なプログラムファイル群をメモリ32Bに読み出し、読み出したプログラムファイル群にUI情報ファイルとステップ184で更新した設定情報ファイル群を加え、インストール用パッケージ生成対象の機種が複数であれば、上記ファイル群を、インストール用パッケージ作成対象の機種と同数となるように複写すると共に、各機種毎に異なる名称(インストール情報ファイルに記述した名称)を付与した後に、更にステップ188で更新したインストール情報ファイルを加えることで、プリンタドライバのインストール用パッケージを生成する。そして、生成したインストール用パッケージを記憶部32Cに記憶させる。
次のステップ166では、設定変更対象の全機種のプリンタドライバについてインストール用パッケージの生成を行ったか否か判定する。判定が否定された場合はステップ180に戻りステップ180〜ステップ190、ステップ166を繰り返す。これにより、設定変更対象として指定された全ての機種のプリンタドライバについて、インストール用パッケージの生成が各々行われる。そして、ステップ166の判定が肯定されるとドライバ設定変更処理を終了する。
なお、上述したドライバ設定変更処理のうち、ステップ100,129,145は本発明に係る表示制御手段(より詳しくは請求項2,4,6,7,8に記載の表示制御手段)の一例であり、ステップ129〜ステップ142,ステップ145〜ステップ158、ステップ180〜ステップ190及びステップ166は本発明に係る変更手段の一例である。
なお、第3実施形態では、設定変更対象の少なくとも1つの機種で設定変更可能項目とされている全ての項目を、初期値の変更や利用者操作に関する設定変更が可能な項目として初期値設定画面202や利用者操作の制限設定画面206に表示させる態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更対象の全ての機種で設定変更可能項目とされている項目についてのみ、初期値の変更や利用者操作に関する設定変更が可能な項目として表示させるようにしてもよい。図9(B),(C)に示したように、設定変更対象の少なくとも1つの機種で設定変更可能項目とされている全ての項目を表示する初期値設定画面202や利用者操作の制限設定画面206についても、マーク204,208を表示することで対応機種は管理者に認識されるが、設定変更対象の全ての機種で設定変更可能項目とされている項目についてのみ表示した場合、特にコンピュータ・システム内の全ての印刷装置12に適用する必要のある設定変更が行われる際に、対応する項目の設定変更が全ての印刷装置12に適用可能か否かが管理者により確実に認識される。なお、上記態様は請求項9記載の発明に対応している。
また、上記では管理者が指定可能なプリンタドライバの設定変更として、設定変更可能項目の初期値の変更(本発明に係る第1の指定の一例)と、設定変更可能項目の利用者操作の制限に関する設定の変更(本発明に係る第2の指定の一例)を例に説明したが、これに限られるものではなく、プリンタドライバによって表示される設定/印刷指示画面への設定変更可能項目の表示に関する設定(表示/非表示)の変更(本発明に係る第3の指定の一例)も可能としてもよい。印刷装置12が提供する各種機能のうちの一部機能の利用を禁止することは、前記一部の機能に対応する特定の設定変更可能項目について、その初期値として前記一部の機能を利用しないことを表す値を設定しておくと共に、設定/印刷指示画面への表示対象から除外するように設定することによっても実現することができる。
また、上記では管理者が操作する端末装置30でドライバ設定変更処理が行われ、管理者が操作する端末装置30が本発明に係る設定変更装置の一例として機能する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、ドライバ設定変更処理を印刷サーバ20又はファイルサーバ94上で実行させることで、印刷サーバ20又はファイルサーバ94を本発明に係る設定変更装置の一例として機能させるようにしてもよい。
更に、上記ではプリンタドライバのインストールが行われる前に、管理者が指定した設定変更を適用したプリンタドライバをインストールさせるためのインストール用パッケージを生成することで、管理者が指定した設定変更がプリンタドライバのインストール時に適用される態様を説明したが、設定変更の適用タイミングはデバイスドライバのインストール時に限られるものではなく、例えばインストール済みのデバイスドライバが設定画面を表示する際に、設定画面に表示する項目やその初期値、表示する項目を設定変更可能とするか否かを規定する情報を参照し、参照する情報に従って設定画面を生成・表示する構成であれば、上記情報を書き換える等の処理を行うことで、インストール済みのデバイスドライバに対する設定の一括変更に本発明を適用することも可能である。
また、上記では本発明に係るデバイスドライバとしてプリンタドライバを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリンタ以外のデバイス、例えばスキャナ等のデバイスのドライバに対する設定変更に適用することも可能である。
また、上記では本発明に係るドライバ設定変更プログラムが管理者が操作する端末装置30に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係るドライバ設定変更プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。