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JP2011089215A - 繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットおよび繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法 - Google Patents

繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットおよび繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 生産性が良好であり、ヘルメットとして十分な性能を備えている繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットおよび繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法を提供する。
【解決手段】 繊維強化熱硬化性樹脂製のヘルメット本体2を備えた繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメット1であって、内装体を取り付けるためのブラケット部3が前記ヘルメット本体2の内表面にヘルメット本体2と一体のものとして形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハンモックや顎紐などの内装体を取り付けるためのブラケット部が帽体と一体に形成されている繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメット及び繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法に関する。
ヘルメットは、作業者の安全を確保するための保護帽として、作業現場において必要不可欠なものとなっている。安全確保のために要求される性能としては、耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐衝撃性、耐貫通性、電気絶縁性等が挙げられる。これらの性能をヘルメットに付与することを目的として、樹脂に繊維が配合された繊維強化樹脂により帽体が形成されたヘルメット(FRP製ヘルメット)が用いられている。
FRP製ヘルメットの帽体は、ポリエチレンやポリ塩化ビニルなどの成型加工性に富んだ汎用プラスチックよりなる帽体とは異なり、成形性に劣ることから、帽体の内表面に内装体取り付け用のブラケット部を一体的に形成することが困難である。このため、FRP製ヘルメットの帽体では、従来、ハンモック等の内装体を取り付けるために、帽体とは別の取り付け用の部品が用いられていた。例えば、帽体に取付孔をあけ、これに挿入して帽体の内側で直接掛け止めするための取付鋲を用いて内装体を取り付ける構成などが用いられていた。
しかし、このような構成を採用する場合、帽体に内装組立用の孔を設ける必要があるから、ヘルメットを絶縁用保護具(電気用)として使用することができない。また、耐熱性、耐薬品性、耐候性に劣るABS樹脂等の熱可塑性樹脂により取付鋲を構成した場合、FRP製ヘルメットが、耐熱性、耐薬品性、耐候性といったFRPの優れた特性を発揮できなくなるという問題もある。さらに、内装体を交換する際に、ユーザーが取付鋲などの部品を紛失してしまうおそれがある。部品を紛失してしまったときには、帽体に内装体を正しく取り付けることができなくなるから、ヘルメットの性能が大きく損なわれることとなる。
上述した問題を解消するために、FRP製ヘルメットの帽体の内縁部付近を二重壁構造とし、内壁部に内装体を取り付ける構成を採用したFRP製ヘルメットがある(例えば、特許文献1参照)。また、FRP製の帽体の内表面に、内装体を掛け止めるための掛止用ブラケット部材をエポキシ樹脂系接着剤により接着した構成を採用したFRP製ヘルメットがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−268415号公報 特開2001−355118号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたFRP製ヘルメットは、帽体形成用のガラス繊維のプリフォームとは別に用意したガラス繊維薄片体を用いて、混合した液体樹脂をプリフォームの上に投入し、ポットプレス成形するMMD(メタルマッチドダイ)成形方法を用いて、帽体の内縁部付近を二重構造とし、内壁に内装体を取り付けるものであるから、(1)液体樹脂の漏れが発生する為、アンダーカット構造の金型成形には対応出来ず、内装体を取り付ける部分(内装体取付部)の結合構造に限界があり、通孔くらいしか採用することができない、(2)MMD成形であり、二重構造ゆえ表側に突起部分が生じるから、当該突起部分においてヘルメットが衝突しやすくなり、また見栄えも悪い、(3)金型の構造上、成型時に圧力がかからない部分にプリフォームと分離された繊維薄片体によって、 内装体取付用の内壁部が形成されるから、内装体取付部の強度が弱い、(4)長い工程による悪い生産性、電気絶縁性、外観の改善、内装体装着の操作性、ヘルメットとしての性能安定性が不十分であるという問題がある。
また、特許文献2に記載されたFRPヘルメットは、内装体取付部を帽体内表面に接着剤で接着したものであるから、内装体取付部が帽体と一体のものとして形成されていない。
このため、従来のFRP製ヘルメットは、接合部の耐候性問題及び内装体取り付け用の部品を帽体とは別に製造する必要があり、内装体取り付け用の部品の生産および帽体への取り付けのための製造コストがかかるという問題がある。
本発明は、上述した従来のFRP製ヘルメットの問題に鑑みてなされたものであり、十分な性能を備えた繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットおよび当該繊維強化性熱硬化性樹脂製ヘルメットを製造することができる繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、繊維強化熱硬化性樹脂製の帽体を備えた繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットであって、内装体を取り付けるためのブラケット部が前記帽体の内表面に前記帽体と一体として形成されていることを特徴としている。なお、「一体として形成されている」とは、ブラケット部と帽体とが同一の素材により、連続的に形成されていることをいう。
請求項2記載の発明は、内装体を取り付けるためのブラケット部が帽体の内表面に形成されている繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法において、繊維強化熱硬化性樹脂製シートを用いた前記帽体の成型と同時に前記帽体の内表面に前記ブラケット部を形成することを特徴としている。なお、「同時に前記帽体の内表面に前記ブラケット部を形成する」とは、プレスにより帽体が形成される際に、繊維強化熱硬化性樹脂製シートによりブラケット部が同時に形成されることをいい、プレスにより帽体の成型が終了した時点においてその内表面にブラケットも成型されていることとなる。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載された繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法において、前記繊維強化熱硬化性樹脂製シートが、繊維強化材の含有率が40重量%以上55重量%以下であり、JIS K 6911 5.3.2に規定された測定法により、成型温度140℃、材料重量5g、荷重1000kgfの条件で測定される伸びが100mm以上130mm以下であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項2または3に記載された繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法において、前記繊維強化材がガラス繊維であることを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、内装体を取り付けるためのブラケット部が熱硬化性繊維強化樹脂製の帽体と一体として形成されているから、ブラケット部の強度を十分にすることができる。また、内装体取り付け用の部品を帽体とは別に用意する必要が無いから、ユーザー(作業者)が内装体交換の際に内装体取り付け用の部品を紛失してヘルメットの性能が低下すること、および内装取り付け用の部品を熱可塑性樹脂により作製することに起因してヘルメットの性能が低下することを防止できる。
請求項2の発明によれば、ブラケット部が帽体の内表面に帽体と一体として形成されている繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを製造することができる。また、内装体取り付け用の部品の生産及び帽体へ取り付け加工が不要となるから、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造コストを削減することができる。
本発明の実施形態である繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを示す斜視図
〔繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメット〕
図1は、本発明の一実施形態である繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを示す斜視図である。同図に示すように本実施の形態のヘルメット1は、ヘルメット本体(帽体)2の内表面にヘルメット本体2と一体にブラケット部3が形成されている。ブラケット部3をヘルメット本体2と一体に成型することにより、ブラケット部3を別部品として構成することに起因するヘルメットの機能低下を防止することができる。
〔繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法〕
本発明の繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法について、以下に説明する。以下に説明する製造方法によれば、従来の方法を用いると困難であったブラケット部3がヘルメット本体2と一体に成型されたヘルメット1を製造することができる。
〔熱硬化性樹脂〕
繊維強化熱硬化性樹脂製シート(以下、適宜「シート」という。)は、熱硬化性樹脂と繊維強化材を含んでいる。熱硬化性樹脂は、熱や光などのエネルギーが加えられることによる反応の結果として架橋構造を形成するものであればよく、特に限定されないが、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、BT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)、ベンゾキサジン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらは、一種類のみを用いても、二種類以上のものを併用することとしてもよい。
〔繊維強化材〕
繊維強化材としては、無機繊維、有機繊維、天然繊維のうちから、製造における作業性、ヘルメットに要求される強度などの性能や外観、経済性の観点から適したものが用いられる。繊維強化材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、高強度ポリエチレン繊維などが挙げられる。これらは、一種類のみを用いても、二種類以上のものを併用することとしてもよい。例示した繊維強化材の中では、ガラス繊維が比較的安価であることから、好ましく用いられる。
繊維強化材の配合量(以下、適宜「繊維強化材含有量」という。)は、シートの40重量%以上55重量%以下の範囲内であり、45重量%以上51重量%以下であることがより好ましい。繊維強化材の配合量を前記範囲とすることにより、ヘルメット本体の強度を十分なものとしつつ、シートの成形性を良好なものとすることができる。
〔充填材〕
繊維強化材と熱硬化性樹脂との密着性向上や靭性(粘り強さ)、軽量化の向上を目的として、シートに充填剤を配合することとしてもよい。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、アスベスト、パーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、ドロマイト、石灰石、アルミニウム粉、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、二酸化モリブデン、中空ガラスなどが挙げられる。これらは、ヘルメットに要求される強度などの性能、外観、経済性の観点から適したものを用いればよく、一種類のみを用いても、二種類以上のものを併用することとしてもよい。なお、40重量%以上の繊維強化材を含んでいるシートを用いることから、ヘルメットの靭性向上を目的として充填剤を配合することは必要でなく、充填剤を配合する場合もシート全体に対して10重量%以下の量でよい。
〔着色剤〕
本発明のシートには、無着色、或いは必要に応じて着色剤を添加することができる。着色剤としては、チタンホワイト、カーボンブラックなどの無機顔料や、有機顔料を必要に応じて用いればよい。顔料分散を向上させるため、分離防止剤を添加することとしてもよい。着色剤の配合量は、ヘルメットの色に応じた適当な量とすればよいが、通常、2.5phr(per hundred resin、樹脂に対する重量%)以上、4.5phr以下の範囲内となるように配合される。
〔シートの調製〕
熱硬化性樹脂を含む基材に繊維強化材を混入する方法としては、細かく切断した繊維強化材を、基材に対して均一にまぶす方法と、繊維強化材を基材に浸潤させる方法とがある。後者の方法による場合、一方向に引き揃えられた一方向材、織物、編物、組物、一方向または多方向に積層された繊維の層を縫い合わせたシート(ステッチングシート)の形で、繊維強化材を基材に湿潤させる方法などが用いられる。
〔シートの増粘〕
上述した方法により熱硬化性樹脂と繊維強化材とを複合させた後、当該複合させたものがシートの形態を保持することができる程度まで粘度を上げるために、増粘剤を添加する。増粘剤の添加は40℃程度の温度で行う。増粘剤としては、例えば炭酸カルシウムや酸化マグネシウム等公知のものを用いればよい。シート粘度の調整は、増粘剤を添加する量の調整のみでなく、基材となる熱硬化性樹脂の酸価、水酸価、分子量をも併せて調整することにより行う。
〔シートの粘度(流れ)〕
シートは、JIS K 6911 5.3.2に規定された測定法により、成型温度140℃、材料重量5g、荷重1000kgfとして評価した流れ(以下、適宜「円板フロー測定値」という)が、100mm以上130mm以下の範囲内のものを用いる。円板フローが105mm以上125mm以下の範囲内のものがより好ましい。
〔JIS K 6911 5.3.2に規定された測定法〕
シートの流れを評価する方法としては、JIS K 6911 5.3.2に規定された測定法(以下、適宜「円板フロー法」という)を用いた。以下に、装置および方法を説明する。
〔装置〕
寸法測定器:1mm目盛りのもの
温度計:最高360℃まで表示してある1℃目盛りの温度計
圧縮成形機:金型を後述する温度および荷重条件に保持することができるもの
金型:材質が硬鋼で、表面に硬質クロムめっきした所定形状・寸法の当て板2枚を1組としたもの
金属製円筒:内径約50mm、高さ約10mmのもの
〔方法〕
試料5gを140℃プラスマイナス3℃に保った金型のほぼ中央部に金属製円筒を用いて試料が円すい状になるように入れ、15秒以内に1000kgfおよび加圧時間2分として圧縮成型する。成型した円板の光沢部分の長径および短径を寸法測定器で1mmまで測り、その平均値を算出し、試料の伸び(mm)とする。
〔プレス〕
上述したシートをプレスしてヘルメット本体(帽体)を形成する工程について説明する。繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットは、製造されるヘルメット本体と同じ重量となる大きさにカットされたシートを成型機に入れ、所定時間、加圧、加熱することによりヘルメット本体を成型する。プレスにおける、圧力は、150kg/cm以上250kg/cm以下とすることが好ましく、加熱温度は帽体雄金型を120℃以上140℃以下とし、帽体雌金型を130℃以上160℃以下とすることが好ましい。加圧、加熱時間は、2分以上5分以下とすることが好ましい。
上述した量の繊維強化材を含有し、かつ、円板フロー法を用いて測定された流れが上述した範囲内であるシートを予め形成し、このシートをプレスすることにより、繊維強化材をヘルメット本体の内表面側に片寄らせることができる。これにより、製造されたヘルメットの外表面側に樹脂の層が形成されるから、その絶縁性を良好なものとし、ヘルメット本体の外表面側を平滑にして良好な外観とすることができる。また、シートをプレスする際に、ヘルメット本体の内表面側に内装体取り付け用のブラケット部をヘルメット本体と一体のものとして同時に形成することができる。したがって、内装体取り付け用の部品を別に製造し、取り付けることが不要となるから、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造に要するコストを低減させることができる。
以下、実施例および比較例により本発明を詳細に説明する。実施例および比較例における%は、重量百分率(重量%)を示している。
〔実施例1〕
強化繊維としてガラス繊維(ガラス番手4600〜4800g/1000cm)を49%配合し(ガラスコンテンツ:49%)、熱硬化性樹脂として不飽和ポリエステル樹脂を用い、3.2phrの顔料を配合し、円板フロー法を用いて測定された流れ(以下、適宜「円板フロー測定値」という)が112mmとなるように調整したシートを予め作製した。当該シートを金型にチャージすなわち金型の所定位置にシートを配置し、雌金型温度:145℃、雄金型温度:130℃、キープ時間:3分、圧力:200kg/cmとして、帽体重量:260g、色相:W−1(白色)、谷沢製作所製産業用保護帽#118−EP(MPタイプ)のヘルメット本体を成型した。これに、ポリエチレン樹脂製の内装を装着して、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを作製した。
〔実施例2〕
実施例1のガラスコンテンツを49%にし、円板フロー測定値が108mmのシートに変更した以外は、実施例1と同様にして、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを作製した。
〔実施例3〕
実施例1のガラスコンテンツを47%に変更し、円板フロー測定値が123mmのシートに変更した以外は、実施例1と同様にして、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを作製した。
〔比較例1〕
実施例1のガラスコンテンツを57%に変更し、円板フロー測定値が95mmのシートに変更した以外は、実施例1と同様にして、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを作製した。
〔比較例2〕
実施例1のガラスコンテンツを39%に変更し、円板フロー測定値が131mmのシートに変更した以外は、実施例1と同様にして、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを作製した。
〔比較例3〕
実施例1のガラスコンテンツを56%に変更し、円板フロー測定値が100mmのシートに変更した以外は、実施例1と同様にして、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを作製した。
〔評価方法〕
前記のようにして作製された繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットについて、JIS T 8131 産業用安全帽規格に基づいて、衝撃吸収性(高温、低温)、耐製品貫通性(高温、低温)、耐帽体貫通性に関する性能の評価を行った。
〔結果〕
表1は、上述した実施例1〜3および比較例1〜3のヘルメットの性能についてまとめて記載したものである。表1に記載したとおり、ガラスコンテンツを40%以上55%以下の範囲内とし、かつ、円板フロー測定値が100mm以上130mm以下の範囲内であるシートを用いることにより、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットに要求される性能を満たし、かつブラケット部が帽体の内表面に帽体と一体として形成されたヘルメットを作製することができる
比較例1に示すように、ガラスコンテンツが前記範囲の上限よりも大きく、円板フロー測定値が前記範囲の下限よりも小さいシートを用いると、作製された繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットは、衝撃吸収性を満たさないものとなる。また、シートの流動性、ブラケット部の成形性が悪くなり、作業性が低下するという問題も生じる。
比較例2に示すように、ガラスコンテンツが前記範囲の下限より小さく、円板フロー測定値が前記範囲の上限よりも大きいシートを用いると、製造された繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットは耐帽体貫通性を満たさないものとなる。また、ブラケット部の強度が悪く、シートのベタツキが大きくなり、作業性が低下するという問題も生じる。
比較例3に示すように、ガラスコンテンツが前記範囲の上限よりも大きいシートを用いると、製造された繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットは耐帽体貫通性を満たさないものとなる。
本発明の繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットは、種々の建築作業や土木作業、重機の運転、建物内外における警備において、作業者の頭部を保護して安全を確保するために用いることができる。本発明の繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法は、繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットを製造する方法として用いることができる。
1 ヘルメット
2 ヘルメット本体(帽体)
3 ブラケット部

Claims (4)

  1. 繊維強化熱硬化性樹脂製の帽体を備えた繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットであって、
    内装体を取り付けるためのブラケット部が前記帽体の内表面に前記帽体と一体として形成されていることを特徴とする繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメット。
  2. 内装体を取り付けるためのブラケット部が帽体の内表面に形成されている繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法において、
    繊維強化熱硬化性樹脂製シートを用いた前記帽体の成型と同時に前記帽体の内表面に前記ブラケット部を形成することを特徴とする繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法。
  3. 前記繊維強化熱硬化性樹脂製シートが、繊維強化材の含有率が40重量%以上55重量%以下であり、JIS K 6911 5.3.2に規定された測定法により、成型温度140℃、材料重量5g、荷重1000kgfの条件で測定される伸びが100mm以上130mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法。
  4. 前記繊維強化材がガラス繊維であることを特徴とする請求項2または3に記載の繊維強化熱硬化性樹脂製ヘルメットの製造方法。
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