JP2011075253A - 貯湯式給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ヒートポンプ式の湯水生成装置を備えた貯湯式給湯装置において、さらにCOPを向上させる。
【解決手段】 本発明にかかる給湯装置100は、水または湯水を加熱するヒートポンプユニット110と、湯水を貯留する貯湯タンク132と、湯水を貯留する中温水タンク134と、風呂の浴水を加熱する風呂熱交換器150と、を備え、風呂熱交換器150は、貯湯タンク132と中温水タンク134の間に接続されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 本発明にかかる給湯装置100は、水または湯水を加熱するヒートポンプユニット110と、湯水を貯留する貯湯タンク132と、湯水を貯留する中温水タンク134と、風呂の浴水を加熱する風呂熱交換器150と、を備え、風呂熱交換器150は、貯湯タンク132と中温水タンク134の間に接続されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、水を加熱して生成した湯水を貯湯し、貯湯した湯水を浴槽などの給湯設備に供給する貯湯式給湯装置に関する。
近年、住宅等における熱源の一つとして、湯水(温水)を貯湯タンクに貯湯しておき、必要に応じて貯湯タンクから給湯設備等に供給する貯湯式給湯装置の普及が進んでいる。このような給湯装置における湯水生成装置として、ヒートポンプの普及が進んでいる。
ヒートポンプは内部に熱媒体(冷媒)が循環しており、熱媒体を電力を利用して循環させることにより、空気熱とポンプ仕事をあわせた熱量で水を加熱することができるため、高い効率で湯水を生成することができる。さらに、水を蓄熱材として熱の受給に時間差を設けることができるため、安価な夜間電力を利用して生成した湯水を貯湯タンクに貯湯し、貯湯された湯水を日中使用すれば、使用者(需要家)は電気に要するコストを削減することができる。
住宅における湯水の用法は多岐に亘っており、台所における給湯や風呂の湯張りはもちろんのこと、風呂の追いだき、暖房、除霜など様々な用例がある。そこで貯湯式給湯装置においてもその要請に応えるために、さまざまな機能が要求される。例えば、特許文献1には、ヒートポンプを用いた、温水暖房、風呂追いだきなどの複数の機能を有する貯湯式給湯器が開示されている。特許文献1の技術によれば、同じ温水を熱源とした1つの循環回路に暖房熱交換器や風呂熱交換器など複数の熱交換器を配置することで、軽量、コンパクトで安価な貯湯式給湯器を提供できるとされている。
特に風呂の追いだきは、風呂の湯を再加熱する動作であるが、貯湯タンク内の湯を消費せずに熱のみを利用する点において他の動作と趣旨が異なっている。上記の特許文献1では、貯湯タンクの外部に追いだきのための風呂熱交換器を備えている。これは、風呂の湯と貯湯タンクの高温の湯とをそれぞれ風呂熱交換器に循環させて、風呂熱交換器において熱交換させる構成である。
上述したように安価な夜間電力を用いることでコストの削減を可能とする貯湯式給湯装置であっても、さらなる省エネルギー推進のためにはCOP(Coefficient Of Performance:成績係数)を向上させる必要がある。ここでヒートポンプにおいては、被加熱流体の出口温度が一定なら入口温度が低いほどCOPがよい。このことを貯湯式給湯装置の湯水生成装置にあてはめると、中温水を高温水に加熱するよりも、低温水を高温水に加熱するほうがCOPが良いことがわかっている。
ところで、家庭で用いられる貯湯式給湯装置においては、台所などへの給湯のほか、風呂への給湯も行われる。そして風呂では、空の状態から湯張りする場合のほか、追いだきが行われる。追いだきは現在浴槽にある中温水を更に加熱するものであるため、COPが低下してしまうという問題がある。
詳しくは、一般に貯湯式給湯装置における追いだきは、浴槽から抜き出した浴水と、貯湯タンクから抜き出した高温水とを、まぜることなく熱交換することによって行われる。特許文献1に記載の貯湯式給湯装置においても、貯湯タンクの上部(高温域)から下部(低温域)に循環する循環回路と、浴槽から出て浴槽に戻る風呂追いだき回路との間で熱交換を行っている。すると、貯湯タンクの上部から出た高温水は、浴水によって冷やされて貯湯タンクの下部に戻るが、浴水が中温であるため当然に中温にまでしか下がらず、貯湯タンクの下部に中温の水が戻されてしまう。すると以後ヒートポンプによって加熱を行う際に、低温側の温度が上がっているために、COPが低下してしまう。
また、貯湯式給湯装置では必要に応じてヒートポンプを稼働させて蓄熱を行うが、ヒートポンプの動作開始時は当然ながら唐突に温度が上昇するわけではなく、徐々に温度が上昇する。すると動作開始時に貯湯タンクの上部に供給される湯水の温度は、低温から中温、高温へと推移していくことになる。すると貯湯タンクの内部には上に行くほど高温の温度成層が形成されていたところ、これを乱してしまうことになる。
本発明は、このような課題に鑑み、ヒートポンプ式の湯水生成装置を備えた貯湯式給湯装置において、さらにCOPを向上させることを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる貯湯式給湯装置の代表的な構成は、水または湯水を加熱するヒートポンプ式の湯水生成装置と、湯水を貯留する貯湯タンクと、湯水を貯留する中温水タンクと、風呂の浴水を加熱する風呂熱交換器と、中温水タンクから給湯する第2出湯配管と、を備え、風呂熱交換器は、貯湯タンクと中温水タンクの間に接続されており、前記貯湯タンクから出て前記風呂熱交換器で温度が低下した湯水は前記中温水タンクに貯留されることを特徴とする。
すなわち、貯湯タンクは高温水を貯留するものであり、中温水タンクは中温水を貯留するものである。そして上記構成によれば、追いだきの際に風呂熱交換器によって温度が低下した中温水は、中温水タンクに蓄積される。したがって貯湯タンクの下部の温度上昇を抑えることができ、以後ヒートポンプによって加熱を行う際のCOPを向上させることができる。また第2出湯配管により、中温水タンクに貯留された中温水を有効利用することができ、かつ次に中温水タンクを利用する際の受入許容量を回復することができる。
貯湯タンクと風呂熱交換器との間に開閉弁を備え、追いだき動作時以外は開閉弁を閉じることが好ましい。これにより、中温水タンクから中温水を出湯する際に、貯湯タンクの上部から風呂熱交換器を回り込んで高温の湯が流れてしまうことを防止し、熱のロスを防止することができる。
本発明にかかる貯湯式給湯装置の他の代表的な構成は、水または湯水を加熱するヒートポンプ式の湯水生成装置と、湯水を貯留する貯湯タンクと、湯水を貯留する中温水タンクと、湯水生成装置の出口温度を検知する出口温度センサと、湯水生成装置が加熱した湯水を貯湯タンクまたは中温水タンクに選択的に導く湯水切替弁と、湯水切替弁を制御することにより、湯水生成装置の動作開始時に、出口温度が所定温度以下の場合は中温水タンクに導き、出口温度が所定温度以上となったら貯湯タンクに導く制御部と、を備えたことを特徴とする。
すなわち、貯湯タンクは高温水を貯留するものであり、中温水タンクは中温水を貯留するものである。そして上記構成によれば、ヒートポンプの動作開始時の温度が上がりきっていないときの中温水を、貯湯タンクではなく、中温水タンクに貯留することができる。したがって貯湯タンクの下部の温度上昇を抑えることができ、以後ヒートポンプによって加熱を行う際のCOPを向上させることができる。また第2出湯配管により、中温水タンクに貯留された中温水を有効利用することができ、かつ次に中温水タンクを利用する際の受入許容量を回復することができる。
当該貯湯式給湯装置は、ヒートポンプの圧縮機からの冷媒の送出方向を蒸発器または凝縮器に選択的に切り替える切替弁をさらに備え、制御部は、蒸発器の除霜運転中に中温水タンクに貯留されている湯水をヒートポンプの凝縮器に循環させてもよい。これにより、中温水タンクに貯留された中温水の熱を用いて除霜を行うことができ、装置全体のエネルギー効率を向上させることができる。
中温水タンクは貯湯タンクより容量が小さく、魔法瓶構造をしていてもよい。中温水タンクは、追いだきやヒートポンプ動作開始時の少量の中温水を受け入れられればよいから、容量は少なくてよい。そして、小容量であればそれ自体に構造的に保温機能をもたせた魔法瓶構造とすることが可能となり、断熱材などで包囲するよりも組立性およびメンテナンス性を向上させることができる。
本発明によれば、ヒートポンプ式の湯水生成装置を備えた貯湯式給湯装置において、さらにCOPを向上させることが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態にかかる貯湯式給湯装置の構成を説明する図である。図1に示すように、貯湯式給湯装置(以下、給湯装置100と称する)は、湯水生成装置であるヒートポンプユニット110と、貯湯ユニット130から構成される。
図1は第1実施形態にかかる貯湯式給湯装置の構成を説明する図である。図1に示すように、貯湯式給湯装置(以下、給湯装置100と称する)は、湯水生成装置であるヒートポンプユニット110と、貯湯ユニット130から構成される。
ヒートポンプユニット110は、内部に自然冷媒である二酸化炭素(以下、熱媒体と称する)が循環しており、熱媒体の熱を用いて水または湯水を加熱する。またヒートポンプユニット110は、貯湯タンク132の下部から低温水を抜き出し、加熱して生成した高温水を貯湯タンク132の上部へと戻す。かかるヒートポンプユニット110は熱交換サイクルを利用しているため、省エネルギーおよび二酸化炭素排出量の削減が可能である。したがって、当該給湯装置100を、従来の燃焼式給湯装置よりも環境負荷が低減された給湯装置とすることができる。
上述したように、本実施形態では熱媒体として自然冷媒である二酸化炭素を用いるため、ヒートポンプユニット110は、圧縮機114による圧縮過程と、凝縮器116による放熱過程の間に、熱媒体が超臨界状態となる超臨界サイクルを行う。超臨界サイクルは高圧で動作し、動作温度範囲内で相変化(気液変化)を行わないために、自由で幅の広い温度範囲と大きな熱搬送を設定することができる。また二酸化炭素は自然冷媒であるため、環境に対して無害である。したがって、環境への負荷を低減することが可能となる。
かかるヒートポンプユニット110は、蒸発器112と、圧縮機114と、凝縮器116と、膨張弁118とを含んで構成される。
蒸発器112は、ヒートポンプユニット110内を循環する熱媒体と外気との熱交換を行う。かかる蒸発器112は空気熱交換器とも呼ばれる。これにより、熱媒体は、外気(大気中)の熱を吸熱して蒸発し、水を加熱するための熱を得ることができる。
圧縮機114は、外気の熱を吸熱して蒸発した熱媒体を電力を利用して圧縮する。これにより、熱媒体は高圧状態となり高熱を発生し、この熱を用いて後述する凝縮器116において水を加熱することが可能となる。
凝縮器116は、後述する貯湯タンク132から供給された水と熱交換してこれを加熱し、高温の湯水(高温水)を生成する。かかる凝縮器116は水熱交換器とも呼ばれる。凝縮器116は、圧縮機114により圧縮されて高温となった熱媒体と、貯湯タンク132から供給された水との熱交換を行う。これにより、熱媒体の熱を用いて水を加熱し湯水を生成することができる。
膨張弁118は、凝縮器116において水と熱交換を行った後の熱媒体を減圧状態とし、膨張冷却する。これにより、かかる熱媒体が再度外気の熱を吸収することが可能となり、熱媒体を再利用することができる。
またヒートポンプユニット110には、圧縮機114からの冷媒の送出方向を蒸発器112または凝縮器116に選択的に切り替える切替弁120が備えられている。これにより蒸発器112に圧縮されて高温になった冷媒を供給することができ、除霜運転を行うことができる。なお、除霜に必要な熱量は、圧縮機の電動機発熱(圧縮仕事)によって供給される。
貯湯ユニット130は、ヒートポンプユニット110により生成された湯水を貯湯し、使用者が必要とするときに、浴槽200や、台所、洗面所等の給湯設備(図示せず)に湯水を供給する。かかる貯湯ユニット130は、貯湯タンク132と、追いだき用の風呂熱交換器150と、中温水タンク134と、制御部190と、複数の配管とを含んで構成される。
貯湯タンク132は、ヒートポンプユニット110によって水または湯水を加熱して生成された湯水(高温水)を貯留する。貯湯タンク132に貯湯される湯水には温度成層が形成されており、貯湯タンク132の上方になるにつれ、高温の湯水が貯湯されている。そこで制御部190は所定の高さ(または複数の高さ)の温度を測定することにより、所定量の高温水が蓄積されているか否かを判断する。
風呂熱交換器150は、浴槽200の浴水を追いだきして加熱するための熱交換器である。かかる風呂熱交換器150は、貯湯タンク132の上部より送出された湯水と、浴槽200の浴水とを対向方向に流通させることによって熱交換を行う。これにより、貯湯タンク132内の上部に滞留する高温の湯水の熱を用いて浴水を加熱し、いわゆる追いだきを行うことができる。
中温水タンク134は中温水を貯留するタンクであって、風呂熱交換器150と貯湯タンク132との間に接続されている。換言すれば、風呂熱交換器150は貯湯タンク132と中温水タンク134との間に接続されている。したがって、風呂熱交換器150によって温度が低下した中温水は、中温水タンク134に蓄積される。このため貯湯タンク132の下部の温度上昇を抑えることができ、以後ヒートポンプによって加熱を行う際のCOPを向上させることができる。
ここで、中温水タンク134の容量以上の中温水が中温水タンク134に流入すると、中温水が貯湯タンク132の下部へと到達する。すると、やはり貯湯タンク132の下部の温度が上昇し、徐々にCOPの低下に影響を及ぼすようになる。したがって中温水タンク134の容量は、一般的な動作プロファイルに従い、追いだきに使用される高温水の量を勘案して決定することができる。一例として、貯湯タンク132の容量が300〜400L、90℃の湯水を所定量貯留しているものとすると、追いだきに使用する湯量は一般的に6〜8L/分で3〜4分と見られるため、中温水タンク134の容量は20〜30Lあれば足りるものと考えられる。
なお、追いだき動作を長時間行うと、中温水タンク134をいかなる容量にしたとしても貯湯タンク132へと中温水が流れてしまう。その場合にあっても、中温水タンク134の容量の分は流入を遅らせることができるため、COPの改善を図ることが十分に可能である。
上記のように中温水タンク134は貯湯タンク132より容量を小さくすることができるため、魔法瓶構造をとることができる。これにより、断熱材などで包囲するよりも組立性およびメンテナンス性を向上させることができる。
制御部190は、不図示のCPU(Central Processing Unit)や、プログラムを記憶させているROM(Read Only Memory)、プログラムを動作させるためのRAM(Random Access Memory)などから構成される。制御部190は、貯湯ユニット130全体の動作を制御する。例えば、出湯する際に貯湯タンク132上部の高温の湯水と給水との混合比を設定して設定温度の適温の湯を出湯する。また同様に、各種のポンプの動作と停止、弁の開閉や開度調整を行う。
貯湯ユニット130内の主たる配管としては、給水配管138、蓄熱配管140、高温配管142、出湯配管152、湯張り配管158、追いだき配管160、循環配管162、連通配管164、中温水タンク134から給湯する第2出湯配管166が設けられている。
給水配管138は、貯湯タンク132の下部に接続され、貯湯タンク132内に補充用の水(給水)を供給する。一般に水道事業者による給水には高めの給水圧がかけられているため、給水配管138には減圧弁136が備えられている。給水配管138による給水の供給量は、貯湯タンク132の湯水の消費量に従う。また、給水配管138は混合弁144に接続される。混合弁144は開度を調節することができ、貯湯タンク132からの高温の湯水と給水配管138からの給水を混合する比を調整することにより、適温の湯水を出湯する。
蓄熱配管140は、貯湯タンク132の下部からヒートポンプユニット110の凝縮器116を通り、貯湯タンク132の上部に戻る配管である。蓄熱配管140上には循環ポンプ141が設けられており、ヒートポンプユニット110を稼働させながら循環ポンプ141によって低温水(水または湯水)を循環させることにより、貯湯タンク132内に高温の湯水が蓄積される。
高温配管142は貯湯タンク132に接続され、貯湯タンク132上方の湯水を混合弁144に供給する配管である。貯湯タンク132には減圧された給水圧がかかっており、貯湯タンク132の上部から湯水を混合弁144へと送り出して混合させる。
出湯配管152は、混合弁144に接続され、混合弁144によって適温に調節された湯水を不図示の様々な給湯設備に供給する。
湯張り配管158は出湯配管152から切替弁156によって分岐し、適温の湯を浴槽200へと出湯する配管である。なお湯張り配管158は、浴槽に差し湯をする場合にも使用される。
追いだき配管160は、貯湯タンク132の上部から、風呂熱交換器150を通って、貯湯タンク132に接続される循環経路である。追いだき配管160上には追いだきポンプ161が設けられ、当該給湯装置100が浴槽200の湯水の追いだきをする際に、貯湯タンク132に貯湯された湯水を熱源として風呂熱交換器150に流通させる。
循環配管162は、浴槽200から出て、風呂熱交換器150を通って、浴槽200に戻る循環経路である。循環配管162上には循環ポンプ163が設けられており、浴槽200の浴水を風呂熱交換器150へと送出し循環させる。
連通配管164は、貯湯タンク132の下部と中温水タンク134の下部とを連通させる配管である。この連通配管164により、追いだき動作によって中温水タンク134に湯水が流入する際には、中温水タンク134の下部から貯湯タンク132の下部へと湯水が移動する。一方、次に述べる第2出湯配管166によって中温水タンク134から出湯する際には、出湯した量の低温水が貯湯タンク132の下部から中温水タンク134の下部へと移動する。
第2出湯配管166は、中温水タンク134から出湯する配管であって、混合弁168によって出湯配管152に合流している。したがって制御部190が、混合弁144、168を適切に開度調整することによって、適温の湯水を出湯することができる。なお、出湯温度が中温水タンク134の湯温より低い場合には中温水タンク134の湯水と給水とを混合し、中温水タンク134の湯温より高い場合には貯湯タンク132と中温水タンク134の湯水を混合して出湯することにより、積極的に中温水タンク134内の湯水を消費することが好ましい。このようにして、中温水タンク134に貯留された中温水を有効利用することができ、また次に中温水タンク134を利用する際の受入許容量を回復することができる。
また貯湯タンク132と風呂熱交換器150との間に開閉弁170を備えている。開閉弁170は、追いだき動作時以外、特に中温水タンク134から出湯する際には閉じるように制御部190が制御する。これにより、中温水タンク134から中温水を出湯する際に、貯湯タンク132の上部から風呂熱交換器150を回り込んで高温の湯が流れてしまうことを防止し、熱のロスを防止することができる。
さらに本実施形態においては、制御部190は、蒸発器112の除霜運転中に中温水タンク134に貯留されている湯水を、凝縮器116に循環させる。詳しくは、切替弁120を切り替えて蒸発器112に圧縮された冷媒を送出するとき、循環ポンプ141によって中温水タンク134から連通配管164、蓄熱配管140を通じて凝縮器116に中温水を供給し、蓄熱配管140から第2蓄熱配管182を通じて中温水タンク134に戻すように循環させる。
これにより、ヒートポンプユニット110の冷媒には凝縮器116において中温水タンク134の中温水から熱を供給される。中温水タンク134に貯留された熱は、従来の装置からしてみれば熱と認められない熱である。したがって従来のように圧縮機の電動機発熱による熱だけではなく、熱と認められない熱を加えて除霜を行うことにより、装置全体のエネルギー効率を向上させることができる。
なお一例として制御部190は、除霜運転が必要である場合、加熱運転を1時間行うごとに10分間の除霜運転を行う動作を繰り返すように制御することができる。そして加熱運転の開始時および再開時には、上述したように中温水タンク134に中温水が貯留される。このため、除霜が繰り返されても中温水タンク134の熱量が不足することはない。
上記説明した如く、本実施形態にかかる構成によれば、風呂熱交換器150によって温度が低下した中温水は、中温水タンク134に蓄積される。したがって貯湯タンク132の下部の温度上昇を抑えることができ、以後ヒートポンプによって加熱を行う際のCOPを向上させることができる。
[第2実施形態]
本発明にかかる貯湯式給湯装置の第2実施形態について説明する。図2は第2実施形態にかかる貯湯式給送装置の構成を説明する図である。第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本発明にかかる貯湯式給湯装置の第2実施形態について説明する。図2は第2実施形態にかかる貯湯式給送装置の構成を説明する図である。第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態においては、風呂熱交換器150を通った湯水を中温水タンク134に導くように説明した。これに対し本実施形態は、ヒートポンプユニット110の動作開始時の中温水を中温水タンク134に導く構成である。
図2に示すように、蓄熱配管140上の凝縮器116と貯湯タンク132の間には湯水切替弁180が接続され、中温水タンク134へと接続される第2蓄熱配管182が連結されている。また134の下部の連通配管164にも湯水切替弁184が接続され、蓄熱配管140上の貯湯タンク132と凝縮器116との間に連結されている。したがって制御部190が湯水切替弁180、184の開閉を制御することにより、ヒートポンプユニット110が加熱した湯水を貯湯タンク132または中温水タンク134に選択的に導くことができる。
また蓄熱配管140上の凝縮器116の下流側には、ヒートポンプユニット110の出口温度を検知する出口温度センサ186が配置されている。
そして制御部190は、ヒートポンプユニット110の動作開始時に、出口温度が所定温度以下の場合は湯水を中温水タンク134に導き、出口温度が所定温度以上となったら貯湯タンク132に導くように制御する。これにより、ヒートポンプの動作開始時の温度が上がりきっていないときの湯水を、貯湯タンク132に導かずに、中温水タンク134に貯留することができる。
ここで、仮に中温水タンク134を備えていないとすれば、動作開始時の低温から中温の湯水も貯湯タンク132に導かれるため、加熱しようとしているにもかかわらず貯湯タンク132内の温度が一時的に低下する。そして貯湯タンク132内に所定量の高温水を貯留するために、結果的に多めの湯水を生成する必要がある。すると、中温層が徐々に貯湯タンク132の下部まで増大し、結果的に貯湯タンク132の下部の温度が上昇してしまう。
しかし上記のように中温水タンク134を用いることにより、湯水が十分に高温になってから貯湯タンク132に導入することができるため、所定量の高温水を貯留するために必要な湯量(流量)を抑えることができる。また、始めから高温水が供給されるために、貯湯タンク132内に形成されている温度成層を乱すことがない。
したがって本実施形態の構成によれば、貯湯タンク132の下部の温度上昇を抑えることができ、以後ヒートポンプによって加熱を行う際のCOPを向上させることができる。
除霜が必要な運転では、圧縮機起動時に中温水タンクに中温水を貯湯し、除霜時に中温水タンク内の中温水を使用することによって、除霜時の中温水タンクの熱量不足を回避できる。
[第3実施形態]
本発明にかかる貯湯式給湯装置の第3実施形態について説明する。図3は第3実施形態にかかる貯湯式給湯装置の構成を説明する図である。第3実施形態は、第1および第2実施形態の構成を組み合わせた構成である。上記各実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本発明にかかる貯湯式給湯装置の第3実施形態について説明する。図3は第3実施形態にかかる貯湯式給湯装置の構成を説明する図である。第3実施形態は、第1および第2実施形態の構成を組み合わせた構成である。上記各実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図3に示す給湯装置100は上記第1および第2実施形態と同様に、中温水タンク134を備えている。そして第1実施形態と同様に、風呂熱交換器150が貯湯タンク132と中温水タンク134の間に接続されている。これにより、風呂熱交換器150によって温度が低下した中温水は、中温水タンク134に蓄積される。
また第2実施形態と同様に、給湯装置100は、湯水切替弁180、184および第2蓄熱配管182を備えている。そして制御部190は、ヒートポンプユニット110の動作開始時に、出口温度が所定温度以下の場合は中温水タンク134に導き、出口温度が所定温度以上となったら貯湯タンク132に導くように制御する。これにより、ヒートポンプの動作開始時の温度が上がりきっていないときの湯水を、中温水タンクに貯留することができる。
上記のいずれの構成によっても、貯湯タンク132の下部の温度上昇を抑えることができる。したがって、以後ヒートポンプユニット110によって加熱を行う際のCOPを向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、水を加熱して生成した湯水を貯湯し、貯湯した湯水を給湯設備に供給する貯湯式給湯装置に利用することができる。
100…給湯装置、110…ヒートポンプユニット、112…蒸発器、114…圧縮機、116…凝縮器、118…膨張弁、120…切替弁、130…貯湯ユニット、132…貯湯タンク、134…中温水タンク、136…減圧弁、138…給水配管、140…蓄熱配管、141…循環ポンプ、142…高温配管、144…混合弁、150…風呂熱交換器、152…出湯配管、156…切替弁、158…湯張り配管、160…追いだき配管、161…追いだきポンプ、162…循環配管、163…循環ポンプ、164…連通配管、166…第2出湯配管、168…混合弁、170…開閉弁、180…湯水切替弁、182…第2蓄熱配管、184…湯水切替弁、186…出口温度センサ、190…制御部、192…浴室リモコン、200…浴槽
Claims (6)
- 水または湯水を加熱するヒートポンプ式の湯水生成装置と、
湯水を貯留する貯湯タンクと、
湯水を貯留する中温水タンクと、
風呂の浴水を加熱する風呂熱交換器と、
前記中温水タンクから給湯する第2出湯配管と、を備え、
前記風呂熱交換器は前記貯湯タンクと前記中温水タンクの間に接続されており、前記貯湯タンクから出て前記風呂熱交換器で温度が低下した湯水は前記中温水タンクに貯留されることを特徴とする貯湯式給湯装置。 - 前記貯湯タンクと前記風呂熱交換器との間に開閉弁を備え、
追いだき動作時以外は前記開閉弁を閉じることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。 - 前記中温水タンクは前記貯湯タンクより容量が小さく、魔法瓶構造をしていることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
- 水または湯水を加熱するヒートポンプ式の湯水生成装置と、
湯水を貯留する貯湯タンクと、
湯水を貯留する中温水タンクと、
前記中温水タンクから給湯する第2出湯配管と、
前記湯水生成装置の出口温度を検知する出口温度センサと、
前記湯水生成装置が加熱した湯水を前記貯湯タンクまたは前記中温水タンクに選択的に導く湯水切替弁と、
前記湯水切替弁を制御することにより、前記湯水生成装置の動作開始時に、出口温度が所定温度以下の場合は前記中温水タンクに導き、出口温度が所定温度以上となったら前記貯湯タンクに導く制御部と、を備えたことを特徴とする貯湯式給湯装置。 - 前記ヒートポンプの圧縮機からの冷媒の送出方向を蒸発器または凝縮器に選択的に切り替える切替弁をさらに備え、
前記制御部は、前記蒸発器の除霜運転中に前記中温水タンクに貯留されている湯水を前記ヒートポンプの凝縮器に循環させることを特徴とする請求項4に記載の貯湯式給湯装置。 - 前記中温水タンクは前記貯湯タンクより容量が小さく、魔法瓶構造をしていることを特徴とする請求項4に記載の貯湯式給湯装置。
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---|---|---|---|
JP2009229918A JP2011075253A (ja) | 2009-10-01 | 2009-10-01 | 貯湯式給湯装置 |
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JP2009229918A JP2011075253A (ja) | 2009-10-01 | 2009-10-01 | 貯湯式給湯装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102563876A (zh) * | 2012-02-28 | 2012-07-11 | 吴水清 | 空气能热泵热水器水箱 |
JP2021025669A (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-22 | 和義 瀧本 | 浴槽温水保温循環システム |
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2009
- 2009-10-01 JP JP2009229918A patent/JP2011075253A/ja active Pending
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