JP2011066302A - 半導体発光装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光取り出し効率を向上させることのできる半導体発光装置を提供することを本発明の課題とする。また、光取り出し効率を向上させることのできる半導体発光装置の製造方法を提供することを、本発明の課題とする。
【解決手段】本発明の半導体発光装置10は、底面22および底面22の周縁から立ち上がり底面22から遠ざかるに従って拡開する壁面23を備えた凹部21を有する容器部20と、凹部21の内側に配置された半導体発光素子70と、凹部21の底面22に半導体発光素子70を封止するように接合され、凹部21の拡開する壁面23と対向する第2の面52が壁面23と略等間隔な間隙を形成する封止部50とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の半導体発光装置10は、底面22および底面22の周縁から立ち上がり底面22から遠ざかるに従って拡開する壁面23を備えた凹部21を有する容器部20と、凹部21の内側に配置された半導体発光素子70と、凹部21の底面22に半導体発光素子70を封止するように接合され、凹部21の拡開する壁面23と対向する第2の面52が壁面23と略等間隔な間隙を形成する封止部50とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体発光装置およびその製造方法に関する。
近年、高効率、長寿命が期待されるLED(Light Emitting Diode)と呼ばれる半導体発光素子を用いた半導体発光装置が、電球や蛍光ランプに代え、照明器具や液晶ディスプレイのバックライトなどに利用されるようになってきている。
公報記載の従来技術として、半導体発光素子の周囲に半導体発光素子から出射される光を反射するリフレクタを配置するとともに、このリフレクタと接触しないように半導体発光素子を封止する透光性樹脂を設けた半導体発光装置が存在する(特許文献1、2参照)。
公報記載の従来技術として、半導体発光素子の周囲に半導体発光素子から出射される光を反射するリフレクタを配置するとともに、このリフレクタと接触しないように半導体発光素子を封止する透光性樹脂を設けた半導体発光装置が存在する(特許文献1、2参照)。
このような半導体発光装置では、半導体発光素子から出力される光をより多く外部に取り出せるようにすること、すなわち、半導体発光装置における光取り出し効率を向上させることが要請されている。
そこで、光取り出し効率を向上させることのできる半導体発光装置を提供することを本発明の課題とする。また、光取り出し効率を向上させることのできる半導体発光装置の製造方法を提供することを、本発明の課題とする。
そこで、光取り出し効率を向上させることのできる半導体発光装置を提供することを本発明の課題とする。また、光取り出し効率を向上させることのできる半導体発光装置の製造方法を提供することを、本発明の課題とする。
かかる目的のもと、本発明の半導体発光装置は、底面および当該底面の周縁から立ち上がり前記底面から遠ざかるに従って拡開する壁面を備えた凹部を有する容器部と、前記凹部の内側に配置された半導体発光素子と、前記凹部の前記底面に前記半導体発光素子を封止するように接合され、当該凹部の拡開する前記壁面と対向する面が当該壁面と略等間隔な間隙を形成する封止部とを有する。
また、前記間隙は、前記凹部に供給された液体封止剤を固体化して封止部を形成する際に、当該液体封止剤が収縮することによって形成されることを特徴とする。
さらに、前記凹部の前記底面が、前記凹部の前記壁面よりも粗いことを特徴とする。
本発明の半導体発光装置の製造方法は、底面および当該底面の周縁から立ち上がる壁面を備えた凹部を有する容器部に対し、当該凹部の内側に半導体発光素子を配置する工程と、 前記半導体発光素子が配置された前記凹部に液体封止剤を供給する工程と、前記凹部に供給された前記液体封止剤を固体化させるのに伴って当該液体封止剤を収縮させることにより、当該凹部の前記壁面と当該液体封止剤の間に空隙を形成し且つ前記半導体発光素子を封止する封止部を形成する工程とを含む。
また、前記液体封止剤を供給する工程の前に、前記壁面と前記液体封止剤との密着性を低下させる離型剤を前記壁面に備えさせる工程をさらに含む。
さらに、前記半導体発光素子を配置する工程で用いられる前記容器部の前記壁面が、前記底面から遠ざかるに従って拡開し、かつ前記半導体発光素子から出力される光に対する反射性を有していることを特徴とする。
さらにまた、前記半導体発光素子を配置する工程で用いられる前記容器部の前記底面には、あらし処理が施されており、前記封止部を形成する工程において、当該底面と前記封止部とは接触していることを特徴とする。
本発明の半導体発光装置によれば、光取り出し効率を向上させた半導体発光装置を提供することができる。さらに本発明の半導体発光装置の製造方法によれば、光取り出し効率を向上させた半導体発光装置の製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の製造方法によって製造された半導体発光装置10の一例を上面から見た図であり、図2は図1のII-IIにおける断面図を示した図である。
この半導体発光装置10は、凹部21が形成された容器部20と、本体部の凹部21の内側に配置された半導体発光素子70と、容器部20の凹部21に半導体発光素子70を覆うように設けられた封止部50とを備える。また、容器部20に設けられた凹部21は、円形状を有する底面22と、底面22の周縁から立ち上がり底面22から遠ざかるに従って拡開する壁面23とを備えている。
封止部50は、容器部20の凹部21に設けられた底面22と接する一方、壁面23とは間隙を形成する状態である。すなわち、容器部20の凹部21に設けられた拡開する壁面23と、壁面23と対向する封止部50の面(後述する第2の面52)との間には間隙が形成されている。この間隙は略等間隔であり、凹部21に供給された液体封止剤55(図3参照)を固体化して封止部50を形成する際に、後述する液体封止剤55が収縮することによって形成される。本実施の形態では、この間隙は気体層60となっている。
なお、本明細書における上側の面とは、半導体発光素子70から出射される光を半導体発光装置10から取り出す側の面をいい、本明細書における下側の面とは、上側の面とは反対側の面、すなわち半導体発光素子70の光を半導体発光装置10から取り出す面と反対側の面をいう。
以下、半導体発光装置10の各構成を説明する。
<容器部>
容器部20は容器30とリード部40とを備えており、リード部40はアノード用リード部41およびカソード用リード部42を有している。
容器部20は容器30とリード部40とを備えており、リード部40はアノード用リード部41およびカソード用リード部42を有している。
容器30は、例えば白色顔料を含有する熱可塑性樹脂によって構成されている。容器30を構成する熱可塑性樹脂としては、9T―ナイロン(登録商標)、シリコン樹脂、あるいは液晶ポリマー(芳香族ポリエステル)などが挙げられる。なお、容器30については、上述した熱可塑性樹脂の他、例えばセラミック等を用いて構成してもよい。
なお、凹部21の壁面23と凹部21の底面22とが形成する角度は、図2に示すような、底面22の中心を通る容器部20の断面において、105°〜175°であることが好ましい。
なお、凹部21の壁面23と凹部21の底面22とが形成する角度は、図2に示すような、底面22の中心を通る容器部20の断面において、105°〜175°であることが好ましい。
次に、アノード用リード部41およびカソード用リード部42は、それぞれの一部が容器30に挟み込まれることによって保持されている。また、アノード用リード部41およびカソード用リード部42は、それぞれの一端側が凹部21の底面22に露出し、それぞれの他端側が容器30の外部に露出するようになっている。そして、アノード用リード部41およびカソード用リード部42のそれぞれの他端側は、容器30の裏側(凹部21とは反対側)に折り曲げられている。
リード部40を構成するアノード用リード部41およびカソード用リード部42は、0.1〜0.5mm程度の厚みを有する金属板から形成されている。リード部40の材質としては加工性や熱伝導性に優れた金属が好ましい。リード部40としては、例えば、鉄/銅合金をベースとし、さらにその上にメッキ層としてニッケル、チタン、金、銀などを数μm積層したものが用いられる。なお、本実施の形態では、表面に銀のメッキ層が形成されたアノード用リード部41およびカソード用リード部42を用いている。
また、容器部20の凹部21を構成する底面22には、上述したようにアノード用リード部41およびカソード用リード部42が露出しており、両者の間には容器30を構成する材料(例えば熱可塑性樹脂)が露出している。そして、本実施の形態では、アノード用リード部41が底面22の中央部まで延びて形成されている。
一方で、底面22とともに容器部20の凹部21を構成する壁面23には、容器30を構成する材料(例えば白色顔料を含有する熱可塑性樹脂)が露出している。ここで、壁面23は、半導体発光素子70から出力される光に対する反射性を有していることが好ましい。ただし、容器30を構成する材料ではなく、他の材料によって壁面23を形成してもかまわない。例えば壁面23は金属から形成されてもよい。
<半導体発光素子>
半導体発光素子70は、容器30の凹部21の底面22の中央部に設けられたカソード用リード部42の上に取り付けられている。また、半導体発光素子70に設けられたアノード電極は底面22に露出するアノード用リード部41と、半導体発光素子70に設けられたカソード電極は底面22に露出するカソード用リード部42と、それぞれ金線を用いて電気的に接続されている。
半導体発光素子70は、容器30の凹部21の底面22の中央部に設けられたカソード用リード部42の上に取り付けられている。また、半導体発光素子70に設けられたアノード電極は底面22に露出するアノード用リード部41と、半導体発光素子70に設けられたカソード電極は底面22に露出するカソード用リード部42と、それぞれ金線を用いて電気的に接続されている。
半導体発光素子70は、430nm以上500nm以下の波長領域に主発光ピークを有する青色光を発するものであり、サファイア基板の上に形成されるAlNからなるシード層と、シード層上に形成される下地層と、GaNを主体とする積層半導体層とを少なくとも備えている。積層半導体層は、基板側から下地層、n型半導体層、発光層、p型半導体層の順に積層されて構成されている。なお、本実施の形態では、半導体発光素子70の順方向電圧Vfが、+3.2Vとなっている。
<封止部>
封止部50は、凹部21の底面22に、半導体発光素子70を封止するように接合される。封止部50は、容器部20の凹部21に設けられた底面22と接する第1の面51と、凹部21に設けられた壁面23と気体層60を介して対向する第2の面52と、凹部21の開口側に設けられた第3の面53とを有している。
ここで、第1の面51は、凹部21の底面22を構成するアノード用リード部41、カソード用リード部42およびこれらの間に存在する熱可塑性樹脂と、底面22上に設けられた半導体発光素子70とに、それぞれ接する。
封止部50は、凹部21の底面22に、半導体発光素子70を封止するように接合される。封止部50は、容器部20の凹部21に設けられた底面22と接する第1の面51と、凹部21に設けられた壁面23と気体層60を介して対向する第2の面52と、凹部21の開口側に設けられた第3の面53とを有している。
ここで、第1の面51は、凹部21の底面22を構成するアノード用リード部41、カソード用リード部42およびこれらの間に存在する熱可塑性樹脂と、底面22上に設けられた半導体発光素子70とに、それぞれ接する。
また、封止部50は、可視領域の波長において光透過率が高く、また屈折率が高い透明材料から形成される。特に、封止部50が封止する半導体発光素子70の発光波長に対して、光透過率が高い材料が好ましい。封止部50を構成する材質としては、耐熱性、耐光性、および機械的強度が高い特性を満たす材質が用いられる。例えば、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ゾル―ゲルガラスなどが好ましい。これらの原材料は、固体化に伴って収縮することで体積が小さくなる特性を有している。上記の原材料のうちシリコン樹脂がさらに好ましく、特に好ましいのは、カップリング剤を含まないシリコン樹脂である。ここで、カップリング剤とは、他の部材との密着性を高めるために添加されるものであり、例えば、エポキシ基、アクリル基、ビニル基などを官能基として有する有機変性シリコン成分などがある。なお、封止部50がシリコン樹脂から形成され、さらに容器30もシリコン樹脂から形成されることが好ましく、さらに好ましいのは、封止部50がカップリング剤を含まないシリコン樹脂から形成され、容器30はシリコン樹脂から形成されることである。
なお、封止部50には、必要に応じて蛍光体を含有させてもよい。蛍光体は、半導体発光素子70から出射される光の一部を、より長波長の光に変換するものである。
また、図2に示す例において、封止部50の第3の面53は凸面として示されているがこの形状に限定されるものではなく、第3の面53は、平面、凹面、あるいは集光性を高めるために溝や突起を有する面であってもよい。
さらに、限定するものではないが、本実施の形態の半導体発光素子70は0.35mm幅であり、封止部50は、上側の面の径:2.4mm、下側の面の径:1.9mm、封止部50の高さ:0.85mmであり、封止部50の屈折率は1.41〜1.42であり、封止部50と壁面23との間の間隙は0.01mmである。なお、封止部50と壁面23との間の間隙は0.01mm〜0.1mmであることが好ましい。
また、図2に示す例において、封止部50の第3の面53は凸面として示されているがこの形状に限定されるものではなく、第3の面53は、平面、凹面、あるいは集光性を高めるために溝や突起を有する面であってもよい。
さらに、限定するものではないが、本実施の形態の半導体発光素子70は0.35mm幅であり、封止部50は、上側の面の径:2.4mm、下側の面の径:1.9mm、封止部50の高さ:0.85mmであり、封止部50の屈折率は1.41〜1.42であり、封止部50と壁面23との間の間隙は0.01mmである。なお、封止部50と壁面23との間の間隙は0.01mm〜0.1mmであることが好ましい。
次に、上述した半導体発光素子70の発光動作について説明する。
アノード用リード部41およびカソード用リード部42との間に、順方向電圧Vfを印加すると、アノード用リード部41から半導体発光素子70を介してカソード用リード部42に順方向電流が流れ、その結果、半導体発光素子70は光を発する。そして、半導体発光素子70から発せられた光は、封止部50内を進行し、直接あるいは底面22と対向する第1の面51および壁面23と対向する第2の面52にて反射した後、第3の面53から外部に出射される。ただし、封止部50の第3の面53に向かう光の一部は、第3の面53で反射し、再び封止部50内を進行する。ここで、封止部50が蛍光体を含んでいる場合は、封止部50を進行する光の一部がより長波長の光に変換され、半導体発光素子70から発せられる波長の光とともに外部に出射される。
アノード用リード部41およびカソード用リード部42との間に、順方向電圧Vfを印加すると、アノード用リード部41から半導体発光素子70を介してカソード用リード部42に順方向電流が流れ、その結果、半導体発光素子70は光を発する。そして、半導体発光素子70から発せられた光は、封止部50内を進行し、直接あるいは底面22と対向する第1の面51および壁面23と対向する第2の面52にて反射した後、第3の面53から外部に出射される。ただし、封止部50の第3の面53に向かう光の一部は、第3の面53で反射し、再び封止部50内を進行する。ここで、封止部50が蛍光体を含んでいる場合は、封止部50を進行する光の一部がより長波長の光に変換され、半導体発光素子70から発せられる波長の光とともに外部に出射される。
この間、封止部50内を進行する光のうち、底面22と対向する第1の面51に向かう光は、封止部50の第1の面51と底面22との界面において反射することになる。ここで、本実施の形態では、底面22に露出するアノード用リード部41およびカソード用リード部42の表面に銀メッキ層を形成しているので、封止部50の第1の面51に向かう光は、この銀メッキ層によって反射される。
また、封止部50内を進行する光のうち、壁面23と対向する第2の面52に向かう光は、封止部50の第2の面52と気体層60との界面において反射することになる。ここで、本実施の形態のように封止部50の第2の面52の外側に気体層60を設けた場合には、気体層60を設けずに封止部50の第2の面52と壁面23とを直接接触させる構成を採用した場合と比較して、界面での屈折率差が大きくなる。このため、前者の構成を採用した場合には、後者の構成を採用した場合と比較して、封止部50の第2の面52から外部に飛び出す光の量が少なくなり、その分、封止部50の第2の面52から封止部50内に戻る光の量が多くなる。
封止部50の第2の面52から外部に飛び出した光は、その一部が壁面23によって反射されることになるが、一部は壁面23で吸収されることになる。これに対し、封止部50内では、壁面23よりも光の吸収が生じにくい。したがって、気体層60を介して封止部50と壁面23とを対向させることで、封止部50の第2の面52から外部に飛び出す光の量を低減することができ、結果として半導体発光装置10から出射される光の取出し効率を高めることができる。
なお、本実施の形態では、気体層60を介して封止部50の第2の面52と壁面23とを対向配置させている。したがって、第2の面52から気体層60側に飛び出してくる光の一部については、底面22から遠ざかるに従って拡開している壁面23の表面で反射させることで半導体発光装置10の外部に出射させることができる。これは、壁面23がリフレクタとして機能するためである。ここで、壁面23が半導体発光素子70から出力される光に対する反射性を有していると、光の取出し効率をさらに高めることができるため好ましい。
結果として、壁面23の表面で反射させることで、半導体発光装置10から出射される光の取出し効率をさらに高めることができる。なお、壁面23が白色顔料を含有する熱可塑性樹脂または金属で構成されると、反射性が高まる。
結果として、壁面23の表面で反射させることで、半導体発光装置10から出射される光の取出し効率をさらに高めることができる。なお、壁面23が白色顔料を含有する熱可塑性樹脂または金属で構成されると、反射性が高まる。
本実施の形態では、半導体発光装置10の光の取出し効率が、従来の半導体発光装置と比較して10%〜20%向上することが確認された。
<半導体発光装置の製造方法>
次に、本発明の半導体発光装置10の製造方法について、図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施形態によって製造される半導体発光装置10の凹部21周辺の断面図を、工程ごとに示したものである。
次に、本発明の半導体発光装置10の製造方法について、図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施形態によって製造される半導体発光装置10の凹部21周辺の断面図を、工程ごとに示したものである。
<容器部形成工程>
まず、リード部40および容器30を有する容器部20の製造を行う。容器部20の製造は、例えばリード部40の原材料となるフレーム板金に、例えば白色の熱可塑性樹脂を射出成型することによって行われる。このとき、容器部20には凹部21が形成される。なお、容器部形成工程については、必ずしも一連の工程として行う必要はなく、事前の製造工程で容器部20を製造するようにしてもかまわない。
まず、リード部40および容器30を有する容器部20の製造を行う。容器部20の製造は、例えばリード部40の原材料となるフレーム板金に、例えば白色の熱可塑性樹脂を射出成型することによって行われる。このとき、容器部20には凹部21が形成される。なお、容器部形成工程については、必ずしも一連の工程として行う必要はなく、事前の製造工程で容器部20を製造するようにしてもかまわない。
<発光素子接続工程>
次に、半導体発光素子を配置する工程である、発光素子接続工程においては、図3(a)に示すように、容器部20の凹部21に設けられた底面22の中央部すなわちカソード用リード部42が露出している部位に、接着剤等を用いて半導体発光素子70を取り付けるダイボンドを行う。続いて半導体発光素子70のアノード電極と底面22に露出するアノード用リード部41とを金線を用いて電気的に接続し、且つ、この半導体発光素子70のカソード電極と底面22に露出するカソード用リード部42とを金線にて電気的に接続するワイヤボンドを行う。
次に、半導体発光素子を配置する工程である、発光素子接続工程においては、図3(a)に示すように、容器部20の凹部21に設けられた底面22の中央部すなわちカソード用リード部42が露出している部位に、接着剤等を用いて半導体発光素子70を取り付けるダイボンドを行う。続いて半導体発光素子70のアノード電極と底面22に露出するアノード用リード部41とを金線を用いて電気的に接続し、且つ、この半導体発光素子70のカソード電極と底面22に露出するカソード用リード部42とを金線にて電気的に接続するワイヤボンドを行う。
<離型剤塗布工程>
そして、図3(b)に示すように、容器部20の凹部21に設けられた壁面23に離型剤80を塗布する。このとき、底面22には離型剤80を塗布しないことが望ましい。本実施の形態で用いる離型剤80は、壁面23と封止部50の原材料となる液体封止剤55(後述する図3(c)参照)との密着性を低下させる機能を有するものであればよい。なお、離型剤塗布工程は本発明に必須な工程ではない。
そして、図3(b)に示すように、容器部20の凹部21に設けられた壁面23に離型剤80を塗布する。このとき、底面22には離型剤80を塗布しないことが望ましい。本実施の形態で用いる離型剤80は、壁面23と封止部50の原材料となる液体封止剤55(後述する図3(c)参照)との密着性を低下させる機能を有するものであればよい。なお、離型剤塗布工程は本発明に必須な工程ではない。
<封止剤供給工程>
さらに、凹部に液体封止剤を供給する工程である、封止剤供給工程においては、図3(c)に示すように、容器部20の凹部21に液体封止剤55を供給する。このとき、液体封止剤55は、凹部21の底面22および壁面23の両者に接した状態となる。なお、液体封止剤55には、必要に応じて蛍光体を含有させるようにしてもよい。
さらに、凹部に液体封止剤を供給する工程である、封止剤供給工程においては、図3(c)に示すように、容器部20の凹部21に液体封止剤55を供給する。このとき、液体封止剤55は、凹部21の底面22および壁面23の両者に接した状態となる。なお、液体封止剤55には、必要に応じて蛍光体を含有させるようにしてもよい。
<固体化工程>
そして、封止部を形成する工程である、固体化工程については、図3(d)に示すように、容器部20の凹部21に供給された液体封止剤55を固体化させて封止部50を形成する。液体封止剤55を固体化させるためには、液体封止剤55に熱処理や光照射を行う。
熱処理などを行うことで、液体封止剤55が固体化して封止部50となる際に、液体封止剤55に収縮が生じる。一方、上記処理によって、容器部20には大きな形状変化はなく、凹部21の壁面23は大きく移動しない。したがって、得られる封止部50の第2の面52は凹部21の壁面23との間で間隙を形成する(図中矢印参照)。また、液体封止剤55が固体化するために収縮する際、液体封止剤55は凹部21の底面22との接触を維持することから、得られる封止部50の第1の面51は凹部21の底面22と接触したままとなる。
このようにして液体封止剤55が固体化して封止部50となることから、封止部50の第2の面52と容器部20の凹部21に設けられた壁面23との間には間隙が形成され、例えば大気中であればこの間隙に空気が入り込むことによって気体層60が形成されることとなる。なお、容器部20の凹部21の開口を鉛直上方に向けた状態で、液体封止剤55の収縮を行うようにすれば、上述のような状態の封止部50が得られやすくなる。
以上により、図1に示す半導体発光装置10が得られる。
そして、封止部を形成する工程である、固体化工程については、図3(d)に示すように、容器部20の凹部21に供給された液体封止剤55を固体化させて封止部50を形成する。液体封止剤55を固体化させるためには、液体封止剤55に熱処理や光照射を行う。
熱処理などを行うことで、液体封止剤55が固体化して封止部50となる際に、液体封止剤55に収縮が生じる。一方、上記処理によって、容器部20には大きな形状変化はなく、凹部21の壁面23は大きく移動しない。したがって、得られる封止部50の第2の面52は凹部21の壁面23との間で間隙を形成する(図中矢印参照)。また、液体封止剤55が固体化するために収縮する際、液体封止剤55は凹部21の底面22との接触を維持することから、得られる封止部50の第1の面51は凹部21の底面22と接触したままとなる。
このようにして液体封止剤55が固体化して封止部50となることから、封止部50の第2の面52と容器部20の凹部21に設けられた壁面23との間には間隙が形成され、例えば大気中であればこの間隙に空気が入り込むことによって気体層60が形成されることとなる。なお、容器部20の凹部21の開口を鉛直上方に向けた状態で、液体封止剤55の収縮を行うようにすれば、上述のような状態の封止部50が得られやすくなる。
以上により、図1に示す半導体発光装置10が得られる。
このようにして得られる半導体発光装置10において、封止部50は、凹部21の底面22を介して容器部20と接合しており、接合を維持するためには封止部50と凹部21の底面22との密着性が高いことが望ましい。一方で、封止部50は、凹部21の壁面23との間に間隙を形成しており、原材料となる液体封止剤55が壁面23と離れるためには液体封止剤55と凹部21の壁面23との密着性は低いことが望ましい。これらの要求を満たす構成としては、例えば凹部21の底面22を、凹部21の壁面23よりも粗くすることが挙げられる。この構成を有することで、より粗い面である底面22と封止部50の第1の面51との間は密着性が高いことから、封止部50は底面22から外れにくくなるのに対して、より滑らかな壁面23との密着性は低いことから、壁面23と封止部50との間の間隙が形成しやすくなる。
ここで、凹部21の底面22を、凹部21の壁面23よりも粗くする手段として、例えば容器部形成工程において予め底面22に凹凸を形成しておくことが挙げられる。この凹凸に液体封止剤55を入り込ませた状態で固体化させると所謂アンカー効果を発揮し、凹部21の底面22と封止部50の密着性が高められる。
ここで、凹部21の底面22を、凹部21の壁面23よりも粗くする手段として、例えば容器部形成工程において予め底面22に凹凸を形成しておくことが挙げられる。この凹凸に液体封止剤55を入り込ませた状態で固体化させると所謂アンカー効果を発揮し、凹部21の底面22と封止部50の密着性が高められる。
そして、容器部20の底面22に凹凸を形成する手法としては、例えば底面22に露出した状態で設けられるアノード用リード部41およびカソード用リード部42の表面にあらし処理をしておくことが挙げられる。このようなあらし処理の一例として、例えばアノード用リード部41およびカソード用リード部42の表面にデンドライト成長させたメッキ層を形成することが挙げられる。また、容器30のうち底面22に露出する部位に対し、予めあらし処理を行っておくようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態では、半導体発光装置10の製造において、液体封止剤55を固体化して封止部50を形成する際の収縮を利用して、封止部50の第2の面52と容器部20の壁面23との間に間隙を形成させるようにした。このため、半導体発光装置10の光取り出し効率を向上させることができ、さらに封止部50の形成と間隙の形成とを一つの工程で行うことが可能となり、半導体発光装置10の製造プロセスを簡易なものとすることができる。
なお、本実施の形態では、半導体発光装置10の容器部20に設けられる凹部21において、壁面23を底面22から遠ざかるに従って拡開する形状としていたが、これに限られるものではなく、適宜形状を選択して差し支えない。
また、本実施の形態では、底面22を円形状としていたが、これに限られるものではなく、例えば多角形状等を採用してもかまわない。
また、本実施の形態では、半導体発光素子70として、GaN等のIII族窒化物半導体を含むものを用いていたが、これに限られるものではなく、例えばGaPやGaAs等を含むものを用いてもかまわない。
また、本実施の形態では、底面22を円形状としていたが、これに限られるものではなく、例えば多角形状等を採用してもかまわない。
また、本実施の形態では、半導体発光素子70として、GaN等のIII族窒化物半導体を含むものを用いていたが、これに限られるものではなく、例えばGaPやGaAs等を含むものを用いてもかまわない。
10…半導体発光装置、20…容器部、21…凹部、22…底面、23…壁面、30…容器、40…リード部、41…アノード用リード部、42…カソード用リード部、50…封止部、51…第1の面、52…第2の面、53…第3の面、55…液体封止剤、60…気体層、70…半導体発光素子、80…離型剤
Claims (7)
- 底面および当該底面の周縁から立ち上がり前記底面から遠ざかるに従って拡開する壁面を備えた凹部を有する容器部と、
前記凹部の内側に配置された半導体発光素子と、
前記凹部の前記底面に前記半導体発光素子を封止するように接合され、当該凹部の拡開する前記壁面と対向する面が当該壁面と略等間隔な間隙を形成する封止部と
を有する半導体発光装置。 - 前記間隙は、前記凹部に供給された液体封止剤を固体化して封止部を形成する際に、当該液体封止剤が収縮することによって形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体発光装置。
- 前記凹部の前記底面が、前記凹部の前記壁面よりも粗いことを特徴とする請求項1または2記載の半導体発光装置。
- 底面および当該底面の周縁から立ち上がる壁面を備えた凹部を有する容器部に対し、当該凹部の内側に半導体発光素子を配置する工程と、
前記半導体発光素子が配置された前記凹部に液体封止剤を供給する工程と、
前記凹部に供給された前記液体封止剤を固体化させるのに伴って当該液体封止剤を収縮させることにより、当該凹部の前記壁面と当該液体封止剤の間に空隙を形成し且つ前記半導体発光素子を封止する封止部を形成する工程と
を含む半導体発光装置の製造方法。 - 前記液体封止剤を供給する工程の前に、前記壁面と前記液体封止剤との密着性を低下させる離型剤を前記壁面に備えさせる工程をさらに含む請求項4記載の半導体発光装置の製造方法。
- 前記半導体発光素子を配置する工程で用いられる前記容器部の前記壁面が、前記底面から遠ざかるに従って拡開し、かつ前記半導体発光素子から出力される光に対する反射性を有していることを特徴とする請求項4または5記載の半導体発光装置の製造方法。
- 前記半導体発光素子を配置する工程で用いられる前記容器部の前記底面には、あらし処理が施されており、
前記封止部を形成する工程において、当該底面と前記封止部とは接触していることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の半導体発光装置の製造方法。
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