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JP2011047899A - 粉体電荷量測定装置及びその電荷量測定方法 - Google Patents

粉体電荷量測定装置及びその電荷量測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粉体の電荷量測定精度の維持を図る。
【解決手段】粉体電荷量測定装置100は、外側容器及び当該外側容器に収納された内側容器を有するファラデーケージ1と、ファラデーケージ1に接続されたエレクトロメータ14とを含んでいる。エレクトロメータ14は、外側及び内側容器間の絶縁抵抗、及び、内側容器に吸引された粉体の電荷量を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定試料である電子写真技術でのトナー、静電粉体塗装技術での帯電粉体塗料等の帯電した粉体を吸引して、その吸引した粉体の電荷量を測定する粉体電荷量測定装置及びその電荷量測定方法に関する。
特許文献1には、絶縁容器と、絶縁容器内に収納された導体容器と、導体容器内に配置され吸引したトナーを捕獲するフィルタとを有し、導体容器内に吸引したトナーの電荷量を測定するトナー電荷量測定装置について記載されている。この装置においては、絶縁容器内で導体容器に吸引したトナーの電荷量を測定する。そして、絶縁容器の蓋を取り外して絶縁容器から導体容器を取り出し、トナーが入った導体容器の重量を測定する。測定した電荷量を、トナーが入った導体容器の重量と予め測定していた導体容器単体の重量との差分で除すと、トナーの単位重量当たりの電荷量を求めることができる。さらに、特許文献1には、トナー電荷量測定装置の変形例として、絶縁容器を導電材料で構成した外側導体容器にしつつこれを接地し、この外側導体容器と内側の導体容器とを空気による電気的絶縁を行うことについても記載されている。この変形例においては、外側導体容器によって電磁シールドを行うことができる上、漏電をも防ぐことが可能となる。
特許第3567463号公報(図5)
上記特許文献1に記載のトナー電荷量測定装置の変形例においては、特に電荷量を測定する方法について記載されていないが、内側の導体容器内に吸引したトナーの電荷量を測定する際は、トナーの電荷と等量の電荷が、外側導体容器と内側の導体容器とで構成されるコンデンサに発生する。そして、このコンデンサに発生した電荷と等量の電荷量を測定することにより、当該トナーの電荷量を測定することが可能になる。そして、内側の導体容器を外側導体容器から取り出して、トナーの入った導体容器の重量を測定することで、上述のように、トナーの単位重量当たりの電荷量を求めることができると推測される。
しかしながら、トナーの単位重量当たりの電荷量を求めるために、内側の導体容器を外側導体容器から取り外す作業を毎回行っていると、ユーザが気付かないうちに、外側導体容器と内側の導体容器との間に異物(例えば、埃や水滴など)が入り込んで、これら導体容器間の絶縁抵抗が減少し絶縁不良が生じる。これら導体容器間に絶縁不良が生じると、両導体容器で構成するコンデンサからトナーの電荷が逃げてしまい精度の良い電荷量測定を行うことができないが、ユーザは、いつ行われた取り外し作業で絶縁不良が生じたのかがわからない。つまり、絶縁不良が生じているにも拘わらず、ユーザ自身が気付かないまま、トナー電荷量を測定していることがあり、電荷量の測定精度の信頼性が低下する問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、粉体の電荷量測定精度の維持を図ることが可能な粉体電荷量測定装置及びその電荷量測定方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の粉体電荷量測定装置は、接地された導電材料からなる外側容器、及び、前記外側容器内に収納され、当該外側容器と電気的に絶縁された導電材料からなる内側容器を有する粉体電荷量測定器と、前記内側容器に収納された粉体の電荷量を測定する電荷量測定手段と、前記外側容器と前記内側容器との間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定手段とを備えている。
これによると、絶縁抵抗測定手段を有していることで、外側容器と内側容器との間の絶縁抵抗値を測定することが可能となって、外側容器と内側容器との間に絶縁不良が生じているか否かをユーザが知ることができる。つまり、絶縁不良が生じている場合は、これを解消するメンテナンスを行うタイミングをユーザが知ることができる。その結果、粉体の電荷量測定精度の維持が図れる。加えて、絶縁不良が生じているにも拘わらず、連続して粉体の電荷量を測定するという無駄な測定を防ぐことが可能になる。また、別の絶縁抵抗測定手段を用いて外部から外側容器の端子と内側容器の端子との絶縁抵抗を測定する場合は、内側容器の端子を外側容器から露出させる必要があるが、特に内側容器の端子を外側容器から露出させる必要がなくなり、設計の自由度が向上する。
本発明において、前記絶縁抵抗測定手段は、前記電荷量測定手段の予め設定された電荷量測定精度に対応して定められた、前記外側容器と前記内側容器との間の絶縁抵抗値以上の測定能力を有していることが好ましい。これにより、精度の高い電荷量測定が可能となる。
また、本発明において、前記外側容器が、2分割可能な外側第1及び第2カバーから構成されており、前記内側容器が、前記外側第1カバー内に収納された内側第1ケース、及び、前記外側第2カバー内に収納された内側第2ケースから構成されており、前記内側容器内には、粉体を捕獲するフィルタとこれを内部に収納するハウジングとを有するフィルタカートリッジが設けられていることが好ましい。これにより、フィルタカートリッジを出し入れする作業が簡単になる。加えて、次の測定に際しては、フィルタカートリッジを新たなものに交換するだけでよく、測定の作業性が向上する。
なお、フィルタカートリッジを新たなものに交換する際にあたり、外側容器と内側容器間に汚れや水分が吸着しやすく、絶縁不良が生じやすい恐れが新たに生じる懸念がある。このため、外側容器と内側容器間の絶縁抵抗を測定することにより、絶縁不良が生じている場合は、これを解消するメンテナンスを行うタイミングをユーザが知ることができ、粉体の電荷量測定精度の維持が図れ、加えて、絶縁不良が生じているにも拘わらず連続して粉体の電荷量を測定するという無駄な測定を防ぐことが可能になる、という本発明の利点が特に顕著になる。
また、本発明において、前記電荷量測定手段から出力された粉体の電荷量測定値、及び、前記絶縁抵抗測定手段から出力された絶縁抵抗値に基づいて、前記電荷量測定値の有効桁及び無効桁を判定する判定手段と、前記電荷量測定値の有効桁及び無効桁を区別して表示する表示手段とをさらに備えていることが好ましい。これにより、ユーザが測定された絶縁抵抗値に基づいて電荷量測定値の有効桁を調べる必要がなくなるとともに、有効桁を間違えることも防ぐことができる。
また、本発明において、前記絶縁抵抗測定手段によって測定された絶縁抵抗値から電荷量測定値の有効桁を導き出すことが可能な対比手段をさらに備えていることが好ましい。これにより、ユーザが必要な有効桁数に応じた絶縁抵抗値を間違わずに知ることが可能となる。そのため、ユーザが、メンテナンスを行うタイミングを正確に知ることができる。さらに前記対比手段は、有効桁導出表であることが好適である。
また、本発明において、前記内側容器が、粉体を吸引する方向に沿って延在する吸引部を有しており、前記外側容器に着脱可能であって、前記吸引部の前記外側容器から露出した部分全体を覆う導電材料からなるカバーをさらに備えていることが好ましい。これにより、外側容器と内側容器との間の絶縁抵抗を測定する際に、吸引部の外側容器から露出した部分からノイズが内側容器内に侵入するのを防ぐことが可能となる。そのため、電荷量の測定精度が向上する。
また、本発明において、前記電荷量測定手段及び前記絶縁抵抗測定手段が、1つの機器からなることが好ましい。これにより、電荷量測定手段及び絶縁抵抗測定手段の構成がまとまり、装置自体の簡素化を図ることができる。
本発明の粉体電荷量測定装置の電荷量測定方法は、接地された導電材料からなる外側容器、前記外側容器内に収納され、当該外側容器と電気的に絶縁された導電材料からなる内側容器、及び、前記内側容器内に収納され、当該内側容器内に吸引された粉体を捕獲するフィルタを有する粉体電荷量測定器と、前記内側容器に吸引された粉体の電荷量を測定する電荷量測定手段と、前記外側容器と前記内側容器との間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定手段とを備えた粉体電荷量測定装置の電荷量測定方法において、前記絶縁抵抗測定手段によって前記外側及び内側容器間の絶縁抵抗値を測定する第1の測定工程と、前記第1の測定工程で測定された前記絶縁抵抗値が所定値以上である場合に、前記内側容器内に粉体を吸引し、前記電荷量測定手段によって前記内側容器内の粉体の電荷量を測定する第2の測定工程と、前記第1の測定工程で測定された前記絶縁抵抗値が所定値未満である場合に、前記外側及び内側容器間の絶縁不良を解消するメンテナンスを行うメンテナンス工程とを備えている。
これによると、第1の測定工程で外側容器と内側容器との間の絶縁抵抗値を測定することによって、第2の測定工程及びメンテナンス工程のいずれを行うかをユーザが判断することが可能となる。その結果、粉体の電荷量測定精度の維持が図れる。加えて、絶縁不良が生じているにも拘わらず、連続して粉体の電荷量を測定するという無駄な測定を防ぐことが可能になる。
本発明の第1実施形態による粉体電荷量測定装置の概略構成図である。 図1に示すファラデーケージの第1のハウジング部材と第2のハウジング部材とを分離させたときの斜視図である。 図1に示すファラデーケージの分解斜視図である。 図1に示すファラデーケージの断面図である。 図3に示すV−V線に沿った断面図である。 図2に示す外側第2カバーの斜視図であって、当該カバーから突起形成部材を取り外した状態を示す図である。 図3に示すフィルタカートリッジの斜視図である。 図3に示すフィルタカートリッジの断面図である。 第1及び第2のハウジング部材にフィルタカートリッジを組み付けるときの断面図である。 粉体電荷量測定装置の絶縁抵抗、電荷量ともに無測定時における電気回路図である。 粉体電荷量測定装置の絶縁抵抗測定時における電気回路図である。 粉体電荷量測定装置の電荷量測定時における電気回路図である。 本発明の第3実施形態による粉体電荷量測定装置を示す概略構成図である。 本発明の第4実施形態による粉体電荷量測定装置を示す部分断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1実施形態]
粉体電荷量測定装置100は、図1に示すように、外部から吸引した粉体の電荷量を測定するためのファラデーケージ(粉体電荷量測定器)1と、ファラデーケージ1に接続部材70によって接続された配管部材6と、配管部材6の途中部位に設けられたフィルタユニット5と、ファラデーケージ1に配管部材6を介して接続された吸引ポンプ12と、ファラデーケージ1に接続された同軸ケーブル13と接続されたエレクトロメータ14と、重量測定器18とを含んでいる。
エレクトロメータ14は、ファラデーケージ1の絶縁抵抗を測定するための測定ボタン14a、ファラデーケージ1内であって後述のフィルタカートリッジ4内に捕獲された粉体の電荷量を測定するための測定ボタン14b、及び、これら絶縁抵抗及び電荷量測定によって測定された測定値を表示する表示部14cを有している。つまり、エレクトロメータ14は、1つの機器で2つの測定(絶縁抵抗の測定及び電荷量の測定)が可能である。そのため、絶縁抵抗を測定するための手段、及び、電荷量を測定するための手段の構成がまとまり、装置100自体の簡素化を図ることができる。また、重量測定器18(本実施形態においては、電子天秤18)も、公知のものを採用している。また、配管部材6としては、ゴム又は合成樹脂からなる可撓性を有するチューブが用いられている。なお、エレクトロメータ14は、後述する外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53間の絶縁抵抗を測定する能力を有し、かつ、後述するフィルタカートリッジ4内に収納された粉体の電荷量を測定する能力を有する。
ファラデーケージ1は、図2に示すように、外形が略円筒形状の筐体1aと、筐体1aに収納されたフィルタカートリッジ4とを有している。筐体1aは、第1のハウジング部材2と、第2のハウジング部材3とを有し、分離可能な構成となっている。なお、フィルタカートリッジ4は、これら両ハウジング部材2,3が嵌合されたときに形成された空間に収容されている。このように筐体1aが2分割に分離可能に構成されているため、筐体1aにフィルタカートリッジ4を出し入れする作業が簡単になる。また、筐体1aには、配管部材6を筐体1aに接続する接続部材70が設けられている。このため、ファラデーケージ1は、吸引ポンプ12が駆動されることによって、その軸方向に平行な方向であって図4中左方から右方に向かう方向(吸引方向A)に外部から気体と共に粉体を吸引可能となっている。また、この吸引によって、筐体1aから排出される気体は、接続部材70の孔70a、配管部材6及びフィルタユニット5を通って吸引ポンプ側に流れる。すなわち、接続部材70、配管部材6及び配管部材6の途中部位に設けられたフィルタユニット5は、気体の排出経路を構成している。
第1のハウジング部材2は、図3及び図4に示すように、導電性を有するアルミニウム合金からなる円筒状の外側第1カバー(外側容器の一方)21と、比誘電率が2.1のポリテトラフルオロエチレンからなる円筒状の第1ホルダ22と、ステンレス鋼からなる円筒状の内側第1ケース(内側容器の一方)23とを有している。内側第1ケース23は、外側第1カバー21内に収納されており、外側第1カバー21との間において第1ホルダ22を挟んでいる。また、外側第1カバー21と内側第1ケース23は、互いに電気的に絶縁された状態で配置されている。なお、外側第1カバー21は、導電性を有するアルミニウムから構成されていてもよい。また、内側第1ケース23は、ステンレス鋼以外の導電材料から構成されていてもよい。
外側第1カバー21の吸引方向Aの上流端には、環状フランジ31が形成されている。環状フランジ31には、第1ホルダ22及び内側第1カバー23の一部が挿通可能な孔31aが形成されている。外側第1カバー21の吸引方向Aの下流端には、当該下流端近傍において周方向に延在する溝32が形成されることによって構成された環状突起33が形成されている。環状突起33には、2つの切欠部34a,34bが形成されている。これら2つの切欠部34a,34bは、外側第1カバー21の中心軸を中心として点対称に配置されている。すなわち、切欠部34aは、切欠部34bから180°回転した位置に形成されている。なお、環状突起33は、図4に示すように、両ハウジング部材2,3を嵌合させたときに互いに重なる嵌合領域において、外側第1カバー21の外周面から突出している。
また、外側第1カバー21の表面全体には、アルマイト処理によって形成された陽極酸化被膜、すなわち、外側第1カバー21の基材であるアルミニウム合金よりも硬質であって絶縁性を有する硬質被膜10が形成されている。
本実施形態における硬質被膜10の厚みは30μm程度であるが、10μm以上100μm以下の範囲であれば、どのような厚みであってもよい。すなわち、硬質被膜10の厚みが10μm以上あれば、外側第1カバー21の表面全体を基材よりも硬質にすることが可能となり、100μm以下であれば、硬質被膜10を製造することが可能となる。
また、外側第1カバー21の環状突起33の溝32側の面33aには、図5に示すように、硬質被膜10が形成されていない2つの接触領域11が形成されている。これら2つの接触領域11は、外側第1カバー21の中心軸を中心として点対称に配置されている。なお、2つの接触領域11は、切欠部34a,34bから90°回転した位置に配置されている。また、2つの接触領域11は、両ハウジング部材2,3を組み付けた際に、後述の突起形成部材66,67と接触可能な位置に配置されている。
本実施形態における接触領域11は、当該領域11部分にだけマスキングを行った状態で、外側第1カバー21の接触領域11を除く表面全体に硬質被膜10が形成されることで構成される。すなわち、接触領域11は、アルマイト処理前の外側第1カバー21の基材の表面である。なお、接触領域11は、外側第1カバー21の表面全体に硬質被膜10を形成した後、当該接触領域11となる部分だけ切削加工を行ってアルマイト処理前の外側第1カバー21の基材の表面を露出してなるものであってもよい。
第1ホルダ22は、図3及び図4に示すように、孔31aから外部に突出する円筒状の先端部22aと、外側第1カバー21によってその大部分が覆われる円筒状の本体部22bと、先端部22aと本体部22bとを繋ぐ環状フランジ22cとを有している。第1ホルダ22は、図4に示すように、環状フランジ31の外側から嵌合方向に沿ってネジが螺入されることによって互いの環状フランジ31,22cが密着した状態で外側第1カバー21に固定されている。
本体部22bの吸引方向Aの下流端には、本体部22bの径方向(嵌合方向と直交する方向)に突出した環状突起36が形成されている。この環状突起36は、第1ホルダ22が外側第1カバー21に固定されたときに、環状突起33と嵌合方向に沿って並び、且つ両ハウジング部材2,3が嵌合されたときに、外側第2カバー51と対向する位置に配置されている。環状突起36は、その外径が環状突起33の外径とほぼ同じになっている。また、環状突起36には、2つの切欠部34a,34bと同じ形状及び同じサイズの2つの切欠部37a,37bが形成されている。これら切欠部37a,37bは、外側第1カバー21に第1ホルダ22を固定したときに、切欠部37aが切欠部34aにちょうど対向し、切欠部37bが切欠部34bにちょうど対向するように配置され、2つの大きな切欠部38a,38bを構成している。
内側第1ケース23は、図3及び図4に示すように、吸引方向Aに沿って延在する長尺部(吸引部)23aと、長尺部23aの下流端の内径よりも大きく拡径された拡径部23bと、拡径部23b内に配置された筒状のカラー45とを有している。長尺部23aは、内側第1ケース23が第1ホルダ22に取り付けられたときに第1ホルダ22から外部に突出する先端部41aと、吸引方向Aに沿って段階的に拡径され先端部41aと拡径部23bとを繋ぐ繋ぎ部41bとを有している。なお、内側第1ケース23は、第1ホルダ22に通された後、C型止め輪42が設けられることによって、第1ホルダ22から脱落しないように取り付けられている。また、先端部41aには、絶縁材料からなり可撓性を有する短尺のチューブ99が嵌め込まれているが、特に設けられていなくてもよい。
拡径部23bは、吸引方向Aに沿って段階的に拡径されている。カラー45の内周面には、吸引方向Aに対して傾斜するテーパ面45aが形成されている。カラー45は、拡径部23bの吸引方向Aの上流端に形成された環状フランジ43に密着した状態でネジにより拡径部23bに固定されている。なお、カラー45は、導電性材料である黄銅からなるが、黄銅以外の導電性材料から構成されていてもよい。
繋ぎ部41b内には、付勢部材47が配置されている。この付勢部材47は、繋ぎ部41bの段差部48とカラー45との間に配置されており、内側第1ケース23内に挿入されたフィルタカートリッジ4を吸引方向A(すなわち、フィルタカートリッジ4を内側第1ケース23から離れる方向)に付勢する。付勢部材47は、コイルバネ47aと、コイルバネ47aとカラー45との間に配置された台座47bとで構成されているが、例えば、コイルバネ47aをゴムなどの弾性部材に換えて構成されていてもよいし、台座47bがなくてもよい。
また、第1ホルダ22の本体部22b内には、付勢部材49が配置されている。付勢部材49は、環状フランジ22cと拡径部23bとの間に配置されており、第1ホルダ22内に挿入された内側第1ケース23を吸引方向Aに付勢する。なお、内側第1ケース23にはC型止め輪42が設けられているので、内側第1ケース23は第1ホルダ22から内側第1ケース23が脱落せずに吸引方向Aに関して第1ホルダ22にスライド可能に支持されている。付勢部材49は、コイルバネから構成されているが、例えば、ゴムなどの弾性部材から構成されていてもよい。
第2のハウジング部材3は、図3及び図4に示すように、外側第1カバー21を部分的に覆うように嵌合可能なアルミニウム合金からなる円筒状の外側第2カバー(外側容器の他方)51と、ポリカーボネート樹脂からなる第2ホルダ52と、ステンレス鋼からなり外側第2カバー51との間において第2ホルダ52を挟む位置に配置された円筒状の内側第2ケース(内側容器の他方)53と、ポリカーボネート樹脂からなり第2ホルダ52との間において外側第2カバー51を挟む位置に配置された継ぎ手ホルダ54とを有している。そして、内側第2ケース53は、外側第2カバー51内に収納されており、外側第2カバー51と内側第2ケース53とが互いに電気的に絶縁された状態で配置されている。なお、外側第2カバー51は、外側第1カバー21と同様に、アルミニウムから構成されていてもよい。また、内側第2ケース53は、ステンレス鋼以外の導電材料から構成されていてもよい。第2ホルダ52及び継ぎ手ホルダ54は、ポリカーボネート樹脂以外の絶縁材料から構成されていてもよい。
外側第2カバー51の吸引方向Aの下流端には、環状フランジ61が形成されている。環状フランジ61には、第2ホルダ52の一部が挿通可能な孔61aが形成されている。環状フランジ61には、エレクトロメータ14に接続された同軸ケーブル13を通す孔61bが形成されている。そして、同軸ケーブル13の外側シールド線が外側第2カバー51に接続されており、芯線が内側第2カバー53に接続されている。なお、外側第2カバー51は、同軸ケーブル13及びエレクトロメータ14を介して接地されている。
外側第2カバー51は、図4に示すように、吸引方向Aの上流端において内周面から突出する2つの突起51a,51bを有している。これら突起51a,51bは、外側第2カバー51の基材に固定された2つの突起形成部材66,67により構成されている。突起形成部材66,67は、ステンレス鋼などの導電性材料から構成されている。具体的には、外側第2カバー51の上流端には、図6に示すように、2つの切欠部68,69が形成されている。これら切欠部68,69は、外側第2カバー51の中心軸を中心として点対称に配置されている。そして、図4に示すように、先端部(突起51a,51b)が外側第2カバー51の内周面から突出するように、突起形成部材66,67が切欠部68,69にそれぞれ嵌め込まれてネジで外側第2カバー51に固定されている。突起形成部66,67の外側第2カバー51の内周面から突出した部分の形状は、切欠部38a,38bに対応した形状となっている。そのため、2つの外側第1及び第2カバー21,51を嵌合させてから第1のハウジング部材2を周方向に沿って90°回転させることで、吸引方向Aと平行な嵌合方向に関して突起51a,51bと環状突起33とが係合し、両者が組み付けられる。
また、外側第2カバー51の表面全体にも、アルマイト処理によって形成された絶縁性を有する硬質被膜15が形成されている。硬質被膜15も硬質被膜10と同様に、その厚みが30μm程度であるが、10μm以上100μm以下の範囲であれば、どのような厚みであってもよい。
また、切欠部68,69の面68a,69aには、図5中ハッチングで示すように、硬質被膜15が形成されていない2つの接触領域16が形成されている。この面68a,69aは、切欠部68,69に突起形成部材66,67が固定されたときに接触する面である。このため、突起形成部材66,67及び外側第2カバー51の基材が電気的に接続される。本実施形態における突起成形部材66,67は、接触領域16にマスキングを行った状態でアルマイト処理が行われることによって硬質被膜15が形成された外側第2カバー51の基材に固定されるので、当該部材66,67には、硬質被膜15は形成されていない。したがって、両ハウジング部材2,3を組み付けた際に、外側第1カバー21の接触領域11と突起形成部材66,67とが接触して電気的に接続され、両カバー21,51が接地されることになる。なお、突起形成部材66,67の表面全体には、硬質被膜15が形成されておらず、この表面自体が接触領域となるが自身がステンレス鋼からなるので、その表面が外側第2カバー51の基材よりも硬質となる。そのため、両カバー21,51を組み付けたときに、嵌合領域においてカバー同士の擦れによる削れやかじり等の発生を抑制することができる。また、接触領域16は、上述と同様に、アルマイト処理を行ってから切削加工を行うことで形成してもよい。
本実施形態においては、突起形成部材66,67が外側第2カバー51に一体的に形成されていてもよい。この場合、硬質被膜が形成されていない接触領域が、両ハウジング部材2,3を組み付けた際に、外側第1及び第2カバー21,51が嵌合した嵌合領域内であって、接触領域11と対向する領域に形成されておればよい。換言すると、硬質被膜15が当該接触領域を除く嵌合領域に形成されておればよい。さらには、突起51a,51bの溝32の底面と対向する先端面にだけ、硬質被膜が形成されていてもよい。このように硬質被膜が形成されておれば、両カバーを組み付けたときに、嵌合領域においてカバー同士の擦れによる削れやかじり等の発生を抑制することができる。
第2ホルダ52は、図3に示すように、略円板形状を有しており、内側第2ケース53と対向する面には内側第2ケース53の吸引方向Aの下流端が嵌め込まれる凹部63が形成されている。凹部63の底面の中心には孔64が形成されており、フィルタカートリッジ4から排出される気体の排出経路の一部を構成している。第2ホルダ52の凹部63が形成された面とは反対側の面には、図4に示すように、孔64を内包し且つ孔61a内に挿入される環状突起52aが形成されている。また、第2ホルダ52は、外側第2カバー51に固定されたときに孔61bと対向し且つ孔61bとほぼ同径の孔52bが形成されている。この孔52bにも、内側第2ケース53と接続された同軸ケーブルの芯線およびその芯線を覆う絶縁部材が通される。
内側第2ケース53は、図4に示すように、吸引方向Aに対して傾斜するテーパ面53a、吸引方向Aに沿って延在するストレート面53b及びテーパ面53aとストレート面53bとを繋ぐ湾曲面53cからなる内周面を有している。また、内側第2ケース53の第2ホルダ52とは反対側の端部外周には、径方向に突出する環状突起65が形成されている。環状突起65は、その外径が内側第1ケース23の拡径部23bの最も大きい外径と同じになっている。内側第2ケース53は、第2ホルダ52の外側からネジが螺入されることによって、内側第2ケース53の吸引方向Aの下流端が凹部63に嵌め込まれた状態で第2ホルダ52に固定されている。
継ぎ手ホルダ54は、図4に示すように、環状フランジ61の孔61aと第2ホルダ52の環状突起52aとの間に嵌め込まれる内筒71と、内筒71の外側に配置された外筒72と、内及び外筒71,72を繋ぐ環状フランジ73とから形成されている。内筒71の内周面には、吸引方向Aに関して中央近傍から下流端にかけて雌ねじが形成されており、この雌ねじ部分に接続部材70がねじ込まれている。また、内筒71の上流端部には、第2ホルダ52の環状突起52aが嵌め込まれている。環状突起52aの外周面には環状溝が形成されており、その環状溝にはOリングが配置されている。これによって、内筒71とホルダ52との間のシール性が向上する。なお、継ぎ手ホルダ54は、継ぎ手ホルダ54の外側から第2ホルダ52にネジが螺入されることで、継ぎ手ホルダ54と第2ホルダ52との間に環状フランジ61を挟んだ状態で、外側第2カバー51、第2ホルダ52及び継ぎ手ホルダ54の3者が固定される。
フィルタユニット5は、接続部材70及び配管部材6を介して筐体1aの外部に設けられている。フィルタユニット5は、円筒状の樹脂ケース7と、樹脂ケース7内に収納されたフィルタ部材8とを有している。樹脂ケース7は、透明な円筒状の本体部7aと、配管部材6を本体部7aの両端に接続する接続部7bとを有している。接続部7bは、配管部材6を着脱自在なワンタッチ式に構成されている。これにより、フィルタユニット5の配管部材6に対する着脱が容易になる。
フィルタ部材8は、本体部7a内に収納されている。このようにフィルタ部材8が、その全体が透光領域となる本体部7aに収納されていることで、フィルタユニット5で粉体を捕集したか否かが一目で分かる。そのため、フィルタ83(後述する)の破損あるいは装着忘れを確認することができる。また、フィルタ部材8は中空糸膜フィルタであり、フィルタカートリッジ4内に収納されたフィルタ83よりもその濾過精度が高いものが設けられている。すなわち、例えばフィルタ83として粒子保持能が1.0μmあるいは0.7μmの濾紙を用いている場合、フィルタ部材8として、濾過精度0.01μmの中空糸膜フィルタが設けられる。
続いて、フィルタカートリッジ4について図7及び図8を参照しつつ以下に説明する。フィルタカートリッジ4は、図7及び図8に示すように、互いに嵌合可能な2つのハウジング81,82と、両ハウジング81,82内に収納されたフィルタ83とで構成されている。これら2つのハウジング81,82が嵌合されることで1つの容器を構成する。
2つのハウジング81,82は、ポリプロピレン樹脂から構成されている。ポリプロピレン樹脂以外の合成樹脂、例えばポリエチレン樹脂あるいはスチレン系樹脂などでハウジング81,82を構成してもよい。さらには、ハウジング81,82は、導電性を有していてもかまわない。
また、本実施形態における両ハウジング81,82の合成樹脂と添加材料は、外部から内部の状態が分かる程度の透明性を有することが好ましい。これにより、フィルタカートリッジ4内に粉体が吸引された使用済みのフィルタカートリッジ4かどうかを確認することが可能になるとともに、フィルタカートリッジ4内のフィルタ83の収納状態も確認することが可能となる。また、両ハウジング81,82の少なくとも一方又は部分的に、透明性を有しておればよい。これにおいても、上述と同様の効果を得ることができる。
また、フィルタカートリッジ4は、吸引方向Aに沿って延在する筒状の長尺部4a、長尺部4aの下流端の内径よりも大きく拡径された筒状の拡径部4bおよび長尺部4aよりも短い筒状の短尺部4cとを有している。フィルタ83は、円板形状を有する濾紙タイプのフィルタであり、測定対象となる粉体の粒径に応じて選定され、例えば電子写真技術でのトナーの電荷量を測定する場合には粒子保持能が1.0μmの濾紙が採用され、より微細な粉体の電荷量を測定する場合には例えば粒子保持能が0.7μmの濾紙が採用される。
図7に示すように、拡径部4bの中心から最も離れた外周側面が多面形状(例えば16角形)に面取りされている。これにより、筐体1aから取り外したフィルタカートリッジ4を、その外周側面が接するように平坦な面に載置してもフィルタカートリッジ4が転がりにくくなる。
ハウジング81には、長尺部4aと、拡径部4bの上流側半分を構成する上流半部85とが形成されている。長尺部4aは、先端部41aの内径よりも若干小さい外径を有する先端部86と、先端部86と上流半部85とを繋ぎ、繋ぎ部41bの最も小さい内径よりも若干小さい外径を有する繋ぎ部87とを有している。
先端部86は、吸引方向Aに関して、先端部41aとほぼ同じ長さを有しており、フィルタカートリッジ4が内側第1ケース23に挿入されたときに先端部86の上流端と先端部41aの上流端とが実質的に同じ位置に配置される。繋ぎ部87は、吸引方向Aに関して、繋ぎ部41bとほぼ同じ長さを有している。繋ぎ部87の外周面であって吸引方向Aの下流端には、吸引方向Aに延在しつつ外周面から突出した3つの当接部88および3つの突起89が形成されている。これら当接部88および突起89は、周方向に沿って互いに離隔して配置され、且つ、交互に配置されている。
3つの当接部88は、吸引方向Aに延在する角柱形状を有しており、繋ぎ部87の外周面からの高さが突起89よりも低くなっている。具体的には、フィルタカートリッジ4を内側第1ケース23に挿入したときに、当接部88はカラー45の内周面に接触せずに通過して台座47bに当接する。そして、フィルタカートリッジ4が付勢部材47によって吸引方向Aに付勢される。このようにフィルタカートリッジ4が吸引方向Aに付勢されることで、フィルタカートリッジ4の下流端を第2ホルダ52の側面に押し付けることができる。そのため、フィルタカートリッジ4の排出口98と孔64との接続部分のシール性が向上し、フィルタカートリッジ4の吸引口86aに吸引力が確実に作用する。その結果、粉体を確実にフィルタカートリッジ4内に吸引捕集することができ、両先端部41a,86間から内側第1ケース23とフィルタカートリッジ4の隙間に誤って粉体が吸引されることがなくなる。
3つの突起89は、吸引方向Aに延在する三角柱形状を有しており、突起89の尖った先端が繋ぎ部87の外周面から最も離れた位置に配置されている。また、突起89は、フィルタカートリッジ4を内側第1ケース23に挿入したときに、先端がカラー45の内周面に接触して押し潰される程度の高さを有している。これにより、筐体1aからフィルタカートリッジ4を取り外すときに、カラー45と突起89とが係合しているので第1のハウジング部材2からフィルタカートリッジ4が抜け落ちにくくなる。さらに突起89の吸引方向の上流端面が傾斜している。そのため、フィルタカートリッジ4を内側第1ケース23に挿入したときに、突起89の先端が押し潰されやすい。なお、フィルタカートリッジ4を内側第1ケース23に挿入したときに、突起89とカラー45とが接触する。
上流半部85内には、図7(a)及び図8に示すように、4つのリブ91が形成されている。リブ91は、上流半部85の入口近傍から傾斜面85aに沿って上流半部85の外周端近傍まで延在した略三角形形状を有している。これらリブ91は、上流半部85の中心軸を中心として互いに90°離れた位置に配置されている。そして、これらリブ91の下流側の端面は、フィルタカートリッジ4内に収納されたフィルタ83の上流側表面と接触可能な位置に配置されており、粉体を吸引しているときのフィルタ83の振れの範囲を規制する。そのため、フィルタ83が大きく変形することによって破損するのを抑制することができると共に、フィルタ83で確実に粉体を捕獲することができる。
また、上流半部85の外周端部近傍には、両ハウジング81,82を溶着するための周方向に沿って延在した環状の溶着部85bが形成されている。これにより、両ハウジング81,82間にフィルタ83を挟み込んだ状態で両者を嵌め合わせ、溶着部85bをフィルタカートリッジ4の外部から加熱することで両ハウジング81,82を溶着することができる。なお、両ハウジング81,82は、接着剤で固定してもよい。この場合は溶着部85bを形成していなくてもよい。
ハウジング82には、短尺部4cと、拡径部4bの下流側半分を構成する下流半部92とが形成されている。短尺部4cは、内側第2ケース53の最も小さい内径(ストレート面53b部分の内径)よりも若干小さい外径を有している。また、短尺部4cの下流端には、環状突起95が形成されている。環状突起95の外径は内側第2ケース53の最も小さい内径とほぼ同じ径となっている。
下流半部92内には、図7(b)及び図8に示すように、互いに直交し、短尺部4cと下流半部92の境界部分から傾斜面92aに沿って下流半部92の外周端近傍まで延在した略台形形状の2つのリブ93が形成されている。これらリブ93の上流側の端面は、フィルタカートリッジ4内に収納されたフィルタ83の下流側表面と接触可能な位置に配置されており、粉体を吸引しているときのフィルタ83の振れの範囲を規制する。そのため、フィルタ83が大きく変形することによって破損するのを抑制することができると共に、フィルタ83で確実に粉体を捕獲することができる。また、各リブ93の下流端には切欠部93aが形成されている。
続いて、粉体電荷量測定装置100において、ファラデーケージ1で吸引した粉体の単位重量当たりの電荷量を求めるまでの動作について、図9及び図10を参照しつつ説明する。
まず、ユーザがフィルタカートリッジ4の単体の重量を電子天秤18で測定する。そして、ユーザが、図9に示すように、分離された第1及び第2のハウジング部材2,3の間にフィルタカートリッジ4を配置し、そのフィルタカートリッジ4の長尺部4aを内側第1ケース23の長尺部23aに挿入する。このとき、当接部88が台座47bに当接し、突起89の先端がカラー45の内周面に接触して押し潰されて突起89とカラー45とが係合する。また、このとき、フィルタカートリッジ4と内側第1ケース23はカラー45を介して、フィルタカートリッジ4と内側第2ケース53は直接接触して、電気的に接続される。
次に、突起51a,51bが切欠部38a,38bを通過可能な位置に両カバー21,51の位置合わせを行う。そして、第1及び第2のハウジング部材2,3を互いに近づく方向へ移動させて外側第1及び第2カバー21,51同士を嵌合させる。両カバー21,51を嵌合する前では、図9に示すように、内側第1ケース23の吸引方向Aの下流端が、付勢部材49の付勢力によって第1ホルダ22の下流端よりも吸引方向Aに突出している。しかし、両カバー21,51を嵌合することによって、図4に示すように、内側第1ケース23の下流端面と内側第2ケース53の環状突起65の上流端面とが接触し、内側第1ケース23が第1ホルダ22内に押し込まれる。このとき、付勢部材49による付勢力によって内側第1ケース23の下流端面に対する環状突起65の上流端面の圧接力が大きくなるので、内側第1ケース23と内側第2ケース53との電気的接触状態がより一層確実になる。さらに、外側第1及び第2カバー21,51同士を嵌合させ、突起51a,51bと環状突起33とを係合させたときに、両カバー21,51間にがたつき等があると、内側第1ケース23の下流端面に対する内側第2ケース53の圧接力が低下するが、付勢部材49を設けていることで、両カバー21,51間のがたつきを吸収し、内側第1ケース23と内側第2ケース53間の圧接力の低下を抑制する。
また、両カバー21,51同士を嵌合したときに、付勢部材47による付勢力がフィルタカートリッジ4に作用しているので、フィルタカートリッジ4の下流端面と第2ホルダ52の側面との圧接力が大きくなる。この結果、上述のように粉体を確実にフィルタカートリッジ4内に吸引捕集することができ、内側第1ケース23とフィルタカートリッジ4の隙間に誤って粉体が吸引されることがなくなる。
次に、外側第1及び第2カバー21,51を嵌合させた後、ユーザが第1のハウジング部材2を90°回転させる。すると、溝32に形成された係合部(不図示)と突起51a,51bとが係合する。これにより、第1のハウジング部材2と第2のハウジング部材3とが回転しにくい状態で組み付けられて、筐体1aが構成される。このように、外側第1及び第2カバー21,51同士を嵌合させて90°回転させるときに、突起51a,51bと環状突起33とが、さらに環状突起33と外側第2カバー51の内周面とが接触しても、そこには硬質被膜10,15が形成されているので、削れやかじり等の発生が抑制される。このため、両カバー21,51を繰り返し、組み付け及び分離させることが可能となる。
そして、外側第1カバー21の接触領域11と外側第2カバー51の突起51a,51bが接触して両カバー21,51も電気的に接続される。このように硬質被膜10,15を有していても、両カバー21,51を組み付けたときに、両カバー同士が電気的に接続されるので、内側第1及び第2ケース内の電荷量の測定に際し、外部電界の影響を効果的に排除することができる。こうして、外側第1及び第2カバー21,51同士が電気的に接続されてなる外側容器と、内側第1及び第2ケース23,53同士が電気的に接続されてなる内側容器とで筐体1aが構成される。
なお、付勢部材49の付勢力は両カバー21,51を離す方向(嵌合方向と平行な方向)にも作用するので、突起51a,51bと環状突起33との係合力が増すと共に電気的接触状態がより確実なものとなる。
粉体電荷量測定装置100の電気回路図を図10に示す。図10では、エレクトロメータ14の測定ボタン14a,14bをいずれも押していない状態である。
次に、エレクトロメータ14の測定ボタン14aを押して、外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53との間の絶縁抵抗値を測定する(第1の測定工程)。測定ボタン14aを押した状態では、電気回路図は図11の状態となる。エレクトロメータ14には、直流電圧電源が内蔵されており、電源から任意の直流電圧を外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53との間に印加することができる。本実施形態においては、直流100Vを直流電圧電源が印加する。すると、電流Iが、直流電圧電源から内側第1及び第2ケース23、53、外側第1及び第2カバー21,51、さらにエレクトロメータ14内に内蔵されている抵抗Rを介して流れ、再び直流電圧電源へもどる。電圧計は、抵抗Rにかかる電圧、すなわち電流Iと抵抗R(既知)の積を示す。従って電圧計が示す値から抵抗Rに流れる電流Iが判明する。なお、抵抗Rに流れる電流と外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53間に流れる電流は、等しくIである。一方、外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53間にかかる電圧は、(100―R×I)(V)なので、この電圧値を電流Iで除せば、外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53間の絶縁抵抗値が判明する。
このとき、ユーザは、測定した絶縁抵抗値が1TΩ(1×1012Ω)未満の場合、絶縁不良と判断し絶縁不良を解消するメンテナンスを行う。つまり、ユーザは、測定した絶縁抵抗値が所定値である1TΩ未満のときに、両ハウジング部材2,3を分離して、両カバー21,51と両ケース23,53との間を清掃するメンテナンスを行う(メンテナンス工程)。そして、再度、両ハウジング部材2,3を組み付けてから、ファラデーケージ1の絶縁抵抗値を測定する。
一方、ユーザは、測定した絶縁抵抗値が1TΩ以上の場合、現状のファラデーケージ1で測定した電荷量測定値において十分な有効桁を得られると認識し、吸引ポンプ12を駆動させて、ファラデーケージ1に組み込まれたフィルタカートリッジ4内に、外部から気体と共に粉体を吸い込む。
したがって、本実施形態においては、絶縁抵抗測定手段(エレクトロメータ14)が1TΩ以上の絶縁抵抗を測定できる能力が必要であり、当該測定能力を有している。
このとき、吸い込んだ粉体はフィルタ83に捕獲され、気体は排出口98から排出経路(孔64,70a、配管部材6及びフィルタユニット5)を通って吸引ポンプ側に排出される。仮に、フィルタカートリッジ4のフィルタ83が破損していたり、正規に取り付けられていない場合、あるいは吸引ポンプの動作中に破損した場合には、吸引された粉体がフィルタカートリッジ4を通過して吸引ポンプ側に排出されてしまうが、排出経路にはフィルタユニット5が設けられているので、粉体がフィルタユニット5のフィルタ部材8に捕集され、吸引ポンプ側に排出されない。そのため、吸引した粉体を吸引ポンプから外部に飛散させる等の危険性を確実に防止することができる。また、このとき、フィルタユニット5の本体部7aが透明であるため、フィルタユニット5に粉体が捕集されたか否かが一目で分かる。なお、フィルタユニット5に粉体が捕集された場合は、不具合のないフィルタカートリッジ4に交換して、再度、粉体を吸引する。
そして、吸引ポンプの駆動を停止し、フィルタユニット5に粉体が捕集されていない場合は、エレクトロメータ14の測定ボタン14bを押して、フィルタカートリッジ4内の粉体の総電荷量を測定する(第2の測定工程)。
測定ボタン14bを押した状態では、電気回路図は図12の状態となる。エレクトロメータ14には、コンデンサCが内蔵されており、フィルタカートリッジ4内に捕集された粉体の電荷E1(例えば、マイナスの電荷)の電荷量に応じて、静電誘導により等量の反対極性を有する電荷E2(プラスの電荷)が内側第1及び第2ケース23,53に発生する。さらに静電誘導により、電荷E2と等量の電荷がコンデンサCに蓄積される。コンデンサCにかかる電圧を電圧計で読み取り、この電圧値とコンデンサCの静電容量値(既知)の積をとることにより、フィルタカートリッジ4内に捕集された粉体の電荷E1を測定できる。
直流電圧の外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53との間の絶縁抵抗が低い場合、フィルタカートリッジ4内に捕集された粉体の電荷E1の一部が電流Iとして、外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53との間に流れてしまい、電荷E1の一部が失われる。すなわち、絶縁抵抗が低い場合、電荷E1の測定は、不正確になる。
外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53との間に流れる電流Iは、コンデンサCにかかる電圧と外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53との間の絶縁抵抗で決定できる。
電荷E1の測定時間をtとしたとき、測定中に失われる電荷Qは、電流Iと測定時間tの積に等しい。この測定中に失われる電荷Qから、ファラデーケージ1の絶縁抵抗(これは、外側第1及び第2カバー21,51と内側第1及び第2ケース23,53との間の絶縁抵抗にほぼ等しい)と電荷量測定値の有効桁が導出できる。本実施形態の場合、絶縁抵抗値10、10、1010、1011、1012、1013Ωのそれぞれに対応した、電荷量の有効桁は、1000、100、10、1、0.1、0.01nCとなる。
本実施形態では、絶縁抵抗値が1TΩ(1×1012Ω)未満の場合、絶縁不良と判断し絶縁不良を解消するメンテナンスを行うが、これは、電荷量の測定値が少なくとも0.1nCのオーダーまでは保証していることを表している。すなわち、精密な電荷量測定値が可能となる。
なお、ユーザが電子天秤でフィルタカートリッジ4及び粉体の総重量を測定してもよい。粉体の総重量で上記の粉体の総電荷量を除すと、粉体の単位重量当たりの電荷量を求めることができる。
[第2実施形態]
また、第2実施形態においても、絶縁抵抗値10、10、1010、1011、1012、1013Ωのそれぞれに対応した、電荷量の有効桁は、1000、100、10、1、0.1、0.01nCとなることは、第1実施形態と同じである。この絶縁抵抗値と電荷量測定値の有効桁の関係を表1にまとめる。有効桁導出表14dの一例として表1を用いてもよい。有効桁導出表14dは、エレクトロメータ14の表示部14cの側方に貼り付けられる。
Figure 2011047899
ユーザは、ファラデーケージ1の絶縁抵抗値と粉体の電荷量の測定後に、有効桁導出表14dを調べることにより、現状のファラデーケージ1で粉体の電荷量を測定した場合の電荷量測定値の有効桁を調べる。有効桁導出表14dには、10、10、1010、1011、1012、1013Ωの絶縁抵抗値のそれぞれに対応した、電荷量の有効桁、すなわち、1000、100、10、1、0.1、0.01nCが示されている。このような有効桁導出表14dがエレクトロメータ14に貼り付けられていることで、ユーザが粉体の電荷量を測定する上で必要な有効桁数に応じた絶縁抵抗値、又は測定した絶縁抵抗値に基づいて現状のファラデーケージ1で粉体の電荷量を測定する場合の有効桁数を間違わずに知ることが可能となる。そのため、ユーザが、現状のファラデーケージ1に絶縁不良が生じているか否かを知ることができるとともに、ファラデーケージ1のメンテナンスを行うタイミングも正確に知ることができる。
したがって、本実施形態においては、絶縁抵抗測定手段(エレクトロメータ14)が、ユーザが粉体の電荷量を測定する上で必要な有効桁数に応じた絶縁抵抗値を測定できる能力を有していることが必要となり、その能力を有している。
例えば、絶縁抵抗値が1012Ωである場合、電荷量の有効桁は、0.1nCである。仮に粉体の電荷量測定値が1.12nCであるとすると、この測定値は、小数点第一位まで有効である。その後、仮に数回ファラデーケージを使用し、絶縁抵抗値が1011Ωのオーダーになった場合、この測定値は、一の位の有効桁しか有さず、測定値としての信頼性はほぼ失われる。絶縁抵抗値が1011Ωのオーダーになった場合は、直ちにメンテナンスを施さなければならない。
しかし、電荷量測定値が100nCである場合は、絶縁抵抗値が1011Ωのオーダーになったとしても、測定値としての信頼性を保つことができる。このように電荷量が大きい場合は、本実施形態を用いると、適宜、ユーザが判断してメンテナンスを行うことが可能となる。
なお、有効桁導出表14dは、エレクトロメータ14の表示部14c以外にも、ユーザが認識できる場所であるならばどこに貼り付けてもよい。さらに、エレクトロメータ14以外の装置、ファラデーケージ(粉体電荷量測定器)1、重量測定器18などに貼り付けても良く、さらには取扱説明書に記載してもかまわない。また、取扱説明書以外の書類や紙等に記載したものでもかまわない。最後に、絶縁抵抗と電荷量測定値の有効桁の関係は、表1以外の形式の表、グラフ、さらには、箇条書きの形式でも、ユーザが理解可能であれば、どのような表示形式でもかまわない。
以上のように、上述の第1及び第2実施形態によると、ファラデーケージ1の絶縁抵抗を測定することが可能なエレクトロメータ14を有していることで、両カバー21,51及び両ケース23,53との間の絶縁抵抗値を測定することが可能となり、両者間に絶縁不良が生じているか否かをユーザが知ることができる。つまり、両者間に絶縁不良が生じている場合は、この絶縁不良を解消するメンテナンスを行うタイミングをユーザが知ることができる。その結果、粉体の電荷量測定精度の維持が図れる。加えて、絶縁不良が生じているにも拘わらず、連続して粉体の電荷量を測定するという無駄な測定を防ぐことが可能になる。また、別の絶縁抵抗測定手段を用いて外部から外側第2カバー51の端子と内側第2ケース53の端子との絶縁抵抗を測定する場合は、内側第2ケース53の端子を外側第2カバー51から露出させるために、さらに外側第2カバー51の端子も外部に露出させる必要がある。しかし本実施形態では、特に外側第2カバー51及び内側第2ケース53の端子を外部に露出させる必要がなくなり、設計の自由度が向上する。
また、筐体1aの外側容器が互いに分離された外側第1及び第2カバー21,51によって構成され、内側容器も互いに分離された内側第1及び第2ケース23,53によって構成され、内側容器内にはフィルタ83が収納されたフィルタカートリッジ4が収納されているので、フィルタカートリッジ4を出し入れする作業が簡単になる。加えて、次の測定に際しては、フィルタカートリッジ4を新たなものに交換するだけでよく、測定の作業性が向上する。
しかし、この反面、外側容器と内側容器間に汚れや水分が吸着しやすく、絶縁不良が生じやすい傾向にある。このため、外側容器と内側容器間の絶縁抵抗を測定することにより、絶縁不良を解消するメンテナンスを行うタイミングをユーザに知らせることは、粉体の電荷量測定精度の維持や絶縁不良が生じているにも拘わらず連続して粉体の電荷量を測定するという無駄な測定の防止、という観点から特に有効である。
また、本実施形態の電荷量測定方法によると、第1の測定工程で外側第1及び第2カバー21,51(外側容器)と内側第1及び第2ケース23,53(内側容器)との間の絶縁抵抗値を測定することによって、第2の測定工程及びメンテナンス工程のいずれを行うかを判断することが可能となる。その結果、粉体の電荷量測定精度の維持が図れる。加えて、絶縁不良が生じているにも拘わらず、連続して粉体の電荷量を測定するという無駄な測定を防ぐことが可能になる。
[第3実施形態]
上述の各実施形態においては、測定された絶縁抵抗値に基づいて、ユーザが現状のファラデーケージ1で粉体の電荷量を測定した場合の電荷量測定値の有効桁を判断していたが、この有効桁の判断をユーザに代わる判定手段で行ってもよい。この第3実施形態の粉体電荷量測定装置200は、図13に示すように、上述の粉体電荷量測定装置100に加えてパソコン本体201と、パソコン本体201に接続されパソコン本体201からの表示信号に基づいて画像を表示するモニタ202とを有してなる。
パソコン本体201は、エレクトロメータ14に接続されており、エレクトロメータ14から出力されたファラデーケージ1の絶縁抵抗値及び粉体の電荷量測定値のデータを取り込むことが可能になっている。また、パソコン本体201には、電荷量測定値の有効桁及び無効桁を判定する判定部を有している。判定部は、上述の有効桁導出表14dと同様なデータが記憶されたデータ記憶部と、エレクトロメータ14から出力された絶縁抵抗値及び電荷量測定値データに基づいて、データ記憶部に記憶されたデータから電荷量測定値の有効桁及び無効桁の境界を判定する境界判定部とを有している。そして、判定部は、境界判定部の判定結果に基づいて、電荷量測定値の無効桁部分のみを例えば赤で表示するように、有効桁及び無効桁を区別した電荷量測定値を表示させる表示信号をモニタ202に出力する。
本実施形態においては、ファラデーケージ1の絶縁抵抗値を測定し、続けて粉体の電荷量を測定するが、パソコン本体201によって電荷量測定値の有効桁及び無効桁が判定され、その結果が反映された電荷量測定値がモニタ202に表示される。このため、ユーザが測定された絶縁抵抗値に基づいて、電荷量測定値の有効桁及び無効桁の判定をする必要がなくなるとともに、電荷量測定値の有効桁を間違えることも防ぐことができる。さらに、今回の粉体の電荷量測定において、モニタ202には有効桁及び無効桁が表示された電荷量測定値が表示されているので、ユーザがファラデーケージ1に絶縁不良が生じているか否かを判断することが可能となり、今回の電荷量測定における電荷量測定値の信頼性の有無も判断することができる。したがって、粉体電荷量の測定精度の維持が図れる。加えて、ユーザがメンテナンスを行うタイミングを知ることも可能となる。そのため、メンテナンスを行う必要がある場合は、次回の電荷量測定までにファラデーケージ1のメンテナンスを行うことが可能になって、絶縁不良が生じているにも拘わらず、次回の電荷量測定を今回の電荷量測定に続けて行うという無駄な測定を防ぐことが可能になる。また、上述の実施形態と同様な構成においては、同じ効果を得ることが可能である。
[第4実施形態]
また、第4実施形態として、第1実施形態から第3実施形態で使用したファラデーケージ1に対して、図14に示すように、長尺部23aの外側第1カバー21から露出した部分全体を覆うことが可能な導電性を有するカバー301を有していてもよい。このカバー301は、吸引方向Aの上流端が閉塞した筒状を有しており、下流端の外周面には雄ねじが形成されている。そして、孔31aの内周面にはカバー301の雄ねじに噛合可能な雌ねじが形成されており、カバー301が外側第1カバー21に対して着脱可能に構成さている。なお、孔31aの雌ねじ部分には、上述の硬質被膜10が形成されておらず、カバー301と外側第1カバー21とが電気的に接続されている。
このようなカバー301を有していることで、長尺部23aの外側第1カバー21から露出した部分も電磁シールドが可能となり、ファラデーケージ1の絶縁抵抗を測定する際に、長尺部23aの外側第1カバー21から露出した部分からノイズが内側第1カバー21内に侵入するのを防ぐことが可能となる。そのため、絶縁抵抗の測定精度が向上する。なお、カバー301は、ファラデーケージ1で粉体を吸引し、電荷量を測定する際は外側第1カバー21から取り外し、電荷量を測定する前に外側第1カバー21に取り付ける。
なお、この実施形態におけるカバー301は、孔31aにねじ込む構成に限らない。例えば、環状フランジ31の孔31a近傍に、吸引方向Aに沿って外側に突出する少なくとも2つの突出部、又は、環状の突出部を形成し、この突出部にカバー301を嵌合させてもよい。この場合においても、突出部のカバー301と接触する部分には硬質被膜を形成せず、カバー301と外側第1カバー21とを電気的に接続可能にすることが好ましい。これにおいても、上述と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の各実施形態においては、両ハウジング部材2,3を嵌合させてから90°回転させることで、両者を組み付けているが、両ハウジング部材2,3の組み付け、分離を確実かつ簡単に行える機構であれば、どのような構成を有していてもよい。例えば、第2のハウジング部材3に第1のハウジング部材2を嵌合するだけで、両ハウジング部材2,3の嵌合が外れないように、溝32に係合するフック式の係合機構又はカプラ式の係合機構を有していてもよい。
また、外側容器を構成する外側第1及び第2カバー21,51、および、内側容器を構成する内側第1及び第2ケース23,53は、いずれも分離不可能な構成を有していてもよい。この場合、外側及び内側容器のどこかに、内側容器内に収納されたフィルタカートリッジ又フィルタを取り外すことが可能な蓋を設けておけばよい。また、内側容器内には、フィルタのみが収納されていてもよい。
また、粉体電荷量測定装置は、粉体の電荷量のみを測定する電位計(電荷量測定手段)と、ファラデーケージの絶縁抵抗のみを測定する電位計から独立した絶縁抵抗計(絶縁抵抗測定手段)とをそれぞれ有していてもよい。
また、粉体電荷量測定装置は、有効桁導出表14dを有していなくてもよいし、パソコン本体201及びモニタ202も有していなくてもよい。この場合でも、エレクトロメータ14でファラデーケージ1の絶縁抵抗を測定することが可能なので、ユーザがその測定した絶縁抵抗値によって、メンテナンスを行うタイミングを知ることが可能となって上述と同様な効果を得ることができる。
1 ファラデーケージ(粉体電荷量測定器)
4 フィルタカートリッジ
14 エレクトロメータ(電荷量測定手段および絶縁抵抗測定手段)
14d 有効桁導出表
21 外側第1カバー
23 内側第1ケース
23a 長尺部(吸引部)
51 外側第2カバー
53 内側第2ケース
81,82 ハウジング
83 フィルタ
100 粉体電荷量測定装置
201 パソコン本体(判定手段)
202 モニタ(表示手段)
301 カバー










Claims (9)

  1. 接地された導電材料からなる外側容器、及び、前記外側容器内に収納され、当該外側容器と電気的に絶縁された導電材料からなる内側容器を有する粉体電荷量測定器と、
    前記内側容器に収納された粉体の電荷量を測定する電荷量測定手段と、
    前記外側容器と前記内側容器との間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定手段とを備えていることを特徴とする粉体電荷量測定装置。
  2. 前記絶縁抵抗測定手段は、前記電荷量測定手段の予め設定された電荷量測定精度に対応して定められた、前記外側容器と前記内側容器との間の絶縁抵抗値以上の測定能力を有していることを特徴とする請求項1に記載の粉体電荷量測定装置。
  3. 前記外側容器が、2分割可能な外側第1及び第2カバーから構成されており、
    前記内側容器が、前記外側第1カバー内に収納された内側第1ケース、及び、前記外側第2カバー内に収納された内側第2ケースから構成されており、
    前記内側容器内には、粉体を捕獲するフィルタとこれを内部に収納するハウジングとを有するフィルタカートリッジが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の粉体電荷量測定装置。
  4. 前記電荷量測定手段から出力された粉体の電荷量測定値、及び、前記絶縁抵抗測定手段から出力された絶縁抵抗値に基づいて、前記電荷量測定値の有効桁及び無効桁を判定する判定手段と、
    前記電荷量測定値の有効桁及び無効桁を区別して表示する表示手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体電荷量測定装置。
  5. 前記絶縁抵抗測定手段によって測定された絶縁抵抗値から電荷量測定値の有効桁を導き出すことが可能な対比手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体電荷量測定装置。
  6. 前記対比手段が絶縁抵抗測定手段によって測定された絶縁抵抗値から電荷量測定値の有効桁を導き出すことが可能な有効桁導出表をさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載の粉体電荷量測定装置。
  7. 前記内側容器が、粉体を吸引する方向に沿って延在する吸引部を有しており、
    前記外側容器に着脱可能であって、前記吸引部の前記外側容器から露出した部分全体を覆う導電材料からなるカバーをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉体電荷量測定装置。
  8. 前記電荷量測定手段及び前記絶縁抵抗測定手段が、1つの機器からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の粉体電荷量測定装置。
  9. 接地された導電材料からなる外側容器、前記外側容器内に収納され、当該外側容器と電気的に絶縁された導電材料からなる内側容器、及び、前記内側容器内に収納され、当該内側容器内に吸引された粉体を捕獲するフィルタを有する粉体電荷量測定器と、前記内側容器に吸引された粉体の電荷量を測定する電荷量測定手段と、前記外側容器と前記内側容器との間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定手段とを備えた粉体電荷量測定装置の電荷量測定方法において、
    前記絶縁抵抗測定手段によって前記外側及び内側容器間の絶縁抵抗値を測定する第1の測定工程と、
    前記第1の測定工程で測定された前記絶縁抵抗値が所定値以上である場合に、前記内側容器内に粉体を吸引し、前記電荷量測定手段によって前記内側容器内の粉体の電荷量を測定する第2の測定工程と、
    前記第1の測定工程で測定された前記絶縁抵抗値が所定値未満である場合に、前記外側及び内側容器間の絶縁不良を解消するメンテナンスを行うメンテナンス工程とを備えていることを特徴とする粉体電荷量測定装置の電荷量測定方法。



















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