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JP2011036622A - 絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムの製法 - Google Patents

絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムの製法 Download PDF

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Eiji Yamada
英二 山田
Kazuteru Horii
和輝 堀井
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Abstract

【課題】品質・コスト・デリバリー・エコロジー対応の新しいシルクフィルムの工業的製法の提供。
【解決手段】絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更にフィルム形成補助剤及び各種助剤を含有する粘性を有するペーストを離型紙又は離型フィルムに塗布・乾燥し、必要に応じて剥離する事によって得られる絹フィブロイン又はセリシンを含有する強度及び柔軟性に優れたシルクフィルムの製法。
【選択図】なし

Description

本発明は絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更にフィルム形成補助剤及び各種助剤を含有する粘性を有するペーストを離型紙又は離型フィルムに塗布・乾燥し、必要に応じて剥離する事によって得られる絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムの製法である。
従来、絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルム(引用文献から分かるようにフィブロインを用いたフィルムの製法が主流であるが、我々の場合は両化合物どちらでも自由に原料として使用出来るのでシルクフィルムと総称する事がある)の製法は、塩化カルシュームや臭化リチウム等の高濃度中性塩に溶解し、次いで透析する事によって脱塩し、この希薄なフィブロイン水溶液をガラス板、金属或いはプラスチック等の平滑な固体表面に流し込み、乾燥する事によってフィルムを作製する方法が主流であった(例えば特許文献1参照)。
この様なフィブロインフィルムの公知の製法は制約が多い。一つはフィブロインの溶解性が低いため、フィブロインを溶解する為には多量・高濃度の無機塩溶液とアルコール等が必要であり、この溶解工程の生産性は低い。フィブロインを溶解できたとしても、この希薄な水溶液をフィルム化する為には透析工程が不可欠で、この透析工程は数日間がかる場合が多く、非常に生産性が低い為、大量生産には不向きである。三つ目の問題は、結晶性或いは結晶化度が常に問題となり、特定の結晶化度或いは結晶性でないとフィルムの柔軟性や機械的強度など、形状安定性の面からフィルムとして使用できない(特許文献1、2参照)。
また、結晶性を一定に保つための乾燥温度、減圧度、風力などの乾燥条件も制約が多く、静止状態での乾燥工程の生産効率が低い。希薄な低粘度・高流動性の水溶液を平板に流し込む方法である為、乾燥に時間がかかり、フィルムの厚みや均一性を一定に保つ事が困難である。強度や形状安定性も悪く、剥離工程が不可欠で、きれいに剥離出来ない場合があり歩留まりが良くない。
以上の様に品質、コスト、デリバリー等、経済性と品質両面から実用化する上で多くの問題点を抱えている。
一方でシルク蛋白質の優れた生体適合性や保湿性に着目して化粧品、医療用素材、繊維加工用材料としての利用が進んでいるが、強度や形状安定性の優れたシルクフィルムが効率よく生産出来れば、皮膚保護改善材、創傷被覆材、人工皮膚、化粧品用、スポーツ用、紫外線吸収材、抗シワ材、衣料用等への用途が大幅に拡大されることが期待される。
前記の生産性上の問題点を解決する新たな加工法として、我々は絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更に補助剤や各種助剤を含有する粘性を有するペーストを離型紙又は離型フィルムに均一に塗布して乾燥する事によって、生産効率がよく、形状安定性に優れ、強度や厚みを自由に変えることができ、あらゆる乾燥方法を適用できるため大量生産も可能な絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムの製造法を見出した。
即ち、フィブロイン又はセリシンと混合して離型紙又は離型フィルムに塗布する際のフィルム補助剤又は各種助剤として、親水性樹脂、糊剤、保湿剤、消毒剤或いは必要に応じて防腐剤、防黴剤から選択された一種又は二種以上を好ましい比率で配合する事によって、一定の粘度を有するペーストとなし、このペーストを離型紙又は離型フィルムに塗布・乾燥する事によって、形態安定性と強度並びに柔軟性に優れたフィルムを、自由な厚みと優れた生産効率で生産できることを見出した。
本発明者らは、従来法の欠点である▲1▼フィブロインを水に溶解し透析する必要がある為、手間がかかり生産性が低くコストアップとなる。▲2▼平滑な固体表面に流し込み、静止状態で乾燥する方法であり、乾燥時間が長く、乾燥温度にも制約があり、生産性が低い。▲3▼フィルムの強度や形状安定性のコントロールが困難等、経済性や品質上にも多くの問題点があり、実用生産に支障を来している事から、鋭意研究に取り組んだ結果、前記の公知文献に記載された加工法並びに品質上の多くの問題点を解決し、優れた生産性と、優れた品質のフィルムを自由に生産できることを見出して本発明方法を確立した。
特許第2997758号公報 WO2005/103158
本発明者等は、シルク成分含有フィルムの製法について公知の離型紙又は離型フィルムに、絹フィブロイン又はセリシンを塗布してフィルムを作製する方法について鋭意研究を重ねた結果、絹フィブロイン又はセリシン水性液に、フィルム形成補助剤として、乾燥する事によって離型剤層から容易に剥離できる親水性合成樹脂、親水性糊剤及び各種助剤との組合せからなる粘性を有するペーストを混合塗布して乾燥する事によって、フィルムの柔軟性、強度、厚み、シルク含有量を自由に調節できるシルクフィルムの製法を見出し、高生産性でコスト競争力があり、クイックデリバリー対応、しかも高品質のフィルムが容易に得られ、エコロジー対応の新しい製法を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更に各種補助剤を含有する粘性を有するペーストを離型紙又は離型フィルムに塗布し、乾燥する事を特徴とする絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムである。(請求項1)。
また、本発明は、絹フィブロイン又はセリシンと混合して離型紙又は離型フィルムに塗布する各種補助剤として、親水性樹脂、糊剤、保湿剤、消毒剤、防腐剤、防黴剤から選択された一種又は二種以上を含有する事を特徴とする請求項1に記載の絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムである。(請求項2)。
更に、本発明は、絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更に各種補助剤を含有する粘性を有するペーストを塗布する離型紙又は離型フィルムとして、離型紙又は離型フィルムを構成する離型剤層として用いる合成樹脂が、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、フェノール樹脂、ステアリン酸樹脂及びポリエステル樹脂から選択された一種又は二種以上の混合物を塗布してなるが、或いは構成することを特徴とする絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムである。(請求項3)
更に本発明は、補助剤として用いる親水性樹脂が、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性ポリアミド樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性ウレタン変性エーテル樹脂、水溶性ポリビニルアルコール樹脂、水溶性ポリアクリル系樹脂及び水溶性ポリエチレンオキサイド樹脂から選択された一種又は二種以上の混合物であることを特徴とするフィブロイン又はセリシンを含有するフィルムである(請求項4)。
更に本発明は、補助剤として用いる親水性糊剤が、天然ガム糊(エーテル化タマリンドガム、エーテル化ローカストビーンガム、エーテル化グアガム、アカシアアラビヤ系ガム)、繊維素誘導糊(エーテル化カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)、多糖類(澱粉、グリコーゲン、デキストリン、アミロース、ヒアルロン酸、葛、こんにゃく、エーテル化澱粉、エステル化澱粉)、海藻類(アルギン酸ソーダ、寒天)、動物性蛋白質(コラーゲン、ゼラチン、加水分解コラーゲン)から選択された一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のフィブロイン又はセリシンを含有するフィルムである。(請求項5)。
更に本発明は、保湿剤としてグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ブチレングリコール、ヒアルロン酸、尿素、チオ尿素から選択された一種又は二種以上であることを特徴とするフィブロイン又はセリシンを含有するフィルムである。(請求項6)。
更に本発明は、各種助剤として、消毒剤であるヨウ素、ヨウ化カリウム、グルタラール、フタラール、グルコン酸クロルヘキシジン、フェノール、クレゾール、ポピドンヨード、アクリノール、過酸化水素、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニューム、塩化セチルピリジニューム、クロルヘキシジン、ペーパーミントオイル或いは防腐剤、防黴剤から選択された1種又は2種以上を含有することを特徴とするフィブロイン又はセリシンを含有するフィルムである。(請求項7)。
更に本発明は、絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更に各種補助剤を含有する粘性を有するペーストを離型紙又は離型フィルムに塗布・乾燥し、必要に応じて剥離する事によって得られる絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムの製法である(請求項8)。
本発明によれば、シルクフィルムを生産するに当たって、次の様な利点があり、効果を発揮する。▲1▼水溶性或いは不溶性フィブロイン、水溶性或いは不溶性セリシンのいずれも使用でき、それらの結晶形も問わない。▲2▼フィブロインやセリシンの混合率を自由に変えることができる。▲3▼粘性を与える各種補助剤として、食用或いは化粧用に使用されている安全な化粧品原料基準適合の化合物を採用できる。▲4▼粘性及び塗布方法を選択する事によってフィルムの厚みを自由に変えることができる。▲5▼各種補助剤を選択する事によってフィルムの強度、伸び率、透明性等の品質を自由に変えることができる。▲6▼乾燥方法を自由に選択でき、大型の粘着剤塗工機を用いると一日当たり、幅1.5mの離型紙を用いて数百mの加工ができる。▲7▼離型紙或いは離型フィルムからの剥離も容易で、簡単確実に剥離してフィルムを取り出す事ができる。▲8▼離型紙或いは離型フィルムにシルクフィルムを載せたまま販売或いは使用が可能であり、目的・用途に応じた大きさにカットして保存或いは流通することができる。
以上の通り、従来、本格的実用化に支障があった多くの問題点を一挙に解決できる重要な発明である。
本発明は、絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更に補助剤や各種助剤を含有する粘性を有するペーストを離型紙又は離型フィルムに塗布・乾燥する事によって得られる絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムの製法であるが、前述の通り、品質、経済性、安全性、用途等、全ての面で大幅な自由度と改善をもたらす画期的製法である。
より具体的に説明すれば、本発明の好ましい実施態様の一つは、先ず目的に応じた公知の離型紙又は離型フィルムを用意する。次いで、水溶性或いは水不溶性絹フィブロイン又は水溶性或いは水不溶性セリシンを目的に応じて一定の割合で配合し、更にフィルム形成補助剤として水と混ぜると粘性を有する安全性の高い天然或いは合成高分子化合物を混合し、必要に応じて各種助剤を配合し、強く攪拌して一定の粘性を有するペーストを作製する。次いで、用意された離型紙又は離型フィルムにこのペーストを目的に応じた厚みで塗布するが、その塗布方法は、手作業、オートスクリーン捺染法、或いは塗工機による連続的自動塗布法など、あらゆる塗布手段を採用できる。フィルムの厚みを厚くする方法として、ペーストの粘度を上げ、塗布量を増やす方法が一般的であるが、一度塗布乾燥したフィルムの上に、複数回塗布する方法もある。
次いで自然乾燥或いは加熱乾燥する事によってシルク成分を含有するフィルムが付着した離型紙或いは離型フィルムが得られる。この離型紙上のフィルムを剥離する事によって絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムが得られるが、離型紙上にフィルムが付着したまま流通し、使用する時に離型紙のまま、或いは離型紙から剥離して使用するのが便利な場合もある。
このシルクフィルムは皮膚や繊維製品に加湿圧着すると容易に皮膚や衣料品に付着する。衣料品に使用する時はバインダーを塗布、或いはバインダーフィルムを併用して加熱圧着する事によって、このシルクフィルムを繊維製品に強力に接着することが可能であるので、繊維製品の保湿性を高める等の加工にも効果を発揮する。
本発明で使用出来る離型紙は、原紙としては一定の強度があれば、どの様なものでも使用できる。例えば、晒し或いは非晒しクラフト紙或いはリサイクル紙を原料として抄紙された再生紙等が使用できる。作業性から重量は20〜150g/m、厚さは0.01〜1mm程度が好ましい。
この原紙にシリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、フェノール樹脂、ステアリン酸樹脂及びポリエステル樹脂など、一般的には有機溶剤可溶性の合成樹脂を紙の上に塗布・乾燥したものであるが、市販されているポリエチレンラミネートクラフト紙、ポリプロピレンラミネートクラフト紙、シリコンラミネートクラフト紙や、或いは前記と同質の樹脂フィルムが使用できる。
本発明で使用できる絹フィブロイン又はセリシンは低分子量の水溶性であっても良いし、高分子量の水不溶性であっても良い。
フイブロインで例を挙げると、繭を事前によく洗浄した後、精錬して微粉砕した平均分子量3万〜30万、平均粒径1ミクロン乃至20ミクロンの水不溶性の粉体、或いは酵素やアルカリで加水分解して得た平均分子量数千〜3万の水溶性のものも使用できる。
セリシンの場合は、事前によく洗浄した繭を用いてアルカリ精錬した廃液から回収、スプレードライする事によって得られる低分子量のセリシンパウダー、或いは、アルカリ等の薬剤を使用せず、高温・高圧精錬によって得た精練廃液に含まれる不溶性の高分子量セリシンを使用する事も出来る。
本発明では、絹フィブロイン又はセリシンがフィルムを形成する上で各種補助剤を必要とする。補助剤として使用出来る一つの成分は親水性樹脂であるが、具体的には、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性ポリアミド樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性ウレタン変性エーテル樹脂、水溶性ポリビニルアルコール樹脂、水溶性ポリアクリル系樹脂及び水溶性ポリエチレンオキサイド樹脂から選択された一種又は二種以上の混合物である。
ポリビニルアルコールの場合の具体例を挙げると、ポバールJF−17、JF−05、JP−18、JP−05、VF−17、VP−18、AP−17(日本酢ビ・ポバール株式会社製品)等、化粧品原料基準適合品を挙げることができる。
補助剤のもう一つの成分は、天然の親水性糊剤、或いはそれらを原料とする加工品であるが、具体的には天然ガム糊(エーテル化タマリンドガム、エーテル化ローカストビーンガム、エーテル化グアガム、アカシアアラビヤ系ガム等)、繊維素誘導糊(エーテル化カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、多糖類(澱粉、グリコーゲン、デキストリン、アミロース、ヒアルロン酸、葛、こんにゃく、エーテル化澱粉、エステル化澱粉等)、海藻類(アルギン酸ソーダ、寒天等)、動物性蛋白質類(コラーゲン、ゼラチン、加水分解コラーゲン等)から選択された一種又は二種以上である。
これら水溶性樹脂又は水溶性糊剤をシルク成分と10〜80%混合する事によって、粘性のあるペーストにすることができると同時に、乾燥フィルムの強度、柔軟性などのフィルムの物性を改善することができる。
塗布する際の粘度は、2,000〜5万MPAS、更に好ましくは5,000〜3万MPASである。フィルムの厚みはペースト粘度及び塗布方法を選択する事によって自由に変える事が出来る。例えばスクリーン捺染で用いられる紗を用いてドクターでスキージングする場合は、スクリーンのメッシュを変える事によって塗布量を調整できる。塗布回数を増やす事によってフィルムの厚みを大きくすることも可能である。また、連続自働塗工機を用いる場合、ドクターナイフの間隙を50ミクロン〜2mm程度に調整する事によって厚みを自由に調整できる。
ペーストの粘度は重要で、粘性の無い水の様な液体であると、少しでも傾斜があると液が流れだすので均一な塗布ができないし、自動塗布・乾燥・巻き取りと言う一連の工程を連続的に実施する事も困難になる。乾燥後のフィルムの厚みは、自由に調節できるが、一般的に重量で20g/m〜300g/mである。
更に、本発明に用いられるフィルム成分として、親水性合成樹脂及び親水性糊剤以外に各種補助剤として各種助剤の添加が望ましい場合がある。
各種助剤としては、目的に応じて保湿剤、消毒剤、粘度調整剤、防腐剤、防黴剤から選択された1種又は2種以上を混合して塗布しても良い。
ここで保湿剤としての具体例を挙げると、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ブチレングリコール、ヒアルロン酸、尿素、チオ尿素等が挙げられ、ペーストに対して1〜10%用いても良い。
消毒剤としてはヨウ素、ヨウ化カリウム、グルタラール、フタラール、グルコン酸クロルヘキシジン、フェノール、クレゾール、ポピドンヨード、アクリノール、過酸化水素、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニューム、塩化セチルピリジニューム、クロルヘキシジン、パーパーミントオイルから選択された1種又は2種以上を混合しても良い。
粘度調整剤としては、アクリル系合成糊が挙げられ、具体的な商品名として増粘剤−F(アニオン系:(株)佐野社製)、ハイプリントLN−11R(アニオン系:林化学工業社製)、などが挙げられ、必要ならばペーストに対して0.1〜3%用いる事ができる。
防腐剤、防黴剤としては、具体的にはネオシントールLB(防腐剤:シントファイン社製)、ネオシントールTF−1(防黴剤:シントファイン社製)、アモルデンFS−100(防腐・防黴剤:有機窒素硫黄化合物:大和化学工業社製)などが挙げられ、ペーストの粘度安定性保持(防腐剤)、塗布したフィルム貯蔵中における防黴を目的に使用しても良い。この他に消泡剤、脱泡剤を加えても良い。
以下実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制約されるものではない。なお、例中、%は全て重量%を意味する。
実施例−1
事前によく洗浄された繭を浴比1:10で、高温(120℃)・高圧で1時間処理して精錬液を回収した。この精錬液はに分子量10〜15万のセリシンを約2%含有する水溶液となっている。
このセリシン含有懸濁水性液を500g、ポバールVP−18(日本酢ビ・ポバール社製)50g、酵素分解フィブロイン(分子量1,000〜3,000)2g、平均粒径5.92ミクロンに微粉砕された絹フィブロイン10gを混合し、高速攪拌機を用いて3,000〜5,000rpmで約20分間攪拌すると粘度約15,000MPASのペーストが得られた。
離型紙として、80g/m2のポリエチレンラミネート紙を用い、その紙の上に、36メッシュの紗を通してスキージングする方法で上記のペーストを塗布した。
乾燥後、再度同様に塗布し、室温で乾燥する事によって離型紙上に柔軟性のあるシルク成分を含有するフィルムが形成された。このフィルムの厚みは0.03mmで離型紙から容易に剥離する事ができ、伸度は46.64%であった。強度もフィルムとして充分な強度を有するフィルムであった。
実施例−2.
実施例1で得たセリシン含有懸濁液158g、平均粒径5.92μmの絹フィブロイン20g、ポバールVP−18を14g、グリセリン10g、脱泡剤1gを高速攪拌機で4,000rpmで強く攪拌し、粘度約2万MPASのペーストを得た。このペーストを実施例1と同様に離型紙に2回塗布して乾燥した。
このフィルムは厚みが0.02mmで、離型紙から容易に剥離する事ができ、伸度及び強度共にフィルムとして充分な強さと伸びを有するフィルムであった。
実施例−3.
分子量13万のセリシンパウダーを2%含有する水溶液73g、平均粒径5.92μmの絹フィブロイン8g、水溶性セリシンパウダー2.5g、ポバールVP−18を8g、グリセリン5g、消泡剤数滴を配合し、高速攪拌機で5,000rpmで30分間強く攪拌し、粘度約1.5万MPASのペーストを得た。このペーストを実施例1と同様にポリエチレンラミネート離型紙に2回塗布して乾燥した。
このフィルムの厚みは0.02mmで、離型紙から容易に剥離する事ができ、伸度及び強度共にフィルムとして充分な強さと伸びを有するフィルムであった。
本発明によれば、医療用途、化粧品用途、衣料品用途等に用途が拡大しているシルクフィルムを生産するに当たって、次の様な利点がある。▲1▼水溶性或いは不溶性フィブロイン、水溶性或いは不溶性セリシンのいずれも使用でき、それらの結晶形も問わない。▲2▼フィブロインやセリシンの混合率を自由に変えることができる。▲3▼粘性を与える各種補助剤として、食用或いは化粧用に使用されている安全な化粧品原料基準適合の化合物を採用できる。▲4▼粘性及び塗布方法を選択する事によってフィルムの厚みを自由に変えることができる。▲5▼各種補助剤を選択する事によってフィルムの強度、伸び率、透明性等の品質を自由に変えることができる。▲6▼乾燥方法を自由に選択でき、大型の粘着剤塗工機を用いると一日当たり、幅1.5mの離型紙を用いて数百mの加工ができる。▲7▼離型紙或いは離型フィルムからの剥離も容易で、簡単確実に剥離してフィルムを取り出す事ができる。▲8▼離型紙或いは離型フィルムにシルクフィルムを載せたまま販売或いは使用が可能であり、目的・用途に応じた大きさにカットして保存或いは流通することができる。以上の通り、従来、本格的実用化に支障があったフィルム生産上の多くの問題点を一挙に解決できると言う利点がある。

Claims (8)

  1. 絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更に各種補助剤を含有する粘性を有するペーストを離型紙又は離型フィルムに塗布し、乾燥する事によって得られる絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルム。
  2. 絹フィブロイン又はセリシンと混合して離型紙又は離型フィルムに塗布する各種補助剤として、親水性樹脂、糊剤、保湿剤、消毒剤、防腐剤又は防黴剤から選択された一種又は二種以上を含有する事を特徴とする請求項1に記載の絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルム。
  3. 離型紙又は離型フィルムを構成する離型剤層として用いる合成樹脂が、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、フェノール樹脂、ステアリン酸樹脂及びポリエステル樹脂がら選択された一種又は二種以上の混合物を塗布してなるか、或いは構成することを特徴とする請求項1乃至請求項2の何れかに記載の絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルム。
  4. 補助剤として用いる親水性樹脂が、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性ポリアミド樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性ウレタン変性エーテル樹脂、水溶性ポリビニルアルコール樹脂、水溶性ポリアクリル系樹脂及び水溶性ポリエチレンオキサイド樹脂から選択された一種又は二種以上の混合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のフィブロイン又はセリシンを含有するフィルム。
  5. 補助剤として用いる親水性糊剤が、天然ガム糊(エーテル化タマリンドガム、エーテル化ローカストビーンガム、エーテル化グアガム、アカシアアラビヤ系ガム)、繊維素誘導糊(エーテル化カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)、多糖類(澱粉、グリコーゲン、デキストリン、アミロース、ヒアルロン酸、葛、こんにゃく、片栗粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉)、海藻類(アルギン酸ソーダ、寒天)、動物性蛋白質(コラーゲン、ゼラチン、加水分解コラーゲン)から選択された一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のフィブロイン又はセリシンを含有するフィルム。
  6. 補助剤として用いる保湿剤がグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチレングリコール、チオジグリコール、ヒアルロン酸、尿素、チオ尿素から選択された一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のフィブロイン又はセリシンを含有するフィルム。
  7. 補助剤の中の消毒剤としてヨウ素、ヨウ化カリウム、グルタラール、フタラール、グルコン酸クロルヘキシジン、フェノール、クレゾール、ポピドンヨード、アクリノール、過酸化水素、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニューム、塩化セチルピリジニューム、クロルヘキシジン、ペーパーミントオイルから選択された1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のフィブロイン又はセリシンを含有するフィルム。
  8. 絹フィブロイン又はセリシンを含有し、更に各種補助剤を含有する粘性を有するペーストを離型紙又は離型フィルムに塗布・乾燥する事によって得られる絹フィブロイン又はセリシンを含有するフィルムの製法。
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