JP2011028281A - パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸の作用により極性が増大する樹脂を含有し、活性光線又は放射線の照射により、アルカリ現像液であるポジ型現像液に対する溶解度が増大し、有機溶剤を含有するネガ型現像液に対する溶解度が減少するレジスト組成物を塗布することで、膜を形成し、前記膜を液浸媒体を介して露光し、ネガ型現像液を用いて現像を行うことを含み、前記組成物が、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有し、かつ、アルカリ可溶性基、アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大する基、及び特定の繰り返し単位、のいずれかを有する樹脂を含有するパターン形成方法。
【選択図】なし
Description
(解像力)=k1・(λ/NA)
(焦点深度)=±k2・λ/NA2
ここでλは露光光源の波長、NAは投影レンズの開口数、k1及びk2はプロセスに関係する係数である。
(解像力)=k1・(λ0/n)/NA0
(焦点深度)=±k2・(λ0/n)/NA0 2
すなわち、液浸の効果は波長が1/nの露光波長を使用するのと等価である。言い換えれば、同じNAの投影光学系の場合、液浸により、焦点深度をn倍にすることができる。これは、あらゆるパターン形状に対して有効であり、更に、現在検討されている位相シフト法、変形照明法などの超解像技術と組み合わせることが可能である。
最近の液浸露光技術進捗が非特許文献1、非特許文献2、特許文献3、特許文献4等で報告されている。ArFエキシマレーザーを光源とする場合は、取り扱い安全性と193nmにおける透過率と屈折率の観点で純水(193nmにおける屈折率1.44)が液浸液として最も有望であり、実際に量産にも適用されている。また、液浸液として更に高屈折率の媒体を用いて液浸露光すると高い解像力が得られることが知られている(非特許文献3)。
また、液浸露光プロセスに於いて、スキャン式の液浸露光機を用いて露光する場合には、レンズの移動に追随して液浸液も移動しないと露光スピードが低下するため、生産性に影響を与えることが懸念されている。液浸液が水である場合においては、レジスト膜は疎水的であるほうが水追随性良好であることが望まれるが、一方では、レジスト膜を疎水化するとレジスト残渣(スカムともいう)発生量が増えるなど、レジストの画像性能に対する悪影響もみられ、改善が望まれていた。
上記以外の現像液としては、例えば、特許文献5には、放射線の照射により、ポリマー鎖が切断されて低分子化するレジスト材料の露光部分を溶解し現像するための、酢酸基又はケトン基、エーテル基、フェニル基を少なくとも2つ以上有し、かつ分子量が150以上であることを特徴とする現像液が記載されている。又、特許文献6及び特許文献7には、フッ素原子を含有する特定の樹脂を含有するレジスト材料の露光部分を溶解し現像するための、超臨界流体、ハロゲン化有機溶剤又は非ハロゲン化有機溶剤から選択される現像液が記載されている。
しかしながら、半導体素子が微細化するにつれて、性能が総合的に良好なパターンを形成するための、レジスト組成物、現像液等の適切な組み合わせを見い出すことが極めて困難になり、例えば、現像後のスカム発生が低減されかつラインエッジラフネス、線幅の面内均一性に優れ、更には、液浸液に対する追随性が良好である、液浸リソグラフィーに好適に適用できるパターン形成方法を見出すことが求められていた。
<1> 酸の作用により極性が増大する樹脂を含有し、活性光線又は放射線の照射により、アルカリ現像液であるポジ型現像液に対する溶解度が増大し、有機溶剤を含有するネガ型現像液に対する溶解度が減少する、ネガ型現像用レジスト組成物を塗布することで、レジスト膜を形成し、前記レジスト膜を液浸媒体を介して露光し、前記ネガ型現像液を用いて現像を行うこと、を含むパターン形成方法であって、前記ネガ型現像用レジスト組成物が下記成分を含有するパターン形成方法。
(A)酸の作用により極性が増大し、活性光線又は放射線の照射により、前記ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、前記ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、(C)溶剤、及び(D)フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有し、かつ、(x)アルカリ可溶性基、(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基、(z)酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大する基、及び一般式(pA−c)で表される繰り返し単位、のいずれかを有する樹脂。
Rp2は、式中の酸素原子に結合している3級炭素原子を有する炭化水素基を表す。
<2> (D)成分が、フッ素化アルコール基、ラクトン基、及び、−C(R36)(R37)(R38)で表される基のいずれかを有する上記<1>に記載のパターン形成方法。
なお、R36〜R38は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表し、R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
<3> 前記ネガ型現像液が含有する有機溶剤が、エステル系溶剤を含む上記<1>又は<2>に記載のパターン形成方法。
<4> 前記ネガ型現像液を用いて現像後、有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄することを含む上記<1>〜<3>のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
<5> 前記露光を、200nm以下の波長の光を用いて行う上記<1>〜<4>のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
<6>前記液浸媒体が水である上記<1>〜<5>のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
<7> 前記レジスト組成物の(A)成分が、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂である上記<1>〜<6>のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
<8> 前記レジスト組成物の(A)成分が、ラクトン基有する、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂である上記<7>に記載のパターン形成方法。
なお、本発明は、上記<1>〜<8>に係る発明であるが、以下、その他についても参考のため記載した。
(イ)液浸媒体を介して露光する工程、及び
(ウ)ネガ型現像液を用いて現像を行う工程、を含むことを特徴とするパターン形成方法。
(A)酸の作用により極性が増大し、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)溶剤、及び
(D)フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂、
を含有することを特徴とする(1)に記載のパターン形成方法。
(イ)液浸媒体を介して露光する工程、及び
(ウ)ネガ型現像液を用いて現像を行う工程、を含むパターン形成方法であって、前記ネガ型現像用レジスト組成物が下記成分を含有することを特徴とするパターン形成方法。
(A)酸の作用により極性が増大し、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)溶剤、及び
(D)フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂。
R62a及びR63aは、各々独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R62aとR63aは、互いに連結して環を形成してもよい。
R64aは、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。
R12〜R26は、各々独立に、直鎖若しくは分岐アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
L3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。
nは1〜5の整数を表す。
(D−1)フルオロアルキル基を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂。
(D−2)トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)を有する樹脂。
(D−3)フルオロアルキル基を有する繰り返し単位(a)と、分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、分岐状のアルケニル基、シクロアルケニル基又はアリール基を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂。
(D−4)トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)と、分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、分岐状のアルケニル基、シクロアルケニル基又はアリール基を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂。
(D−5)フルオロアルキル基を有する繰り返し単位(a)と、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)とを有する樹脂。
(D−6)フルオロアルキル基を有する繰り返し単位(a)と、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)と、分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、分岐状のアルケニル基、シクロアルケニル基又はアリール基を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂。
Rfは、水素原子、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R1は、アルキル基を表す。
R2は、水素原子又はアルキル基を表す。
Rfは、水素原子、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R3は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はシクロアルケニル基を表す。
R4は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する基を表す。
L6は、単結合又は2価の連結基を表す。mは0以上100以下の数値であり、nは0以上100以下の数値である。
R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、若しくはR15、R16のいずれかはシクロアルキル基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
(40) 溶剤(C)が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する2種類以上の混合溶剤であることを特徴とする(1)〜(39)のいずれかに記載のパターン形成方法。
なお、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
即ち、図3に示すように、露光マスク上のパターン要素を、光照射によって、ウエハー上に投影したときに、光照射強度の強い領域(所定の閾値(a)以上の露光部)を、ポジ型現像液を用いて溶解・除去し、光照射強度の弱い領域(所定の閾値(b)以下の露光部)を、ネガ型現像液を用いて溶解・除去することにより、光学空間像(光強度分布)の周波数の2倍の解像度のパターンを得ることができる。
本発明のパターン形成方法は、下記プロセスを含むことが好ましいが、これらに限定されるものではない。
(イ)液浸媒体を介して露光する工程、及び
(ウ)ネガ型現像液を用いて現像を行う工程、を含むことを特徴とするパターン形成方法。
(イ)液浸媒体を介して露光する工程、及び
(ウ)ネガ型現像液を用いて現像を行う工程、を含むパターン形成方法であって、前記ネガ型現像用レジスト組成物が下記成分を含有することを特徴とするパターン形成方法。
(A)酸の作用により極性が増大し、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、
(C)溶剤、及び
(D)フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂。
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5、日産化学社製のARC29AなどのARCシリーズ等、市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
後退接触角とは、液滴-基板界面での接触線が後退する際に測定される接触角であり、動的な状態での液滴の移動しやすさをシミュレートする際に有用であることが一般に知られている。簡易的には、針先端から吐出した液滴を基板上に着滴させた後、その液滴を再び針へと吸い込んだときの、液滴の界面が後退するときの接触角として定義でき、一般に拡張収縮法と呼ばれる接触角の測定方法を用いて測定することができる。
液浸露光工程に於いては、露光ヘッドが高速でウェハ上をスキャンし露光パターンを形成していく動きに追随して、液浸液がウェハ上を動く必要があるので、動的な状態に於けるレジスト膜に対する液浸液の接触角が重要になり、液滴が残存することなく、露光ヘッドの高速なスキャンに追随する性能がレジストには求められる。
本発明に於けるネガ型現像用レジスト組成物を基板上に塗布して形成した膜は、具体的には、ネガ型現像用レジスト組成物を基板上に塗布して形成した膜の水に対する後退接触角が70度以上であることが好ましい。後退接触角を高くすることで、液浸露光において、レンズの移動に追随して、高スループットに、LWRの良好なパターンを形成することができる。更には、現像時にネガ型現像液が均一にウェハに接触でき、現像不良によるスカム発生を抑制できる。
レジスト膜の水に対する後退接触角は、好ましくは70度以上、100度以下であり、更に好ましくは70度以上、90度以下であり、最も好ましくは75度以上、90度以下である。
液浸液に対する後退接触角が高いレジスト膜を形成するためには、後述する、「ネガ型現像用レジスト組成物」を用いることができ、中でも、樹脂(D)を含有する、「ネガ型現像用レジスト組成物」を用いることが好ましい。
ネガ型現像用レジスト組成物が樹脂(D)を含有しない場合、レジスト組成物中の樹脂(A)は液浸液に対する後退接触角が高い膜を形成するのに充分な疎水性を有することが好ましい。具体的には、フッ素化されたアルコール基以外のアルカリ可溶性基(カルボン酸基やスルホン酸基など)を含有しない樹脂を用いることが好ましい。
本発明における露光装置に用いられる光源の波長には特に制限は無いが、250nm以下、より好ましくは200nm以下の波長の光を用いることが好ましく、その例としては、KrFエキシマレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー光(193nm)とF2エキシマレーザー光(157nm)、EUV光(13.5nm)、電子線等が挙げられる。この中でも、ArFエキシマレーザー光(193nm)を用いることが更に好ましい。
液浸液(液浸媒体)は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー光(波長;193nm)である場合には、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。
水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤(液体)を僅かな割合で添加しても良い。この添加剤はウエハー上のレジスト層を溶解させず、かつレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては、蒸留水が好ましい。更にイオン交換フィルター等を通して濾過を行った純水を用いてもよい。これにより、不純物の混入による、レジスト上に投影される光学像の歪みを抑制することができる。
また、更に屈折率が向上できるという点で屈折率1.5以上の媒体を用いることもできる。この媒体は、水溶液でもよく有機溶剤でもよい。
トップコートは、193nm透明性という観点からは、芳香族を含有しないポリマーが好ましく、具体的には、炭化水素ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、シリコン含有ポリマー、フッ素含有ポリマーなどが挙げられる。
ネガ型現像を行う際に使用し得る有機系現像液としては、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤等の極性溶剤及び炭化水素系溶剤を用いることができる。例えば、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、アセトン、4-ヘプタノン、1-ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、プロピレンカーボネート等のケトン系溶剤や、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルー3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤を使用することができる。
アルコール系溶剤としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコールや、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等を挙げることができる。
エーテル系溶剤としては、上記グリコールエーテル系溶剤の他、ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が使用できる。
炭化水素系系溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
上記の溶剤は、複数混合してもよいし、上記以外の溶剤や水と混合し使用してもよい。
ネガ型現像液として用いることのできる、20℃において5kPa以下の蒸気圧を有する有機溶剤の具体的な例としては、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、4-ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げらる。
20℃において2kPa以下の蒸気圧を有する有機溶剤の具体的な例としては、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、4-ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
これらの中でも、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤から選択される有機溶剤を含むネガ型現像液を用いることが好ましく、エステル系溶剤から選択される有機溶剤を含むネガ型現像液を用いることが更に好ましく、酢酸ブチルを含むネガ型現像液を用いることが最も好ましい。
界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、好ましくは、非イオン性の界面活性剤である。非イオン性の界面活性剤としては特に限定されないが、フッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を用いることが更に好ましい。
界面活性剤の使用量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜2質量%、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。
現像を行う工程は、基板を回転させながら基板の表面上にネガ型現像液を供給する工程であることが好ましい。
有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄する工程は、2種以上の異なるリンス液を別個に用いて2回以上行うこともできる。
有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄する工程が、基板を回転させながら基板の表面上にリンス液を供給する工程であることが好ましい。
特に、回転塗布方法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2000rpm〜4000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去することが好ましい。
更に、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度(現像液中のアミン化合物の濃度、現像液の全重量を基準として)は、通常0.01〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
アルカリ現像液を用いて現像を行う時間は、通常10〜300秒である。
アルカリ現像液のアルカリ濃度(及びpH)及び現像時間は、形成するパターンに応じて、適宜調整することができる。
(カ)リンス工程に用いるリンス液が純水であることがより好ましい。
リンス液は、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
更に、リンス処理又は超臨界流体による処理の後、パターン中に残存する水分を除去するために加熱処理を行うことができる。
(A)酸の作用により極性が増大する樹脂
本発明のレジスト組成物に用いられる、酸の作用により極性が増大する樹脂は、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂(「酸分解性樹脂」、「酸分解性樹脂(A)」又は「樹脂(A)」とも呼ぶ)であり、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により極性が増大し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大し、有機溶剤に対する溶解度が減少する樹脂(以下、「脂環炭化水素系酸分解性樹脂」ともいう)であることが好ましい。その理由は明らかではないが、恐らく、活性光線又は放射線の照射の前後において、樹脂の極性が大きく変化することにより、ポジ型現像液(好ましくは、アルカリ現像液)及びネガ型現像液(好ましくは、有機溶剤)を用いて現像した場合の溶解コントラストが向上することに起因するものと考えられる。更には、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂は高い疎水性を有し、ネガ型現像液(好ましくは、有機溶剤)によりレジスト膜の光照射強度の弱い領域を現像する場合の現像性が向上すると考えられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボン酸基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホン酸基が挙げられる。
酸で分解し得る基(酸分解性基)として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸で脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
R01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。
R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、若しくはR15、R16のいずれかはシクロアルキル基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25のうち少なくとも1つはシクロアルキル基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R11'及びR12'は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
R13'〜R16'は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、−COOH、−COOR5、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R17'、アルキル基あるいはシクロアルキル基を表す。Rl3'〜R16'のうち少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。
ここで、R5は、アルキル基、シクロアルキル基又はラクトン構造を有する基を表す。
Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
A'は、単結合又は2価の連結基を表す。
R17'は、−COOH、−COOR5、−CN、水酸基、アルコキシ基、−CO−NH−R6、−CO−NH−SO2−R6又はラクトン構造を有する基を表す。
R6は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
nは、0又は1を表す。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。好ましくは単結合である。
Rp1は、上記式(pI)〜(pV)のいずれかの基を表す。
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
Rb0は、水素原子又はメチル基が好ましい。
Abは、単結合、アルキレン基、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される連結基である。Ab1は、直鎖、分岐アルキレン基、単環又は多環のシクロアルキレン基であり、好ましくは、メチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のうちのいずれかで示される基を表す。
極性基で置換された脂環炭化水素構造としては、下記一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造が好ましい。
R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子又は水酸基、シアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cのうち少なくとも1つは水酸基、シアノ基を表す。好ましくはR2c〜R4cのうち1つ又は2つが水酸基で残りが水素原子である。
一般式(VIIa)において、更に好ましくはR2c〜R4cのうち2つが水酸基で残りが水素原子である。
R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基、ヒドロキメチル基を表す。
R2c〜R4cは、一般式(VIIa)〜(VIIc)におけるR2c〜R4cと同義である。
Z2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、水酸基、アルキル基又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41及びR42のアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
R50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
Rxは、水素原子又は有機基(好ましくは酸分解性保護基、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基)を表す。
R50〜R55は、すべてフッ素原子であることが好ましい。
Rxは、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rxのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Faは、単結合、直鎖又は分岐のアルキレン基(好ましくは単結合)を表す。
Fbは、単環又は多環の環状炭化水素基を表す。
Fcは、単結合、直鎖又は分岐のアルキレン基(好ましくは単結合、メチレン基)を表す。
F1は、一般式(F1)で表される基を表す。
P1は、1〜3を表す。
Fbにおける環状炭化水素基としてはシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、ノルボルニレン基が好ましい。
(1) 上記一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を含有するもの(側鎖型)。
好ましくは(pI)〜(pV)の構造を有する(メタ)アクリレート繰り返し単位を含有するもの。
(2) 一般式(II-AB)で表される繰り返し単位を含有するもの(主鎖型)。
但し、(2)においては例えば、更に以下のものが挙げられる。
(3) 一般式(II-AB)で表される繰り返し単位、無水マレイン酸誘導体及び(メタ)アクリレート構造を有するもの(ハイブリッド型)。
酸分解性樹脂中、極性基を有する有機基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中1〜40モル%が好ましく、より好ましくは5〜30モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。
精製は、後述の樹脂(D)と同様の方法を用いることができ、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液液抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液を貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈殿法や、濾別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。
分散度(分子量分布)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1.2〜3.0、特に好ましくは1.2〜2.0の範囲のものが使用される。分散度の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、かつレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
また、本発明において、樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
本発明のレジスト組成物は活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(「光酸発生剤」又は「(B)成分」ともいう)を含有する。
そのような光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
X-は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF4 -、PF6 -、SbF6 -などが挙げられ、好ましくは炭素原子を含有する有機アニオンである。
Rc1は、有機基を表す。
Rc1における有機基として炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは置換していてもよいアルキル基、アリール基、又はこれらの複数が、単結合、−O−、−CO2−、−S−、−SO3−、−SO2N(Rd1)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。Rd1は水素原子、アルキル基を表す。
Rc3、Rc4、Rc5は、各々独立に、有機基を表す。Rc3、Rc4、Rc5の有機基として好ましくはRc1における好ましい有機基と同じものを挙げることができ、最も好ましくは炭素数1〜4のパーフロロアルキル基である。
Rc3とRc4が結合して環を形成していてもよい。Rc3とRc4が結合して形成される基としてはアルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。
Rc1、Rc3〜Rc5の有機基として特に好ましくは1位がフッ素原子又はフロロアアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子又はフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。また、Rc3とRc4が結合して環を形成することにより光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
R201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基などのアリール基、インドール残基、ピロール残基、などのヘテロアリール基が好ましく、更に好ましくはフェニル基、インドール残基である。アリールスルホニム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
R201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐状アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
R201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
R201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
R201〜R203としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。R201〜R203としてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることが好ましい。
R201〜R203としての直鎖、分岐、環状の2−オキソアルキル基は、好ましくは、上記のアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
R201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基を表す。
R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
R1c〜R7cとしてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
R1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくはR1c〜R5cのうちいずれかが直鎖又は分岐状アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐、環状アルコキシ基であり、更に好ましくはR1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのシクロアルキル基と同様のものを挙げることができる。Rx及びRyとしてのシクロアルキル基は、環状2−オキソアルキル基であることが好ましい。
直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基、シクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cとしてのアルコキシ基と同様のものを挙げることができる。
Rx、Ryは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基である。
R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
R204〜R207としてのアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
R204〜R207としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
R204〜R207は、置換基を有していてもよい。R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
X-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R226は、アルキル基又はアリール基を表す。
R227及びR228は、各々独立に、アルキル基、アリール基又は電子吸引性基を表す。R227は、好ましくはアリール基である。
R228は、好ましくは電子吸引性基であり、より好ましくはシアノ基、フロロアルキル基である。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
光酸発生剤の含量は、レジスト組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。光酸発生剤の含量をこの範囲とすることで、レジストパターンを形成したときの露光ラチチュードの向上や架橋層形成材料との架橋反応性が向上する。
前記各成分を溶解させてレジスト組成物を調製する際に使用することができる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、炭素数4〜10の環状ラクトン、炭素数4〜10の、環を含有しても良いモノケトン化合物、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル等の有機溶剤を挙げることができる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
好ましく使用できる溶剤としては、常温常圧下で、沸点130℃以上の溶剤が挙げられる。具体的には、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、プロピレンカーボネートが挙げられる。
本発明に於いては、上記溶剤を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
水酸基を含有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
本発明のレジスト組成物を溶剤に溶かした際の固形分濃度は、通常1.0〜10質量%であり、好ましくは、2.0〜5.7質量%、更に好ましくは2.0〜5.3質量%である。本発明において、固形分濃度とは、レジスト組成物の総質量に対する、溶剤を除く他のレジスト成分の質量の質量百分率である。
固形分濃度を前記範囲とすることで、レジスト溶液を基板上に均一に塗布することができ、更にはラインエッジラフネスに優れたレジストパターンを形成することが可能になる。その理由は明らかではないが、恐らく、固形分濃度を10質量%以下、好ましくは5.7質量%以下とすることで、レジスト溶液中での素材の凝集が抑制され、その結果として、均一なレジスト膜が形成できたものと考えられる。
本発明のネガ型現像用レジスト組成物は、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂(D)を含有することが好ましい。
樹脂(D)におけるフッ素原子又は珪素原子は、樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更に他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更に他の置換基を有していてもよい。
R57〜R68は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64及びR65〜R68の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
R62a及びR63aは、各々独立に、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R62aとR63aは、互いに連結して環を形成してもよい。
R64aは、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。
一般式(F3)で表される基の具体例としては、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CF3)2OH、−C(C2F5)2OH、−C(CF3)(CH3)OH、−CH(CF3)OH等が挙げられ、−C(CF3)2OHが好ましい。
アルキルシリル構造、又は環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
R12〜R26は、各々独立に、直鎖若しくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
L3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、フェニル基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは1〜5の整数を表す。
R1〜R3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のフッ素化アルキル基を表す。
W1〜W2は、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する有機基を表す。
R4〜R7は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のフッ素化アルキル基を表す。ただし、R4〜R7の少なくとも1つはフッ素原子を表す。R4とR5若しくはR6とR7は環を形成していてもよい。
R8は、水素原子、又は炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。
R9は、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のフッ素化アルキル基を表す。
L1〜L2は、単結合又は2価の連結基を表し、上記L3〜L5と同様のものである。
Qは、単環又は多環の環状脂肪族基を表す。すなわち、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
R10及びR11は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は炭素数1〜4個の、直鎖若しくは分岐のフッ素化アルキル基を表す。
W3〜W6は、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを1つ以上有する有機基を表す。
(D−1)フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を有する繰り返し単位(a)を有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(a)のみを有する樹脂。
(D−2)トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)を有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(b)のみを有する樹脂。
(D−3)フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を有する繰り返し単位(a)と、分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、分岐状のアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数4〜20)を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(a)及び繰り返し単位(c)の共重合樹脂。
(D−4)トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)と、分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、分岐状のアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数4〜20)を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(b)及び繰り返し単位(c)の共重合樹脂。
(D−5)フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を有する繰り返し単位(a)と、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)とを有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(a)及び繰り返し単位(b)の共重合樹脂。
(D−6)フルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を有する繰り返し単位(a)と、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)と、分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)、分岐状のアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)、シクロアルケニル基(好ましくは炭素数4〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数4〜20)を有する繰り返し単位(c)とを有する樹脂、より好ましくは繰り返し単位(a)、繰り返し単位(b)及び繰り返し単位(c)の共重合樹脂。
樹脂(D−3)、(D−4)、(D−6)における、分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、分岐状のアルケニル基、シクロアルケニル基、又はアリール基を有する繰り返し単位(c)としては、親疎水性、相互作用性などを考慮し、適当な官能基を導入することができるが、後退接触角の観点から、極性基を有さない官能基である方が好ましい。
樹脂(D−3)、(D−4)、(D−6)において、フルオロアルキル基を有する繰り返し単位(a)及び/又はトリアルキルシリル基、又は環状シロキサン構造を有する繰り返し単位(b)は、20〜99モル%であることが好ましい。
Rfは、水素原子、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R1は、アルキル基を表す。
R2は、水素原子又はアルキル基を表す。
R1のアルキル基は、炭素数3〜10の直鎖若しくは分岐状のアルキル基が好ましく、炭素数3〜10の分岐状のアルキル基がより好ましい。
R2のアルキル基は、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐状のアルキル基が好ましい。
Rfは、水素原子、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R1は、アルキル基を表す。
R2は、水素原子又はアルキル基を表す。
一般式(I)で表される化合物は、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。合成する場合は、2−トリフルオロメチルメタクリル酸を酸クロリド化後、エステル化することにより得ることができる。
Rfは、水素原子、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
R3は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はシクロアルケニル基を表す。
R4は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、トリアルキルシリル基又は環状シロキサン構造を有する基を表す。
L6は、単結合又は2価の連結基を表す。
0<m<100。
0<n<100。
R3のアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
アルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。
シクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。
m=30〜70、n=30〜70であることが好ましく、m=40〜60、n=40〜60であることがより好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
アルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。
シクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。
トリアルキルシリル基は、炭素数3〜20のトリアルキルシリル基が好ましい。
環状シロキサン構造を有する基は、炭素数3〜20の環状シロキサン構造を有する基が好ましい。
L6の2価の連結基は、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜5)、オキシ基が好ましい。
Z2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、アルキル基、又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41及びR42のアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
樹脂(D)中のアルカリ可溶性基又は酸やアルカリの作用により現像液に対する溶解度が増大する基を有する繰り返し単位の総量は、好ましくは、樹脂(D)を構成する全繰り返し単位に対して、20モル%以下、より好ましくは0〜10モル%、更により好ましくは0〜5モル%である。
また、樹脂(D)が親水的な極性基を含有すると、液浸水の追随性が低下する傾向があるため、水酸基、アルキレングリコール類、エーテル基、スルホン基から選択される極性基を有さない方がより好ましい。
Rp2は、式中の酸素原子に結合している3級炭素原子を有する炭化水素基を表す。
即ち、上記ラジカル重合反応終了後、該ポリマーが難溶あるいは不溶の溶媒を接触させ、樹脂を析出させ(工程a)、樹脂を溶液から分離し(工程b)、改めて溶媒に溶解させ樹脂溶液Aを調製(工程c)、その後、該樹脂溶液Aに、該樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒を、樹脂溶液Aの10倍未満の体積量(好ましくは5倍以下の体積量)で、接触させることにより樹脂固体を析出させ(工程d)、析出した樹脂を分離する(工程e)ことを含む方法でもよい。
樹脂溶液Aの調製に際し使用する溶媒は、重合反応に際しモノマーを溶解させる溶媒と同様の溶媒を使用することができ、重合反応に際し使用した溶媒と同一であっても異なっていてもよい。
本発明のレジスト組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、(E)塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
R200 、R201及びR202 は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
R203 、R204、R205及びR206 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
これら一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
本発明のレジスト組成物は、更に(F)界面活性剤を含有することが好ましく、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することがより好ましい。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、GF−300、GF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製)、エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、352、EF801、EF802、EF601((株)ジェムコ製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)、FTX−204D、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218、222D((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。更に、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
本発明におけるレジスト組成物は、(G)カルボン酸オニウム塩を含有しても良い。カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸スルホニウム塩、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸アンモニウム塩などを挙げることができる。特に、(G)カルボン酸オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩が好ましい。更に、本発明の(G)カルボン酸オニウム塩のカルボキシレート残基が芳香族基、炭素−炭素2重結合を含有しないことが好ましい。特に好ましいアニオン部としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、単環又は多環環状アルキルカルボン酸アニオンが好ましい。更に好ましくはこれらのアルキル基の一部又は全てがフッ素置換されたカルボン酸のアニオンが好ましい。アルキル鎖中に酸素原子を含んでいても良い。これにより220nm以下の光に対する透明性が確保され、感度、解像力が向上し、疎密依存性、露光マージンが改良される。
本発明のレジスト組成物には、必要に応じて更に染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、アルカリ可溶性樹脂、溶解阻止剤及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物)等を含有させることができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
ヘキサフルオロイソプピルアクリレート(和光純薬製)47.2gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解し、固形分濃度20%の溶液170gを調製した。この溶液に和光純薬工業(株)製重合開始剤V−601を8mol%(3.68g)加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて80℃に加熱したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20.0gに滴下した。滴下終了後、反応液を2時間攪拌し、反応液(1)を得た。反応終了後、反応液(1)を室温まで冷却し、20倍量のメタノール/水=8/1の混合溶媒に滴下した。分離した油状化合物をデカンテーションによって回収し、目的物である樹脂(D−20)を24.1g得た。
GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は7600、分散度(Mw/Mn)は1.6であった。
窒素気流下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤20gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した(溶剤1)。γ―ブチロラクトンメタクリレート、ヒドロキシアダマンタンメタクリレート、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートをモル比40/25/35の割合でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルの6/4(質量比)の混合溶剤に溶解し、22質量%のモノマー溶液(200g)を調製した。更に、開始剤V−601(和光純薬工業製)をモノマーに対し8mol%を加え、溶解させた溶液を、上記溶剤1に対して6時間かけて滴下した。滴下終了後、更に80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン1800ml/酢酸エチル200mlに注ぎ、析出した紛体をろ取、乾燥すると、樹脂(A1)が37g得られた。得られた樹脂(A1)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、5500、分散度(Mw/Mn)は、1.65であった。
下記表3に示すように、各成分を溶剤に溶解させ溶液を調整し、これを0.05μmのポリエチレンフィルターでろ過してレジスト組成物Ra1〜Ra10、Ra1’、Ra6’、Rb1を調製した。
N−2:ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン
N−3:4−ジメチルアミノピリジン
W−2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3: ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シリコン系)
W−4: PF6320(OMNOVA社製)(フッ素系)
SL−2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
なお、以下において、実施例1〜4、6、7、11〜23は参考例である。
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物Ra1をスピン塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーを、液浸液として純水を用い、ArFエキシマレーザースキャナーとしてNA0.85のレンズが装備されたASML社製のPAS5500/1250iを用いて、パターン形成用のマスクを介して、液浸露光した。露光後、ウェハを2000rpmの回転数で回転させ、水を除去した。その後120℃で、60秒間加熱した後、酢酸ブチル(ネガ型現像液)で60秒間現像(ネガ型現像)し、1−ヘキサノールでリンスした後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させることにより、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
レジスト組成物をRa2〜Ra10、Rb1に変更した以外は、実施例1の方法と同様にして、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。ただし、実施例10については膜厚は100nmとなった。
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物Ra6’をスピン塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーを、液浸液として純水を用い、ArFエキシマレーザースキャナーとしてNA0.85のレンズが装備されたASML社製のPAS5500/1250iを用いて、パターン形成用のマスクを介して、液浸露光した。露光後、ウェハを2000rpmの回転数で回転させ、水を除去した。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)(ポジ型現像液)で60秒間現像(ポジ型現像)し、純水でリンスした後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハーを回転させることにより、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物Ra1をスピン塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーを、液浸液として純水を用い、ArFエキシマレーザースキャナーとしてNA0.85のレンズが装備されたASML社製のPAS5500/1250iを用いて、パターン形成用のマスクを介して、液浸露光した。露光後、ウェハを2000rpmの回転数で回転させ、水を除去した。その後120℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)(ポジ型現像液)で60秒間現像(ポジ型現像)し、純水でリンスし、ピッチ320nm、線幅240nmのパターンを得た。次に、酢酸ブチル(ネガ型現像液)で60秒間現像(ネガ型現像)し、1−ヘキサノールでリンスした後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハを回転させることにより、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上にレジスト組成物Ra1をスピン塗布し、120℃で、60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。得られたウェハーを、液浸液として純水を用い、ArFエキシマレーザースキャナーとしてNA0.85のレンズが装備されたASML社製のPAS5500/1250iを用いて、パターン形成用のマスクを介して、液浸露光した。露光後、ウェハを2000rpmの回転数で回転させ、水を除去した。その後120℃で、60秒間加熱した後、酢酸ブチル(ネガ型現像液)で60秒間現像(ネガ型現像)し、1−ヘキサノールでリンスした後、4000rpmの回転数で30秒間ウェハを回転させることにより、ピッチ320nm、線幅240nmのパターンを得た。次に、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)(ポジ型現像液)で60秒間現像(ポジ型現像)し、純水でリンスして、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
レジスト組成物、ネガ型現像液及びネガ型現像用リンス液の組合せを下記表4に示す組み合わせにした以外は、実施例1の方法と同様にして、80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを得た。
実施例1〜23及び比較例1〜2で得られた80nm(1:1)のラインアンドスペースのラインパターン上面及びスペース部分を測長走査型電子顕微鏡(日立社製S−9260)を使用して観察し、レジスト残渣が全く観察されない場合を◎で表し、殆ど無い場合を○で表し、少しある場合を△で表し、顕著に観察された場合を×で表した。結果を表4に示す。
実施例1〜23及び比較例1〜2で得られた80nm(1:1)のラインアンドスペースのレジストパターンを測長走査型電子顕微鏡(日立社製S−9260)を使用して観察し、80nmラインパターンの長手方向のエッジ2μmの範囲について、エッジがあるべき基準線からの距離を50ポイント測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。結果を表4に示す。
実施例1〜23及び比較例1〜2で得られた80nm(1:1)のラインアンドスペースレジストパターンを走査型顕微鏡(日立社製S−9260)を用い、2mm間隔で50箇所寸法を測定し、50箇所の標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。結果を表4に示した。
シリコンウエハー上に表4に示す各レジスト組成物をスピンコーターを用いて塗布し、120℃60秒間、ホットプレート上で塗布溶剤を加熱乾燥させて膜厚150nmのレジスト膜を形成し、レジスト膜の純水に対する接触角を、協和界面化学社製接触角計DM500を用いて測定した。測定は、温度25℃、湿度50%の条件下にて行った。
シリコンウエハー上に調製したネガ型レジスト組成物を塗布し、120℃で60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。次に、図4に示すように、得られたレジスト組成物を塗布したウェハー1と石英ガラス基板3との間に純水2を満たした。
この状態にて石英ガラス基板3をレジスト塗布基板1の面に対して平行に移動(スキャン)させ、それに追随する純水2の様子を目視で観測した。石英ガラス基板3のスキャン速度を徐々に上げていき、純水2が石英ガラス基板3のスキャン速度に追随できず後退側で水滴が残り始める限界のスキャン速度(単位:mm/sec)を求めることで水追随性の評価を行った。この限界スキャン可能速度が大きいほど、より高速なスキャンスピードに対して水が追随可能であり、当該レジスト膜上での水追随性が良好であることを示す。
Claims (8)
- 酸の作用により極性が増大する樹脂を含有し、活性光線又は放射線の照射により、アルカリ現像液であるポジ型現像液に対する溶解度が増大し、有機溶剤を含有するネガ型現像液に対する溶解度が減少する、ネガ型現像用レジスト組成物を塗布することで、レジスト膜を形成し、前記レジスト膜を液浸媒体を介して露光し、前記ネガ型現像液を用いて現像を行うこと、を含むパターン形成方法であって、前記ネガ型現像用レジスト組成物が下記成分を含有するパターン形成方法。
(A)酸の作用により極性が増大し、活性光線又は放射線の照射により、前記ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、前記ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、(C)溶剤、及び(D)フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有し、かつ、(x)アルカリ可溶性基、(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基、(z)酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大する基、及び一般式(pA−c)で表される繰り返し単位、のいずれかを有する樹脂。
一般式(pA−c)に於いて、
Rp2は、式中の酸素原子に結合している3級炭素原子を有する炭化水素基を表す。 - (D)成分が、フッ素化アルコール基、ラクトン基、及び、−C(R36)(R37)(R38)で表される基のいずれかを有する請求項1に記載のパターン形成方法。
なお、R36〜R38は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表し、R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。 - 前記ネガ型現像液が含有する有機溶剤が、エステル系溶剤を含む請求項1又は2に記載のパターン形成方法。
- 前記ネガ型現像液を用いて現像後、有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄することを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
- 前記露光を、200nm以下の波長の光を用いて行う請求項1〜4のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
- 前記液浸媒体が水である請求項1〜5のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
- 前記レジスト組成物の(A)成分が、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂である請求項1〜6のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
- 前記レジスト組成物の(A)成分が、ラクトン基有する、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有する樹脂である請求項7に記載のパターン形成方法。
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