JP2011021679A - クラッチ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つのモータで複数の出力軸を選択的に駆動するために各出力軸ごとに設けられるクラッチ装置を、より簡素な構造なものとする。
【解決手段】ダイヤル15によってセレクタ軸10を回転させると、セレクタ軸10の周面の所定箇所に突設された複数の突起11のうちの1つが、セレクタ軸10の周囲に配設された複数のクラッチ機構30のうちの1つのクラッチプレート35を放射方向外方に押し、クラッチプレート35がクラッチギヤ32に圧接してクラッチ機構30が接続され、モータ20の動力が、クラッチギヤ32、クラッチプレート35を介して出力軸36に伝わって回転する。セレクタ軸10を回転させ、回転する突起11とクラッチ機構30が対応した時にクラッチ接続状態となり、出力軸36が選択される。
【選択図】図1
【解決手段】ダイヤル15によってセレクタ軸10を回転させると、セレクタ軸10の周面の所定箇所に突設された複数の突起11のうちの1つが、セレクタ軸10の周囲に配設された複数のクラッチ機構30のうちの1つのクラッチプレート35を放射方向外方に押し、クラッチプレート35がクラッチギヤ32に圧接してクラッチ機構30が接続され、モータ20の動力が、クラッチギヤ32、クラッチプレート35を介して出力軸36に伝わって回転する。セレクタ軸10を回転させ、回転する突起11とクラッチ機構30が対応した時にクラッチ接続状態となり、出力軸36が選択される。
【選択図】図1
Description
本発明は、1つのモータの動力を複数の出力軸に選択的に分岐させるクラッチ装置に関する。
この種のクラッチ装置としては、例えば、車両用電動シートに適用されている。車両用電動シートは、シートクッションの前後方向のスライドや上下動、シートバック(背もたれ)のリクライニング等、複数の可動部位の動作をモータの動力で行うようになされたものである。複数の可動部位の駆動用モータは、各可動部位ごとに設けるとモータの数が多くなって重量の増加やスペースをとるなど不合理な面があるため、1つのモータで複数の可動部位を動かせば効率的である。そのために、複数の可動部位に連結した各出力軸にクラッチを介してモータの動力が伝達されるようにし、クラッチを断接して各可動部位を選択的に駆動するものが知られている(特許文献1〜4参照)。
上記特許文献のうち、特許文献1,2に記載される電磁クラッチは、軽量化の面で不利である。この点、特許文献3,4に記載されるクラッチは、機械式であるため軽量化やコストの低減には寄与するが、出力軸の選択にモータを使用しているため、さらなる軽量化やコストの低減が望まれている。
よって本発明は、1つのモータで複数の出力軸を選択的に駆動するために各出力軸ごとに設けられるクラッチ装置を、より簡素な構造なものとし、結果として軽量化やコスト低減を図ることができるものとすることを目的としている。
本発明のクラッチ装置は、回転自在に設けられたセレクタ軸と、このセレクタ軸の周囲に配設され、モータの動力が伝達される複数のクラッチ機構と、これらクラッチ機構に連結され、クラッチ機構が接続状態で、モータの動力がクラッチ機構を介し伝達されて回転する出力軸と、セレクタ軸の周面におけるクラッチ機構に対応する位置に設けられ、セレクタ軸の回転に伴ってクラッチ機構に選択的に作用して該クラッチ機構の断接を行うクラッチ作動手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、セレクタ軸を回転させてクラッチ作動手段がクラッチ機構に対応すると、そのクラッチ機構に連結されている出力軸が駆動対象の出力軸として選択されたことになり、その状態でクラッチ作動手段がクラッチ機構に対し機械的に作用することで、当該クラッチ機構が接続されて出力軸にモータの動力が伝わる。モータの動力を複数の出力軸に分岐させ、かつ、作動させる出力軸を選択する動作を、機械的な作用でなすことができ、このため、簡素な構造で製造することができる。
本発明では、上記クラッチ機構は、セレクタ軸の放射方向に往復移動し、該放射方向のいずれか一方側に移動することによりクラッチ機構が接続状態となるクラッチ可動部材を有し、一方、上記クラッチ作動手段は、セレクタ軸とクラッチ可動部材との互いの対向面の少なくとも一方側に設けられてクラッチ可動部材をクラッチ機構が接続する側の放射方向に移動させる作用部を有する形態を、具体的な好ましい形態としている。
また、本発明では、複数のクラッチ機構は、セレクタ軸の周囲において、セレクタ軸の周方向に配設されている形態、あるいは、セレクタ軸の軸方向に配設されていることを特徴とする。
また、本発明では、上記セレクタ軸に、該セレクタ軸を回転させる手動操作部材が一体的に設けられていることを好ましい形態とする。そして、この手動操作部材に、モータのスイッチが設けられていることを好ましい形態とする。
本発明によれば、モータの動力を複数の出力軸に分岐させる機構や、作動させる出力軸の選択を、機械的な作用によって全て達成することができ、このため、構造が簡素となって軽量化やコスト低減を図ることができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)第1実施形態の構成
図1および図2は、第1実施形態に係るクラッチ装置を示している。これら図中、符号10はセレクタ軸である。このセレクタ軸10は、図示せぬフレームに軸心を中心として回転自在に支持されている。セレクタ軸10の周面には、セレクタ軸10の放射方向(径方向)に突出する複数の突起11(第1突起11A、第2突起11B、第3突起11Cの3つ)が形成されている。また、セレクタ軸10の一端には、円板状のダイヤル15が同軸的に固定されている。
(1)第1実施形態
(1−1)第1実施形態の構成
図1および図2は、第1実施形態に係るクラッチ装置を示している。これら図中、符号10はセレクタ軸である。このセレクタ軸10は、図示せぬフレームに軸心を中心として回転自在に支持されている。セレクタ軸10の周面には、セレクタ軸10の放射方向(径方向)に突出する複数の突起11(第1突起11A、第2突起11B、第3突起11Cの3つ)が形成されている。また、セレクタ軸10の一端には、円板状のダイヤル15が同軸的に固定されている。
セレクタ軸10の、ダイヤル15が固定された側とは反対側の他端側には、モータ20が配置されている。このモータ20は、回転軸が水平であってセレクタ軸10の軸心に直交する状態で、上記フレームに固定されている。モータ20は両端から突出する2つのモータ軸20aを有している。これらモータ軸20aは同軸であって、モータ20が作動することにより、同方向に正逆回転するようになっている。これらモータ軸20aの先端には、第1入力ギヤ21および第2入力ギヤ22が固定されている。
セレクタ軸10の周囲には、複数(この場合、3つ)のクラッチ機構30が配設されている。クラッチ機構30は、図3に示すように、上記フレームに固定された円筒状のスリーブ31と、クラッチプレート35とを備えている。スリーブ31は、軸方向がセレクタ軸10の放射方向と平行となる状態にフレームに固定されている。このスリーブ31のセレクタ軸10側である先端には、鍔状のクラッチギヤ32が形成されている。
図3に示すように、スリーブ31の軸心には出力軸36が摺動自在に挿入されている。この出力軸36の先端側には、クラッチギヤ32に対向する鍔状の上記クラッチプレート35が形成されている。このクラッチプレート35の、セレクタ軸10に対向する表面側の周縁は、円錐状のテーパ面35aに形成されている。そしてこのテーパ面35aに囲まれた平らな表面の中央には、クリック孔35bが形成されている。また、出力軸36の後端には、鍔部36aが形成されている。クラッチプレート35と鍔部36aとの間の距離はクラッチギヤ32を含むスリーブ31の全長よりも長く、出力軸36は、自身の軸方向(セレクタ軸10の放射方向)に沿ってスリーブ31内を摺動可能となっている。
しかしながら出力軸36は、鍔部36aに係合する圧縮バネ37によって、常に先端方向であるセレクタ軸10の放射方向内方に付勢されており、したがって通常は、鍔部36aがスリーブ31の後端に当接し、クラッチプレート35はクラッチギヤ32から離れている。通常、このように離間しているクラッチプレート35とクラッチギヤ32の互いの対向面は、それぞれ摩擦面35c,32cとなっており、圧縮バネ37の弾発力に抗してクラッチプレート35がクラッチギヤ32側に動かされると、クラッチプレート35の摩擦面35cがクラッチギヤ32の摩擦面32cに当接するようになっている。クラッチ機構30においては、摩擦面35c,32cどうしが強く圧接した状態がクラッチ接続状態であり、クラッチプレート35がクラッチギヤ32から離れるとクラッチ切断となる。
以下、3つのクラッチ機構30を、必要に応じて第1クラッチ機構30A、第2クラッチ機構30B、第3クラッチ機構30Cと称し、また、これら第1〜第3クラッチ機構30A〜30Cの各クラッチプレート35と一体の出力軸36を、第1出力軸36A、第2出力軸36B、第3出力軸36Cと称する。
第1クラッチ機構30Aと第2クラッチ機構30Bは、並列されてクラッチギヤ32どうしが噛合する状態に配設されている。そして、第3クラッチ機構30Cは、第1クラッチ機構30Aに対してセレクタ軸10を挟んで互いに180°離れた位置に配設され、先端どうしが対向した状態となっている。すなわち、第1〜第3クラッチ機構30A〜30Cは、セレクタ軸10の周囲において周方向に配設されており、また、第2クラッチ機構30Bは、第1および第3クラッチ機構30A,30Cに対して軸方向にずらして配設されている。これら3つのクラッチ機構30A〜30Cは、軸方向がモータ20と同一の水平となっている。
上記モータ20の第1入力ギヤ21は、第1クラッチ機構30Aのクラッチギヤ32に噛合し、第2入力ギヤ22は、第3クラッチ機構30Cのクラッチギヤ32に噛合している。したがって、モータ20が作動して各モータ軸20aが回転すると、第1入力ギヤ21によって第1クラッチ機構30Aのスリーブ31が回転させられるとともに、第2クラッチ機構30Bのスリーブ31も同時に逆方向に回転させられる。また、第2入力ギヤ22によって第3クラッチ機構30Cのスリーブ31が回転させられる
上記ダイヤル15の表面には、モータ20のON/OFF、およびモータ20の回転方向を選択するための直方体状のスイッチ16が取り付けられている。このスイッチ16は、自身の長手方向に沿ってスライドし、かつ、図示せぬ付勢部材によりスライド範囲の中間点で停止するように、セレクタ軸10に組み込まれている。スイッチ16は、ダイヤル15の直径よりも短い長さであってダイヤル15の中心点を通って延在し、一端部がダイヤル15よりも外側に出ており、その突出端が、スイッチ16の指示部16aとして構成されている。
セレクタ軸10の周面に形成されている第1〜第3突起11A〜11Cは、それぞれが第1〜第3クラッチ機構30A〜30Cに対応して形成されたもので、セレクタ軸10が回転して所定の回転角度に至った時に各クラッチ機構30のクラッチプレート35のクリック孔35bに嵌入するとともにクラッチプレート35をスリーブ31側に押す位置に、それぞれ形成されている。
すなわち、第1クラッチ機構30Aに対応する第1突起11Aと、第3クラッチ機構30Cに対応する第3突起11Cは、セレクタ軸10の周面の、各クラッチ機構30A,30Cのクリック孔35bに対向する周方向上に形成されており、この場合、図4に示すように、互いに角度θ(例えば120°程度)離れた位置に形成されている。また、第2クラッチ機構30Bに対応する第2突起11Bは、セレクタ軸10の周面の、第2クラッチ機構30Bのクリック孔35bに対向する周方向上に形成されており、図4に示すように第1突起11Aと第3突起11Cとの間(角度θの間)に位置している。
(1−2)第1実施形態の動作
上記クラッチ装置によれば、ダイヤル15を掴んでセレクタ軸10を回転させると、第1〜第3突起11A〜11Cのうちのいずれか1つが、その突起に対応するクラッチ機構30におけるクラッチプレート35のテーパ面35aに乗り上げてから、当該クラッチプレート35のクリック孔35bに嵌入する。
上記クラッチ装置によれば、ダイヤル15を掴んでセレクタ軸10を回転させると、第1〜第3突起11A〜11Cのうちのいずれか1つが、その突起に対応するクラッチ機構30におけるクラッチプレート35のテーパ面35aに乗り上げてから、当該クラッチプレート35のクリック孔35bに嵌入する。
ここで、図1〜図3に示すように第1突起が第1クラッチ機構30Aのクリック孔35bに嵌入するまでを説明すると、第1突起11Aが第1クラッチ機構30Aのクラッチプレート35のテーパ面35aに乗り上げることにより、当該クラッチプレート35は圧縮バネ37の弾発力に抗してセレクタ軸10の放射方向外方に押圧されて移動し、クラッチプレート35の摩擦面35cが、対向するクラッチギヤ32の摩擦面32cに圧接させられ、クラッチ接続状態となる。そして、第1突起11Aがクリック孔35bに嵌入することにより、ダイヤル15およびセレクタ軸10の回転が規制されるとともに、第1クラッチ機構30Aの接続状態が保持される。
このように第1クラッチ機構30Aが接続された状態で、スイッチ16をスライドさせてモータ20を作動させると、モータ20の動力が第1入力ギヤ21から第1クラッチ機構30Aのクラッチギヤ32に伝わる。そして、クラッチギヤ32の回転は、クラッチギヤ32に圧接してクラッチ接続状態となっているクラッチプレート35に伝わり、これによってクラッチプレート35と一体の第1出力軸36Aが回転する。また、スイッチ16のスライド方向を変えることによりモータ20の回転方向が切り替えられ、それに応じて第1出力軸36の回転方向も切り替わる。
第1クラッチ機構30Aが接続している時、他の第2クラッチ機構30Bと第3クラッチ機構30Cにおいては、第2突起11Bと第3突起11Cがクラッチプレート35から外れており、それぞれのクラッチプレート35がクラッチギヤ32から離れているから、クラッチ切断状態となっている。したがって、第2クラッチ機構30Bと第3クラッチ機構30Cのクラッチギヤ32は空回り状態であり、第2出力軸36Bと第3出力軸36Cは、回転していない状態が保持される。
以上は、第1出力軸36Aを選択して回転させている状態であるが、第1出力軸36Aから、第2出力軸36Bあるいは第3出力軸36Cを選択して回転する出力軸36を切り替える際には、スイッチ16でモータ20を停止させてから、ダイヤル15によってセレクタ軸10を適宜な方向に回転させ、第2突起11Bを第2クラッチ機構30Bのクラッチプレート35に対応させるか、あるいは第3突起11Cを第3クラッチ機構30Cのクラッチプレート35に対応させ、突起11B(11C)がクラッチプレート35を押圧するクラッチ接続状態とする。
なお、ダイヤル15による出力軸36の選択は、スイッチ16の指示部16aと各突起11A〜11Cとの周方向の相関位置を元にして感覚的に行うようにすることができる。例えば、指示部16aを下方に向けると第2出力軸36Bが選択され、その位置から一方側にダイヤル15を回転させると第1出力軸36A、他方側に回転させると第3出力軸36Cが選択されるといった形態である。
(1−3)作用効果
上記第1実施形態のクラッチ装置によれば、1つのモータ20の動力を複数(この場合3つ)の出力軸36に分岐させる機構は、各入力ギヤ21,22に、各クラッチ機構30における各出力軸36と一体のクラッチギヤ32を噛合させるといった構成である。また、出力軸36の選択は、ダイヤル15でセレクタ軸10を回転させ、セレクタ軸10の周囲に配設した各クラッチ機構30におけるクラッチプレート35に、セレクタ軸10の周面に形成した突起11を対応させて押圧することによりなされる。
上記第1実施形態のクラッチ装置によれば、1つのモータ20の動力を複数(この場合3つ)の出力軸36に分岐させる機構は、各入力ギヤ21,22に、各クラッチ機構30における各出力軸36と一体のクラッチギヤ32を噛合させるといった構成である。また、出力軸36の選択は、ダイヤル15でセレクタ軸10を回転させ、セレクタ軸10の周囲に配設した各クラッチ機構30におけるクラッチプレート35に、セレクタ軸10の周面に形成した突起11を対応させて押圧することによりなされる。
すなわち、モータ20の動力を複数の出力軸36A〜36Cに分岐させる機構や、作動させる出力軸36A〜36Cの選択を、機械的な作用によって全て達成している。また、モータ20の動力を各出力軸36A〜36Cまで伝達する経路を構成する部材は、入力ギヤ21,22、これら入力ギヤに噛合するクラッチギヤ32を有するスリーブ31、クラッチギヤ32と断接するクラッチプレート35であり、数が少ない。このため、構造が簡素であり、軽量化やコスト低減を図ることができる。
また、セレクタ軸10の周囲のスペースを有効に利用して可能な限りの数の出力軸36を組み込むことができるとともに、複数のクラッチ機構30を軸方向に近接して配置することができる。したがって、多くの出力軸が接続される機械装置に好適である。一方、本実施形態のように、クラッチ機構30の全てをモータ20と水平な同一平面に配設することにより、クラッチ装置全体の高さ寸法を抑えることができ、狭いスペースに装備することができる。なお、上記実施形態では、第3クラッチ機構30Cを、第1クラッチ機構30Aおよび第2クラッチ機構30Bに対しセレクタ軸10を挟んで180°離れた位置に配設しているが、本発明としては、クラッチ機構の配設角度は限定されず、セレクタ軸10の周囲の任意の角度位置に配設してよい。
また、ダイヤル15を回転させて突起11がクラッチプレート35のクリック孔35bに嵌入する際には、圧縮バネ37の抵抗を受けながら突起11がテーパ面35aを乗り上げた後に突起11がクリック孔35bに嵌入するため、クリック感を伴って出力軸36を選択することになる。このため、的確な操作感を感じながら確実な出力軸36の選択を行うことができる。また、出力軸36の切り替えとモータ20をON/OFFするスイッチ16の操作を、ダイヤル15を片手で掴んだ状態で円滑に連動して行うことができ、操作性がよいといった利点もある。なお、ダイヤル15を回転させて出力軸36の選択時にクリック感を得るには、クラッチプレート35にクリック孔35bを形成する他に、他の手段で実施することができる。
(2)第2実施形態
次に、図5および図6を参照して、上記第1実施形態の構成を基本とした本発明の第2実施形態のクラッチ装置を説明する。第2実施形態のクラッチ装置における第1クラッチ機構30Aと第2クラッチ機構30Bは、それぞれのクラッチギヤ32が離された状態で並列している。また、第3クラッチ機構30Cの隣に、第4出力軸36Dを組み込んだ第4クラッチ機構30Dが、同様にクラッチギヤ32どうしを噛合させずに並列して配設されている。この第4クラッチ機構30Dは、セレクタ軸10を挟んで第2クラッチ機構30Bと先端どうしが対向している。また、ダイヤル15は、セレクタ軸10の、第1実施形態とは反対側の端部に固定されている。
次に、図5および図6を参照して、上記第1実施形態の構成を基本とした本発明の第2実施形態のクラッチ装置を説明する。第2実施形態のクラッチ装置における第1クラッチ機構30Aと第2クラッチ機構30Bは、それぞれのクラッチギヤ32が離された状態で並列している。また、第3クラッチ機構30Cの隣に、第4出力軸36Dを組み込んだ第4クラッチ機構30Dが、同様にクラッチギヤ32どうしを噛合させずに並列して配設されている。この第4クラッチ機構30Dは、セレクタ軸10を挟んで第2クラッチ機構30Bと先端どうしが対向している。また、ダイヤル15は、セレクタ軸10の、第1実施形態とは反対側の端部に固定されている。
第2実施形態のモータ20は、セレクタ軸10の下方に、モータ軸20aの延びる方向がセレクタ軸10に直交する状態で配設されている。そして、第1入力ギヤ21が第1クラッチ機構30Aと第2クラッチ機構30Bの各クラッチギヤ32に噛合され、第2入力ギヤ22が第3クラッチ機構30Cと第4クラッチ機構30Dの各クラッチギヤ32に噛合されている。
セレクタ軸10の周面には、第1〜第4クラッチ機構30A〜30Dに対応する突起11が所定箇所に形成されており、上記第1実施形態と同様にセレクタ軸10をダイヤル15で回転させ、対応するクラッチ機構30に突起11が作用することで、そのクラッチ機構30が接続される。この第2実施形態においては、各クラッチ機構30のクラッチギヤ32にモータ20の入力ギヤ21,22が直接噛合しているため、各出力軸36を回転させる際の動力伝達効率の低下を抑えることができるものとなっている。
なお、上記各実施形態のクラッチ装置は、例えば車両用電動シートをモータ20で作動させる際のクラッチ機構として好適である。すなわち車両用電動シートの、例えばシート座面の高さを調節する機構、シート背もたれ部の角度を調節するリクライニング機構、およびシートの前後位置を調節する機構等の可動機構に対し、各出力軸36をトルクケーブル等を介して接続して、モータ20の動力を各可動機構に選択的に分岐させてこれら可動機構を作動させることができる。しかしながら本発明のクラッチ装置は、電動シートに限らず、複数の可動機構が選択的に駆動される機械装置に適用することができる。
(3)第3実施形態
図3は、上記第1実施形態を変更した本発明の3実施形態を示している。この場合の各出力軸36は、出力軸36に一体に形成されたクラッチプレート35からセレクタ軸10側に突出しており、その突出端部に、クラッチギヤ32が出力軸36と相対回転自在に支持されている。また出力軸36は、クラッチギヤ32に対し軸方向に摺動可能に挿入されている。これらクラッチギヤ32どうしは噛合しており、第1クラッチ機構30Aのクラッチギヤ32に第1入力ギヤ21が噛合している。一方、セレクタ軸10の周面には、上記突起11に代えて、出力軸36の先端部が嵌合する凹部12が形成されている。
図3は、上記第1実施形態を変更した本発明の3実施形態を示している。この場合の各出力軸36は、出力軸36に一体に形成されたクラッチプレート35からセレクタ軸10側に突出しており、その突出端部に、クラッチギヤ32が出力軸36と相対回転自在に支持されている。また出力軸36は、クラッチギヤ32に対し軸方向に摺動可能に挿入されている。これらクラッチギヤ32どうしは噛合しており、第1クラッチ機構30Aのクラッチギヤ32に第1入力ギヤ21が噛合している。一方、セレクタ軸10の周面には、上記突起11に代えて、出力軸36の先端部が嵌合する凹部12が形成されている。
この第3実施形態によると、出力軸36は常に圧縮バネ37でセレクタ軸10方向に付勢され、先端部がセレクタ軸10の周面に圧接している。この状態では、クラッチプレート35とクラッチギヤ32の互いの対向面である摩擦面35c,32cは離れており、クラッチ切断の状態である。そして、上記ダイヤル15によってセレクタ軸10が回転し、凹部12が出力軸36の先端部に対応すると、その先端部が圧縮バネ37で付勢されていることにより凹部12に嵌入する。すると、クラッチプレート35の摩擦面35cがクラッチギヤ32の摩擦面32cに圧接し、クラッチ接続状態となってクラッチギヤ32の回転が出力軸36に伝わる。
(4)本発明に含まれる他の態様
本発明は上記各実施形態には限定されず、例えば、クラッチ機構30に関しては、摩擦面どうしの接合による摩擦クラッチの代わりに、多数の歯が噛み合う噛み合い式クラッチを採用することができる。噛み合い式クラッチの場合は、動力伝達を確実にするために噛み合い検知手段を設けるとよい。
本発明は上記各実施形態には限定されず、例えば、クラッチ機構30に関しては、摩擦面どうしの接合による摩擦クラッチの代わりに、多数の歯が噛み合う噛み合い式クラッチを採用することができる。噛み合い式クラッチの場合は、動力伝達を確実にするために噛み合い検知手段を設けるとよい。
また、手動操作部材としてはダイヤル15に限られず、レバー等、一端部を回動操作する形式のものであってもよい。また、上記各実施形態では、出力軸36を1つずつ回転させる構成であるが、複数のクラッチ機構30に突起11が同時に作用して複数の出力軸36が同時に回転するように構成することもできる。
10…セレクタ軸
11(11A〜11C)…突起(クラッチ作動手段、作用部)
12…凹部(クラッチ作動手段、作用部)
15…ダイヤル(手動操作部材)
16…スイッチ
20…モータ
30(30A〜30D)…クラッチ機構
35…クラッチプレート(クラッチ可動部材)
36(36A〜36D)…出力軸
37…圧縮バネ
11(11A〜11C)…突起(クラッチ作動手段、作用部)
12…凹部(クラッチ作動手段、作用部)
15…ダイヤル(手動操作部材)
16…スイッチ
20…モータ
30(30A〜30D)…クラッチ機構
35…クラッチプレート(クラッチ可動部材)
36(36A〜36D)…出力軸
37…圧縮バネ
Claims (7)
- 回転自在に設けられたセレクタ軸と、
このセレクタ軸の周囲に配設され、モータの動力が伝達される複数のクラッチ機構と、
これらクラッチ機構に連結され、クラッチ機構が接続状態で、前記モータの動力がクラッチ機構を介し伝達されて回転する出力軸と、
前記セレクタ軸の周面における前記クラッチ機構に対応する位置に設けられ、セレクタ軸の回転に伴ってクラッチ機構に選択的に作用して該クラッチ機構の断接を行うクラッチ作動手段と
を備えることを特徴とするクラッチ装置。 - 前記クラッチ機構は、前記セレクタ軸の放射方向に往復移動し、該放射方向のいずれか一方側に移動することによりクラッチ機構が接続状態となるクラッチ可動部材を有し、
前記クラッチ作動手段は、前記セレクタ軸と前記クラッチ可動部材との互いの対向面の少なくとも一方側に設けられて前記クラッチ可動部材をクラッチ機構が接続する側の前記放射方向に移動させる作用部を有することを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。 - 前記作用部は、突起もしくは凹部であることを特徴とする請求項2に記載のクラッチ装置。
- 前記複数のクラッチ機構は、前記セレクタ軸の周囲において該セレクタ軸の周方向に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクラッチ装置。
- 前記複数のクラッチ機構は、前記セレクタ軸の周囲において該セレクタ軸の軸方向に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクラッチ装置。
- 前記セレクタ軸に、該セレクタ軸を回転させる手動操作部材が一体的に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のクラッチ装置。
- 前記手動操作部材に、前記モータのスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のクラッチ装置。
Priority Applications (2)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012117771A1 (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-07 | 日本発條株式会社 | 多軸駆動装置 |
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JP2001242520A (ja) * | 2000-02-28 | 2001-09-07 | Canon Inc | 情報設定装置 |
-
2009
- 2009-07-15 JP JP2009166941A patent/JP2011021679A/ja active Pending
-
2010
- 2010-07-14 WO PCT/JP2010/061869 patent/WO2011007791A1/ja active Application Filing
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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