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JP2011019043A - 複合基板及び複合基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多結晶支持基板と圧電基板との接着強度をより高めることができる複合基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】複合基板10は、圧電基板12と、第1支持基板14と第1平滑層16とを有する支持基板17と、第1接着層19とを備えたものである。第1支持基板14は、圧電基板12の表面粗さより大きい表面粗さを有する多結晶基板である。第1平滑層16は第1支持基板14の表面に溶着されて、支持基板17の表面に第1支持基板14の表面粗さより小さい表面粗さの表面を形成するものである。このような支持基板17は、平滑な表面を有するため、圧電基板12との接着強度をより高めることができる。また、溶着によって第1平滑層16が形成されているから、第1平滑層16と第1支持基板14とが剥離しにくい。このため圧電基板と支持基板との接着強度をより高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複合基板及び複合基板の製造方法に関する。
従来より、携帯電話等に使用されるフィルタ素子や発振子として機能させることができる弾性表面波デバイスや、圧電薄膜を用いたラム波素子や薄膜共振子(FBAR:Film Bulk Acoustic Resonator)などの弾性波デバイスが知られている。こうした弾性波デバイスとしては、弾性波を伝搬させる圧電基板とこの圧電基板よりも小さな線熱膨張係数(以下「熱膨張係数」という)を持つ支持基板とを接合した数インチの大きさの複合基板を作製し、その複合基板にフォトリソグラフィ技術を用いて多数の櫛歯電極を設けたあと、ダイシングにより切り出したものが知られている。このような複合基板を利用することにより、温度が変化したときの圧電基板の大きさの変化が支持基板によって抑制されるため、弾性波デバイスとしての周波数特性が安定化する。例えば特許文献1では、圧電基板であるタンタル酸リチウム(以下LTとも称する)と支持基板であるシリコン基板とをエポキシ接着剤からなる接着層によって貼り合わせた構造の弾性波デバイスが提案されている。また、例えば、特許文献2では、圧電基板であるLT基板と支持基板であるセラミック基板とを接着剤によって貼り合わせた構造の弾性表面波デバイスが提案されている。
特開2007−150931号公報 特開2007−134889号公報
ところで、セラミック基板などの多結晶基板においては、シリコン基板などの単結晶基板に比して表面にピンホールや細かな凹凸が存在することが多い。この多結晶基板の表面を研磨することがあるが、こうしても十分に平滑にすることができない場合がある。このように基板表面に存在するピンホールや細かな凹凸は、基板同士の接着時に空気などのガス成分を巻き込むなどして、良好な接着を阻害することがあった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、支持基板として多結晶基板を用いたものにおいて、支持基板と圧電基板との接着強度をより高めることができる複合基板及びその製造方法を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明者らは、支持基板としての多結晶セラミックス基板について、表面にガラス層を形成・熱処理して平滑表面を有するものとしてLT基板と接着したところ、接着強度をより高めることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の複合基板は、
第1支持基板と、
前記第1支持基板の表面に形成された第1平滑層と、
前記第1平滑層に接着された圧電基板と、を備え、
前記第1支持基板は前記圧電基板の表面粗さより大きい表面粗さを有する多結晶基板であり、前記第1平滑層は、前記第1支持基板に溶着によって形成されており、前記圧電基板側の面が前記第1支持基板の表面粗さより小さい表面粗さを有するものである。
本発明の複合基板の製造方法は、
圧電基板の表面粗さより大きい表面粗さを有する多結晶基板である第1支持基板の表面に所定の溶着材料を形成し、溶着して、前記第1支持基板の表面粗さより小さい表面粗さを有する第1平滑層を前記第1支持基板の表面全体に形成する第1平滑層形成工程と、
前記圧電基板と前記第1平滑層とを接着する接着工程と、
を含むものである。
このような本発明の複合基板及び複合基板の製造方法では、多結晶基板である支持基板の表面全体に第1平滑層を形成させることによって、支持基板表面の凹凸を覆って平滑な表面とすることができるため、圧電基板との接着強度をより高めることができる。また、溶着によって第1平滑層が支持基板上に形成されているから、第1平滑層と支持基板とが剥離しにくい。したがって、支持基板と圧電基板との接着強度をより高めることができる。ここで、「支持基板の表面全体」とは、1面の全体であってもよいし、2面以上の面の全体であってもよい。
あるいは、本発明の複合基板は、
第1支持基板と、
前記第1支持基板の表面に形成された第1平滑層と、
前記第1平滑層に接着された圧電基板と、を備え、
前記第1支持基板は多結晶基板であり、前記第1平滑層は溶着によって前記第1支持基板に形成されたガラス層であるものとしてもよい。
また、本発明の複合基板の製造方法は、
多結晶基板である第1支持基板の表面にガラス成分を含む溶着材料を形成し、溶着して、ガラス層である第1平滑層を前記第1支持基板の表面全体に形成する第1平滑層形成工程と、
前記圧電基板と前記第1平滑層とを接着する接着工程と、
を含むものとしてもよい。
このような本発明の複合基板及び複合基板の製造方法では、多結晶基板である支持基板の表面全体にガラス層である第1平滑層を形成させることによって、支持基板表面の凹凸を覆ってより平滑な表面とすることができるため、圧電基板との接着強度をより高めることができる。また、溶着によって第1平滑層が支持基板上に形成されているから、第1平滑層と支持基板とが剥離しにくい。したがって、支持基板と圧電基板との接着強度をより高めることができる。また、ガラス成分は溶着時に平滑な面を形成しやすく、好適である。更に、多結晶基板は、例えば単結晶基板と比してより容易に作製することが可能であり、好適である。
本発明において、表面粗さは、評価長さにおける粗さ曲線の山高さの最大値と谷深さの最大値との和を示す値であり、JIS−B0601:2001に基づいて求めた粗さ曲線の最大断面高さRtをいう。
複合基板10の斜視図である。 複合基板10を用いて作成した弾性波デバイス30の斜視図である。 複合基板の製造プロセスを模式的に示す説明図である。 複合基板40の断面図である。 複合基板50の断面図である。 複合基板60の断面図である。
次に、本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。図1は本実施形態の複合基板10の斜視図である。この複合基板10は、圧電基板12と、第1支持基板14と、第1平滑層16と、第1接着層19とを備えている。この複合基板10は、弾性波デバイスに利用されるものであり、1箇所がフラットになった円形に形成されている。このフラットな部分は、オリエーテンションフラット(以下OFとも称する)と呼ばれる部分であり、弾性表面波デバイスの製造工程において諸操作を行うときのウエハ位置や方向の検出などに用いられる。
圧電基板12は、弾性表面波を伝搬可能な圧電体の基板である。この圧電基板12の材質としてはタンタル酸リチウム(LT)、ニオブ酸リチウム(LN)、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体単結晶、水晶、ホウ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、ランガサイト(LGS)又はランガテイト(LGT)であることが好ましく、このうち、LT又はLNであることがより好ましい。LTやLNは、弾性表面波の伝搬速度が速く、電気機械結合係数が大きいため、高周波数且つ広帯域周波数用の弾性表面波デバイスとして適しているからである。また、圧電基板12の主面の法線方向は、特に限定されないが、例えば、圧電基板がLTからなるときには、弾性表面波の伝搬方向であるX軸を中心に、Y軸からZ軸に40〜47°(例えば42°)回転した方向のものを用いるのが伝搬損失が小さいため好ましく、圧電基板12がLNからなるときには、弾性表面波の伝搬方向であるX軸を中心に、Y軸からZ軸に125〜130°(例えば128°)回転した方向のものや、あるいは、弾性表面波の伝搬方向であるX軸を中心に、Y軸からZ軸に62〜72°(例えば64°)回転した方向のものを用いるのが伝搬損失が小さいため好ましい。更に、圧電基板12の大きさは、特に限定されないが、例えば、直径3〜6インチで厚みが、0.2〜0.5mmである。この圧電基板12としては、例えば、表面粗さが0.01μm以上0.5μm以下のものを用いることができる。
第1支持基板14は、圧電基板12と貼り合わされて、圧電基板12の熱膨張による変形を抑制するものである。よって、この第1支持基板14は熱膨張係数が圧電基板の熱膨張係数より小さいことが好ましい。例として、複合基板10の圧電基板12及び支持基板14に用いられる材質の熱膨張係数を表1に示す。この第1支持基板14は、単結晶基板に比して表面粗さが大きいが、製造工程がより簡素であるなどの特徴を有する多結晶基板である。この第1支持基板14は、圧電基板12の表面粗さより大きい表面粗さを有するものである。この第1支持基板14は表面を研磨したものであってもよい。表面を研磨したものであれば、より表面粗さを適切なものとすることができるからである。この第1支持基板14の表面粗さRtは、例えば1μm以上5μm以下のものを用いることができ、2μm以上3μm以下のものを用いるのがより好ましい。第1支持基板14の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、セラミックスであることが好ましく、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化シリコン及び窒化ケイ素からなる群より選択される少なくとも一種を含むものであることが好ましい。このうち、酸化アルミニウム(Al23)であることがより好ましい。
Figure 2011019043
第1平滑層16は、第1接着層19を介して圧電基板12と接着されるものである。この第1平滑層16は、表面粗さが第1支持基板14の表面粗さより小さいものである。ここで、第1平滑層16の表面粗さとは、第1接着層19と接する側の面の表面粗さのことをいう(以下同様とする)。このような平滑層を設けると、圧電基板との接着時に支持基板表面の凹凸での空気を巻き込みを抑制するなどして、接着強度の低下をより抑制できるからである。第1平滑層16の表面粗さと圧電基板の表面粗さとの差は、第1平滑層16の表面粗さと第1支持基板14の表面粗さとの差より小さいことが好ましい。この第1平滑層16は、第1支持基板14の表面に溶着されている。このため、第1支持基板14の表面により強固に形成されたものとすることができる。第1平滑層16の材質は、有機材料でもよいし無機材料でもよいが、無機材料のほうが好ましい。なかでも、非晶質材料であることが好ましい。非晶質材料としては、ガラスがより好ましい。ガラスであれば熱処理によって容易に平滑表面が得られるからである。なかでも、アルカリ鉛フリー系のガラスであることがより好ましい。アルカリ鉛フリー系ガラスは耐熱性や強度が高いからである。また、支持基板としてアルミナを用いた場合、アルカリ鉛フリー系ガラスはアルミナとの濡れ性が良好で、より剥離しにくい平滑層を形成可能だからである。
第1接着層は、圧電基板と第1平滑層とを接着するものである。材質としては特に限定されるものではないが、有機接着剤であることが好ましい。このような有機接着剤としては、例えばエポキシ系やアクリル系のものとすることができる。このような第1接着層は、厚さが0.1μm以上1μm以下であることが好ましい。
図2には本発明の複合基板を用いて形成された弾性波デバイス30を示す。この弾性波デバイス30は、一般的なフォトリソグラフィ技術を用いて、多数の弾性表面波デバイスの集合体としたあと、ダイシングにより1つ1つの弾性表面波デバイス30に切り出したものである。弾性表面波デバイス30は、フォトリソグラフィ技術により、圧電基板12の表面にIDT電極32,34と反射電極36とが形成されている。
本発明の複合基板の製造方法は、(1)第1支持基板の表面に所定の溶着材料を形成し、溶着して第1平滑層を形成する第1平滑層形成工程、(2)圧電基板と第1平滑層とを接着する接着工程、とを含むものである。以下各工程順にこれらの工程を図面を用いて説明する。
(1)第1平滑層形成工程
第1平滑層形成工程では、まず、第1支持基板14の表面に、所定の溶着材料を形成する(図3(a)参照)。第1支持基板14は、圧電基板12の表面粗さより大きい表面粗さを有する多結晶基板である。この第1支持基板14は、セラミックス基板であることが好ましい。また、熱膨張係数が圧電基板12より小さいものであることが好ましい。第1支持基板14の表面に形成する所定の溶着材料としては、有機材料を含むものとしてもよいし、無機材料を含むものとしてもよいが、無機材料を含むものであるほうが好ましい。無機材料の中でも、非晶質材料であることが好ましい。非晶質材料としては、ガラスを含むものであることが好ましい。ガラスを含むものであれば熱処理によってガラス成分が軟化して、その際、ガラスの表面張力によって容易に平滑表面が得られるからである。なかでも、アルカリ鉛フリー系のガラスを含むものであることがより好ましい。アルカリ鉛フリー系ガラスは耐熱性や強度が高く、軟化点も低いからである。また、支持基板としてアルミナを用いた場合、アルカリ鉛フリー系ガラスはアルミナとの濡れ性が良好で剥離しにくいからである。第1支持基板14の表面に形成する方法としては、第1平滑層16を形成可能な溶着材料を、適当な溶媒等と混練してスラリー状にしたものなどを用いることができる。また、溶着材料の粒体を支持基板14の表面に配置するものとしてもよい。このようなスラリーなどを、印刷を用いるなどして第1支持基板14の表面に溶着前の第1平滑層15として形成することができる。次に、第1支持基板14の表面に形成した溶着材料を溶着する(図3(b)参照)。溶着は熱処理によって行うことができる。熱処理条件は、第1支持基板14の表面に形成した溶着材料が溶着可能な条件であればよく、経験的に求めた温度や時間などとしてもよい。このとき、第1支持基板14の表面粗さより小さい表面粗さを有する第1平滑層16となるように溶着材料の種類や熱処理条件などを適宜設定することができる。さらに、第1平滑層の表面粗さと圧電基板の表面粗さとの差が、第1平滑層の表面粗さと第1支持基板の表面粗さとの差より小さくなるように溶着材料の種類や熱処理条件などを適宜設定してもよい。このようにして、第1支持基板14の表面全体に第1平滑層16を形成することができる。
(2)接着工程
接着工程では、第1平滑層形成工程で形成した支持基板17と圧電基板22とを接着剤26を介して間接的に接着する。まず、支持基板17と、圧電基板22の接着面を洗浄し、両基板の接着面に付着している不純物を除去したものを用意する(図3(c)参照)。このとき、圧電基板22としては、接着面の表面粗さが0.01μm以上0.5μm以下のものを用いることができる。ここで、支持基板17の接着面は第1平滑層16を有する面とする。次に、接着面の少なくとも一方に接着剤を均一に塗布する(図3(d)参照)。その後、第1平滑層と圧電基板とを貼り合わせ、有機接着剤が熱硬化性樹脂の場合は加熱して硬化させ、有機接着剤が光硬化性樹脂の場合には光を照射して硬化させる(図3(d)参照)。接着剤としては、有機接着剤であることが好ましく、例えばエポキシ系やアクリル系のものを用いることができる。接着層19は0.1〜1.0μmとなるように形成することが好ましい。0.1μm以上であれば、接着層の厚さが十分であり、接着強度を確保することができる。また、1.0μm以下であれば、有機接着層の熱膨張係数の影響をより小さくすることができる。このようにして得られた貼り合わせ基板20について、必要に応じてLT基板22の表面を研磨して、複合基板10を得ることができる(図3(e)参照)。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、複合基板の製造方法は、第1平滑層形成工程と、接着工程とを含むものとしたが、このほかに、複合基板における圧電基板とは反対側の第1支持基板の表面に第1支持基板より熱膨張係数が大きい第2支持基板を直接又は間接的に接着する第2支持基板接着工程、を含むものとしてもよい。この第2支持基板はめっきによって形成された金属としてもよい。図4は、第2支持基板接着工程を含む製造方法により作製した複合基板40の説明図である。この複合基板40では、第1支持基板14の圧電基板12とは反対側の表面に第2接着層29を介して第2支持基板27が接着されている。このようにして得られた複合基板40では、圧電基板12と支持基板17との熱膨張差によって生じる曲げや反りを更に抑制することができる。このとき、複合基板における圧電基板とは反対側の第1支持基板の表面に、溶着材料を一面に形成したのち、これを溶着して、表面粗さが第1支持基板の表面粗さより小さくなるように第2平滑層を形成する第2平滑層形成工程、を含むものとしてもよい。図5は、第2平滑層形成工程及び第2支持基板接着工程を含む製造方法により作製した複合基板50の説明図である。複合基板50では、第1支持基板14の圧電基板12とは反対側の表面に第2平滑層28が形成されている。この複合基板50では、この第2平滑層28の表面に第2接着層29を介して第2支持基板27が接着されている。このようにして得られた複合基板50では、第1支持基板14と第2支持基板27との接着強度をより高めることができる。あるいは、第2平滑層を形成する第2平滑層形成工程、を含むものとし、第2支持基板接着工程を省略するものとしてもよい。この第2平滑層形成工程では、第1平滑層15より厚い第2平滑層28を形成するものとしてもよい。例えば、溶着材料としてガラスを用い、更に第2支持基板としてガラス板を用いるものとし、第1支持基板14の表面にガラスの第2平滑層28を形成すると共に、この第2平滑層28によりガラスの第2支持基板27を接合したものとしてもよい。図6は、第2平滑層形成工程を含む製造方法により作製した複合基板60の説明図である。複合基板60では、第1支持基板14の圧電基板12とは反対側の表面に、第1平滑層15よりも厚い第2平滑層28がガラス層により形成されている。このようにして得られた複合基板60では、圧電基板12の熱膨張による変形をより抑制することができる。
上述した実施形態では、複合基板の製造方法は、研磨・研削工程を含むものとしてもよい。例えば、支持基板上に圧電基板を接着してから圧電基板の表面を研磨すれば、より容易に圧電基板表面の研磨を行うことができるからである。また、複合基板の側面を適切に研削することで、その後の加工による複合基板の割れなどを適切に抑制できるからである。
上述した実施形態では、複合基板は弾性波デバイスに用いるものとしたが、弾性波デバイス以外に用いてもよい。
[実施例1]
まず、圧電基板として、オリエンテーションフラット部(OF部)を有し、直径が100mm、厚さが250μmのタンタル酸リチウム基板(LT基板)を用意した。また、支持基板として、OF部を有し、直径が100mm、厚さが350μmの支持基板としてのガラス付アルミナ基板を用意した。ここで、LT基板は、弾性表面波(SAW)の伝搬方向をXとし、切り出し角が回転Yカット板である42°YカットX伝搬LT基板を用いた。このLT基板の表面粗さは0.1〜0.2μmであった。またここで、ガラス付きアルミナ基板は、アルミナ基板の表面を表面粗さRtが2μm〜3μmとなるように研磨し、洗浄したものに、ガラス層を形成可能な材料としてSiO2,Al23,BaO,CaO等を含むスラリーを印刷によって形成して、1100〜1200℃の焼成炉内大気雰囲気下で4〜5時間熱処理して得られたガラス付きアルミナ基板を用いた。このガラス付きアルミナ基板のガラス面の表面粗さは0.1〜0.2μmであった。次いで、ガラス付アルミナ基板のガラス側の表面にスピンコートによりエポキシ系接着剤を塗布し、LT基板を貼付けて180℃に加熱し、有機接着層(エポキシ系接着剤が固化した層)の厚さが0.3μmの貼り合わせ基板を形成した。次いで、研削装置を使用して、この貼り合わせ基板の外周面を研削した。さらに、研磨機にてLT基板の厚さが30μmとなるまでLT基板の表面を研削・研磨した。このようにして実施例1の複合基板を得た。
[比較例1]
ガラス付きアルミナ基板のかわりにガラス層のないアルミナ基板を用いたこと以外は、実施例1と同様に比較例1の複合基板を作製した。
[実験結果]
平滑層を設けなかった比較例1では、研削時にアルミナ基板とLT基板が剥離してしまった。一方、平滑層を設けた実施例1では、その後の研削時にも剥離することがなく、平滑層がないものと比較して接着強度をより高めることができることがわかった。このように、支持基板として多結晶基板を用いたものにおいて、多結晶基板の表面に溶着された平滑層を有するものとして接着することで、接着強度を高めることができることがわかった。
10,40,50,60 複合基板、12 圧電基板、14 第1支持基板、15 第1平滑層(溶着前)、16 第1平滑層、17 支持基板(第1平滑層形成後)、19 第1接着層、20 貼り合わせ基板(研磨前複合基板)、22 圧電基板(研磨前)、26 接着剤、27 第2支持基板、28 第2平滑層、29 第2接着層、30 弾性波デバイス、32,34 IDT電極、36 反射電極。

Claims (8)

  1. 第1支持基板と、
    前記第1支持基板の表面に形成された第1平滑層と、
    前記第1平滑層に接着された圧電基板と、を備え、
    前記第1支持基板は前記圧電基板の表面粗さより大きい表面粗さを有する多結晶基板であり、前記第1平滑層は、前記第1支持基板に溶着によって形成されており、前記圧電基板側の面が前記第1支持基板の表面粗さより小さい表面粗さを有する、複合基板。
  2. 前記第1支持基板はセラミックス基板であり、前記第1平滑層はガラス層である、請求項1に記載の複合基板。
  3. 第1支持基板と、
    前記第1支持基板の表面に形成された第1平滑層と、
    前記第1平滑層に接着された圧電基板と、を備え、
    前記第1支持基板は多結晶基板であり、前記第1平滑層は溶着によって前記第1支持基板に形成されたガラス層である、複合基板。
  4. 前記複合基板は、前記第1支持基板の前記圧電基板とは反対側の面に前記第1支持基板より熱膨張係数が大きい第2支持基板を備えている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合基板。
  5. 圧電基板の表面粗さより大きい表面粗さを有する多結晶基板である第1支持基板の表面に所定の溶着材料を形成し、溶着して、前記第1支持基板の表面粗さより小さい表面粗さを有する第1平滑層を前記第1支持基板の表面全体に形成する第1平滑層形成工程と、
    前記圧電基板と前記第1平滑層とを接着する接着工程と、
    を含む複合基板の製造方法。
  6. 前記第1支持基板はセラミックス基板であり、前記所定の溶着材料はガラス成分を含むものである、請求項5に記載の複合基板の製造方法。
  7. 多結晶基板である第1支持基板の表面にガラス成分を含む溶着材料を形成し、溶着して、ガラス層である第1平滑層を前記第1支持基板の表面全体に形成する第1平滑層形成工程と、
    前記圧電基板と前記第1平滑層とを接着する接着工程と、
    を含む複合基板の製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の複合基板の製造方法であって、
    前記第1支持基板の前記圧電基板とは反対側の面に、前記第1支持基板より熱膨張係数が大きい第2支持基板を直接又は間接的に接着する第2支持基板接着工程、
    を含む複合基板の製造方法。
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