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JP2010502048A - 節電状態からの状態遷移時間の削減 - Google Patents

節電状態からの状態遷移時間の削減 Download PDF

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JP2010502048A JP2009524582A JP2009524582A JP2010502048A JP 2010502048 A JP2010502048 A JP 2010502048A JP 2009524582 A JP2009524582 A JP 2009524582A JP 2009524582 A JP2009524582 A JP 2009524582A JP 2010502048 A JP2010502048 A JP 2010502048A
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Abstract

本発明は、通信システムにおけるユーザ端末(18)について、節電状態からの状態遷移時間を削減するための方法及び装置に関する。ユーザ端末(18)が節電状態から復帰する際の時間を削減できるよう、節電状態への状態遷移を実行する際に、高速下り共有チャネル用の無線ネットワーク一時識別子(H-RNTI)のような、１つ又は複数の情報パラメータをユーザ端末内に維持することにより、状態遷移時間が削減される。

Description

通信システムにおける方法及び装置
本発明は通信システムにおける方法及び装置に関し、特にはユーザ端末についての状態遷移時間の削減を可能にする構成およびそのような削減のための方法に関する。本発明はまた、状態遷移時間を削減することを可能にする装置を備えるユーザ端末に関する。本発明はさらに、ユーザ端末についての状態遷移時間を削減するためのコンピュータプログラムを格納するコンピュータが読み取り可能な媒体に関する。
長電池駆動時間を維持し、電力を節約するために、例えば広帯域符号分割多元アクセス(WCDMA)システムにおけるユーザ端末は、アクティブ状態から節電状態へ切り替え可能に構成されている。節電状態へ頻繁に、かつ素速く切り替えることで、最大限の電池寿命を実現することができる。しかし、切替をあまりに頻繁に実施すると、ユーザ装置はデータを送信する必要がある際に自身が節電状態であることをしばしば検出することになるであろう。切替が遅い場合には、新たな送信が開始される毎に生じる応答性の悪さ(inertia)により、ユーザが知覚できる性能が影響を受けることになる。
3GPP (3rd Generation Partnership Project)がリリース７を目標としている作業項目「回線交換型(CS)及びパケット交換型(PS)接続のためのシグナリング拡張」においては、シグナリングを最適化するためのいくつかの拡張が提案されている。概して、待機モードからのコネクション設定時間の最適化に焦点が注がれてきている。
さらに、高速パケットアクセス(HSPA)エボリューションの範囲内で、節電状態からの遷移時間を削減することが望まれている。節電状態はCELL-PCH又はURA-PCHであってよい。以下の説明は主にCELL-PCH状態について着目するが、同様の原理をURA-PCH状態にも適用可能である。
UE主導でCELL-PCH状態からCELL-DCH状態へ遷移する際の現在の手順を、図２ａ及び２ｂに示す。図２ａは、通常遷移についての手順を、図２ｂはDCHへの直接遷移についての手順を示している。直接遷移において、無線ベアラ再構成メッセージに含まれる情報は、（たいがいはデフォルトパラメータ値を用いて）セル更新確認メッセージによって既に通知されている。
図２ａにおいて、無線ネットワークコントローラRNCは呼び出しメッセージ２１０をユーザ端末UEへ送信する。電力ランピング(power ramping)手順２１５の後、UEはセル更新メッセージ２２０をRNCへ送信し、セル更新メッセージはＵＥへ戻されるセル更新確認メッセージ２２５において確認される。そして、UEはUTRANモビリティ情報確認メッセージ２３０をRNCへ送信する。RNCはダウンロードユーザプレーン初期化メッセージ２３５をノードＢに送信し、一方でノードＢは上りプレーン初期化メッセージ２４０をRNCに送信すると共にダウンリング送信機電源オン(DL Tx Power On)表示２４５をUEへ供給する。そして、RNCは無線ベアラ再構成メッセージ２５０をUEへ送信する。２５５でUE内の同期が達成できたならUEは上り送信電力オン(UL TX Power On)表示２６０をノードＢへ供給する。ノードＢ２６５内での同期が達成できていれば、ノードＢはE-DCHスケジュール許可メッセージ２７０をUEへ送信する。最後に、UEが無線ベアラ再構成完了メッセージ２７５をRNCへ送信する。時間TUEはUEがデータを受信してからRNCへ無線ベアラ再構成完了メッセージが送信されるまでの時間を表す。
従って、図２ｂにおいて、無線ネットワークコントローラRNCは呼び出しメッセージ２１０をユーザ端末UEへ送信する。電力ランピング(power ramping)手順２１５の後、UEはセル更新メッセージ２２０をRNCへ送信し、セル更新メッセージはＵＥへ戻されるセル更新確認メッセージ２２５において確認される。そして、RNCはダウンロードユーザプレーン初期化メッセージ２３５をノードＢに送信し、一方でノードＢは上りプレーン初期化メッセージ２４０をRNCに送信すると共にダウンリング送信機電源オン(DL Tx Power On)表示２４５をUEへ供給する。２５５でUEの同期が達成できていればUEは上り送信電力オン(UL TX Power On)表示２６０をノードＢへ供給する。ノードＢ２６５内での同期が達成できていれば、ノードＢはE-DCHスケジュール許可メッセージ２７０をUEへ送信する。最後に、UEはUTRANモビリティ情報確認メッセージ２８０をRNCへ送信する。時間TUEはUEがデータを受信してからRNCへUTRANモビリティ情報確認メッセージが送信されるまでの時間を表す。
いずれの手順においても、フォワードアクセスチャネル(FACH)上のCCCHでセル更新確認メッセージが送信される。現在の技術では、セル更新確認メッセージが個別コネクションを設定するために必要な識別子(C-RNTI又はH-RNTI)を含んでいるため、CCCH以外のチャンネルを用いてセル更新確認メッセージを送信することは不可能である。C-RNTIはある特定のセル内のUEについて、UEが個別チャネルを使用している際に規定される。同様に、H-RNTIはHS-DSCHに関して規定される。
図２ａ及び２ｂにおいて説明した手順は、H-RNTIを受信するためにCCCH及びFACHを使う必要があるため、かなりの時間を要する。さらに、同期手順を開始する前に、（無線ベアラ再構成を用いて、またはセル更新確認で直接）割り当てられた下り及び上りチャネル上で情報を受信する必要がある。
切替時間は主に（電力ランピングを含む）セル更新メッセージの送信、セル更新確認メッセージ（場合によってはさらにUTRANモビリティ情報確認メッセージ及び無線ベアラ再構成メッセージ）の送信、及び同期によるものである。これらの遅延を削減する既知のいくつかの方法を簡単に述べる。
１）電力ランピングを削減するか、RACHチャネルの送信レートを増加することにより、セル更新メッセージをより高速に送信する。しかし、これらの変更は、既存のランダムアクセス手順に大きな変更を必要とするであろう。
２）FACHチャネルのデータレートを増加するか、送信間隔(TTI)を短縮して、セル更新確認メッセージに必要な時間を削減する。しかし、セル更新確認メッセージのサイズはそれほど大きくないので、データレートの増加では総切替時間をそれほど改善することができない。TTIの変更は、FACHチャネルの完全な再設計を必要とするため、不利である。
３）同期用のハードウェアリソース量を増加することで、同期を高速化する。しかし、この方法は基地局と端末双方の製造コストを増加させるため、望ましくない。
従って、このような不都合を回避しながら、上述したUE主導の状態遷移手順の実行、特には節電状態（例えばCELL-PCH状態）からCELL-DCH状態への遷移に要する時間を短縮することが望ましい。
そのため、本発明の目的は、通信ネットワークにおけるユーザ端末について、節電状態からの状態遷移時間を削減するためのよりよい方法を提供することである。
本発明の第１の見地によれば、この目的は、請求項１の特徴部に規定されるような方法を通じて達成される。すなわち、前記ユーザ端末が前記節電状態から復帰する際に時間短縮できるよう、前記節電状態への状態遷移を実行する際に前記ユーザ端末において１つ又は複数の情報パラメータを維持するステップを実行する方法によって状態遷移時間が削減される。
本発明の他の目的は、通信ネットワークにおけるユーザ端末について、節電状態からの状態遷移時間を削減するためのよりよい装置を提供することである。
本発明の第２の見地によれば、この、他の目的は、請求項１７の特徴部に規定されるような装置を通じて達成される。すなわち、前記ユーザ端末が前記節電状態から復帰する際に時間短縮できるよう、前記節電状態への状態遷移を実行する際に前記ユーザ端末において１つ又は複数の情報パラメータを維持する手段を有する装置によって状態遷移時間が削減される。
本発明のさらなる目的は、節電状態からの状態遷移時間を削減するためのよりよいユーザ端末を提供することである。
本発明の第３の見地によれば、このさらなる目的は、請求項３３に規定されるようなユーザ端末を通じて達成される。すなわち、前記ユーザ端末が前記節電状態から復帰する際に時間短縮できるよう、前記節電状態への状態遷移を実行する際に前記ユーザ端末において１つ又は複数の情報パラメータを維持する手段を有する装置を備えるユーザ端末によって状態遷移時間が削減される。
本発明のさらに別の目的は、通信ネットワークにおけるユーザ端末について、節電状態からの状態遷移時間を削減するためのコンピュータプログラムを格納した、よりよいコンピュータ読み取り可能な媒体を提供することである。
本発明の第４の見地によれば、このさらに別の目的は、請求項３４の特徴部に規定されるようなコンピュータ読み取り可能な媒体を通じて達成される。すなわち、前記ユーザ端末が前記節電状態から復帰する際に時間短縮できるよう、前記節電状態への状態遷移を実行する際に前記ユーザ端末において１つ又は複数の情報パラメータを維持するコンピュータプログラムによって状態遷移時間が削減される。
これ以外の実施形態は、従属請求項に記載されている。
状態遷移手順をより効率的に実行する（すなわち、ネットワークからUEへの付加的なシグナリングを回避し、それによってデータ送信手順をより早く開始することを可能にする）ために必要な情報パラメータを（節電状態においても）ユーザ端末に維持する方法及び装置を提供することにより、状態遷移時間が削減される。１つ又は複数を維持することのできる、前記情報パラメータの例を以下に挙げる。
H-RNTIをCELL-PCH状態においても維持することにより、CCCH以外のチャネルを用いてセル更新確認メッセージを送信することができる。特に、TTIが短くデータレートの高いHS-DSCHトランスポートチャネルを用いることが可能である。
下り（部分:fractional）DPCCHチャネライゼーション符号及び全ての上りチャネライゼーション符号をCELL-PCH状態においても維持することにより、セル更新メッセージが送信され始めた直後に同期手順を開始することが可能になる。従って、下り同期をメッセージ送信と並行して効率的に実行することができる。
さらに、CELL-PCH状態におけるユーザプレーン設定（例えばMAC MAC_e/hs多重化情報）をRBS及びUEの双方で維持することができる。
本発明の利点は、セル更新確認メッセージをHS-DSCH上で送信可能であること、またメッセージ送信時間中に同期を実行可能であることにより、節電状態（例えばCELL-PCH状態）から、CELL-DCH状態へ切り替えるための遷移時間を削減可能なことである。
本発明のさらに別の目的及び特徴は、以下の詳細な説明を添付図面とともに検討することにより明らかになるであろう。しかしながら、添付図面は特許請求の範囲を参照すべき本発明の境界を規定するためではなく、例示のみを目的として記載されたものであることを理解すべきである。また、特に記載のない限り、添付図面は必ずしも正確な縮尺で記載されておらず、本明細書で説明される構成及び手順を概念的に説明することのみを意図したものであることを理解されたい。
通信ネットワークアーキテクチャの例を示す図である。 CELL-PCH状態からCELL-DCH状態への一般的な従来技術による手順を示す図である。 従来技術による、CELL-DCH状態への直接遷移を示す図である。 本発明による、CELL-PCH状態からCELL-DCH状態への遷移を示す図である。 本発明の第１の好適な実施形態に係る手順を示す図である。 本発明の第２の好適な実施形態に係る手順を示す図である。 本発明による装置を備えるユーザ端末を示す図である。 コンピュータ読み取り可能な媒体の例を示す図である。
添付図面において、同様の参照文字は複数の図面を通じて同様の要素を示している。
図１は、１つ又は複数の無線ネットワークコントローラ(RNC)１０（図１では１つのみを図示している）に接続された少なくとも１つの無線基地局(RBS)（又はノードＢ又はｅノードＢ）１５ａ−ｂを有する、UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)アーキテクチャのような無線アクセスネットワーク(RAN)を含んだ、広帯域符号分割多元アクセス(WCDMA)システムのような通信システムを示している。RANはIuインタフェースのようなインタフェースを通じてコアネットワーク(CN)１２に接続される。コアネットワーク１２は、公衆交換電話網(PSTN)又は統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)のようなコネクションオリエンテッドな外部CN及び／又はインターネットのようなコネクションレス外部CNであってよい。
RAN及びCN１２は、複数のユーザ端末(UE)１８ａ−ｄに通信及び制御を提供する。複数のUE１８は各々、複数の下り(DL) （すなわち、基地局からユーザへの、又は下り）チャネルと、複数の上り(UL) （ユーザから基地局への、又は上り）チャネルを用い、無線又はエアインタフェースを通じて少なくとも１つのRBS１５と通信する。
本発明の好ましい実施形態に従い、ここでは通信システムをWCDMA通信システムとして説明する。しかし、本発明による方法及び装置が、GSM(Global System for Mobile communications)又はLTE(Long Term Evolution)システムのような、全ての通信システムにおいて非常に良く機能することは、当業者が理解するところである。ユーザ端末１８は移動体電話機（”セルラ”電話機）のような移動機および、移動端末機能(mobile termination)を有するポータブルコンピュータであってよく、従って、音声及び／又はデータ通信をRANと行う、ポータブル、ポケット、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵又は車載型の移動体機器であってよい。
図３は、CELL-PCHからCELL-DCHへの高速遷移を実行するための手順を示す。電力ランピング２１５の後、ユーザ端末UEはセル更新メッセージ２２０又は他の好適なメッセージを無線ネットワークコントローラRNCへ送信する。無線ネットワークコントローラRNCは下りユーザプレーン初期化メッセージ２３５をノードＢへ送信する。一方、ノードＢは上りプレーン初期化メッセージ２４０をRNCへ送信し、ユーザ端末UEに下り送信機電源オン(DL Tx Power On)表示２４５を供給する。RNCはセル更新確認メッセージ２２５をUEへ送信する。下りユーザプレーン初期化メッセージ２３５及びセル更新確認メッセージ２２５は並行して送信されてもよい。すなわち、セル更新確認メッセージ２２５の送信を上りプレーン初期化メッセージ２４０の後にする必要はない。２５５でUE内の同期が達成できた後、UEは上り送信電力オン(UL Tx Power On)表示２６０をノードＢへ供給する。２６５でノードＢ内の同期が達成できた後、ノードＢはE-DCHスケジュール許可メッセージ２７０をUEへ送信する。そして、UEはUTRANモビリティ情報完了メッセージ２８０をRNCへ送信する。時間TUEはUEがデータを受信してからRNCがUTRANモビリティ情報完了メッセージを受信するまでの時間を表す。図３における手順による時間TUEは、現在の技術による方法での時間よりも短い
状態遷移時間を削減するための本発明による方法及び装置では、ユーザ端末が節電状態から復帰する際の時間を削減できるように、節電状態への状態遷移を実行する際に１つ又は複数の情報パラメータをユーザ端末内に維持する。
以下、個別に、あるいは組み合わせて使用可能な、維持される情報パラメータの例について説明する。
従って、本発明の第１の好ましい実施形態によれば、HS-DSCH無線ネットワーク一時識別子(H-RNTI)がUE内に維持される。図４に示す、状態遷移時間を削減するための、ユーザ端末における手順は以下の通りである。
１． UEがCELL-DCH状態からCELL-PCH状態へ切り替えられる際に、H-RNTIを維持する（ステップ４１）。
２． CELL-PCH状態からCELL-DCH状態へ復帰する必要性が検出されると（ステップ４２）、UEはU-RNTIを含んだ初期メッセージをネットワークへ送信する（ステップ４３）。初期メッセージはセル更新メッセージでも、本目的のために特別に生成された他のメッセージであってもよい。好ましい実施形態では、このメッセージは、HS-DSCH上のリンクアダプテーションを支援するためのCQI情報をさらに含むことができる。
３． ネットワークが既にH-RNTIを再指定済みであれば、新しいH-RNTIの割り当てにはCCCHを使用しなければならない（ステップ４４）。そして、UEは、必要な無線ベアラ構成を通知するメッセージを受信する（ステップ４５）。
４． あるいは、ネットワークが、U-RNTIの受信に応じて、必要な無線ベアラ構成を通知するメッセージを応答する（ステップ４５）。このメッセージはDCHへの直接遷移と同様にセル更新確認メッセージであってもよいし、無線ベアラ再構成メッセージであっても、本目的のために特別に生成された他のメッセージであってもよい。UEとネットワークの双方がH-RNTIを知っているので、このメッセージはHS-DSCH上で送信することができる。しかし、HS-DSCHは、HARQフィードバックのない、FACH様のモードで動作させる必要がある。
５． UEは完了メッセージ（UTRANモビリティ情報完了メッセージ又は無線ベアラ再構成完了メッセージ）を送信することで応答する（ステップ４６）。
本発明の別の実施形態として、上述の１〜５の手順をURA-PCH状態のユーザ端末について実行することができる。しかし、この場合、ネットワークがセルレベルでのユーザ端末の位置を知らないので、H-RNTIリソースの異なる管理を必要とする。
本発明の第２の好ましい実施形態によれば、部分個別物理チャネル(F-DPCH)又は個別物理チャネル(DPCH)がUE内で維持される。図５に示す、状態遷移時間を削減するための、ユーザ端末における手順は以下の通りである。
１． UEがCELL-DCH状態からCELL-PCH状態へ切り替えられる際に、使用されている部分DPCHを維持する（代わりに、元々のDPCHを維持することも可能かもしれない）（ステップ５１）。
２． CELL-PCH状態からCELL-DCH状態へ復帰する必要性が検出されると（ステップ５２）、UEはU-RNTIを含んだ初期メッセージをネットワークへ送信する（ステップ５３）。初期メッセージはセル更新メッセージでも、本目的のために特別に生成された他のメッセージであってもよい。
３． 初期メッセージの送信後、UEは直ちにDL (F-)DPCHとの同期を開始する（ステップ５４）。
４． ネットワークは、初期メッセージを受信すると、現在の無線ベアラ構成を通知するメッセージで応答する（ステップ５５）。
５． F-DPCHが依然としてそのUEに割り当てられていれば、このメッセージでそれが通知され、UEは無線ベアラ構成を読み取り、現在の同期状態を保持する（ステップ５６）。
６． 一方、ネットワークがF-DPCHを新たなUEに再割り当てしている場合、このメッセージはUEが新たなF-DPCHと同期するために必要な新たな情報を含んでいる（ステップ５７）。別の実施形態において、ネットワークは、別のUEにそのF-DPCHを割り当てる際、UEへ、（呼び出しにより）F-DPCHが再割り当て済みであることを通知する。UEは無線ベアラ構成を読み取り、新たなF-DPCHとの新たな同期を実行する（ステップ５８）。
別の実施形態として、ネットワークは、CELL-PCH状態のUEのF-DPCHの開放を開始してもよい。
本発明の第３の好ましい実施形態によれば、上り同期がUEで維持される。従って、上りチャネライゼーション符号を保持することにより、UEは、その上りチャネライゼーション符号が依然として有効であることが確認された後、直ちに、UL同期のためにDPCCH上で送信を開始することができる。例えば、これはセル更新確認メッセージが受信された後に発生する。
図６は、本発明による装置６３を備えるユーザ端末１８を示す図である。装置６３は上りチャネル上でデータを送信するための送信機６１と、下りチャネル上でデータを受信するための受信機６２を有する。装置はさらに、ユーザ端末１８が節電状態から復帰する際の時間を削減できるように、節電状態への状態遷移を実行する際に、上述したように１つ又は複数の情報パラメータをユーザ端末１８内に維持するための手段６４を有する。さらに装置６３は、節電状態からの状態遷移の必要性を検出するための検出手段６５を有する。
装置６３はさらに、同期手段６６を有する。同期手段６６は、本発明の第２の好ましい実施形態に従って、維持した情報パラメータが部分個別物理チャネル(F-DPCH)又は個別物理チャネル(DPCH)である場合に用いられる。同期手段６６はまた、本発明の第３の好ましい実施形態に従って、情報パラメータが上りチャネライゼーション符号を含む場合にも用いられる。
装置６３はさらに検証手段６７を有する。検証手段６７は、本発明の第３の好ましい実施形態に従って情報パラメータが上りチャネライゼーション符号を含む場合に、上りチャネライゼーション符号が依然として有効であことを検証するために用いられる。
送信機−受信機間のチャネル特性の経時変動に対応するため、必要に応じて上述した手順の少なくとも一部が繰り返し実施されることが理解されよう。理解を容易にするため、本発明の多くの態様を、例えばプログラム可能なコンピュータシステムによって実行されるべき動作の系列について説明した。様々な動作が、専門の回路（例えば、特定の機能を実行するように接続された論理ゲート又は特定用途向け集積回路）によって、１つ又は複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、又はそれらの組み合わせによって実行されうることが理解されよう。
さらに、本発明は、一例を図７に７０として示すような、任意の形式のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、コンピュータベースのシステム、プロセッサを含んだシステム、又は命令を媒体から取得して実行可能な他のシステムといった、命令を実行するシステム、装置又はデバイスにより（又はそれらと関連して）用いられるための適切な命令群が保存された記憶媒体の中で、その全体が実施されるものと見なすこともできる。ここで、”コンピュータ読み取り可能な媒体”７０とは、命令を実行するシステム、装置又はデバイスによって、あるいはそれらと関連して用いるためのプログラムを、格納、保存、通信、伝播、又は伝送することが可能な任意の媒体であって良い。コンピュータ読み取り可能な媒体７０を非限定的に例示すれば、電気、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置、デバイス、又は伝播媒体であってよい。コンピュータ読み取り可能な媒体の、網羅的でないより具体的な例には、１つ又は複数の配線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータフレキシブルディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ（登録商標）)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)が含まれる。
このようにして、通信ネットワークにおけるユーザ端末について、節電状態からの状態遷移時間を削減するための、本発明の好ましい実施形態に従ったコンピュータプログラムであって、前記ユーザ端末が前記節電状態から復帰する際に時間短縮できるよう、前記節電状態への状態遷移を実行する際に前記ユーザ端末において１つ又は複数の情報パラメータを維持するステップを実行するコンピュータプログラム、を格納するコンピュータ読み取り可能な媒体が提供される。
上述した本発明の実施形態は、添付した請求項によって規定される本発明の範囲内で変更することが可能である。
本発明を説明及び請求するために用いられる、”含む”、”備える”、”統合する”、”〜からなる”、”有する”、”〜である”といった表現は、非限定的に解釈されること、すなわち、明示的に説明されていない項目、部品又は要素の存在も許容されることが意図されている。単数での言及はまた複数に関するものとしても解釈されるべきであり、その逆もまたしかりである。
添付した請求項における括弧内の数字は請求項の理解を支援するためのものであり、それら請求項によって請求される事項を多少なりとも限定するものとして解釈されるべきものではない。

Claims (34)

  1. 通信ネットワークにおけるユーザ端末(18)について、節電状態からの状態遷移時間を削減する方法であって、前記ユーザ端末が前記節電状態から復帰する際の時間を削減できるように、前記節電状態への状態遷移を実行する際に１つ又は複数の情報パラメータを前記ユーザ端末内に維持するステップを有することを特徴とする方法。
  2. 前記情報パラメータが、高速下り共有チャネル用の無線ネットワーク一時識別子(H-RNTI)であることを特徴とする請求項１記載の方法。
  3. 前記節電状態からの状態遷移の実行の必要性を検出するステップと、
    UTRAN無線ネットワーク一時識別子(U-RNTI)を含んだ初期メッセージを送信するステップと、
    通信ネットワークエンティティから無線ベアラ構成の通知を受信するステップと、
    前記通信ネットワークエンティティへ完了メッセージを応答するステップとをさらに有することを特徴とする請求項２記載の方法。
  4. 前記初期メッセージがチャネル品質表示(CQI)情報を含んでいることを特徴とする請求項３記載の方法。
  5. 前記初期メッセージがセル更新メッセージであることを特徴とする請求項３又は請求項４記載の方法。
  6. 前記完了メッセージが、無線ベアラ再構成完了メッセージ、又はUTRANモビリティ情報完了メッセージのいずれかであることを特徴とする請求項３記載の方法。
  7. 無線ベアラ構成の前記通知が、前記維持されたH-RNTIを用い、前記高速下り共有チャネル上で搬送されるセル更新確認メッセージであることを特徴とする請求項３記載の方法。
  8. 前記節電状態がCELL-PCH状態であることを特徴とする請求項１乃至請求項７のいずれか１項に記載の方法。
  9. 前記節電状態がURA-PCH状態であることを特徴とする請求項１乃至請求項７のいずれか１項に記載の方法。
  10. 前記情報パラメータが、セル用の無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)であることを特徴とする請求項１記載の方法。
  11. 前記情報パラメータが、使用されていた個別物理チャネル(DPCH)、又は使用されていた部分個別物理チャネル(F-DPCH)であることを特徴とする請求項１記載の方法。
  12. 前記節電状態からの状態遷移の実行の必要性を検出するステップと、
    UTRAN無線ネットワーク一時識別子(U-RNTI)を含んだ初期メッセージを通信ネットワークエンティティへ送信するステップと、
    前記維持された下り個別物理チャネル(DPCH)に同期するステップと、
    無線ベアラ構成の通知及び前記下り個別物理チャネル(DPCH)の割り当て情報を、前記通信ネットワークエンティティから受信するステップと、
    前記通信ネットワークエンティティが、前記維持された個別物理チャネル(DPCH)が依然として前記ユーザ端末に割り当てられていることを通知した場合、現在の同期を保持するステップまたは、
    前記通信ネットワークエンティティが、前記維持された個別物理チャネル(DPCH)が依然として前記ユーザ端末に割り当てられていることを通知しなかった場合、前記通信ネットワークエンティティから通知される新たな個別物理チャネル(DPCH)への新たな同期を実行するステップ、をさらに有することを特徴とする請求項１１記載の方法。
  13. 前記情報パラメータが、下り部分DPCCHチャネライゼーション符号を含むことを特徴とする請求項１１記載の方法。
  14. 前記節電状態からの状態遷移の実行の必要性を検出するステップと、
    UTRAN無線ネットワーク一時識別子(U-RNTI)を含んだ初期メッセージを通信ネットワークエンティティへ送信するステップと、
    前記維持された下り部分個別物理チャネル(F-DPCH)に同期するステップと、
    無線ベアラ構成の通知及び前記下り部分個別物理チャネル(F-DPCH)の割り当て情報を、前記通信ネットワークエンティティから受信するステップと、
    前記通信ネットワークエンティティが、前記維持された部分個別物理チャネル(F-DPCH)が依然として前記ユーザ端末に割り当てられていることを通知した場合、現在の同期を保持するステップまたは、
    前記通信ネットワークエンティティが、前記維持された部分個別物理チャネル(F-DPCH)が依然として前記ユーザ端末に割り当てられていることを通知しなかった場合、前記通信ネットワークエンティティから通知される新たな部分個別物理チャネル(F-DPCH)への新たな同期を実行するステップ、をさらに有することを特徴とする請求項１３記載の方法。
  15. 前記情報パラメータが、上りチャネライゼーション符号を含むことを特徴とする請求項１記載の方法。
  16. 前記節電状態からの状態遷移の実行の必要性を検出するステップと、
    前記上りチャネライゼーション符号が依然として有効であることを検証するステップと、
    セル更新メッセージの送信直後に同期を開始するステップと、をさらに有することを特徴とする請求項１４記載の方法。
  17. 通信ネットワークにおけるユーザ端末(18)について、節電状態からの状態遷移時間を削減する装置であって、前記ユーザ端末が前記節電状態から復帰する際の時間を削減できるように、前記節電状態への状態遷移を実行する際に１つ又は複数の情報パラメータを前記ユーザ端末内に維持する手段(64)を有することを特徴とする装置。
  18. 前記情報パラメータが、高速下り共有チャネル用の無線ネットワーク一時識別子(H-RNTI)であることを特徴とする請求項１７記載の装置。
  19. 前記節電状態からの状態遷移の実行の必要性を検出する手段(65)と、
    UTRAN無線ネットワーク一時識別子(U-RNTI)を含んだ初期メッセージを送信する手段(61)と、
    通信ネットワークエンティティ(10)から無線ベアラ構成の通知を受信する手段(62)と、
    前記通信ネットワークエンティティ(10)へ完了メッセージを応答する手段(61)と、をさらに有することを特徴とする請求項１８記載の装置。
  20. 前記初期メッセージがチャネル品質表示(CQI)情報を含んでいることを特徴とする請求項１９記載の装置。
  21. 前記初期メッセージがセル更新メッセージであることを特徴とする請求項１９又は請求項２０記載の装置。
  22. 前記完了メッセージが、無線ベアラ再構成完了メッセージ、又はUTRANモビリティ情報完了メッセージのいずれかであることを特徴とする請求項１９記載の装置。
  23. 無線ベアラ構成の前記通知が、前記維持されたH-RNTIを用い、前記高速下り共有チャネル上で搬送されるセル更新確認メッセージであることを特徴とする請求項１９記載の装置。
  24. 前記節電状態がCELL-PCH状態であることを特徴とする請求項１７乃至請求項２３のいずれか１項に記載の装置。
  25. 前記節電状態がURA-PCH状態であることを特徴とする請求項１７乃至請求項２３のいずれか１項に記載の装置。
  26. 前記情報パラメータが、セル用の無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)であることを特徴とする請求項１７記載の装置。
  27. 前記情報パラメータが、使用されていた個別物理チャネル(DPCH)、又は使用されていた部分個別物理チャネル(F-DPCH)であることを特徴とする請求項１７記載の装置。
  28. 前記節電状態からの状態遷移の実行の必要性を検出する手段(65)と、
    UTRAN無線ネットワーク一時識別子(U-RNTI)を含んだ初期メッセージを通信ネットワークエンティティ(10)へ送信する手段(61)と、
    前記維持された個別物理チャネル(DPCH)に同期する手段(66)と、
    無線ベアラ構成の通知及び前記下り個別物理チャネル(DPCH)の割り当て情報を、前記通信ネットワークエンティティ(10)から受信する手段(62)と、
    前記通信ネットワークエンティティ(10)が、前記維持された個別物理チャネル(DPCH)が依然として前記ユーザ端末(18)に割り当てられていることを通知した場合、現在の同期を保持する手段(66)または、
    前記通信ネットワークエンティティ(10)が、前記維持された個別物理チャネル(DPCH)が依然として前記ユーザ端末に割り当てられていることを通知しなかった場合、前記通信ネットワークエンティティ(10)から通知される新たな個別物理チャネル(DPCH)への新たな同期を実行する手段(66)、をさらに有することを特徴とする請求項２７記載の装置。
  29. 前記情報パラメータが、下り部分DPCCHチャネライゼーション符号を含むことを特徴とする請求項２７記載の装置。
  30. 前記節電状態からの状態遷移の実行の必要性を検出する手段(65)と、
    UTRAN無線ネットワーク一時識別子(U-RNTI)を含んだ初期メッセージを通信ネットワークエンティティ(10)へ送信する手段(61)と、
    前記維持された下り部分個別物理チャネル(F-DPCH)に同期する手段(66)と、
    無線ベアラ構成の通知及び前記下り部分個別物理チャネル(F-DPCH)の割り当て情報を、前記通信ネットワークエンティティ(10)から受信する手段(62)と、
    前記通信ネットワークエンティティ(10)が、前記維持された部分個別物理チャネル(F-DPCH)が依然として前記ユーザ端末(18)に割り当てられていることを通知した場合、現在の同期を保持する手段(66)、または、
    前記通信ネットワークエンティティ(10)が、前記維持された部分個別物理チャネル(F-DPCH)が依然として前記ユーザ端末に割り当てられていることを通知しなかった場合、前記通信ネットワークエンティティ(10)から通知される新たな部分個別物理チャネル(F-DPCH)への新たな同期を実行する手段(66)、をさらに有することを特徴とする請求項２９記載の装置。
  31. 前記情報パラメータが、上りチャネライゼーション符号を含むことを特徴とする請求項１７記載の装置。
  32. 前記節電状態からの状態遷移の実行の必要性を検出する手段(65)と、
    前記上りチャネライゼーション符号が依然として有効であることを検証する手段(67)と、
    セル更新メッセージの送信直後に同期を開始する手段(66)と、をさらに有することを特徴とする請求項３１記載の装置。
  33. 請求項１７乃至請求項３２のいずれか１項に記載の装置(63)を有することを特徴とするユーザ端末(18)。
  34. 通信ネットワークにおけるユーザ端末(18)について、節電状態からの状態遷移時間を削減するためのコンピュータプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体であって、前記コンピュータプログラムが、前記ユーザ端末が前記節電状態から復帰する際の時間を削減できるように、前記節電状態への状態遷移を実行する際に１つ又は複数の情報パラメータを前記ユーザ端末内に維持するステップを実行することを特徴とする媒体。
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