JP2010281887A - 画像形成装置における像加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エンドレスフィルムの寄りによるフィルム端部の損傷を緩和する。
【解決手段】 フィルム20の端部に寄り止め部材28を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 フィルム20の端部に寄り止め部材28を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像を担持した記録材を加熱するフィルム加熱方式の加熱装置、および該加熱装置を具備した画像形成装置に関する。
従来、加熱定着装置に代表される像加熱装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く用いられており、これらの装置は、ハロゲンランプ、発熱抵抗体に電流を流して発熱させ、ローラやフィルムを介してトナー像の加熱を行っている。従って、発熱位置とトナーとの間には、フィルム加熱方式の定着装置であっても若干の距離を有しており、その分だけ消費エネルギーの効率が低下せざるを得なかった。
フィルム加熱方式の加熱装置は、本出願人において既に種々提案している(特許文献1等)。
基本的には、セラミックヒーター等の加熱体と圧接部材との間に耐熱性のフィルムを挟ませて加熱ニップ部を形成させ、この加熱ニップ部のフィルムと圧接部材との間に被加熱材を導入してフィルムと一緒に挟持搬送させることで、加熱ニップ部において加熱体の熱をフィルムを介して被加熱材に与えて加熱する構成のものである。加熱体とフィルムを低熱容量化して、クイックスタート性、省電力等の特長を具備させた、オンデマンドタイプの装置を構成することができ、例えば、プリンタ・ファクシミリ・複写機等の画像形成装置において、記録材上に形成担持させた未定着画像(未定着トナー画像)を加熱定着させる定着装置として有効に活用できる。
図2にフィルム加熱方式の加熱装置の一例の横断面模型図を示した。
1は横断面略半円樋型のフィルムガイド兼用の加熱体支持部材である。3は加熱体であり、上記加熱体支持部材1の下面の略中央部に部材長手(図面に垂直方向)に沿って設けた溝穴1aに嵌め込んで固定保持させてある。加熱体3は低熱容量の所謂セラミックヒーターを用いている。
2は円筒状(エンドレス)の耐熱性フィルムであり、加熱体3を固定保持させた上記の加熱体支持部材1に外嵌させてある。この円筒状のフィルム2の内周長と加熱体3を含む加熱体支持部材1の外周長はフィルム2の方を例えば3mm程度大きくしてあり、したがってフィルム2は加熱体支持部材1に対し周長が余裕をもってルーズに外嵌している。
4は加圧部材としての弾性加圧ローラであり、芯金4−aとシリコンゴム等の離型性の良い耐熱ゴム層4−bからなる。上記加熱体3とこの加圧ローラ4とをフィルム2を挟ませて加圧ローラ4の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させて記録材搬送方向において所定幅Wnの加熱ニップ部(以下、定着ニップ部と記す)を形成させている。
本例の定着装置において、円筒状フィルム2の内径は30mm、加熱体3の記録材搬送方向における幅Wkは7.0mmである。弾性加圧ローラ4の芯金4−aはφ14mm、ゴムを含んだ部分4−bの外径はφ20mm、硬度は45°(ASKER−C 総加重5.88N)である。定着ニップ部を形成させる加圧力は98.07Nを加重している。この状態における定着ニップ部幅Wnは6.0mmである。
フィルム2は熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEPの単層、あるいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。本例ではポリイミドフィルムの外周表面にPTFEをコーティングしたものを用いている。
加熱体3であるセラミックヒーターは、Al2O3、AlN等でできたヒータ基板5の表面に、発熱部材(以下、抵抗発熱体と記す)6として例えばAg/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み約15μm、記録材搬送方向における幅Wtを1〜3mmにしてスクリーン印刷等により塗工して形成具備させ、その上に保護層7としてガラスやフッ素樹脂等をコートしてある。ヒータ基板5の抵抗発熱体6の形成面側とは反対面側には加熱体温度検知素子としてのサーミスタ8を設けてある。このサーミスタ8は通紙可能な記録材の最小サイズの幅内に収まる位置に配置してある。この加熱体3の保護層7面側がフィルム2の内面が密着して摺動するヒータ表面側であり、このヒータ表面側を下向きに露呈させて加熱体支持部材1の上記の溝穴1aに嵌め込んで固定保持させてある。
加圧ローラ4は不図示の駆動系Mにより矢印の反時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。この加圧ローラ4の回転駆動に従動して定着フィルム2が、その内面が加熱体3の下表面に密着して摺動しながら加熱体支持部材1の外回りを破線の様に矢印の時計方向に回転する。
また図2の様に加熱体3は給電回路14から通電発熱体6に通電がなされることで該抵抗発熱体6の発熱で迅速に昇温し、加熱体3の温度状態がサーミスタ8で検知される。そのサーミスタ8の出力をA/Dコンバーター11でA/D変換して制御回路(CPU)12に取り込み、その情報をもとにトライアック13で給電回路14のAC電圧を位相制御、波数制御等することにより加熱体3の抵抗発熱体6に対する通電電力を制御して、加熱体3の温度を所定の定着温度に温調制御するようにしてある。
そして、加圧ローラ4とフィルム2が上記のように回転され、加熱体3に通電がなされて所定の定着温度に温調された状態において、定着ニップ部のフィルム2と加圧ローラ4との間に未定着トナー画像tを担持した記録材Pを導入し挟持搬送させることで、フィルム2を介して付与される加熱体3からの熱と定着ニップ部の加圧力により、未定着トナー画像tを記録材Pに固着画像taとして熱圧定着させるものである。
しかしながら、上記定着器を利用したフィルム方式の定着装置は、例えば、装置を高速化したり、長寿命になったりしてフィルムやその他部品へのストレスが増大する方向になってきている。特にフィルムに至っては定着器内にジャム紙が滞留した際にそのジャム紙を取り除こうとした際にそのジャム紙を不用意に斜めなどに引っ張りジャム処理した場合に、フィルムが長手端部に寄ってフィルム端部と定着装置の側板等の摺擦により、フィルムの長手方向端部が破損してしまう可能性があった。また、フィルムを端面で支えているフランジとフィルムガイドとの隙間にフィルムが引っかかることでフィルムの端面が破損してしまったり、引っ掛かりにより中央部にストレスが加わりフィルムの中央部にシワが発生してしまったりという可能性があった。
以上説明したように、上記課題を解決するため、本発明は回転移動可能なエンドレス状のフィルムと、このフィルムからの熱により記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、本出願に係る第一及び第四の発明によれば前記フィルムの移動方向と直交する方向のフィルム端部に取り付けた弾性部材とその弾性部材を保持する支持部材を設けることで、フィルム端部が周辺部材と接触することが無くなるためフィルムの破損を防止することが出来る。また、第五の発明によればニップ部におけるフィルムの屈曲に順ずるためフィルムや周辺部材への歪みや撓みを発生させることが無くなり、高寿命な状態となる。また、第六〜七の発明によれば、フィルム電位を良好な状態に保つことが可能となる。さらに安全規格を満足する効果もあり、本件はフィルム破損以外にも複数の効果をもつ寄り止め構成を提供するとすることが可能となる。
以上説明したように、本発明によると、フィルム端部の破損、及び劣化を防止でき、装置の小型化・高速化及び高耐久化が可能となり、さらに電気安全規格を満足させることが可能となる。
(実施例1)
図3は本発明の実施の形態である像加熱装置を定着装置として用いた画像形成装置の断面図である。
図3は本発明の実施の形態である像加熱装置を定着装置として用いた画像形成装置の断面図である。
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。感光ドラム1は矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動され、その回転過程で一次帯電器(帯電ローラ)2によりマイナスの所定の暗電位VDに一様に帯電処理される。
3はレーザービームスキャナであり、不図示の画像読取装置、ワードプロセッサ、コンピュータ等のホスト装置から入力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザービームを出力し、上記のように一次帯電器2でマイナスに一様帯電された感光ドラム1面がレーザービームで走査露光されることで露光部分は電位絶対値が小さくなって明電位VLとなり回転感光ドラム1面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。
次いでその潜像は現像器4によりマイナスに帯電した粉体トナーで反転現像(レーザー露光部VLにトナーが付着)されて顕像化される。
現像器4は回転駆動される現像スリーブ4aを有し、そのスリーブ外周面にマイナスの帯電を持ったトナーの薄層がコートされてドラム1面と対向し、スリーブ4aにはその絶対値がドラム1の暗電位VDよりも小さく、明電位VLよりも大きな現像バイアス電位VDCが印加されていることで、スリーブ4a上のトナーが感光ドラム1の明電位VLの部分にのみ転移して潜像が顕像化(反転現像)される。
一方、給紙トレイ14上に積載セットされている記録材Pが給紙ローラ13の駆動により1枚宛繰り出し給紙され、搬送ガイド12a、レジストローラ対10・11、転写ガイド8・9を経由して、感光ドラム1とこれに当接させて転写バイアスを印加した転写部材としての転写ローラ5のニップ部(転写部)mへ感光ドラム1の回転と同期どりされた適切なタイミングをもって給送されて記録材Pの面に感光ドラム1面側のトナー像が順次に転写されていく。転写部材としての転写ローラ5の体積抵抗値は108〜109Ωcm程度のものが適当である。
転写部を通った記録材15は感光ドラム1面から分離され、搬送ガイド12bで像加熱装置である定着装置7へ導入されて転写トナー像の加熱定着を受け、画像形成物(プリント)として排紙トレイ16へ出力される。記録材分離後の感光ドラム1面はクリーニング装置6で転写残りトナー等の感光ドラム面残留物の除去を受けて清浄面化されて繰り返して作像に供される。
次に本発明の実施形態の像加熱装置である定着装置を詳細に説明する。
まず、定着装置全体の構成を説明する。
図2は本発明における定着装置断面図であり、ホルダーに入れたヒータを発熱させエンドレスのフィルムを用いる定着器をベースに考えている。
一方本件は高透磁率コアを使った磁束を金属フィルムに通過させることによって発熱する定着装置への応用も可能である。ここでこの定着器についても述べておく(図4)。
発熱層20aとしては、ニッケル,鉄,強磁性SUS,ニッケル−コバルト合金といった強磁性体の金属から形成される厚さ1〜100μmのものが好ましい。弾性層20bとしては、シリコンゴム,フッ素ゴム,フルオロシリコンゴム等の耐熱性,熱伝導性の良い材料からなる厚さ10〜500μmのものが好ましい。
離型層20cとしては、フッ素樹脂(PFA,PTFE,FEP等),シリコン樹脂,フルオロシリコンゴム,フッ素ゴム,シリコンゴム等の離型性、耐熱性の良い材料からなる厚さ1〜100μmのものが好ましい。つまり、高透磁率コア22は、フェライトやパーマロイ等といったトランスのコアに用いられる材料、より好ましくは100kHz以上でも損失の少ないフェライトが用いられており、このコア22の周囲に巻かれたコイル23に、励磁回路(不図示)から20kHz〜500kHzの高周波電流を流すことにより磁束が発生し、この磁束の変化によって発熱層20aに渦電流が発生し、発熱層20aの固有抵抗に基づきジュール熱により発熱が生じるのである。
一方、以上のように構成された定着フィルム20には、加圧部材として、芯金24aとシリコンゴム層24bからなる加圧ローラ24が圧接するように配設されており、該加圧ローラ24と定着フィルム20で形成されたニップnに被加熱材としての未定着トナー像Tをのせた記録材Pを通すことで加熱定着を行う。
つまり、以上のようにして定着フィルム20に伝播した発生した熱は、ニップnに伝達され、このニップnに挟持搬送される記録材15と記録材15上のトナーTを加熱するため、ニップn内ではトナーTが溶融し、ニップnを通過した後、冷却して固着像となり、定着が行われるのである。
ところでこのようにフィルムを用いた定着器を用いる場合には、部品の公差やアライメントや取り付け状態によってフィルムに寄り力が発生しフィルムの端部と定着装置の側板が摺擦し、フィルムの端部が破損する可能性があった。その他、停電や斜行などの何らかの原因で装置内に記録材が停滞してしまうことがある。この時、記録材を取り除く為のジャム処理を行う必要がある。ジャム処理とは装置が止まった状態で機内に停滞してしまった紙を手に持ち記録材が掴める位置から記録材を引き抜き装置内からジャム紙を取り除く作業のことをいう。この時、ジャム紙を強引に引っ張ったり記録材の搬送方向に対して角度をもって記録材を引き抜いてしまったりすると記録材にストレスがかかり記録材が途中で破れてしまったり、さらには記録材とフィルムの摩擦抵抗によって、フィルムとジャム紙が一体化して動きフィルムを端部で支持しているフランジにぶつかり端部が破損する可能性があった。
そこで、本実施形態においては、図1、図5に示すような構成をとっている。図1は本発明の第1の実施の形態の特徴を最も良く表す定着装置の長手端部の図である。また、図2は、本実施形態の特徴を最も良く表す定着装置の長手端部の分解斜視図である。
図1、5において25aは、PBTやPPSやLCPからなる高耐熱の定着カバーで、定着器全体を覆い、定着器の強度を増すために設けられている。その他、この定着カバーは装置内へユーザーが手などを挿入した際にも熱くなった定着器に触れないように保護する役目を果たしている。この定着カバーの搬送方向に寄り止めリブ25bを設けている。このリブはフィルムに近接しており、後述の寄り止め部材28のスラスト方向(搬送方向に対して垂直方向)へのフィルムの寄り(移動)を防止する役目を果たしている。フィルムの内部には不図示のステーが内包されており、これを不図示のバネ等によって加圧され、加圧ローラとが所定の定着ニップを形成している。
寄り止め部材28としては、フェノール樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミド樹脂,ポリアミドイミド樹脂,PEEK樹脂,PES樹脂,PPS樹脂,フッ素樹脂(PFA,PTFE,FEPetc.),LCP(liquid crystal polymer:液晶ポリマー)樹脂,シリコン樹脂など、もしくは、これらの混合等の耐熱性の良い材料からなる厚さ0.5〜3mmのものが好ましい。それは、厚みが少ない場合には寄り止めリブ25bが寄り止め自体に接触しづらくなり、フィルムの寄りを規制する効果が薄れてしまう。反対に厚みが多いと寄り止め部材のフィルムへの接着に対して剥離方向の力が発生しやすくなり、フィルムに固定している寄り止め部材が取れてしまう可能性が高くなる為である。一方、この寄り止め部材28のスラスト方向への幅は1.0〜5.0mmのものが好ましいい。この幅が小さい場合には、フィルム全体に固定されている寄り止め自体の面積が小さく回転によって生じるスラスト方向への力やジャム処理などによって生じる力よりも小さくなり、上記と同様フィルムに固定している寄り止め部材が取れてしまう可能性が高くなる為である。図3に示すように寄り止め部材が大きい場合には、寄り止めを含むフィルムユニット自体の大きさWは寄り止めの幅w、記録材の幅kw、記録材端面から寄り止めまでのクリアランス(安全設計値:記録材と寄り止めが接触しないためのマージン幅)αとした場合、W=kw+2α+2wとなる。
次に寄り止めがフィルムへ接着している接着力Ysに関して述べる(図6)。
本実施例に使用している定着ユニットは、不図示の加圧ローラにフィルムユニットを総加重15kgfで加圧し定着ニップを形成している。加圧ローラは硬度40°品を使用しており、構成はφ11の芯金を使用し、弾性層を接着させる為に接着部表面を接着用の粗し処理を行い、シリコン系の接着剤をプライマとして塗布し、その上にシリコンゴムの弾性層を厚み3.5mmの厚さで形成し、その表層にPFAやPTFEなどのフッ素チューブを施す為に弾性層とチューブとの間にシリコン系の接着剤をプライマとして塗布している。このような加圧ローラを使用し、定着ニップの幅や約7.5mm±1.0mm程度形成している。このような定着器を有している本実施例の装置は、記録材を搬送する速さ(プロセススピード)を約90mm/secと設定した画像形成装置を使用している。その他、このフィルムユニットの中に配置している不図示の温度検知素子(サーミスタ)の制御温度としては、フィルムユニットに内包している加熱体自体の温度を約180℃程度で温調できるよう温調制御している。
このような画像形成装置を通常に使用すると、ローラの回転や各部品の部品公差及びアライメントなどによって、フィルムは端面方向に移動させられる力(寄り力)が約200gf程度加わっている。一方、ジャム処理などを行った際には、約0.5kgf〜2.0kgf程度の力がフィルム端面に加わってしまう。このジャム処理によるフィルム端面へのストレスはジャムしている状態にもよるが、トナーが定着ニップ内に残っている状態や、本来使用してはならない、使用外のOHT(表面に樹脂などがコーティングされているようなものや耐熱温度が低いものなど)であったりした場合、フィルムとジャム紙が密着(接着)された状態となり、強引にジャム処理などをしてしまった場合や搬送方向と角度をもってジャム処理された場合には、この寄り力が極端に増え1.0kgf〜4.0kgf程度まで跳ね上がってしまう。
つまり、フィルムと寄り止めとの接着力はスラスト方向に本件の構成では4.0kgf以上の接着力をもたせる必要がある。しかし、装置の構成によっては加圧力が大きくなった場合にはこのTsの値は大きくする必要がある。
本件では、寄り止めを接着させる位置のフィルム表層を約数μm粗し、その粗された表面と寄り止め部材との間にシリコン系の接着剤をプライマとして施し接着している。そうすることで、フィルムと寄り止めとの接着力は約5.0kgf程度以上の接着力を有する状態となり、イレギュラーな状態におけるジャム処理にも剥がれを起さず装置やフィルムが壊れないように機能をもたせることができる。
次に寄り止めリブと寄り止め部材との位置関係は、図1に示すように本件では寄り止め部材は寄り止めリブよりも外側に配置し、寄り止めの内側に常に寄り止めリブが接触するよう配置している。これは、薄膜のフィルムを使用した場合に寄り止め部材の外側からフィルムの移動を抑止した場合、フィルム自体が耐えることが出来なくなり、フィルム自体が破壊してしまう恐れがあるためである。つまり、寄り止めの外面に寄り止めリブの内面が接触することでフィルム端部、強いては寄り止め端部が壁面に接触しない構成としている。その他、定着器を構成するための壁もしくはフィルムの長手方向の位置を規制する壁をK位置としたとき、寄り止め部材との距離をβ、また規制部材との距離をγとしたとき、β>γとする必要がある。これは、フィルムが長手方向にスラストした際に、β<αであった場合には壁に寄り止め部材が接触してしまうことがあり、このときフィルム端部が破壊してしまう可能性がある。そこで、β>αとすることで万が一フィルムが端部によったとしても寄った側と反対側の寄り止めの内側と規制部材との外側の面のみが接触する構成となりフィルム端面が壁に接触することがなくなる。さらに、フィルムにテンションが張った状態をキープすることでフィルムは常にピンと張った状態を維持することが可能となる。
そしてその他端部の状態が極端に弱い材料を用いたり、金属などの屈曲に弱い材料を用いたりする場合も本構成が有効である。
本構成以外では、装置構成を変更したりフィルムの挫屈強度を大きくする、つまり、厚みを厚くする、SUSや鉄などの金属フィルムなどを使用したりすれば、寄り止め部材と寄り止めリブとの位置関係はこの限りではなく、フィルムの坐屈力があればリブの外面により止めを構成することも可能である。本件では、フィルムの総膜圧を60μmと設定しているため前者の構成をとっているに過ぎない。
以上の様な構成をとることでフィルムへのストレスを緩和し、そのストレスを寄り止め部材とリブで吸収することができるので、例えば、装置を高速化する場合や、耐久性をさらに向上させようとする場合であっても、フィルム端部の破断、破損、座屈を防止でき、また、端面の破壊を防止することが可能である。また、寄り止め自体がフィルムを円状に保とうとする作用を寄り止めの幅の効果によってフィルムガイドとフランジとの隙間にフィルムが入り込み引っかかったり、ぶつかったりしてフィルムの端面を破壊することが無くなり、長寿命の構成をとることが可能となる。
(実施例2)
図7に本発明の第2の実施の形態を示す。
図7に本発明の第2の実施の形態を示す。
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態における寄り止め部材に中抵抗以下の抵抗値を設けたものである。
寄り止めの抵抗値は、具体的には3×108Ω以下とする。
従来用いている定着フィルムは図7−aに示す様にフッ素系を用いたトップ層、トップ層とベース層を接着しフィルム電位を調整するための導電プライマ層、そしてフィルムの基礎を構成しているPIベースのベース層という3層構成をしている。
図7−bには定着器の横図を示しており、加圧ローラ側には従来設けていた導電のゴムリング(上部の図におけるローラ側の導電リング)が除かれている。その代わりに本件における前記寄り止めリブ(定着カバーにカーボンなどの導電剤を含ませ)を導電部品としている。その使用目的として、フィルム電位を調整するために導電プライマ層を一部露出させ、寄り止めを接触させ、その寄り止め部材の表面に寄り止めリブを接触させる。その寄り止めリブはダイオードを経由してグランドに落としている。ダイオードを経由させることでフィルム電位を一定に保つことができる。フィルムの電位を調整する目的としては、フィルム電位を一定に保つことでオフセット画像(トナーが紙に定着せず一部がフィルム側に付着することで発生する画像不良)の防止を行うことである。また、不図示のバイアス印加経路を用い、フィルムのプライマ層に電圧を印加することでフィルム電位をより一定に保つことも可能となる。
このように、寄り止めを導電にし、上記の様に様々な構成にすることで従来別部品として用いていた導電ゴムリングの代替品として本発明の寄り止めを用いることができ、さらにフィルム破損を防止するための寄り止め目的以外の機能を付加することで、画像不良の防止を行うことが可能となり、且つより安価な定着器を製造することが可能となり、さらには実施例1で示したようにフィルムの端部劣化、破損に対し有利となり、装置の高速化、高耐久化が可能となる。
(実施例3)
第3の実施の形態においては、第2の実施の形態における寄り止め部材に低抵抗側を除いた抵抗値を設けたものである。具体的には1.5MΩの抵抗値を下限として設定するものである。
第3の実施の形態においては、第2の実施の形態における寄り止め部材に低抵抗側を除いた抵抗値を設けたものである。具体的には1.5MΩの抵抗値を下限として設定するものである。
この目的は、安全規格を満足する為である。
定着器には未定着のトナーを溶融させ、記録材に定着させる必要があるため発熱体を有している。この発熱体には、発熱を起させるように交流電流(一次電流)を流している。安全規格で規定されている一次グランド間には基礎絶縁が必要という安全規格が決められている。
ここで、本発明の寄り止めはこの一次とグランド間に介在する位置に配置されている。つまり、この寄り止めに安全規格を確保するべく抵抗値を有している場合、別途安全規格を満足させるべく抵抗チップや安全距離及び介在させる部材を別途設ける必要が無くなり、コストダウンや装置の小型化をフィルム端部破壊と両立させることが可能となる。
1 フィルムガイド
2 フィルム
4 加圧ローラ
20 実施例の定着フィルム
28 寄り止めガイド
Ys 寄り止め部材の接着力
A フィルム端面の研磨
2 フィルム
4 加圧ローラ
20 実施例の定着フィルム
28 寄り止めガイド
Ys 寄り止め部材の接着力
A フィルム端面の研磨
Claims (7)
- 加熱体と、前記加熱体を保持する支持部材と、前記加熱体と前記支持部材と摺動するフィルムと、前記フィルムを介して前記支持部材・前記加熱体に圧接してニップを形成する加圧部材を有し、前記ニップの前記フィルムと前記加圧部材の間に画像を担持した記録材を導入して挟持搬送させて前記フィルムを介して前記加熱体の熱エネルギーを前記記録材に付与する加熱装置であり、回転移動可能なエンドレス状のフィルムと、この前記フィルムを加熱するヒータを有する像加熱装置において、
前記記録材の通紙方向と直行する方向の前記フィルムの端部部分の少なくとも一部に固定された弾性部材を有することを特徴とする像加熱装置。 - 前記フィルムの寄りを規制する規制部材を有し、少なくとも前記弾性部材は前記規制部材と当接することを特徴とする請求項1の像加熱装置。
- 前記フィルムの前記弾性部材と前記規制部材は回転時摺動接触することを特徴とする請求項1の像加熱装置。
- 前記弾性部材の外側は前記規制部材の内側部分によって規制されていることを特徴とする請求項1の像加熱装置。
- 前記弾性部材はJIS−A硬度が40〜80°であることを特徴とする請求項1の像加熱装置。
- 前記弾性部材の電気抵抗は1.5×106以上3×108以下であることを特徴とする請求項1の像加熱装置。
- 前記フィルムは前記支持部材を介して接地されていることを特徴とする請求項1の像加熱装置。
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US10095168B2 (en) | 2016-01-15 | 2018-10-09 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Fixing device with decrease in sliding resistance of endless belt and frictional wearing thereof |
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