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JP2010280851A - バイオマスからの炭化水素を主成分とする非水溶性液化燃料油の製造方法 - Google Patents

バイオマスからの炭化水素を主成分とする非水溶性液化燃料油の製造方法 Download PDF

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JP2010280851A JP2009136438A JP2009136438A JP2010280851A JP 2010280851 A JP2010280851 A JP 2010280851A JP 2009136438 A JP2009136438 A JP 2009136438A JP 2009136438 A JP2009136438 A JP 2009136438A JP 2010280851 A JP2010280851 A JP 2010280851A
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敦 阪井
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Abstract

【課題】液化処理後に得られる液化燃料油中の含酸素化合物の炭化水素への転換及び水相に含まれる水溶性有機物質の炭化水素への転換を行い、非水溶性液化燃料油の収率を向上させた、バイオマスからの炭化水素を含む非水溶性液化燃料油の製造方法を提供する。
【解決手段】リグノセルロースを含むバイオマスと有機溶媒と水とを含む混合物を液化処理に供する工程と、液化処理と同時に若しくは液化処理後に、該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を脱水触媒と加圧下において接触させ、脱水処理に供する工程、又は該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を水素と水素化触媒の存在下及び加圧下において接触させ、水素化処理に供する工程と、脱水処理又は水素化処理後の混合物から非水溶性液化燃料油を分離する工程とを含む、炭化水素を含む非水溶性液化燃料油の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、非水溶性液化燃料油の収率が高い、バイオマスからの炭化水素を主成分とする非水溶性液化燃料油の製造方法に関する。
従来のバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法として、特許文献1〜3では、バイオマスの液化触媒として炭酸カリウムを溶解した水と、バイオマスである木粉とを200℃〜385℃で処理することにより、液化燃料油をバイオマス固形分に対し23重量%〜45重量%の収率で得ている。
特許文献4では、木粉と、水、中性含酸素溶媒(アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、1-ブタノール等)及び炭酸カリウムとを300℃で処理することにより、液化燃料油をバイオマス固形分に対し33重量%〜68重量%の収率で得ている。
特許文献5では、木粉と、水、フェノール性化合物(フェノール、クレゾール)及びアルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等)とを350℃で処理することにより、液化燃料油をバイオマス固形分に対し47重量%〜65重量%の収率で得ている。
特許文献6では、活性炭触媒の存在下に、セルロース系バイオマスと脂肪族ケトン及び脂肪族アルコールから選ばれる1種の有機溶媒(アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール等)とを超臨界温度以上の温度で熱分解することにより、液化燃料油をバイオマス固形分に対し50重量%程度の収率で得ている。
特許文献7では、リグノセルロース系バイオマスを320℃〜360℃の超臨界アルコール(メタノール等)で処理することにより、アルコールに可溶な液化燃料油をバイオマス固形分に対し70重量%程度の収率で得ている。
特許文献8では、バイオマスを195℃〜500℃の1-オクタノールで処理することにより、液化燃料油をバイオマス固形分に対し最高90重量%程度の収率で得ている。
特許文献9では、炭素数1〜8の脂肪族アルコール(メタノール等)に5〜20体積%の水を加えた混合溶媒で、アルコールの超臨界又は亜臨界条件にてバイオマスを処理することにより、液化燃料油をバイオマス固形分に対し最高95重量%の収率で得ている。
特許文献10では、木質バイオマスを250℃〜400℃のアントラセン等の有機溶媒で処理することにより、アセトンに可溶な液化燃料油をバイオマス固形分に対し45重量%の収率で得ている。
また、本願発明者等は、既にリグノセルロースを含むバイオマスに対し、有機溶媒を含み且つ該バイオマスに含有される水分を含めて10重量%〜25重量%の水分率となるように調整された溶媒を加え、250℃〜350℃の温度で液化処理することを含む液化燃料油の製造方法を見出し、当該方法を開示している(特許文献11及び12)。
特許第1653948号明細書 特許第1653949号明細書 特許第1791733号明細書 特許第1660994号明細書 特許第1688399号明細書 特許第1888337号明細書 特許第3755076号明細書 特開2005-288406号公報 特開2005-296906号公報 特開2006-063310号公報 国際公開第2009/014225号パンフレット 特開2009-46661号公報
上記特許文献1〜3に記載されたバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法の場合、液化するための溶媒として水のみを使用するため、非水溶性であるリグニンの液化が十分でなく、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率が低くなる問題を有している。
上記特許文献4に記載されたバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法の場合、液化するための溶媒として水5部と、中性含酸素溶媒1部を用いることにより、非水溶性であるリグニンの液化を改善している。しかしながら、その効果は十分でなく、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率はあまり向上していない。
上記特許文献5に記載されたバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法の場合、液化するための溶媒として水/フェノール性化合物=5/1〜1/1の混合溶媒を用いることで、非水溶性であるリグニンの液化を改善している。しかしながら、その効果は十分でなく、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率はあまり向上していない。
上記特許文献6に記載されたバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法の場合、液化するための溶媒として脂肪族ケトン及び脂肪族アルコールから選ばれる1種の有機溶媒を用いているが、バイオマスの分解反応が十分進行しておらず、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率はあまり向上していない。
上記特許文献7に記載されたバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法の場合、液化するための溶媒として超臨界状態のアルコール(メタノール等)を用いて、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率を70重量%まで向上させている。しかしながら、バイオマスの液化圧力が43MPaと非常に高圧であり、液化反応装置が高価になるという問題を有している。
上記特許文献8に記載されたバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法の場合、液化するための溶媒として1-オクタノールを用い、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率を90重量%まで向上させている。しかしながら、1-オクタノールの使用量が、バイオマス1kgに対して32.7Lと非常に多く、そのため溶媒の加熱コストが高くなるという問題を有している。
上記特許文献9に記載されたバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法の場合、液化するための溶媒として炭素数1〜8の脂肪族アルコール(メタノール等)に5〜20体積%の水を加えた混合溶媒を用いて、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率を95重量%まで向上させている。しかしながら、バイオマスに含まれる水分を考慮していないので、水分量が多いバイオマスでは収率が低下するという問題を有している。
また、上記特許文献1〜9に開示される方法は、含酸素の水又は有機溶媒を用いており、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率が高くなる傾向にあるが、酸素を含有した液化燃料成分が多く、また、水への親和性があるため水分を含み、液化燃料油の発熱量を高くできない欠点を有している。
上記特許文献10に記載されたバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法の場合、液化するための溶媒として重質油(アントラセン等)や生成した液化燃料油の一部(自家溶媒)を用いているが、バイオマスの分解反応が十分進行しておらず、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率はあまり向上していない。また、当該方法でバイオマスから生成した液化燃料油には酸素や水を含み、軽油等の高グレード液体燃料の用途には適さない。
一方、上記特許文献11及び12において、本願発明者等は、有機溶媒を含み、且つバイオマス中の水分を考慮した所定の水分率を有する溶媒をバイオマスに加えて、所定の温度で液化処理に供するバイオマスを原料とする液化燃料油の製造方法を開示している。当該方法によれば、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率は高い。しかしながら、上記特許文献11及び12においては、液化処理後に得られる液化燃料油中の含酸素化合物の炭化水素への転換及び水相に含まれる水溶性有機物質の炭化水素への転換について考慮していなかった。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑み、液化処理後に得られる液化燃料油中の含酸素化合物の炭化水素への転換及び水相に含まれる水溶性有機物質の炭化水素への転換を行い、非水溶性液化燃料油の収率を向上させた、バイオマスからの炭化水素を含む非水溶性液化燃料油の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、リグノセルロースを含むバイオマスに水と有機溶媒とを加え、該バイオマスの熱分解が行われる所定の温度で液化処理し、液化処理と同時又は液化処理後に、得られた該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を脱水触媒と加圧下において接触させることにより脱水処理を行うか、又は該混合物を水素と水素化触媒の存在下及び加圧下において接触させ、水素化処理を行い、脱水処理又は水素化処理後の混合物から非水溶性液化燃料油を分離することで、得られる非水溶性液化燃料油の収率が高いことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、リグノセルロースを含むバイオマスと有機溶媒と水とを含む混合物を液化処理に供する工程と、液化処理と同時に若しくは液化処理後に、該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を脱水触媒と加圧下において接触させ、脱水処理に供する工程、又は該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を水素と水素化触媒の存在下及び加圧下において接触させ、水素化処理に供する工程と、脱水処理又は水素化処理後の混合物から非水溶性液化燃料油を分離する工程とを含む、炭化水素を含む非水溶性液化燃料油の製造方法である。
液化処理は、例えば、250℃〜370℃の温度下において行われる。液化処理に使用する有機溶媒としては、例えばキシレン等の炭素数6〜12の芳香族炭化水素の溶媒が挙げられる。
脱水処理又は水素化処理は、例えば250℃〜400℃の温度下において行われる。また、脱水処理又は水素化処理は、例えば1MPaG〜20MPaGの圧力下において行われる。
さらに、脱水処理又は水素化処理後に分離した水溶性有機物質を含有する水相を、液化処理に使用する水の一部又は全量として再利用することができる。
また、脱水処理又は水素化処理後の混合物から分離した有機溶媒を液化処理における有機溶媒の一部又は全量として再利用することができる。
本発明に係る炭化水素を含む非水溶性液化燃料油の製造方法によれば、バイオマスに水と有機溶媒とを加え液化処理工程を行い、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率を維持しつつ、液化処理工程と同時に又は引き続いて液化燃料油と水相との混合物の脱水処理工程又は水素化処理工程を実施することにより、非水溶性液化燃料油の収率を高く、且つ、水溶性有機物質を含有する水相中の有機物質濃度を低減でき、バイオマスから優れた生産性で非水溶性液化燃料油を得ることができる。
本発明に係る炭化水素を含む非水溶性液化燃料油の製造方法に用いることができる装置を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、リグノセルロースを含むバイオマスと有機溶媒と水とを含む混合物を液化処理に供する工程と、液化処理と同時に若しくは液化処理後に、該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を脱水触媒と加圧下において接触させ、脱水処理に供する工程、又は該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を水素と水素化触媒の存在下及び加圧下において接触させ、水素化処理に供する工程と、脱水処理又は水素化処理後の混合物から非水溶性液化燃料油を分離する工程とを含む、炭化水素を含む非水溶性液化燃料油の製造方法(以下、「本発明に係る方法」という)である。本発明に係る方法によれば、脱水処理又は水素化処理を行うことで、液化処理後に得られる液化燃料油中の含酸素化合物が炭化水素へ転換され、また水相に含まれる水溶性有機物質が炭化水素へ転換されることで、非水溶性液化燃料油の収率を向上させることができる。また、本発明に係る方法によれば、非水溶性液化燃料油と分離される水相中の有機物質の含有量を低減することができ、当該水相を液化処理における水として再利用することができる。
脱水処理を使用した場合には、本発明に係る方法において得られる非水溶性液化燃料油に含まれる炭化水素としては、例えば芳香族炭化水素(C6H6等のC6芳香族炭化水素、C6H5-CH3等のC7芳香族炭化水素、C6H4-(CH3)2、C6H5-C2H5等のC8芳香族炭化水素、C6H3-(CH3)3、C6H4-(CH3)(C2H5)等のC9芳香族炭化水素、C6H2-(CH3)4、C6H3-(CH3)2(C2H5)、C6H4-(C2H5)2等のC10芳香族炭化水素等)及び脂肪族炭化水素(C3H8等のC3脂肪族炭化水素、C4H10等のC4脂肪族炭化水素等)が挙げられる。
一方、水素化処理を使用した場合には、本発明に係る方法において得られる非水溶性液化燃料油に含まれる炭化水素としては、例えばベンゼン環が水素化されたことにより得られるシクロヘキサン骨格を有する炭化水素(C6H12等のC6炭化水素、C6H11-CH3等のC7炭化水素、C6H10-(CH3)2、C6H11-C2H5等のC8炭化水素、C6H9-(CH3)3、C6H10-(CH3)(C2H5)等のC9炭化水素、C6H8-(CH3)4、C6H9-(CH3)2(C2H5)、C6H10-(C2H5)2等のC10炭化水素等)及び脂肪族炭化水素(C3H8等のC3脂肪族炭化水素、C4H10等のC4脂肪族炭化水素等)が挙げられる。
本発明に係る方法により得られる非水溶性液化燃料は、炭化水素を主成分として含有する。ここで、「主成分」とは、非水溶性液化燃料油に対して炭化水素の重量比が高いことをいう。例えば、非水溶性液化燃料全体の重量に対して炭化水素の重量が例えば80重量%以上、好ましくは90重量%、特に好ましくは94重量%以上、95重量%以上、96重量%以上、97重量%以上、98重量%以上、99重量%以上である場合に、非水溶性液化燃料油が炭化水素を主成分として含有するということができる。
本発明におけるバイオマスはリグノセルロースを含む。リグノセルロースとは、構造性多糖のセルロース及びヘミセルロースと、リグニンとから構成される有機化合物である。このリグノセルロースを含有するバイオマスを非水溶性液化燃料油の原料として用いることができる。バイオマス中のリグノセルロースの含有量は特に限定されるものではないが、リグノセルロースがバイオマスの主成分であることが好ましい。ここで、「主成分」とは、バイオマス中に占めるリグノセルロース成分の割合が高いことをいい、具体的には、バイオマスから水分を除いた固形分中、リグニン成分、セルロース成分及びヘミセルロース成分の合計が少なくとも50重量%、好ましくは80重量%であるバイオマスが好ましく用いられる。そのようなバイオマスの具体例としては、小麦、米、トウモロコシ、大豆、大麦、ソルガム、サトウキビ、ジャガイモ、キャッサバ、テンサイ等の食糧作物及びその食糧作物残渣、パーム椰子、ヒマワリ、ナタネ、ナンヨウアブラギリ、ラッカセイ、トウゴマ等の油脂作物及びその油脂作物残渣、アルマングラス、ダンチク、カルドン、ケナフ、ミスキャンタス、ポプラ、ヒロハノウシノケグサ、ネピアグラス、ギニアグラス、ヤナギ、スイッチグラス等のエネルギー作物、林地残材、間伐材、工場残廃材等の林産廃棄物、建築廃材、剪定残渣、古紙等の産業廃棄物及び一般廃棄物、リグノセルロースの糖化残渣、エタノール蒸留廃液等が挙げられる。
液化処理に使用する有機溶媒は、本発明に係る方法の工程全体における使用温度において液状であれば特に限定されない。具体例として、パラフィン、環状炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール類、フェノール類、エーテル類、ケトン類、エステル類及びそれらの組合せを例示することができる。
パラフィンとしては、例えばn-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ドデカン及びそれらの異性体等が挙げられる。
環状炭化水素としては、例えばシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等が挙げられる。
芳香族炭化水素としては、例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン(o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン)、クメン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル等が挙げられる。
アルコール類としては、例えばメタノール、エタノール、ジエチレングリコール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、n-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、t-ブチルアルコール、1-ペンタノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-メチル-2-ブタノール、2,2-ジメチル-1-プロパノール、1-ヘキサノール、シクロヘキサノール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン等が挙げられる。
フェノール類としては、例えばフェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール等が挙げられる。
エーテル類としては、例えばジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル等が挙げられる。
ケトン類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等が挙げられる。
エステル類としては、例えばギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酪酸メチル等が挙げられる。
また、これらの有機溶媒は、単独で使用しても、任意の割合で2つ以上を混合して使用してもよい。
特に、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率を維持しつつ、脱水処理工程又は水素化処理工程において変質の程度が少なく、液化処理において再利用する観点から、炭素数6〜12の芳香族炭化水素が本発明において使用する有機溶媒として好ましい。当該炭素数6〜12の芳香族炭化水素としては、例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン(o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン)、クメン等が挙げられ、特にキシレンが好ましい。
脱水処理又は水素化処理に使用する脱水触媒又は水素化触媒としては、脱水反応又は水素化反応を促進するものであれば特に限定されないが、例えばシリケート(珪酸塩)、アルミナ、アルミノシリケート(ゼオライト)、チタニア等の金属酸化物、及びこれらの金属酸化物にニッケル、銅、コバルト、白金、パラジウム等の金属を担持した触媒が挙げられる。
以下に、本発明に係る方法を、図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明に係る方法に用いることができる装置を示す図である。図1に示すように、当該装置は、液化処理工程により液化燃料油を得るために、液化処理に使用する溶媒の貯蔵タンク1、溶媒移送ポンプ4、溶媒加熱器5、バイオマス液化反応器6、気液分離タンク10、液化燃料混合物(油相及び水相)貯槽17並びにそれらを接続する弁及びラインから構成される。
また、当該装置は、脱水処理工程又は水素化処理工程及び非水溶性液化燃料分離工程により、非水溶性液化燃料油を得るために、液化燃料混合物移送ポンプ20、液化燃料混合物加熱器21、液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23、気液分離タンク27、非水溶性液化燃料油からの有機溶媒の回収装置34並びにそれらを接続する弁及びラインから構成される。
図1に示す装置は、溶媒が連続供給され、バイオマスが回分供給される半連続操作型の装置であるが、本発明に係る方法に使用される装置はこれに限定されるものではない。本発明に係る方法に使用される装置としては、例えば、溶媒及びバイオマスをバイオマス液化反応器に同時に投入して液化処理に供する回分操作型の装置でもよく、あるいは溶媒にバイオマスを分散させたスラリー液を移送ポンプでバイオマス液化反応器に連続供給する連続操作型の装置であってもよい。
溶媒の貯蔵タンク1には、常温又は加熱昇温された状態で溶媒を貯蔵する。すなわち、有機溶媒及び水が当該貯蔵タンク1に貯蔵される。有機溶媒と水とが完全に相互溶解しない場合は、溶媒の供給が不均一となるので、有機溶媒と水の各々について、貯蔵タンク、移送ライン及び移送ポンプを別々に設けて、溶媒加熱器5の直前の溶媒移送ライン3で混合することが好ましい。
液化処理に使用する水は、溶媒(有機溶媒と水とを含む溶媒)全体に対してバイオマスに含有される水分を含めて例えば10重量%〜25重量%の水分率に調整することが好ましい。水分率が10重量%より少ない場合は、リグニン及びセルロースの加水分解が十分進行せず、25重量%より多い場合は、液化燃料油の収率が低下してしまう。例えば、有機溶媒としてキシレンを用いた場合は、上述の水分率は、バイオマスに含有される水分を含めて15重量%〜25重量%とすることが特に好ましい。
また、例えば液化処理に使用する水として、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等)の水溶液を使用してもよい。アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を液化処理の混合物に添加することで、バイオマスの液化反応、ガス化反応を促進する。当該アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩は、水溶液重量に対して、例えば0.1重量%〜5重量%、好ましくは1重量%〜3重量%で含有することができる。
溶媒の貯蔵タンク1は溶媒を貯蔵できる構造、材質のものであれば特に限定されず、金属製、ガラス製、プラスチック製、セラミック製等のいずれのものも使用することができる。また、常温や溶媒の沸点以下の温度で貯蔵される場合は、大気圧対応のもので良く、溶媒の沸点以上の温度で貯蔵される場合は、密閉加圧タイプのものが選定される。
溶媒の流通量は、バイオマス固形分に対し重量比で5倍〜20倍となるように選定される。溶媒の量がバイオマス固形分に対して5倍未満の場合は、分解液化反応が十分起こらず、20倍を超える場合は、非常に多くの溶媒の加熱エネルギーを消費することになるので好ましくない。液化燃料油の収率と溶媒の加熱エネルギーの関係から、バイオマス固形分に対する溶媒の流通量は、重量比で8倍〜15倍とすることが特に好ましい。
溶媒の貯蔵タンク1に貯蔵された溶媒2は、溶媒移送ライン3を介して溶媒移送ポンプ4に移送され、溶媒移送ポンプ4で溶媒の蒸気圧以上の圧力まで加圧され、溶媒加熱器5で、所定の反応温度まで加熱される。
ここで、溶媒移送ポンプ4としては、所定圧力まで加圧できるものであれば特に限定されず、例えばギアポンプ、多段渦巻きポンプ、シリンダポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ロータリーポンプ、スネークポンプ等が挙げられる。
溶媒加熱器5は、溶媒を所定温度まで加熱できるものであれば特に限定されず、例えば二重管式、シェル&チューブ式、Uチューブ式、スパイラル式、プレート式、電熱ヒーター加熱式、誘導加熱式等から選定される。
溶媒加熱器5における溶媒の加熱温度(液化処理における反応温度に相当)は、バイオマスの熱分解・液化反応が生じる250℃〜370℃(好ましくは250℃〜350℃)の範囲内で、溶媒とバイオマス原料との組合せを考慮して適宜設定される。例えば、バイオマスとしてコナラチップを用い、有機溶媒としてキシレンを用いる場合は、加熱温度が280℃〜370℃の間にあることが、液化燃料油の収率を向上させる観点から好ましい。
溶媒加熱器5で所定温度まで加熱された溶媒は、溶媒移送ライン3を介して、バイオマス液化反応器6に供給される。当該バイオマス液化反応器6において、液化処理が行われる。バイオマス液化反応器6内には、適宜乾燥させたバイオマス7(例えば、数mm以下に粉砕されたコナラ粉等のバイオマスチップ)が充填されており、これが溶媒2と反応して、バイオマスの分解液化反応が生じる。
バイオマス液化反応器6における溶媒の滞留時間は、例えば15分間〜60分間である。例えば、有機溶媒としてキシレンを用いる場合は、滞留時間が30分間であることが好ましい。
バイオマス液化反応器6は、バイオマス液化反応器の加熱装置8の制御下、所定温度に維持される。当該加熱装置8は、例えばバイオマス液化反応器6の外面に取り付けた電熱ヒーター、又はバイオマス液化反応器6の外面にジャケットを設け、熱媒体を流通させる構造のものとすることができる。
バイオマス液化反応器6内の圧力(液化処理における反応圧力に相当)は、溶媒及び液化燃料油が気化しない圧力となるように、生成ガス抜出し弁14及び液化燃料混合物抜出し弁16を調節して維持される。例えば、バイオマス液化反応器6内の圧力は4MPaG〜20MPaGの圧力、好ましくは5MPaG〜15MPaGに設定する。
バイオマス液化反応器6の材質としては、液化処理時の温度及び圧力並びに溶媒による腐食に耐えられるものであれば、特に限定されないが、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル合金鋼及びそれらのライニング鋼、セラミックライニング鋼等が挙げられる。バイオマス液化反応器6の構造についても特に限定されないが、縦型円筒型や横型円筒型が通常選定されるが、ループ型や流動層型のものを選択することもできる。
次いで、液化処理によって得られた液化燃料混合物及び生成ガスは、液化燃料混合物移送ライン9を介して、気液分離タンク10に移送される。液化処理によって得られた液化燃料混合物は、液化処理に使用した有機溶媒を含む液化燃料油(油相)と水溶性有機物質を含有する水相との混合物である。
気液分離タンク10の材質としては、液化燃料混合物及び生成ガスの温度及び圧力、並びに液化燃料混合物及び生成ガスによる腐食に耐えられるものであれば、特に限定されないが、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル合金鋼及びそれらのライニング鋼、セラミックライニング鋼等が挙げられる。気液分離タンク10の構造についても特に限定されないが、縦型円筒型や横型円筒型が通常選定される。
気液分離タンク10では、生成ガス11と液化燃料混合物12とに分離され、生成ガス11は生成ガス移送ライン13及び生成ガス抜出し弁14を介して系外に抜出される。一方、液化燃料混合物12は、液化燃料混合物移送ライン15及び液化燃料混合物抜出し弁16を介して液化燃料混合物貯槽17に移送される。
当該貯槽17は、液化燃料混合物を貯蔵できる構造及び材質を有するものであれば、特に限定されず、例えば金属製、ガラス製、プラスチック製、セラミック製等のいずれのものとすることができる。また、常温や液化燃料油の沸点以下の温度で分離操作される場合は、大気圧対応のもので良く、あるいは液化燃料油の沸点以上の温度で分離操作される場合は、密閉加圧タイプのものが選定される。
液化燃料混合物貯槽17では、液化燃料混合物18が、液化燃料混合物移送ライン19を介して、液化燃料混合物移送ポンプ20に移送され、さらに液化燃料混合物移送ポンプ20で、液化燃料混合物の蒸気圧以上の圧力まで加圧され、液化燃料混合物加熱器21で、所定の反応温度まで加熱される。
ここで、液化燃料混合物移送ポンプ20としては、所定圧力まで加圧できるものであれば特に限定されず、例えばギアポンプ、多段渦巻きポンプ、シリンダポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ロータリーポンプ、スネークポンプ等が挙げられる。
液化燃料混合物加熱器21は、液化燃料混合物を所定温度まで加熱できるものであれば特に限定されず、例えば二重管式、シェル&チューブ式、Uチューブ式、スパイラル式、プレート式、電熱ヒーター加熱式、誘導加熱式等から選定される。
液化燃料混合物加熱器21における液化燃料混合物の加熱温度(脱水処理又は水素化処理における反応温度に相当)は、液化燃料混合物の脱水反応又は水素化反応が生じる250℃〜400℃(好ましくは250℃〜350℃)の範囲内で使用する脱水触媒又は水素化触媒に応じて適宜設定される。400℃以上になると、液化燃料油や液化処理に使用した有機溶媒の分解が生じてしまい、好ましくない。
液化燃料混合物加熱器21で所定温度まで加熱された液化燃料混合物は、液化燃料混合物移送ライン19を介して、液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23に供給される。
液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23内には、目皿24で仕切られた空間内に脱水触媒又は水素化触媒22が充填されている。この脱水触媒又は水素化触媒22の層に液化燃料混合物を通過させることによって、脱水又は水素化を行うことができる。当該脱水反応又は水素化反応により、高発熱量の非水溶性液化燃料が得られる。
液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23に充填する脱水触媒量又は水素化触媒量は、例えば液空間速度が1〜6h-1となるように設定される。
なお、水素化処理の場合には、水素供給ライン(図示せず)を介して液化燃料混合物水素化反応器23に水素が供給される。水素供給量としては、バイオマス固形1gに対して0.1NL/h〜20NL/hが挙げられ、好ましくは0.5NL/h〜2NL/hである。
液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23は液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器の加熱装置25の制御下、所定温度に維持される。当該加熱装置25は、例えば液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23の外面に取り付けた電熱ヒーター、又は当該反応器23の外面にジャケットを設け、熱媒体を流通させる構造のものとすることができる。
液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23内の圧力(脱水処理又は水素化処理における反応圧力に相当)は、生成ガス抜出し弁31及び非水溶性液化燃料油・水相抜出し弁33を調節して維持される。脱水反応又は水素化反応を液化燃料混合物の蒸気圧以上の圧力で行うことが好ましく、且つガス生成物を減少させ非水溶性液化燃料油の収率を向上させる観点から、液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23内の圧力は、ゲージ圧で例えば1MPaG〜20MPaG(好ましくは、5MPaG〜10MPaG)とする。
液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23の材質としては、脱水処理又は水素化処理時の温度及び圧力並びに液化燃料混合物による腐食に耐えられるものであれば、特に限定されないが、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル合金鋼及びそれらのライニング鋼、セラミックライニング鋼等が挙げられる。液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器23の構造についても特に限定されないが、縦型円筒型や横型円筒型が通常選定されるが、ループ型や流動層型のものを選択することもできる。
なお、以上においては、液化処理後に脱水処理又は水素化処理を行う場合について説明したが、液化処理と脱水処理又は水素化処理とを同時に行ってもよい。ここで、同時とは、液化処理が進行する一方で、脱水処理又は水素化処理が進行することを意味する。例えば、バイオマス液化反応器6の下流側(処理進行方向に対して)の目皿で仕切られた空間に脱水触媒又は水素化触媒を充填する。この場合には、液化処理を行う一方で、液化処理後の液化燃料混合物を脱水触媒又は水素化触媒の層に通過させることによって、脱水処理又は水素化処理を同時に行うことができる。
次いで、脱水処理又は水素化処理によって得られた非水溶性液化燃料油・水相及び生成ガスは、非水溶性液化燃料油・水相移送ライン26を介して、気液分離タンク27に移送される。
気液分離タンク27の材質としては、非水溶性水液化燃料油・水相及び生成ガスの温度及び圧力並びに非水溶性水液化燃料油・水相及び生成ガスによる腐食に耐えられるものであれば、特に限定されないが、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル合金鋼及びそれらのライニング鋼、セラミックライニング鋼等が挙げられる。気液分離タンク27の構造についても特に限定されないが、縦型円筒型や横型円筒型が通常選定される。
気液分離タンク27では、生成ガス28と非水溶性液化燃料油・水相29とに分離され、生成ガス28は生成ガス移送ライン30及び生成ガス抜出し弁31を介して系外に抜出される。なお、水素化処理の場合には、生成ガス28には未反応の水素ガスが含まれる。一方、液化処理に使用した有機溶媒を含む非水溶性液化燃料油・水相29は、非水溶性液化燃料油・水相移送ライン32及び非水溶性液化燃料油・水相抜出し弁33を介して、有機溶媒の回収装置34に移送される。当該回収装置34では、液化処理に使用した有機溶媒を分離し、再利用する場合に、非水溶性液化燃料油から当該有機溶媒を分離する。
当該回収装置34の材質としては、分離操作時の温度及び圧力並びに非水溶性液化燃料油による腐食に耐えられるものであれば、特に限定されないが、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル合金鋼及びそれらのライニング鋼、セラミックライニング鋼等が挙げられる。
次いで、有機溶媒の回収装置34において、液化処理に使用した有機溶媒を含む非水溶性液化燃料油は、非水溶性液化燃料油と液化処理に使用した有機溶媒とに分離される。分離方法としては、例えば回収装置34として蒸留装置を使用し、非水溶性液化燃料油と液化処理に使用した有機溶媒との沸点の差に基づき蒸留により分離する方法が挙げられる。蒸留方法は、回収する当該有機溶媒の純度を考慮して、例えば回分単蒸留、連続フラッシュ蒸留、連続多段蒸留等から選定される。
有機溶媒の回収装置34における操作圧力は、特に限定されないが、通常、常圧又は減圧である。
有機溶媒の回収装置34において分離された非水溶性液化燃料油は、非水溶性液化燃料油移送ライン36を介して系外へ取り出し、高発熱量の非水溶性液化燃料油として利用できる。
一方、分離された有機溶媒は、溶媒回収ライン35を介して溶媒の貯蔵タンク1へ循環させ、液化処理のための溶媒として再利用することができる。このように、有機溶媒を再利用することで、新たに液化処理に供給する有機溶媒量を少なくすることができる。
なお、液化処理に使用した有機溶媒を分離することなく、当該有機溶媒を含む非水溶性液化燃料油をそのまま非水溶性液化燃料油として利用することもできる。
また、当該回収装置34において、液化処理に使用した有機溶媒を含む非水溶性液化燃料油と水相とが2相に油水分離する。従って、上述の蒸留操作の前段階又は後段階で相分離を行う。この際、水相には、水溶性有機物質と共に水を含有する。従って、回収装置34における水相は、水相回収ライン37を介して溶媒の貯蔵タンク1へ循環させ、液化処理のための水(溶媒)として再利用することができる。なお、循環の際には、水相から水溶性有機物質を除去した後に得られた水を再利用してもよい。このように、水相を再利用することで、廃水処理に係るコストを低減することができる。
本発明に係る方法によれば、バイオマス固形分に対する液化燃料油の収率を維持しつつ、液化処理工程と同時に又は引き続いて液化燃料油と水相との混合物の脱水処理工程又は水素化処理工程を実施することにより、非水溶性液化燃料油の収率を高くでき、且つ、水溶性有機物質を含有する水相中の有機物質濃度を低減できる。
(実施例)
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
コナラをカッターミルで粉砕し乾燥した後、16メッシュのふるいを通過し、32メッシュのふるいに残った粉体(粒子径1mm以下)を調製した。このコナラ粉体をさらに乾燥機で乾燥させ、水分率を約15重量%に調整した。バイオマス原料として、このように粒子径と水分率を調節したコナラ粉体を、バイオマス液化反応器に42g(バイオマス固形分36g、水分6g)充填した。
次いで、液化処理に使用する溶媒としてキシレン(ナカライテスク社製、試薬特級)を用い、これを高圧ポンプにより360g/hの流量で、また5重量%の炭酸カリウムを含有する水溶液を別の高圧ポンプにより84g/hの流量で移送しつつ、溶媒加熱器にてキシレンと炭酸カリウムを含有する水溶液とから成る溶媒を加熱し、300℃まで昇温した時間から1時間、上述のバイオマス液化反応器に流通させ、バイオマスの液化処理を行った。液化処理の際の反応圧力は、12MPaGに調節した。
また、バイオマス液化反応器の下流側には、ゼオライト触媒H/ZSM-5(Si/Al=45)50gを充填した液化燃料油脱水反応器を配置し、バイオマス液化処理に引き続いて脱水処理を行った。脱水反応器の温度及び圧力は、それぞれ液化処理と同じ300℃、12MPaGとした。
液化処理時間は1時間であるので、バイオマスに供給したキシレンは360g、炭酸カリウムを含有する水溶液はバイオマスに含有される水分を含めて90gとなり、バイオマスに流通させた反応溶媒(キシレン及び炭酸カリウムを含有する水溶液)の全量は、バイオマス固形分に対して、重量比で450g/36g=12.5倍となる。
バイオマスの液化処理および脱水処理後に回収した非水溶性液化燃料油の重量は392g(80.7重量%)であり、水相の重量は75g(15.4重量%)であり、未反応固形及びガス生成物等のロスの重量は19g(3.9重量%)であった。
得られた非水溶性液化燃料油及び水相の成分をガスクロマトグラフ質量分析計(島津製作所製GCMS-QP5000)で分析したところ、非水溶性液化燃料油において、94.1重量%が炭化水素であり、5.9重量%が含酸素有機化合物であった。従って、392g×94.1%=369gの炭化水素が生成したことになり、バイオマス固形分36gのうち9g(25重量%)が炭化水素液化燃料油に転換できたことになる。なお、上記94.1重量%の炭化水素の組成は、キシレン:66.6重量%、キシレン以外の芳香族炭化水素:25.0重量%及び芳香族炭化水素以外の炭化水素:2.5重量%であった。また、上記5.9重量%の含酸素有機化合物の組成は、芳香族化合物の含酸素化合物:4.8重量%及び芳香族化合物以外の含酸素化合物:1.1重量%であった。
一方、水相において、1.7重量%が有機化合物であり、98.3重量%が水であった。
[比較例1]
バイオマス液化反応器の下流側に液化燃料油脱水反応器を設けず、バイオマスの液化処理のみを実施例1に示す同様の条件にて実施した。
その結果、バイオマスの液化処理後に回収した非水溶性液化燃料油の重量は390g(80.2重量%)であり、水相の重量は74g(15.2重量%)であり、未反応固形及びガス生成物等のロスの重量は22g(4.5重量%)であった。
非水溶性液化燃料油及び水相の成分をガスクロマトグラフ質量分析計(島津製作所製GCMS-QP5000)で分析したところ、非水溶性液化燃料油において、76.8重量%が炭化水素であり、23.2重量%が含酸素有機化合物であった。従って、炭化水素の収量が390g×76.8%=300gであり、反応溶媒であるキシレンが含酸素化合物に変換されてしまい、トータル収支でバイオマスから高発熱量の炭化水素液化燃料油を得ることができなかった。なお、上記76.8重量%の炭化水素の組成は、キシレン:68.5重量%、キシレン以外の芳香族炭化水素:3.8重量%及び芳香族炭化水素以外の炭化水素:4.5重量%であった。また、上記23.2重量%の含酸素有機化合物の組成は、芳香族化合物の含酸素化合物:11.8重量%及び芳香族化合物以外の含酸素化合物:11.4重量%であった。
一方、水相において、3.3重量%が有機化合物であり、96.7重量%が水であった。
ゼオライト触媒H/ZSM-5(Si/Al=45)50gを充填した液化燃料油脱水反応器に、反応器温度を300℃及び圧力を5MPaGに維持しつつ、比較例1と同様の方法で得た非水溶性液化燃料油390g及び水相74gの混合物464gを100g/hで4.7時間流通させた。当該脱水処理後において、非水溶性液化燃料油を386g(83.2重量%)、水相を77g(16.6重量%)、ガス状物質を1g(0.2重量%)得た。
得られた非水溶性液化燃料油及び水相の成分をガスクロマトグラフ質量分析計(島津製作所製GCMS-QP5000)で分析したところ、非水溶性液化燃料油において、96.6重量%が炭化水素であり、3.4重量%が含酸素有機化合物であった。従って、386g×96.6%=373gの炭化水素が生成したことになり、バイオマス固形分36gのうち13g(36重量%)が炭化水素液化燃料油に転換できたことになる。なお、上記96.6重量%の炭化水素の組成は、キシレン:61.2重量%、キシレン以外の芳香族炭化水素:31.5重量%及び芳香族炭化水素以外の炭化水素:3.9重量%であった。また、上記3.4重量%の含酸素有機化合物の組成は、芳香族化合物の含酸素化合物:1.9重量%及び芳香族化合物以外の含酸素化合物:1.5重量%であった。
一方、水相において、1.1重量%が有機化合物であり、98.9重量%が水であった。
Pd/Al2O3触媒20gを充填した液化燃料油水素化反応器に、反応器温度を300℃及び圧力を9MPaGに維持しつつ、比較例1と同様の方法で得た非水溶性液化燃料油390g及び水相74gの混合物464gを、40g/hで11.6時間流通させた。この際、水素を50NL/hにて、液化燃料油水素化反応器に供給した。当該水素化処理後において、非水溶性液化燃料油を390g(84.1重量%)、水相を72g(15.5重量%)、ガス状物質を2g(0.4重量%)得た。
得られた非水溶性液化燃料油及び水相の成分をガスクロマトグラフ質量分析計(島津製作所製GCMS-QP5000)で分析したところ、非水溶性液化燃料油において、97.4重量%が炭化水素であり、2.6重量%が含酸素有機化合物であった。従って、390g×97.4%=380gの炭化水素が生成したことになり、バイオマス固形分36gのうち20g(56重量%)が炭化水素液化燃料油に転換できたことになる。なお、上記97.4重量%の炭化水素の組成は、キシレン:0.0重量%、キシレン以外の芳香族炭化水素:0.0重量%及び芳香族炭化水素以外の炭化水素(シクロヘキサン骨格を有する):97.4重量%であった。また、上記2.6重量%の含酸素有機化合物の組成は、芳香族化合物の含酸素化合物:0.0重量%及び芳香族化合物以外の含酸素化合物:2.6重量%であった。
一方、水相において、1.0重量%が有機化合物であり、99.0重量%が水であった。
本発明に係る方法により得られる非水溶性液化燃料油は、自動車やモーターバイクの燃料油、ボイラーや発電装置の燃料油として利用することができる。また、得られる非水溶性液化燃料油はバイオマスに由来するため、二酸化炭素の排出カウントがゼロとなり、地球温暖化等の地球環境の改善に貢献できる。
1 溶媒の貯蔵タンク
2 溶媒
3 溶媒移送ライン
4 溶媒移送ポンプ
5 溶媒加熱器
6 バイオマス液化反応器
7 バイオマス
8 バイオマス液化反応器の加熱装置
9 液化燃料混合物移送ライン
10 気液分離タンク
11 生成ガス
12 液化燃料混合物
13 生成ガス移送ライン
14 生成ガス抜出し弁
15 液化燃料混合物移送ライン
16 液化燃料混合物抜出し弁
17 液化燃料混合物貯槽
18 液化燃料混合物
19 液化燃料混合物移送ライン
20 液化燃料混合物移送ポンプ
21 液化燃料混合物加熱器
22 脱水触媒又は水素化触媒
23 液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器
24 目皿
25 液化燃料混合物脱水反応器又は液化燃料混合物水素化反応器の加熱装置
26 非水溶性液化燃料油・水相移送ライン
27 気液分離タンク
28 生成ガス
29 非水溶性液化燃料油・水相
30 生成ガス移送ライン
31 生成ガス抜出し弁
32 非水溶性液化燃料油・水相移送ライン
33 非水溶性液化燃料油・水相抜出し弁
34 有機溶媒の回収装置
35 溶媒回収ライン
36 非水溶性液化燃料油移送ライン
37 水相回収ライン

Claims (8)

  1. リグノセルロースを含むバイオマスと有機溶媒と水とを含む混合物を液化処理に供する工程と、
    液化処理と同時に若しくは液化処理後に、該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を脱水触媒と加圧下において接触させ、脱水処理に供する工程、又は該有機溶媒を含む液化燃料油と水溶性有機物質を含有する水相との混合物を水素と水素化触媒の存在下及び加圧下において接触させ、水素化処理に供する工程と、
    脱水処理又は水素化処理後の混合物から非水溶性液化燃料油を分離する工程と、
    を含む、炭化水素を含む非水溶性液化燃料油の製造方法。
  2. 前記液化処理を250℃〜370℃の温度下において行うことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記脱水処理又は水素化処理を250℃〜400℃の温度下において行うことを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記脱水処理又は水素化処理を1MPaG〜20MPaGの圧力下において行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記脱水処理又は水素化処理後に分離した水溶性有機物質を含有する水相を前記水の一部又は全量として再利用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記脱水処理又は水素化処理後の混合物から分離した前記有機溶媒を液化処理における有機溶媒の一部又は全量として再利用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記有機溶媒が炭素数6〜12の芳香族炭化水素であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 前記芳香族炭化水素がキシレンであることを特徴とする、請求項7記載の方法。
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