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JP2010275353A - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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JP2010275353A
JP2010275353A JP2009126451A JP2009126451A JP2010275353A JP 2010275353 A JP2010275353 A JP 2010275353A JP 2009126451 A JP2009126451 A JP 2009126451A JP 2009126451 A JP2009126451 A JP 2009126451A JP 2010275353 A JP2010275353 A JP 2010275353A
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Naohisa Jinbo
尚久 神保
Naruaki Matsuo
成晃 松尾
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

【課題】工場作業性を低下させることなく、タイヤのトレッドに適用した際に、タイヤの操縦安定性及び耐久性を高度に両立しうるゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体又は共役ジエン化合物重合体であって、ポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×105〜3.0×106である高分子量重合体(A)を含むゴム成分に対し、ポリスチレン換算重量平均分子量(a)が2.0×103〜1.0×105である芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体であって、オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックの、ポリスチレン換算のピーク分子量(b)が5.0×102〜5.0×104であり、かつ分子量分布が1.40を超える低分子量重合体(B)と、粘着性付与樹脂(C)とを配合してなり、該粘着性付与樹脂(C)の配合量が、該ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部であるゴム組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、工場作業性を低下させることなく、タイヤのトレッドなどの部材に適用した際に、タイヤの操縦安定性及び耐久性を高度に両立しうるゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
近年、自動車の高度な動力性能の進化に伴い、タイヤの特性として、より優れた操縦安定性、特に乾燥路面での操縦安定性が求められるようになっている。一般に、タイヤの操縦安定性を向上させるには、タイヤのトレッドなどの部材に用いるゴム組成物の、室温以上におけるヒステリシスロスを上昇させることが有効であることが知られている。このゴム組成物のヒステリシスロスを上昇させる技術として、粘着付与剤として石油系樹脂を配合する手法が提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、特許文献1に開示される手法では、石油系樹脂を多量に配合すると、タイヤの耐久性が低下したり、工場作業性が悪化する場合があった。
一方、安全性の観点から、タイヤの特性として、高度の耐久性が求められるようになっている。高度の耐久性を得るには、ゴム組成物に天然ゴムやカーボンブラックなどを配合することにより、耐久性を向上させることは可能である。しかし、該ゴム組成物を適用したトレッドの硬化が誘発されて、操縦安定性が低下する場合があった。
特開平5−9338号公報
本発明は、このような状況下になされたものであり、工場作業性を低下させることなく、タイヤのトレッドに適用した際に、タイヤの操縦安定性及び耐久性を高度に両立しうるゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の重量平均分子量を有する高分子量重合体を含むゴム成分に、特定の重量平均分子量を有し、オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックが特定のピーク分子量と分子量分布とを有する低分子量重合体、及び粘着性付与樹脂を配合して得られるゴム組成物により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体又は共役ジエン化合物重合体であって、ポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×105〜3.0×106である高分子量重合体(A)を含むゴム成分に対し、ポリスチレン換算重量平均分子量(a)が2.0×103〜1.0×105である芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体であって、オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックの、ポリスチレン換算のピーク分子量(b)が5.0×102〜5.0×104であり、かつ分子量分布が1.40を超える低分子量重合体(B)と、粘着性付与樹脂(C)とを配合してなり、該粘着性付与樹脂(C)の配合量が、該ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部であるゴム組成物。
[2]前記オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算重量平均分子量が、8.0×102〜4.0×105である上記[1]に記載のゴム組成物。
[3]前記オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックの分子量分布が、1.50以上である上記[1]に記載のゴム組成物。
[4]前記低分子量重合体(B)が、芳香族ビニル化合物の結合量が50質量%以上であるブロック成分(B−1)と、芳香族ビニル化合物の結合量が50質量%未満であるブロック成分(B−2)とからなるものである上記[1]に記載のゴム組成物。
[5]前記ブロック成分(B−1)の芳香族ビニル化合物の結合量が、80質量%以上である上記[4]に記載のゴム組成物。
[6]前記ブロック成分(B−1)が、芳香族ビニル化合物ブロックである上記[5]に記載のゴム組成物。
[7]前記低分子量重合体(B)が、〔(B−1)−(B−2)〕nタイプ、(B−1)−〔(B−2)−(B−1)〕nタイプ及び(B−2)−〔(B−1)−(B−2)〕nタイプ(ここで、nは1〜10の整数である。)から選ばれる少なくとも一種である上記[4]に記載のゴム組成物。
[8]前記芳香族ビニル化合物が、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−tert−ブチル−α−メチルスチレン及びp−tert−ブチルスチレンから選ばれる少なくとも一種である上記[1]に記載のゴム組成物。
[9]前記芳香族ビニル化合物が、スチレンである上記[8]に記載のゴム組成物。
[10]前記共役ジエン化合物が、1,3−ブタジエン、イソプレン及びシクロペンタジエンから選ばれる少なくとも一種である上記[1]に記載のゴム組成物。
[11]前記低分子量重合体(B)が、(i)第一単量体の重合転化率が100質量%未満の状態で第二単量体を加える方法、(ii)単量体を連続的に加える重合反応において、重合時間が経過するに従い、添加する単量体の組成比を変更する方法、及び(iii)使用するランダマイザーの重合溶液中の濃度を調整する方法のいずれかの方法を用いて得られたものである上記[1]に記載のゴム組成物。
[12]前記第一単量体の重合転化率が、70〜90質量%である上記[11]に記載のゴム組成物。
[13]前記低分子量重合体(B)の芳香族ビニル化合物の結合量(X)と共役ジエン化合物の結合量(Y)との質量比(X/Y)が、5/95〜95/5である上記[1]に記載のゴム組成物。
[14]前記低分子量重合体(B)の配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して2〜200質量部である上記[1]に記載のゴム組成物。
[15]前記粘着性付与樹脂(C)の軟化点が、80〜200℃である上記[1]に記載のゴム組成物。
[16]前記粘着性付与樹脂(C)の軟化点が、120〜170℃である上記[15]に記載のゴム組成物。
[17]前記粘着性付与樹脂(C)の水酸基価(KOHmg/g)が、0〜210である上記[1]に記載のゴム組成物。
[18]前記粘着性付与樹脂(C)の水酸基価(KOHmg/g)が、0〜130である上記[1]に記載のゴム組成物。
[19]前記粘着性付与樹脂(C)の酸価(KOHmg/g)が、0〜50である上記[1]に記載のゴム組成物。
[20]前記粘着性付与樹脂(C)の酸価(KOHmg/g)が、0〜40である上記[1]に記載のゴム組成物。
[21]さらに充填剤が、前記ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部配合されてなる上記[1]に記載のゴム組成物。
[22]前記充填剤がカーボンブラックである上記[21]に記載のゴム組成物。
[23]上記[1]〜[22]のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤ部材に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
[24]前記タイヤ部材が、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、サイド補強ゴム及びビードフィラーのいずれかである上記[23]に記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、工場作業性を低下させることなく、タイヤのトレッドに適用した際に、タイヤの操縦安定性及び耐久性を高度に両立しうるゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
[ゴム組成物]
まず、本発明のタイヤに用いられるゴム組成物について説明する。
本発明におけるゴム組成物は、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体又は共役ジエン化合物重合体であって、ポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×105〜3.0×106である高分子量重合体(A)を含むゴム成分に対して、ポリスチレン換算重量平均分子量(a)が2.0×103〜1.0×105である芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体であって、オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックの、ポリスチレン換算のピーク分子量(b)が5.0×102〜5.0×104であり、かつ分子量分布が1.40を超える低分子量重合体(B)と、粘着性付与樹脂(C)とを配合してなり、該粘着性付与樹脂(C)の配合量が、該ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物は、高分子量重合体(A)を含むゴム成分に低分子量重合体(B)を配合することにより、ヒステリシスロスを向上させることができる。また、低分子量重合体(B)は、オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算のピーク分子量が5.0×102〜5.0×104の範囲にあり、その分子量分布が1.40を超えている。かかる低分子量重合体(B)は、その一部が高分子量重合体(A)と類似した構造となるため、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体及び共役ジエン化合物重合体のいずれに対しても、すなわち、高分子量重合体(A)に対して、十分に相溶性を確保することができる。従って、本発明のゴム組成物は、分子量分布が狭くテーパー構造を形成していないブロックが連結されたブロック共重合体を配合したゴム組成物に比べて、タイヤの耐破壊性を大幅に改善することができる。また、驚くべきことに、かかる低分子量重合体(B)が配合されたゴム組成物を用いたタイヤは、グリップ性能をも大幅に改善することができる。
《高分子量重合体(A)を含むゴム成分》
本発明におけるゴム成分は、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体又は共役ジエン化合物重合体であって、ポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×105〜3.0×106である高分子量重合体(A)を含むものである。高分子量重合体(A)のポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×105未満では、ゴム組成物の破壊特性が低下する場合があり、一方、3.0×106を超えると、重合溶液の粘度が高くなり過ぎ生産性が低くなる。
また、上記高分子量重合体(A)としては、線状の重合体及び分岐状の重合体のいずれを用いてもよいし、変性剤等を用いて変性することもできる。上記高分子量重合体(A)として、具体的には、天然ゴム(NR)の他、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、イソブチレンイソプレンゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム(SIR)、クロロプレンゴム(CR)などの合成ゴムが挙げられ、これら高分子量重合体(A)は、一種単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
上記高分子量重合体(A)は、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とを共重合、又は共役ジエン化合物を重合して製造される。また、上記高分子量重合体(A)の製造方法としては、特に制限されず、例えば、後述する低分子量重合体(B)と同様な方法などが挙げられる。ここで、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−tert−ブチル−α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなどが挙げられ、これら芳香族ビニル化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。一方、共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン、シクロペンタジエンなどが挙げられ、これら共役ジエン化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記芳香族ビニル化合物の中でもスチレンが特に好ましく、上記共役ジエン化合物の中でも、1,3−ブタジエン、イソプレン及びシクロペンタジエンが特に好ましい。
本発明のゴム組成物のゴム成分は、上記高分子量重合体(A)を含むことを要し、該高分子量重合体(A)を10質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは30質量%以上であり、さらに好ましくは40質量%以上である。ゴム成分中の高分子量重合体(A)の含有量を10質量%以上にすることによって、所望の物性を有するゴム組成物を得ることができる。
また、高分子量重合体(A)以外のゴム成分が含まれる場合においては、ゴム工業界で使用される一般的なゴム成分をブレンドすることができる。
《低分子量重合体(B)》
本発明に用いられる低分子量重合体(B)は、ポリスチレン換算重量平均分子量(a)が2.0×103〜1.0×105である芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体であることを要する。低分子量重合体(B)のポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×103未満では、ゴム組成物の破壊特性が低下する場合があり、一方、1.0×105を超えると、ゴム組成物の作業性が低下する。なお、低分子量重合体(B)のポリスチレン換算重量平均分子量は、2.0×103〜5.0×104が好ましく、2.0×103〜3.0×104がより好ましい。
上記低分子量重合体(B)は、オゾン分解した後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算のピーク分子量が、5.0×102〜5.0×104の範囲であることを要する。該ポリスチレン換算のピーク分子量が5.0×102未満では、芳香族ビニル化合物ブロックの重合度が低過ぎるため、ヒステリシスロスの向上が小さく、乾燥路面でのグリップ性能の向上が小さくなり、一方、5.0×104を超えると、高分子量重合体(A)との相溶性が低下し、耐破壊性が低下する。低分子量重合体(B)のオゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算のピーク分子量は、5.0×102〜3.0×104が好ましく、5.0×102〜1.0×104がより好ましい。
また、本発明のゴム組成物の低分子量重合体(B)は、ポリスチレン換算重量平均分子量(a)とオゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算のピーク分子量(b)とが、相溶性確保の観点から、下記式:
ポリスチレン換算重量平均分子量(a)≧ ピーク分子量(b)
の関係を満たすことが好ましく、下記式:
ポリスチレン換算重量平均分子量(a)× 0.6 > ピーク分子量(b)
の関係を満たすことがより好ましく、下記式:
ポリスチレン換算重量平均分子量(a)× 0.5 > ピーク分子量(b)
の関係を満たすことがさらに好ましい。
本発明において、低分子量重合体(B)のオゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックの、ポリスチレン換算のピーク分子量、及び後述する分子量分布と重量平均分子量とは、以下のようにして得られた測定値である。
「オゾン分解」は、例えば、高分子学会予稿集第29巻第9号第2055頁に記載の方法によって行うことができる。低分子量重合体(B)、すなわち、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体を上記の方法によりオゾン分解した場合、共役ジエン化合物部分の不飽和結合のみが開裂するので、芳香族ビニル化合物ブロックのピーク分子量、分子量分布及び重量平均分子量といった物性を測定することができる。この測定値を、各々オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算のピーク分子量、分子量分布及び重量平均分子量とする。
本発明のゴム組成物においては、オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックのピーク分子量及び分子量分布を制御することで、タイヤにグリップ性能及び耐破壊性を付与することが可能となる。
また、上記低分子量重合体(B)をオゾン分解した後の芳香族ビニル化合物ブロックの分子量分布(Mw/Mn)は、1.40を超えることを要し、1.50以上であることが好ましい。該分子量分布(Mw/Mn)が1.40以下では、芳香族ビニル化合物ブロックの分子量分布が狭過ぎるため、高分子量重合体(A)との相溶性が十分に確保できない。一方、オゾン分解後の分子量分布は、耐破壊性確保の観点から、10.0以下であることが好ましい。
さらに、上記低分子量重合体(B)をオゾン分解した後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は8.0×102〜4.0×104であることが好ましい。該ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が8.0×102以上であれば、破壊特性及びヒステリシスロスの向上効果が十分に得ることができ、4.0×104以下であれば、低温での貯蔵弾性率が高くなり過ぎることがなく、低温でのブレーキ性能や低温作動性などの低温特性が低下することもない。
上記低分子量重合体(B)は、共役ジエン化合物部分のビニル結合量が30%未満であることが好ましく、20%未満であることがより好ましく、15%未満であることがさらに好ましい。該低分子量重合体(B)の共役ジエン化合物部分のビニル結合量が30%未満であれば、低温でのブレーキ性能や低温作動性などの低温特性が低下することがない。
上記低分子量重合体(B)は、芳香族ビニル化合物の結合量(X)と共役ジエン化合物の結合量(Y)との質量比(X/Y)が、5/95〜95/5であることが好ましい。低分子量重合体(B)に占める芳香族ビニル化合物の結合量が5質量%以上であれば(すなわち、共役ジエン化合物の結合量が95質量%以下であれば)、ヒステリシスロスの向上が小さくなることがなく、乾燥路面でのグリップ性能の向上効果が小さくなることもない。一方、低分子量重合体(B)に占める芳香族ビニル化合物の結合量が95質量%以下であれば(すなわち、共役ジエン化合物の結合量が5質量%以上であれば)、高分子量重合体(A)との相溶性が低下することがなく、耐破壊性が低下することもない。
上記低分子量重合体(B)は、芳香族ビニル化合物の結合量が50質量%以上であるブロック成分(B−1)と、芳香族ビニル化合物の結合量が50質量%未満であるブロック成分(B−2)とからなることが好ましい。このように芳香族ビニル化合物の結合量が異なるブロック成分からなる低分子量重合体(B)は、ガラス転移温度(Tg)が相対的に高い部分(ブロック成分(B−1)に由来する部分)と、ガラス転移温度(Tg)が相対的に低い部分(ブロック成分(B−2)に由来する部分)とが形成される。そして、低分子量重合体(B)の分子中にガラス転移温度(Tg)が低い部分が形成されると、高分子量重合体(A)との相溶性を向上させることができる。なお、ブロック成分(B−1)は、芳香族ビニル化合物の結合量が80質量%以上であることが好ましく、芳香族ビニル化合物ブロック(すなわち、芳香族ビニル化合物の結合量が100質量%)であることがより好ましい。
上記低分子量重合体(B)がブロック成分(B−1)及び(B−2)から形成される場合において、低分子量重合体(B)の構造としては、例えば、[(B−1)−(B−2)]nタイプ、(B−1)−[(B−2)−(B−1)]nタイプ、(B−2)−[(B−1)−(B−2)]nタイプなどが挙げられる。ここで、nは1〜10の整数である。
また、上記低分子量重合体(B)は、かかる配列にカップリング剤を用いて合成した分岐状の重合体としてもよいし、変性剤などを用いて変性することもできる。さらに、低分子量重合体(B)中に同一のブロック成分が複数存在する場合には、該ブロック成分を構成する単量体の種類や組成などを揃える必要はない。なお、低分子量重合体(B)の構造は、一種単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
本発明のゴム組成物においては、上記ゴム成分100質量部に対して、上記低分子量重合体(B)を2〜100質量部の範囲で配合することが好ましい。ゴム成分100質量部に対する低分子量重合体(B)の配合量が2質量部以上であれば、タイヤのグリップ性能を十分に向上させることができ、一方、100質量部以下であれば、ゴム組成物のムーニー粘度が低くなり過ぎることがなく、生産性が悪くなることもない。
(低分子量重合体(B)の製造方法)
上記低分子量重合体(B)は、特に制限されず、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とを共重合して製造されることができる。ここで、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−tert−ブチル−α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなどが好ましく挙げられ、これら芳香族ビニル化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。一方、共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン、シクロペンタジエンなどが挙げられ、これら共役ジエン化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記芳香族ビニル化合物の中でもスチレンが特に好ましく、上記共役ジエン化合物の中では、1,3−ブタジエン、イソプレン及びシクロペンタジエンが特に好ましい。
低分子量重合体(B)がブロック成分(B−1)とブロック成分(B−2)とからなる場合においては、例えば、低分子量重合体(B)を形成する各ブロック成分をその配列に従い順に重合して製造する必要がある。例えば、低分子量重合体(B)が(B−1)−(B−2)タイプの構造である場合には、エーテル又は第三級アミンの存在下、炭化水素溶媒中リチウム系重合開始剤を用いて、第一単量体の重合を開始し、第一単量体の重合転化率が100質量%未満、好ましくは70〜90質量%の範囲になるまで重合反応を行いブロック成分(B−1)を製造し、次いで第二単量体を加えてさらに重合してブロック成分(B−2)を製造することにより得られる。
また、本発明によれば、低分子量重合体(B)中にテーパー構造が形成されることにより本発明の目的が達成できるため、確実にテーパー構造が形成される製造方法によって低分子量重合体(B)を製造することが好ましい。具体的には、上記した(i)第一単量体の重合転化率が100質量%未満の状態で第二単量体を加える方法のほか、(ii)単量体を連続的に加える重合反応において、重合時間が経過するに従い、添加する単量体の組成比(例えば、モル比、質量比など)を変更する方法、(iii)使用するランダマイザーの重合溶液中の濃度を調整する方法などを用いて、テーパー構造を有する低分子量重合体(B)を得ることができる。
上記低分子量重合体(B)の製造に用いる炭化水素溶媒としては、特に限定されず、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、シクロオクタンなどの脂環式炭化水素、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素等を用いることができる。これら炭化水素は、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記リチウム系重合開始剤としては、有機リチウム化合物が好ましく、該有機リチウム化合物としては、エチルリチウム、プロピルリチウム、n-ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム(sec−BuLi)、tert−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム;フェニルリチウム、トリルリチウムなどのアリールリチウム;ビニルリチウム、プロペニルリチウムなどのアルケニルリチウム;テトラメチレンジリチウム、ペンタメチレンジリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、デカメチレンジリチウムなどのアルキレンジリチウム;1,3−ジリチオベンゼン、1,4−ジリチオベンゼンなどのアリレンジリチウムの他;1,3,5−トリリチオシクロヘキサン、1,2,5−トリリチオナフタレン、1,3,5,8−テトラリチオデカン、1,2,3,5−テトラリチオ−4−ヘキシル−アントラセンなどが挙げられる。これらの中でも、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム及びテトラメチレンジリチウムが好ましく、n−ブチルリチウムが特に好ましい。さらに、上記リチウム系重合開始剤として、Macromolecules,vol.27,5957−5963(1994)に従いsec−BuLiとm−ジイソプロペニルベンゼンとの化合物(DiLi)を使用することもできる。
上記リチウム系重合開始剤の使用量は、反応操作における重合速度及び生成させる重合体の分子量によって決定され、通常、単量体100g当たりリチウム原子として0.02〜5mgの範囲が好ましく、0.05〜2mgの範囲が更に好ましい。なお、リチウム系重合開始剤に代えて、Co、Ni、Ti及びNdからなる群から選択される少なくとも一種の金属を含んだ重合開始剤を使用することもできる。
また、上記低分子量重合体(B)の重合反応は、ランダマイザーの存在下で実施してもよい。該ランダマイザーは、重合体の共役ジエン化合物部分のミクロ構造を制御することができ、より具体的には、重合体の共役ジエン化合物部分のビニル結合量を制御したり、重合体中の共役ジエン化合物単位と芳香族ビニル化合物単位とをランダム化するなどの作用を有する。特に、重合溶液中のランダマイザーの濃度が低いと、重合反応の反応速度が低下するため、低分子量重合体(B)中にテーパー構造が自然と形成されることになる。
重合溶液中のランダマイザーの濃度は、0.001〜1.0質量%の範囲が好ましい。なお、上記ランダマイザーとしては、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビステトラヒドロフリルプロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジピペリジノエタン、カリウム−tert−アミレート、カリウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−アミレートなどが挙げられる。
上記重合体(B)を得るための重合反応は、バッチ重合方式、連続重合方式のいずれの方式によっても行うことができる。上記重合反応における重合温度は、0〜130℃の範囲が好ましい。また、重合反応は、等温重合、昇温重合及び断熱重合のいずれの重合形式によっても行うことができる。さらに、重合を行う際には、反応容器内にゲルが生成するのを防止するために、1,2−ブタジエンなどのアレン化合物を添加することもできる。
《粘着性付与樹脂(C)》
本発明のゴム組成物は、粘着性付与樹脂(C)を、ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部を配合することを要する。該粘着性付与樹脂(C)の配合量が10質量部以上であれば、本発明の効果を良好に得ることができ、200質量部以下であれば、工場作業性が良好となるので好ましい。このような観点から、粘着性付与樹脂(C)の配合量は、ゴム成分100質量部に対して20〜100質量部であることが好ましい。
本発明で用いられる粘着性付与樹脂(C)は、一般には重量平均分子量が数百から数千の熱可塑性樹脂であり、天然ゴムや合成ゴムなどに配合することにより、粘着性を付与する樹脂のことをいい、種々の天然樹脂や合成樹脂を用いることができる。例えば、天然樹脂としては、クマロン−インデン樹脂、クマロン樹脂、ナフテン樹脂、フェノール樹脂、テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン、ロジンエステル、水素添加ロジン誘導体、水素添加テルペン樹脂やこれらの混合物などが好ましく挙げられる。合成樹脂としては、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、脂肪族系石油樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド系樹脂、フェノール変性C9系石油樹脂、カルボン酸変性C9系石油樹脂、ジシクロペンタジエン変性C9系石油樹脂などが好ましく挙げられる。
粘着性付与樹脂(C)の軟化点(測定法:ASTM E28−58−T)は、操縦安定性を向上させる目的から、80〜200℃が好ましく、120〜170℃がより好ましい。
粘着性付与樹脂(C)の水酸基価(KOHmg/g)は、操縦安定性及び向上作業性を向上させる目的から、0〜210が好ましく、0〜130がより好ましく、0〜100がさらに好ましい。
また、粘着性付与樹脂(C)の酸価(KOHmg/g)は、操縦安定性及び向上作業性を向上させる目的から、0〜50が好ましく、0〜40がより好ましく、0〜35がさらに好ましい。ここで、水酸基価及び酸価は、JIS K0070に準拠して測定した値である。
《充填剤》
本発明のゴム組成物は、充填剤を配合することが好ましい。充填剤としては、一般的なゴム組成物に用いられるものであれば特に限定されるものではないが、好ましくはカーボンブラック及び無機充填剤が挙げられ、これらを一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
充填剤の配合量は、上記ゴム成分100質量部に対して、10〜200質量部であることが好ましい。充填剤の配合量が10質量部以上であれば、十分な破壊特性などが得られ、一方、200質量部以下であれば、ゴム組成物の作業性が低下することがない。
(カーボンブラック)
上記カーボンブラックとしては、特に限定されるものではないが、FEF、SRF、HAF、ISAF、SAFグレードのものなどが好ましく挙げられる。また、該カーボンブラックとしては、ヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上で、かつジブチルフタレート(DBP)吸油量が80mL/100g以上のカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックを配合することで、ゴム組成物の諸物性を改善することができるが、耐摩耗性を向上させる観点からは、HAF、ISAF、SAFグレードのものがより好ましい。
(無機充填剤)
無機充填剤としては、シリカ及び下記一般式(I):
mM・xSiOy・zH2O ・・・(I)
(式(I)中、Mはアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物又はこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、m、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。)
で表される無機化合物が好ましく挙げられ、該無機化合物は、カリウム、ナトリウム、鉄、マグネシウムなどの金属や、フッ素などの元素及びNH4−などの基を有していてもよい。
上記一般式(I)で表される無機化合物としては、γ−アルミナ、α−アルミナなどのアルミナ(Al23);ベーマイト、ダイアスポアなどのアルミナ一水和物(Al23・H2O);ギブサイト、バイヤライトなどの水酸化アルミニウム[Al(OH)3];炭酸アルミニウム[Al2(CO3)3]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5、Al4・3SiO4・5H2Oなど)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3など)、ケイ酸カルシウム(Ca2SiO4など)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2など)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO3)2]、各種ゼオライト、長石、マイカ、モンモリロナイトなどが好ましく挙げられる。
本発明において、充填剤としては、上記したなかでも、シリカ、アルミナ類及びクレー類が好ましい。ここで、アルミナ類は、上記一般式(I)で表される無機化合物のうち、下記一般式(II):
Al23・nH2O ・・・(II)
(式(II)中、nは0〜3の整数である。)
で表されるもののことである。また、クレー類は、クレー、カオリン、パイロフィライト、ベントナイト、モンモリロナイトなどのことである。
また、上記シリカとしては、具体的には、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどが挙げられる。なかでも、破壊特性の改良効果やウェットグリップ製及び低転がり抵抗性の両立効果に優れる点で、湿式シリカが好ましい。
無機充填剤としてシリカを用いる場合、その補強性を向上させる観点から、シランカップリング剤をシリカの配合時に添加することが好ましい。該シランカップリング剤としては、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−卜リエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどが挙げられ、これらの中で補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドおよび3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドが好適である。これらのシランカップリング剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
無機充填剤の粒径は、10μm以下であることが好ましく、3μm以下がより好ましい。粒径が10μm以下の無機充填剤を用いることで、加硫ゴムの破壊特性及び耐摩耗性を良好に維持することができる。
また、本発明においては無機充填剤としてシリカのみを配合してもよく、その場合、シリカの配合量は、ゴム成分100質量部に対して0〜95質量部であることが好ましく、補強性とそれによる諸物性の改良効率の観点から、0〜40質量部であることがより好ましい。シリカの配合量が40質量部以下であれば、破壊特性などの点で好ましい。
《ゴム用架橋剤と加硫促進剤》
本発明のゴム組成物は、ゴム用架橋剤と加硫促進剤とを組み合わせて用いることが好ましい。ここで、ゴム用架橋剤としては、硫黄などが挙げられ、ゴム用架橋剤の使用量は、ゴム成分100質量部に対して、硫黄分として0.1〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。ゴム用架橋剤の配合量が0.1質量部以上であれば、加硫ゴムの破壊強度、耐摩耗性及び低発熱性が低下することがなく、一方10質量部以下であればゴム弾性が失われることがない。
加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール(M)、ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ),N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(NS)などのチアゾール系加硫促進剤、ジフェニルグアニジン(DPG)などのグアニジン系加硫促進剤が好ましく挙げられる。加硫促進剤の使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜3質量部がより好ましい。これらの加硫促進剤は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせえて用いてもよい。
《軟化剤》
本発明のゴム組成物は、軟化剤を用いることが好ましい。軟化剤としては、プロセスオイルなどを用いることができ、プロセスオイルとしては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマチック系オイルなどが好ましく挙げられる。なかでも、引張強度及び耐摩耗性の観点から、アロマチック系オイルが好ましく、ヒステリシスロス及び低温特性の観点からは、ナフテン系オイル、パラフィン系オイルが好ましい。軟化剤の使用量は、ゴム成分100質量部に対して0〜100質量部が好ましい。軟化剤の使用量が100質量部以下であれば、加硫ゴムの引張強度及び低発熱性が悪化することがない。
《その他の添加剤》
ホ発明のゴム組成物は、その他の添加剤として、老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤などのゴム業界において通常用いられる添加剤を、本発明の目的を害しない範囲内で、適宜選択して配合することができる。
《ゴム組成物の製造方法など》
本発明のゴム組成物は、上記高分子量重合体(A)を含むゴム成分、低分子量重合体(B)、粘着性付与樹脂(C)の必須成分に加えて、充填剤、シランカップリング剤、ゴム用架橋剤、加硫促進剤、軟化剤、その他の添加剤などを、ロール、インターナルミキサーなどの混練り機を用いて、混練りして得られる。
本発明のゴム組成物は、トレッドゴム、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビードなどのタイヤ部材のほか、防振ゴム、ベルト、ホース、その他の工業製品などにも用いることができるが、特にタイヤ部材として好適に用いられる。
《空気入りタイヤ》
本発明の空気入りタイヤは、本発明のゴム組成物をタイヤ部材に用いることを特徴とするものである。タイヤ部材としては、上記したようなトレッドゴム、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビードなどが好ましく挙げられ、なかでもトレッドゴムが好ましい。
本発明の空気入りタイヤは、上記のようにして得たゴム組成物が未加硫の段階で、各タイヤ部材を形成し、常法に従い生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、本発明の空気入りタイヤが得られる。
このようにして得られた空気入りタイヤは、ヒステリシスロス(tanδ)が高く、耐久性に優れた、本発明のゴム組成物をタイヤ部材、特にトレッドゴムに採用するため、操縦安定性や耐久性に優れるものである。本発明のタイヤに充填する気体としては、通常のあるいは酸素分圧を調整した空気のほか、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスが挙げられる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
重合体(X−1)及び重合体(Y−1)〜(Y−9)を下記の方法で合成し、得られた重合体のスチレン結合量、ビニル結合量及び重量平均分子量を下記の方法で測定した。また、重合体(Y−1)〜(Y−9)については、さらにオゾン分解後のピーク分子量、分子量分布及び重量平均分子量を下記の方法で測定した。
(1)スチレン結合量
合成された重合体のスチレン結合量は、1H−NMRスペクトルの積分比から算出した。
(2)ビニル結合量
合成された重合体のブタジエン部分又はイソプレン部分のビニル結合量は、赤外法で分析した。
(3)ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw
合成された重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、GPCで測定した。ここで、GPCとしてはウォーターズ社製244型GPCを用い、検知器としては示差屈折計を用い、カラムとしては東ソー製カラムGMH−3、GMH−6、G6000H−6を用い、移動相としてはテトラヒドロフランを用いた。また、標準物質としてウォーターズ社製単分散スチレン重合体を用い、GPCによる単分散スチレン重合体のピークの分子量とGPCのカウント数との関係を予め求めて検量線を作成し、これを用いて、重合体のポリスチレン換算での重量平均分子量(Mw)を求めた。
(4)ピーク分子量、分子量分布(Mw/Mn)及び重量平均分子量(Mw
高分子学会予稿集第29巻第9号2055頁に記載されている方法に従って重合体をオゾン分解した後、上記GPCを用いて、ポリスチレン換算でのピーク分子量、分子量分布(Mw/Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
<重合体(X-1)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、1,3−ブタジエン200g及びスチレン100gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、重合開始剤としてMacromolecules,vol.27,5957−5963(1994)に従いsec−BuLiとm−ジイソプロペニルベンゼンとの化合物(DiLi)0.14gを加えて昇温条件下でモノマーの転化率が99%になるまで重合した。その後、老化防止剤として2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを3.5g加え、重合体(X−1)を得た。なお、重合体(X−1)は、スチレン結合量が33質量%であり、ビニル結合量が35%であり、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が4.0×104であった。
<重合体(Y−1)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、1,3−ブタジエン200g及びスチレン100gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.25gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認した後、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y−1)を得た。分析値を表1に示す。なお、重合体(Y−1)はランダム共重合体であるため、オゾン分解を行わなかった。
<重合体(Y−2)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、スチレン50gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.25gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認した。更に、1,3−ブタジエン200gを加えて重合を進行させ、再びモノマーの転化率が99%になった時点で、スチレン50gを加えた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y−2)を得た。分析値を表1に示す。
<重合体(Y−3)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)14.4g、スチレン65g及び1,3−ブタジエン55gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.5gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認した。さらに、1,3−ブタジエン90gを加えて重合を進行させ、再びモノマーの転化率が99%になった時点で、スチレン65g及び1,3−ブタジエン55gを加えた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y−3)を得た。分析値を表1に示す。
<重合体(Y−4)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、スチレン40gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.25gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認した。さらに、スチレン10gと1,3−ブタジエン20gとの混合物を、添加する混合物中のブタジエンの比率が徐々に増大するように、ゆっくりと加えて、重合溶液の色が薄い黄色に変化してから、さらに1,3−ブタジエン160gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が再び99%になった時点で、スチレン10gと1,3−ブタジエン20gとの混合物を、添加する混合物中のスチレンの比率が徐々に増大するように、ゆっくりと加えて、重合溶液の色が赤茶色に変化してから、さらにスチレン40gを加えて重合を進行させた。最後に、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y−4)を得た。分析値を表1に示す。
<重合体(Y−5)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)12g、スチレン50gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.25gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認した。さらに、1,3−ブタジエン190gを加えて重合を進行させ、モノマーの転化率が再び99%になった時点で、スチレン10gと1,3−ブタジエン10gとの混合物を、添加する混合物中のスチレンの比率が徐々に増大するように、ゆっくりと加えて、重合溶液の色が赤茶色に変化してから、さらにスチレン40gを加えた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y−5)を得た。分析値を表1に示す。
<重合体(Y−6)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)14.4g、スチレン120gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.5gを加えて昇温条件下で300分間重合した後、さらに1,3−ブタジエン180gを加えて重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y−6)を得た。分析値を表2に示す。
<重合体(Y−7)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)14.4g、スチレン120gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.5gを加えて昇温条件下でモノマーの転化率が約85%になるまで重合した後、1,3−ブタジエン180gを加えてさらに重合を進行させた。その後、モノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y−7)を得た。分析値を表2に示す。
<重合体(Y−8)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)1g、スチレン120g及び1,3−ブタジエン180gを導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.5gを加えて昇温条件下で300分間重合した後、モノマーの転化率が99%であることを確認した。その後、イソプロピルアルコール1gを加えて重合を停止し、重合体(Y−8)を得た。分析値を表2に示す。
<重合体(Y−9)の合成>
十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレーブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン(THF)20g、スチレン120g(全単量体の40質量%)を導入し、オートクレーブ内の温度を21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.7gを加えて昇温条件下で60分間重合した後、モノマーの転化率が99%であることを確認した。さらに、イソプレン180g(全単量体の60質量%)を加えて重合を進行させ、再びモノマーの転化率が99%になったことを確認してから、イソプロピルアルコール1.5gを加えて重合を停止し、重合体(Y−9)を得た。分析値を表2に示す。
Figure 2010275353
Figure 2010275353
実施例1〜8及び比較例1〜7
上記重合体(X−1)及び重合体(Y−1)〜(Y−9)を用いて、表3に示す配合処方のゴム組成物を常法に従って調製し、160℃で13分間加硫して得た加硫ゴムに対し、耐久性及び工場作業性を下記の方法で評価した。結果を表3に示す。
(5)耐久性
JIS K6251−1993に準拠して引張試験を行い、加硫したゴム組成物の引張り強さ(Tb)を室温で測定した。結果は比較例1を100として、指数で示した。数値が大きいほど、良好であることを示す。
(6)工場作業性
表3に示す配合処方に従いゴム組成物を調製する際に、練りゴムとロールとの密着性(密着力)を測定した。結果は比較例1を100として、指数で示した。数値が小さいほど、良好であることを示す。
また、表3に示す配合処方のゴム組成物を調製し、タイヤサイズ225/40R18のトレッドゴムに適用して試験タイヤを作製し、操縦安定性を下記の方法で評価した。結果を表3に示す。
(7)操縦安定性
試験タイヤを最高時速300kmhで走行可能な高性能車両に装備させて、サーキットで走行させて、テストドライバーのフィーリングを下記の基準で評価した。なお、評価結果は、比較例1の結果を「0」として、下記の基準にて相対評価した。数値が正の値で大きくなるほど、操縦安定性に優れていることを意味する。
+3:運搬頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
+2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
+1:プロのドライバーが差を認識できる程度
0 :コントロール
−1:プロのドライバーが差を認識できる程度
−2:運転頻度の高い一般ドライバーが差を認識できる程度
−3:運搬頻度の低い一般ドライバーが明確に差を認識できる程度
Figure 2010275353
*1,「ネオポリマー140(商品名)」;軟化点:145℃,C9系樹脂,水酸基価:0KOHmg/g,酸価:0KOHmg/g, 新日本石油(株)製
*2,「ネオポリマーE−130(商品名)」;軟化点:125℃,フェノール変性C9系樹脂,水酸基価70KOHmg/g,酸価0KOHmg/g,新日本石油(株)製
*3,「ネオポリマー160(商品名)」;軟化点:145℃,カルボン酸変性C9系樹脂,水酸基価0KOHmg/g,酸価30KOHmg/g,新日本石油(株)製
*4,「シースト9H(商品名)」;窒素吸着比表面積N2SA=142m2,ジブチルフタレート吸油量130ml/100g,東海カーボン(株)製
*5,マイクロクリスタリンワックス,精工化学(株)製
*6,「ノクラック6C(商品名)」;N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン,大内新興化学工業(株)製
*7,ジフェニルグアニジン;住友化学工業(株)製
*8,ビス(4−メチルジベンゾチアゾリルー2)−ジスルフィド;三新化学工業(株)製
*9,N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド,大内新興化学工業(株)製
表3から分かるように、本発明のゴム組成物(実施例1〜8)は、工場作業性を維持しつつ、耐久性に優れ、また本発明のゴム組成物を用いた本発明のタイヤは、耐久性と操縦安定性に優れることが示された。一方、比較例のものは、操縦安定性の点で一定の性能を示しているが、工場作業性、耐久性の点で不十分であった。
本発明のゴム組成物は、工場作業性を低下させることなく、タイヤのトレッドに適用した際に、タイヤの操縦安定性及び耐久性を高度に両立しうるものである。このような特性を活かし、本発明のゴム組成物は、トレッドゴム、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビードなどのタイヤ部材のほか、防振ゴム、ベルト、ホース、その他の工業製品などにも用いることができるが、特にタイヤ部材として好適に用いられる。

Claims (24)

  1. 芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体又は共役ジエン化合物重合体であって、ポリスチレン換算重量平均分子量が2.0×105〜3.0×106である高分子量重合体(A)を含むゴム成分に対し、
    ポリスチレン換算重量平均分子量(a)が2.0×103〜1.0×105である芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体であって、オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算のピーク分子量(b)が5.0×102〜5.0×104であり、かつ分子量分布が1.40を超える低分子量重合体(B)と、粘着性付与樹脂(C)とを配合してなり、該粘着性付与樹脂(C)の配合量が、該ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部であるゴム組成物。
  2. 前記オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックのポリスチレン換算重量平均分子量が、8.0×102〜4.0×105である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記オゾン分解後の芳香族ビニル化合物ブロックの分子量分布が、1.50以上である請求項1に記載のゴム組成物。
  4. 前記低分子量重合体(B)が、芳香族ビニル化合物の結合量が50質量%以上であるブロック成分(B−1)と、芳香族ビニル化合物の結合量が50質量%未満であるブロック成分(B−2)とからなるものである請求項1に記載のゴム組成物。
  5. 前記ブロック成分(B−1)の芳香族ビニル化合物の結合量が、80質量%以上である請求項4に記載のゴム組成物。
  6. 前記ブロック成分(B−1)が、芳香族ビニル化合物ブロックである請求項5に記載のゴム組成物。
  7. 前記低分子量重合体(B)が、〔(B−1)−(B−2)〕nタイプ、(B−1)−〔(B−2)−(B−1)〕nタイプ及び(B−2)−〔(B−1)−(B−2)〕nタイプ(ここで、nは1〜10の整数である。)から選ばれる少なくとも一種である請求項4に記載のゴム組成物。
  8. 前記芳香族ビニル化合物が、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−tert−ブチル−α−メチルスチレン及びp−tert−ブチルスチレンから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載のゴム組成物。
  9. 前記芳香族ビニル化合物が、スチレンである請求項8に記載のゴム組成物。
  10. 前記共役ジエン化合物が、1,3−ブタジエン、イソプレン及びシクロペンタジエンから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載のゴム組成物。
  11. 前記低分子量重合体(B)が、(i)第一単量体の重合転化率が100質量%未満の状態で第二単量体を加える方法、(ii)単量体を連続的に加える重合反応において、重合時間が経過するに従い、添加する単量体の組成比を変更する方法、及び(iii)使用するランダマイザーの重合溶液中の濃度を調整する方法のいずれかの方法を用いて得られたものである請求項1に記載のゴム組成物。
  12. 前記第一単量体の重合転化率が、70〜90質量%である請求項11に記載のゴム組成物。
  13. 前記低分子量重合体(B)の芳香族ビニル化合物の結合量(X)と共役ジエン化合物の結合量(Y)との質量比(X/Y)が、5/95〜95/5である請求項1に記載のゴム組成物。
  14. 前記低分子量重合体(B)の配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して2〜200質量部である請求項1に記載のゴム組成物。
  15. 前記粘着性付与樹脂(C)の軟化点が、80〜200℃である請求項1に記載のゴム組成物。
  16. 前記粘着性付与樹脂(C)の軟化点が、120〜170℃である請求項15に記載のゴム組成物。
  17. 前記粘着性付与樹脂(C)の水酸基価(KOHmg/g)が、0〜210である請求項1に記載のゴム組成物。
  18. 前記粘着性付与樹脂(C)の水酸基価(KOHmg/g)が、0〜130である請求項1に記載のゴム組成物。
  19. 前記粘着性付与樹脂(C)の酸価(KOHmg/g)が、0〜50である請求項1に記載のゴム組成物。
  20. 前記粘着性付与樹脂(C)の酸価(KOHmg/g)が、0〜40である請求項1に記載のゴム組成物。
  21. さらに充填剤が、前記ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部配合されてなる請求項1に記載のゴム組成物。
  22. 前記充填剤がカーボンブラックである請求項21に記載のゴム組成物。
  23. 請求項1〜22のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤ部材に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  24. 前記タイヤ部材が、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、サイド補強ゴム及びビードフィラーのいずれかである請求項23に記載の空気入りタイヤ。
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