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JP2010272873A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

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JP2010272873A JP2010123716A JP2010123716A JP2010272873A JP 2010272873 A JP2010272873 A JP 2010272873A JP 2010123716 A JP2010123716 A JP 2010123716A JP 2010123716 A JP2010123716 A JP 2010123716A JP 2010272873 A JP2010272873 A JP 2010272873A
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Abstract

【課題】大入熱エッチング処理時における半導体ウエハの温度を、高速かつ面内均一に制御するための手段を提供する。
【解決手段】試料台1に環状の冷媒流路2が形成されている。冷媒の熱伝達率は冷媒供給口3から冷媒排出口4に向けて大きく変化することから、冷媒の熱伝達率を冷媒流路2内で一定にするために、冷媒流路2の断面積は断面積の異なる複数の流路領域で構成されている。これにより、冷媒の熱伝達率が上昇する乾き度領域において冷媒の流速を下げることで、冷媒の熱伝達率の上昇を抑制した。また、冷媒流路の断面積を減少することで、冷媒の熱伝達率の低下を抑制した。これにより、冷媒流路2内で冷媒の熱伝達率の均一化を図った。
【選択図】図2

Description

本発明は半導体製造工程においてウエハなどの試料に微細加工を施すプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法にかかり、特に、半導体ウエハを保持固定する電極部の温度制御装置及び温度制御方法に関する。
半導体デバイスの微細化に伴い、試料のエッチング処理に求められる加工精度はますます厳しくなっている。プラズマ処理装置にてウエハ表面の微細パターンに高精度な加工を施すためには、エッチング中のウエハ表面の温度管理が重要である。しかし、ウエハの大面積化やエッチングレートの向上の要求から、プラズマ処理装置に印加される高周波電力は増加傾向にあり、特に絶縁膜のエッチングにおいてはキロワットオーダの大電力が印加され始めている。大電力の印加により、ウエハ表面へのイオンの衝撃エネルギが増加し、エッチング中におけるウエハの過度な温度上昇が問題となっている。また、形状精度の更なる向上の要求から、プロセス中においてウエハの温度を高速かつ精密に制御できる手段が求められている。
プラズマ処理装置内においてウエハの表面温度を制御するためには、ウエハの裏面と熱伝達媒体を介して接する静電吸着電極(以下、電極と記す)の表面温度を制御すればよい。従来の電極では内部に冷媒の流路を形成し、流路内に液体冷媒を流すことにより電極表面の温度を制御していた。液体冷媒は冷媒供給装置内の冷却装置又は加熱装置により目標温度に調節された後に電極流路内に供給されている。このような冷媒供給装置では液体冷媒を一度タンクに溜めて温度調節後に送り出す構造であり、また液体冷媒自体の熱容量が大きいため、ウエハの表面温度を一定に保つ際には有効である。しかし、温度レスポンスが悪く、高速温度制御が困難であり、また熱交換効率が低い。そのため、近年の大入熱化に伴い装置が大型化し、またエッチングの進行に応じてウエハ表面の温度を最適にコントロールすることが困難であった。
このようなことから、冷媒循環系が冷媒を高圧化する圧縮機と、高圧化された冷媒を凝縮する凝縮器と、冷媒を膨張させる膨張弁を電極に設置し、電極の冷媒流路内にて冷媒を蒸発させて冷却を行う直接膨張式の冷媒供給装置(以下直膨式冷凍サイクル)が、例えば特許文献1により提案されている。直膨式冷凍サイクルでは冷媒の蒸発潜熱を利用するため冷却効率が高く、また冷媒の蒸発温度が圧力によって高速に制御可能である。上記より、電極への冷媒供給装置として直膨式を採用することによって、大入熱エッチング処理時における半導体ウエハの温度を、高効率かつ高速に制御することができる。
特開2005−89864号公報
直膨式冷凍サイクルは、冷媒が液体から気体に蒸発する際の潜熱を利用して冷却を行い、冷媒の蒸発温度は圧力によって制御可能である。電極の冷媒流路内において、冷媒の圧力が一定であれば蒸発温度も一定である。しかし、冷媒は流路内で熱を吸収して蒸発しながら流れているため、相変化に伴い熱伝達率が変化する。つまり、電極の面内温度均一性を考えて冷媒流路内において冷媒圧力を一定に保った場合でも、冷媒流路内で熱伝達率が不均一となり、電極の表面温度、ひいてはウエハの温度を面内均一に制御することは難しい。これにより、直膨式冷凍サイクルを電極の冷却機構として採用する際には、面内の温度分布均一制御が技術的な課題となっている。
上記問題に対して特許文献1では、ウエハを設置する電極面に熱拡散プレートを用いて、冷媒の熱伝達の不均一を熱拡散プレートで補正し、ウエハの面内温度を均一にする方法が提案されている。これにより、直膨式冷凍サイクルを電極の冷却機構として採用しても、ウエハの面内温度を高冷却効率、かつ面内均一に温度制御することができる。しかし、今後ウエハの温度を高速に制御する場合には、電極の低熱容量化が必要となる。冷媒の蒸発温度を高速に可変可能であっても、電極の熱容量が大きい場合にはウエハの温度制御速度が低下する。電極の低熱容量化には、構成部材の低質量化が必要となるが、熱拡散プレートを使用する場合には、熱拡散領域を確保するためにプレートに相応の厚みが必要となる。更に、近年の高ウエハバイアス印加による大入熱化により、面内の温度差が拡大し、熱拡散プレートに必要とされる厚みは増している。これにより、直膨式冷凍サイクルを用いて電極上のウエハの温度を高効率、高速かつ面内均一に制御するためには、電極構造について新たな検討が必要となった。
本発明の目的は、被加工試料の面内温度を高冷却効率、かつ面内均一に制御することができると共に、電極の低熱容量化を可能にするプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、電極の面内における冷媒の熱伝達率αの変化を抑制し、被加工試料の面内の温度を高効率、高速かつ均一に制御可能なプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、電極の面内における冷媒の熱伝達率αを制御し、被加工試料の面内の温度分布を任意に制御できるようにしたプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のプラズマ処理装置は、真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて試料台の試料載置面に載置された被処理基板の表面処理を行うプラズマ処理装置において、前記試料台でかつ前記試料載置面の下部に設けられ、冷凍サイクルの蒸発器を構成する冷媒流路を有し、前記試料台の冷媒流路が、冷媒供給口と冷媒排出口との間に形成された、断面積の異なる複数の流路領域を有し、前記冷凍サイクルを構成する圧縮機の入口側と前記冷媒排出口との間に設置された気化器を有し、前記冷媒流路内において、気液二相の状態にある冷媒の乾き度を制御し該冷媒の熱伝達率を調節すると共に、該冷媒を前記冷媒排出口から完全蒸発させずに排出し、前記気化器で蒸発させることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒の相変化に伴う熱伝達率の変化に応じて、電極内の冷媒流路の断面積を変化させることで、冷媒の流速を制御し、流路内での熱伝達率の不均一を低減し、電極面内の温度を均一に保つことが可能となる。また、電極の冷媒流路内に流入する冷媒の乾き度、流量、圧力を制御することにより、電極上のウエハの面内温度分布を任意に制御することができる。
さらに、本発明により、高ウエハバイアス電力の印加による大入熱エッチング時のウエハの温度を、高効率、高速かつ面内均一に制御することが可能な電極用の温調ユニットを提供できる。
本発明にかかるプラズマ処理装置の、全体的なシステム構成を示す概略図である。 本発明にかかる試料台内の流路構成の、第一の実施例を示す概略図である。 本発明に採用されている冷凍サイクルにおける、冷媒の一般的な特性を示すグラフである。 冷媒の蒸発温度の一般的な特性を示す説明図である。 冷媒の熱伝達率の一般的な特性を示す説明図である。 本発明の第一の実施例における、冷媒の熱伝達率の特性を示す説明図である。 本発明にかかる試料台内の流路構成の、第二例を示す概略図である。 本発明にかかる試料台内の流路構成の、第三例を示す概略図である。 本発明にかかる試料台内の流路構成の、第四例を示す概略図である。 本発明にかかる試料台内の流路構成の、第五例を示す概略図である。 本発明にかかる面内温度制御の他の例を示す説明図である。 本発明にかかるプラズマ処理装置の他の実施例を示す概略図である。 本発明にかかる試料台内の流路構成の、第六例を示す概略図である。 本発明にかかる試料台内の流路構成の、第七例を示す概略図である。
本発明を実施するための最良の形態を以下に示す。
本発明の第一の実施例を図1乃至図4で説明する。
図1は、本発明の一実施例になるプラズマ処理装置の全体的なシステム構成を示す模式図である。プラズマ処理装置は、真空容器内に配置された処理室100を有し、この処理室100の内部には静電吸着電極を備えた試料台1が配置されている。また、処理室100にはその内部を排気して減圧するための真空ポンプ等の真空排気装置20が接続されている。処理室100の上部には電極プレート15が設けられており、これにアンテナ電源21が接続されている。なお、処理室100の上部には、処理ガスを供給するシャワープレート(図示略)などのガス導入手段も設けられている。
試料台1は、基材部1Aと下部電極(静電吸着電極)1Bとを備えている。基材部1Aには、内部を冷媒が循環する冷媒流路2が設けられている。下部電極1Bは静電吸着用の誘電体膜が設けられると共に、この電極の上表面部は被処理基板(ウエハ)Wを載置するための試料載置面として構成されている。試料台1の試料載置面上でかつウエハの裏面側の微小隙間には、伝熱ガス供給系11から熱伝達用のHeガス12が供給される。試料台1には、バイアス電源22や静電吸着用の直流電源(図示略)が続されている。
試料台1の基材部1Aに設けられた冷媒流路2には、冷媒供給口3及び冷媒排出口4が接続されている。冷媒流路2は、圧縮機7、凝縮器8、膨張弁9、冷媒蒸発器10と共に、冷凍サイクルを構成している。試料台1に設けられた冷媒流路2は、直膨式冷凍サイクルの蒸発器を構成するものである。すなわち、試料台1内の冷媒の流路2内において冷媒が蒸発する際の潜熱(気化熱)により、冷媒と接している試料台1の冷却が行われる。冷媒には、例えばR410(ハイドロフルオロカーボン)を用いる。
6は、試料載置面に近接して複数個所に設けられた温度センサである、101は温度制御システムであり、温度センサ6からの出力を受けて圧縮機7や膨張弁9を制御することにより、試料載置面上の被処理基板(ウエハ)Wの温度が目標値になるように制御する。ウエハWの温度は、プラズマエッチ等の処理条件、すなわちプラズマからウエハWのへの入熱状況により変化する。そのため、温度センサ6で検出された温度に基づいて、冷媒流路2を流れる冷媒流量、冷媒圧力(冷媒蒸発温度)などを制御することで、ウエハWの温度が目標値に維持されるように制御する。
本発明において、蒸発器を構成する冷媒流路2は、少なくとも3つの流路領域を有し、これらの流路領域のうちで中間部領域の断面積が他の流路領域よりも大きくなるように構成されている。これを図2で説明する。図2は、図1のA−A断面を示すものである。
図2において、基材部1Aの同じ高さの位置に、環状の冷媒流路2が形成されている。冷媒流路2は、冷媒供給口3に接続され左右2方向に分岐した第一流路2−1と、第一の連絡流路2B−1を経て左右2方向に分岐した第二流路2−2と、第二の連絡流路2B−2を経て左右2方向に分岐した第三流路2−3とを有し、第三流路2−3は冷媒排出口4に接続されている。
冷媒は、液体状態にて冷媒供給口3から冷媒流路2内に流入し、蒸発潜熱にて試料台1を冷却し、気体状態にて冷媒排出口4から流出する。冷媒の熱伝達率αは冷媒供給口3から冷媒排出口4に向けて大きく変化することから、冷媒の熱伝達率αを冷媒流路2内で一定にするために、冷媒流路2の断面積は第一流路2−1から第二流路2−2に向けて増加する構造とした。
これにより、冷媒の熱伝達率が上昇する乾き度領域において冷媒の流速を下げることで、冷媒の熱伝達率の上昇を抑制した。また、第二流路2−2から第三流路2−3に向けては、冷媒流路2の断面積を減少することで、冷媒の熱伝達率の低下を抑制した。
ここで、本発明の特徴である冷媒流路の断面積と冷媒乾き度(X)及び熱伝達率(α)の関係について、図3(A,B)、図4(A,B)を用いて説明する。
図3Aは、本実施例に採用されている冷凍サイクルにおける冷媒の一般的な特性を示すグラフである。本実施例では、試料台1内の冷媒流路2内において冷媒が蒸発する際の潜熱(気化熱)により冷媒と接している試料台1の冷却が行われる構成である。この冷媒の熱交換(蒸発)が生じている流路2内では冷媒が気液二相の状態であり(乾き度X=0〜1)、この状態で冷媒の圧力Pが一定である限り冷媒の蒸発温度(以下、温度)は理論的に一定である。一方、図3Bに示すように、冷媒の温度TEは基本的に冷媒の圧力Pが増大するにつれて大きくなる。
そこで本発明では、冷媒の圧力Pや圧縮機7の回転数などを制御して冷媒の流量Qを調節する通常の温度調節機構に加えて、冷媒流路2の入口3から出口4までの間の冷媒の乾き度を制御することで、試料載置面内を所定の温度に制御するようにしたものである。
図4Aに、直膨式冷凍サイクルの冷媒熱伝達率の特性を示す。直膨式冷凍サイクルは、冷媒が液体から気体に蒸発する際の潜熱を利用して冷却を行い、冷媒の蒸発温度は圧力によって制御可能である。
図3Bで説明したように、冷媒は、液体と気体の割合(乾き度X)が変化しても、圧力Pが一定であれば、蒸発温度TEは変化しない。しかし、冷媒の蒸発が進行して乾き度が変化すると、図4Aに示すように、熱伝達率αが変化してしまう。図4Aの破線で示した「流路断面積一定」のグラフは、従来の一般な流路構成、すなわち、冷媒流路2の入口3から出口4までの間の流路断面積が一定の場合における、乾き度Xと熱伝達率αの関係を示したものである。直膨式冷凍サイクルでは、液体から気体に相変化する過程において、冷媒の伝熱様式が強制対流蒸発、ドライアウトと変化する。冷媒の蒸発初期から強制対流蒸発が開始し、その後、乾き度Xの上昇に伴って熱伝達率αが上昇する。そして、冷媒の乾き度Xが一定に達すると、ドライアウト(液膜の消失)が発生して熱伝達率αは低下する。このように直膨式冷凍サイクルでは冷媒の乾き度Xによって冷媒の熱伝達率αが大きく変化する。そのため、直膨式冷凍サイクルをウエハ用の冷却機構として採用する際には、ウエハ面内の温度分布制御が技術的な課題となっている。
例えば、2kW級の直膨式冷凍サイクルにて、冷媒にR410、冷媒流路に1/4インチ管(内径4.8mm、内壁の凹凸無)を用いて、冷媒流量を7.5m3/sとした場合、熱伝達率の最大値は約4200W/mK(乾き度約0.5時)に達し、蒸発の終了直前には約500W/mK(乾き度約0.99時)まで低下する。このように、直膨式冷凍サイクルでは、冷媒の熱伝達率αが液相から気相にかけて約9倍も変化するため、これを考慮しなければウエハの温度を面内均一に温度制御することはできない。
上記のとおり、本発明では冷媒の相変化に伴う熱伝達率αの変化に応じて、基材部1Aに設けられた冷媒流路2の入口3から出口4までの間における流路断面積を、中間部領域の断面積が前後の他の流路領域よりも大きくなるように変化させている。
このように、本発明では、試料台1における冷媒の熱伝達率αが試料載置面に対応する面内において所望の熱伝達率になるように、冷媒の乾き度と熱伝達率αの関係を与える特性に基づいて、冷媒流路2の入口3から出口4までの間における冷媒の乾き度に応じて、流路断面積を変更することが特徴である。すなわち、図4Aに示す流路断面積が一定の一般的な特性において冷媒の熱伝達率αの大きい所(乾き度X=0.5付近)では、流路断面積を大きくして冷媒の流速を低下させることで冷媒の熱伝達率αを下げる。逆に、冷媒の乾き度の小さい所(乾き度X=0付近)や大きい所(乾き度X=1付近)では、流路断面積を小さくして冷媒の流速を増大させることで冷媒の熱伝達率αを上げる。このようにして、試料台1の試料載置面に対応する全面内における、換言すると冷媒流路2の入口3から出口4までの間における熱伝達率αの特性をフラットなものにできる。
このような観点で、冷媒流路の断面積を、冷媒の熱伝達率αが最大となる位置で冷媒流路2の断面積が最大となるように連続的に変化させた理想的な状態(=「流路断面積最適化」)では、図4Bに実線で示すように、冷媒の乾き度Xの大小に拘わらず、冷媒の熱伝達率αを一定にすることができる。
流路溝の加工の容易性を考慮して、冷媒流路2の入口3から出口4までの間の流路領域の中間部領域の断面積が他の流路領域よりも大きくなるように、段階的に変化させることでも、冷媒の乾き度の如何に関わらず流路内における冷媒の熱伝達率をフラットな特性に近いものとすることができる。
例えば、図2の実施例に示したように、冷媒流路の断面積を3段階に変化させた場合、冷媒の熱伝達率αは、図4Bに破線で示すように冷媒の乾き度Xの大小に応じて変化するが、断面積一定の場合に比べるとその変化量は半分以下となる。
このように、基材部1Aに設けられた冷媒流路の断面積を出入り口部付近よりも途中で大きくなるように構成することで、冷媒流路2内で冷媒の熱伝達率の均一化を図ることができる。
つまり、冷媒流路2に少なくとも3つ以上の流路領域を設置し、領域の中間部領域の断面積が他の流路領域よりも大きくなる流路構造とすることで、冷媒の乾き度の如何に関わらず冷媒流路2内における冷媒の熱伝達率を略一定にすることができる。
尚、直膨式冷凍サイクルの気液二相流においても、冷媒の流量を増すと、通常の流体と同様に流速の増加に伴い、熱伝達率αは向上する。
冷媒流路2の断面積Aは、図2の実施例に示したような3段階に変化させる場合、第三流路の断面積A3≦第一流路の断面積A1<第二流路の断面積A2とすればよい。尚、冷媒流路2には各流路間を接続する2個の連絡流路2B(2B−1、2B−2)が必要となる。連絡流路2Bの配置位置は、冷媒流路2内に冷媒を均等に流入させることを考えて、各々を下部電極1Bの中心を挟んで対向する位置に設置するとよい。更に、連絡流路2B−1の断面積は第一流路2−1の断面積A2と同等、またはそれ以上であることが望ましい。また、連絡流路2B−2の断面積は第三流路2−3の断面積A3と同等、またはそれ以上であることが望ましい。
次に、図1の装置でウエハWのエッチング処理を行う場合の手順について、簡単に説明する。まず、ウエハWは図示しない被処理体搬送装置から処理室100に搬入され、試料台1の試料載置面上に載置され、静電吸着により固定される。ついで、ウエハWのエッチングに必要なプロセスガスが図示しないガスラインより供給され、真空排気系20により処理室100は所定の処理圧力に調整される。次に、アンテナ電源21及びバイアス電源22の電力供給と、図示されない磁場形成手段の作用によりプラズマが生成され、このプラズマを用いたエッチング処理が開始される。プロセス中のウエハ温度の制御は、温度センサ6からの温度情報をモニタしながら温度制御システム101にてフィードバック制御を行い、圧縮機7、膨張弁9を調節して、冷媒の流量、蒸発温度を調節する。この際、試料台1内の冷媒流路2が、図2に示したように、冷媒の熱伝達率の変化に応じて断面積が変化する構造となっていることで、冷媒の相変化に起因する冷却能力の面内分布が低減され、試料台1の面内温度を均一かつ高速に制御することが可能となる。
尚、試料台1の温度分布をより精度良く均一に制御したい場合には、冷媒流路2を多元化すればよい。本発明の実施例2として、冷媒流路を多元化した(5段階変化)例を図5に示す。冷媒流路2は、冷媒供給口3に接続され左右2方向に分岐した第一流路2−1と、第一の連絡流路2B−1を経て左右2方向に分岐した第二流路2−2と、第二の連絡流路2B−2を経て左右2方向に分岐した第三流路2−3と、第三の連絡流路2B−3を経て左右2方向に分岐した第四流路2−4と、第四の連絡流路2B−4を経て左右2方向に分岐した第五流路2−5とを有し、第五流路2−5は冷媒排出口4に接続されている。
ここでも、冷媒の熱伝達率αが最大となる位置(ここでは第三の連絡流路2B−3と想定)で冷媒流路2の断面積が最大となるような構造とすることで、図4Bに実線で示したフラットな(最適化)特性により近い特性を得ることが出来、これにより、試料台1上のウエハの温度を面内均一に制御することが容易となる。
上記の図2や図5に示した例において、冷媒供給口3と冷媒排出口4の設置位置は逆転してもよい。ただしその場合には、図2を例として挙げれば、第一流路2−1と第三流路2−3の断面積Aの関係が逆転し、また連絡流路2B−1と2B−2の断面積の関係も逆転させなければならない。
図6に、冷媒流路内で断面積Aが多段的に変化する冷媒流路の構造の例を示す。冷媒流路2は、各々の流路(2−1、2−2、2−3)内で多段的に断面積を拡大・縮小する構造とした。すなわち、流路(2−1)内で、2−1−1、2−1−2、流路(2−2)内で2−2−1、2−2−2、流路(2−3)内で2−3−1、2−3−2と夫々2段階に変化する。また、冷媒流路2の断面積は各々の流路内で連続的に変化する構造であってもよい。これにより、各流路内における冷媒の熱伝達率αの変化を抑制可能となり、図4Bに実線で示したフラットな(最適化)特性により近い特性を得ることが出来、周方向のウエハの温度差を低減することができる。
図7に、本発明の他の実施例として、流路本数にて冷媒流路2の断面積を拡大・縮小した例を示す。各流路の断面積Aはほぼ同等とし、冷媒供給口3から2つに分岐した流路2を、冷媒の熱伝達率αが最大となる乾き度領域においては連絡流路2B−1.2B−2により4本に増やし、結果として冷媒の断面積を増加させ、これら4本の流路を連絡流路2B−3で2本に集約したのち冷媒排出口4に接続している。これにより、冷媒の熱伝達率αが最大となる乾き度領域における冷媒の熱伝達率αの上昇を抑制し、冷媒の熱伝達率を冷媒流路2内にて略一定にし、試料台1上のウエハの温度を面内均一に制御できる。
図8に冷媒流路2の内壁の形状にて流路内の熱伝達率を制御した、他の実施例を示す。冷媒流路2の内壁に凹凸形状を設ければ、冷媒の攪拌(対流)、及び伝熱面積が向上するため、熱伝達率αが上昇する。そこで、冷媒の熱伝達率が高い乾き度領域(図中2−2)では、冷媒流路2の内壁の凹凸を低くして(無しにしてもよい)熱伝達率の上昇を抑制し、冷媒の熱伝達率が低い乾き度領域(図中2−1、2−3)では凹凸を高くして熱伝達率を上昇させることで、冷媒流路2内において熱伝達率αを一定に保つことができる。尚、冷媒流路幅(径)に対して凹凸の高さが2%以上あれば熱伝達率の向上が図れる。凹凸が過度に高い場合は圧力損失も問題となるため、凹凸の高さは冷媒流路幅(径)に対して2〜10%程度とすることが望ましい。また、凹凸を冷媒進行方向に対して斜めに設置すると、圧力損失を抑えながら、熱伝達率を向上させることができる。
尚、上記に示した本発明の計算例では、乾き度が約0.5の時に冷媒の熱伝達率αが最大値となったが、実条件においては、使用する冷媒の種類や冷媒流路の内壁形状、または冷媒流量などによって熱伝達率が最大となる乾き度Xが変化する。
例えば、冷媒流路内の凹凸を最適化してドライアウトの発生を抑制できれば、乾き度が0.5〜0.9の間で熱伝達率が最大になることも考えられる。その場合には、本発明の図2〜6における冷媒流路断面積Aの最大拡大位置を、冷媒の最大熱伝達率αが発生する乾き度領域に合わせればよい。尚、上記のように冷媒の熱伝達率が最大となるのは乾き度が0.5〜0.9の間であると考えられるため、流路長の半分以上の位置(後半位置)において、冷媒流路の最大拡大位置が存在することになる。
図9に、本発明の他の実施例として、直膨式冷凍サイクルの熱伝達率の変化を利用して、ウエハの面内温度を制御する例を示す。通常の直膨式冷凍サイクルでは、ウエハの入熱に対応する冷媒量Qを試料台内の冷媒流路に供給する。これにより、図9中、領域(1)のように、冷媒は試料台内で液相から気相(乾き度X=0→1)に完全蒸発する。
これに対し、冷媒をウエハの入熱に対して過度に供給すると、冷媒は完全蒸発せずに試料台より排出されることになり、冷媒流路内の熱伝達率の分布は領域(2)のようになる。領域(2)では、乾き度X=0.5程度で試料台から冷媒を排出している。これにより、冷媒流路内の熱伝達率の分布は領域(1)から領域(2)に変化し、冷媒流路内における後半の冷媒熱伝達率αが増加する。この機能を利用すれば、ウエハ面内の温度分布制御が可能となる。
尚、図中領域(3)のように、試料台に供給する前にあらかじめ冷媒の乾き度Xを上げておく(領域(3)ではX=0.5程度まで上昇)ことが出来れば、冷媒流路2の前半部分の冷媒熱伝達率αが増加し、これによってもウエハ面内の温度分布制御が可能となる。領域(2)の分布制御を行う場合には、直膨式冷凍サイクル内の圧縮機の回転数をコントロールすればよい。
また、領域(3)の分布制御は、試料台の前の冷凍サイクル中にヒータなどの冷媒気化手段を設置し、乾き度Xを制御すればよい。尚、冷媒流量を増加させることにより生じる冷媒の熱伝達率の全体的な増加は、冷媒の圧力(冷媒蒸発温度)を上昇させ、冷却能力を抑制することにより対応すればよい。
更に、領域(2)、領域(3)の制御が可能であるならば、下記のような方法でウエハの面内温度分布の均一化を図ってもよい。
上記(2)領域の制御と、試料台の冷媒流路2の流路断面積を冷媒供給口から冷媒排出口にむけて連続的に拡大させる構造を組合わせることで、乾き度X=0〜0.5付近の範囲で、冷媒熱伝達率αが右肩上がりの直線で表される特性の右肩上がりを抑制し、ウエハの面内温度分布を均一にできる。
また、上記(3)領域の制御と、試料台の冷媒流路2の流路断面積を冷媒供給口から冷媒排出口にむけて連続的に縮小させる構造を組合わせることで、乾き度X=0.5付近〜1の範囲で、冷媒熱伝達率αが右肩下がり直線で表される特性の右肩下がりを抑制し、ウエハの面内温度分布を均一にできる。
尚、冷媒が完全蒸発せずに冷媒流路2を通過する場合には、冷媒が液体のまま圧縮機に流入し、圧縮機を破損する恐れがある。その場合には、圧縮機直前の流路中に冷媒を完全蒸発させる気化器の設置が必要となる。気化器の例としてはサクションタンクなどが考えられる。
図10に、本発明の他の実施例になるプラズマ処理装置の全体的なシステム構成を示す。この実施例のプラズマ処理装置は、図1の実施例の構成に加えて、下部電極(静電吸着電極)1Bの誘電体膜中にヒータ層13が設けられている。ヒータ層13は、例えば、円板状の下部電極1Bの中央部分、リング状の外周部分及びこれら2つの部分の間に位置する中間部分の3領域に分かれて形成されている。
ウエハWの温度は、プラズマエッチ等の処理条件、すなわちプラズマからウエハWのへの入熱状況と、各ヒータ領域の出力と、冷媒流路2内の冷媒による冷却状況により変化する。ヒータ層13の3つ領域には夫々温度センサが設けられ、ヒータ電源14から各ヒータ領域へ供給される電力が、冷凍サイクルの流路2を流れる冷媒流量などと共に、温度制御システム101で制御される。
次に、図10の装置の動作について、簡単に説明する。まずウエハWが処理室100に搬入され、下部電極1上に載置、固定される。ついで、プロセスガスが供給され、処理室100は所定の処理圧力に調整される。次に、アンテナ電源21及びバイアス電源22の電力供給と、図示されない磁場形成手段の作用によりプラズマが生成され、このプラズマを用いたエッチング処理がなされる。プロセス中のウエハ温度の制御は、温度センサ6からの温度情報をモニタしながら温度制御システム101にてフィードバック制御を行い、圧縮機7、膨張弁9、ヒータ電源14を調節して、冷媒の流量、蒸発温度、及びヒータ層13の各領域の加熱量を調節することによって行なわれる。
この際、試料台1内の冷媒流路2が、冷媒の熱伝達率の変化に応じて断面積が変化する構造と成っていることで、冷媒の相変化に起因する冷却能力の面内分布が低減され、試料の面内温度を均一かつ高速に制御可能となる。
さらに、図9で説明した以下の方法を併せ採用することにより、ウエハの面内温度分布を任意に制御できる。
(1)圧縮機7により冷媒流路2へ冷媒を過度に(入熱量以上に)供給する。または、ウエハWの温度上昇の上限を考慮しながら、冷媒を不足側に制御してもよい。
(2)試料台1と膨張弁9の間に乾き度調節手段10を設置して、試料台1に供給する冷媒の乾き度を調節する。
これらの構成及び制御方法を採用することにより、高ウエハバイアス電力の印加による大入熱エッチング条件においても、ウエハWの面内全体で高精度な加工が可能となる。
このようなプロセスを経てエッチングが完了し、電力、磁場及びプロセスガスの供給が停止される。
尚、プラズマの生成手段が、ウエハWの対面に配置された電極にウエハWに印加されるのとは別の高周波電力を印加する方式、誘導結合方式、磁場と高周波電力の相互作用方式、試料台1に高周波電力を印加する方式のいずれの方式であっても、本発明が有効であることは言うまでもない。
また、本発明はウエハWに3W/cm以上の高周波電力を印加するような大入熱が生じる加工条件に対応し、アスペクト比が15以上となる高アスペクトの深孔加工を行なう際にも有効である。プラズマ処理を行なう薄膜は、SiO、SiN、SiOC、SiOCH、SiCのいずれか1種類を主成分とする単一の膜、または2種類以上の膜種にて構成される多層膜などが想定される。
図11に、蒸発器を構成する冷媒流路2の他の実施例として、冷媒流路が一本の連続した流路であり、その流路内の断面積が拡大・縮小している例を示す。冷媒流路2は、冷媒供給口3に接続され断面積が2段に拡大した第一流路2−1(2−1−1、2−1−2)と、第一流路よりも断面積が拡大した第二流路2−2と、第二流路よりも断面積が縮小した第三流路2−3とを有し、第三流路2−3は冷媒排出口4に接続されている。冷媒流路2を一本の連続した流路とすることで、冷媒の分岐部において冷媒が均等に分岐せず、面内の温度差が発生するリスクを低減できる。直膨式冷凍サイクルでは冷媒の蒸発潜熱を利用することから、単位流量あたりの冷却能力が高く、冷媒の流量が従来の液体冷媒方式などに比べて少ない。そのため、冷媒流路2内に冷媒の分岐部を設ける場合には、流路1本に対して分岐数を2〜4本程度までに抑えた方がよい。これより多い分岐数には、冷媒用のディストリビュータ(分配器)を設置することが望ましい。
図12に、蒸発器を構成する冷媒流路2の他の実施例として、冷媒流路が一本の連続した流路であり、その流路内の断面積が拡大・縮小して、かつその流路が多元的に設置されている例を示す。冷媒流路2は、2つの冷媒供給口3、3’に接続された第一流路2−1、2−1’及び、断面積が拡大した第二流路2−2、2−2’及び、の断面積が縮小した第三流路2−3、2−3’を有し、2つの第三流路は2つの冷媒排出口4、4’に接続されている。
冷媒流路2が各々独立した構造であることから、各流路の冷媒の圧力(冷媒蒸発温度)を別々に制御することで、試料台1上のウエハの面内温度分布を任意に制御することもできる。
尚、図12の例は2つの冷媒流路2が示されているが、独立した冷媒流路2を更に多元化する、例えば、試料台1の試料載置面に対応する面を3等分あるいは4等分し、分割された各面内において一本の連続した冷媒流路の断面積を前記各実施例のように途中で変更する構成とすることにより、ウエハの面内温度分布のより緻密な制御を行うようにしても良い。
本発明が提案するプラズマ処理装置における温調ユニットは、上記の実施例のみに限定されず、アッシング装置、スパッタ装置、イオン注入装置、レジスト塗布装置、プラズマCVD装置などの高速かつ面内均一なウエハの温度制御を必要とする装置にも転用が可能である。
1…試料台、1A…基材部、1B…下部電極(静電吸着電極)、2…冷媒流路、3…冷媒供給口、4…冷媒排出口、6…温度センサ、7…圧縮機、8…凝縮器、9…膨張弁、10…冷媒蒸発器、11…伝熱ガス供給系、13…ヒータ、14…ヒータ電源、15…電極プレート、20…真空排気系、21…アンテナ電源、22…バイアス電源、100…処理室、101…温度制御システム、W…ウエハ。

Claims (3)

  1. 真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて試料台の試料載置面に載置された被処理基板の表面処理を行うプラズマ処理装置において、
    前記試料台でかつ前記試料載置面の下部に設けられ、冷凍サイクルの蒸発器を構成する冷媒流路を有し、
    前記試料台の冷媒流路が、冷媒供給口と冷媒排出口との間に形成された、断面積の異なる複数の流路領域を有し、
    前記冷凍サイクルを構成する圧縮機の入口側と前記冷媒排出口との間に設置された気化器を有し、
    前記冷媒流路内において、気液二相の状態にある冷媒の乾き度を制御し該冷媒の熱伝達率を調節すると共に、該冷媒を前記冷媒排出口から完全蒸発させずに排出し、前記気化器で蒸発させる
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて試料台の試料載置面に載置された被処理基板の表面処理を行うプラズマ処理装置において、
    前記試料台の試料載置面の下方に設けられた冷媒流路を冷媒の蒸発器として、圧縮機、凝縮器、膨張弁を備える冷凍サイクルが構成されており、
    前記試料台の冷媒流路が、冷媒供給口と冷媒排出口との間に形成され、断面積の異なる複数の流路領域を有し、
    前記圧縮機の回転数などを制御して冷媒の流量を調整し、前記試料台の冷媒流路内において気液二相の状態にある前記冷媒の乾き度を制御し、前記試料載置面の温度が目標値になるように制御する温度調節機構と、
    前記圧縮機の入口側と前記冷媒排出口との間に設置され前記冷媒を蒸発させる気化器とを有する
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. プラズマ処理装置により、真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて試料台の試料載置面に載置された被処理基板の表面処理を行うプラズマ処理方法において、
    前記試料台の試料載置面の下方に設けられた冷媒流路を蒸発器として、圧縮機、凝縮器、膨張弁を備える冷凍サイクルが構成されており、
    前記試料台の冷媒流路が冷媒供給口と冷媒排出口との間に形成され、断面積の異なる複数の流路領域を有し、
    前記試料台の試料載置面に近接して設けられた温度センサと、
    前記圧縮機の入口側と前記冷媒排出口との間の流路中に設置された気化器と、
    前記試料台の冷媒流路内において、気液二相の状態にある冷媒の乾き度を制御し、前記試料載置面の温度を制御する温度調節機構とを有し、
    前記プラズマにて前記試料載置面に載置された前記被処理基板の表面処理を行い、
    前記温度センサで検出された温度に基づいて、前記冷媒の圧力や前記圧縮機の回転数などを制御して前記冷媒の流量及び前記冷媒の圧力を制御することで、前記冷媒流路内における前記気液二相の状態の前記冷媒の熱伝達率を調節し、前記試料載置面内の温度分布が目標値になるように制御すると共に、
    前記冷媒を、前記冷媒排出口から完全蒸発させずに排出し、該冷媒を前記気化器で蒸発させる
    ことを特徴とするプラズマ処理方法。
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