JP2010266637A - 駆動装置、レンズ部品、及びカメラモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電素子の伸縮により生じる振動を効率的に移動対象物の変位へ変換すること。
【解決手段】駆動装置は、ピエゾ素子42と伝達軸44とが連結した連結体と、伝達軸44の長手方向に摺動可能な状態で伝達軸44が係合した固定側部材と、少なくともショアD60以上の硬度の接着剤43を介して、伝達軸44が固着したレンズホルダ31と、を備える。レンズホルダ31は、レンズL1、L2を保持する。ピエゾ素子42の伸縮により生じる振動を従来よりも効率的にレンズホルダ31の変位へ変換することができる。
【選択図】図1
【解決手段】駆動装置は、ピエゾ素子42と伝達軸44とが連結した連結体と、伝達軸44の長手方向に摺動可能な状態で伝達軸44が係合した固定側部材と、少なくともショアD60以上の硬度の接着剤43を介して、伝達軸44が固着したレンズホルダ31と、を備える。レンズホルダ31は、レンズL1、L2を保持する。ピエゾ素子42の伸縮により生じる振動を従来よりも効率的にレンズホルダ31の変位へ変換することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、駆動装置、レンズ部品、及びカメラモジュールに関する。
近年、カメラ等の撮像装置は多種多様な製品に組み込まれている。携帯電話、ノートパソコン等といった小型な電子機器にカメラを実装する場合、カメラ自体の小型化も強く要求される。
カメラ内にはオートフォーカスレンズが組み込まれる場合がある。この場合、レンズを変位させるアクチュエータの小型化が強く望まれている。小型なアクチュエータとしては、圧電素子を駆動することで移動対象物を変位させるものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1では、板ばねでピエゾ素子を付勢して、ピエゾ素子と軸部材とを互いに係合させる方式が開示されている(特許文献1の図10参照)。
圧電素子を活用したアクチュエータでは、移動対象物を短時間で所望の位置に変位させることが要求される。この要求を実現するためには、圧電素子の伸縮により生じる振動を効率的に移動対象物の変位へ変換することが重要になる。しかしながら、振動の減衰要因や共振の発生原因は予測しがたく、未だ圧電素子の伸縮により生じる振動を移動対象物の変位へ効率的に変換することはできていない。
上述の説明から明らかなように、圧電素子の伸縮により生じる振動を効率的に移動対象物の変位へ変換することが強く望まれている。
本発明に係る駆動装置は、圧電素子と駆動軸とが連結した連結体と、前記駆動軸の長手方向に摺動可能な状態で前記駆動軸が係合した固定側部材と、少なくともショアD60以上の硬度の接着剤を介して、前記駆動軸が固着した移動対象物と、を備える。
前記移動対象物は、前記駆動軸を支持する支持部を備え、前記支持部は、前記接着剤を介して前記駆動軸に対して固着している、と良い。
前記移動対象物は、前記駆動軸を支持する複数の支持部を備える、と良い。
相対的に前記圧電素子よりも離れた位置にある前記支持部は、前記接着剤を介して前記駆動軸に対して固着している、と良い。
相対的に前記圧電素子に近い位置にある前記支持部は、前記接着剤を介して前記駆動軸に対して固着している、と良い。
相対的に前記圧電素子に近い位置にある前記支持部と前記駆動軸間を固着させる前記接着剤によって、前記圧電素子と前記駆動軸間が固着している、と良い。
前記接着剤は、エポキシ樹脂である、と良い。前記移動対象物は、レンズを保持したレンズホルダである、と良い。
本発明に係るカメラモジュールは、上述の駆動装置と、前記レンズを介して入力する像を撮像する撮像手段と、を備える。
本発明に係るレンズ部品は、圧電素子と駆動軸とが連結した連結体と、少なくとも1つ以上のレンズを保持すると共に、少なくともショアD60以上の硬度の接着剤を介して前記駆動軸が固着したレンズホルダと、を備える。
本発明に係るカメラモジュールは、圧電素子と駆動軸とが連結した連結体と、少なくとも1つ以上のレンズを保持すると共に、少なくともショアD60以上の硬度の接着剤を介して前記駆動軸が固着したレンズホルダと、前記レンズを介して入力する像を撮像する撮像手段と、を備える。
本発明によれば、圧電素子の伸縮により生じる振動を従来よりも効率的に移動対象物の変位へ変換することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。上下左右といった方向を示す言葉は、図面を正面視した場合を前提として用いるものとする。
〔第1の実施の形態〕
以下、図1乃至図12を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
以下、図1乃至図12を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、カメラモジュール(画像取得装置)150は、配線基板10、筐体(外囲器)50、イメージセンサ(撮像素子、撮像手段)12、レンズホルダ(レンズ保持体)31、ピエゾ素子(圧電素子(振動源))42、伝達軸(駆動軸)44、及び軸保持部45を有する。レンズホルダ31は、複数のレンズL1、L2(移動対象物)を保持している。レンズL1、L2は、光軸AXに沿って配置されている。なお、ピエゾ素子42に対して伝達軸44が接着剤を介して連結することで連結体が形成される。ピエゾ素子42と伝達軸44間の連結方法は任意である。
カメラモジュール150は、レンズホルダ31に保持されたレンズL1、L2を介して外部から入力する像をイメージセンサ12で撮像する。ピエゾ素子42の駆動に応じて、レンズホルダ31は、光軸AXに沿って順方向又は逆方向に移動する。これによって、カメラモジュール150にオートフォーカス機能又はズーム機能を具備させることができる。
筐体50は、イメージセンサ12、ピエゾ素子42、伝達軸44、軸保持部45、及びレンズホルダ31を内部に収納する筒状体である。筐体50は、黒色の樹脂材料を金型等で成型することで製造される。黒色樹脂の金型成型によりカバーを製造することでカメラモジュール150の遮光性能を向上させることができる。より好ましくは、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、及びポリフタル酸アミド樹脂(PPA)等のリフロー耐熱性のある樹脂を用いると良い。筐体50は、レンズL1、L2から見て位置的に固定された固定側部材である。
筐体50は、天板部50a、及び側壁部50bを有する。天板部50aには、レンズL1、L2の光軸AXに対応する位置に開口が形成されている。側壁部50bの内壁には軸保持部45が固設されている。なお、筐体50の形状は任意であり、他の様々な形状を採用しても良い。
配線基板10上には、光軸AXに沿って、イメージセンサ12、及びレンズホルダ31が、この順で配置されている。
イメージセンサ12は、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサといった一般的な固体撮像素子である。イメージセンサ12は、XZ平面にてマトリクス状に配置された複数の画素を画素配置領域12aに有する。各画素で光電変換をすることによって入力像を像データに変換して出力する。
ピエゾ素子42は、セラミックス層(圧電層)がy軸に沿って積層された一般的な圧電素子である。ピエゾ素子42の側面には、一対の端子電極が形成されている。ピエゾ素子42の一方の端子電極は、リード線を介して、配線基板10上の電極パットに接続される。同様に、ピエゾ素子42の他方の端子電極は、リード線を介して、配線基板10上の電極パットに接続される。一方の端子電極を接地させた状態で、他方の端子電極に電圧を印加することによってピエゾ素子42はy軸方向(光軸AXに沿う方向)に伸縮する。
伝達軸44は、ピエゾ素子42の上面に固着されている。詳細には、伝達軸44の下端面がピエゾ素子42の上面に載置された状態で、伝達軸44はピエゾ素子42に対して接着剤(不図示)を介して固着されている。エポキシ系等の熱硬化型の接着剤等を用いると良い。
伝達軸44は、棒状体であって、ピエゾ素子42で生じた振動をレンズホルダ31に伝達する。伝達軸44は、軽量でかつ剛性が高いことが望ましい。好ましくは、伝達軸44は、比重2.1以下の材料からなる。より好ましくは、伝達軸44は、比重2.1以下であり、弾性率20GPa以上の材料からなる。更に好ましくは、伝達軸44は、比重2.1以下であり、弾性率30GPa以上の材料からなる。伝達軸44の材質を上述のように設定することによって、共振周波数を高周波側へシフトさせることができ、連続した使用可能周波数帯域を得ることが確認できている。
伝達軸44は、ガラス状炭素、繊維強化樹脂、エポキシ樹脂から成型すると良い。特に黒鉛を含有するガラス状炭素複合材、カーボンを含有する繊維強化樹脂やガラス、カーボンを含有するエポキシ樹脂複合材が特に好ましい。
レンズホルダ31は、筒状体であって、レンズL1、L2を保持する。レンズL1、L2らは、光軸AXに沿って順次配置されている。レンズホルダ31は、黒色の樹脂が金型等で成型されることで製造される。
レンズL1、L2は、レンズホルダ31の開口への圧入によってレンズホルダ31に組み込まれている。具体的には、レンズホルダ31の開口径をレンズL1、L2の径と同程度に設定し、レンズL1、L2をレンズホルダ31の開口内に圧力をかけて入れ込む。このようにして、レンズホルダ31に対してレンズL1、L2は組み込まれる。なお、図1では、レンズホルダ31によるレンズL1、L2の保持態様を簡略化して表示している。
レンズホルダ31は、レンズL1、L2から離間する方向へ存在する平板部(支持部)32を有する。平板部32は、伝達軸44の径よりも僅かに大きい径の開口を有する。平板部32の開口へ伝達軸44を挿入し、この状態で両者を接着剤43により固着させる。このようにして、レンズホルダ31に対して伝達軸44が取り付けられる。
伝達軸44は、その上端部分で平板部32aにより移動不能に保持され、その下端部分で平板部32bにより移動不能に保持されている。平板部32と伝達軸44間は、接着剤43により固着されている。
本実施形態では、接着剤43は、ショアD60以上の硬度の黒色の接着剤からなる。これによって、伝達軸44と平板部32間を強固に固着させ、ピエゾ素子42の伸縮に応じて生じる振動を効率的にレンズホルダ31の変位に変換することが可能となる。なお、JIS−K−7215、ISO−868「プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法」らの規格に基づいて、硬度を測定するものとする。
また、本実施形態に係る接着剤43は、熱硬化性である。紫外線硬化性接着剤の場合、紫外線の未照射部分が生じるおそれがある。他方、熱硬化性接着剤の場合には、全体的過熱により一様に接着剤が硬化するため、未硬化部分が残存する可能性は低い。熱硬化性接着剤を介して伝達軸44と平板部32間を強固に固着させることによって、上述のように、ピエゾ素子42の伸縮に応じて生じる振動を効率的にレンズホルダ31の変位に変換することが可能になる。接着剤43は、例えば、エポキシ樹脂、半田合金等である。
更に、本実施形態では、一対の平板部32a、32bの夫々に対して接着剤43を塗布し、両方の箇所で平板部32と伝達軸44間を固着する。これによって、伝達軸44がx軸方向(図1参照)に振動することを抑制し、ピエゾ素子42の伸縮に応じて生じる振動を効率的にレンズホルダ31の変位に変換することが可能になる。
レンズホルダ31が伝達軸44を緩く支持する場合、ピエゾ素子42の伸縮に応じて生成される振動が横揺れ(x軸方向の振動(図1参照))に変換されるおそれがある。この場合には、ピエゾ素子42で生じた振動を効率的にレンズホルダ31のy軸方向の変位へ変換することが妨げられるおそれがある。
本実施形態では、ショアD60以上の硬度の接着剤を平板部32a、32bに塗布し、両方の箇所で平板部32と伝達軸44間を固着させる。光軸AXに沿って離間した複数の個所で伝達軸44と平板部32間を強固に固着することで上述の横揺れの発生を抑制し、ピエゾ素子42の伸縮に応じて生じる振動を効率的にレンズホルダ31の変位に変換することが可能となる。
軸保持部45は、筐体50の側壁部50bに固設されている。軸保持部45は、摺動可能な状態で伝達軸44を保持する。換言すると、軸保持部45は、筐体50に対して伝達軸44を摩擦係合させる。なお、摩擦係合とは、摺動可能な状態で係合している状態に等しい。軸保持部45は、レンズL1、L2から見て位置的に固定された固定側部材である。
図2に軸保持部45の構成を示す。軸保持部45は、伝達軸44を受け入れる軸受け部を有する。軸受け部に受け入れられた伝達軸44は、後述の付勢機構によって付勢される。このようにして軸保持部45は、伝達軸44を保持する。
図2(a)に示すように、軸保持部45は、平板部48、押え板(押圧部材)46及びバネ(付勢部材、弾性部材)47を有する。押え板46及びバネ47は、平板部48に形成された開口内に配置される。
図2(b)に示すように、押え板46aは、上面視形状がくの字状の部材である。押え板46aは、伝達軸44に対して2点で当接する。押え板46aは、例えば金属からなる。押え板46bは、押え板46aと同様の構成を有する。押え板46aと伝達軸44の間には空間OP6が形成される。押え板46bと伝達軸44との間には空間OP5が形成される。
バネ47は、押え板46bを外側から内側へ付勢する。バネ47によって付勢された押え板46bは、伝達軸44と押え板46aを内側へ押圧する。このように伝達軸44が平板部48に対して付勢されて、両者は摩擦係合する。そして、レンズホルダ31と伝達軸44が軸保持部45を介して筐体50に対して摩擦係合した状態となる。
なお、図1に示す配線基板10は、可撓性を有するシート状の配線基板である。配線基板10は、イメージセンサ12に入力される制御信号、及びイメージセンサ12から出力されるビデオ信号の伝送路として機能する。また、配線基板10は、ピエゾ素子42に入力される駆動電圧の伝送路として機能する。なお、ここでは、黒色の配線基板10を採用することで、カメラモジュール150内に迷光が侵入することを抑制している。
次に、図3を参照して、レンズを変位させるメカニズムについて説明する。図3に示すように、コントローラ80の出力は、駆動電圧生成回路81に接続される。駆動電圧生成回路81の出力は、振動源82に接続される。なお、駆動電圧生成回路81の回路例については後述する。
コントローラ80は、携帯電話90(図11参照)内に組み込まれたCPUであり、プログラムを実行して様々な指令を生成する。コントローラ80は、操作者による携帯電話90の操作に応じて、カメラモジュールの機能を活性化する。駆動電圧生成回路81は、コントローラ80からの制御信号に応じて、振動源82に印加される駆動電圧を生成する。このとき、カメラモジュールのオートフォーカス機能はオン状態にあり、また撮像素子も撮像モードになっている。なお、振動源82は、上述のピエゾ素子42に対応する。
上述の点を前提としたうえで、図4を参照して、レンズホルダ31を変位させる動作について説明する。ここでは、ノコギリ歯波形の駆動電圧をピエゾ素子42に印加する。なお、駆動電圧の波形は任意である。
はじめに、図4(a)に示す駆動電圧をピエゾ素子42に印加する場合について説明する。なお、図4(a)に示す場合、駆動電圧は、立ち上がり期間TR1は、立ち下がり期間TR2に比べて短い。
駆動電圧の立ち上がり期間TR1に、レンズホルダ31は順方向に変位する。他方、駆動電圧の立ち下がり期間TR2に、レンズホルダ31は変位しない。立ち上がり期間TR1が立ち下がり期間TR2よりも短い駆動電圧をピエゾ素子42に印加することによってレンズホルダ31を順方向(物体側)に変位させることができる。
次に、図4(b)に示す駆動電圧をピエゾ素子42に印加する場合について説明する。なお、図4(b)に示す場合、駆動電圧は、立ち上がり期間TR3は、立ち下がり期間TR4に比べて長い。
駆動電圧の立ち上がり期間TR3に、レンズホルダ31は変位しない。他方、駆動電圧の立ち下がり期間TR4に、レンズホルダ31は逆方向に変位する。立ち上がり期間TR3が立ち下がり期間TR4よりも長い駆動電圧をピエゾ素子42に印加することによって、レンズホルダ31を逆方向(撮像素子側)に変位させることができる。
図5及び図6を参照して、駆動電圧生成回路81の回路及びその動作について更に説明する。
図5に示すように、駆動電圧生成回路81は、スイッチング信号生成回路(パルス信号生成回路)85、スイッチSW1〜SW4、電流源CS1、CS2、及び電源PSを有する。なお、スイッチング信号生成回路85には、コントローラ80の出力が接続される。
電源PSと接地電位GND間には、スイッチSW3、電流源CS1、スイッチSW4が直列に接続される。電源PSと接地電位GND間には、スイッチSW1、電流源CS2、スイッチSW2が直列に接続される。電流源CS1とスイッチSW4間の節点は、スイッチSW1と電流源CS2間の節点に接続される。また、電流源CS1とスイッチSW4間の節点及びスイッチSW1と電流源CS2間の節点は、ピエゾ素子PZの一端に接続される。ピエゾ素子PZの他端は、スイッチSW2、スイッチSW4、及び接地電位GNDに接続される。なお、スイッチSW1〜SW4は、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ等のスイッチング素子である。
スイッチSW1〜SW4の動作状態は、図6に示すようにスイッチング信号生成回路85によって制御される。スイッチング信号生成回路85は、端子T1〜T4を有する。各端子T1〜T4から出力されるスイッチング信号VS1〜VS4によってスイッチSW1〜SW4の動作状態が決定付けられる。例えば、スイッチング信号がハイレベルのとき、スイッチSW1〜SW4がオン状態となる。スイッチング信号がローレベルのとき、スイッチSW1〜SW4がオフ状態となる。
図6に示す第1状態のとき、ピエゾ素子PZは電流源CS1によって充電される。第2状態のとき、ピエゾ素子PZは、放電する。第3状態のとき、ピエゾ素子PZは、電流源CS1によって、充電される。第4状態のとき、ピエゾ素子PZは、放電する。第1状態と第2状態間を繰り返し切り替えることで、レンズホルダ31は順方向(物体側)に変位する。第3状態と第4状態間を繰り返し切り替えることで、レンズホルダ31は逆方向(撮像素子側)に変位する。
図7に模式的に示すように、スイッチング信号生成回路85から出力されるスイッチング信号のデューティー比Dは、D=D2/D1×100によって算出される。但し、D2は、スイッチングパルスSPのパルス幅に対応する。D1は、スイッチングパルスSPの周期に対応する。
本実施形態では、レンズホルダ31、ピエゾ素子42、及び伝達軸44を筐体50に対して可動とする。換言すると、レンズホルダ31、ピエゾ素子42、及び伝達軸44を可動部MUとする。筐体50の共振の影響を低減することができる。
本実施形態では、接着剤43は、ショアD60以上の硬度の接着剤からなる。これによって、伝達軸44と平板部32間を強固に固着させ、ピエゾ素子42の伸縮に応じて生じる振動を効率的にレンズホルダ31の変位に変換することが可能となる。
本実施形態に係る接着剤43は、熱硬化性である。紫外線硬化性接着剤の場合、紫外線の未照射部分が生じるおそれがある。他方、熱硬化性接着剤の場合には、全体的な過熱により一様に接着剤が硬化し、未硬化部分が生じる可能性は低い。熱硬化性接着剤を介して伝達軸44と平板部32間を強固に固着させることによって、上述のように、ピエゾ素子42の伸縮に応じて生じる振動を効率的にレンズホルダ31の変位に変換することが可能になる。
本実施形態では、一対の平板部32a、32bの夫々に対して接着剤43を介して伝達軸44を固着させる。これによって、伝達軸44がx軸方向(図1参照)に振動することを抑制し、ピエゾ素子42の伸縮に応じて生じる振動を効率的にレンズホルダ31の変位に変換することが可能になる。
図8を参照して、接着剤の硬度がレンズ移動速度に与える影響を示す。図8に示すように、ショアD60以上の硬度の接着剤を採用すると、レンズ移動速度が速い試作品を得ることができた。シリコーン接着剤のような軟性の接着剤を用いるとレンズ移動速度は低下し、エポキシ接着剤のような硬い接着剤を用いるとレンズ移動速度を高めることができることが分かる。
図9を参照して、接着剤の塗布箇所がレンズ移動速度に与える影響を示す。なお、ここでは、ショアD60以上の硬度の接着剤を用いている。
図9に示すように、平板部32aと平板部32bの両方に対して接着剤を塗布し、両方の箇所で平板部32と伝達軸44間を固着することで、レンズ移動速度が速い試作品を得ることができた。また、平板部32bのみに接着剤を塗布して平板部32bと伝達軸44間を固着させるよりも、平板部32aのみに接着剤を塗布し平板部32aと伝達軸44間を固着させるほうが、レンズ移動速度が速い試作品を得ることができた。
図10を参照して、接着剤の塗布箇所が、選択可能なスイッチング信号の周波数及びデューティー比に与える影響を示す。なお、ここでは、ショアD80以上の硬度の接着剤を用いている。
図10(a)に示す場合、接着剤43を平板部32a、32bの両方に対して塗布し、両方の箇所で平板部32と伝達軸44間を固着させる。図10(b)に示す場合、接着剤43を平板部32aのみに塗布し、一方の箇所で平板部32と伝達軸44間を固着させる。図10(c)に示す場合、接着剤43を平板部32bのみに塗布し、一方の箇所で平板部32と伝達軸44間を固着させる。なお、図10(b)は、シリコーン接着剤を平板部32a、32bの両方に対して塗布し、両方の箇所で平板部32と伝達軸44間を固着させる場合にも対応している。
図10(a)〜(c)から明らかなように、接着剤を平板部32a、32b夫々に塗布し、両方の箇所で平板部32と伝達軸44間を強固に固着することによって、選択可能なスイッチング信号の周波数及びデューティー比が拡大することがわかる。
図10に示すように、本実施形態では、連続した使用可能周波数帯域を得ることができ、スイッチング信号の周波数の選択の自由度を高めることができる。スイッチング信号の周波数を高周波側へシフトさせることで、レンズを高速に変位させることが可能になる。
選択可能な周波数帯域が狭い場合、故障等の予期しない原因によって、レンズホルダ31を変位させることが困難になるおそれがある。他方、本実施形態では、選択可能な周波数帯域自体が拡大されている。従って、何らかの予期しない原因によって選択した周波数が共振周波数帯に含まれることを効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、平板部32の開口径を伝達軸44の径よりも僅かに大きくしたが、これに限られるべきではない。平板部32の開口径を伝達軸44の径よりも僅かに小さくし、圧力をかけて平板部32の開口へ伝達軸44を嵌めこんでも良い。そして、上述と同様にして、ショアD60以上の硬度の接着剤で、平板部32と伝達軸44間を強固に固着すると良い。また、平板部32の開口径を伝達軸44の径と略同一としても良い。そして、上述と同様にして、ショアD60以上の硬度の接着剤で、平板部32と伝達軸44間を強固に固着すると良い。
最後に、本実施形態に係るカメラモジュール150が組み込まれる携帯電話90について図11及び図12を参照して説明する。
カメラモジュール150は、図11に示す携帯電話(電子機器)90に組み込まれる。
図11に示すように、携帯電話90は、上側本体(第1部材)91、下側本体(第2部材)92、及びヒンジ93を有する。上側本体91と下側本体92とは、共にプラスチック製の平板部材であって、ヒンジ93を介して連結される。上側本体91と下側本体92とはヒンジ93によって開閉自在に構成される。上側本体91と下側本体92とが閉じた状態のとき、携帯電話90は上側本体91と下側本体92とが重ね合わされた平板状の部材になる。
上側本体91は、その内面に表示部94を有する。表示部94には、着信相手を特定する情報(名前、電話番号)、携帯電話90の記憶部に格納されたアドレス帳等が表示される。表示部94の下には液晶表示装置が組み込まれている。
下側本体92は、その内面に複数のボタン95を有する。携帯電話90の操作者は、ボタン95を操作することによって、アドレス帳を開いたり、電話を掛けたり、マナーモードに設定したりし、携帯電話90を意図したように操作する。携帯電話90の操作者は、このボタン95を操作することに基づいて、携帯電話90内のカメラモジュール150を起動する。
図12に、携帯電話90の前面(上面)の構成を示す。図12に示すように、上側本体91の前面には、表示領域96が形成されている。表示領域96に配置されたLEDが発光することで着信状態を操作者に報知することができる。上側本体91の前面の領域97には、上述のカメラモジュール150が組み込まれる。
〔第2の実施の形態〕
以下、図13を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
以下、図13を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態では、第1実施形態とは異なり、平板部32bを伝達軸44に対して固着させる接着剤43を用いて、ピエゾ素子42と伝達軸44間も固着させる。これによって、1回の接着作業で、平板部32bと伝達軸間を固着させ、ピエゾ素子42と伝達軸44間も固着させることができ、組立作業を効率化することができる。また、硬度の高い接着剤を介して、ピエゾ素子42、伝達軸44、及び平板部32bを強固に固着させ、振動の伝達度を高めることができる。
レンズホルダ31を光軸AXに沿って十分な範囲で移動させるためには、可動部MUの光軸AXに沿う厚みを薄くすることが重要になる。本実施形態では、この点に鑑みて、平板部32bと圧電素子42間の距離を狭め、そして、平板部32bと圧電素子42間に接着剤43を注入する。本実施形態によれば、可動部MUの薄型化を図りつつ、上述のように組立作業を効率化することができる。なお、本実施形態の場合も、第1実施形態で説明したものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。駆動装置の用途は任意である。駆動軸と圧電素子間の連結態様は任意であり、他の部材を介して両者を連結させても良い。必ずしも駆動軸の端面に圧電素子を配置して両者を連結させる必要はない。
150 カメラモジュール
10 配線基板
12 イメージセンサ
12a 画素配置領域
31 レンズホルダ
32(32a、32b) 平板部
42 ピエゾ素子
43 接着剤
44 伝達軸
45 軸保持部
46(46a、46b) 押え板
47 バネ
48 平板部
50 筐体
50a 天板部
50b 側壁部
80 コントローラ
81 駆動電圧生成回路
82 振動源
85 スイッチング信号生成回路
90 携帯電話
10 配線基板
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12a 画素配置領域
31 レンズホルダ
32(32a、32b) 平板部
42 ピエゾ素子
43 接着剤
44 伝達軸
45 軸保持部
46(46a、46b) 押え板
47 バネ
48 平板部
50 筐体
50a 天板部
50b 側壁部
80 コントローラ
81 駆動電圧生成回路
82 振動源
85 スイッチング信号生成回路
90 携帯電話
Claims (11)
- 圧電素子と駆動軸とが連結した連結体と、
前記駆動軸の長手方向に摺動可能な状態で前記駆動軸が係合した固定側部材と、
少なくともショアD60以上の硬度の接着剤を介して、前記駆動軸が固着した移動対象物と、
を備える駆動装置。 - 前記移動対象物は、前記駆動軸を支持する支持部を備え、
前記支持部は、前記接着剤を介して前記駆動軸に対して固着していることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。 - 前記移動対象物は、前記駆動軸を支持する複数の支持部を備えることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
- 相対的に前記圧電素子よりも離れた位置にある前記支持部は、前記接着剤を介して前記駆動軸に対して固着していることを特徴とする請求項3に記載の駆動装置。
- 相対的に前記圧電素子に近い位置にある前記支持部は、前記接着剤を介して前記駆動軸に対して固着していることを特徴とする請求項3に記載の駆動装置。
- 相対的に前記圧電素子に近い位置にある前記支持部と前記駆動軸間を固着させる前記接着剤によって、前記圧電素子と前記駆動軸間が固着していることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記接着剤は、エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記移動対象物は、レンズを保持したレンズホルダであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 請求項8に記載の駆動装置と、
前記レンズを介して入力する像を撮像する撮像手段と、
を備えるカメラモジュール。 - 圧電素子と駆動軸とが連結した連結体と、
少なくとも1つ以上のレンズを保持すると共に、少なくともショアD60以上の硬度の接着剤を介して前記駆動軸が固着したレンズホルダと、
を備えるレンズ部品。 - 圧電素子と駆動軸とが連結した連結体と、
少なくとも1つ以上のレンズを保持すると共に、少なくともショアD60以上の硬度の接着剤を介して前記駆動軸が固着したレンズホルダと、
前記レンズを介して入力する像を撮像する撮像手段と、
を備えるカメラモジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009117312A JP2010266637A (ja) | 2009-05-14 | 2009-05-14 | 駆動装置、レンズ部品、及びカメラモジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009117312A JP2010266637A (ja) | 2009-05-14 | 2009-05-14 | 駆動装置、レンズ部品、及びカメラモジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010266637A true JP2010266637A (ja) | 2010-11-25 |
Family
ID=43363662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009117312A Pending JP2010266637A (ja) | 2009-05-14 | 2009-05-14 | 駆動装置、レンズ部品、及びカメラモジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010266637A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2511969B (en) * | 2011-12-08 | 2020-04-08 | Ibm | Method of detecting loss of data during data transfer between information devices |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0622903A (ja) * | 1992-07-07 | 1994-02-01 | Olympus Optical Co Ltd | 急速変形圧電アクチュエータ |
JPH0998583A (ja) * | 1995-09-29 | 1997-04-08 | Olympus Optical Co Ltd | アクチュエータ駆動装置 |
WO2004043617A1 (ja) * | 2002-11-12 | 2004-05-27 | Seiko Epson Corporation | 圧電振動体、その製造方法、およびその圧電振動体を備えた機器 |
-
2009
- 2009-05-14 JP JP2009117312A patent/JP2010266637A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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